JP6789452B1 - き裂の推定装置、き裂の推定方法、き裂の検査方法および故障診断方法 - Google Patents

き裂の推定装置、き裂の推定方法、き裂の検査方法および故障診断方法 Download PDF

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Abstract

検査される対象構造物の形状モデルと形状モデル中のき裂発生面および観測面を決定するデータ決定部、形状モデルから作成した構造解析モデルを数値解析して得られる、き裂発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列に基づき、観測面の状態からき裂発生面の状態を推定するための推定モデルを出力する推定データ算出部、観測面において実際に計測した対象構造物の計測値と推定モデルとに基づいてき裂発生面でのき裂の状態を推定するき裂推定部を備える。

Description

本願は、き裂の推定装置、き裂の推定方法、き裂の検査方法、および故障診断方法に関するものである。
一般に機器などの構造内部のき裂は目視点検による検査ができず、通常の検査では気付かないまま、き裂の拡大が生じ、構造物の寿命に影響を及ぼし、機器の故障となる恐れがある。そのため、構造内部のき裂を検知することは機器の故障診断にとって重要な課題となっている。
構造内部のき裂を非破壊で検査する方法として、構造表面の形状計測、超音波探傷、およびX線検査などがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−159477号公報
超音波探傷またはX線検査手法などの非破壊検査法では、装置の小型化が難しい。構造表面の形状計測は、小型化が容易であるが、内部のき裂を計測することが困難である。
本願は、このような課題を解決するためになされたものであり、小型の装置で内部のき裂を推定するき裂の推定装置を提供することを目的とする。
本願に開示されるき裂の推定装置は、
検査される対象構造物の形状モデルと形状モデル中のき裂発生面および観測面を決定するデータ決定部、
形状モデルから作成した構造解析モデルを数値解析して得られる、き裂発生面の状態と観測面の状態とを関係づける行列の逆行列を、観測面の状態からき裂発生面の状態を推定するための推定モデルとして出力する推定データ算出部、
観測面において実際に計測した対象構造物の計測値と推定モデルとに基づいてき裂発生面でのき裂の状態を推定するき裂推定部を備える。
本願に開示されるき裂の推定装置によれば、小型の装置で、構造表面を形状計測した情報から、対象構造物の内部のき裂を推定することができる。
実施の形態1に係るき裂の推定装置を備えた故障診断装置の全体構成図である。 実施の形態1に係るき裂の寸法を推定するための全体の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1に係るき裂の推定装置のハードウエア構成図である。 実施の形態1に係るき裂の推定装置の機能構成図である。 引張加重が加わった状態を示す対象構造の斜視図である。 曲げモーメントが加わった状態を示す対象構造の斜視図である。 実施の形態1に係る対象構造のき裂発生面の分割を説明する図である。 実施の形態1に係る対象構造のき裂発生面の分割を説明する別の図である。 実施の形態1に係る対象構造のき裂発生面の分割を説明する別の図である。 実施の形態1に係る対象構造の観測面の分割を説明する図である。 図2のステップS02を実行するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る、き裂発生面の変位変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。 実施の形態1に係る、観測面のひずみ変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。 図2のステップS04を実行するためのフローチャートである。 別の形状の対象構造の斜視図である。 別の形状の対象構造を説明する図である。 実施の形態2に係る、観測面の変位変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。 実施の形態2に係る、観測面の角度変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。 実施の形態3に係る、き裂発生面の加重変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。 実施の形態5に係る動作を説明するフローチャートである。 実施の形態6に係る動作を説明するフローチャートである。
