JP6785676B2 - 泡吐出容器入り液体口腔用組成物 - Google Patents

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本発明は、泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
従来より、使用時において吐出口から口腔内へと泡状で適用すべく、内容物を泡状に吐出することが可能な容器に充填され、所望の性能を発揮する口腔用組成物が知られている。例えば、特許文献1には、2種以上のアニオン界面活性剤と特定のノニオン界面活性剤とを併用した口腔用組成物が開示されており、泡沫状の口腔用組成物として泡保持性を高めている。また、特許文献2には、界面活性剤と特定のカチオン性ポリマーとを併用した非エアゾール型のノンガス常圧容器に充填してなる口腔用組成物が、歯牙表面への細菌付着を抑制し、かつブラッシング時の潤滑性に優れるものであると記載されている。
さらに、特許文献3には、界面活性剤と特定の粘結剤とを含有する泡状口腔用組成物が開示され、また特許文献4には、アニオン界面活性剤と、ノニオン界面活性剤又は両性界面活性剤と、粘稠剤又は粘結剤等を含有する泡状口腔用組成物が開示されており、双方ともに良好な泡持続性等を保持しつつ、かかる組成物の口腔内での分散性が高められているなか、種々の薬効成分も配合しうるものである。
特開平10−139643号公報 特開2001−172144号公報 特開平9−295923号公報 特開平8−333226号公報
しかしながら、上記いずれの文献に記載の組成物においても、β−グリチルレチン酸等の特定の油溶性薬効成分を口腔内表面へ充分に吸着させつつ、さらに高い低温安定性をも保持するには、未だ改善の余地がある。
すなわち、本発明は、使用時において口腔内へ泡状で適用することにより、口腔内表面へのβ−グリチルレチン酸等の特定の油溶性薬効成分の吸着を有効に促進しつつ、低温保存安定性をも高めることができる泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
本発明者らは、アニオン界面活性剤が特定の油溶性薬効成分の歯肉等への吸着に影響する事を見出し、種々検討した。その結果、口腔内へ泡状で適用し、かつβ−グリチルレチン酸等の特定の油溶性薬効成分を特定量で含有するなか、水の存在下、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤であるアルキル硫酸ナトリウムとを各々特定量かつ特定の質量比で併用することにより、或いはベタイン型両性界面活性剤を特定量で用いることにより、口腔内表面への油溶性薬効成分の吸着を効果的に促進しつつ、高い低温保存安定性を保持することができ、しかも吐出時の泡質も良好な泡吐出容器入り液体口腔用組成物が得られることを見出した。
したがって、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、及び(D):
(A)β−グリチルレチン酸、トコフェロール及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分 0.01質量%以上0.2質量%以下
(B)ノニオン界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
(C)アルキル硫酸ナトリウム 0.05質量%以上0.5質量%以下
(D)水
を含有し、かつ成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))が5以上100以下である泡吐出容器入り液体口腔用組成物(以下、泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)とも称する)に関する。
また、本発明は、次の成分(A)、(B)、及び(F):
(A)β−グリチルレチン酸、トコフェロール及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分 0.01質量%以上0.2質量%以下
(F)ベタイン型両性界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
(D)水
を含有する泡吐出容器入り液体口腔用組成物(以下、泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)とも称する)に関する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物によれば、使用時に口腔内へ泡状で適用することができるとともに、口腔内表面への、β−グリチルレチン酸等の特定の油溶性薬効成分の吸着量を効果的に増大させることができる。また、低温での保存後においても、高い保存安定性を示すことができるため、油溶性薬効成分の口腔内での高い吸着性と優れた低温保存安定性とを兼ね備えた有用性の高い泡吐出容器入り液体口腔用組成物を実現することが可能である。さらに、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、泡保持性と口腔内での使用感にも優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物には、以下のとおり、泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)及び泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)の態様がある。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、成分(A)として、β−グリチルレチン酸、トコフェロール及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分を0.01質量%以上0.2質量%以下含有する。本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)であれば、かかる量の成分(A)を効率的に口腔内表面へ吸着させることができ、良好な低温保存安定性を保持しつつ、所定の薬効を有効に発揮させることが可能となる。これは、後述する成分(B)及び成分(C)を特定量かつ特定の質量比で併用することにより、本来高い疎水性を有する成分(A)をミセル内に包埋しながら、泡を介してかかる成分(A)を泡膜の気液界面に配向させつつ、口腔内表面へ効果的に吸着させることができるためと推定される。
