次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るポリゴンミラー回転装置100を有する光書込装置32を備える画像形成装置1の全体的な構成を示すブロック図である。
初めに、本発明の実施の一形態に係るポリゴンミラー回転装置100を有する光書込装置32を備える画像形成装置1の全体的な構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、主として、装置制御部10、操作部11、表示部12、画像処理部13、通信部14、画像形成部15及び記憶部19を備える。
装置制御部10は、画像形成装置1の各構成要素の動作を制御するものである。装置制御部10は、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマ等からなるマイクロコンピュータによって実現される。装置制御部10は、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて各ハードウェアを有機的に動作させることにより、画像形成装置1を機能させる。
操作部11は、画像形成装置1を操作するためのインタフェースである。操作部11は、例えば、キー及びボタン等として構成することができる。或いは、操作部11は、表示部12と一体的に設けられたタッチパネルとして構成されてもよい。ユーザは、操作部11を操作することによって、画像形成装置1に対して各種の指示を行うことができる。
表示部12は、各種情報の表示を行う部分であり、例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等で構成される。
画像処理部13は、各種の画像処理を行う。例えば、画像処理部13は、図略の画像読取部で読み取られて生成された画像データについて、操作部11からの指示に従って、明るさ調整及びコントラスト調整等の処理を行うことができる。
通信部14は、ネットワーク等を介して、コンピュータや携帯情報端末、外部の情報処理装置やファクシミリ等との通信を行い、メールやFAX等の種々の情報をこれら外部の通信装置との間で送受信する。
画像形成部15は、画像処理部13によって生成された画像データを用紙上に印刷するものであり、感光ドラム202と、感光ドラム202に静電潜像を書き込むための光書込装置32と、を備えている。光書込装置32は、書込制御部21、半導体レーザ(光源)22、ポリゴンミラー回転装置100、ポリゴンミラー24、書込設定部25、及び反射部66を備える。この構成で、画像形成部15は、画像処理部13によって生成された画像データに基づいて感光ドラム202に光を照射して静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成する。感光ドラム202の表面に形成されたトナー像は、感光ドラム202の回転によって図略の転写ローラ側へ近づくように移動し、その電界吸引力によって用紙に転写され、加熱することで定着される。
書込制御部21は、例えばマイクロコンピュータとして構成されており、半導体レーザ22の発光タイミング等を制御するものである。
半導体レーザ22は、電流を流すことによりレーザ光を発振する。
ポリゴンミラー回転装置100は、ポリゴンミラー24を等角速度で回転させるための装置である。ポリゴンミラー回転装置100の詳細な構成については後述する。
図2に示すように、ポリゴンミラー24は、全体として偶数個の辺を有する正多角形状(本実施形態では、正6角形状)に形成されており、その側面(各辺)のそれぞれに反射鏡が設けられる。半導体レーザ22から出射してポリゴンミラー24で反射したレーザ光は、(図2に示す後述の反射部66で反射して)感光ドラム202に照射される。このとき、レーザ光の照射位置は、ポリゴンミラー24の反射鏡(反射面)の角度に応じて、感光ドラム202の軸方向で変化する。言い換えれば、ポリゴンミラー24は、半導体レーザ22からのレーザ光を偏向することで当該ポリゴンミラー24からのレーザ光の出射角を変更し、これにより、レーザ光が、感光ドラム202上で主走査方向Xに走査される。感光ドラム202を回転させながら、当該感光ドラム202の軸方向の一端から他端までレーザ光の走査(照射)を繰り返すことで、感光ドラム202の表面に2次元の静電潜像を書き込むことができる。
なお、ポリゴンミラー24での光の反射位置(偏向中心の位置)の、当該ポリゴンミラー24の回転中心からの距離は、ポリゴンミラー24の回転角によって変動する。後に詳述するように、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100は、ポリゴンミラー24の回転に伴って光の反射位置が変動するのを抑制する機能を果たす。
本実施形態では、1回の主走査分のレーザ光の照射により、画像データのうちの用紙の幅方向の一端から他端までの1列分に相当する画素列が、感光ドラム202の表面に静電潜像として形成されることになる。
図1の書込設定部25は、例えばROM等により構成されており、光書込装置32における画像の書込みに関する様々なパラメータを変更可能に記憶することができる。書込設定部25に対する設定は、例えば操作部11を操作することにより行うことができる。
