JP6785347B1 - 床版構造および床版取替え方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、コンクリート床版が取り替えを要するほど傷んでいる橋梁の多くは交通量が多いケースであり、コンクリート床版を取り替える際に交通量を制限したり、交通止めを行う必要があった。そのため、コンクリートの床版の取り替える際の交通制限にかかる必要時間が短いことが求められており、その点で改善の余地があった。
また、鋼床版の横リブは床版支持ブラケットに載置して当該床版支持ブラケットに取り付けられているが、基本的にこの床版支持ブラケットは片持ち梁として主桁に取り付けられている。そのため、鋼床版の重量を支える床版支持ブラケットは大きな強度を有する必要がある。
さらに、本発明では、充填される不定形材料に埋設されるずれ止め部材によって主桁と鋼床版とが橋軸方向にせん断力を確実に伝達し,構造的に一体化することができる。
なお、この不定形材料には大きな強度を求める必要はない。そもそもコンクリート部も、十分な施工技術の無かった時代に打設されたコンクリートであり、さらに、長期間共用されていたことから、確実な設計が可能なだけの強度を保証することは困難であるため、そこに充填する不定形材料に大きな強度を求めなくてもよい。
そして、この場合には、鉄筋コンクリート床版を一体的に除去する工法のため、騒音、振動、粉じんの発生を低減することができる。
そして、切断により主桁上フランジの上面に残ったスタッド等(第1突設部)の上端に第2突設部をスタッド溶接により固定することで、第2突設部を主桁上フランジの上面から第1突設部を介して上方に向けて突出させることができる。そして、第2突設部は充填される不定形材料に埋設されるため、主桁と鋼床版とが橋軸方向にせん断力を確実に伝達することができる。この場合、主桁や主桁上フランジ上面に少量だけ残ったコンクリートを、第2突設部の固定のためにすべてを除去する必要がなくなるので、通常は当該除去作業に使われるコンクリートブレーカーやグラインダー、チッパー等を使う必要がなくなり、騒音、振動、粉じんの発生を大幅に低減できる。
また、この場合には、コンクリート部の上面に第1突設部の上端が露出した状態で設けることができるので、コンクリート部内に埋設されている第1突設部の上端を露出する切削作業が不要となり、コンクリート除去作業にかかる手間や時間をより低減することができる。
図1及び図2に示すように、本第1実施形態による床版構造は、橋梁10の主桁11に支持されて敷設されている鉄筋コンクリート床版14の一部を鋼床版30(図3(a)、(b)、及び図13(a)、(b)参照))に取り替える構造である。つまり、第1実施形態では、橋幅方向Xに隣り合う主桁11、11の間隔が3m程度あり、橋幅方向Xに鉄筋コンクリート床版14の一部を切断して、新設の鋼床版30に取り替える場合に適用される。
図1及び図2に示すように、橋梁(橋梁の構造)10は、主桁11、横桁12、対傾構13および鉄筋コンクリート床版14を備えている。
鋼床版30は、図3(a)、(b)に示すように、デッキプレート31と、デッキプレート31の下面に溶接等によって接合された複数の縦リブ32と、縦リブ32に直角に配置された横リブ33と、を備えている。デッキプレート31の上面には予め舗装部34が施工されている。デッキプレート31の外周縁部31aは舗装部34の外周縁部34aより外側に突出している。
なお、本実施形態では、主桁横縦リブ32Aは、他の縦リブ32よりも十分に下方に突出した状態で設けられているが、必ずしもこのような長さで突出される必要はなく、主桁上フランジ11bの上面11cよりも下方であればよい。これは型枠としての役割を容易に果たしうるためである.また,型枠の設置の方式によれば,主桁上フランジ11bの宇和面11cよりも上であってもよい。
具体的には、デッキプレート31の下面には、橋幅方向Xに延在する2つの横リブ33(33A,33B)が主桁11を挟んで溶接等によって接合されている。
なお、以下でいう右側とは、本明細書の表示面に向かって右側のことを意味する。左側についても同様である。
