JP6795494B2 - 保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法 - Google Patents

保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法および該方法で製造されたナチュラルチーズに関する。
日本の市場において、ナチュラルチーズが定着しつつある。ナチュラルチーズには、熟成の程度により、チーズの熟成風味を楽しめる、いわゆる熟成型ナチュラルチーズ、および新鮮な乳風味を味わえる、いわゆる非熟成型ナチュラルチーズに分類することができる。また、ナチュラルチーズには、その硬さから、特別硬質ナチュラルチーズ、硬質ナチュラルチーズ、半硬質ナチュラルチーズ、軟質ナチュラルチーズに分類することができる。このように、ナチュラルチーズは、熟成の有無や物性(食感)など違いにより多くの種類のチーズが存在する。
中でも、モッツァレラチーズなどの弾力性のあるナチュラルチーズは、原料ミックスを凝乳させ、ホエイを排出して得られたチーズカードを加熱しながら混練することで、弾力性のある特徴的な食感が得られる。例えば、モッツァレラチーズを製造するには、そのチーズカードの加熱しながらの混練は、温湯中で混練し、延伸機などを使用してチーズカードを捏ね上げる方法が知られている(非特許文献1)。
また、モッツァレラチーズには、新鮮さを維持するために、液体中に浸漬した状態で流通される場合もあり、非特許文献1では「殺菌水または保存水とともに充填される」との記載がある(非特許文献1)。
さらに、(モッツァレラチーズの)カードをストレッチング後に冷却して得られたチーズを、2水和物換算で0.05〜0.25重量%の塩化カルシウムおよび0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液中に浸漬する保存工程を含むことを特徴とするモッツァレラチーズの製造方法によることで、保存中のモッツァレラチーズの風味、外観、物性などの品質を良好に維持することができることが知られている(特許文献1)。
特開2011−223991号公報
齋藤忠夫ら編、「現代チーズ学」、食品資材研究会、2008年10月10日発行、159−164頁
非特許文献1で開示されている、一般的なモッツァレラチーズの製造方法における、殺菌水または保存水に浸漬して流通する方法は、イタリアの水牛製のモッツァレラチーズのように短い期間(数日)のうちに消費するのであれば、新鮮さを提供できる分、問題ない。一方で、非特許文献1で開示されている一般的なモッツァレラチーズを、長期間(例えば、数週間)保存する場合には、チーズ中の固形分が保存期間と共に水相に移行するなどして、風味付けしたモッツァレラチーズ中の塩分が保存水中に拡散して風味が変化するなどの、全体的な風味や食感の変化が生じ、品質が劣化する傾向にある。
特許文献1で開示されている、保存中の風味、外観、物性などの品質を良好に維持することができることが知られているモッツァレラチーズの製造方法では、(チーズ)カードをストレッチングした後に冷却して得られたチーズを、2水和物換算で0.05〜0.25重量%の塩化カルシウムおよび0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬することを必須としている。このように、冷却後のチーズと保存液を混合する工程がある場合には、微生物などによる二次汚染の可能性の低い、いわば無菌作業の可能な環境下では、保存中での微生物による汚染に伴う品質の劣化を抑制できるが、通常の環境下においては、微生物による汚染に伴う保存中の品質の劣化が問題となり、長期間(例えば、数週間)の保存が困難であった。
通常の環境下においても、新鮮で、かつ、微生物による汚染のリスクを低下させることができ、保存性の良好なモッツァレラチーズなどの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法を提案できれば、供給者(製造者)側にとっては、過剰な設備投資などをして無菌的な生産環境を作ることなく、当該保存性の良好な弾力性のあるナチュラルチーズを容易に供給できる。また、消費者側にとっても、賞味期限が長くなることから、計画的な買い置きなどにより、冷蔵庫などで長期間の保蔵ができるため、頻繁に買い物に行かなくとも、新鮮な状態の弾力性のあるナチュラルチーズを喫食することができる。しかしながら、現時点においては、このような弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法は知られていない。
このような状況に対し、本発明の課題は、特段の無菌的な環境を必要としなくとも、新鮮で、かつ、微生物による汚染のリスクを低下させることができる、保存性の良好な弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法を提供することである。
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねる中で、原料ミックスを凝乳させ、ホエイを排出してチーズカードを得た後に、当該チーズカードを加熱しながらチーズカードを混練した後に、加熱した塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬し、容器詰めの状態でホットパック処理をした後に冷却する、保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法を見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。
従来の一般的な弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法では、チーズカードを加熱混練した後に、速やかに冷却して保存液に浸漬することが常識とされていたところ、本発明の製造方法では、敢えて、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬し、容器詰めの状態でホットパック処理を行った。このようにすることにより、本発明の製造方法によれば、従来の課題であった微生物による汚染のリスクを低下でき、同時に、新鮮で、かつ、保存性を良好に保つことができる。これにより、特段の無菌的な環境下でなくとも、当該弾力性のあるナチュラルチーズを容易に供給することができる。