β−グリチルレチン酸は、抗炎症作用、歯槽骨吸収抑制作用、ヒスタミン遊離抑制作用等を有し、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物に含まれることにより歯周炎、歯周病等の予防改善作用を奏する油溶性薬効成分であり、甘草等から得られるグリチルリチン酸を加水分解することにより得られる3β−ヒドロキシ−11−オキソオレアナ−12−エン−30−カルボン酸である。
トコフェロールは、ビタミンEとしても知られる油溶性薬効成分である。かかるトコフェロールとしては、より具体的には、血行促進作用等の薬効を発揮させる観点から、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール;酢酸dl−α−トコフェロール等の酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール等の誘導体から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、α−トコフェロール、酢酸トコフェロールがより好ましく、酢酸dl−α−トコフェロールがさらに好ましい。
イソプロピルメチルフェノールは、広範囲な抗菌スペクトルをもつハロゲン化ジフェニルエーテル型の殺菌剤であり、化学名は1−ヒドロキシ−4−イソプロピル−3−メチルフェノールであって、例えば、商品名ビオゾームとして大阪化成株式会社から販売されている。なお、イソプロピルメチルフェノールは、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、シメン−5−オールとも称される。
成分(A)の含有量は、口腔内表面への吸着量を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.01質量%以上であって、好ましくは0.03質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上である。また、成分(A)の含有量は、良好な使用感を保持する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.2質量%以下であって、好ましくは0.15質量%以下であり、より好ましくは0.12質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.01質量%以上0.2質量%以下であって、好ましくは0.03〜0.15質量%であり、より好ましくは0.05〜0.12質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、成分(B)として、ノニオン界面活性剤を0.1質量%以上20質量%以下含有する。これにより、後述する成分(C)と相まって、容器から吐出された泡に延びのよい適度な泡粘度を付与し、かかる泡を介してミセル内に包埋された成分(A)を泡膜の気液界面に配向させつつ、かかる成分(A)を口腔内表面へ効果的に吸着させることができる。
かかる成分(B)としては、例えば、ポリオキシアルキルアリルエーテル;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノセチルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル;モノベヘン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、成分(A)の口腔内表面への吸着量を効果的に高める観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル等のポリエチレングリコール型のノニオン性界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油がより好ましい。
成分(B)の含有量は、優れた低温保存安定性を確保する観点、及び口腔内表面における成分(A)の吸着量を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1.0質量%以上であり、さらに好ましくは3.0質量%以上であり、またさらに好ましくは7.0質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、良好な使用感を保持する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、20質量%以下であって、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.1質量%以上20質量%以下であって、好ましくは0.5〜15質量%であり、より好ましくは1.0〜10質量%であり、さらに好ましくは3.0〜10質量%であり、またさらに好ましくは7.0〜10質量%である。
成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、良質な泡の発現を確保しつつ、口腔内表面における成分(A)の吸着量を高める観点から、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.003以上である。また、成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、良好な低温保存安定性を確保する観点から、好ましくは0.15以下であり、より好ましくは0.13以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。そして、成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、好ましくは0.001〜0.15であり、より好ましくは0.003〜0.13であり、さらに好ましくは0.003〜0.1である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、成分(C)として、アルキル硫酸ナトリウムを0.05質量%以上0.5質量%以下含有する。成分(C)をかかる量で含有することにより、容器から吐出された際、唾液の存在する口腔内環境において泡がなめらかに広がるだけでなく、適度な泡粘度によりもたらされる粘性によって、唾液に希釈されても泡を良好に維持することのできる良好な泡を形成しながら、成分(A)の油溶性薬効成分の口腔内表面への吸着量の低下を有効に抑制することができる。
