JP2017128012A - オートクレーブ成形方法、オートクレーブ成形装置及びこれらに用いる成形型の製造方法 - Google Patents

オートクレーブ成形方法、オートクレーブ成形装置及びこれらに用いる成形型の製造方法 Download PDF

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【課題】未硬化繊維強化複合材であるワークをオートクレーブ成形する際に所定成形温度まで効率良く加熱して省エネルギー化を図ると共に生産性を向上させ、かつ成形品質を向上させたオートクレーブ成形方法を提供する。【解決手段】複数の未硬化プリプレグ3を積層したワークが真空バッグ2に収納されてシールされた成形型1をオートクレーブ容器5内へ収容し、真空バッグ2内を真空引きして真空にすると共にオートクレーブ容器5内の気体を加圧し、成形型1の型面に転写された導電性金属溶射被膜1aに通電して型面を面発熱させてワークを熱硬化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば複合材料の成形に用いるオートクレーブ成形方法、オートクレーブ成形装置及びこれらに用いる成形型の製造方法に関する。
例えば、航空機や鉄道、自動車等、強度に優れかつ軽量化が求められる分野では、繊維強化プラスチック(FRP)や炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いた成形品が用いられている。この成形品は、オートクレーブ成形法によって製造されることが知られている。
例えば、コア材の両側にプリプレグ(未硬化繊維強化樹脂シート)を積層した状態で、成形型の上に載せ、ナイロン等の真空バッグで包んだ状態で、成形室(オートグレー部容器)内に収納する。そして、真空バッグ内を真空引きして成形室内に備えた熱源(例えば電気ヒータ)を発熱させ加熱気体を循環させて加熱加圧することで、コア材に樹脂成分を含浸させた状態で加熱硬化させて成形品が得られる(特許文献1,2参照)。
特開平10−128778号公報 特開2009−51074号公報
しかしながら、オートクレーブ成形法は、未硬化繊維強化複合材であるプリプレグをオートクレーブ容器に密閉した状態で、圧縮空気を封入して数気圧の圧力をかけながら熱源を発熱させてオートクレーブ容器内の空気を所定温度で加熱する。そして、加熱空気をオートクレーブ容器内で循環させながら数時間プリプレグの樹脂成分を加熱硬化させて成形される。
このため、ワーク及びオートクレーブ容器を所定成形温度まで昇温させるまでに多大な熱エネルギーと時間を要し、生産コスト並びに生産性が低いという課題があった。
また、ワークに密着する成形型の材質や面性状にもよるが、成形型を均一に昇温させて熱伝達を効率良く行うことが困難であり、成形品の成形品質が低下し易い。更には成形品を平滑面に仕上げたいというニーズもあった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、未硬化繊維強化複合材であるワークをオートクレーブ成形する際に所定成形温度まで効率良く加熱して省エネルギー化を図ると共に生産性を向上させ、かつ成形品質を向上させたオートクレーブ成形方法及び装置、並びに当該オートクレーブ成形に最適な成形型の製造方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
成形型面に未硬化繊維強化複合材を積層して真空バッグ内に収納され、これらをオートクレーブ容器内に収容して加熱加圧して成形されるオートクレーブ成形方法であって、複数の未硬化プリプレグを積層したワークを、硬化した繊維強化複合材を支持体とする成形型の型面に載置したままフィルムで覆ってシールすることにより真空バッグを形成する工程と、前記ワークが前記真空バッグに収納されてシールされた前記成形型をオートクレーブ容器内へ収容し、前記真空バッグ内を真空引きして真空にすると共に前記オートクレーブ容器内の気体を加圧する工程と、前記成形型の型面に転写された導電性金属溶射被膜に通電して型面を面発熱させて前記ワークを熱硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
