JP6661917B2 - 眼球の光計測装置及び眼球の光計測方法 - Google Patents

眼球の光計測装置及び眼球の光計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、眼球の光計測装置及び眼球の光計測方法に関する。
特許文献1には、所定の位置に予め配された眼球に光を照射する光源装置と、前記光源装置から出射された光に照射された前記眼球の角膜と空気との境界面による第1の後方散乱光の強度および角膜と前眼房との境界面による第2の後方散乱光の強度をそれぞれ検出する光検出器と、前記第1および第2の後方散乱光の強度に基づいて、前記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を求める屈折率算出手段と、眼房水の屈折率と該眼房水中のグルコース濃度との対応関係が予め記憶された記憶部と、前記記憶部に記憶された対応関係、および前記屈折率算出手段により求められた眼房水の屈折率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度を求めるグルコース濃度算出手段とを備えたことを特徴とするグルコース濃度測定装置が記載されている。
特許文献2には、濃度未知の旋光性物質以外の妨害旋光性物質によって発現する旋光角範囲が既知である尿の旋光角を測定し、前記旋光性物質の濃度C[kg/dl]を(A−A)/(α×L)≦C≦(A−A)/(α×L)
但し、A:測定された尿の旋光角[deg]
:妨害旋光性物質によって発現する旋光角の最大値[deg]
:妨害旋光性物質によって発現する旋光角の最小値[deg]
α:旋光性物質の比旋光度[deg/cm・dl/kg]
L:測定光路長[cm]
の範囲であると判定する尿検査方法が記載されている。
特許第3543923号公報 特開平09−138231号公報
ところで、眼球の眼房水中のグルコース濃度を光学的に計測する場合などにおいては、前眼房を横切るように光を照射し、前眼房を横切った光を受光する光路で計測することが考えられる。
ここで、被計測者の眼球周辺の形状(皮膚形状や睫毛等の量など)には個人差があるため、被計測者によっては、上記光路が確保しにくく、測定誤差等を生じる場合があった。
一方、上記光路を確保しにくい被計測者であっても、眼球周辺の形状によっては眼球を内転又は外転させることで上記光路を確保しやすくなる場合がある。よって、被計測者の眼球周辺の形状によっては、眼球を内転又は外転した状態で計測することが望まれる。
本発明の目的は、被計測者の眼球の前眼房を横切るように光を照射し、前眼房を横切った光を受光する眼球の光計測において、被計測者の眼球が内転又は外転した状態となるように補助する機能を備えた眼球の光計測装置等を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、被計測者の眼球の目尻側に配置される光出射手段と、前記眼球の目頭側に配置される受光手段と、前記被計測者が目視した場合に前記眼球が外転した状態となる位置に、目印を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で前記光出射手段から出射された光が当該眼球の前眼房を横切って前記受光手段で受光されるように、当該光出射手段と当該受光手段と当該表示手段とを保持する保持手段とを備える眼球の光計測装置である。
請求項2に記載の発明は、被計測者の眼球の目頭側に配置される光出射手段と、前記眼球の目尻側に配置される受光手段と、前記被計測者が目視した場合に前記眼球が外転した状態となる位置に、目印を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で前記光出射手段から出射された光が当該眼球の前眼房を横切って前記受光手段で受光されるように、当該光出射手段と当該受光手段と当該表示手段とを保持する保持手段とを備える眼球の光計測装置である。
請求項3に記載の発明は、前記目印の表示位置を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記目印の位置を可変して表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置である。
請求項4に記載の発明は、前記保持手段は、前記光出射手段及び前記受光手段の少なくとも一方が前記眼球の露出した領域の範囲外に配置されるように保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項5に記載の発明は、前記保持手段は、前記光出射手段及び前記受光手段の両方が前記眼球の露出した領域の範囲外に配置されるように保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光計測装置を用いた眼球の光計測方法であって、前記光計測装置が備える表示手段に、被計測者が目視した場合に当該被計測者の眼球が外転する位置に目印を表示するステップと、前記光計測装置が備える光出射手段が、前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で、当該眼球の前眼房を横切るように光を出射するステップと、前記前眼房を横切った光を受光するステップと、を含む眼球の光計測方法である。
請求項1、2及び6の発明によれば、被計測者の眼球が内転又は外転した状態となるように補助することができる。
請求項3の発明によれば、表示する目印の位置を可変できる。
