JP6786953B2 - フラットケーブル用絶縁フィルム、フラットケーブル及びフラットケーブルの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の一態様に係るフラットケーブル用絶縁フィルムは、絶縁性を有する基材層と、この基材層の一方の面側に積層される樹脂層とを備え、上記基材層が、織布、不織布、編布又は紙であり、上記樹脂層が、不飽和基を有する共重合ポリエステルと難燃剤とを含有し、上記基材層の平均厚さに対する上記樹脂層の基材層への平均含浸厚さが20%以下である。
以下、本発明の実施形態に係るフラットケーブル用絶縁フィルム、フラットケーブル、及びフラットケーブルの製造方法について図面を参照しつつ詳説する。
図1に示す当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は、絶縁性を有する基材層2と、この基材層2の一方の面側に積層される樹脂層3とを主に備える。
基材層2は、織布、不織布、編布又は紙である。この織布、不織布、編布及び紙は、繊維を主成分とする。
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維等のポリエステル繊維;
ポリエチレン繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等のポリオレフィン繊維;
ポリアクリレート繊維、ポリメタクリレート繊維、ポリメチルメタクリレート繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維等のアクリル繊維;
上記アクリル繊維を炭素化した炭素繊維;
ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリエステルイミド繊維等のポリイミド繊維;
ポリエーテル系ウレタン繊維、ポリエステル系ウレタン繊維等のポリウレタン繊維;
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維、エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)繊維等のフッ素樹脂繊維;
ポリカーボネート繊維、ポリスチレン繊維、ポリアリレート繊維、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリエーテル−エーテルケトン繊維、ポリエーテルサルファイド繊維、ポリパラフェニレンオキサゾール(PBO)繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、液晶ポリマー(LCP)繊維などが挙げられる。
樹脂層3は基材層2の一方の面側に積層される層であり、不飽和基を有する共重合ポリエステル(以下、「不飽和ポリエステル」ともいう。)と難燃剤とを含有する。この樹脂層3により、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は図3に示すようにフラットケーブルの導体4と接着される。
上記不飽和ポリエステルは、不飽和基を有する。この不飽和基により、後述するように電離放射線の照射等により不飽和ポリエステルを容易に架橋することが可能となる。なお、不飽和ポリエステルは、不飽和基の一部又は全部が架橋結合していてもよい。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、(メタ)アクリル系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリシロキサン系ポリオール、ポリウレタン系ポリオール等の水酸基を2つ含有する多価アルコールなどが挙げられる。
上記難燃剤は、樹脂層3の難燃性を向上させるものである。上記難燃剤としては、公知のものを採用でき、例えばリン系難燃剤、窒素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、アンチモン系難燃剤が挙げられる。難燃剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
トリフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート等のリン酸エステル;
ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アルミニウム、次亜リン酸アルミニウムなどが挙げられる。
エチレンビスペンタブロモベンゼン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、テトラブロモエタン、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモビフェニルエーテル、テトラブロモ無水フタール酸、ポリジブロモフェニレンオキサイド、ヘキサブロモシクロデカン、臭化アンモニウム等の臭素系難燃剤などが挙げられる。
樹脂層3は、樹脂成分として不飽和ポリエステルのみを含有してもよいが、上記飽和ポリエステルを上記不飽和ポリエステルと混合することで、樹脂層3の性質を調節できる。特に、上記不飽和ポリエステルを架橋する場合、樹脂層3が飽和ポリエステルをさらに含有することで、樹脂層3中の不飽和ポリエステルに由来する架橋密度を適度に調整でき、その結果樹脂層3の柔軟性と強度と接着性とを共に高いレベルとすることができる。