さらに、チーズは、一般的に、加熱により溶融する性質を有しており、十分な加熱溶融をした後に冷却して成型するプロセスチーズ、または、耐熱性のある容器に入れてレトルト加熱殺菌のできるカビマットで全体を覆われている白カビチーズなどのように、加熱処理(殺菌)できるものは限られていた。その中で、本発明の保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、敢えて加熱状態を維持したホットパック処理をすることにより、従来の課題であった微生物による汚染のリスクを低下でき、同時に、新鮮で、かつ、保存性を良好に保つことができる。これにより、特段の無菌的な環境を作ることなく、当該弾力性のあるナチュラルチーズを容易に供給することができる。
すなわち、本発明は、次のとおりとなる。
[1]原料ミックスを凝乳させ、ホエイを排出して得たチーズカードを加熱しながら混練した後に、0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する加熱した保存液に浸漬して容器詰めし、その状態でホットパック処理をした後に冷却してなる、ナチュラルチーズの製造方法。
[2]保存液が50〜100℃である、前記[1]に記載の方法。
[3]チーズカードの加熱が、チーズカードの温度を50〜100℃とするものである、前記[1]または[2]に記載の方法。
[4]ホットパック処理が、チーズカードの温度を50〜100℃に1〜300秒間保持して行われる、前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5]凝乳が、原料ミックスを、pH4〜7で凝乳酵素により凝固させることである、前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6]保存液が、予めpH4〜7に調整されている、前記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7]弾力性のあるナチュラルチーズが、パスタフィラータチーズである、前記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8]保存液が、さらに、塩化カルシウム2水和物換算で0.05〜0.25重量%の塩化カルシウム、塩化マグネシウム2水和物換算で0.05〜0.35重量%の塩化マグネシウム、硬水およびホエイからなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、前記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9]前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の方法で製造された、容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズ。
本発明では、原料ミックスを、pH4〜7で凝乳させ、ホエイを排出してチーズカードを得た後に、当該チーズカードを加熱しながらチーズカードを混練した後に、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬し、容器詰めの状態でホットパック処理をした後に冷却する、保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法を提供することができる。
以下では、本発明を詳細に説明するが、本発明は、個々の形態には限定されない。
本発明の弾力性のあるナチュラルチーズとは、例えば、加熱時に引っ張ることで餅の如く伸長する性質があり、噛み応えのあるナチュラルチーズのことをいう。弾力性のあるナチュラルチーズで代表的なものには、例えば、パスタフィラータチーズ(モッツァレラチーズ、カチョカバロチーズ、スカモルツァチーズ、プロバローネチーズ、ストリングチーズなど)などがあるが、本発明はこれらの例に限定されない。
本発明の弾力性のあるナチュラルチーズは、例えば、以下の方法で調製される。原料ミックスを、乳酸菌や酸などを添加して所定のpH4〜7まで酸性化し、ホエイを排出してチーズカードを得る。得られたチーズカードを混練し、弾力性(ストレッチ性)を持たせる。
本発明の原料ミックスとして、未殺菌の生乳を用いることができる。ここで用い得る乳は、牛乳、羊乳、水牛乳、山羊乳などの獣乳であればよい。本発明の原料ミックスは、その組成を調整することができる。例えば、未殺菌の生乳より、クリームセパレーターなどを使用して、分離した脱脂乳およびクリームを様々な混合比率で添加し、乳脂肪の含量を調整することができる。また、公知の膜などを用いて、ミネラルおよび/または乳糖を除去した原料ミックスとすることもできる。例えば、本発明の保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズにフレッシュ感およびミルク感を付与する場合には、これらの付与につながるよう、生乳のタンパク質、脂質、炭水化物、灰分のいずれか1種または2種以上の濃度を所定の値に調整することもできる。例えば、ミルク感を高めるためには、原料ミックス中の乳タンパク質、脂質(乳脂肪)、炭水化物(乳糖)の濃度を高めることができる。また、フレッシュ感を高めるためには、原料ミックスの濃度を調整する際に、加熱臭などを発生させないよう、冷蔵状態などで十分に冷却された状態で前記の方法などで調整すること、および/または凍結濃縮された乳原料を添加して調整することなどができる。
本発明の原料ミックスは、前記のとおり、その乳脂肪の含量を調整することができる。原料ミックス中の乳脂肪分の含量は、全固形分中の乳脂肪分の割合で表すことができる。例えば、全固形分中の乳脂肪分の割合が低ければ、いわゆる低脂肪タイプのナチュラルチーズとなり、全固形分中の乳脂肪分の割合が高ければ、いわゆる高脂肪タイプのナチュラルチーズとなる。本発明の原料ミックスの全固形分中の乳脂肪分の割合は特に制限はないが、例えば、0〜80重量%、0〜70重量%、0.5〜65重量%、0.5〜60重量%、1〜55重量%、2〜55重量%、5〜55重量%、10〜55重量%、15〜55重量%、20〜55重量%、25〜55重量%、30〜55重量%、35〜55重量%である。
