JP2018114224A - 光計測装置 - Google Patents

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Junichiro Hayakawa
純一朗 早川
一隆 武田
Kazutaka Takeda
一隆 武田
和征 松下
Kazumasa Matsushita
和征 松下
佳則 白川
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佳則 白川
浩平 湯川
Kohei Yukawa
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Saori NISHIZAKI
早織 西崎
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翔 木村
直輝 城岸
Naoteru Shirokishi
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Abstract

【課題】被計測者の顔面が水平面に対して傾斜しない場合に比べ、被計測者の眼球周辺の光路に空気が溜まりにくくする。
【解決手段】被押し当て部90には、被計測者の眼球10よりも上方に位置する部分(眉毛(不図示)側に位置する部分)が押し当てられる上方側押し当て部90Aが設けられている。また、被押し当て部90には、被計測者の眼球10よりも下方に位置する部分(頬側に位置する部分)が押し当てられる下方側押し当て部90Bが設けられている。上方側押し当て部90Aの方が、下方側押し当て部90Bよりも鉛直方向における上方に位置する。被計測者の周辺部分98が被押し当て部90に押し当てられると、被計測者の顔面が水平面に対して傾く。これにより、被計測者の目頭に溜まる空気が目頭の外に逃げる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光計測装置に関する。
特許文献1には、レーザ光を投光する手段と、投光部と同軸上に配置された受光部と、この光軸と所定の距離離れて光軸に平行に配置された鏡とからなり、この鏡がそのほぼ中央に立てた垂線が投光部と受光部を結ぶ直線とそのほぼ中央で交わる向きに配置される事を特徴とする、眼球の所定の部分に光を通す為に使用される眼球測定位置決め用具が記載されている。
特開2002−570号公報
被計測者の眼球に関する計測を行う光計測装置では、被計測者の眼球が液体に浸かっている状態にて眼球への光の出射を行えば、光の屈折などが起こりにくくなり、眼球に関する計測を行いやすくなる。その一方で、眼球が液体に浸かる光計測装置では、被計測者の眼球周辺の光路に溜まる空気に起因して計測精度が低下したり、計測を行えなくなったりする事態が生じうる。
本発明の目的は、被計測者の顔面が水平面に対して傾斜しない場合に比べ、被計測者の眼球周辺の光路に空気が溜まりにくくすることにある。
請求項1に記載の発明は、下を向いた被計測者の顔面が押し当てられる被押し当て部と、前記被押し当て部に顔面を押し当てた前記被計測者の眼球が浸かる液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部の液体に浸かった、前記被計測者の眼球に対して光を出射する光源と、前記被計測者の眼球からの光を受光する受光部と、を備え、前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の顔面が水平面に対して傾いた状態となる光計測装置である。
請求項2に記載の発明は、前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の目頭に溜まる空気が当該目頭の外に逃げる請求項1に記載の光計測装置である。
請求項3に記載の発明は、前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の額の方が顎よりも上方に位置するように当該顔面が傾く請求項1に記載の光計測装置である。
請求項4に記載の発明は、顔面を前記被押し当て部に押し当てる被計測者の当該顔面の角度を変更できるように構成された請求項1に記載の光計測装置である。
請求項5に記載の発明は、前記被押し当て部が変位可能に設けられ、又は、当該被押し当て部を支持する支持部分が変位可能に設けられることで、被計測者の顔面の角度を変更できるように構成された請求項4に記載の光計測装置である。