以下、本願を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当部材、部位には同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るき裂の推定装置400を備えた故障診断装置500の全体構成図である。き裂の推定装置400の学習データと計測装置300の計測データに基づき、例えばタービン発電機100内の回転電機の回転子200を構成する構造体(対象構造01)内部のき裂の寸法(位置および大きさ)を推定し、き裂の大きさが、故障発生の原因になる大きさ以上であるときは、警報装置410により音または表示などにより警告を行う。き裂の推定装置400は、入力装置420および表示装置430と接続されている。また、対象構造01を計測装置300により計測する。
図2は、き裂の推定装置400が、対象構造01内部のき裂の寸法を推定するための全体の流れを示すフローチャートであり、ステップS01、ステップS02、ステップS04をき裂の推定装置400で行う。図3は、図1のき裂の推定装置400のハードウエア構成図、図4は、図1のき裂の推定装置の機能構成図、図5は、対象構造01に引張荷重が加わった状態を示す斜視図、図6は、対象構造01に曲げモーメントが加わった状態を示す斜視図、図7A〜図7Cは、対象構造のき裂発生面02の分割を説明した図、図8は、対象構造01の観測面04の分割を説明した図である。
図2に示すフローチャートは、き裂の推定装置400の中で行われているデータ処理の概要を示す。このフローチャートを動作させる、き裂の推定装置400内のマイコンのハードウエアの一例を図3に示す。プロセッサ401と記憶装置402から構成され、記憶装置402はランダムアクセスメモリ等の一次記憶可能な揮発性記憶装置4021と、リードオンリメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置4022とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ401は、記憶装置402から入力されたプログラムを実行することにより、図1、図9などに示すフローチャートを実行する。この場合、補助記憶装置4022から揮発性記憶装置4021を介してプロセッサ401にプログラムが入力される。また、プロセッサ401は、演算結果等のデータを記憶装置402の揮発性記憶装置4021に出力してもよいし、揮発性記憶装置4021を介して補助記憶装置4022にデータを保存してもよい。また、以下の説明では、揮発性記憶装置4021を一次記憶部として説明する。
なお、図2で示すフローチャートをプロセッサ401により実行する際、図4に示すように実行内容に応じて、データ決定部20、推定データ算出部30、またはき裂推定部40などの複数の機能ブロックに分けることができる。以下において、フローチャートのステップと共にそれぞれの機能についても説明する。
図2において、学習フェーズF01とは、推定するために使用する学習データを作成し、学習するフェーズである。学習フェーズF01には、学習データ条件を決定するステップ(ステップS01)と、推定に使用するモデルを学習データから作成するステップ(ステップS02)とから成る。
また、図2中、学習データから逆解析するフェーズF02は、計測装置300で取得した計測データから、学習フェーズF01にて作成された学習データに基づいて、き裂の形状および位置の推定を行い、データ出力を行うフェーズである。
[学習フェーズF01の説明]
<学習データを決定するステップ(図4中、データ決定部20としての機能)>
学習データを決定するステップS01では、図5に示すように、推定を行う対象構造01に対して、き裂03の発生が想定される箇所を推定し、検査する箇所である、き裂発生面02を決定する。
き裂発生面02は、例えば、以下(1)〜(3)に示すように決定してもよい。ただし、これに限れらるものではない。
(1)事前に対象構造の発生応力の分布を計測または構造解析により求める。
(2)材料、応力分布によってき裂の発生箇所を決めるのに適切な評価応力を選択して、その応力が最大となる点をき裂の発生箇所とする。
(3)さらに、その発生箇所における最大主応力方向に垂直で、対象構造においてき裂の発生箇所と相対する面を貫通するように決定する。
き裂発生面02の近傍の観測可能な面を、ひずみを計測する観測面04とする。この際、図5においては、検査時に、引張荷重05が対象構造01に加わっている。また、図6に示すように検査時に、曲げモーメント06が、対象構造01に加わる場合もある。この対象構造01の全体または一部を検査箇所として、検査箇所の形状モデルを作成する。対象構造01全体をモデル化する場合には、荷重以外に対象構造01に加えられている変形の拘束、および温度分布などを構造解析の境界条件として把握する。対象構造01の一部分をモデル化する場合には、切り出した面の変位または荷重の分布を境界条件として構造解析に反映する。
次に、図7Aに示すように、対象構造01の形状モデル内のき裂発生面02を単位面(要素)となる格子形状08に分割する。図7A中では、分割面のX方向をn個、Y方向をm個に分割し、分割した格子の交差する点を位置(i,j)で示した。そのため、位置(i,j)は(0,0)から始まり、(n,m)までの数字で示される。この格子が交差する点の一点を、き裂とし、全ての格子の交差する点上で順次、き裂を移動させる。この移動させる際の順番を、ステップS01の段階で決定する。