かかる成分(C)としては、例えば、炭素数8〜18の飽和又は不飽和のアルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウムが挙げられ、炭素数10〜16の飽和又は不飽和のアルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウムが好ましく、炭素数10〜16の飽和アルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウムが好ましく、ラウリル硫酸ナトリウム、及びミリスチル硫酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種がさらに好ましく、ラウリル硫酸ナトリウムがよりさらに好ましい。
成分(C)の含有量は、容器から吐出した際に良好な泡を形成させる観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.05質量%以上であって、好ましくは0.08質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上である。また、成分(C)の含有量は、成分(A)の油溶性薬効成分の口腔内表面への吸着量を効果的に高める観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.5質量%以下であって、好ましくは0.4質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、0.05質量%以上0.5質量%以下であって、好ましくは0.08〜0.4質量%であり、より好ましくは0.1〜0.3質量%である。
成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))は、優れた低温保存安定性を確保し、適度な泡粘度を有する良質な泡の発現を確保しつつ、口腔内表面における成分(A)の吸着量を高める観点、及び泡状で適用することによって、成分(A)のより一層吸着量を高める観点から、1以上であって、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上、さらに好ましくは25以上である。また、成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))は、成分(A)の吸着量を高める観点から、100以下であって、好ましくは75以下であり、より好ましくは50以下である。そして、成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))は、1以上100以下であって、好ましくは5〜75であり、より好ましくは10〜50である。
成分(B)と成分(C)の合計含有量は、口腔内表面への成分(A)の高い吸着性と優れた低温保存安定性とを両立させる観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.15〜20.5質量%であり、より好ましくは0.58〜15.4質量%であり、さらに好ましくは1.1〜10.3質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、成分(D)として、水を含有する。本発明における成分(D)の水とは、泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)に配合した精製水やイオン交換水等だけでなく、配合した各成分に含まれる水分をも含む、泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に含まれる全水分を意味する。かかる成分(D)の水を含有することにより、良好な保形性を保持しつつ、各成分を良好に分散又は溶解させて口腔内で良好に拡散させ、成分(B)及び成分(C)とも相まって、成分(A)をミセル内に良好に包埋しながら、泡を形成することができる。
成分(D)の含有量は、各成分を良好に分散又は溶解させる観点、良好な使用感の観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは55質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上である。また、成分(D)の含有量は、良好な泡を形成しつつ容器からの吐出性を保持する観点、及び成分(A)の口腔内表面への吸着性を高める観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは98.5質量%以下であり、さらに好ましくは98質量%以下である。そして、成分(D)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは55質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは60〜98.5質量%であり、さらに好ましくは65〜98質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、さらに歯肉炎や歯周炎、或いは口臭の防止又は予防に高い効果を発揮させる観点から、塩化セチルピリジニウム、及び塩化ベンゼトニウムから選ばれる1種又は2種のカチオン性殺菌剤(E)を含有することができる。本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)であれば、成分(A)のみならず、成分(E)についても、口腔内表面への吸着量を効果的に高めることができる。