請求項6に記載の発明は、前記液体収容部に収容される液体は、生理食塩水である請求項1に記載の光計測装置である。
請求項7に記載の発明は、前記液体収容部に収容される液体の温度を制御する温度制御手段をさらに備える請求項1に記載の光計測装置である。
請求項8に記載の発明は、前記温度制御手段は、前記液体収容部に収容される液体の温度が30℃以上となるように当該液体の温度を制御する請求項7に記載の光計測装置である。
請求項1の発明によれば、被計測者の顔面が水平面に対して傾斜しない場合に比べ、被計測者の眼球周辺の光路に空気が溜まりにくくすることができる。
請求項2の発明によれば、被計測者の顔面が水平面に対して傾斜しない場合に比べ、被計測者の目頭に空気が溜まりにくくすることができる。
請求項3の発明によれば、被計測者の額の方が顎よりも下方に位置するように顔面が傾く場合に比べ、被計測者の姿勢をより楽なものにできる。
請求項4の発明によれば、被計測者の顔面の角度を変更できるように構成されていない場合に比べ、被計測者の眼球周辺の光路に溜まる空気をより逃げやすくすることができる。
請求項5の発明によれば、被押し当て部が変位可能に設けられていない場合、又は、被押し当て部を支持する支持部分が変位可能に設けられていない場合に比べ、被計測者の眼球周辺の光路に空気が溜まることを低減できる。
請求項6の発明によれば、液体収容部に収容される液体が水である場合に比べ、被計測者が感じる刺激を低減できる。
請求項7の発明によれば、液体収容部に収容される液体の温度制御を行えない場合に比べ、被計測者が感じる刺激を低減できる。
請求項8の発明によれば、液体収容部に収容される液体の温度が30℃を超えるように制御されない場合に比べ、被計測者が感じる刺激を低減できる。
本実施の形態が適用される光計測装置の構成の一例を示す図である。 図1の矢印II方向から被計測者の眼球部分を眺めた場合の図である。 (a)、(b)は、被計測者の顔面の状態を示した図である。 光計測装置の他の構成例を示した図である。 光計測装置によって、前眼房における眼房水に含まれる光学活性物質による偏光面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。 眼球の概要を説明する図である。 光計測装置により前眼房における眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を計測する光計測方法を説明するフローチャートである。 (a)、(b)は、眼球を光が通過する際の光の光路を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される光計測装置1の構成の一例を示す図である。
本実施形態の光計測装置1には、下を向いた被計測者の眼球の周辺部分が押し当てられる被押し当て部を有する被押し当て部材200が設けられている。被押し当て部材200は、樹脂材やゴム材により構成される。さらに、光計測装置1には、この被押し当て部材200を支持する支持部分の一例としての支持板300が設けられている。
さらに、被押し当て部材200の径方向における内側には(被押し当て部材200の外周縁の内側には)、被計測者の眼球が浸かる液体を収容する液体収容部30が設けられている。本実施形態の光計測装置1では、被計測者の眼球の周辺部分を被押し当て部材200に押し当てると、この眼球が、液体収容部30内に位置するようになり、液体収容部30内の液体に浸かるようになる。
液体収容部30は、被押し当て部材200の上面200Dから下方に向かって形成された凹みにより構成される。本実施形態では、液体収容部30に生理食塩水が収容されている。
生理食塩水を収容する場合、水を収容する場合に比べ、被計測者の眼球に与える刺激が小さく、被計測者に与える肉体的負担が小さいものとなる。被計測者の眼球に与える刺激が小さくなると、被計測者の眼球が変動しにくくなり、後述する計測を行いやすくなる。
支持板300の下部には、被計測者の眼球に関する計測を行う計測機構500が設けられている。
図1では図示を省略するが、計測機構500には、液体収容部30の液体に浸かった、被計測者の眼球に対して光を出射する光源が設けられている。また、計測機構500には、被計測者の眼球からの光を受光する受光部が設けられている。さらに、計測機構500には、偏光子、ミラー、補償子、検光子などが設けられている。