き裂発生面02のき裂の境界条件を変えた構造解析毎に、き裂発生面02の格子形状08の格子点で求めた変位を、決定した順番で記憶する。また、記憶する変位の成分は図5または図6で示した荷重またはモーメントに対して、き裂発生面02のき裂になる部分の変位が最も大きい成分である。
き裂を移動させる方法として、有限要素法の場合を例に説明すると、図7Bに示すように、要素600と要素601との間に存在する節点602(接続)を外す方法がある。すなわち、節点602を共有させずに要素600の節点と、要素601の節点の2つに分割し、その2つの節点間で変位および力の伝達が無いこととする。
または、き裂発生面の変位を、き裂が生じた場合と同等の形状または境界条件に変更する。例えば、図7Cに示すように、き裂発生面02を対称面とする、有限要素法の1/2の解析モデルにおいて、き裂となる節点603の境界条件を、荷重なし、および変位の拘束なしとする。それ以外のき裂発生面02の節点は、荷重なし、およびZ方向の変位を0とする拘束条件を境界条件として与える。
次に、図8に示すように、き裂を推定するために使用する表面の変形情報を取得する範囲を決定する。この範囲を観測面04とする。本実施の形態では表面の変形としてひずみを使用する。観測面04も、き裂発生面02と同様に格子形状09に分割する。図8中、分割面のX方向をn個、Z方向をp個に分割し、分割した格子形状09の交差する点を位置(k,l)で示した。そのため、位置(k,l)は(0,0)から始まり、(n,p) までの数字で示される。き裂発生面02のき裂の境界条件を変えた構造解析毎に観測面04の格子点で求めたひずみを、決定した順番で記憶する。この記憶する順番を、ステップS01で決定する。また、記憶するひずみの成分は図5または図6で示した荷重またはモーメントに対してひずみが最も大きい成分である。また、2軸(例えばZ軸とY軸)に荷重またはモーメントが加わる場合のひずみは、多軸の荷重、または構造の影響で発生する多軸応力場のひずみを評価するパラメータである主ひずみ、トレスカの相当ひずみ、ミーゼスの相当ひずみを用いてもよい。
この観測面04は、図8に示す面状の、格子形状の交差する点群(グリッド点群)に限定されず、観測面内の一部の離散的な点または点群でもよい。
<推定に使用するモデルを学習データから作成するステップ(図4中、推定データ算出部30としての機能)>
次にステップS02を詳述する。ステップS02では、き裂の形状および位置の推定に使用する構造解析モデルを、ステップS01で決定した学習データから作成する。
すなわち、仮定するき裂の形状、位置を、ステップS01で決定した順番で変化させ、形状モデルから作成した構造解析モデルを数値解析し、き裂発生面02の変位と観測面04の変形をベクトルとして記憶装置402に記憶する。その後、記憶装置402に記憶された、仮定する全てのき裂形状の解析結果を行列に表現する。
さらに、き裂発生面02の変位と観測面04の変形の関係が線形であることを用いて、き裂発生面行列と観測面行列との順係数行列の逆行列を求める。
ステップS02の詳細フローを図9に示す。また、ステップS02で、記憶装置402に保存したベクトルから行列を作成するためのメモリ構造を図10および図11に示す。これらメモリ構造は、記憶装置402内に格納されている。
<数値解析部31としての機能>
(1)図9中、ステップS0201では、ステップS01で決定した、き裂の発生箇所(き裂発生面02)とひずみを計測する面(観測面04)を含む形状モデル、学習のために仮定するき裂の形状、位置、および学習させる順番をプロセッサ401に入力する。プロセッサ401は以下のフローを実行する。
(2)ステップS0202では、形状モデルから、有限要素法などの数値計算により構造解析モデルを作成する。
<数値解析制御部32としての機能>
(3)ステップS0203では、構造解析モデルのき裂発生面02と観測面04を、上述した通り複数の格子形状08に分割し、き裂が発生していない境界条件を与え、構造解析により、き裂発生面02の変位と観測面04の変形を算出する。
(4)ステップS0204では、構造解析モデルのき裂発生面02を、上述した通り、複数の格子形状08に分割し、その格子形状08に含まれる各節点をき裂とする境界条件を与え、構造解析で観測面04の変形を算出する。
(5)ステップS0205では、き裂とした節点の条件毎に、き裂発生面02の全節点の変位のき裂発生前後での差分を、学習させる順番で並べて、き裂発生面02の変位変化のベクトルΔ(0,0)を作成する。また、観測面04の全節点の変形のき裂の発生前後での差分を学習させる順番で並べて観測面04のひずみ変化の変形ベクトルE(0,0)を作成する(後述する図10参照)。
(6)ステップS0206では、記憶装置402にベクトルを保存する。
(7)ステップS0207では、き裂発生面02の節点の全てをき裂とした構造解析を行ったかどうかを判定する。き裂発生面02の節点の全てをき裂とするため、節点の全てをき裂として構造解析を行っていない場合は、ステップS0208で、き裂とする節点を変更し、ステップS0204に戻り、構造解析を行い、ステップS0206により記憶装置402にベクトルを保存する。