成分(E)の含有量は、口腔内表面への吸着量を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.005質量%以上であり、さらに好ましくは0.01質量%以上である。また、成分(E)の含有量は、良好な使用感を保持する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.1質量%以下であり、より好ましくは0.07質量%以下であり、さらに好ましくは0.05質量%以下である。そして、成分(E)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.001〜0.1質量%であり、より好ましくは0.005〜0.07質量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.05質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、泡の保持性を確保する観点から、エタノールの含有を制限するのが好ましい。エタノールを含有する場合、その含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8.0質量%以下であり、さらに好ましくは6.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは5.0質量%以下であり、好ましくは0質量%を超え、1質量%以上であってもよくり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、エタノールを含有しなくともよい。また、エタノールの含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは0〜10質量%であり、さらに好ましくは0〜8.0質量%であり、よりさらに好ましくは0〜6.0質量%であり、殊更に好ましくは0〜5.0質量%であり、好ましくは0質量%を超え10質量%以下であり、より好ましくは1.0〜8.0質量%であり、さらに好ましくは1.0〜6.0質量%であり、殊更に好ましくは1.0〜5.0質量%であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、エタノールを含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、容器からの良好な吐出性を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、研磨性粉体の含有量が0.5質量%以下であるのが好ましく、より好ましくは0.4質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%以下であり、またさらに好ましくは0.2質量%以下であり、好ましくは0質量%を超え、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、研磨性粉体を含有しないのが好ましい。また、研磨性粉体の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0〜0.4質量%であり、さらに好ましくは0〜0.3質量%であり、またさらに好ましくは0〜0.2質量%であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、研磨性粉体を含有しないのが好ましい。
かかる研磨性粉体としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、吸油量が50〜150mL/100gの研磨性シリカ、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なお、吸油量とは、シリカが担持できる油量を示したものであり、測定方法はJIS K5101−13−2(2004年制定)に基づく方法により、吸収される煮あまに油の量により特定する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、容器からの吐出時に押圧が不必要に高くなることを防止する観点、及び泡吐出容器の多孔質部材に組成物の付着が生じることによる多孔質部材での目詰まりを有効に防止し、優れた吐出性を確保する観点から、20℃において固体の糖アルコールの含有量を制限することが好ましい。かかる20℃において固体の糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、還元パラチノース等が挙げられる。
20℃において固体の糖アルコールの含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは6質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、20℃において固体の糖アルコールを含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、容器から吐出した際に良好な泡を形成させる観点、泡の保持性を確保する観点、及び良好な香味を保持する観点から、水溶性の多価金属塩の含有量を制限することが好ましい。かかる水溶性の多価金属塩としては、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、パントテン酸カルシウム等のカルシウム塩;乳酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム十二水和物)、ナトリウムミョウバン(硫酸ナトリウムアルミニウム十二水和物)硝酸アルミニウム等のアルミニウム塩;パラフェノールスルホン酸亜鉛塩、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛等の亜鉛塩;グルコン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩が挙げられる。なお、水溶性の多価金属塩とは、水中に多価金属イオンを放出する塩を意味し、具体的には、水溶性の多価金属塩の20℃における水100gに対する溶解量は、好ましくは0.1g以上であり、より好ましくは0.5g以上である。