反射部66は、複数の反射面を有しており、ポリゴンミラー24で反射されたレーザ光を適宜反射させて、感光ドラム202の表面に導く。なお、反射部66の詳細な構成は後述する。
記憶部19は、画像形成装置1の各種機能を実現するために必要な情報や、プログラムを記憶するものである。記憶部19としては、RAMやROM等の半導体素子、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶媒体が用いられる。
次に、画像形成装置1に備えられる光書込装置32の構成及びその作用について、主として図2及び図3を参照して詳細に説明する。
図2は、光書込装置32の構成を示す概略図である。図2に示すように、光書込装置32は、レーザ光を走査する光学系を構成する光学素子又は光学ユニットとして、レーザ光の光路に沿って半導体レーザ22の側から順に、レンズ61、プリズム62、第1折返しミラー63、第2折返しミラー64、ポリゴンミラー24、及び反射部66を備えている。半導体レーザ22及びポリゴンミラー24等によって出射部が構成されている。
光書込装置32は、上記光学素子及び光学ユニットの少なくとも一部を内蔵する筐体69を備えている。図2は、筐体69が第2折返しミラー64、ポリゴンミラー24、及び反射部66を収容する場合を示しているが、これは一例に過ぎない。筐体69には、当該筐体69の内部からレーザ光を感光ドラム202に向かって照射するためのレーザ照射口34が形成されている。
レンズ61は、半導体レーザ22で発光されたレーザ光が焦点を結ぶことを可能にするための光学素子である。プリズム62、第1折返しミラー63、及び第2折返しミラー64は、レンズ61を通過したレーザ光をポリゴンミラー24の反射鏡に導く。また、プリズム62、第1折返しミラー63、及び第2折返しミラー64は、ポリゴンミラー24よりも光路上流側で、レーザ光を感光ドラム202の表面上で合焦させるために必要な光路長を確保すべく光路を折り曲げる光学ユニットを構成する。これらの素子62,63,64は適宜省略可能であるし、他のプリズム又はミラーがレンズ61とポリゴンミラー24との間に適宜追加されてもよい。
ポリゴンミラー24は、回転することにより、第2折返しミラー64から入射したレーザ光を等速で角移動させるようにして放射する。反射部66は、ポリゴンミラー24から出射した光を反射し、主走査線52(具体的には、感光ドラム202の表面において軸方向に平行な直線)上の照射位置に導く。ポリゴンミラー24の回転角が変化することにより、照射位置は、感光ドラム202上の主走査線52に沿って主走査方向Xに順次移動する。半導体レーザ22から照射位置までの光路長は、全ての照射位置にわたって略一定である。
ポリゴンミラー24は、その回転角を一定の速度で変化させるように、ポリゴンミラー回転装置100に備えられる駆動源によって駆動される。従って、ポリゴンミラー24からのレーザ光の出射角は、一定の角速度で変化する。
図3は、偏向中心Cと、第1反射部71と、第2反射部72と、主走査線52と、の位置関係を示す概略図である。本実施形態に係る光書込装置32は、ポリゴンミラー24の回転角に応じてレーザ光の焦点距離を変える手段を備えていない。従って、仮に反射部66が存在しなければ、レーザ光の焦点(光に沿って半導体レーザ22から一定距離離れた点)は、図3の上側に示すように、ポリゴンミラー24の回転角が主走査1回分変化するのに伴って円弧状の軌跡を描く。この軌跡の中心は、ポリゴンミラー24によってレーザ光を偏向させる偏向中心Cであり、その軌跡の半径は当該偏向中心Cから焦点までの光路長である。一方、主走査線52は、円弧状の軌跡と異なり、主走査方向Xに直線的に延びる。すると、主走査線52上の照射位置から焦点までの距離が、当該照射位置に応じて変わってしまう。よって、上記の偏向中心Cから主走査線52上の任意の照射位置までの光路長を考えると、当該光路長は一定とならず、当該照射位置の位置に応じて変化することになる。
反射部66は、この課題を解消するために備えられており、ポリゴンミラー24からのレーザ光を少なくとも2度反射してから感光ドラム202(主走査線52)に導く。反射部66は、ポリゴンミラー24の反射面(厳密には、光の反射位置)から感光ドラム202上の主走査線52上の任意の照射位置までの光路長が全ての照射位置で略一定となるように、複数の反射部71,72を有している。
本実施形態に係る反射部66は、ポリゴンミラー24からのレーザ光を反射する第1反射部71と、当該第1反射部71からのレーザ光を更に反射する第2反射部72とを有し、ポリゴンミラー24からのレーザ光を2度反射する。反射部66は、これら第1反射部71と第2反射部72とにより構成され、筐体69内で固定されている。ただし、反射部66は3以上の反射部を有していてもよい。