(8)き裂発生面02の節点の全てをき裂として構造解析を行った後は、ステップS0209で、記憶装置402に保存したき裂発生面02の変位変化のベクトルΔ(0,0)を学習させる順番で並べ、き裂発生面02の変位変化の行列である、き裂発生面行列Δcrack_ diffの作成を行う。
(8−1)具体的には、図10のメモリ構造に示すように、き裂発生面02の変位変化のベクトルΔ(0,0)の列ベクトルはステップS01で決定された順番にき裂発生面02の節点の変位データを並べている。Δ(0,0)の列ベクトル中、δ(i,j)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点の変位を示す。
(8−2)さらに、学習させる、き裂を発生させる位置の情報は、き裂発生面02の位置(i,j)として、Δ(i,j)の列ベクトルを作成し、その列ベクトル内の要素をδi_j(i,j)で示す。Δ(i,j)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点が、き裂として構造解析した結果の、き裂発生面02の位置(i.j)の節点の変位を示す。この列ベクトルを、ステップS01で、決定したき裂の発生する位置の順番に行に並べて、き裂発生面02の変位変化のき裂発生面行列Δcrack_diffを作成する。
(9)また、ステップS0209において、記憶装置402に保存した観測面04の全節点のひずみ変化の変形ベクトルE(0,0)から観測面のひずみ変化の変形行列である、観測面行列Εmeasureを作成する。
(9−1)具体的には、図11のメモリ構造に示すように、観測面のひずみ変化の変形ベクトルE(0,0)の列ベクトルは、ステップS01で決定された、順番に、観測面04の節点のひずみデータを並べている。E(0,0)の列ベクトル中、ε(k,l)は観測面04の位置(k,l)の節点のひずみを示す。
(9−2)さらに、学習させる、き裂を発生させる位置の情報は、き裂発生面02の位置(i,j)位置として、E(i,j)の列ベクトルを作成し、その列ベクトル内の要素はεi_j(k,l)で示す。E(i,j)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点がき裂として構造解析した結果の、き裂発生面02の位置(i,j)の節点のひずみを示す。この列ベクトルを、ステップS01で、決定されたき裂の発生する位置の順番に行に並べて、観測面のひずみ変化の観測面行列Εmeasureを作成する。
<推定データ出力部33としての機能>
(10)図9中、ステップS0210では、き裂発生面02の変位と観測面04の全節点の変形との線形関係を用いて、き裂発生面行列Δcrack_diffから観測面行列Εmeasureへ写像する係数行列Dを式(1)のように定義する。そして、式(2)に示すようにき裂発生面行列Δcrack_diffの逆行列、Δcrack_diff -1を式(1)の両辺に左側から乗じることで式(3)のように係数行列Dをき裂発生面行列Δcrack_diffと観測面行列Εmeasureとから作成する。
Figure 0006789452
Figure 0006789452
Figure 0006789452
(11)ステップS0211では、ステップS0210で作成された係数行列Dの逆行列D-1を算出する。
(12)ステップS0212では、推定モデルとして逆行列D-1を出力する。本実施の形態では、き裂発生面02の状態として変位を、観測面04の状態としてひずみを使用し、それらの関係を逆行列により示した推定モデルを例として説明している。しかし、推定モデルは、上述した逆行列に限定されるものではない。すなわち、推定モデルは、構造解析モデルを数値解析して得られるき裂発生面02の状態と、観測面04の状態を関係づける行列に基づき、観測面04の状態からき裂発生面02の状態を推定するためのモデルであればよい。
[学習データから逆解析するフェーズF02(図4中、き裂推定部40としての機能)]
図2中、計測データの取得のステップS03において、対象構造01の観測面04の変形を、計測装置300により計測する。ここでは例としてひずみを示している。計測装置300の計測方法はひずみゲージ、デジタル画像相関法などを用いる。ここでのひずみは内部にき裂のない条件と、き裂が発生した2つの状態でのひずみを計測し、その差分を、き裂の推定装置400に入力する。入力された計測値に基づき、き裂の推定装置400は、図2に示されるステップS04を実行する。具体的には、プロセッサ401により、記憶装置402に格納されている図12のフローチャートを以下のように実行する。
(1)図12のステップS0401は、計測したひずみデータを、ステップS01で決定した順番にE(i,j)と同じひずみの列ベクトルとして並べた観測面04の変形ベクトルを作成する。計測したひずみデータは学習時のひずみデータと同じ位置とする。
(2)次に、ステップS0402は、図1のステップS02の出力である学習フェーズF01で算出された推定モデル(逆行列D-1)を用意する。
