JP6794619B2 - ブッシング及びガラス繊維の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス繊維を製造するブッシング、及びこれを用いるガラス繊維の製造方法に関するものである。
従来、ガラス繊維(ガラスフィラメント)の製造には、ガラス繊維を成形する成形ノズルが底面に多数設けられたブッシングが用いられる。このブッシングの成形ノズルから流下した溶融ガラスを高速で引き出すことにより、連続した多数のガラス繊維が成形される。このとき、成形ノズルを有するブッシングの底面の下側では、ガラス繊維(溶融ガラス)の高速の引き出しに伴う下方気流や、下方気流の始点側となるブッシングの底面直下(内方)に向けて外周側から側方気流が生じる。これらは、随伴気流と呼ばれる。
このような随伴気流の中でも、外周側から内方に向かう側方気流は、ブッシングの底面の最外列の成形ノズルに衝突するが、この衝突により成形ノズルは侵食(減耗)されてしまう。侵食された成形ノズルは形状変化し、所望品質のガラス繊維が得られなくなるおそれがあるため、ノズルの侵食が進むとブッシングの交換が必要となる。
例えば特許文献1に開示の技術では、成形ノズルの最外列のさらに外側に設けたマニーホールドが障害物として機能するため、成形ノズルに対する随伴気流の衝突が抑制され、成形ノズルの侵食を抑制できるブッシングが開示されている。
特開2002−348140号公報
ところで、随伴気流は、高温となるブッシングを効率的に冷却する作用もある。この冷却効果により、ガラス繊維の成形性が向上する。
しかしながら、特許文献1のブッシングにおいては、冷却フィンやマニーホールドが随伴気流(側方気流)の流れ込みを抑制する効果が高いため、成形ノズルの侵食を抑制することは可能であるが、随伴気流によるブッシングの冷却効果が得られにくい。そのため、ブッシング底面の温度が上昇して、所望の外径寸法のガラス繊維が得られにくい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、随伴気流による成形ノズルの侵食を抑制するとともに、ブッシングの冷却効果を得やすくすることで、ガラス繊維の品質向上に寄与することができるブッシング、及びこれを用いるガラス繊維の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のブッシングは、複数列に複数個整列配置されてなる中空筒状の成形ノズルから溶融ガラスを流出させてガラス繊維を成形するブッシングであって、最外位置の成形ノズルより外側に配置され、前記列の配列方向視で前記成形ノズルの少なくとも一部を隠蔽し、前記成形ノズルの前記列の間の少なくとも一部を遮蔽しないように構成された遮蔽部材を備える。
この構成において、成形ノズルは、その配列方向の外側に配置される遮蔽部材にて同方向視でその少なくとも一部が隠蔽される。そのため、成形ノズルからガラス繊維を流出して成形する際に生じる随伴気流(側方気流)は、遮蔽部材に衝突し、成形ノズルへの衝突が抑制される。よって、随伴気流による成形ノズルの侵食は抑制される。また、遮蔽部材は、成形ノズルの列の間の少なくとも一部を遮蔽しないように構成されるため、遮蔽部材の間より気流が通過することになる。よって、通過した気流によりブッシングは適度に冷却される。つまり、成形ノズルの侵食の抑制とブッシングの冷却との両立が図られる。
上記ブッシングにおいて、前記遮蔽部材は、中実部材であることが好ましい。
この構成において、遮蔽部材は中実部材であるため、気流による侵食に長く耐えられて、ブッシングの長寿命化が図れる。
上記ブッシングにおいて、前記遮蔽部材は、前記成形ノズルと同一外径であることが好ましい。
この構成において、遮蔽部材は成形ノズルと同一外径であるため、随伴気流(側方気流)が、成形ノズルに衝突することが抑制されるとともに、通過した気流によりブッシングは十分に冷却される。さらに、ブッシング本体に対する成形ノズルと遮蔽部材との取付構造を同じとすることができ、ブッシングの製造を複雑化しない。
上記ブッシングにおいて、前記遮蔽部材は、前記成形ノズルを中実形状とした風除けノズルであることが好ましい。
この構成によれば、遮蔽部材は、成形ノズルを中実形状とした風除けノズルとすることで、耐食性を高く、しかもブッシング本体への取付性も良好とすることが可能となる。また、成形ノズルと遮蔽部材とがほぼ同一形状のため、成形ノズルの遮蔽(侵食抑制)を考慮しつつも、ブッシングの冷却態様の検討が行いやすい。