上述したように、仮に、第1反射部71及び第2反射部72が存在しなければ、レーザ光の焦点(光に沿って半導体レーザ22から一定の距離離れた点)は、光の出射角が変化するのに伴って、偏向中心Cを中心とした円弧(以降、「仮想円弧」と称する場合がある。)を描くこととなる。仮想円弧の半径Rは、偏向中心Cから焦点までの光路長である。第1反射部71及び第2反射部72は、偏向中心Cから焦点までの光路を折り曲げ、それにより仮想円弧を感光ドラム202上で概ね主走査方向Xに直線状に延びるように変換する。詳細に言えば、仮想円弧を分割した分割円弧DA1,DA2,・・・の位置は、その各弦VC1,VC2,・・・の向きが主走査線52とほぼ一致するように、反射部66によって変換される。
即ち、第1反射部71及び第2反射部72はそれぞれ複数の反射面を有しており、レーザ光のポリゴンミラー24からの出射角の範囲が複数に分割された分割角度範囲ごとに、光に沿って半導体レーザ22から一定距離離れた点(焦点)が当該分割角度範囲において光の出射角が変化するのに伴って描く軌跡である分割円弧DA1,DA2,・・・の弦VC1,VC2,・・・が、主走査方向Xと同じ方向となるように(主走査方向Xに並ぶように)、光を複数回反射させる。
仮想円弧の位置を主走査線52に一致させるように変換するための具体的な方法について簡単に説明すると、まず、仮想円弧を等間隔に分割することにより複数の分割円弧DA1,DA2,・・・を得る。そして、複数の分割円弧DA1,DA2,・・・のそれぞれに対応した複数の仮想弦VC1,VC2,・・・を得る。そして、複数の仮想弦VC1,VC2,・・・が感光ドラム202上で主走査方向Xに順次に直線状に並ぶように、第1反射部71及び第2反射部72がそれぞれ有する反射面の位置及び向きを定める。
このように主走査線52を形成すると、分割円弧DA1,DA2,・・・の両端2点が主走査線52上に再配置され、分割円弧DA1,DA2,・・・(即ち、当該2点を繋ぐ曲線)が、主走査線52よりも光軸方向下流側へと再配置される。レーザ光の焦点は、このように位置が変換された分割円弧DA1,DA2,・・・に沿って移動する。
仮想円弧を分割して複数の分割円弧DA1,DA2,・・・を得ると、分割円弧DA1,DA2,・・・はこれに対応した仮想弦VC1,VC2,・・・に良好に近似する。このため、ポリゴンミラー24の偏向中心Cから主走査線52上の任意の照射位置までの光路長は、全ての照射位置にわたって略一定となる。分割円弧DA1,DA2,・・・は、対応する仮想弦VC1,VC2,・・・と良好に近似しているので、それぞれの分割円弧DA1,DA2,・・・における焦点の挙動は、主走査線52に沿う等速直線運動と良好に近似する。
分割円弧DA1,DA2,・・・の分割数が増えれば増えるほど、仮想弦VC1,VC2,・・・の中点と分割円弧DA1,DA2,・・・の中点との間の距離が小さくなり、焦点の軌跡が仮想弦VC1,VC2,・・・に近づく。このため、光路長の一定性を高く保つことができる。分割数は、光書込装置32に許容される誤差に応じて適宜に定めることができる。
なお、本実施形態の光書込装置32では、図3及び図4に示すように、それぞれの分割角度範囲において、当該分割角度範囲の一端から他端まで光の出射角が変化したときの光の感光ドラム202への照射位置の軌跡である照射範囲を考えたときに、互いに隣接する分割角度範囲の間で照射範囲が主走査方向で一部重複するように意図的に配置している。この構成により、光の走査の連続性を確実に確保することができる。言い換えれば、光の走査の欠けを確実に無くすことができる。
一方で、本実施形態の光書込装置32では、光の走査の重複を無くすために、書込制御部21が、照射範囲が重複している部分において、2つの分割角度範囲の光が選択的に照射されるように、半導体レーザ22からの光の照射を制御している。
本実施形態では、光書込装置32に、半導体レーザ22からの光の照射に関する設定が可能な書込設定部25(図1を参照)が備えられている。この書込設定部25は、それぞれの分割角度範囲において、光の照射が許容される角度範囲が開始する出射角である照射開始出射角と、前記角度範囲が終了する出射角である照射終了出射角と、を設定可能となっている。書込制御部21は、設定されたそれぞれの分割角度範囲における照射開始出射角と、照射終了出射角と、に基づいて、半導体レーザ22からの光の照射、ひいてはポリゴンミラー24からの光の照射を制御することが可能である。
より具体的には、本実施形態の光書込装置32では、照射範囲が重複している部分において、一側の分割角度範囲における照射終了出射角に対応する照射位置と、他側の分割角度範囲における照射開始出射角に対応する照射位置と、が一致するように、書込設定部25によりそれぞれの分割角度範囲における照射開始出射角と、照射終了出射角と、が設定されている。これらの設定値は、例えば、画像形成装置1の工場出荷時に作業者が行う測定作業に基づいて決定される。この構成により、照射範囲が重複している部分において、2つの分割角度範囲における光の照射が、ある照射位置を基準にして振り分けられるので、光の照射の重複や欠けを防止することができる。