請求項4の発明によれば、光出射手段及び受光手段を眼球の露出した領域の範囲外に配置しない場合に比べ、眼球との接触が抑制される。
請求項5の発明によれば、光出射手段及び受光手段の少なくとも一方を眼球の露出した領域の範囲外に配置しない場合に比べ、眼球との接触がより抑制される。
本実施の形態が適用される光計測装置の構成の一例を示す図である。 光計測装置によって、前眼房における眼房水に含まれる光学活性物質による偏光面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。 眼球の概要を説明する図である。(a)は、眼球の上下方向の断面図、(b)は、眼球に対する座標系を示す。 眼球と光路との関係を説明する図である。(a)は、眼球を正面から見た図、(b)は、眼球が正面を向いている場合における光路を示す図である。 外転又は内転させた眼球と光路との関係を説明する図である。(a)は、眼球を外転させた場合における光路を示す図、(b)は、眼球を内転させた場合における光路を示す図である。 眼球を外転させた場合と、内転させた場合とにおいて、表示部に表示される目印(ターゲット)を表示する方法を説明する図である。(a)は、眼球を外転させた場合、(b)は、眼球を内転させた場合である。 光路と表示部に表示される目印(ターゲット)との関係を説明する図である。 表示部に目印(ターゲット)を表示させる方法により、光計測装置により前眼房における眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を計測する光計測方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(光計測装置1)
図1は、本実施の形態が適用される光計測装置1の構成の一例を示す図である。
この光計測装置1は、被計測者の眼球10の前眼房13における眼房水の特性の計測に用いる光学系20、視線を設定する目印(ターゲット)31を表示する表示手段の一例としての表示部30、光学系20及び表示部30を制御する制御部40、光学系20、表示部30、制御部40を保持する保持手段の一例としての保持部50、光学系20を用いて計測されたデータに基づいて眼房水の特性を算出する算出部60を備えている。
以下では、図1に示す光計測装置1において、紙面の上側と下側との方向を上下方向と呼ぶことがある。また、被計測者の前側と後側との方向を前後方向と呼ぶことがある。また、被計測者から見て内側(目頭側、鼻側)と外側(目尻側、耳側)との方向を内外方向と呼ぶことがある。
光計測装置1が測定する眼房水の特性とは、含まれる光学活性物質による直線偏光の偏光面の回転角(旋光度α)、円偏光に対する吸色度(円二色性)などをいう。ここで、直線偏光の偏光面とは、直線偏光において磁界が振動する面をいう。
眼球10における前眼房13とは、レンズとして働く水晶体12(後述する図3参照)と角膜14(図3参照)との間の領域で、眼房水で満たされている。そして、前眼房13は、正面から見た形状が円形である。眼球10はほぼ球であるが、前眼房13は球の表面からやや飛び出している。なお、図1に示す眼球10は左目であって、瞼17が開き、瞳孔15が表示部30に示された目印(ターゲット)31を見ている。
光学系20は、発光部21、偏光子22、第1ミラー23、第2ミラー24、補償子25、検光子26、受光部27を備えている。
発光部21は、発光ダイオード(LED)やランプのような波長幅が広い光源であってもよく、レーザのような波長幅が狭い光源であってもよい。なお、波長幅が狭い方が好ましい。
また、少なくとも2以上の波長の光を出射するものであってもよい。
偏光子22は、例えば、ニコルプリズムなどであって、入射した光から、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。
第1ミラー23及び第2ミラー24は、光路28を折り曲げるものであって、反射の前後において直線偏光をそのまま維持するものが好ましい。偏光面を回転させたり、直線偏光を楕円偏光にしたりするなど、偏光の状態を乱すものは好ましくない。なお、光路28を折り曲げる必要がない場合は、第1ミラー23又は/及び第2ミラー24を備えなくともよい。
補償子25は、例えばガーネット等を用いたファラデー素子などの磁気光学素子であって、磁場によって直線偏光の偏光面を回転させる。
検光子26は、偏光子22と同様の部材であって、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。
受光部27は、シリコンダイオードなどの受光素子であって、光の強度に対応した出力信号を出力する。
ここで、発光部21、偏光子22、第1ミラー23を光出射手段の一例としての発光系20Aとし、第2ミラー24、補償子25、検光子26、受光部27を光受光手段の一例としての受光系20Bとする。そして、発光系20Aの第1ミラー23から光が出射する位置を出射位置P、受光系20Bの第2ミラー24に光が入射する位置を受光位置Eとする。
なお、発光系20Aと受光系20Bとを入れ替えた配置としてもよい。
表示部30は、被計測者が目視できる目印(ターゲット)31を表示して、眼球10の向き(視線)を誘導する。すなわち、表示部30は、眼球10が所望の角度に内転または外転するように補助する機能を果たす。なお、計測後に、算出部60によって算出された眼房水の特性(光学活性物質の濃度など)を表示してもよい。