上記ブッシングにおいて、前記成形ノズルの列間に冷却用部材が配置されていることが好ましい。
この構成によれば、成形ノズルの列間に配置される冷却用部材にて成形ノズルの冷却が行われ、また気流の侵入抑制や気流の整流が可能となる。そのため、随伴気流(側方気流)が成形ノズルの側方に衝突することが抑制される。
上記ブッシングにおいて、通電加熱を行うためのターミナルをブッシング本体の長手方向両端に備え、前記遮蔽部材は、前記長手方向に配列される前記成形ノズルの外側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、ターミナルのあるブッシング本体の長手方向両端は、気流を遮蔽する風除け部材を設置しにくく、また通電加熱を行うことから高温になりがちであるため、成形ノズルを隠蔽するとともに適度に気流を通過させる遮蔽部材を配置するのに適している。
上記ブッシングにおいて、前記ガラス繊維を集束してなるガラスストランドを複数生成するために、前記成形ノズルが前記ガラスストランド毎に区画されたノズル群を有するブッシングであって、前記遮蔽部材は、前記ノズル群間にも配置されていることが好ましい。
この構成によれば、ガラス繊維を集束してなるガラスストランドを1つのブッシングから複数生成するために成形ノズルがガラスストランド毎に区画されるノズル群を有する場合において、遮蔽部材は、ノズル群間においても配置される。つまり、ノズル群を複数有する場合、ブッシングの端部側でなくとも随伴気流がノズル群間に入り込み、成形ノズルを侵食するため、この部分においても遮蔽部材を設ける意義がある。
また、上記課題を解決する本発明のブッシングは、複数列に複数個整列配置されてなる中空筒状の成形ノズルにより構成されたノズル群を複数有し、前記成形ノズルから溶融ガラスを流出させてガラス繊維を成形するブッシングであって、前記ノズル群間に配置され、前記ノズル群間での前記列の配列方向視で前記成形ノズルの少なくとも一部を隠蔽し、前記成形ノズルの前記列の間の少なくとも一部を遮蔽しないように構成された遮蔽部材を備える。
この構成によれば、複数列に複数個整列配置されてなる中空筒状の成形ノズルにより構成されたノズル群を複数有し、成形ノズルから溶融ガラスを流出させてガラス繊維を成形するブッシングにおいて、遮蔽部材はノズル群間に配置される。つまり、ノズル群を複数有する場合、随伴気流はノズル群間に入り込み、成形ノズルを侵食するため、この部分に遮蔽部材を設ける意義がある。
上記ブッシングにおいて、前記列の配列方向の直交方向視で、最外位置の前記成形ノズルより外側に配置され、前記成形ノズルの少なくとも一部を隠蔽するように構成された遮蔽部材を備えることが好ましい。
この構成によれば、成形ノズルの配列方向の直交方向視で、最外位置の成形ノズルより外側(随伴気流の上流側)に設けられた遮蔽部材により、ノズル群間へ入り込もうとする随伴気流をある程度遮断することができる。また、随伴気流がこの遮蔽部材を乗り越えてノズル群間まで達した場合であっても、ノズル群間の遮蔽部材により成形ノズルの侵食を抑制することができる。つまり、二段階の遮蔽部材で成形ノズルの侵食を抑制することができる。
また、上記ブッシングを用いてガラス繊維を製造するガラス繊維の製造方法を提供するものである。
この方法によれば、上記ブッシングを用いることで、成形ノズルの保護及びブッシングの適度な冷却を行いつつガラス繊維の製造が行えるため、ガラス繊維の品質向上を図ることができる。
本発明のブッシングによれば、随伴気流による成形ノズルの侵食を抑制するとともにブッシングの冷却効果を得やすくすることで、ガラス繊維の品質向上に寄与することができる。また、本発明のガラス繊維の製造方法によれば、ガラス繊維の品質向上を図ることができる。
ガラス繊維の製造装置を示す概略正面図である。 (a)は実施形態におけるブッシングの底面拡大図であり、(b)はブッシングの側面拡大図である。 別例におけるブッシングの底面拡大図である。 別例におけるブッシングの底面拡大図である。 別例におけるブッシングの底面図である。 別例におけるブッシングの底面図である。 別例におけるブッシングの底面図である。 別例におけるブッシングの底面図である。