本実施形態では、図1に示すように、被計測者の眼球の周辺部分が被押し当て部材200に押し当てられると、被計測者の顔面が水平面に対して傾き、被計測者の目頭に溜まる空気が目頭の外に逃げるようになる。
より具体的には、被計測者の額1Bの方が顎1Cよりも上方に位置するようになり、被計測者の目頭に溜まる空気が、額1B側へ移動し目頭の外に逃げる。言い換えると、本実施形態では、被計測者が計測姿勢をとると、被計測者の顔面が自然と傾き、目頭に溜まる空気が、目頭の外部に逃げる。
これにより、目頭に溜まる空気に起因する測定精度の低下が抑制される。
ここで、本実施形態において、被計測者の顔面とは、図1にて破線1Aで示す平面を指す。
より具体的には、本実施形態において、被計測者の顔面とは、被計測者の額1Bの表面と顎1Cの表面とを通る平面であって、且つ、被計測者の両耳を結ぶ直線(図中、符号1Dで示す直線(図1の紙面に対して直交する直線))に平行な平面を指す。
また、本実施形態の光計測装置1には、液体収容部30に収容された液体の加熱を行う加熱源Hと、液体収容部30に収容された液体の温度を検知する検知部としての温度センサSとが設けられている。本実施形態では、温度センサSからの出力が制御部(後述)に出力され、制御部は、この出力に基づき加熱源Hの制御を行う。
これにより、本実施形態では、液体収容部30に収容される液体の温度が30℃以上(より好ましくは35℃以上)に保たれ、液体収容部30に収容される液体の温度が低い場合に比べ、被計測者の眼球に与える刺激が小さく、被計測者に与える肉体的負担が小さいものとなる。なお、液体収容部30に収容される液体の温度の上限については、40℃未満とすることが好ましい。
ここで、加熱源H、温度センサS、および、制御部は、液体収容部30に収容される液体の温度を制御する温度制御手段として捉えることができる。
図2は、図1の矢印II方向から被計測者の眼球部分を眺めた場合の図である。なお、図2では、液体収容部30、液体収容部30に収容された液体の図示を省略している。また、被押し当て部材200については、被計測者の眼球の周辺部分が押し当てられる被押し当て部90のみを図示している。
本実施形態の被押し当て部材200(図1参照)には、図2に示すように、下を向いた被計測者の眼球10の周辺部分98が押し当てられる被押し当て部90が設けられている。
本実施形態では、下方に向かって凹んだ液体収容部30(図1参照)の開口縁の部分が、被押し当て部90となっており、被計測者の眼球10についての計測にあたっては、この開口縁の部分に、被計測者の眼球10の周辺部分98に押し当てられる。
なお、本実施形態では、眼球10の周辺部分98の全周が、被押し当て部90に押し当てられる場合を一例に説明するが、眼球10の周辺部分98の一部が、被押し当て部90に押し当てられる構成としてもよい。
被押し当て部90には、被計測者の眼球10よりも上方に位置する部分(眉毛(不図示)側に位置する部分)が押し当てられる上方側押し当て部90Aが設けられている。
また、被押し当て部90には、被計測者の眼球10よりも下方に位置する部分(頬側に位置する部分)が押し当てられる下方側押し当て部90Bが設けられている。
そして、本実施形態では、上方側押し当て部90Aの方が、下方側押し当て部90Bよりも鉛直方向における上方に位置している。
これにより、本実施形態では、被計測者の周辺部分98が被押し当て部90に押し当てられると、図1にて示したように、被計測者の顔面が水平面に対して傾く。これにより、被計測者の目頭に溜まる空気が目頭の外に逃げるようになる。
なお、ここでは、被計測者の目頭に溜まる空気が目頭の外に逃げる程度に顔面が傾く場合を一例に説明したが、目頭に溜まる空気を目頭の外に逃がす程度に傾けなくても、眼球周辺の光路に溜まる空気の少なくとも一部が光路から逃げる程度に傾く態様であってもよい。
また、押し当てられる箇所としては眼球の周辺部分98に限定されず、顔面の少なくとも一部が押し当てられればよい。また、特に記載がない限り、「顔面が押し当てられる」とは、顔面全体が押し当てられる状態、および顔面の少なくとも一部が押し当てられる状態の両方を含むものである。
図3(a)、(b)は、被計測者の顔面の状態を示した図である。
本実施形態では、被計測者の眼球10についての計測の際には、図3(a)に示すように、被計測者の顔面が、水平面に対して傾く。これにより、被計測者の目頭に溜まる空気が、被計測者の額1B側に逃げやすくなる。