本発明の原料ミックスは、前記のとおり、その乳タンパク質の含量を調整することができる。原料乳中の乳タンパク質の含量は、例えば、1〜10重量%、1.5〜9重量%、1.75〜8重量%、2〜7重量%、2.25〜6重量%、2.5〜5.5重量%、2.75〜5重量%、3〜4.5重量%、3.5〜4.5重量%である。
本発明において、原料ミックスの凝乳は公知の方法を使用することができる。例えば、レンネットなどの凝乳酵素を使用する方法、加熱して凝固させる方法などがある。
本発明において、乳酸菌による発酵、および/または酸の添加により、原料ミックスを凝乳するpHを調整することができる。乳酸菌による発酵の場合、本発明の凝乳に使用できる乳酸菌は、ナチュラルチーズで使用することのできる乳酸菌であれば、その属および種は任意であり、例えば、ラクチス菌、クレモリス菌、ブルガリア菌、サーモフィラス菌など、公知の乳酸菌を使用できる。酸による添加の場合、乳酸、酢酸、クエン酸、リン酸などの、食品および/または食品添加物で使用している公知の酸を原料ミックスに直接添加できる。本発明において、凝乳されたチーズカードのpHは、例えばpH4〜7、pH4.2〜6.8、pH4.4〜6.7、pH4.6〜6.4、pH4.8〜6.2、pH5〜6、pH5.2〜5.8、pH5.4〜5.6である。
本発明において、チーズカードを加熱しながら混練することで、弾力性のあるナチュラルチーズを調製することができる。加熱しながら混練する条件、および方法は、公知の条件、および方法を使用することができる。一方で、例えば、本発明の弾力性のあるナチュラルチーズに、新鮮さとミルク感を付与するために、穏やかに加熱しながら、液状乳性食品中で混練する、以下の方法もとることができる。
本発明において、緩やかに加熱する方法は、極度の焦げ臭、および/または褐変化を防ぐ方法であれば、その方法や条件に制限はない。緩やかに加熱する方法として、例えば、内部加熱方式(ジュール加熱、マイクロウエーブ加熱)、高温でない温水をジャケットなどに通水しながら加熱する間接加熱方式、などがある。例えば、ジュール加熱でチーズカードを液状乳性食品と共に加熱し、混練する場合、チーズカードに電気を通電することにより、迅速で均一に加熱することができ、フレッシュ感およびミルク感を向上させた弾力性のあるナチュラルチーズを調製することができる。ここでいう、ジュール加熱とは、通電加熱、オーミックヒーティングなどとも称されているが、対象物に電気を通電して加熱する方法であれば加熱方式の名称に関係なく、本発明でいう内部加熱方式に該当することは言うまでもない。また、例えば、マイクロウエーブ加熱でチーズカードを液状乳性食品と共に加熱し、混練する場合にも、同様にフレッシュ感およびミルク感を向上させた弾力性のあるナチュラルチーズを調製することができる。ここでいう、マイクロウエーブ加熱とは、電磁加熱、電子レンジ加熱などとも称されているが、対象物にマイクロ波を当てて対象物質を加熱する方法であれば、加熱方式の名称に関係なく、本発明でいう内部加熱方式に該当することは言うまでもない。
本発明において、加熱混練する温度は、極度の焦げ臭、および/または褐変化を防ぐ方法であれば、特に制限はない。本発明において、加熱混練する温度は、チーズカードの温度として、例えば、30〜100℃、35〜90℃、40〜80℃、45〜70℃、50〜65℃、55〜65℃である。混練することにより、弾力性のある食感となり、本発明でいう弾力性のあるナチュラルチーズになる。例えば、ジュール加熱方式でチーズカードを液状乳性食品と共に加熱し、混練する場合、過度な加熱とならないよう、通電量(電力、電圧など)は適宜調節することができる。また、例えば、マイクロウエーブ加熱でチーズカードを液状乳性食品と共に加熱し、混練する場合、過度な加熱とならないよう、その出力などは適宜調節することができる。
本発明において、液状乳性食品とは、乳成分が含まれている液状の食品、すなわち、乳原料が含まれている液状の食品、であれば、特に制限はない。例えば、公知の乳原料である、生乳、脱脂乳、部分脱脂乳、脱塩脱脂乳、脱塩乳、成分調整乳、ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、れん乳、クリーム、公知方法により調製した乳原料由来のパーミエイトなどがあるが、これに限られない。また、加工された原料(粉乳、バター、濃縮乳、れん乳、乳糖、乳清ミネラルなど)を改めて還元して液状化した還元乳も使用することができる。例えば、ナチュラルチーズの製造で排出されたホエイを液状乳性食品として、チーズカードと共に加熱し、混練することは、原料ミックスからの収率の低下を抑制する点で有効である。
本発明において、風味(例えば、熟成風味など)や食感(例えば、クリーミーでなめらかな食感など)を調節するために、弾力性のないナチュラルチーズを添加することもできる。これらの弾力性のないナチュラルチーズは、前記の混練前に添加して、共に混練する方法、前記の混練後に添加して冷却する方法など、その添加の時期には制限がない。
本発明の弾力性のあるナチュラルチーズは、前記の混練前、混練中、混練後に、塩分を調整することができる。塩分の調整方法として、例えば、得られた混練後の弾力性のあるナチュラルチーズに食塩などを添加して加塩する方法、温水または前記の液状乳性食品に加塩して混練と同時に加塩する方法、得られた混練後の弾力性のあるナチュラルチーズを塩水に浸漬する方法などがあるが、塩分の調整はどの工程においても行うことができる。
本発明の弾力性のあるナチュラルチーズは、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬する工程を含む。例えば、加熱状態で混練をして弾力性を付与したナチュラルチーズに対し、その加熱状態を維持したまま、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬することもできる。また、例えば、一旦冷却された弾力性のあるナチュラルチーズに対し、当該弾力性のあるナチュラルチーズを再加熱してから、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬することもできる。さらに、例えば、一旦冷却された弾力性のあるナチュラルチーズに対し、当該弾力性のあるナチュラルチーズを再加熱せずに、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬することもできる。さらに、例えば、一旦冷却された弾力性のあるナチュラルチーズに対し、当該弾力性のあるナチュラルチーズを再加熱せずに、加熱していない0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬した後に、加熱することもできる。