以下、ブッシングを用いるガラス繊維の製造装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、ガラス繊維の製造装置10は、ガラス繊維(ガラスフィラメント)GFを成形するブッシング11と、成形されたガラス繊維GFに集束剤等を塗布するアプリケータ21と、集束剤等が塗布されたガラス繊維GFを集束してガラスストランドGSにするギャザリングシュー31と、ガラスストランドGSを巻き取るコレット41とを備える。コレット41によって筒状に巻き取られたガラスストランドGSは、ケーキCとなる。
ブッシング11は、例えば上方が開放された長方形箱型をなすブッシング本体12と、そのブッシング本体12の底面12aに複数設けられ、ガラス繊維GFを成形するための中空筒状の成形ノズル13と、ブッシング本体12の長手方向両端に設けられ加熱のための電流供給を行うためのターミナル14とを備える。
ブッシング11を構成するブッシング本体12、成形ノズル13、及びターミナル14は、白金製または白金合金製であり、ブッシング本体12に対して成形ノズル13及びターミナル14が一体的に構成されている。ブッシング11(ブッシング本体12)は、上部が開口しており、その上部から溶融ガラスMGの供給が行われる。
ブッシング本体12の底面12aには、複数本(例えば数千本、図面では簡略して図示)の成形ノズル13が設けられている。これらの成形ノズル13,13・・・は、ブッシング本体12の底面12aに対して長手方向及び短手方向に直線的に整列して配置されている(図2(a)参照)。成形ノズル13は、円筒状で中空構造であり、その中空部分がブッシング本体12の底面12aを貫通している。つまり、ブッシング本体12の上部から供給された溶融ガラスMGが成形ノズル13の中空部分から連続的に流下して下方へ引き出されることにより、ガラス繊維GFは成形される。
また、ブッシング11(ブッシング本体12)は、長手方向両端に設けられたターミナル14から交流電流の通電が行われる。つまり、通電によりブッシング11の加熱状態が制御され、導入される溶融ガラスMGを適温に調整する。そして、適温に調整された溶融ガラスMGが、ブッシング11の成形ノズル13の中空部分から引き出され、所望径のガラス繊維GFは連続的に成形される。
ここで、ブッシング11の成形ノズル13の中空部分から引き出されるガラス繊維GFの速度は、数百〜数千m/分である。そのため、ブッシング11(ブッシング本体12)の底面12aの下側において、下方に高速で引き出されるガラス繊維GFの周辺の空気も下方へ運ばれて下方気流α1が生じるとともに、下方気流α1の始点側となるブッシング11の底面12aの直下に向けて外周側から側方気流α2が生じる。すなわち、随伴気流αが発生する。ブッシング11の底面12aの最外位置まで仮に成形ノズル13を設ける態様(従来態様)とした場合、この随伴気流αの特に外周側から内方に向かう側方気流α2は、その最外列の成形ノズル13に衝突し、成形ノズル13の侵食(減耗)を促進する原因の一つとなる。
本実施形態ではこれを踏まえ、成形ノズル13よりも配列方向で外側、すなわち最外位置に、成形ノズル13と外観形状がほぼ同じ形状をなす風除けノズル(遮蔽部材)15が設けられている。この風除けノズル15は、成形ノズル13と同様に白金製または白金合金製で、ブッシング本体12に一体的に構成されている。風除けノズル15は、成形ノズル13のように中空(円筒)ではなく中実(円柱)に形成され、側方視で成形ノズル13と同一寸法・同一形状となっている。つまり、成形ノズル13の配列方向、本実施形態ではブッシング11の長手方向から見て、風除けノズル15が成形ノズル13を完全に隠蔽する態様となっている。したがって、随伴気流αの特に外周側から内方に向かう側方気流α2が最外列の風除けノズル15に衝突し、ガラス繊維GFの成形を行う成形ノズル13に対する側方気流α2の直接的な衝突は抑制され、成形ノズル13の侵食が抑制される。
また図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態のブッシング11には、風除け板16と冷却装置17とが付随して備えられている。図1においては、これら風除け板16、冷却装置17は省略してある。