これに対し、図3(b)に示すように、被計測者の顔面が水平面に沿う場合は、被計測者の目頭に溜まる空気が逃げにくくなる。
なお、光計測装置1による計測にあたっては、まず、被計測者の眼球10の周辺部分98が被押し当て部材200(被押し当て部90)に押し当てられる。
その後、本実施形態では、液体収容部30の底部などに形成された不図示の開口を通じて、液体収容部30内に液体が供給される。これにより、液体収容部30からの液体のこぼれを抑制しつつ、液体収容部30内を液体で満たせるようになる。
ここで、図1では、被押し当て部材200および支持板300が固定された光計測装置1を一例に示したが、被押し当て部材200や支持板300は、変位可能に設けてもよい。
より具体的には、被押し当て部材200や支持板300は、水平面に対する傾斜角度が変更できるように変位可能に設けてもよい。
より具体的には、例えば、被押し当て部材200については、被計測者の頭頂部1Y側に位置する端部200Bと、顎1C側に位置する端部200Aのいずれか一方または両方を上下方向に移動可能として、水平面に対する被押し当て部材200の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
また、その他、被押し当て部材200のうち、被計測者の左耳側に位置する一端部と右耳側に位置する他端部のいずれか一方または両方を上下方向に移動可能として、水平面に対する被押し当て部材200の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
さらに、被押し当て部材200のうち、被計測者の顎1C側に位置する端部200Aの方が、額1B側に位置する端部200Bよりも上方に位置するように、水平面に対する被押し当て部材200の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
同様に、支持板300についても、被計測者の頭頂部1Y側に位置する端部300Bと顎1C側に位置する端部300Aのいずれか一方または両方を上下方向に移動可能として、水平面に対する支持板300の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
また、支持板300のうち、被計測者の左耳側に位置する一端部と右耳側に位置する他端部のいずれか一方または両方を上下方向に移動可能として、水平面に対する支持板300の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
さらに、支持板300のうち、被計測者の顎1C側に位置する端部300Aの方が、額1B側に位置する端部300Bよりも上方に位置するように、水平面に対する支持板300の傾斜角度を変更できるようにしてもよい。
被計測者によっては、目頭の深さが大きく目頭に溜まる空気が逃げにくい場合がある。この場合、被押し当て部材200や支持板300を変位させると、被計測者の顔面の傾斜角度(水平面に対する傾斜角度)が大きくなり、目頭に溜まる空気が逃げやすいものになる。
なお、被計測者の顔面の水平面に対する傾斜は、上記のように、部分的な高低差を被押し当て部90に付与することで行うこともできるし、他の態様により行ってもよい。
具体的には、例えば、図4(光計測装置1の他の構成例を示した図)に示すように、被計測者の額1Bに向かって支持板300から突出する突出部400を設けることで、被計測者の顔面を傾斜させてもよい。
この図4に示す状態では、被計測者の額1Bをこれ以上支持板300に近づけることができない一方で、被計測者の顎1Cについては、支持板300側に近づけられる。これにより、被計測者の顔面が水平面に対して傾斜する。
なお、図4に示したこの構成例では、突出部400を、突出部400の突出方向に移動可能に設けてもよい。この場合、突出部400の突出量を変更することで、被計測者の顔面の角度(水平面に対する角度)を変化させられる。
また、図4にて示した構成例では、被押し当て部材200を、ゴム部材など、柔軟性を有する材料で形成することが好ましい。この場合、被計測者の顔面の角度が変化しても、被計測者の顔面に追従して被押し当て部材200が変形するようになり、被計測者の顔面と被押し当て部材200との間から液体が漏れ出すことが抑制される。
図2を再び参照し、計測機構500について説明する。