また、オートクレーブ成形装置においては、硬化した繊維強化複合材を支持体とする型面に導電性金属溶射被膜が形成され、通電により前記導電性金属溶射被膜を面発熱させる成形型と、複数の未硬化プリプレグを積層したワークを前記成形型の型面に載置したままフィルムで覆ってシールすることにより形成される真空バッグと、前記ワークが前記真空バッグに覆われてシールされた前記成形型を収容して密閉し、密閉容器内の気体を加圧可能なオートクレーブ容器と、を具備し、前記オートクレーブ容器に収容された前記真空バッグ内を真空引きして真空にすると共に前記オートクレーブ容器内の気体を加圧し、前記成形型の型面に形成された導電性金属溶射被膜に通電して型面を面発熱させて前記ワークを熱硬化させることを特徴とする。
上記オートクレーブ成形方法及び装置を用いると、成形型のワークに密着する型面に形成された導電性金属溶射被膜に通電して面発熱させると共にオートクレーブ容器内の気体を加圧するので、ワークを短時間で効率良く所定成形温度まで昇温させて樹脂成分を加熱硬化させてオートクレーブ成形することができ、省エネルギー化を図りかつ生産性が向上する。また、成形型がワーク(未硬化繊維強化複合材:プリプレグ)と同質の繊維強化複合材を用いることで、ワークとの熱膨張率も差異はなく、成形品質が向上する。
上述したオートクレーブ成形装置及び方法に用いる成形型の製造方法においては、母型の型面上に導電性金属材を溶射して導電性金属溶射被膜を形成する工程と、前記導電性金属溶射被膜に複数の未硬化プリプレグを積層して加熱することで、前記導電性金属溶射被膜に溶融した樹脂成分を含浸させて加熱硬化させた成形体を形成する工程と、前記成形体を前記母型から分離し硬化した繊維強化複合材に鏡面状の前記導電性金属溶射被膜が転写された成形型を製造する工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、導電性金属溶射被膜にプリプレグの樹脂成分を含浸させて一体成形し成形体を母型から分離することで、硬化した繊維強化複合材に鏡面状の導電性金属溶射被膜が形成された成形型を製造することができる。この成形型を鏡面状の導電性金属溶射被膜が形成された転写面を型面として使用することで、成形品を平滑面に仕上げて成形品質が向上しかつワークに密着する導電性金属溶射被膜に通電して面発熱させることでワークを効率良く加熱することできる。
尚、成形型の型面は平面に限らず曲面であってもよい。また、母型は、電鋳型、石膏型、樹脂型等様々な型材が用いられる。
また、前記導電性金属溶射被膜は、例えばニッケル‐クロム合金よりなる金属粉末若しくは金属ワイヤを母型の型面に溶射し、これを繊維強化複合材に転写して形成される。
これによれば、導電性を有する薄膜状の面状発熱体の製造が容易となる。また、型面となる導電性金属溶射被膜は、母型から分離した離型面であるため平滑面となり、かつ成形型がワーク(未硬化繊維強化複合材)と同質の硬化した繊維強化複合材を用いることで、ワークとの熱膨張率も差異はなく、成形品質が向上する。
また、前記プリプレグはガラスクロスのような強化繊維とエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた繊維強化複合材(FRP)が用いられる。
尚、プリプレグとして、例えば炭素繊維が混入した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いる場合には、母型の型面に導電性金属溶射被膜を形成したうえに、電気絶縁層としてガラス繊維強化複合材(FRP)を積層するかセラミック粉末を溶射して形成される。
上述したオートクレーブ成形装置及び方法を用いれば、成形型のワークに密着する型面に形成された導電性金属溶射被膜に通電して面発熱させると共にオートクレーブ容器内の気体を加圧するので、ワークを短時間で効率良く所定成形温度まで昇温させて樹脂成分を加熱硬化させてオートクレーブ成形することができ、省エネルギー化を図りかつ生産性が向上する。
オートクレーブ成形装置及び方法を用いる成形型の製造方法にあっては、導電性金属溶射被膜にプリプレグの樹脂成分を含浸させて一体成形し成形体を母型から分離することで、硬化した繊維強化複合材に鏡面状の導電性金属溶射被膜が形成された成形型を製造することができる。この成形型を鏡面状の導電性金属溶射被膜が転写された転写面を型面として使用することで、成形品を平滑面に仕上げて成形品質が向上しかつワークに密着する導電性金属溶射被膜に通電して面発熱させることでワークを効率良く加熱することできる。