かかる水溶性の多価金属塩の金属原子換算量は、成分(C)との質量比(多価金属/(C))で、好ましくは0.1以下であり、より好ましくは0.01以下であり、さらに好ましくは0.005以下であり、さらに好ましくは0.001以下である。また、かかる水溶性の多価金属塩の含有量は、金属原子換算量で、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.1質量%以下であり、より好ましくは0.005質量%以下であり、さらに好ましくは0.001質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、水溶性の多価金属塩を含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、容器から吐出した際に良好な泡を形成しつつ、良好な香味を保持する観点から、クエン酸の含有量を制限することが好ましい。かかるクエン酸の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.08質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、クエン酸ナトリウムを含有する場合に限り、クエン酸を含有することが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記成分の他、例えば、香料、保存剤、粘結剤、顔料、色素、上記成分(B)のノニオン界面活性剤及び成分(C)のアルキル硫酸ナトリウム以外の界面活性剤等を含有することができる。
香料としては、油溶性を示す香料であればよく、ペパーミント油、スペアミント油、シナモン油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、セージクラリー油、ナツメグ油、ファンネル油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、バジル油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ジンジャ−油、グレープフルーツ油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、レモンバーム油、ピメントベリー油、パルマローザ油、オリバナム油、パインニードル油、ペチグレン油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油等の天然香料成分、及びこれら天然香料成分を加工処理した香料成分;メントール、プレゴール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、シトロネリルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトロネロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビルアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、カンファー、ラクトン、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブチルアセテート、イソアミルアセテート、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料成分;ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料成分が挙げられる。これらの香料のうち、本発明の口腔用組成物は、脂肪酸カリウムを含有しながらも爽やかな使用感を得る観点から、テルペンアルコールを含有する香料を含有することが好ましい。かかるテルペンアルコールとしては、好ましくはリナロール、リナリルアセテート、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトロネロール、シトロネリルアセテート等の鎖状テルペンアルコール、並びにメントール、プレトール、メンチルアセテート等の環状テルペンアルコールから選ばれる1種又は2種以上であり、メントールと鎖状テルペンアルコールから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて含有することが好ましく、これらを含む各種精油を用いることもできる。
保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸メチル、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウムが挙げられる。
粘結剤としては、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体が挙げられ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。かかる粘結剤の含有量は、泡吐出容器からの適度な吐出圧の観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)は、容器から吐出した際に良好な泡を形成しつつ、刺激を防ぐ観点から、25℃におけるpHが、好ましくは3以上であり、異味や刺激をさらに低減する観点から、好ましくは5以上であり、より好ましくは6以上であり、さらに好ましくは7以上であり、好ましくは11.5以下であり、より好ましくは11以下であり、さらに好ましくは10.8以下である。
なお、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)の25℃におけるpHを上記範囲に調整する上で、pH調整剤を用いてもよい。かかるpH調整剤としては、炭酸塩や重炭酸塩;水酸化カリウムや水酸化ナトリウム;クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、コハク酸等の有機酸又はこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられるが、ここで有機酸を用いる場合、有機酸ナトリウムとともに併用するのが好ましいく、上記のように、かかるクエン酸の含有量を制限することが好ましい。或いは、クエン酸を用いる場合は、クエン酸ナトリウムとともに併用するのが好ましい。