本実施形態では、図2に示すように、下を向いた被計測者の眼球10の対向位置に、計測機構500が設けられている。なお、この計測機構500は、液体収容部30(図1参照)の外側に位置している。本実施形態では、計測機構500から出射される光が液体収容部30を横切る構成となっている。
計測機構500には、被計測者の眼球10の前眼房13における眼房水の特性の計測に用いる光学系20、光学系20を制御する制御部40、光学系20を用いて計測されたデータに基づいて眼房水の特性を算出する算出部60が設けられている。なお、制御部40は、図1にて示した加熱源Hの制御も行う。
ここで、眼房水の特性とは、含まれる光学活性物質による直線偏光の偏光面の回転角(旋光度α)、円偏光に対する吸色度(円二色性)などをいう。ここで、直線偏光の偏光面とは、直線偏光において電界が振動する面をいう。
眼球10における前眼房13とは、レンズとして働く水晶体12(後述する図6参照)と角膜14(図6参照)との間の領域であり、眼房水で満たされている。前眼房13は、正面から見た形状が円形である。眼球10はほぼ球であるが、前眼房13は球の表面からやや飛び出している。なお、図2に示す眼球10は左目であって、まぶた17が開き、瞳孔15が前方(鉛直方向における下方)を見ている。
光学系20は、光源21、偏光子22、第1ミラー23、第2ミラー24、補償子25、検光子26、受光部27を備えている。
光源21は、発光ダイオード(LED)やランプのような波長幅が広い光源であってもよく、レーザのような波長幅が狭い光源であってもよい。なお、波長幅が狭い方が好ましい。また、少なくとも2以上の波長の光を出射するものであってもよい。
偏光子22は、例えば、ニコルプリズムなどであって、入射した光から、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。
第1ミラー23及び第2ミラー24は、光路28を折り曲げるものであって、反射の前後において直線偏光をそのまま維持するものが好ましい。偏光面を回転させたり、直線偏光を楕円偏光にしたりするなど、偏光の状態を乱すものは好ましくない。
なお、本実施形態では、光路28を折り曲げる場合を一例に説明したが、第1ミラー23を省略するとともに、眼球10の側方に、光源21、偏光子22を設け、眼球10の側方から眼球10に対して光を出射してもよい。
また、第2ミラー24を省略するとともに、眼球10の側方に、補償子25、検光子26、受光部27を設け、眼球10の側方にて、眼球10からの光を受光してもよい。
補償子25は、例えばガーネット等を用いたファラデー素子などの磁気光学素子であって、磁場によって直線偏光の偏光面を回転させる。
検光子26は、偏光子22と同様の部材であって、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。
受光部27は、シリコンダイオードなどの受光素子であって、光の強度に対応した出力信号を出力する。
制御部40は、光学系20における光源21、補償子25、受光部27などを制御して、眼房水の特性に関する計測データを得る。また、制御部40は、計測データを算出部60に送信し、また、算出部60が算出した結果を算出部60から受信する。また、制御部40は、温度センサS(図1参照)からの出力に基づき、加熱源Hのオン/オフや出力の調整を行って、液体収容部30内の生理食塩水の温度制御を行う。
また、算出部60は、制御部40から計測データを受信し、眼房水の特性を算出する。
光源21から出射された光は、光路28に沿って進み、受光部27に入射する。すなわち、光源21から眼球10側に向かって出射された光は、偏光子22を通過後、第1ミラー23により前眼房13を横切る方向(目に平行な方向)に折り曲げられる。そして、前眼房13を横切る方向に通過する。さらに、第2ミラー24により、目から遠ざかる方向に折り曲げられる。そして、補償子25、検光子26を通過して、受光部27に入射する。
なお、光が前眼房13を横切るように通過するとは、前眼房13の直径方向に光が通過することをいう。なお、直径方向から前後方向にずれて斜めに通過する場合も含む。
ここで、光計測装置1で前眼房13における眼房水を計測し、グルコース濃度を算出する例を説明する。
糖尿病患者は、血液内のグルコース濃度により、投与するインスリンの量を制御する。よって、糖尿病患者には、血液内のグルコース濃度を常に把握することが求められる。そして、血液中のグルコース濃度の計測は、指先などを注射針で穿刺し、微量な血液を採取する方法によるのが主流である。しかし、微量の血液でも採血時の痛みによる苦痛が伴う。そこで、穿刺などの侵襲式検査法に代わる非侵襲式検査法の要求が高まっている。