以下では、1回の主走査分のポリゴンミラー24の角度変更に伴ってレーザ光の出射角が0°から120°まで変化し、仮想円弧を8つの分割円弧DA1,DA2,・・・に等分割して配置転換することにより主走査線52を形成した場合の、レーザ光のON・OFFの制御について、図4を参照して説明する。図4は、照射範囲が重複している部分において、2つの分割角度範囲の光を選択的に照射するように、レーザ光のON・OFFが制御されることを説明する概念図である。なお、図4では、実際には反射部66によって折り曲げられている光路を展開した形で示している。また、図4では、各分割角度範囲に対応する照射範囲を区別して分かり易く示すために、主走査方向Xで隣接する照射範囲同士が上下方向で位置を異ならせるように描いているが、実際には、複数の照射範囲は主走査線52に沿って一直線状に並んで配置される。
上記の例では、レーザ光の出射角が120°変化することに基づく仮想円弧を8等分しているので、1つの分割円弧DA1,DA2,・・・に相当する出射角の角度範囲は、理論的には15°である。1回の主走査分の照射における瞬時瞬時のタイミングをレーザ光のポリゴンミラー24からの出射角θ(0°≦θ≦120°)で表したとき、例えば、0°≦θ≦15°の照射範囲と、15°≦θ≦30°の照射範囲と、は主走査方向Xで一部重複している。この重複している範囲に含まれる1点の照射位置は、一側の分割角度範囲に含まれる角度であるθ1Bで表すこともでき、他側の分割角度範囲に含まれるθ2Aで表すこともできる。例えば、θ1B=14°、θ2A=16°であったとする。
この場合に、本実施形態では、θ1B<θ<θ2Aの区間ではレーザ光をOFFとし、それ以外の区間で走査を行うように制御する。これにより、走査の重複を防止することができる。
これと同じ考え方で、他の角度範囲の被り代の部分についても、重複する2つの分割角度範囲における光の照射を、重複している範囲に含まれる1点を境界にして振り分ける。従って、図4の例では、θ2B<θ<θ3A及びθ3B<θ<θ4Aの区間においてもレーザ光がOFFとされる(走査が行われない)。
このように、θ1B<θ<θ2A,θ2B<θ<θ3A,θ3B<θ<θ4A,・・・の範囲ではレーザ光をOFFとする一方、それ以外の角度範囲ではレーザ光を通常どおり走査することにより、光が重畳することも途切れることもなく主走査線52に沿って走査することができる。
ここで、ポリゴンミラー24の外形は円ではなく正多角形状であるため、ポリゴンミラー24の回転中心(ミラー回転軸108の軸線)から光の反射位置(偏向中心C)までの距離は、ポリゴンミラー24の回転角に応じて変動する。従って、仮にミラー回転軸108を一定の位置に固定したとすれば、光の反射位置が上下に変動することとなり、光の走査の歪み等が生じることになる。本実施形態では、この問題点に着目し、ポリゴンミラー24の回転中心から光の反射位置までの距離の変動に対応して、後に詳述するポリゴンミラー回転装置100の往復運動機構115を用いてポリゴンミラー24を上下に往復移動することとしている。
以下では、往復運動機構115を有するポリゴンミラー回転装置100の詳細な構成について、図5を参照して説明する。図5は、本実施系形態に係るポリゴンミラー回転装置100の構成を示す概略図である。
上述したように、ポリゴンミラー回転装置100は、ポリゴンミラー24を等速度で回転させるための装置である。また、このポリゴンミラー回転装置100は、ポリゴンミラー24の回転に伴って光の反射位置が変動するのを抑制することができる。
本実施形態のポリゴンミラー回転装置100は、第1ベース部材101、第2ベース部材102、モータ103、カム回転軸104、カムプレート105、支持部材106、伝達軸107、ミラー回転軸108等を備える。
第1ベース部材101は固定側のベース部材として機能するものであり、前述の光書込装置32が備える図示しないフレームに固定される。第1ベース部材101には、長い軸状の部材であるカム回転軸104が、その軸線を水平に向けた状態で回転可能に支持される。また、第1ベース部材101には、支持部材106を上下移動可能に案内するためのリニアガイド(直線案内機構)113のレール部分が固定される。
カム回転軸104は、ポリゴンミラー回転装置100に動力を入力するための入力軸としての機能を有する。このカム回転軸104の一側の端部は第1ベース部材101から突出しており、この突出部分に、駆動源としてのモータ103が備える出力軸がカップリングを介して連結されている。カム回転軸104においてモータ103が接続される側と反対側の端部には、ベベルピニオン141が固定されている。
カム回転軸104の中途部には、カムプレート105が相対回転不能に固定される。このカムプレート105は正3角形状の板カムとして構成されており、その3角形の頂点部分には回転可能なローラ151がそれぞれ支持される。このローラ151は、カムプレート105の直上方に配置された支持部材106の下縁部(後述のカム面106a)に接触することができる。このカムプレート105及びローラ151及びカム面106aにより、支持部材106を周期的に運動させるカム機構111が構成されている。
第1ベース部材101には、筒状の回転ボス131が、その軸線を上下方向に向けた状態で回転可能に支持されている。この回転ボス131にはベベルギア142が固定され、このベベルギア142が、カム回転軸104に固定されているベベルピニオン141と噛み合っている。回転ボス131の軸孔には、当該回転ボス131の回転を伝達軸107に伝達するためのスプラインハブ132が固定される。