(3)ステップS0403では、ステップS0401の、計測値による観測面04の変形ベクトルと、ステップS0402の、学習フェーズF01で算出された推定モデル(逆行列D-1) とから、き裂発生面02の変位ベクトルを算出する。
(4)ステップS0404では、き裂発生面02の変位ベクトルをステップS01で決めた学習データと同じ順番として変位ベクトルをき裂の発生する面の変位分布に変換する。そして、変位が発生した節点をき裂として位置と大きさを決定する。その結果を、ステップS0405に示すき裂の位置と大きさとして出力する。
(5)ステップ0405(図2のステップS05に該当)では、ステップS0404で出力したき裂の位置と大きさを、検査結果として表示装置430に表示する。
以上のように、本実施の形態では、入力装置、表示装置、記憶装置及びプロセッサを備えた小型の装置で構造表面を形状計測した情報から、対象構造の内部のき裂を推定することができる。
これまでの説明では、対象構造01は、平板を対象としてX軸、Y軸、Z軸の直交座標系で示したが、図13に示すように対象構造01が円筒10で、座標がR軸、Z軸、角度θの円筒座標系にも適用可能である。その場合は図7A〜図7Cおよび図8に示したX軸はR軸に、Y軸は角度θに、Z軸はZ軸に対応する。対象となる円筒構造は図14に示す焼き嵌め部のような内圧11の加わる構造で、き裂が内部に発生することで表面の形状が変化するものを対象とする。
上記円筒座標系を適用する対象構造の例としては、回転電機の回転子の端部に焼き嵌めされた保持環の回転子鉄芯との焼き嵌め部がある。
また、逆行列D-1は、ステップS0203における構造解析で求めた、き裂発生面02の変位と観測面04の変形を表す剛性マトリックスの部分行列の行列演算により求めても良い。
実施の形態2.
図15は、実施の形態2に係る観測面04の変位変化の情報を格納するメモリ構造を示す図、図16は、実施の形態2に係る観測面の角度変化の情報を格納するメモリ構造を示す図である。
実施の形態1で説明したような、検査結果が、き裂の有無だけでは、装置の停止、および使用可能期間を決めることができない。しかし、検出したいすべてのき裂形状を学習させることは不可能である。このような課題を解決するために、効率的に少ない、き裂データを学習し、観測面04の変化から、任意の内部のき裂の位置、大きさを推定することを目的とする。
ここでは、観測面04の変形としてひずみ変化ではなく変位変化、角度変化を使用した場合の、観測面04の変形ベクトルおよび観測面行列の作成方法の変更点のみを示す。
変位変化を使用した場合は、図9中、ステップS0205、または図11で示したひずみ変化の変形ベクトルE(0,0)の代わりに、図15に示すように変位変化のベクトルDis(0,0)の列ベクトルを用いる。列ベクトルDis(0,0)は、ステップS01で決定された順番に観測面04の節点の変位変化のデータを並べている。図15中、d(k,l)は観測面04の位置(k,l)の節点の変位変化を示す。さらに、学習させる、き裂を発生させる位置の情報は、き裂発生面02の位置(i,j)として、列ベクトルDis(i,j)を作成し、その列ベクトルDis(i,j)内の要素はdi_j(k,l)で示す。di_j(k,l)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点が、き裂として構造解析した結果の、き裂発生面02の位置(k,l)の節点の位置変化を示す。この列ベクトルをステップS01で決定された、き裂の発生する位置の順番に行に並べて、観測面の変形変化の行列である観測面行列Dismeasureを作成する。
角度変化を使用した場合は、図9中、ステップS0205、または図11で示したひずみ変化の変形ベクトルE(0,0)の代わりに、図16に示すように角度変化のベクトルA(0,0)の列ベクトルを用いる。列ベクトルA(0,0)は、ステップS01で決定された順番に観測面04の節点の角度変化データを並べている。図16中、a(k,l)は観測面04の位置(k,l)位置の節点の角度変化を示す。さらに、学習させる、き裂を発生させる位置の情報は、き裂発生面02の位置(i,j)として、列ベクトルA(i,j)を作成し、その列ベクトルA(i,j)内の要素はai_j(k,l)で示す。ai_j(k,l)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点がき裂として構造解析した結果の、き裂面の(k、l)位置の節点の角度変化を示す。この列ベクトルをステップS01で決定されたき裂の発生する位置の順番に行に並べて、観測面04の角度変化の行列である観測面行列Ameasureを作成する。
以上の通り、本手段を用いることで、き裂が発生する面に生じるき裂のすべての形状に対応した学習データを作成する部分を自動化でき、効率的に少ないき裂データの学習で、観測面の変化から任意の内部のき裂の位置、大きさを推定できる。さらに、観測面の変形としてひずみ変化だけでなく変位変化、角度変化を使用することで計測方法の種類を拡大でき、ひずみ計測よりも短時間で、高精度に計測することができる。
実施の形態3.