血清とほぼ同じ成分である前眼房13における眼房水には、タンパク質、グルコース、アスコルビン酸等が含まれている。そして、血液中のグルコース濃度と眼房水中のグルコース濃度とは相関関係があることが知られている。さらに、眼房水中には、血液中の細胞物質が存在せず、光散乱の影響が小さい。そして、眼房水に含まれるタンパク質、グルコース、アスコルビン酸等は光学活性物質であって、旋光性を有している。すなわち、眼房水は、旋光性を利用して光学的にグルコースなどの濃度を計測する部位として有利である。
図5は、光計測装置1によって、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質による偏光面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。ここでは、説明を容易にするため、光路28を折り曲げていない(直線である)として、第1ミラー23及び第2ミラー24の記載を省略している。
図5に示す光学系20には、光源21、偏光子22、前眼房13、補償子25、検光子26、受光部27のそれぞれの間において、光の進行方向から見た偏光の様子を円内の矢印で示している。
光源21は、ランダムな偏光面を持つ光を出射するとする。すると、偏光子22は、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。図5においては、例として、紙面に対して平行な偏光面の直線偏光が通過するとする。
偏光子22を通過した直線偏光は、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により、偏光面が回転する。図5では、偏光面は角度α(旋光度α)回転するとする。
次に、補償子25に磁界を印加することにより、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により回転した偏光面を元に戻す。
そして、検光子26を通過した直線偏光を受光部27により受光し、光の強度に対応した出力信号に変換する。
ここで、光学系20による旋光度αの計測方法の一例を説明する。
まず、光源21を出射した光が前眼房13を通過しない状態において、光源21、偏光子22、補償子25、検光子26、受光部27からなる光学系において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25及び検光子26を設定する。図5に示すように、光が前眼房13を通過しない状態においては、偏光子22を通過した直線偏光の偏光面が、検光子26を通過する偏光面と直交している。
なお、図5では、偏光子22の偏光面と検光子26を通過する前の偏光面が共に、紙面に平行であるとしている。しかし、補償子25によって予め偏光面が回転する場合には、検光子26を通過する前の偏光面が紙面に平行な面から傾いていてもよい。すなわち、光が前眼房13における眼房水を通過しない状態において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25と検光子26とを設定すればよい。
次に、光が前眼房13を通過する状態とする。すると、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質によって、偏光面が回転する。このため、受光部27からの出力信号は、最小値から外れる。そこで、受光部27からの出力信号が最小になるように、補償子25に印加する磁場を設定する。すなわち、補償子25により偏光面を回転させ、検光子26を通過する偏光面と直交させる。
すなわち、補償子25によって回転させた偏光面の角度が、眼房水に含まれる光学活性物質によって発生した旋光度αに対応する。補償子25に印加した磁場の大きさと回転した偏光面の角度との関係は、事前に知られているので、補償子25に印加した磁場の大きさから、旋光度αが分かる。
なお、旋光度αを求める方法として補償子25を用いた例を述べたが、補償子25以外で旋光度αを求めてもよい。また、本実施形態では、偏光面の回転角(旋光度α)を測定する最も基本的な測定法である直交偏光子法(ただし補償子25を使用)について示したが、回転検光子法やファラデー変調法、光学遅延変調法といった他の測定方法を適用してもよい。