表示部30は、液晶ディスプレイなど、電子的に画像を表示できるディスプレイであってよく、目印(ターゲット)31は、液晶ディスプレイに表示された点などであってよい。
また、表示部30は、電子的に画像を表示するディスプレイでなくともよく、目印(ターゲット)31は、視認できるものであればよく、LEDランプやマーカー、目盛等を有する部材であってもよい。
制御部40は、光学系20における発光部21、補償子25、受光部27などを制御して、眼房水の特性に関する計測データを得ると共に、表示部30に目印(ターゲット)31を表示する。また、計測データを算出部60に送信し、算出部60が算出した結果を受信し、表示部30に表示する。
保持部50は、光学系20及び制御部40を保持するとともに、一方の端部が眼球10の周辺の予め定められた位置に接触して位置決めされた状態において、光学系20に設定された光路28が前眼房13における眼房水中を通過するように光学系20を保持する。すなわち、光学系20の発光系20Aと受光系20Bとを眼球10の前後方向にずらして保持する。
保持部50を眼球10の周辺に接触させる方法としては、被計測者又は他者が自らの手で光計測装置1を把持して接触させてもよいし、光計測装置1が自動で前後方向に駆動する駆動装置を使用してもよい。また、保持部50を眼球10に対して位置決めできるのであれば、接触させる領域は眼球10の周辺である必要はなく、被計測者の顔の他の領域であってもよく、さらには、接触させずに位置決めできる場合は、接触させなくてもよい。
そして、保持部50は、他方の端部に表示部30が設けられている。
なお、破線で示す光路28は、後述するように、眼球10が、表示部30に表示された目印(ターゲット)31を見るように回転(後述する外転又は内転)させたとき、発光部21から出射された光が前眼房13を横切るように通過し、受光部27で受光するように設定されていればよい。
また、光が前眼房13を横切るように通過するとは、眼球10を正面から見た場合において、上下方向よりも内外方向に近い角度(つまり、内外方向の水平軸に対して±45度未満の範囲)で通過することをいい、前後方向に斜めに通過する場合も含む。
そして、保持部50は、眼球10に対して光計測装置1を固定し、光路28がずれないようにするように加工された接眼部材51を備えていてもよい。
図1に示す保持部50は、円筒を軸方向と平行な面で切断した形状であるが、これは、光学系20を見やすくするためであって、円筒であってもよい。また、断面が楕円形、四辺形などの筒状であってもよい。さらに、図1と同様に、筒状の一部が切り取られた形状であってもよい。
なお、保持部50は、表示機能を備えたメガネのフレームであってもよい。すなわち、光計測装置1を、メガネに光学系20、表示部30及び制御部40を設けたメガネタイプとしてもよい。
算出部60は、制御部40から計測データを受信し、眼房水の特性を算出する。
ここでは、発光部21から出射された光は、光路28に沿って進み、受光部27に入射する。すなわち、発光部21から眼球10側に向かって出射された光は、偏光子22を通過後、第1ミラー23により前眼房13を横切る方向(目に平行な方向)に折り曲げられる。そして、前眼房13を横切る方向に通過する。さらに、第2ミラー24により、目から遠ざかる方向に折り曲げられる。そして、補償子25、検光子26を通過して、受光部27に入射する。
ここで、光計測装置1を前眼房13における眼房水を計測し、グルコース濃度の算出に用いる例を説明する。
糖尿病患者は、血液内のグルコース濃度により、投与するインスリンの量が制御される。よって、糖尿病患者には、血液内のグルコース濃度を常に把握することが求められる。そして、血液中のグルコース濃度の計測は、指先などを注射針で穿刺し、微量な血液を採取する方法によるのが主流である。しかし、微量の血液でも採血時の痛みによる苦痛が伴う。そこで、穿刺などの侵襲式検査法に代わる非侵襲式検査法の要求が高まっている。
血清とほぼ同じ成分である前眼房13における眼房水にはタンパク質、グルコース、アスコルビン酸等が含まれている。そして、血液中のグルコース濃度と眼房水中のグルコース濃度とは相関関係があることが知られている。さらに、眼房水中には、血液中の細胞物質が存在せず、光散乱の影響が小さい。そして、眼房水に含まれるタンパク質、グルコース、アスコルビン酸等は光学活性物質であって、旋光性を有している。すなわち、眼房水は、旋光性を利用して光学的にグルコースなどの濃度を計測する部位として有利である。
光学的に眼房水に含まれる光学活性物質の濃度などを得る手法において、設定しうる光路は以下の2つである。
一方は、眼球10に対して垂直に近い角度で光を入射させ、角膜14(図3参照)と眼房水との界面又は眼房水と水晶体12(図3参照)との界面で光を反射させ、反射した光を受光(検出)する光路である。他方は、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房13における眼房水を通過した光を受光(検出)する光路である。
まず、眼球10に対して垂直に近い角度で光を入射させる光路は、網膜16(後述する図3参照)に光が達するおそれがある。特に、発光部21に、コヒーレント性が高いレーザを用いる場合、網膜16に光が達することは好ましくない。
これに対し、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させる光路では、角膜14を通して前眼房13を横切るように光を通過させ、眼房水を通過した光を受光(検出)する。このため、光が網膜16に達することが抑制される。