オートクレーブ成形装置の模式説明図である。 成形治具の製造工程を示す説明図である。 図2に続く成形治具の製造工程を示す説明図である。 図3に続く成形治具の製造工程を示す説明図である。
以下、本発明に係るオートクレーブ成形方法及び装置の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ワークとして熱硬化性繊維強化複合材(例えば未硬化プリプレグ)を用いてオートクレーブ成形する場合について説明する。
図1を参照して、オートクレーブ成形装置の概略構成について説明する。
ワークに密着する成形型は、硬化した繊維強化複合材を支持体として型面に導電性金属溶射被膜に電極を介して導線が接続されている。成形型は、下型のみであってもよいし上下一対の型(例えば成形型とカウルプレート(当て板))の形態であってもよい。また、成形型の型面は平面に限らず曲面であってもよい。
図1に示すように、本実施例では、成形型1は、支持体としてワークと同質の繊維強化複合材、例えばFRP(繊維強化プラスチック材)が好適に用いられる。
成形型1について説明すると、導電性金属溶射被膜1aは、後述するように繊維強化複合材1b上に転写法により積層形成される。導電性金属溶射被膜1aとしては、例えばニッケル‐クロム合金等の金属溶射膜により形成され、通電により面発熱するようになっている。導電性金属溶射被膜1aには電極1cが設けられ、図示しない導線により電源に接続されている。
真空バッグ2内には、成形型1に複数のシート状に形成された未硬化プリプレグ3(FRP)が積層されたものが収納される。真空バッグ2は、ワークとして用いられる複数のプリプレグ3から蒸発成分(反応ガスや水分)を除去するために用いられる。真空バッグ2は、成形型1を覆って設けられ、型面との間に設けられたシール材4によってシールされる。真空バッグ2の一部に設けられた吸引路2aから図示しない真空吸引装置によりエアが吸引されてプリプレグ3どうし、或いはプリプレグ3と成形型1とを密着させる。真空バッグ2としては、例えば気密性が保て、耐熱性を有するナイロンフィルム等が用いられる。
尚、成形型1の型面には離型剤が塗布されていてもよく、或いはフッ素系の離型フィルムで覆われていてもよい。離型フィルムを用いる場合には、空気の逃げ道となる切り込み等を設けることが望ましい。また、真空バッグ2と最上層のプリプレグ3との間に、ブリーザー(不織布)を設けて、真空引きする際の空気の逃げ道を確保するようにしてもよい。
また、ワークである複数のプリプレグ3を重ねた周囲にエッジダムが設けられていてもよい。エッジダムは、プリプレグ3を加熱加圧した際に溶融した樹脂成分の流れ出しを防ぐために設けられる。
オートクレーブ容器5は耐圧容器である。ワークが真空バッグ2に収納されてシールされた成形型1をオートクレーブ容器5に収容して密閉し、密閉容器内の気体を加圧可能になっている。オートクレーブ容器5内の気圧を高めるため、図示しないポンプにより気体(例えば圧縮空気、窒素ガス等)を封入できるようになっている。また、オートクレーブ容器5内には熱源となる電気ヒータや熱気を循環させる送風ファン(図示せず)が設けられている。これにより、密閉空間内の気体を加熱しかつ気圧を高めることで、真空バッグ2に収納されたワークを加熱加圧して加熱硬化させることができる。
本実施例では、真空バッグ2を真空引きした真空雰囲気中で、成形型1の導電性金属溶射被膜1aに通電して型面を面発熱させると共にオートクレーブ容器5内の気体の加圧を並行してワークの樹脂成分を加熱硬化させることができるようになっている。
ここでオートクレーブ成形方法の一例について説明する。
先ず、成形型1の型面に、ワークとして未硬化繊維強化複合材(複数のプリプレグ3)を重ね合わせ、これらを真空バッグ2内に収納する。プリプレグ3は、予め所定温度以下の冷凍庫で保管することが好ましい。プリプレグ3としては、強化繊維(例えばガラス繊維、アラミド繊維等)に半硬化状態の樹脂(エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂等)を含浸させた平織されたシート状のもの等が用いられる。プリプレグ3は、連続したシート状に成形されているため、予めこれをワークサイズに合わせて裁断し、重ね合わせることが望ましい。