図17は、実施の形態3に係るき裂発生面02の荷重変化のベクトルの情報を格納するメモリ構造の図である。
ここでは、き裂発生面02の解析結果を行列表現したパラメータに力の変化を使用した場合の、観測面04の変形ベクトルおよび観測面行列の作成方法の変更点のみを示す。
図9中ステップS0205、または図10で示したき裂発生面02の変位変化のベクトルΔ(0,0)の代わりに、図17に示すように、き列発生面の加重変化のベクトルZ(0,0)の列ベクトルを用いる。列ベクトルZ(0,0)は決められた順番に、き裂発生面02の節点の荷重データを並べている。図17中、ζ(i,j)はき裂発生面02の位置(i,j)の節点の荷重を示す。さらに、学習させる、き裂を発生させる位置の情報は、き裂発生面02の位置(i,j)として、列ベクトルZ(i,j)を作成し、その列ベクトルZ(i,j)内の要素はζi_j(i,j)で示す。ζi_j(i,j)は、き裂発生面02の位置(i,j)の節点がき裂として構造解析した結果の、き裂面の位置(i,j)の節点の荷重を示す。この列ベクトルをステップS01で決定されたき裂の発生する位置の順番に行に並べて、き裂発生面02の加重変化の行列である、き裂発生面行列Zcrack_diffを作成する。
き裂発生面02の解析結果を行列表現したパラメータが変位変化だけでなく力の変化を使用する場合でも、観測面04の変形としてひずみ変化だけでなく変位変化、角度変化を使用することができ実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
以上の通り、本手段を用いることで、き裂発生面に生じるき裂のすべての形状に対応した学習データを作成する部分を自動化でき、効率的に少ないき裂データの学習で、観測面の変化から任意の内部のき裂の位置、大きさを推定できる。さらに、き裂発生面の解析結果を行列表現したパラメータは、変位変化だけでなく力の変化を使用することができる。これは、き裂が発生する位置の節点の力が0で、それ以外に力が発生するためである。
実施の形態4.
実施の形態1では、点検時に観測面に内部き裂による変形が生じる必要があるため、対象構造01が焼き嵌め部などの予め力が加わっている構造に限られる。しかし、対象構造01に予め力が加わっていない場合でも、対象構造01に一定の荷重を加えることを、学習データの決定時などのき裂なしの条件および点検時で実施することで、同様の計測が可能となる。
具体的には、図2のステップS01の学習データの決定時に、対象構造01に加える荷重と荷重を加える位置を決定し、構造解析時の境界条件に追加する。そして、ステップS03の計測データの取得時に、学習データの決定時に決定した、加える荷重を、荷重を加える位置に加えて、計測を行う。これにより、計測する対象構造01に予め力が加わっていない場合も、き裂の形状、位置の推定が可能になる。
実施の形態5.