しかし、眼球10は、外形がほぼ球であること、光を入射させる側又は通過した光を受光する側のいずれかに鼻(鼻梁)が位置し、その影響を受けて、光学系20における発光部21、偏光子22、補償子25、検光子26、受光部27などを配置するスペースが狭い。
そこで、眼球10に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房13を横切るように通過させるように光路28を設定するため、図1に示すように、第1ミラー23、第2ミラー24を設け、光路28を折り曲げることで、スペースを有効に利用しようとしている。
なお、光学系20が小型であれば、光路28を折り曲げることは必要でない。
図2は、光計測装置1によって、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質による偏光面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。ここでは、説明を容易にするため、光路28を折り曲げていない(直線である)として、第1ミラー23及び第2ミラー24の記載を省略している。
図2に示す光学系20には、発光部21、偏光子22、前眼房13、補償子25、検光子26、受光部27のそれぞれの間において、光の進行方向から見た偏光の様子を円内の矢印で示している。
発光部21は、ランダムな偏光面を持つ光を出射するとする。すると、偏光子22は、予め定められた偏光面の直線偏光を通過させる。図2においては、例として、紙面に対して平行な偏光面の直線偏光が通過するとする。
偏光子22を通過した直線偏光は、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により、偏光面が回転する。図2では、偏光面は角度α(旋光度α)回転するとする。
次に、補償子25に磁界を印加することにより、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により回転した偏光面を元に戻す。
そして、検光子26を通過した直線偏光を受光部27により受光し、光の強度に対応した出力信号に変換する。
ここで、光学系20による旋光度αの計測方法の一例を説明する。
まず、発光部21を出射した光が前眼房13を通過しない状態において、発光部21、偏光子22、補償子25、検光子26、受光部27からなる光学系20において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25及び検光子26を設定する。図2に示すように、光が前眼房13を通過しない状態においては、偏光子22を通過した直線偏光の偏光面が、検光子26を通過する偏光面と直交している。
なお、図2では、偏光子22の偏光面と検光子26を通過する前の偏光面が共に、紙面に平行であるとしている。しかし、補償子25によって予め偏光面が回転する場合には、検光子26を通過する前の偏光面が紙面に平行な面から傾いていてもよい。すなわち、光が前眼房13における眼房水を通過しない状態において、受光部27の出力信号が最小になるように、補償子25と検光子26とを設定すればよい。
次に、光が前眼房13を通過する状態とする。すると、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質によって、偏光面が回転する。このため、受光部27からの出力信号は、最小値から外れる。そこで、受光部27からの出力信号が最小になるように、補償子25に印加する磁場を設定する。すなわち、補償子25により偏光面を回転させ、検光子26を通過する偏光面と直交させる。
すなわち、補償子25によって回転させた偏光面の角度が、眼房水に含まれる光学活性物質によって発生した旋光度αに対応する。補償子25に印加した磁場の大きさと回転した偏光面の角度との関係は、事前に知られているので、補償子25に印加した磁場の大きさから、旋光度αが分かる。
なお、旋光度αを求める方法として補償子25を用いた例を述べたが、補償子25以外で旋光度αを求めてもよい。また、図1、図2では、偏光面の回転角(旋光度α)を測定する最も基本的な測定法である直交偏光子法(ただし補償子25を使用)について示したが、回転検光子法やファラデー変調法、光学遅延変調法といった他の測定方法を適用してもよい。
さらに具体的には、発光部21から前眼房13における眼房水に複数の波長λ(波長λ、λ、λ、…)の光を入射し、それぞれに対して旋光度α(旋光度αM1、αM2、αM3、…)を求める。これらの波長λと旋光度αとの組が、算出部60に取り込まれ、求めたい光学活性物質の濃度が算出される。
なお、眼房水には、前述したように複数の光学活性物質が含まれている。よって、計測された旋光度αは、複数の光学活性物質それぞれによる旋光度αの和である。そこで、計測された旋光度αから、求めたい光学活性物質の濃度を算出することが必要となる。
求めたい光学活性物質の濃度の算出は、例えば、特開平09−138231号公報(上記特許文献2)に開示されているような公知の方法を用いればよいので、説明を省略する。
図3は、眼球10の概要を説明する図である。図3(a)は、眼球10の上下方向の断面図、図3(b)は、眼球10に対する座標系を示す。
図3(a)に示すように、眼球10は、外形がほぼ球形であって、中央にガラス体11がある。そして、レンズの役割をする水晶体12が、ガラス体11の一部に埋め込まれている。水晶体12の外側に、前眼房13があり、その外側に角膜14がある。水晶体12の周辺部は虹彩に囲まれ、その中心が瞳孔15である。水晶体12に接する部分を除いて、ガラス体11は、網膜16で覆われている。