第2ベース部材102は、移動側のベース部材として機能するものであり、支持部材106に固定されている。この第2ベース部材102には、長い軸状の部材であるミラー回転軸108が、その軸線を水平に向けた状態で回転可能に支持される。ミラー回転軸108の軸線は、カム回転軸104の軸線の直上方に配置されるとともに、カム回転軸104の軸線と平行に向けられている。ミラー回転軸108の一側の端部には、ポリゴンミラー24の中心部が固定され、反対側の端部にはベベルギア144が固定されている。
第2ベース部材102には、長い軸状の部材である伝達軸107が、その軸線を上下方向に向けた状態で回転可能に支持されている。この伝達軸107にはベベルピニオン143が固定され、このベベルピニオン143が、ミラー回転軸108に固定されているベベルギア144と噛み合っている。また、伝達軸107は第2ベース部材102から下方に突出しており、この突出部分はスプライン軸として構成されている。そして、このスプライン軸の部分が、前述の回転ボス131のスプラインハブ132に差し込まれている。これにより、ベベルギア142と伝達軸107とが、相対回転不能に、かつ軸方向での相対移動が可能に連結される。
ポリゴンミラー24は、正多角形状(具体的には、正6角形状)に構成されている。このポリゴンミラー24がミラー回転軸108とともに回転することで、前述の第2折返しミラー64で反射されて一定の向きに入射するレーザ光が、ポリゴンミラー24の各辺の反射面により偏向される。本実施形態では、レーザ光がポリゴンミラー24の回転中心に向かって下方に入射するように光軸が調整されている。
支持部材106は、板状に形成されており、その厚み方向がミラー回転軸108と平行となるように配置される。この支持部材106は、第1ベース部材101及びミラー回転軸108を介して、ポリゴンミラー24を回転可能に支持している。支持部材106は、リニアガイド113が備えるキャリッジに固定されている。従って、支持部材106はリニアガイド113の案内により上下方向に移動可能である。
支持部材106の下端面には、カムプレート105が接触可能な円弧状のカムプロフィールを有するカム面106aが形成される。そして、このカム面106aがバネ等の付勢部材により付勢されてカムプレート105(厳密には、ローラ151)に常時接触することで、荷重が作用する支持部材106が下側から受け止められている。従って、カムプレート105を回転させて支持部材106を変位させることで、ポリゴンミラー24の回転軸を上下方向(即ち、ポリゴンミラー24に光が入射する方向と平行な方向)に往復運動させることができる。
なお、支持部材106の上下方向の移動に伴って、第2ベース部材102、ベベルピニオン143、ベベルギア144、及び伝達軸107等も一体的に移動する。しかしながら、伝達軸107とベベルギア142とが上述のとおりスプライン結合されているので、モータ103の動力をポリゴンミラー24に問題なく伝達することができる。
この構成で、モータ103の駆動力は、カム回転軸104、伝達軸107及びミラー回転軸108の順に伝達されて、ポリゴンミラー24を回転させる。また、カム回転軸104がカムプレート105を回転させるのに伴って支持部材106が上下方向に往復運動し、この結果、ポリゴンミラー24の回転軸が上下方向に変位する。
以上に示すように、カム回転軸104、ベベルピニオン141、ベベルギア142、伝達軸107、ベベルピニオン143、ベベルギア144及びミラー回転軸108により動力伝達機構112が構成されており、この動力伝達機構112を介して、カムプレート105はポリゴンミラー24と機械的に連動して回転するようになっている。ここで、ベベルピニオン143とベベルギア144との間では回転を等速で伝達するように歯数比が設定されているが、ベベルピニオン141とベベルギア142の間では回転を1/2に減速して伝達するように歯数比が設定されている。従って、カム回転軸104はミラー回転軸108の2倍の速さで回転する。言い換えれば、カムプレート105はポリゴンミラー24の2倍の角速度で回転する。
以上のような構成のポリゴンミラー回転装置100において、カム機構111、動力伝達機構112、及びリニアガイド113等によって、支持部材106を周期的に往復運動させる往復運動機構115が構成されている。この往復運動機構115は、ポリゴンミラー24がなす正6角形の1辺に相当する中心角(60°)だけポリゴンミラー24が回転する毎に支持部材106が1回の往復を行うように、ポリゴンミラー24の回転と同期して支持部材106を往復運動させる。
本実施形態のポリゴンミラー回転装置100では、上述した光の反射位置が上下に変動する問題を解消するために、ポリゴンミラー24及びカムプレート105の位相が適宜に調整され、また、ポリゴンミラー24、支持部材106(カム面106a)、及びカムプレート105等の寸法が適宜に調整されている。