上記酸化防止剤は、不飽和ポリエステルの酸化を防止し、その結果樹脂層3の耐熱性を向上させるものである。上記酸化防止剤としては、公知のものを使用でき、例えばペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;
ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等の硫黄系酸化防止剤などが挙げられる。これらの中で、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。また、上記酸化防止剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
トリアリルイソシアヌレート、ジエチレンゴルコールジアリルエーテル等のアリル系単量体;
アクリル変性エポキシオリゴマー、アクリル変性エステルオリゴマー、アクリル変性ウレタンオリゴマー、アクリル変性スピロアセタールオリゴマー、アクリル変性ブタジエンオリゴマー等のアクリル変性オリゴマー類;
ポリエン−チオール型スピロアセタールオリゴマーなどが挙げられる。これらの中で、アリル系単量体が好ましく、トリアリルイソシアヌレートがより好ましい。また、上記架橋剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フラットケーブル用絶縁フィルム1の製造方法としては、例えば基材層2の上に樹脂層形成用組成物を直接押し出す方法、樹脂層形成用組成物を押出成形することでフィルム状の樹脂層3を形成した後、このフィルム状の樹脂層3を基材層2に重ねて熱によりラミネートする方法、上記フィルム状の樹脂層3と基材層2とを接着剤により接着する方法等が挙げられる。これらの中で、基材層2と樹脂層3とを直接積層できる点から、基材層2の上に樹脂層形成用組成物を直接押し出す方法、及びフィルム状の樹脂層3を基材層2に重ねて熱ラミネートする方法が好ましい。
当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は、基材層2が織布、不織布、編布又は紙であり、樹脂層3の基材層2への平均含浸厚さが上記上限以下である。このように、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1の基材層2は、樹脂層3が実質的に含浸していない織布等であるため、樹脂フィルムや結合剤が含浸した場合と比して熱変形し難い。その結果、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は高温環境下での寸法安定性に優れる。また、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は、基材層2が織布、不織布、編布又は紙であるため高い柔軟性を有する。加えて、上記樹脂層3の基材層2への平均含浸厚さが上記上限以下であることで、樹脂層3の基材層2への含浸に起因する基材層2の柔軟性の低下を低減できる。これらの結果、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は優れた柔軟性を発揮できる。さらに、上記基材層2は絶縁性を有するため、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は絶縁性に優れる。また、上記樹脂層3が難燃剤を含有することで、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1は難燃性に優れる。
図2のフラットケーブルは、平行に配列する複数の導体4と、これらの導体4の両面を被覆する1対の絶縁フィルムとを主に備える。この1対の絶縁フィルムは、導体4の一方の面側に積層される第1絶縁フィルム1と、導体4の他方の面側に積層される第2絶縁フィルム11とからなる。
複数の導体4は、1対の絶縁フィルムに狭持され、当該フラットケーブルの長手方向の全長にわたって配置されている。
第2絶縁フィルム11は、絶縁性を有する基材層12と、この基材層12の一方の面側に積層される樹脂層13とを備える。本実施形態では、第2絶縁フィルム11は当該フラットケーブル用絶縁フィルムであるため、第2絶縁フィルム11の基材層12は当該フラットケーブル用絶縁フィルム1の上記基材層2と同じものである。また、第2絶縁フィルム11の樹脂層13は当該フラットケーブル用絶縁フィルム1の上記樹脂層3と同じものである。
当該フラットケーブルは、1対の絶縁フィルムのうち少なくとも一方が上記フラットケーブル用絶縁フィルム1であるため、優れた絶縁性と柔軟性とを両立でき、強度、難燃性及び高温環境下での寸法安定性にも優れる。さらに、上記絶縁フィルムの樹脂層が基材層よりも導体側にあることで、1対の絶縁フィルムで導体4を狭持した後、この積層体を熱ラミネート等することで当該フラットケーブルを容易に製造できる。また、上記フラットケーブルの樹脂層の表面における平滑性が高いため、上記フラットケーブル用絶縁フィルム表面における導体4の精密な位置合わせが可能となる。その結果、微細な導体を有する場合であっても、当該フラットケーブルは容易に製造できる。