すなわち、前眼房13は、角膜14と水晶体12とで囲まれた領域であって、眼球10の球形からは、凸状に飛び出している。なお、前眼房13は、眼房水で満たされている。
図3(b)に示す眼球10は、左目であって、正面を向いているとする。すなわち、向って左側が目頭側(鼻側)、右側が目尻側(耳側)である。そして、眼球10が行う回転運動の中心O(回旋点)を通って、向って右から左に向う軸をX軸、奥から手前に向う軸をY軸、下から上に向う軸をZ軸とする。
ここでは、眼球10が、Z軸を中心として、目頭側(鼻側)に回転することを「内転」、目尻側(耳側)に回転することを「外転」と表記する。なお、右目では、Z軸を中心とする回転の方向、すなわち、「内転」と「外転」の方向が逆になる。
ちなみに、眼球10がX軸を中心として、上方向に回転することを「上転」、下方向に回転することを「下転」、Y軸を中心として回転することを「回旋」という。
ここで、「外転」とは、眼球10(瞳孔15)が正面を向いた状態から、目尻側(耳側)に回転する場合の他、眼球10(瞳孔15)が上側に向いた状態、例えばZ軸方向に+45°以内の範囲で向いた状態において、目尻側(耳側)に回転する場合や、眼球10(瞳孔15)が下側に向いた状態、例えばZ軸方向に−45°以内の範囲で向いた状態において、目尻側(耳側)に回転する場合を含む。
また、「内転」についても同様である。
図4は、眼球10と光路28との関係を説明する図である。図4(a)は、眼球10を正面から見た図、図4(b)は、眼球10が正面を向いている場合における光路28を示す図である。なお、図4(b)は、人を頭側(上側)から見た状態を示している。これらは、顔をモデル化したシミュレーションにより作図した。
図4(a)に示すように、光路28は、目尻側(耳側)から目頭側(鼻側)に向かうように設定されている。これは、説明を容易にするためである。光路28は、目頭側(鼻側)から目尻側(耳側)に向かうように設定されていてもよい。
図4(b)に示すように、眼球10が正面を向いている場合、発光系20A(図1参照)から出射した光は、角膜14を通過して、前眼房13に入射する。角膜14及び前眼房13における眼房水の屈折率が空気より大きく、前眼房13及び角膜14が凸状であるため、光路28は、眼球10側に曲げられる。そして、前眼房13を通過した後においても、光路28は、さらに眼球10側に曲げられる。よって、前眼房13を通過した後の光路28は、顔表面に近づいた軌跡を通る。
一般的には、目頭側(鼻側)の皮膚F1の方が目尻側(耳側)の皮膚F2よりも前側に出ており、且つ、目頭側には鼻もあるため、眼球10が正面を向いている状態では、目頭側(鼻側)に受光系20B(図1参照)を配置するスペースを確保しづらい場合がある。
逆に、目尻側(耳側)は、目頭側(鼻側)に比べて、上瞼と下瞼との距離が短くなっているとともに、上瞼の睫毛と下睫毛の睫毛とが接近し、且つ、密集しているため、被計測者によっては、瞼又は/及び睫毛が障害となって光路28が確保しづらい場合がある。
ここで、皮膚F1及び皮膚F2から、眼球10が露出した領域Rにおける白目の部分(白目部分)Iの領域内など、眼球10に非常に近接した位置に受光系20Bを配置することができれば、目頭側(鼻側)の皮膚F1や鼻の存在が無視しうる。しかし、眼球10に受光系20Bを構成する部材が接触しやすくなってしまう。
図5は、外転又は内転させた眼球10と光路28との関係を説明する図である。図5(a)は、眼球10を外転させた場合における光路28を示す図、図5(b)は、眼球10を内転させた場合における光路28を示す図である。図5(a)、(b)は、人を頭側(上側)から見た状態を示している。
図5(a)に示すように、眼球10を外転させた場合、すなわち、視線が目尻側(耳側)に向いている場合には、発光系20Aから出射した光は、角膜14を通過して、前眼房13に入射する。このとき、眼球10が外転しているために、図4(b)の場合に比べて、前眼房13を通過後の光路28は、顔表面からより離れた軌跡を通る。
眼球10を外転させることで目頭側(鼻側)のスペースが広くなり、図4(b)に示した正面を向いている場合に比べ、目頭側(鼻側)に受光系20Bが配置しやすくなる。つまり、目頭側(鼻側)の広くなったスペースを活用して、眼球10が露出した領域Rと鼻との間の目頭側の皮膚F1上、すなわち眼球10が露出した領域Rの範囲外に受光系20Bを配置すればよい。この場合、受光系20Bを構成する部材と眼球10との距離が離れるので、受光系20Bを構成する部材が眼球10に接触することが抑制される。
また、眼球10の露出した白目部分I′に受光系20Bを配置させる場合であっても、白目部分I′は、図4(b)の眼球10が正面を向いている場合における白目部分Iに比べ、広くなるとともに、光路28が、眼球10から離れる。よって、受光系20Bを、眼球10から離れた位置に配置すれば、受光系20Bを構成する部材が眼球10に接触することが抑制される。
そして、目尻側(耳側)は、眼球10を外転させることで、図4(b)に示した眼球10が正面を向いた場合に比べ、スペースが狭くなる。しかし、目尻側(耳側)は目頭側(鼻側)に比べもともとスペースが確保しやすいので、露出した白目部分II′、目尻側(耳側)の皮膚F2上、又は、それよりも外側、すなわち眼球10が露出した領域Rの範囲外に発光系20Aを配置すればよい。