以下では、ポリゴンミラー24及びカムプレート105の位相、並びに、ポリゴンミラー24、支持部材106(カム面106a)及びカムプレート105等の形状について、図6から図8までを参照して詳細に説明する。図6は、ポリゴンミラー24及び支持部材106が往復ストロークの上限に位置するときの様子を示す模式図である。図7は、ポリゴンミラー24及び支持部材106が往復ストロークの下限に位置するときの様子を示す模式図である。図8は、カム面106aのカムプロフィールを説明する概念図である。
図6に示すように、カムプレート105が有する3つのうち何れかのローラ151が上限位置にあるとき、当該ローラ151は支持部材106のカム面106aの円弧の中央の位置(最も窪んだ位置)に接触する。このとき、支持部材106は、ローラ151によって押し上げられることにより、往復ストロークの上限位置まで上昇する。この状態でのポリゴンミラー24の回転角は、その回転軸に沿う方向で見たときに1つの辺の中央(中点)の位置に光が入射するように設定されている。即ち、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離が最も短くなる回転角にポリゴンミラー24があるときに、ローラ151による押上げ量が最大となるように、ポリゴンミラー24及びカムプレート105の位相が調整されている。
図7に示すように、カムプレート105が図6の状態からカム回転軸104回りに60°回転したとき、ローラ151は支持部材106のカム面106aの円弧の端部に接触している(なお、この時点で、もう1つのローラ151が、カム面106aの円弧の反対側の端部に接触し始める)。このとき、支持部材106は、カム面106aがローラ151に接触した状態を保ちながら、往復ストロークの下限位置まで下降する。この状態でのポリゴンミラー24の回転角は、その回転軸に沿う方向で見たときに1つの頂点の位置に光が入射するように設定されている。即ち、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離が最も長くなる回転角にポリゴンミラー24があるときに、ローラ151による押上げ量が最小となる。
更に言えば、1つの頂点が光の反射位置となる回転角から次の頂点が光の反射位置となる回転角までポリゴンミラー24がミラー回転軸108回りに60°だけ回転する間に、ローラ151は、カム面106aの一端部に接触する位置からカム面106aの他端部に接触する位置まで、カム回転軸104回りに120°だけ回転する。
この構成で、ローラ151による押上げ量の変動の大きさが、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離の変動量と一致していれば、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離が最大になるときと最小となるときとで光の反射位置が変動しないようにすることができる。
本実施形態において、カム回転軸104からローラ151の中心までの長さがaとされ、ポリゴンミラー24の1辺の長さは2aとされている。この条件で、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離の変動量は、ポリゴンミラー24がなす正6角形の外接円の半径(2a)と、当該正6角形の内接円の半径(√3・a)と、の差に等しいから、(2−√3)aで表される。
一方、上述のようにカム回転軸104の中心からローラ151の中心までの長さをaとしたとき、ローラ151が図7の位置から図6の位置(上限位置)まで移動するときのローラ151の上下方向の変位量は、正3角形の幾何学的関係により、a/2で表される。
ここで、支持部材106が備えるカム面106aのカムプロフィールが仮に円弧でなく直線(水平面)である場合、ローラ151が図7の位置から図6の位置(上限位置)まで移動するときのローラ151の上下方向の変位量(a/2)がそのまま、支持部材106及びポリゴンミラー24を押し上げる量となり、上述の変動量に対して押し上げ過ぎとなる(a/2>(2−√3)a)。そこで、カム面106aのカムプロフィールを上側に窪んだ円弧状とすることで、支持部材106及びポリゴンミラー24の押上げ量が過剰にならないように調整している。カム面106aは、カムプレート105の回転軸に沿う方向で見たときに、その中央が上側に最も窪んだ形状を有している。
ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離が最大になるときと最小となるときとで光の反射位置が変動しないようにするためには、カム面106aの円弧の中央(中点)の両端部に対しての窪み量をJとすると、a/2−J=(2−√3)aが成り立つことが必要である。この式を解くと、J=(√3−3/2)aとなる。
ところで、支持部材106が図6の上限位置から図7の下限位置まで移動するまでに、カムプレート105は30°回転するので、このときのローラ151の左右方向の移動量は、幾何学的関係により(√3/2)aとなる。円弧の中央(中点)から一端までの左右方向の長さが(√3/2)aであり、かつ円弧の中央(中点)と一端との高低差が(√3−3/2)aであるような円弧を考えると、図8に示すようになり、半径が√3・a、中心角が60°の円弧に一致する。