また、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、上記成分(B)のノニオン界面活性剤及び成分(C)のアルキル硫酸ナトリウムの代わりに、ベタイン型両性界面活性剤(F)を0.1質量%以上20質量%以下を含有する泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)としてもよく、この場合、かかる泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)は、上記泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)と同様の効果を得ることができる。すなわち、成分(F)を特定量で用いることにより、かかる成分(F)は、両性であるが故に泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)において特定量かつ特定の質量比で併用する成分(B)及び成分(C)の作用を兼ね備え、これを単独かつ特定量で用いることにより、本来高い疎水性を有する成分(A)をミセル内に包埋しながら、泡を介して泡膜の気液界面に成分(A)を配向させつつ、口腔内表面へ効果的に吸着させることができると推定される。
かかる本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)は、次の成分(A)、(B)、及び(F):
(A)β−グリチルレチン酸、トコフェロール及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分 0.01質量%以上0.2質量%以下
(F)ベタイン型両性界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
(D)水
を含有する。
かかる成分(F)としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−N−イミダゾリウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン;ラウリルスルホベタインやラウリルヒドロキシスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン;N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の長鎖アルキルイミダゾリンベタイン塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、成分(A)の口腔内表面への吸着量を効果的に高める観点から、ヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインが好ましい。
成分(F)の含有量は、口腔内表面における成分(A)の吸着量を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。また、成分(F)の含有量は、優れた低温保存安定性を確保する観点、及び良好な使用感を保持する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)中に、20質量%以下であって、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)中に、0.1質量%以上20質量%以下であって、好ましくは0.3〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜5質量%である。
成分(A)と成分(F)との質量比((A)/(F))は、良質な泡の発現を確保しつつ、口腔内表面における成分(A)の吸着量を高める観点から、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.002以上であり、さらに好ましくは0.005以上であり、またさらに好ましくは0.01以上である。また、成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(F))は、良好な低温保存安定性を確保する観点から、好ましくは0.2以下であり、より好ましくは0.1以下であり、さらに好ましくは0.05以下である。そして、成分(A)と成分(F)との質量比((A)/(F))は、好ましくは0.001〜0.2であり、より好ましくは0.002〜0.1であり、さらに好ましくは0.005〜0.05であり、またさらに好ましくは0.01〜0.05である。
なお、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X2)において、成分(B)及び成分(C)の代わりに用いる成分(F)以外の成分、例えば成分(D)及びその他の成分については、上記本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物(X1)と同様である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、吐出口を備える泡吐出容器に充填されてなる。本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を使用する際には、泡吐出容器が備える吐出口から、内容物である上記液体口腔用組成物を口腔内へ直接吐出して、吐出口を経由した液体口腔用組成物を泡状で口腔内へ適用する。これにより、良好な泡質をもたらすことで優れた使用感を実感しながら、口腔内の隅々まで上記液体口腔用組成物を行き渡らせることができ、成分(A)の油溶性薬効成分の口腔内表面への吸着性を効果的に高めることが可能である。
上記液体口腔用組成物を充填する泡吐出容器としては、吐出口を備えるものであればよく、吐出量のコントロールの容易性と泡質コントロールの観点からノンエアゾールタイプの容器が好ましく、細かな泡性能と圧縮ガスの効能の観点からはエアゾールタイプの容器が好ましい。
ノンエアゾールタイプの容器とは、圧縮ガス等の噴射剤が不要の常圧容器であり、かかる容器としては、例えば、スクイズタイプの容器とポンプタイプの容器が挙げられる。これらの容器は、内容物が吐出口を経由する際に良好に泡状の組成物を形成する観点、及び形成された泡が良好な保持性や均質性を有し、使用感等を高める等の観点から、いずれも容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、メッシュや複数の小孔を設けた多孔質部材を介在させてなる容器であるのが好ましい。
