JP6789518B1 - プレス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品の樹脂量の減少を抑制し、ボイド数を激減することができるプレス装置を提供する。【解決手段】上金型2と下金型4と前記下金型の周囲に配置されるプリプレグ3を安定して配置するしわ抑え部5とを備えて前記プリプレグをプレスすることにより、厚さ0.2〜5.0mmの繊維強化樹脂成形品を製造するプレス装置1であって、前記プリプレグは、繊維強化樹脂の1枚のプリプレグ、積層させた複数枚のプリプレグ、又はプリプレグの間に接着剤又は接着剤樹脂シートを配置して積層させた複数枚のプリプレグであり、前記上金型及び前記しわ抑え部の少なくとも一方に、前記プリプレグから発生したガスを排気するためのガス排気路21,51を設けており、前記ガス排気路の開口は、前記プリプレグに接しない、プレス装置。【選択図】図1

Description

本発明は、プリプレグをプレス加工することにより、繊維強化樹脂成形品を製造するためのプレス装置に関する。
近年、環境問題から、自動車業界や航空業界等において燃費向上への取り組みが進められている。その中で、車体や機体の軽量化のため、金属から繊維強化樹脂への代替が期待されていて、注目が大きくなっている。
繊維強化樹脂は、加熱により成形や賦型が可能で、高い生産性を有し、溶着等の二次加工が容易であり、電気絶縁性を有し、また腐食せずリサイクル性にも優れる等の特徴から様々な分野で広く使用されている。
また、繊維として炭素繊維を使った炭素繊維強化樹脂は、軽量であり、高強度高剛性であることから、前述の自動車業界や航空業界をはじめ、船舶業界や宇宙分野、風力発電やスポーツ用品等、幅広い分野で適用研究が行われ既に使用されている。
繊維強化樹脂の成形品の製造方法としては、オートクレーブ成形、オーブン成形、プレス成形、RTM/VaRTM法、引き抜き成形、フィラメントワイディング、シートワインディングなどがあるが、この中でも、生産性が高く、良質な繊維強化樹脂成形品が得られるという観点から、プレス成形が望ましいとされている。
繊維強化樹脂のプレス成形は、ガラスクロス、炭素繊維のような繊維状補強材に、硬化剤や接着剤などの添加物を混合した樹脂を含浸させ、加熱又は乾燥して半硬化状態にしたプリプレグプリプレグから行うことが好ましい。
例えば、特許文献1では、適切な条件に設定することで、繊維強化樹脂のプリプレグから、繊維強化樹脂成型品を製造する方法が記載されている。
特許第6656702号
プリプレグは、半硬化状態であるため常温では取り扱いしやすいが、プリプレグは、2つの樹脂層で繊維層をサンドイッチした構造になっており、当該樹脂層には、一般的にはガスを含んでいるため、加熱により発生するガスによるボイドが形成する場合がある。
ボイドが形成する場合は、従来では、成形品を形成する間に樹脂を流出させることにより、樹脂と一緒にガスを放出させていた。しかし、この方法だと、成形品を形成している樹脂量が減少するため、樹脂層が薄くなるため、強度が低下するという問題があった。一方、ガスを放出させなければ、樹脂内にボイドが残存することにより、プリプレグのサンドイッチ構造の層間剥離が生じ、強度が低下してしまうという問題があった。
上記課題を鋭意研究した結果、ボイドを効率よく排出できるように金型に工夫した結果、成型品の樹脂量をの減少を抑制し、ボイド数を激減することができことが判明し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] 上金型と、下金型と、前記下金型の周囲に配置されるプリプレグを安定して配置するしわ抑え部とを備え、前記プリプレグをプレスすることにより、厚さ0.2〜5.0mmの繊維強化樹脂成形品を製造するプレス装置であって、
前記プリプレグは、繊維強化樹脂の1枚のプリプレグ、積層させた複数枚のプリプレグ、又はプリプレグの間に接着剤又は接着剤樹脂シートを配置して積層させた複数枚のプリプレグであり、
前記上金型及び前記しわ抑え部の少なくとも一方に、前記プリプレグから発生したガスを排気するためのガス排気路を設けており、
前記ガス排気路の開口は、前記プリプレグに接しない、プレス装置。
[2] 前記ガス排気路が、前記上金型及び前記しわ抑え部のいずれにも備えられており、前記上金型のガス排気路は、前記しわ抑え部のガス排気路に対応する位置に配置されている、[1]に記載のプレス装置。