風除け板16は、ブッシング11の短手方向両端に、長手方向に沿って設けられ、ブッシング11の長手方向全体に連続した板状をなしている。風除け板16は、側方視(短手方向から見て)で成形ノズル13を完全に隠蔽する態様となっている。つまり、短手方向から侵入しようとする側方気流α2はこの風除け板16にて抑制され、成形ノズル13の侵食は抑制される。換言すれば、この短手方向では風除け板16が備えられることから、風除けノズル15は配置されず、短手方向の最外位置には成形ノズル13が配置されている(配置が可能である)。
ちなみに、発熱の大きいターミナル14はブッシング11の長手方向両端に設けられ、短手方向両端には設けられていないため、この短手方向においては、冷却風としても機能する側方気流α2の導入を風除け板16にて遮る構成としている。
冷却装置17は、冷媒を通す流路として主パイプ17aと副パイプ17bとを備えている。主パイプ17aはブッシング11の長手方向両端に配置され、副パイプ17bは主パイプ17a間を繋ぐように長手方向に延び短手方向に複数本配置されている。各副パイプ17bは、成形ノズル13の所定の列の間に位置している。各副パイプ17bは、内部を循環する冷媒が成形ノズル13やその周囲の熱を吸熱し、これらの冷却が図られている。また、各副パイプ17bは、側方気流α2の侵入抑制や気流の整流も行う。すなわち、側方気流α2が成形ノズル13の側方に直接衝突することを抑制する。
また、主パイプ17aは、ブッシング11の長手方向両端部に沿って配置されて側方気流α2を遮るように見えるが、図2(b)に示すように、この主パイプ17a及び副パイプ17bは、ブッシング11(ブッシング本体12)の底面12aから若干下方に位置している。つまり、側方気流α2が入り込む構造となっているため、最外位置に風除けノズル15が設けられ、それよりも内側から成形ノズル13が配置されて、成形ノズル13の侵食が抑制されている。
また、風除けノズル15は成形ノズル13の列の間を遮蔽しないように、すなわち、隣接同士で所定間隔を置いて配置されていることから、冷却風としても機能する側方気流α2が長手方向に流れ込み、発熱の大きいターミナル14付近を冷却しながら、ブッシング11(ブッシング本体12)の底面12a付近を適度に流れる構成となっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)成形ノズル13は、その配列方向の外側に配置される遮蔽部材として機能する風除けノズル15にて同方向視でその少なくとも一部が隠蔽される。そのため、成形ノズル13からガラス繊維GFを成形する際に生じる随伴気流α(側方気流α2)は、風除けノズル15に衝突するため、成形ノズル13への衝突が抑制され、気流による成形ノズル13の侵食を抑制することができる。また、隣接の風除けノズル15は、成形ノズル13の列の間を遮蔽しないように、すなわち、所定の間隔を置いて配置されているため、風除けノズル15の間より気流が通過することになる。そのため、通過した気流によりブッシング11を適度に冷却することができる。つまり、成形ノズル13の侵食の抑制とブッシング11の冷却との両立を図ることができ、ガラス繊維GF、ガラスストランドGSの品質向上を図ることができる。
(2)遮蔽部材として成形ノズル13を中実形状とした風除けノズル15を用いることで、先ず中実部材であるが故に、風除けノズル15が気流による侵食に長く耐えられて、風除けノズル15の長寿命化、ひいてはブッシング11の長寿命化を図ることができる。また、風除けノズル15が成形ノズル13と同一外径をなすため、ブッシング本体12に対する成形ノズル13と風除けノズル15との取付構造を同じとすることができ、ブッシング11の製造を複雑化しない。また、成形ノズル13と風除けノズル15とがほぼ同一形状のため、成形ノズル13の遮蔽(侵食抑制)を考慮しつつも、ブッシング11の冷却態様の検討が行いやすい。
(3)成形ノズル13の列間に配置される冷却用部材(副パイプ17b)にて成形ノズル13の冷却が行われ、また気流の侵入抑制や気流の整流が行われる。そのため、随伴気流α(側方気流α2)が成形ノズル13の側方に衝突することが抑制される。