当該0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液、および混練後の弾力性のあるナチュラルチーズの温度は、後述する、ホットパック処理が可能である条件であれば、特に制限はない。例えば、当該保存液に浸漬する際の加熱された弾力性のあるナチュラルチーズの温度は、50〜100℃、50〜90℃、55〜85℃、60〜80℃、65〜85℃である。当該弾力性のあるナチュラルチーズの温度が50℃以上であれば、ナチュラルチーズに寄生する汚染の原因となる微生物の増殖が抑制され、好ましい。また、当該弾力性のあるナチュラルチーズの温度が100℃以下であれば、当該弾力性のあるナチュラルチーズの加熱による溶解が抑制され、好ましい。したがって、ナチュラルチーズの温度は、好ましくは、50〜100℃、より好ましくは、50〜80℃、さらに好ましくは、55〜60℃である。
例えば、当該0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液の温度は、50〜100℃、50〜90℃、55〜85℃、60〜80℃、65〜85℃である。当該保存液の温度が50℃以上であれば、ナチュラルチーズに存在する汚染の原因となる微生物の増殖が抑制され、好ましい。また、当該保存液の温度が100℃以下であれば、当該弾力性のあるナチュラルチーズの加熱による溶解が抑制され、好ましい。したがって、保存液の温度は、好ましくは、50〜100℃、より好ましくは、60〜90℃、さらに好ましくは、65〜88℃である。
本発明の塩化ナトリウムを含有する保存液の塩化ナトリウム濃度は、例えば、0.1〜2.0重量%、0.15〜1.8重量%、0.2〜1.6重量%、0.25〜1.4重量%、0.3〜1.2重量%、0.35〜1.0重量%、0.4〜0.8重量%、0.4〜0.6重量%、0.45〜0.55重量%である。本発明の塩化ナトリウムを含有する塩化ナトリウム濃度が0.1重量%未満である場合には、後述する容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズにおいて、チーズ中の塩分が保存液に移行し、保存中のチーズの風味変化が大きくなり、好ましくない。また、本発明の塩化ナトリウムを含有する塩化ナトリウム濃度が2.0重量%を超える場合には、後述する容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの塩分が強くなり、好ましくない。したがって、保存液の塩化ナトリウム濃度は、好ましくは、0.1〜2.0重量%、より好ましくは、0.3〜1.8重量%、さらに好ましくは、0.5〜1.5重量%である。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液には、本発明の効果が損なわれない限り、本発明で規定していない食品原料および/または食品添加物を任意に添加することができる。例えば、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、L−グルタミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸三マグネシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、L−グルタミン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、フェロシアン化カルシウム、サッカリンカルシウム、ソルビン酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、エチレンジアミン四酢酸カルシウムニナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酢酸カルシウム、ステアロイル乳酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、乳酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、塩化第二鉄、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、などの二価塩類、硬水、およびホエイの中から選ばれる1種または2種以上をさらに含めることができる。これらの二価塩類や硬水、ホエイを添加することで、後述する容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの保存中での風味や品質の向上が期待でき、好ましい。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、塩化カルシウムをさらに添加する場合には、例えば、塩化カルシウム2水和物換算で0.05〜0.25重量%、0.06〜0.2重量%、0.07〜0.18重量%、0.08〜0.16重量%、0.1〜0.14重量%である。塩化カルシウムの添加量が、塩化カルシウム2水和物換算で0.05重量%以上であれば、保存する弾力性のあるナチュラルチーズの表面のぬめりを防ぎ、良好な外観を保ちやすくするため、好ましい。また、塩化カルシウムの添加量が、塩化カルシウム2水和物換算で0.2重量%以下であれば、塩化カルシウムに由来する風味を感じにくく、好ましい。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、塩化マグネシウムをさらに添加する場合には、例えば、塩化マグネシウム2水和物換算で0.05〜0.35重量%、0.06〜0.3重量%、0.07〜0.25重量%、0.08〜0.23重量%、0.1〜0.2重量%、0.12〜0.18重量%、0.14〜0.18重量%である。