スクイズタイプの容器とは、変形可能な容器本体に位置する胴部をスクイズ変形させることにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、ヘッドスペース内から圧送される空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。具体的には、例えば、特開平7−215352号公報、実開昭58−174272号公報、及び実開昭62−42787号公報に記載の容器等を用いることができる。
ポンプタイプの容器とは、吐出口を有する泡吐出器に備えられたポンプヘッドを押し込むことにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、外部から流入する空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。通常、外部から空気を流入させるための空気シリンダーと、内容物の流路となる液シリンダーを備えるとともに、ポンプヘッドの押し込みにより圧送される空気と内容物とを混合させるための混合室を備える。具体的には、例えば、特開平7−315463号公報、特開平8−230961号公報、及び実開平3−7963号公報に記載の容器等を用いることができる。
エアゾールタイプの容器とは、噴射剤として圧縮ガスを充填してなる容器であり、吐出口から内容物が吐出される際、バルブ機構を介してガスを取り込みながら泡が形成される。用いる圧縮ガスとしては、炭酸ガスを90質量%以上含有するガスであるのが好ましい。
本発明で用いる泡吐出容器としては、使用性の観点、すなわち吐出口から内容物を口腔内へ直接吐出しやすい観点から、スクイズタイプの容器又はポンプタイプの容器であるノンエアゾール容器、或いはエアゾール容器が好ましく、泡性能の観点からはポンプタイプの容器が好ましく、泡性能と利便性や携帯性にも優れる観点からスクイズ容器がより好ましく、容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、#90〜#305のメッシュを備えるスクイズ容器がさらに好ましい。
吐出した泡の泡粘度は、泡保持性の観点から、1000mPa・s以上が好ましく、1500mPa・s以上がより好ましい。また口腔内での使用感の観点から、4000mPa・s以下が好ましく、3000mPa・s以下がより好ましい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜6、比較例1〜3]
表1に示す処方にしたがって、液体口腔用組成物を調製した。次いで、これをポンプフォーマー容器(大和製罐(株)、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填して吐出口から内容物を吐出させ、泡状の試料として1.0gを採取し、下記方法にしたがって評価を行った。
結果を表1に示す。
《泡粘度の測定》
得られた各液体口腔用組成物100gを上記ポンプフォーマー容器に充填し、吐出口から内容物を吐出させ、BH粘度計(東機産業(株)社製、H2ローター、回転数:5rpm/1分間)を用い、室温(25℃)にて泡粘度(mPa・s)を測定した。
《泡保持性の評価》
得られた各液体口腔用組成物100gを上記ポンプフォーマー容器に充填し、吐出口から内容物を吐出させた際の泡の状態を目視により観察し、以下の基準にしたがって評価した。
A:泡の形がしっかりと保持されている
B:泡の形が緩く保持されている
C:泡がすぐに消えてしまい、形が保持されない
《低温安定性の評価》
得られた各液体口腔用組成物をガラス瓶に充填し、−5℃で3日間保存した後、ガラス瓶の外側から内容物の液体口腔用組成物を目視により観察し、以下の基準にしたがって評価した。
A:完全に透明で均一であった
a:概ね透明で均一であった
B:多少白濁していたものの、均一であった
C:白濁していたものの、析出物までは確認されなかった
D:析出物が確認された
Figure 0006785676
[実施例1〜6、比較例4〜9]
表2に示すとおり、上記処方にしたがって調製した液体口腔用組成物を用い、口腔内粘膜のモデルとしてシリコーンシートを採用し、以下の方法にしたがって、かかるシリコーンシートへの成分(A)の油溶性薬効成分の吸着量を測定した。なお、さらに表2でのシリコーンシートへの成分(A)の吸着量は、液状の組成物に対する泡状の組成物の優位性を示すべく、各々の実施例1〜6に対応する比較例として比較例4〜9を用い、各比較例における成分(A)の吸着量を100としたときの、実施例における成分(A)の吸着量を指数表示した。
すなわち、表2に示す実施例1〜6では、上記と同様、得られた各液体口腔用組成物をポンプフォーマー容器(大和製罐(株)、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填して吐出口から内容物を吐出させ、泡状の試料として1.0gを採取した。比較例4〜9では、得られた各液体口腔用組成物1.0gを容器に充填することなく、液状の試料としてそのまま用いた。
次いで、得られた各試料を用い、口腔内粘膜のモデルとしてシリコーンシートを採用し、以下の方法にしたがって、かかるシリコーンシートへの成分(A)の吸着量を測定した。なお、さらに表2でのシリコーンシートへの成分(A)の吸着量は、液状の組成物に対する泡状の組成物の優位性を示すべく、各々の実施例に対応する比較例における成分(A)の吸着量を100としたときの、実施例における成分(A)の吸着量を指数表示した。
結果を表2に示す。
《シリコーンシートへの成分(A)の吸着量測定》
シリコーンシート(500mm×500mm、厚さ0.1mm、タイガーズポリマー社製)上に、円柱管(横断面積7.07×10-42)を一方の開口端面をシリコーンシートの表面に密着させて載置させた。次に、試料とシリコーンシートとの接触面積が円柱管の内側横断面積と同じになるよう、各試料1.0gを円柱管の他端開の口から円柱管内に投入して、円柱管の周面に包囲された円柱管内側のシリコーンシートの表面上に適用させ、試料とシリコーンシートとを接触させたまま2分間放置した。