[3] 前記しわ抑え部のプレス面と同一面上に、前記繊維強化樹脂成形品の厚さよりも高さが低い流出止部を設け、ガス排気路に樹脂が流入するのを防止する、[1]又は[2]に記載のプレス装置。
[4] 上金型と、下金型とを備え、プリプレグをプレスすることにより、厚さ0.2〜5.0mmの繊維強化樹脂成形品を製造するプレス装置であって、
前記プリプレグは、繊維強化樹脂の1枚のプリプレグ、積層させた複数枚のプリプレグ、又はプリプレグの間に接着剤又は接着剤樹脂シートを配置して積層させた複数枚のプリプレグであり、
前記上金型及び前記下金型の少なくとも一方に、前記プリプレグから発生したガスを排気するためのガス排気路を設けており、
前記ガス排気路の開口は、前記プリプレグに接しない、プレス装置。
[5] 前記ガス排気路が、前記上金型及び前記下金型のいずれにも備えられており、前記上金型のガス排気路は、前記下金型のガス排気路に対応する位置に配置されている、[4]に記載のプレス装置。
[6] 前記下金型のプレス面と同一面上に、前記繊維強化樹脂成形品の厚さよりも高さが低い流出止部を設け、ガス排気路に樹脂が流入するのを防止する、[4]又は[5]に記載のプレス装置。
本発明のプレス装置により、プリプレグ内のガスを、プレス成形時に効率よく排出でき、ボイドの形成数を減少することができ、成型品を形成する樹脂量の減少を抑制することができる。また、ボイドが少ないため、プリプレグのサンドイッチ構造の層間剥離を抑制することができ、強度が低下を防止することができる。
実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形の(a)工程における説明用断面図である。 実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形の(b)工程における説明用断面図である。 実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形の(c)工程における説明用断面図である。 実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形の(d)工程における説明用断面図である。 実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形の(e)工程における説明用断面図である。 実施例1のプレス装置1による繊維強化樹脂のプレス成形における樹脂が流出する状態を示す説明用断面図である。 実施例2のプレス装置1Aによる繊維強化樹脂のプレス成形における説明用断面図である。
本発明を実施するための形態を、実施例の図に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、実施例に限定されるものではなく、当業者に周知された範囲で適宜設計変更等することが可能である。
本明細書において、繊維強化樹脂成形品とは、繊維束、例えば、カーボンファイバー、ガラスファイバー等の繊維束を熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂で含浸・乾燥させたプリプレグを加熱及び冷却により硬化させて得られる成形品であり、また、繊維強化樹脂成形品には、プリプレグ及びアルミ、鉄、チタン等の金属を加熱・加圧して接合させた繊維強化樹脂複合材料・金属一体化成形品とを含むものとする
なお、繊維は、基本的には短繊維ではなく、繊維束となっている長繊維である。プリプレグは、繊維層の両側を、含浸により樹脂層でサンドイッチした構造となっており、これは一般的に用いられる構造である。本明細書では、このプリプレグ一枚を成形してもよいし、複数枚重ねて成形してもよく、重ねる場合は、接着剤や接着シートを用いて接着してもよい。
本発明において、繊維強化樹脂に使用される樹脂は特に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも使用することができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、これらを組み合わせて使用することもできる。