塩化マグネシウムの添加量が、塩化マグネシウム2水和物換算で0.05重量%以上であれば、保存する弾力性のあるナチュラルチーズの表面のぬめりを防ぎ、良好な外観を保ちやすくするため、好ましい。また、塩化マグネシウムの添加量が、塩化マグネシウム2水和物換算で0.2重量%以下であれば、塩化カルシウムに由来する風味を感じにくく、好ましい。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、硬水を含める場合には、例えば、保存液中の液体のうち、1〜100%、10〜100%、20〜100%、30〜100%、40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%である。硬水の含有量を、保存中の液体のうち、1%以上であれば、保存する弾力性のあるナチュラルチーズの表面のぬめりを防ぎ、良好な外観を保ちやすくするため、好ましい。なお、本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、硬水を含める場合には、硬水に塩化ナトリウムを溶解させて使用することができる。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、ホエイを含める場合には、例えば、保存液中の液体のうち、1〜100%、10〜100%、20〜100%、30〜100%、40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%である。ホエイの含有量を、保存中の液体のうち、1%以上であれば、保存する弾力性のあるナチュラルチーズの表面のぬめりを防ぎ、良好な外観を保ちやすくするため、好ましい。なお、本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に、ホエイを含める場合には、ホエイに塩化ナトリウムを溶解させて使用することができる。
本発明の0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液は、必要に応じて、酸やアルカリを添加して所定のpHに調整することができる。酸による添加の場合、乳酸、酢酸、クエン酸、リン酸などの、食品および/または食品添加物で使用している公知の酸を使用することができる。アルカリによる添加の場合、水酸化ナトリウムなどの公知のアルカリを使用することができる。pHの調整は、例えば、pH4〜7、pH4〜6.8、pH4〜6.5、pH4.2〜6.5、pH4.5〜6.5、pH4.7〜6.3、pH5〜6である。
本発明の弾力性のあるナチュラルチーズを、加熱した0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液に浸漬した後に、後述のホットパック処理をするために、容器詰めの形態にする。容器は、後述するホットパック処理ができるものであれば、その材質及び形状に制限はない。容器として、例えば、耐熱性のあるプラスチックカップ、ペットボトル、ソフトバッグ、缶、ビンなどである。
本発明のホットパック処理は、充填した媒体の温度をもって、容器の内部を加熱殺菌する公知の方法を採用することができる。また、容器内部の殺菌ができれば、満量充填方式であっても、ヘッドスペースを有する充填方式であっても、制限はない。なお、ホットパック処理による殺菌の効率を高め、容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの保存性をたかめるために、当該容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズを容器ごと1または2回以上、上下に回転することが好ましい。本発明のホットパック処理の条件は、容器内部の弾力性のあるナチュラルチーズの内部の温度、および/または、0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液の温度が、例えば、50〜100℃、50〜90℃、55〜85℃、60〜80℃、65〜85℃である。当該容器内部の弾力性のあるナチュラルチーズの内部の温度、および/または、0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液の温度が50℃以上であれば、ナチュラルチーズに存在する汚染の原因となる微生物の増殖が抑制され、好ましい。また、容器内部の弾力性のあるナチュラルチーズの内部の温度、および/または、0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する保存液の温度が100℃以下であれば、当該弾力性のあるナチュラルチーズの加熱による溶解が抑制され、好ましい。さらに、本発明のホットパック処理の保持時間は、1〜300秒、1〜200秒、1〜100秒、2〜50秒、3〜40秒、4〜30秒、5〜20秒、6〜18秒、7〜16秒、8〜14秒、8〜12秒である。本発明のホットパック処理の保持時間が、1秒以上であれば、ナチュラルチーズに存在する汚染の原因となる微生物の増殖が抑制され、好ましい。本発明のホットパック処理の保持時間が、300秒以下であれば、当該弾力性のあるナチュラルチーズの加熱による溶解が抑制され、好ましい。
本発明のホットパック処理をした容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、その後冷却される。冷却の条件および方法は、常温および/または低温下での放冷、氷水および/またはチルド水による水冷など、公知の方法を採用することができる。65〜70℃の容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズを10℃以下にするのに必要な冷却所要時間は、例えば、24時間以下、0.1〜24時間、0.15〜18時間、0.2〜12時間、0.25〜6時間、0.3〜3時間である。当該冷却所要時間が、24時間以下であれば、当該弾力性のあるナチュラルチーズの加熱による溶解が抑制され、好ましい。