当該フラットケーブルの製造方法は、平行に配列する複数の導体の両面に1対の絶縁フィルムを積層する工程(以下、「積層工程」ともいう。)と、上記積層工程後の少なくとも一方の絶縁フィルムに電離放射線を照射する工程(以下、「照射工程」ともいう。)とを主に備える。
積層工程では、平行に並列する複数の導体の両面に1対の絶縁フィルムを積層する。この積層方法としては、例えば1枚の絶縁フィルムの樹脂層上に導体4を平行に配設し、もう1枚の絶縁フィルムを樹脂層側が導体4側となるように重ね合わせる方法等が挙げられる。
照射工程では、上記積層工程で形成した導体の両面に1対の絶縁フィルムのうち、当該フラットケーブル用絶縁フィルムに電離放射線を照射する。この電離放射線の照射により、当該フラットケーブル用絶縁フィルム1の樹脂層3において架橋が生じる。
接合工程では、1対の絶縁フィルムと導体とを接合する。この接合方法としては、例えば1対の絶縁フィルムで導体を狭持したものを加熱ラミネータ等により両面側から熱する方法等が挙げられる。この加熱ラミネータ等としては、公知の物を用いることができる。
当該フラットケーブルの製造方法は、樹脂層が基材層よりも導体側となるように1対の絶縁フィルムを導体の両面に積層し、この積層後の絶縁フィルムに電離放射線を照射する。この電離放射線の照射により、絶縁フィルムの樹脂層内や、樹脂層と基材層との界面、樹脂層と導体との界面等において、樹脂層中の不飽和基を有する共重合ポリエステルが架橋する。その結果、樹脂層の強度並びに樹脂層と基材層及び導体との接着強度が向上する。そのため、当該フラットケーブルの製造方法によれば、絶縁性、柔軟性、強度、難燃性及び高温環境下での寸法安定性に優れるフラットケーブルを容易かつ確実に製造できる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
樹脂層形成用組成物の調製に用いた化合物を以下に示す。
C−1:不飽和基を有さない共重合ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)GM913」、融点126℃)
C−2:不飽和を有し、結晶性の共重合ポリエステル(日本合成化学社の「ポリエスター(登録商標)X14」、融点124℃)
B−1:エチレンビスペンタブロモベンゼン(アルベマールコーポレーション社の「SAYTEX(登録商標)8010」)
B−2:三酸化アンチモン
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社の「イルガノックス(登録商標)1010」)
トリアリルイソシアヌレート
共重合ポリエステルとしての(C−1)20質量部及び(C−2)80質量部、難燃剤としての(B−1)60質量部、並びに酸化防止剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤1質量部を混合することで、樹脂層形成用組成物(P−1)を調製した。
表1に示す種類及び添加量の化合物を用いた以外は上記調製例1と同様に操作し、樹脂層形成用組成物(P−2)〜(P−4)を調製した。なお、表1中、「−」は該当する化合物を用いていないことを示す。
S−2:ポリアミド紙(デュポン帝人アドバンスドペーパー社の「ノーメックスT410−2MIL」、目付41g/m2、平均厚さ50μm)
S−3:絶縁紙(大昭和製紙社の「FK−30」、目付18.5g/m2、平均厚さ30μm)
S−4:ポリエステル不織布(旭化成社の「エルタスフラットEH5035C」、平均厚さ60μm)
S−5:ポリフェニレンサルファイド紙(東レ社の「トルコンPS0040S」、平均厚さ50μm)
S−6:液晶ポリマー不織布(クラレ社の「ベクルス」、目付40g/m2、平均厚さ115μm)
SS−1:ポリエステルフィルム(東レ社の「ルミラー(登録商標)P60」、平均厚さ12μm)
SS−2:ポリイミドフィルム(東レ社の「カプトン(登録商標)100V」、平均厚さ25μm)
SS−3:ポリフェニレンサルファイドフィルム(東レ社の「トレリナ(登録商標)3030」、平均厚さ25μm)
<フラットケーブル用絶縁フィルムの製造>
上記樹脂層形成用組成物(P−1)を500mm幅のTダイ押出成形機を用いて押出成形し、平均厚さ75μmの樹脂層を得た。この樹脂層に、基材層としてのガラス不織布(S−1)を積層し、ラミネータを用いて加熱温度120℃、ラミネート速度10m/分の条件で樹脂層と基材層とを熱ラミネートすることでフラットケーブル用絶縁フィルムを得た。
樹脂層が内側となるよう対向させた1対の幅100mmのフラットケーブル用絶縁フィルムの樹脂層間に導体40本を0.5mmピッチで配置した。この導体としては、錫メッキを施した帯状の軟銅箔(平均厚さ35μm、平均幅0.3mm)を用いた。この2枚の絶縁フィルムと導体との積層体をラミネータを用い、160℃、2m/分の条件で加熱圧着した。加熱圧着後、片側の絶縁フィルムについて、電子線照射装置を用い、加速電圧1MeVの条件で、両面にそれぞれ電子線照射量60kGyで電子線を照射することでフラットケーブルを得た。
樹脂層形成用組成物及び基材層として、表2に示す種類のものを用いた以外は上記試験例1と同様の操作により、フラットケーブル用絶縁フィルム及びフラットケーブルを製造した。なお、表2の電子線照射量は両面での合計を示す。