また、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、テフロン(登録商標)、アクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエーテル(ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等)、ポリエステル又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
樹脂は、これらは単独で用いてもよく、また、複数混合して用いてもよい。
実施例1
<プレス装置1の構成>
図1中、1はプレス装置、2は上金型、3はプリプレグ、4は下金型、5はしわ抑え部である。本発明にかかる繊維強化樹脂成形品のプレス装置1は、プリプレグ3をプレス成形することにより、繊維強化樹脂成形品7を製造する装置であり、図1に示すように、上方に配置される凹形状の上金型2と、上金型2と対をなす凸形状の下金型4と、下金型4の周囲に備えられ、プリプレグ3を安定して配置すると共に繊維強化樹脂成形品7のしわの発生を抑えるしわ抑え部5とから構成される。
上金型2の凹形状は、プレスして成形品の形状を成形するための雌型であり、下金型4の凸形状は上金型2に対する雄型であり、成形する成形品の形状に合わせて形成される。
本発明にかかる繊維強化樹脂成形品のプレス装置1におけるしわ抑え部5は、繊維強化樹脂成形品7のしわを防止するためのものであり、しわ抑え部5の下部には、伸縮部6を備え、上金型2が下方にプリプレグ3を挟んだ状態で、圧力をかけたときに、しわ抑え部5は、エアシリンダー等の伸縮部6が縮むことにより、下方に下がることができる。このように圧力を調整することにより、完成品である繊維強化樹脂成形品7のしわを防止することができる。
(ガス排気路)
プレス装置1は、しわ抑え部5を備えている装置であるが、しわ抑え部5は、複数のガス排気路51を有する。ガス排気路51は、しわ抑え部5のプリプレグ3が接するプレス面に第一開口511を有し、その面とは異なる部分(側面部)にもう一方の開口(第二開口512)を有し、第一開口511と第二開口512はL字状に屈曲した状態で連通している。ガス排気路51を設けることにより、成形時に発生するガスを排出しやすくする機能を有する。
また、上金型2においても、ガス排気路21を設ける。しわ抑え部5が有するガス排気路51と同様に、プリプレグ3が接するプレス面と同一面上に第一開口211を有し、プレス面ではないプレス面とは反対側の面に第二開口212を有し、第一開口211と第二開口212は、直線的に連通している。
また、ガス排気路51とガス排気路21とは、それぞれ対応する位置に設けられている。ここで、対応する位置とは、ガス排気51の第一開口511の真上にガス排気路21の第一開口211が位置することを意味し、プリプレグ2から出たガスが、上金型2としわ抑え部5との隙間と、ガス排気路51と、ガス排気路21との3方向に分かれるようにする。
図1では、しわ抑え部5と、上金型2にそれぞれ2つずつガス排気路を示しているが、これの意味するところは、第一開口511と211は、しわ抑え部5、上金型2の表面上に一周設けてもよいし、別の態様として、スポット的に、数か所に小さな円形または正方形等の角形を設けてもよいことを示す。スポット的に排気路を設ける場合は、プレス装置1全体としては、2〜20程度のガス排気路を備えることができる。ガス排気路の数は、プリプレグ3の種類等によりガスの排出量が異なる場合に、適宜調整することができる。
成形時に放出されたガスは、上金型2としわ抑え部5の隙間部分からプレス方向に垂直な方向に向かって排出される(図では、横方向)が、ガス排気路を設けることにより、プレス方向と垂直方向だけなく、プレス方向と平行(図では、上下方向)にもガスが排出されることになり、プリプレグ中のガスの滞留が極めて減少し、ボイドの形成を抑制し、成形後の製品の層間剥離を防止することができる。
なお、ガス排気路は、空洞にしたエジェクターピン等の金型表面に露出する円柱状のピンを金型に設置することにより設けてもよい。本発明とは異なる射出成型においても、エジェクターピンを用いるが、それは、脱型するために用いるものであり、そのため、射出成型では、成形品寸法内(特に上金型)にエジェクターピンを配置する。一方、本発明では、できるだけ多くのガスを排出するため、上金型だけでなく、下金型にもガス排気路(エジェクターピン等)を成形寸法内に配置しない方が好ましく、プリプレグに接しない場所にガス排気路を設ける。
(流出止部)