従って、このような円弧をカムプロフィールとして採用すれば、支持部材106の往復ストロークの大きさを(2−√3)aとすることができ、少なくとも図6の状態と図7の状態とで、ポリゴンミラー24上の光の反射位置が変動しないということができる。
次に、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の光の反射位置までの距離が最大になるとき(図7)と最小となるとき(図6)との間の、中間の回転角だけポリゴンミラー24が傾いているときの、光の反射位置について詳細に検討する。なお、今までの説明ではローラ151の半径をゼロとみなしていたが、以後ではローラ151の半径も考慮して説明する。
ポリゴンミラー24の回転中心が上下に移動しないと仮定したときに、図6の状態(即ち、ミラー回転軸108の中心からポリゴンミラー24上の反射位置までの距離が最小となる状態)でのポリゴンミラー24の角度を基準(θ=0°)として、ポリゴンミラー24が図9に示すようにθだけ回転したときの光の反射位置の変動量(上方がプラス)をXとすると、幾何学的関係により、Xは以下の式で表される。
X=√3・a(1/cosθ−1)
なお、カムプレート105はポリゴンミラー24の2倍の角速度で回転するので、ポリゴンミラー24の回転角を上記のようにθと表した場合、カムプレート105の回転角は2θで表される。これにより、図9に示すようにカムプレート105が2θだけ回転したときの、ローラ151の中心位置が左右方向へ移動した長さをgとすると、幾何学的関係により、gは以下の式で表される。
g=a・sin2θ
ここで、上述の説明に基づき、かつ、ローラ151の半径Rを考慮し、カム面106aのカムプロフィールとして、半径√3・a+Rの円弧を採用したとする。図10に示すように当該円弧の中央(中点)からαだけ傾いた角度の部分にローラ151が位置している場合に、ローラ151の中心位置が円弧の中央から左右方向へ移動した長さをwとすると、幾何学的関係により、wは以下の式で表される。
w=√3・a・sinα
図9のようにカムプレート105が回転した結果、図10に示すようにカム面106aの円弧のうち角度αの位置にローラ151が移動しているとすると、gとwは同じ長さとなるので(g=w)、αとθの関係が以下の式で表される。
sinα=(sin2θ)/√3
上記のようにして、αとθの関係を具体的に計算して求めることができる。
また、カムプレート105が2θだけ回転した結果、ローラ151の位置がカム面106aの円弧の中心角でαだけ変化した場合、カム面106aの高さは、一番高い場所(α=0°、もっとも窪んでいる場所の高さ)よりも低くなる。これによる支持部材106(ポリゴンミラー24)の上下方向の変位量(上方をプラス)をkとすると、kは以下の式で表される。
k=(R+√3・a)(1−cosα)
上記のkは、カムプレート105が2θだけ回転した結果、ローラ151の位置がカム面106aの円弧の中心角でαだけ変化した場合、カムプロフィールに起因して支持部材106及びポリゴンミラー24が持ち上げられる量を意味している。
一方、カムプレート105が図9に示すように2θだけ回転した場合、このカムプレート105の回転に起因してローラ151が移動する上下方向の変位量(上方をプラス)をmとすると、mは以下の式で表される。
m=−a(1−cos2θ)
また、カム面106aは円弧状に形成されているので、ローラ151のカム面106aに対する接触位置は、図6に示す位置にあるとき(α=0°)はローラ151の頂点になるが、カム面106aの円弧の中心角でαに相当する角度だけローラ151が移動した状態では、図11の拡大図に示すように頂点に対して角度αだけ異なった点となる。このように、ローラ151がカム面106aの円弧の中心角でαだけ移動した場合に当該ローラ151のカム面106aに対する接触位置が変化し、これに伴って、支持部材106(ポリゴンミラー24)の上下方向の位置が影響を受ける。この影響による支持部材106の上下方向の変位量(上方をプラス)をnとすると、nは以下の式で表される。
n=−R(1−cosα)
以上を総合すると、ポリゴンミラー24の回転中心が上下に移動しないと仮定したときにポリゴンミラー24の回転によって光の反射位置が上下方向に変化する変位量(X)を、上記のカム機構による支持部材106(ポリゴンミラー24)の上下方向の変位量の合計(k+m+n)により相殺していれば、ポリゴンミラー24上の光の反射位置を変化させずに一定に維持できるということができる。
そこで、本願発明者はコンピュータを用いて、θを0°から30°まで0.1°単位で変化させながら、X+k+m+nの値を計算した。すると、例えば、aとして数十ミリメートル程度、Rとして10ミリメートル程度の具体的な値を与えた場合、全てのθにおいて、X+k+m+nの計算結果はゼロ又はゼロに極めて近い値を示した。このことにより、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100によってポリゴンミラー24を駆動させれば、ポリゴンミラー24の回転に伴って光の反射位置が変動するのを抑制することができ、ひいては走査の歪み等を低減できることが確かめられた。