上記試験例のフラットケーブル用絶縁フィルムについて、積層前の絶縁フィルムの基材層及び樹脂層それぞれの平均厚さと、積層後の絶縁フィルムの平均厚みから平均含浸厚さを算出した。基材層の平均厚さに対する上記平均含浸厚さの割合を表2に示す。なお、樹脂層の平均厚みは、押出重量と密度とから換算した。
上記試験例のフラットケーブルについて、UL1581 VW−1に準拠し難燃性を評価した。UL1581 VW−1の評価において合格であるものを「A」と、不合格であるものを「B」とした。この評価結果を表2に示す。
上記試験例のフラットケーブルについて、一方の面側の絶縁フィルムが内側となるように2つ折りにした。この折り線の延伸方向は、フラットケーブルにおける導体の長手方向と垂直とした。この2つ折り後のフラットケーブルを150℃の環境下で7日間静置した。その後、折り目を戻し、折り曲げ部分について目視で観察した。折り曲げ部分において、2枚の絶縁フィルムが剥離しなかったものを「A」と、2枚の絶縁フィルムが剥離したものを「B」とした。この評価結果を表2に示す。
上記試験例のフラットケーブル用絶縁フィルム2枚を樹脂層が内側になるよう重ね、上記電子線照射装置を用い、加速電圧1MeVの条件で、電子線吸収量が表2に記載の値となるように基材層側から電子線を照射した。この電子線照射後の絶縁フィルムを、幅30mm、長さ150mmに裁断し、間隔100mmで2本の標線を付した。その後、絶縁フィルムを温風式恒温槽内に配設し、260℃で30分静置した。静置後、絶縁フィルムを温風式恒温槽から取り出し、絶縁フィルムの温度が室温となるまで静置した。この絶縁フィルムについて、標線間の長さを測定し、その変化割合(熱収縮率又は熱膨張率)を寸法安定性の基準とした。測定結果について表2に示す。なお、表2中「−」は、絶縁フィルムが大きく収縮及び変形し、標線間の長さを測定できなかったことを示す。
上記試験例のフラットケーブルの一方の絶縁フィルムに穿孔窓を設け、JIS−K6854−2(1999)「接着剤−はく離接着強さ試験方法−第2部:180度はく離」に準じ、この窓に露出する導体を他方の絶縁フィルムから180°はく離した際のはく離接着強さを求め、導体との接着強度の指標とした。この測定結果を表2に示す。
2、12 基材層
3、13 樹脂層
4 導体
Claims (9)
- 絶縁性を有する基材層と、この基材層の一方の面側に積層される樹脂層とを備え、
上記基材層が、織布、不織布、編布又は紙であり、
上記樹脂層が、不飽和基を有する共重合ポリエステルと難燃剤とを含有し、
上記基材層の平均厚さに対する上記樹脂層の上記基材層への平均含浸厚さが10%以下であり、
上記基材層の空隙率が20%以上40%以下であり、
上記樹脂層が酸化防止剤を含み、
260℃で30分加熱後の熱収縮率が5%以下であり、
260℃で30分加熱後の熱膨張率が1%以下であるフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 上記共重合ポリエステルが結晶性を有する請求項1に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 上記共重合ポリエステルが架橋している請求項1又は請求項2に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 上記基材層が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ガラス繊維又は植物繊維を主成分とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 上記難燃剤の含有量が、上記共重合ポリエステル100質量部に対し20質量部以上200質量部以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 上記樹脂層が架橋剤をさらに含み、
上記酸化防止剤及び架橋剤の含有量が、上記共重合ポリエステル100質量部に対して15質量部以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。 - 上記基材層と上記樹脂層とが直接積層される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のフラットケーブル用絶縁フィルム。
- 平行に配列する複数の導体と、これらの導体の両面を被覆する1対の絶縁フィルムとを備え、
上記1対の絶縁フィルムの少なくとも一方が請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のフラットケーブル用絶縁フィルムであり、
上記絶縁フィルムの樹脂層が基材層よりも導体側に位置するフラットケーブル。 - 平行に配列する複数の導体の両面に1対の絶縁フィルムを積層する工程と、
上記積層工程後の少なくとも一方の絶縁フィルムに電離放射線を照射する工程と
を備え、
上記照射工程で電離放射線が照射される絶縁フィルムが請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のフラットケーブル用絶縁フィルムであり、
上記積層工程で、上記絶縁フィルムの樹脂層を基材層よりも導体側に配設するフラットケーブルの製造方法。
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