(4)ターミナル14のあるブッシング本体12の長手方向両端は、図2に示したような風除け板16をそのターミナル14の付近に設置しにくく、また通電加熱を行うことから高温になりがちであるため、成形ノズル13を隠蔽するとともに適度に気流を通過させる風除けノズル15を配置するのに適している。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・成形ノズル13を中実とした風除けノズル15を遮蔽部材として用いたが、形状や配置、数等は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、風除けノズル15は成形ノズル13と同径であったが、成形ノズル13の少なくとも一部を隠蔽でき、且つ隣接の風除けノズル15間で適度に気流が通過できれば、成形ノズル13より大きい径としてもよいし、小さい径としてもよい。また、高さについても、風除けノズル15を成形ノズル13よりも高くしてもよいし、低くしてもよい。また、風除けノズル15は成形ノズル13と同じ中空であってもよい。この場合、ブッシング本体12の底面12aに貫通孔を開けない(塞ぐ)等して対応する。また、風除け板16側にも風除けノズル15を配置してもよい。
また図3に示すように、短手方向に分断された板状(矩形柱状)の遮蔽板18を用いてもよい。各遮蔽板18は、成形ノズル13の配列方向である長手方向外側に配置され、随伴気流α(側方気流α2)の成形ノズル13への衝突を抑制しつつ、適度にブッシング11の冷却のための気流α(α2)を通過させる。これ以外の形状の遮蔽部材を用いてもよい。
・上記実施形態では、成形ノズル13の配列方向が長手方向や短手方向であったが、長手方向や短手方向に対して傾斜する方向であってもよい。この場合、成形ノズル13の配列方向である斜め線上の成形ノズル13よりも外側に遮蔽部材は設けられる。
・上記実施形態では、成形ノズル13の列間に配置する主パイプ17aと副パイプ17bとを備えてなる冷却装置17を用いたが、例えば図4に示すように板状のフィン19を成形ノズル13の列間に配置する冷却装置を用いてもよい。この場合、フィン19は、ブッシング11(ブッシング本体12)の短手方向に延び、長手方向に複数枚配置されてなる。またこの場合、フィン19はその延びる方向と直交する方向の気流α(α2)の侵入が抑制されることから、風除けノズル15は短手方向両端部に設けられる。
・上記実施形態では、ガラス繊維GFを集束してなるガラスストランドGSを1つのブッシング11から1つ生成(ケーキCが1つ)するものであったが、1つのブッシング11から複数のガラスストランドGS(複数のケーキC)を生成してもよい。
例えば図5に示すように、1つのブッシング11から2つのガラスストランドGS(ケーキC)を形成すべく、ブッシング11において成形ノズル13が左右2つのノズル群A1,A2に分かれている。すなわち、ノズル群A1,A2は、各ノズル群から1つのガラスストランドGSが成形できるように区画されている。遮蔽部材(風除けノズル15)は、ブッシング11(ブッシング本体12)の両端部のみならず、隣接のノズル群A1,A2間の境界部分においても配置される。つまり、生成するガラスストランドGSのノズル群A1,A2間の境界部分、この場合ブッシング11の端部側でなく中央部分であっても随伴気流α(側方気流α2)がその境界部分に入り込み、成形ノズル13を侵食しようとするため、この部分においても風除けノズル15を設ける意義がある。
また、図6に示すように、1つのブッシング11から2つのガラスストランドGS(ケーキC)を形成すべく、ブッシング11において成形ノズル13が左右2つのノズル群A1,A2に分かれている。すなわち、ノズル群A1,A2は、各ノズル群から1つのガラスストランドGSが成形できるように区画されている。遮蔽部材(風除けノズル15)は、隣接のノズル群A1,A2間に配置される。つまり、生成するガラスストランドGSのノズル群A1,A2間に随伴気流α(側方気流α2)が入り込み、成形ノズル13を侵食しようとするため、風除けノズル15を設ける意義がある。
また、図7に示すように、図6のブッシング11の短手方向両端に、長手方向に沿って風除け板16が設けられていてもよい。ブッシング11の短手方向両端の風除けノズル15より外側(随伴気流α(側方気流α2)の上流側)に設けられた風除け板16により、ノズル群A1,A2に入り込もうとする随伴気流α(側方気流α2)をある程度遮断することができる。また、随伴気流α(側方気流α2)が風除け板16を乗り越えてノズル群A1,A2間まで達した場合であっても、風除けノズル15により成形ノズル13の侵食を抑制することができる。つまり、風除け板16と風除けノズル15の二段階の遮蔽部材で成形ノズル13の侵食を抑制することができる。特に、ノズル群A1,A2間は随伴気流α(側方気流α2)が流れ込みやすいため、短手方向から見たとき風除け板16により風除けノズル15を隠蔽することにより、風除けノズル15の侵食も抑制することができる。