本発明のホットパック処理をした容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、いわゆる水モッツァレラのような、新鮮で、かつ、微生物による汚染のリスクを低下させることができ、保存性の良好な弾力性のあるナチュラルチーズである。当該容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、冷蔵(10℃以下)条件下では、例えば6ヶ月間、5ヶ月間、4ヶ月間、3ヶ月間、2ヶ月間、1.5ヶ月間、1ヶ月間、0.9ヶ月間、0.8ヶ月間、0.7ヶ月間、0.6ヶ月間、0.5ヶ月間の保存をすることができる。
本発明のホットパック処理をした容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、従来のモッツァレラチーズと比較して、容器詰めの際に特段の無菌的な環境を必要とすることなく、保存性の良い状態で生産できるため、容易に市場に供給できる。供給側(生産者側)では、計画的にまとめて生産できるため、生産の効率化が図れる。消費者側では、その賞味期限の長さから、冷蔵庫などでの買い置き(ストック)も可能となる。なお、本発明のホットパック処理をした容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズを、無菌的な環境下で容器詰めしてホットパック処理することにより、その保存性はさらに良くなり、より長期間の保存が可能となるため、好ましいことは言うまでもない。
また、本発明の容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズには、その後の加工などは任意である。例えば、本発明の弾力性のあるナチュラルチーズの内部に、クリームチーズ、プロセスチーズ、発酵乳、クリーム、バター、餡、ジャム類、各種ペースト類、調味料類、野菜類(トマトなど)、果実類、海産物加工品、チョコレート、抹茶などの他の食品類及び/または食品素材などを包餡したものを容器詰めして、ホットパック処理することも可能である。
本発明の容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズには、本発明の効果が損なわれない限り、その製造工程において、本発明で規定していない新たな工程を任意に付加することができる。
本発明の容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズには、本発明の効果が損なわれない限り、本発明で規定していない食品原料および/または食品添加物を任意に添加することができる。
以下では、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されない。
[実施例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.5重量%の塩化ナトリウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例1のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.4重量%であった。保存28日目での実施例1は、製造直後の実施例1と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例1には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例2]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.5重量%の塩化ナトリウムと0.12重量%の塩化カルシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例2のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.4重量%であった。保存28日目の実施例2は、製造直後の実施例2と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例2には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例3]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.5重量%の塩化ナトリウムと0.17重量%の塩化マグネシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例3のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.4重量%であった。保存28日目の実施例3は、製造直後の実施例2と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例3には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例4]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃ら57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.5重量%の塩化ナトリウムを硬水(商品名「コントレックス」)で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例4のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.4重量%であった。保存28日目の実施例4は、製造直後の実施例4と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例4には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例5]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して32℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を32℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.7重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、1.0重量%の塩化ナトリウムを前の工程で排出したホエイで調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を65℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、60℃300秒間で保持したが、チーズカードが溶けることはなかった。