以上に説明したように、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100は、ポリゴンミラー24と、支持部材106と、往復運動機構115と、を備える。支持部材106は、ポリゴンミラー24を回転可能に支持する。往復運動機構115は、ポリゴンミラー24がなす正6角形(正多角形)の1辺に相当する中心角(60°)だけポリゴンミラー24が回転する毎に支持部材106が1回の往復を行うように、ポリゴンミラー24の回転と同期して支持部材106を往復運動させる。
これにより、正6角形状(正多角形状)のポリゴンミラー24の回転に伴って光の反射位置が変動するのを、支持部材106とともにポリゴンミラー24が往復運動することによって抑制することができる。従って、走査の歪み等を低減することができる。
また、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100においては、往復運動機構115による支持部材106の往復ストロークが、ポリゴンミラー回転装置100がなす正6角形(正多角形)の外接円の半径と、当該正6角形の内接円の半径と、の差と等しい。
これにより、ポリゴンミラー24の角度に応じた支持部材106の変位を適切に定めることで、光の反射位置の変動を実質的にゼロにすることが可能になる。
また、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100においては、往復運動機構115はカム機構111を備え、このカム機構111はカムプレート(回転カム)105を備える。カムプレート105は、ポリゴンミラー24と機械的に連動して回転する。
これにより、ポリゴンミラー24の回転に正確に同期して支持部材106を往復運動させることができる。また、ポリゴンミラー24を回転させる駆動源と、カムプレート105を回転させる駆動源と、を共通化できるので、簡素な構成を実現できる。
また、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100においては、ポリゴンミラー24がなす正6角形(正多角形)の辺の数は偶数(6つ)である。カムプレート(回転カム)150は、ポリゴンミラー24の辺の数の半分の辺(3つ)を有する正多角形状のカムとして構成されるとともに、ポリゴンミラー24の2倍の角速度で回転する。
これにより、カムプレート(回転カム)150の形状を単純化かつ小型化することができる。また、正3角形(正多角形)として構成されるカムプレート105の辺の数が少ないので、カムプレート105のローラ(頂点部)151が相手の部材である支持部材106を押すストロークが大きくなり、支持部材106の十分な往復ストロークを確保することができる。
また、本実施形態のポリゴンミラー回転装置100においては、カムプレート(回転カム)150が接触するカム面106aが円弧状に形成されている。
これにより、カム面106aの単純な形状を実現することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、回転カムはプレート状の形状を有するものとしたが、必ずしもこれに限るものではない。即ち、回転カムは、支持部材を変位させて往復運動させることが可能な形状のものであればよい。
上記の実施形態では、回転カム(カムプレート105)は、その多角形状(3角形状)の頂点の部分にローラ151,151,・・・を備えるものとしたが、ローラ151,151,・・・は必須の構成ではない。回転カムがローラを備えない構成とした場合、例えば、その多角形状の角部を丸みを帯びた形状とし、当該角部で支持部材106に接触して当該支持部材106を変位させるものとすることができる。
上記の実施形態では、回転カムは3角形状であるものとしたが、その辺の部分は直線状でなくてもよい。即ち、回転カムを、ポリゴンミラー24の半数の辺の多角形の各辺に所定の曲線を形成したものとしてもよい。
上記の実施形態では、ポリゴンミラー24がなす正多角形の辺の数は6つであるものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えばこれに代えて、ポリゴンミラーを正8角形状としたり、正16角形状としたりしてもよい。
上記の実施形態においては、支持部材106及びポリゴンミラー24は上下方向に往復運動されるものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えばこれに代えて、左右方向或いは前後方向に往復運動されるものとしてもよい。その場合にも、上記の実施形態で示したのと同様に、回転カムと支持部材の接触状態を保つための付勢部材が備えられるものとすることができる。
上記の実施形態においては、ポリゴンミラー回転装置100は、光書込装置32に備えられるものとしたが、これに限るものではなく、例えばソーラーパネル等の製造時に表面を加工するために用いられる光照射装置に備えられていてもよい。あるいは、検知対象の光の入射角を変更させながら読み取る光読取装置に、本発明のポリゴンミラー回転装置を適用してもよい。