さらに、本実施形態では、光源21から前眼房13における眼房水に複数の波長λ(波長λ、λ、λ、…)の光を入射し、それぞれに対して旋光度α(旋光度αM1、αM2、αM3、…)を求める。これらの波長λと旋光度αとの組が、算出部60に取り込まれ、求めたい光学活性物質の濃度が算出される。
なお、眼房水には、前述したように複数の光学活性物質が含まれている。よって、計測された旋光度αは、複数の光学活性物質それぞれによる旋光度αの和である。そこで、計測された旋光度αから、求めたい光学活性物質の濃度を算出することが必要となる。
求めたい光学活性物質の濃度の算出は、公知の方法を用いればよいので、ここでは説明を省略する。
図6は、眼球10の概要を説明する図である。図6では、眼球10の上下方向の断面図を示している。
図6に示すように、眼球10は、外形がほぼ球形であって、中央にガラス体11がある。そして、レンズの役割をする水晶体12が、ガラス体11の一部に埋め込まれている。水晶体12の外側に、前眼房13があり、その外側に角膜14がある。水晶体12の周辺部は虹彩に囲まれ、その中心が瞳孔15である。水晶体12に接する部分を除いて、ガラス体11は、網膜16で覆われている。
すなわち、前眼房13は、角膜14と水晶体12とで囲まれた領域であって、眼球10の球形からは、凸状に飛び出している。なお、前眼房13は、眼房水で満たされている。
図7は、光計測装置1により前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を計測する光計測方法を説明するフローチャートである。
本実施形態の光計測装置1では、まず、被計測者が、光計測装置1の電源を入れる(ステップ11)。光計測装置1では、電源が入れられると、光学系20、制御部40、算出部60が動作状態になる。
次に、計測を開始(計測開始)してよいか否かが判断される(ステップ12)。例えば、光計測装置1に計測開始を指示するボタンを設け、被計測者がこのボタンを押すようにする。そして、計測開始を指示するこのボタンが押されたか否かによって、制御部40が計測を開始してよいか否かを判断する。
ステップ12において、否定(No)の判断がされた場合、すなわち、計測開始でない場合は、ステップ12に戻って、計測開始を待つ。
一方、肯定(Yes)の判断がされた場合、すなわち、計測開始が指示された場合には、制御部40は、光源21から光を出射して(ステップ13)、前眼房13における眼房水を通過した光の旋光度αを計測する(ステップ14)。次に、制御部40は、計測した旋光度αなどの計測データを算出部60に送信する。
すると、算出部60は、計測対象物である眼房水において求めたい光学活性物質の濃度を算出(計測対象物の濃度算出)する(ステップ15)。
そして、制御部40は、算出部60が算出した計測対象物の濃度を受信すると、表示部(不図示)に計測対象物の濃度を表示する(ステップ16)。
図7のフローチャートでは、例として、眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を算出する方法を説明したが、眼房水の他の特性を計測するように構成してもよい。
また、眼房水に関する特性のみならず、光路28に存在する角膜等に関する特性を求めるために、本実施の形態で説明した構成を応用してもよい。すなわち、眼球10の外部から光を入射させ、光を眼球10に通過させることで、眼球10に関する特性を求めるものであれば、本実施の形態で説明した構成が適用できる。
図8(a)、(b)は、眼球10を光が通過する際の光の光路28を示した図である。なお、図8(a)、(b)は、図1の矢印VIIIで示す方向から光路28等を眺めた場合の状態を示している。
本実施形態の液体収容部30は、図8(a)に示すように、鉛直方向における下方に向かって凹んで形成され、この液体収容部30には生理食塩水が収容されている。さらに、本実施形態では、液体収容部30に光を入れるための入射側窓210、液体収容部30を通過した光を液体収容部30の外に通すための出射側窓220が設けられている。
本実施形態では、光源21(図2参照)からの光が、液体収容部30内の生理食塩水を通過する際、この光は、図8(a)に示すように、略水平方向に沿って、直線状に進行していく。この過程で、この光は、入射側窓210、液体収容部30内の生理食塩水、眼球10、液体収容部30内の生理食塩水、出射側窓220を順次通過していく。