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例5のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.8重量%、保存28日目で0.8重量%であった。保存28日目の実施例4は、製造直後の実施例4と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例4には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例6]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して30℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を30℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.5重量%の塩化ナトリウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を88℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、85℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例6のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.4重量%であった。保存28日目での実施例6は、製造直後の実施例6と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例6には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例7]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して32℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を32℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が1.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、1.5重量%の塩化ナトリウムと0.12重量%の塩化カルシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃300秒間で保持したが、チーズカードが溶けることはなかった。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例7のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で1.4重量%、保存28日目で1.4重量%であった。保存28日目の実施例7は、製造直後の実施例7と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例7には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例8]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.7重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.8重量%の塩化ナトリウムと0.17重量%の塩化マグネシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例8のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.7重量%、保存28日目で0.7重量%であった。保存28日目の実施例8は、製造直後の実施例8と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例8には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[実施例9]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して31℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を31℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.3重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、0.3重量%の塩化ナトリウムを硬水(商品名「コントレックス」)で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を80℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、75℃120秒間で保持したが、チーズカードが溶けることはなかった。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
実施例9のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.2重量%、保存28日目で0.2重量%であった。保存28日目の実施例9は、製造直後の実施例9と比較してミルク感と食感は維持され、良好であった。なお、保存28日後においても、実施例9には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[比較例1]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、イオン交換水を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