上述した真空バッグ2をオートクレーブ容器5に収納する。真空バッグ2は、オートクレーブ容器5内に密閉されて収納される。また、真空バッグ2内を真空ポンプにより真空引きして例えば真空圧80kpa以上で真空にする。真空引きは、真空バッグ2をオートクレーブ容器5内に収納する前から行ってもよいし、収納後に行ってもいずれでもよい。
次に、成形型1の型面に形成された導電性金属溶射被膜1aに接続された電極1cに連なる導線に通電してワークに密着する型面を面発熱させる。導電性金属溶射被膜1aの発熱温度は、熱硬化性樹脂の硬化温度(例えば130℃〜180℃等)に合わせて面発熱させる。また、これに合わせてオートクレーブ容器5内にエア(図1矢印P)を圧入して所定気圧(例えば容器内圧500kPa〜600kPa)に加圧する。これによりプリプレグ3の樹脂成分を溶融させて熱硬化させる。よって、ワークを短時間で効率良く所定成形温度まで昇温して樹脂成分を加熱硬化させてオートクレーブ成形することができ、省エネルギー化を図りかつ生産性が向上する。
尚、オートクレーブ容器5内に備わる電気ヒータの使用や送風動作は、成形品によっては省略してもよい。
次にオートクレーブ成形装置及び方法に用いる成形型1の製造方法の一例について、図2〜図4を参照して説明する。以下では、一例として成形型1の製造方法について説明する。
図2において、母型6の型面上に導電性金属材を溶射して導電性金属溶射被膜1aを形成する。母型6は、電鋳型、石膏型、樹脂型等様々な型材が用いられる。母型6の型面には、離型層6aを設けておくことが好ましい。例えば型面に予め離型剤を塗布しておくことが好ましい。離型剤に替えて四フッ化エチレン粘着テープを貼り付けてもよいし、テフロン(登録商標)焼付けコーティングを行ってもよい。導電性金属溶射被膜1aは、例えばニッケル‐クロム合金よりなる金属粉末若しくは金属ワイヤを母型6の型面に金属溶射して薄膜状(例えば厚さ0.2〜0.3mm程度)に形成される。
次に、図3に示すように、導電性金属溶射被膜1aにプリプレグ3を複数積層して加熱加圧することで、当該導電性金属溶射被膜1aの多孔質面に溶融した樹脂成分を含浸させて加熱硬化させた成形体8(図4参照)を形成する。
具体的には、図3に示すように母型6に形成された導電性金属溶射被膜1aと最下層のプリプレグ3との間に電極1cを挟み込んで複数のプリプレグ3(例えばガラス繊維強化プラスチック)を積層する。これらの積層体7を図1に示す真空バッグ2内に収納する。この積層体7を積層した母型6を、オートクレーブ容器5内に収容して密閉する。真空バッグ2内で真空引きされた状態でオートクレーブ容器5内にポンプにより圧縮空気を封入しつつ電気ヒータで容器内の気体を加熱しかつ気圧を高めることで真空バッグ2に収納された積層体7を加熱加圧してプリプレグ3の樹脂成分を導電性金属溶射被膜1aの凹凸面に含浸させて加熱硬化させる(キュア)。
尚、オートクレーブ成形に替えて、積層体7を電気オーブン等に収納して加熱硬化させてもよい。
また、積層体7を所定温度(例えば90℃前後)で一次キュアし、それより高い温度(180℃前後)で二次キュア(ポストキュア)することで加熱硬化させてもよい。
最後に、図4において、成形体8をオートクレーブ容器5から取り出して母型6から分離する。これにより硬化した繊維強化複合材1bに鏡面状の導電性金属溶射被膜1aが積層した成形型1(図1参照)を製造することができる。成形型1は、導電性金属溶射被膜1aを型面として使用する。尚、成形型1として、カウルプレート(当て板)を製造する場合も、同様の工程を経て製造することができる。
また、成形型1が炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を繊維強化複合材1bとする場合、繊維強化複合材1bに導電性があるため、母型6の型面に導電性金属溶射被膜1aを形成したうえに、電気絶縁層を形成する必要がある。この場合、電気絶縁層を形成する方法としては、導電性金属溶射被膜1a上にプリプレグ3(ガラス繊維強化複合材(GFRP)を積層するか或いはセラミック粉末を溶射して積層形成するのが望ましい。