図5(b)に示すように、眼球10を内転させた場合、すなわち、視線が目頭側(鼻側)に向いている場合には、鼻が受光系20B(図1参照)を配置するスペースを確保しづらくする。
しかし、人の眼球10は、頭蓋骨の眼窩にはめ込まれているため、目頭側(鼻側)の皮膚F1は、眼窩を形成する頭蓋骨(眼窩の端部)に沿って後側に例えば3〜5mm程度容易に押し込める。
よって、図5(b)に示すように、眼球10の目頭側(鼻側)の皮膚F1を眼球10側に押し込めることで、受光系20Bを配置するスペースを確保しうる場合がある。
この場合、眼球10を内転させることで、瞼又は/及び睫毛に妨げられず、光路28が確保しやくなる。
なお、目頭側(鼻側)の皮膚F1を眼窩の端部に沿って後側に押し込むため、図1に示した保持部50又は受光系20Bに目頭押込部70を設けるとよい。図5(b)では、目頭押込部70を示している。
目頭押込部70は、目頭側(鼻側)の皮膚F1を眼窩の端部に沿って後側に押し込められるように、保持部50の目頭側(鼻側)又は受光系20Bの先端部に設けられるとよい。そして、目頭押込部70の先端は、皮膚F1に押し当てられても、痛みや傷を生じないように、ケイ素樹脂(シリコーン)やゴムなどの弾性材料で構成され、皮膚F1に当たる部分が半球状などに加工されているとよい。
そして、被計測者が保持部50を顔に装着すると、目頭押込部70が目頭側(鼻側)の皮膚F1に押し当てられて、皮膚F1が眼窩の端部に沿って後側に押し込められる。これにより、光学系20が、図5(b)に示すように設定されるように構成されるとよい。
このようにすることで、眼球10が露出した領域Rにおける白目の部分(白目部分)Iの領域内に受光系20Bを配置する場合と比較して、眼球10を内転させた場合であっても、受光系20Bを構成する部材と眼球10との距離が離れるので、受光系20Bを構成する部材が眼球10に接触することが抑制される。つまり、目頭側(鼻側)の広くなったスペースを活用して、眼球10が露出した領域Rと鼻との間の目頭側の皮膚F1上、すなわち眼球10が露出した領域Rの範囲外に受光系20Bを配置すればよい。
そして、目尻側(耳側)は、眼球10を内転させることで、図4(b)に示した眼球10が正面を向いた場合に比べ、光路28が顔表面から離れる。よって、目尻側(耳側)の瞼又は/及び睫毛が障害となりにくく、光路28が確保しやすくなる。そして、この場合の発光系20Aの配置としては、露出した白目部分II″、目尻側(耳側)の皮膚F2上、又は、それよりも外側、すなわち眼球10が露出した領域Rの範囲外に配置すればよい。
また、眼球10の露出した白目部分II″に発光系20Aを配置させる場合であっても、白目部分II″は、図4(b)の眼球10が正面を向いている場合における白目部分IIに比べ、広くなるとともに、光路28が、眼球10から離れる。よって、発光系20Aを、眼球10から離れた位置に配置すれば、発光系20Aを構成する部材が眼球10に接触することが抑制される。
なお、眼球10を外転させた方がよいのか内転させた方がよいのかは被計測者ごとに異なり、各被計測者の瞼や睫毛等を含む眼球周辺の形状に依存する。例えば、瞼の目尻側(耳側)の皮膚が肉厚ではなく、目尻側(耳側)の睫毛の量もそれほど多くない場合は、外転させた方がよい場合が多い。一方、瞼の目尻側(耳側)の皮膚が肉厚で、かつ目尻側(耳側)の睫毛の量も多い場合であって、目頭側(鼻側)の皮膚F1を眼窩の端部に沿って後側に十分押し込める場合は、内転させた方がよい場合が多い。当然ながら、正面を向いた状態で前眼房13を横切るように光路28を設定できるのであれば、眼球10が正面を向く位置に目印(ターゲット)31を表示し、正面を向いた状態で計測してもよい。
また、発光系20Aの部材及び受光系20Bの部材が露出した眼球10に接触することを抑制するためには、目頭側(鼻側)及び目尻側(耳側)ともに眼球10が露出している領域R内に発光系20A又は/及び受光系20Bを配置せず、眼球が露出している領域Rの範囲外、例えば、皮膚F1上や皮膚F2上に発光系20A又は/及び受光系20Bを配置すればよい。このようにすれば、前後方向に位置がずれた場合であっても、部材の眼球10への接触が抑制される。なお、目頭側(鼻側)又は目尻側(耳側)の少なくとも一方において、眼球10が露出している領域Rの範囲外に、発光系20A又は/及び受光系20Bを配置すればよい。
以上では、光路28を、目尻側(耳側)から目頭側(鼻側)に向かうように設定した場合を説明した。光路28を、目頭側(鼻側)から目尻側(耳側)に向かうように設定した場合においても同様である。すなわち、上記において、発光系20Aを受光系20B、受光系20Bを発光系20Aに読み替えればよい。
なお、本実施の形態における「皮膚F1上」、「皮膚F2上」とは、皮膚に接触している状態、接触していない状態の両方の状態を含むものであり、言い換えれば、眼球を正面から見た場合において皮膚と重なる位置を言う。
光路28が前眼房13から外れると、正確な計測が行えない場合がある。よって、光が、前眼房13から外れずに、前眼房13を横切るように通過するように光路28が設定されることで、より正確な計測が行われる。そして、旋光度αは、光が前眼房13における眼房水を通過する長さである光路長の影響を受ける。よって、光路28が短い場合は、実際に光が通過した光路長と旋光度αを算出するために使用する光路長との相対的なばらつきが大きくなりやすいため、光路28が長い場合と比較して、計測の精度が悪くなりやすい。