き裂の形状、位置の推定を逆解析するのに加え、図12のステップS0404により推定したき裂の位置および大きさ、タービン発電機100などの機器の運転中に回転子構造に加わる外力、き裂が発生した構造の材料の物性値、を用いて、対象構造01の検査をさらに行い、き裂の進展寿命を求め、残りの機器の使用期間を求めてもよい。これにより、機器の残存している使用可能時間を把握でき、計画的な装置の補修、更新が可能となる。なお、実施の形態1を例にとり、タービン発電機にて説明したが、これに限るものではない。
具体的には、図18に示すように、図12中のステップS0404で推定された、き裂の位置と大きさの情報に、ステップS22で示す情報を追加する。追加する情報としては、(1)対象構造01に加わる外力、(2)対象構造01に使用されている材料の物性値、(3)対象構造01が使用不可となるき裂の大きさ及び位置の情報が考えられる。これら情報は製品設計段階に入手可能であり、例えば、図3で示した入力装置420から入力される。ステップS0404で推定された情報とステップS22で入力された2つの入力情報から、ステップS23において、破壊力学に基づいて対象構造01を用いたタービン発電機など、対象機器の使用条件における、き裂の進展量を算出する。進展量の算出は、破壊力学に基づくものだけでなく、時系列のき裂の大きさ、位置の推定結果に基づいてから、進展量を推定してもよい。さらに、ステップS24において、対象構造01が使用不可となるき裂の大きさ、使用不可となる位置に到達する使用期間を算出する。そして、ステップS25において、残りの使用期間を算出する。算出された使用期間は、表示装置430により出力され、機器の故障診断に活用できる。
実施の形態6.
図12のステップS0404において推定したき裂の位置、および大きさと、あらかじめ決めていた構造内のき裂の大きさ、位置の制限値から、機器の使用停止を促すアラームを発生させて、機器の故障診断をおこなってもよい。これにより、機器の使用停止を迅速に判断できる。アラームは、例えば図3に示す警報装置410により行う。
具体的には、図19に示すように、図12中のステップS0404で得られる、き裂の位置と大きさの推定値の情報に、ステップS22に示す情報を追加する。追加する情報としては、(1)対象構造に加わる外力、(2)対象構造に使用されている材料の物性値、(3)対象構造が使用不可となるき裂の大きさ及び位置の情報が考えられる。これら情報は製品設計段階に入手可能であり、例えば、図3で示した入力装置420から入力される。ステップS0404で推定された情報とステップS22で得られた情報の2つの入力情報から、ステップS26で、き裂の大きさが、機器が使用不可となる、予め定めた閾値を超えているか否か、または定められた期間内に超えるかを判定する。超える場合は、ステップS27に示すように使用停止を促すアラームを発生させる。アラームは、例えば図3に示す警報装置410により行う。超えない場合は、ステップS28に示すように、き裂有りのみ表示装置430に表示する。さらにこの場合には、実施の形態5で示した残りの使用期間を合わせて表示してもよい。このようにアラームを発生することにより、機器の故障診断に活用できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
01:対象構造、02:き裂発生面、03:き裂、04:観測面、100:タービン発電機、200:回転子、300:計測装置、400:き裂の推定装置、401:プロセッサ、402:記憶装置、410:警報装置、420:入力装置、430:表示装置、4021:揮発性記憶装置、4022:補助記憶装置。

Claims (13)

  1. 検査される対象構造物の形状モデルと前記形状モデル中のき裂発生面および観測面を決定するデータ決定部、
    前記形状モデルから作成した構造解析モデルを数値解析して得られる、前記き裂発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列の逆行列を、前記観測面の状態から前記き裂発生面の状態を推定するための推定モデルとして出力する推定データ算出部、
    前記観測面において実際に計測した前記対象構造物の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記き裂発生面でのき裂の状態を推定するき裂推定部を備えたき裂の推定装置。
  2. 前記推定データ算出部の、前記き裂発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列は、前記き裂発生面の状態をき裂の形状ごとに予め定めた順番に並べた行列と、前記観測面の状態をき裂の形状ごとに予め定めた順番に並べた行列とを関係づけるものであることを特徴とする請求項1に記載のき裂の推定装置。
  3. 検査される対象構造物の形状モデルと前記形状モデル中のき裂発生面および観測面を決定するデータ決定部、
    前記形状モデルから作成した構造解析モデルを数値解析して得られる、前記き裂発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列に基づき、観測面の状態からき裂発生面の状態を推定するための推定モデルを出力する推定データ算出部、
    前記観測面において実際に計測した前記対象構造物の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記き裂発生面でのき裂の状態を推定するき裂推定部、を備え、