本実施形態では、液体収容部30内の生理食塩水に眼球10が浸かっている状態にて、この眼球10に対して光を透過させる。この場合、角膜14(図6参照)と生理食塩水との屈折率差が小さい状態となり、図8(a)に示すように、眼球10の真横から光を入射させて、眼球10の真横に光を出射させられる。付言すると、図8(a)では、光路28が大きく曲がらずに、光は進行する。
この場合、被計測者の瞼などによって光が遮られにくくなり、光計測装置1による測定精度を高められる。
また、本実施形態のように、眼球10の真横から光を入射させることができ、また、眼球10の真横に光を出射させることができる場合、光と入射側窓210とを直交させやすくなり、また、光と出射側窓220とを直交させやすくなり、入射側窓210、出射側窓220を光が通過する際に生じうる光の屈折が生じにくくなる。
付言すると、図8(a)に示す態様では、眼球10を横切る光と入射側窓210(が延びる方向)とが直交しており、また、眼球10を横切る光と出射側窓220(が延びる方向)とが直交しており、これにより、光の屈折が生じにくくなっている。
図8(b)は、眼球10の周囲が空気の場合の光路28を示した図である。
眼球10の周囲が空気の場合、角膜14(図6参照)及び前眼房13における屈折率が空気より大きい状態となり、さらに、前眼房13及び角膜14が凸状であるため、光路28は、眼球10側に曲げられる。そして、前眼房13を通過した後においても、光路28は、眼球10側に曲げられる。
このように、光路28が眼球10側に位置する場合、光路28上に、被計測者の瞼などが位置する可能性が高まり、光路28を安定的に確保できなくなるおそれがある。
これに対し、液体に浸かった状態の眼球10に対して光を出射する本実施形態の構成では、上記のように、眼球10の真横からの光の入射、眼球10の真横への光の出射を行えるようになり、図8(a)に示すように、眼球10から離れた個所に光路28が位置するようになる。この場合、光路28を安定的に確保できるようになり、眼球10に関する測定精度を高められる。
1…光計測装置、10…眼球、21…光源、27…受光部、30…液体収容部、40…制御部、90…被押し当て部、98…周辺部分、300…支持板、H…加熱源、S…温度センサ

Claims (8)

  1. 下を向いた被計測者の顔面が押し当てられる被押し当て部と、
    前記被押し当て部に顔面を押し当てた前記被計測者の眼球が浸かる液体を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部の液体に浸かった、前記被計測者の眼球に対して光を出射する光源と、
    前記被計測者の眼球からの光を受光する受光部と、
    を備え、
    前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の顔面が水平面に対して傾いた状態となる光計測装置。
  2. 前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の目頭に溜まる空気が当該目頭の外に逃げる請求項1に記載の光計測装置。
  3. 前記被計測者の顔面が前記被押し当て部に押し当てられると、当該被計測者の額の方が顎よりも上方に位置するように当該顔面が傾く請求項1に記載の光計測装置。
  4. 顔面を前記被押し当て部に押し当てる被計測者の当該顔面の角度を変更できるように構成された請求項1に記載の光計測装置。
  5. 前記被押し当て部が変位可能に設けられ、又は、当該被押し当て部を支持する支持部分が変位可能に設けられることで、被計測者の顔面の角度を変更できるように構成された請求項4に記載の光計測装置。
  6. 前記液体収容部に収容される液体は、生理食塩水である請求項1に記載の光計測装置。
  7. 前記液体収容部に収容される液体の温度を制御する温度制御手段をさらに備える請求項1に記載の光計測装置。
  8. 前記温度制御手段は、前記液体収容部に収容される液体の温度が30℃以上となるように当該液体の温度を制御する請求項7に記載の光計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113329873A (zh) * 2019-01-22 2021-08-31 信越化学工业株式会社 用于剥离纸或剥离膜的树脂组合物以及剥离纸或剥离膜

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