本実施の形態では、前眼房13を横切るように光路28を設定するので、前述した眼球10に対して垂直に近い角度で光を入射させる場合に比べて、光路長が長く設定される。これにより、垂直に近い角度で光を入射させる場合に比べて、計測の精度を高めやすい。
ここでは、図5(a)、(b)に示したように、計測の際に眼球10を外転又は内転させた状態にするため、光計測装置1の表示部30に目印(ターゲット)31を表示する。すなわち、計測を開始する際に、表示部30に目印(ターゲット)31を表示することで、自然に視線が目印(ターゲット)31を向くように誘導(補助)する。これにより、眼球10が外転する。そして、眼球10が外転している状態において、計測を実行する。
なお、計測を開始する際に、表示部30に目印(ターゲット)31を表示するとしたが、常時目印(ターゲット)31を表示していてもよい。また、目印(ターゲット)31だけを表示するのではなく、目印(ターゲット)31を目視するように指示するメッセージを合わせて表示してもよい。例えば、「測定を開始するので目印を目視してください。」といったメッセージを合わせて表示してもよい。さらには、スピーカ等の音声手段を備えることで、目印(ターゲット)31を目視するように音声で指示してもよい。
図6は、眼球10を外転させた場合と、内転させた場合とにおいて、表示部30に表示される目印(ターゲット)31を表示する方法を説明する図である。図6(a)は、眼球10を外転させた場合、図6(b)は、眼球10を内転させた場合である。
図6(a)に示すように、眼球10を外転させる場合には、させたい外転状態における眼球10の中心線(瞳孔15の中心を通る眼球10の中心線)が、表示部30の目印(ターゲット)31に向くように、目印(ターゲット)31の位置を設定すればよい。
図6(b)に示すように、眼球10を内転させる場合には、外転させる場合と同様に、させたい内転状態における眼球10の中心線(瞳孔15の中心を通る眼球10の中心線)が、表示部30の目印(ターゲット)31に向くように、目印(ターゲット)31の位置を設定すればよい。
このように被計測者に眼球10を向ける方向を誘導することで、被計測者は、眼球10を外転又は内転させやすい。
また、表示部30を液晶ディスプレイなどの電子的に画像を表示できるディスプレイとするとともに、制御部40によって目印(ターゲット)31の表示位置を制御することで、目印(ターゲット)31の表示位置が可変するようになる。これにより、例えば、光計測装置1は、眼球10の内転及び外転の両方に対応するようになり、また、その内転または外転させる角度も所望の角度に設定しやすくなる。なお、目印(ターゲット)31を表示する表示位置は、予め制御部40内のメモリ等の記憶手段に記憶させておけばよい。
る。
図7は、光路28と表示部30に表示される目印(ターゲット)31との関係を説明する図である。
図7に示すように、図1において、発光系20Aにおける出射位置Pと受光系20Bにおける受光位置Eとを結ぶ直線Aの中心から直線Aに対して垂直な方向に、表示部30に表示される目印(ターゲット)31が設けられている。
眼球10の前眼房13を光が通過すると、図4(b)、図5(a)、(b)に示したように、光は屈折する。しかし、眼球10の外形はほぼ球形であり、図3(b)に示した眼球10の中心Oと瞳孔15の中心とを結ぶ線の周りで対称である。よって、光が、眼球10の中心Oと瞳孔15の中心とを結ぶ線に垂直な方向に、前眼房13を横切って通過すれば、眼球10の前眼房13の左右方向で生じる屈折も対称となる。よって、眼球10の中心Oと瞳孔15の中心とを結ぶ線に垂直な方向に、前眼房13を横切って通過する光は、直線Aに平行になる。
このことから、発光系20Aにおける出射位置Pと受光系20Bにおける受光位置Eとを結ぶ直線Aの中心から直線Aに対して垂直な方向に、目印(ターゲット)31を設定しておけば、被計測者が目印(ターゲット)31の誘導にしたがって眼球10を外転又は内転させることで、自ずと、眼球10の中心Oと瞳孔15の中心とを結ぶ線に垂直な方向に光が前眼房13を横切って通過するように、眼球10の位置が設定される。言い換えると、眼球10の前眼房13を斜めに、光が通過することが抑制される。
但し、被計測者が目視した場合に眼球が内転または外転した状態となる範囲であって、前眼房13を横切るように光を照射し前眼房13を横切った光を受光しうる範囲であれば、出射位置Pと受光位置Eを結ぶ直線Aの中心から延びる、直線Aに対して垂直な直線から外れた位置に表示されてもよい。
(光計測方法)
図8は、表示部30に目印(ターゲット)31を表示させる方法により、光計測装置1により前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を計測する光計測方法を説明するフローチャートである。
まず、被計測者が、光計測装置1の電源を入れて、光計測装置1を装着する(ステップ11、図8ではS11と表記する。以下同様である)。光計測装置1は、電源が入れられると、光学系20、表示部30、制御部40、算出部60が動作状態になる。
次に、制御部40により被計測者が光計測装置1の装着を完了(装着完了)したか否かが判断される(ステップ12)。例えば、光計測装置1に装着完了を通知するボタンを設け、被計測者が光計測装置1の装着完了後に、装着完了を通知するボタンを押すようにする。そして、装着完了を通知するボタンが押されたか否かによって、制御部40は、被計測者が光計測装置1の装着を完了したか否かを判断してもよい。