得られた各シリコーンシートを50mLビーカー内のイオン交換水に30秒間浸漬した後、ビーカーから取り出して、抽出液1.5mL(下記に示す移動相)を30秒間適用して成分(A)を回収し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、下記測定条件にしたがって成分(A)の定量(μmol/m2)を行った。
<β‐グリチルレチン酸の定量時のHPLC測定条件>
装置:日立高速液体クロマトグラム La chromElite
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:250nm)
カラム:CAPCELL PAK SCX UG80(4.6×100mm、5μm)(資生堂(株))
カラム温度:40℃
移動相:メタノール/水の混液(3:1)+0.1mol/L リン酸
流量:1.0mL/分
<イソプロピルメチルフェノールの定量時のHPLC測定条件>
装置:日立高速液体クロマトグラム La chromElite
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:279nm)
カラム:L−column ODS(4.6×100mm、5μm)(一般財団法人化学物質評価研究機構)
カラム温度:40℃
移動相:メタノール/水の混液(3:2)+0.1mol/L リン酸
流量:1.0mL/分
<酢酸dl−α−トコフェロールの定量時のHPLC測定条件>
装置:日立高速液体クロマトグラム La chromElite
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:270nm)
カラム:CAPCELL PAK SCX UG80(4.6×100mm、5μm)(資生堂(株))
カラム温度:40℃
移動相:メタノール/水の混液(49:1)+0.1mol/L リン酸
流量:1.0mL/分
Figure 0006785676
[実施例7、比較例10]
表3に示す処方にしたがって、液体口腔用組成物を調製した。次いで、実施例7では、上記実施例1〜6と同様、得られた各液体口腔用組成物をポンプフォーマー容器(大和製罐(株)、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填して吐出口から内容物を吐出させ、泡状の試料として1.0gを採取した。比較例10では、上記比較例4〜9と同様、得られた各液体口腔用組成物1.0gを容器に充填することなく、液状の試料としてそのまま用いた。
次いで、得られた各試料を用い、上記の方法にしたがって、シリコーンシートへの成分(A)の吸着量を測定し、実施例7に対応する比較例10における成分(A)の吸着量を100としたときの、実施例7における成分(A)の吸着量を指数表示した。
結果を表3に示す。
Figure 0006785676
[実施例8、比較例11]
表4に示す処方にしたがって、液体口腔用組成物を調製した。次いで、実施例8では、上記実施例1〜6と同様、得られた各液体口腔用組成物をポンプフォーマー容器(大和製罐(株)、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填して吐出口から内容物を吐出させ、泡状の試料として1.0gを採取した。比較例11では、上記比較例4〜9と同様、得られた各液体口腔用組成物1.0gを容器に充填することなく、液状の試料としてそのまま用いた。
次いで、得られた各試料を用い、上記の方法にしたがって、シリコーンシートへの成分(A)の吸着量を測定し、実施例8に対応する比較例11における酢酸DL−α−トコフェロールの吸着量を100としたときの、実施例7における成分(A)の吸着量を指数表示した。
また、実施例8については、上記実施例1と同様にして、泡粘度の測定及び低温安定性の評価を行った。
結果を表3に示す。
Figure 0006785676

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、及び(D):
    (A)β−グリチルレチン酸、トコフェロール及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分 0.01質量%以上0.2質量%以下
    (B)ノニオン界面活性剤 3.0質量%以上20質量%以下

    (C)アルキル硫酸ナトリウム 0.05質量%以上0.5質量%以下
    (D)水
    を含有し、かつ成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))が5以上100以下である泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  2. 成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))が、0.001以上0.15以下である請求項1に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  3. 塩化セチルピリジニウム、及び塩化ベンゼトニウムから選ばれる1種又は2種のカチオン性殺菌剤(E)を含有する請求項1又は2に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  4. エタノールの含有量が、10質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  5. 研磨性粉体の含有量が、0.5質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  6. 成分(B)と成分(C)との質量比((B)/(C))が、10以上100以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  7. 泡吐出容器が、スクイズタイプの容器又はポンプタイプの容器であるノンエアゾール容器、或いはエアゾール容器である請求項1〜のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
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