本発明のプレス装置1において、しわ抑え部5のプレス面と同一面上に、繊維強化樹脂成形品の厚さよりも高さが低く、ガス排気路に樹脂が流入するのを防止する流出止部8を設けることができる。ガス排気路51は、ガスの空気の通り道であるが、プリプレグ3の樹脂が熱可塑性樹脂の場合、加熱により樹脂が軟化進み、流れ出した樹脂がガス排気路51に入り込み、ガス排気路51がふさがれてしまい、ガスが排気しにくくなる。そこで、繊維強化樹脂成型品7の厚さよりも、高さの低い流出止部8を設けることにより、万が一樹脂が流れ出したとしても、ガス排気路への樹脂の流入を防止することができる。例えば、図6のように、樹脂が軟化し、ガス排気路51の方向に樹脂が流れた場合であっても、流出止部8を設けることにより、ガス排気路51への流入を防止しやすくなる。なお、流出止部8は任意選択的なものであり、流出止部がなくても本発明は実施できる。
流出止部8は、ガス排気路51の第一開口511の開口よりも、プリプレグ3に近い側に第一開口511から樹脂が入らないように、形成する。
[プレス成形方法]
実施例1のプレス装置1によるプレス成形は以下のように行われる。
まず、図1に示すように、上方に配置される凹形状の上金型2と、上金型2と対をなす凸形状の下金型4、及び下金型4の周囲にしわ抑え部5が備えられてなるプレス装置1の、下金型2及びしわ抑え部5の上面にプリプレグ3が配置され、プリプレグ3を上金型2と下金型4の間に配置する((a)工程)。
次に図2に示すように、上金型2を下金型4に向けて降下させ((b)工程)、プリプレグ3の端部を上金型2と、下金型4及びしわ抑え部5と挟持し、上金型2を降下させ、プリプレグ3に接触させる((c)工程)。
さらに加圧すると、伸縮部6が縮み、しわ抑え部5も降下しながら、プリプレグ2は変形し、初期下死点まで降下し、おおよそ最終形状に近い形状になる。そして、その後さらに加圧すると、プリプレグ2の厚さが減少しつつ、少しずつ厚さが減少し、最終下死点に到達し(初期下死点から最終下死点までおおよそ、0.05mm〜0.1mm程度厚さが減少する)、一定時間保持する。((d)工程)。プレス方法において、初期下死点から最終下死点までの間に、比較的多くのガス(図中のG)が発生するが、図4の矢印で示すように、上金型2としわ抑え部5との隙間だけでなく、ガス排気路51及びガス排気路21からもガスが排出され、ガスが排出されやすくなる。なお、プレス工程において、(d)工程が多くのガスが発生するが、(a)乃至(d)のいずれでも、ガスは発生しうる。
一定時間経過後、樹脂が流動しない状態になった後、図5で示すように、上金型2を上昇させ、繊維強化樹脂成形品7を取り出す((e)工程)。
実施例1では、上金型2を下降させる方法で記載したが、もちろん、上金型2を固定して、下金型及4及びしわ抑え部5を上昇させることによりプレスしてもよい。
また、本発明のプレス装置1は、プリプレグ3を構成する樹脂を限定する必要がなく、あらゆる樹脂組成物のプリプレグ3にも対応できるものであり、仮にガスを多く含むプリプレグであったとしてもガス排気路をガス排出しやすくするなど、適宜対策することができる。
図示されないが、上金型2、下金型4等にヒーターを備えており、樹脂を成形することができるように、所定の温度まで上昇させることができる。
たとえば、以下のように温度調整をすることができる。
(a)工程の前に上金型2と下金型4を加熱し、上金型2及び下金型4の温度を成形温度(例えば170〜270℃)にする。
この成形温度を保った状態で、プリプレグ3を、上金型2と下金型4との間に配置し、上金型2を降下させ、上金型2及び下金型4の温度が成形温度で、プリプレグ3に上金型2と下金型4とで荷重をかけることによりプリプレグ2を変形させる((b)及び(c)工程)。
この成形温度で、上金型2と下金型4を維持する((d)工程)。この状態での保持時間は、おおよそ、プリプレグ3の厚さ1mmあたり0.3〜2分程度である。
その後、上金型2と下金型4の温度を、所定の速さ(例えば1分あたり10〜50℃)で温度を低下させ、上金型2及び下金型4が十分冷却したのち、上金型2を上昇させ、繊維強化樹脂成形品7を取り出す((e)工程)。
なお、成型温度が高すぎると、熱可塑性繊維強化樹脂成型品の場合、焼けや光沢不良の原因となり、保持温度が低すぎると樹脂の流動性が悪くなるため、ひずみや白化の原因となる。