    前記推定データ算出部は、
    前記き裂発生面および前記観測面をそれぞれ単位面に分割し、分割した前記単位面の境界条件に基づいて前記構造解析モデルを数値解析する数値解析部と、
    前記形状モデルから前記構造解析モデルを作成し、前記き裂発生面にき裂が発生する前記構造解析モデルの境界条件を順次設定するとともに、順次設定された境界条件での解析を前記数値解析部において順次行い、前記き裂発生面の解析結果と前記観測面の解析結果とを記憶装置に記憶する数値解析制御部と、
    前記記憶装置に記憶された、前記き裂発生面の解析結果を行列表現したき裂発生面行列から前記観測面の解析結果を行列表現した観測面行列へ写像する順係数行列を求め、前記順係数行列の逆行列を前記推定モデルとして出力する推定データ出力部と、
    からなることを特徴とするき裂の推定装置。
  4. 前記構造解析モデルの境界条件である入力境界条件は、前記き裂発生面において、前記き裂発生面を分割した単位面同士の接続を外す、あるいは、前記き裂発生面の変位を、き裂が生じた場合と等しい形状または境界条件に変更することを特徴とする請求項に記載のき裂の推定装置。
  5. 前記観測面の解析結果は、前記観測面の変位変化、ひずみ変化、および角度変化のいずれかに基づいたベクトルとして表されることを特徴とする請求項に記載のき裂の推定装置。
  6. 前記き裂発生面の解析結果は、前記き裂発生面の変位変化または荷重変化に基づいたベクトルとして表されることを特徴とする請求項に記載のき裂の推定装置。
  7. 前記き裂推定部は、前記観測面において実際に計測した前記対象構造物の変形の結果から作成された前記観測面の変形ベクトルと、前記逆行列とから前記き裂発生面における変位ベクトルを算出し、この変位ベクトルに基づいて前記き裂発生面でのき裂の位置と大きさを推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のき裂の推定装置。
  8. 前記対象構造物が、回転電機の回転子の端部に焼き嵌めされた保持環の、回転子鉄心との焼き嵌め部分であり、前記対象構造物の前記形状モデルが円筒座標系であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のき裂の推定装置。
  9. 検査される対象構造物の形状モデルと前記形状モデル中のき裂発生面および観測面を入力するステップ、
    前記形状モデルから作成した構造解析モデルにおける前記き列発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列の逆行列を、前記観測面の状態からき裂発生面の状態を推定するための推定モデルとして出力するステップ、
    前記観測面において実際に計測した前記対象構造物の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記き裂発生面でのき裂の状態を推定するステップ、
    を備えたき裂の推定方法。
  10. 前記き裂発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列は、前記き裂発生面の状態をき裂の形状ごとに予め定めた順番に並べた行列と、前記観測面の状態をき裂の形状ごとに予め定めた順番に並べた行列とを関係づけるものであることを特徴とする請求項1に記載のき裂の推定装置。
  11. 検査される対象構造物の形状モデルと前記形状モデル中のき裂発生面および観測面を入力するステップ、
    前記形状モデルから作成した構造解析モデルにおける前記き列発生面の状態と前記観測面の状態とを関係づける行列に基づき、前記観測面の状態からき裂発生面の状態を推定するための推定モデルを出力するステップ、
    前記観測面において実際に計測した前記対象構造物の計測値と前記推定モデルとに基づいて前記き裂発生面でのき裂の状態を推定するステップ、
    を備え、
    前記推定モデルを出力するステップは、
    前記き裂発生面を分割した単位面同士の全ての節点にき裂が発生する前記構造解析モデルの境界条件を順次設定して数値解析を行い、解析された前記き裂発生面の解析結果と前記観測面の解析結果とを記憶装置に記憶するステップと、
    前記記憶装置に記憶された解析結果から、前記き裂発生面を行列表現したき裂発生面行列と前記観測面を行列表現した観測面行列を算出し、前記き裂発生面行列を前記観測面行列へ写像する順係数行列を求め、この順係数行列の逆行列を前記推定モデルとして出力するステップと、
    からなることを特徴とするき裂の推定方法。
  12. 請求項9または11のき裂の推定方法で推定された対象構造物のき裂の位置および大きさと、前記対象構造物に加わる外力と、前記対象構造物に使用されている材料の物性値とから、前記き裂の進展寿命を求め、前記進展寿命までの残りの期間を算出することを特徴とするき裂の検査方法。
  13. 請求項9または11のき裂の推定方法で推定された対象構造物のき裂の位置および大きさと、前記対象構造物に加わる外力と、前記対象構造物に使用されている材料の物性値とから、前記き裂の大きさが、定められた閾値を超えている、または定められた期間内に前記閾値を超えると判断した場合、アラームを発生することを特徴とする故障診断方法。
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