ステップ12において、否定(No)の判断がされた場合、すなわち、装着完了でない場合は、ステップ12に戻って、装着完了を待つ。
一方、肯定(Yes)の判断がされた場合、すなわち、装着完了の場合には、制御部40は、表示部30に目印(ターゲット)31を表示する(ステップ13)。
次に、計測を開始(計測開始)してよいか否かが判断される(ステップ14)。例えば、光計測装置1に計測開始を指示するボタンを設け、被計測者が光計測装置1の装着完了後に、計測開始を指示するボタンを押すようにする。そして、計測開始を通知するボタンが押されたか否かによって、制御部40が計測を開始してよいか否かを判断してもよい。
ステップ14において、否定(No)の判断がされた場合、すなわち、計測開始でない場合は、ステップ14に戻って、計測開始を待つ。
一方、肯定(Yes)の判断がされた場合、すなわち、計測開始が指示された場合には、制御部40は、発光部21から光を出射して(ステップ15)、前眼房13における眼房水を通過した光の旋光度αを計測する(ステップ16)。次に、制御部40は、計測した旋光度αなどの計測データを算出部60に送信する。
すると、算出部60は、計測対象物である眼房水において求めたい光学活性物質の濃度を算出(計測対象物の濃度算出)する(ステップ17)。
そして、制御部40は、算出部60が算出した計測対象物の濃度を受信すると、表示部30に計測対象物の濃度を表示する(ステップ18)。
図8のフローチャートでは、例として、眼房水に含まれる求めたい光学活性物質の濃度を算出する方法を説明したが、眼房水の他の特性を計測するように構成してもよい。
また、眼房水に関する特性のみならず、光路28に存在する角膜等に関する特性を求めるために本実施の形態で説明した構成を応用してもよい。すなわち、眼球10の外部から光を入射させ、角膜14及び前眼房13内の眼房水に光を通過させることで、眼球10に関する特性を求めるものであれば、本実施の形態で説明した構成が適用しうる。
なお、本実施の形態では、左目で説明したが、右目に適用してもよい。眼球10の外転又は内転の方向は、鼻から遠ざかる方向又は近づく方向であって、共に、発光部21から出射された光が、前眼房13を横切るように通過して、受光部27にて受光されるように光路28を設定しうる。
また、制御部40と算出部60とが一体に構成されてもよく、制御部40と算出部60とのデータの送受は有線で行っても、無線で行ってもよい。
1…光計測装置、10…眼球、11…ガラス体、12…水晶体、13…前眼房、14…角膜、15…瞳孔、16…網膜、20…光学系、21…発光部、22…偏光子、23…第1ミラー、24…第2ミラー、25…補償子、26…検光子、27…受光部、28…光路、30…表示部、40…制御部、50…保持部、51…接眼部材、60…算出部、70…目頭押込部

Claims (6)

  1. 被計測者の眼球の目尻側に配置される光出射手段と、
    前記眼球の目頭側に配置される受光手段と、
    前記被計測者が目視した場合に前記眼球が外転した状態となる位置に、目印を表示する表示手段と、
    前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で前記光出射手段から出射された光が当該眼球の前眼房を横切って前記受光手段で受光されるように、当該光出射手段と当該受光手段と当該表示手段とを保持する保持手段と
    を備える眼球の光計測装置。
  2. 被計測者の眼球の目頭側に配置される光出射手段と、
    前記眼球の目尻側に配置される受光手段と、
    前記被計測者が目視した場合に前記眼球が外転した状態となる位置に、目印を表示する表示手段と、
    前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で前記光出射手段から出射された光が当該眼球の前眼房を横切って前記受光手段で受光されるように、当該光出射手段と当該受光手段と当該表示手段とを保持する保持手段と
    を備える眼球の光計測装置。
  3. 前記目印の表示位置を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記目印の位置を可変して表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼球の光計測装置。
  4. 前記保持手段は、前記光出射手段及び前記受光手段の少なくとも一方が前記眼球の露出した領域の範囲外に配置されるように保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
  5. 前記保持手段は、前記光出射手段及び前記受光手段の両方が前記眼球の露出した領域の範囲外に配置されるように保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光計測装置を用いた眼球の光計測方法であって、
    前記光計測装置が備える表示手段に、被計測者が目視した場合に当該被計測者の眼球が外転する位置に目印を表示するステップと、
    前記光計測装置が備える光出射手段が、前記表示手段に表示された前記目印の目視によって前記眼球が外転した状態で、当該眼球の前眼房を横切るように光を出射するステップと、
    前記前眼房を横切った光を受光するステップと、
    を含む眼球の光計測方法。
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