なお、本実施例においてプリプレグ3は、三菱ケミカル製(綾織り、1枚あたり0.23mm)を使用し、完成後の維強化樹脂成型品の厚さが1.6mmになるように複数枚積層して実施した。なお、本明細書に開示の技術は、繊維強化樹脂成型品の厚さが0.2〜5.0mmの厚さまで使用可能であり、プリプレグの積層枚数により完成品の厚さを調整することができる。さらには、プリプレグを積層する際に、プリプレグとプリプレグの間に接着剤及び/又は接着剤樹脂シートを配置して、プリプレグの積層強度を高める(プリプレグ同士を剥がれにくくする)こともできる。接着剤樹脂シートとして、例えば、アクリル系接着剤や、アクリル系接着剤樹脂シートを使用することができ、積層するすべてのプリプレグとプリプレグの間に配置してもよいし、プリプレグとプリプレグの間のうち、必要な箇所のみ接着剤樹脂シートを配置してもよい。
連続的にプレスを行う場合、金型温度は室温に戻す必要はなく、例えば、60〜90℃であってもよい。ある程度高い温度であれば、再加熱する時間を短縮し、必要とするエネルギーを減少させることができる。
実施例2
図7は、本発明の実施例2の態様である。実施例2における製造装置では、実施例1のようなしわ抑え部5を備えていない。この場合は、図7のように、下金型4Aに、ガス排気路41Aを備える。実施例2の場合も同様に、ガス排気路の第一面411Aと211Aはいずれも、プリプレグ3に接しない場所に位置している。また、流出止部8Aは、下金型4Aのプレス面のガス排気路41Aよりも内側に設け、流出する樹脂がガス排気路41Aに入ることを防止する。
図7では、矢印で示していないが、実施例1と同様に樹脂から放出させたガスは、ガス排気路41A、21Aも通ることができ、容易にガスを排気することができる。
1、1A:プレス装置
2、2A:上金型
3:プリプレグ
4、4A:下金型
5:しわ抑え部
6:伸縮部
21、41A、51:ガス排気路
211、411A、511:第一開口
212、412A、512:第二開口
8、8A:流出止部

Claims (6)

  1. 上金型と、下金型と、前記下金型の周囲に配置されるプリプレグを安定して配置するしわ抑え部とを備え、前記プリプレグをプレスすることにより、厚さ0.2〜5.0mmの繊維強化樹脂成形品を製造するプレス装置であって、
    前記プリプレグは、繊維強化樹脂の1枚のプリプレグ、積層させた複数枚のプリプレグ、又はプリプレグの間に接着剤又は接着剤樹脂シートを配置して積層させた複数枚のプリプレグであり、
    前記上金型及び前記しわ抑え部の少なくとも一方に、前記プリプレグから発生したガスを排気するためのガス排気路を設けており、
    前記ガス排気路の開口は、前記プリプレグに接しない、プレス装置。
  2. 前記ガス排気路が、前記上金型及び前記しわ抑え部のいずれにも備えられており、前記上金型のガス排気路は、前記しわ抑え部のガス排気路に対応する位置に配置されている、請求項1に記載のプレス装置。
  3. 前記しわ抑え部のプレス面と同一面上に、前記繊維強化樹脂成形品の厚さよりも高さが低い流出止部を設け、ガス排気路に樹脂が流入するのを防止する、請求項1又は2に記載のプレス装置。
  4. 上金型と、下金型とを備え、プリプレグをプレスすることにより、厚さ0.2〜5.0mmの繊維強化樹脂成形品を製造するプレス装置であって、
    前記プリプレグは、繊維強化樹脂の1枚のプリプレグ、積層させた複数枚のプリプレグ、又はプリプレグの間に接着剤又は接着剤樹脂シートを配置して積層させた複数枚のプリプレグであり、
    前記上金型及び前記下金型の少なくとも一方に、前記プリプレグのプレス時に前記プリプレグから発生したガスを排気するためのガス排気路を設けており、
    前記ガス排気路の開口は、前記プリプレグに接しておらず、
    前記ガス排気路は、前記プレス時に前記プリプレグと連通しており、
    前記プレスは大気圧雰囲気下で行われる、プレス装置。
  5. 前記ガス排気路が、前記上金型及び前記下金型のいずれにも備えられており、前記上金型のガス排気路は、前記下金型のガス排気路に対応する位置に配置されている、請求項4に記載のプレス装置。
  6. 前記下金型のプレス面と同一面上に、前記繊維強化樹脂成形品の厚さよりも高さが低い流出止部を設け、ガス排気路に樹脂が流入するのを防止する、請求項4に記載のプレス装置。
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