また、図8に示すように、図6のブッシング11の短手方向両端に、長手方向に沿って風除けノズル15が設けられていてもよい。これによっても、図7の風除け板16と同様の効果が得られる。
なお、図7の風除け板16及び図8の風除けノズル15は、図7の風除け板16のようにブッシング11の長手方向全体に設けられていてもよいし、図8の風除けノズル15のように長手方向の一部に設けられていてもよい。
11…ブッシング、12…ブッシング本体、13…成形ノズル、14…ターミナル、15…風除けノズル(遮蔽部材)、17…冷却装置(冷却用部材)、17b…副パイプ(冷却用部材)、18…遮蔽板(遮蔽部材)、19…フィン(冷却用部材)、MG…溶融ガラス、GF…ガラス繊維(ガラスフィラメント)、GS…ガラスストランド、A1,A2…ノズル群、α,α1,α2…気流。

Claims (9)

  1. 複数列に複数個整列配置されてなる中空筒状の成形ノズルから溶融ガラスを流出させてガラス繊維を成形するブッシングであって、
    最外位置の成形ノズルより外側に配置され、前記列の配列方向視で前記成形ノズルを隠蔽する遮蔽板を備え、
    前記成形ノズルの列間に冷却用部材が配置され、
    前記遮蔽板は、前記列の配列方向と直交する方向において前記成形ノズルに対応して分断された複数から構成され、各遮蔽板は、前記成形ノズルの外径寸法よりも大きい幅寸法を有することを特徴とするブッシング。
  2. 最外位置の前記成形ノズルより外側に配置され、前記列の配列方向の直交方向視で前記成形ノズルを隠蔽する風除け板をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のブッシング。
  3. 通電加熱を行うためのターミナルをブッシング本体の長手方向両端に備え、
    前記遮蔽板は、前記長手方向に配列される前記成形ノズルの外側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブッシング。
  4. 前記ガラス繊維を集束してなるガラスストランドを複数生成するために、前記成形ノズルが前記ガラスストランド毎に区画されたノズル群を有するブッシングであって、
    前記ノズル群間に配置され、前記ノズル群間での前記列の配列方向視で前記成形ノズルを隠蔽する遮蔽部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のブッシング。
  5. 前記遮蔽部材は、前記成形ノズルを中実形状とした風除けノズルであることを特徴とする請求項4に記載のブッシング。
  6. 複数列に複数個整列配置されてなる中空筒状の成形ノズルにより構成されたノズル群を複数有し、前記成形ノズルから溶融ガラスを流出させてガラス繊維を成形するブッシングであって、
    前記ノズル群間に配置され、前記ノズル群間での前記列の配列方向視で前記成形ノズルを隠蔽する第1の遮蔽部材と、
    最外位置の前記成形ノズルより外側に配置され、前記列の配列方向の直交方向視で前記成形ノズルを隠蔽する第2の遮蔽部材と、を備え、
    前記第1の遮蔽部材は、前記列の配列方向と直交する方向において分断された複数から構成され、
    前記第2の遮蔽部材は、前記列の配列方向の直交方向視で前記第1の遮蔽部材を遮蔽することを特徴とするブッシング。
  7. 前記第1の遮蔽部材は、前記成形ノズルを中実形状とした風除けノズルであり、前記第2の遮蔽部材は、前記列の配列方向に沿って設けられる風除け板であることを特徴とする請求項6に記載のブッシング。
  8. 請求項6または請求項7に記載のブッシングを用いてガラス繊維を製造するガラス繊維の製造方法であって、
    前記ブッシングの各ノズル群から1つのガラスストランドを成形することを特徴とするガラス繊維の製造方法
  9. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載のブッシングを用いてガラス繊維を製造することを特徴とするガラス繊維の製造方法。
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