以上より、繊維強化複合材1bに対して導電性金属溶射被膜1aよりなる面状発熱体の製造が容易となる。また、成形型1の型面となる導電性金属溶射被膜1aは、母型6から分離した離型面であるため平滑面となり、かつワーク(プリプレグ3)と同質の硬化した繊維強化複合材1bを用いることで熱膨張率の差異はなく、成形品質が向上する。また、プリプレグ3の樹脂成分が導電性金属溶射被膜1aの多孔質層内に浸透し硬化しているため、導電性金属溶射被膜1aが繊維強化複合材1bに強固に結合して成形型1から剥離することがない。
上述したように、導電性金属溶射被膜1aの凹凸面にプリプレグ3の樹脂成分を含浸させて一体成形し成形体8を母型6から分離することで、繊維強化複合材1bに鏡面状の導電性金属溶射被膜1aが形成された成形型1を製造することができる。この成形型1を鏡面状の導電性金属溶射被膜1aが形成された平滑面を型面として使用することで成形品の成形品質が向上しかつプリプレグ3に密着する導電性金属溶射被膜1aに通電して面発熱させることでワークを効率良く加熱することできる。
尚、上述したプリプレグ3には、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた場合を例示したが、熱可塑性樹脂を用いてもよい。熱可塑性樹脂としては、FRP(繊維強化プラスチック)のマトリックス樹脂に多く用いられているナイロンだけではなく、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEK(ポリエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)なども使用可能である。
1 成形型 1a 導電性金属溶射被膜 1b 繊維強化複合材 1c 電極 2 真空バッグ 2a 吸引路 3 プリプレグ 4 シール材 5 オートクレーブ容器 6 母型 6a 離型層 7 積層体 8 成形体

Claims (3)

  1. 成形型面に未硬化繊維強化複合材を積層して真空バッグ内に収納され、これらをオートクレーブ容器内に収容して加熱加圧して成形されるオートクレーブ成形方法であって、
    複数の未硬化プリプレグを積層したワークを、硬化した繊維強化複合材を支持体とする成形型の型面に載置したままフィルムで覆ってシールすることにより真空バッグを形成する工程と、
    前記ワークが前記真空バッグに収納されてシールされた前記成形型をオートクレーブ容器内へ収容し、前記真空バッグ内を真空引きして真空にすると共に前記オートクレーブ容器内の気体を加圧する工程と、
    前記成形型の型面に転写された導電性金属溶射被膜に通電して型面を面発熱させて前記ワークを熱硬化させる工程と、
    を含むことを特徴とするオートクレーブ成形方法。
  2. 硬化した繊維強化複合材を支持体とする型面に導電性金属溶射被膜が形成され、通電により前記導電性金属溶射被膜を面発熱させる成形型と、
    複数の未硬化プリプレグを積層したワークを前記成形型の型面に載置したままフィルムで覆ってシールすることにより形成される真空バッグと、
    前記ワークが前記真空バッグに収納されてシールされた前記成形型を収容して密閉し、密閉容器内の気体を加圧可能なオートクレーブ容器と、を具備し、
    前記オートクレーブ容器に収容された前記真空バッグ内を真空引きして真空にすると共に前記オートクレーブ容器内の気体を加圧し、前記成形型の型面に形成された導電性金属溶射被膜に通電して型面を面発熱させて前記ワークを熱硬化させることを特徴とするオートクレーブ成形装置。
  3. 母型の型面上に導電性金属材を溶射して導電性金属溶射被膜を形成する工程と、
    前記導電性金属溶射被膜に複数の未硬化プリプレグを積層して加熱することで、前記導電性金属溶射被膜に溶融した樹脂成分を含浸させて加熱硬化させた成形体を形成する工程と、
    前記成形体を前記母型から分離し硬化した繊維強化複合材に鏡面状の前記導電性金属溶射被膜が転写された成形型を製造する工程と、を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の成形型の製造方法。
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