比較例1のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.1重量%であった。保存28日目の比較例1は、製造直後の比較例1と比較してミルク感や塩味が薄く感じられ、食感がボソボソしており、良好はなかった。なお、保存28日後においても、比較例1には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[比較例2]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して33℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、冷却し品温10℃以下にした後に、0.5重量%の塩化ナトリウムと0.12重量%の塩化カルシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を10℃以下まで冷却したもの200mLに浸漬し、当該ソフトバッグを密封した。
比較例2のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.1重量%であった。保存28日目の比較例2は、微生物による汚染を示唆する風味の変敗があった。
[比較例3]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して32℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を33℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、イオン交換水を70℃まで加温したもの200mLに耐熱性のあるソフトバッグ中に浸漬し、当該ソフトバッグを密封した後に、2回転し、65℃10秒間で保持した。ホットパック処理後の容器詰めのモッツァレラチーズを氷水中で冷却し、1時間後にモッツァレラチーズの品温が10℃以下となったことを確認した。
比較例3のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.1重量%であった。保存28日目の比較例3は、製造直後の比較例3と比較してミルク感や塩味が薄く感じられ、食感がボソボソしており、良好はなかった。なお、保存28日後においても、比較例3には微生物による汚染を示唆する風味の変敗は見られなかった。
[比較例4]
一般的なナチュラルチーズの製造方法に準じて、殺菌して32℃まで冷却した原料ミックスに乳酸(10%乳酸)を添加してpH5.5まで調整し、その後に調整した原料ミックスにレンネット(RENCO社製)を46ppmとなるよう添加した。レンネットを添加した原料ミックスを40分間静置してチーズカードを形成させ、チーズカードを7mmの立方体にカッティングしてから再び30分間の静置をした。その後、ホエイを排出し、チーズカードを得た。得られたチーズカードの温度を32℃から57℃まで昇温させ、一般的なモッツァレラチーズの製法で採用されている混練処理をし、モッツァレラチーズを調製した。混練したモッツァレラチーズに、塩分濃度が0.6重量%となるように乾塩を混ぜ込み、100gの丸型に成形した。成形されたモッツァレラチーズ(品温57℃)を、冷却し品温10℃以下にした後に、0.5重量%の塩化ナトリウムと0.12重量%の塩化カルシウムをイオン交換水で調製(溶解)した保存液(乳酸でpH5.2に調整)を10℃以下まで冷却したもの200mLに浸漬し、当該ソフトバッグを密封した。
比較例4のモッツァレラチーズの食塩濃度は、製造直後(0日目)で0.4重量%、保存28日目で0.1重量%であった。保存28日目の比較例4は、微生物による汚染を示唆する風味の変敗があった。
本発明のホットパック処理をした容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズは、通常の環境下においても、新鮮で、かつ、微生物による汚染のリスクを低下させることができ、保存性の良好なモッツァレラチーズなどの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法を提案できれば、供給者(製造者)側にとっては、過剰な設備投資などをして無菌的な生産環境を作ることなく、当該保存性の良好な弾力性のあるナチュラルチーズを容易に供給できる。また、消費者側にとっても、賞味期限が長くなることから、計画的な買い置きなどにより、冷蔵庫などで長期間の保蔵ができるため、頻繁に買い物に行かなくとも、新鮮な状態の弾力性のあるナチュラルチーズを喫食することができる。

Claims (7)

  1. 原料ミックスを凝乳させ、ホエイを排出して得たチーズカードを加熱しながら混練した後に、0.1〜2.0重量%の塩化ナトリウムを含有する50〜100℃に加熱した保存液に浸漬して容器詰めし、その状態でホットパック処理をした後に冷却してなる、パスタフィラータチーズの製造方法。
  2. チーズカードの加熱が、チーズカードの温度を50〜100℃とするものである、請求項1に記載の方法。
  3. ホットパック処理が、チーズカードの温度を50〜100℃に1〜300秒間保持して行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 凝乳が、原料ミックスを、pH4〜7で凝乳酵素により凝固させることである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 保存液が、予めpH4〜7に調整されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 保存液が、さらに、塩化カルシウム2水和物換算で0.05〜0.25重量%の塩化カルシウム、塩化マグネシウム2水和物換算で0.05〜0.35重量%の塩化マグネシウム、硬水およびホエイからなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の方法で製造された、容器詰めのパスタフィラータチーズ。
JP2017517873A 2015-05-08 2016-04-26 保存性の良好な容器詰めの弾力性のあるナチュラルチーズの製造方法 Active JP6795494B2 (ja)

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