床版構造は、主桁11の主桁上フランジ11bの上面11cから突出するずれ止め部材50と、ずれ止め部材50の一部を埋設し、主桁上フランジ11bの上面11cに薄い厚さ(例えば2〜3cm)で残置されたコンクリート床版残置部21と、主桁上フランジ11bの上方及び側方に間隔をあけてずれ止め部材50に被せるように配設された鋼床版30と、主桁上フランジ11bの上面11c側において、一対の主桁横縦リブ32A、32A同士の間に充填されてずれ止め部材50を一体的に埋設するモルタル47(不定形材料)と、を備えている。
なお、本実施形態では、主桁上フランジ11bの上面11cのコンクリート床版残置部21と、鋼床版30(対向する一対の主桁横縦リブ32A、32Aと、デッキプレート31)と、によって囲まれる領域をコンクリート除去領域2Aとする。コンクリート除去領域2Aの内側にモルタル47が充填される。
ずれ止め部材50は、本実施形態では、橋幅方向Xに間隔をあけて2本設けられ、橋軸方向Zにも間隔をあけて複数配列されている。
このように主桁上フランジ11bの上面11cの上にずれ止め部材50を溶接すれば、主桁上フランジ11bの上のコンクリート床版残置部21を全く除去する必要がない。
スタッド52は、上端に径方向に拡径された定着部52aを有している。スタッド52は、上述したように鉄筋コンクリート床版14を切断してコンクリート床版残置部21を残置した施工後に、定着鉄筋51の上端51aにスタッド52の下端をスタッド溶接、あるいは突合せ溶接により固着することにより定着鉄筋51と一体的に設けられている。
これらのずれ止めスタッド58は、コンクリート除去領域2Aに充填されたモルタル47に一体的に埋設されている。ずれ止めスタッド58も、鋼床版30と主桁11の間のずれ止めとして機能し、橋軸方向Zのせん断力を伝達する作用を有している。
この長さL1は、主桁ウエブ11aの厚さの38倍以下であることが好ましい。これは、主桁上フランジ11bと主桁ウエブ11aとの間の溶接部に発生する応力が、疲労の生じないレベルまで十分に低減されるためである。
また、厚肉断面のウエブなども製作されるようになっており、この場合には1600mmの桁高で9mmの板厚とした場合のリブ取付部材の長さL1である224mmを、最低限の離間距離として設定する。よって、主桁上フランジ11bと主桁ウエブ11aとの間の応力を低減するには、長さL1として224mm以上の間隔を確保すれば適切であると言える。
また、座屈のことを考慮に入れると、道路橋示方書に記載されているように、主桁ウエブ11aに高強度鋼SBHSを使った場合の座屈耐力の低減が無いレベルの最大限の無補剛区間幅として、板厚の38倍を設定することが設計的にも適切な上限値である。
先ず、準備工程(図7のステップS1)として、橋梁10の下に、図示しない全面吊足場を設置し、この全面吊足場から、新設の鋼床版30の設置(取替え)の際に干渉する部材の撤去、改良、仕上げ(一部グラインダー作業)を行う。なお、検査等のためなどに全面足場が予め設置されている場合は、その足場を使って同じ作業を行うことができる。
なお、図9(b)は、図9(a)における右側の主桁11の、横リブ取付部材16を含む断面図である。なお、以下でいう右側とは、本明細書の表示面に向かって右側のことを意味する。左側についても同様である。
また、固定プレート16aにはボルト孔16cが複数設けられ、連結プレート16bにはボルト孔16dが複数設けられている。
また、中央部の主桁ウエブ11aの反対側(左側の主桁11側)のウエブ面には、中央部の主桁11と左側の主桁11とに支持されて敷設されている鉄筋コンクリート床版14の一部を新設の鋼床版30に取り替える際に、同様にして横リブ取付部材16を取り付ける。
なお、横リブ取付部材16を主桁11に取り付けた後、図11に示すように、必要に応じて、上部交通の車線規制を行う(ステップS3)。車線規制を行う場合、路面の幅方向(橋幅方向X)の中央部に仮設ガード17を橋軸方向Zに所定間隔で立設する。図11は、右側の1車線を規制したものを示していて、仮設ガード17より左側が車両通行帯であり、右側が工事帯となっている。
これは例えば宮地エンジニアリング株式会社のM−SR工法のように、鉄筋コンクリート床版14と主桁上フランジ11bの上面11cとの間を狙って、主桁上フランジ11bと平行にワイヤーソーを水平に進行させて鉄筋コンクリート床版14を主桁上フランジ11bを切り離すことが行われている。この工法では、ワイヤーソーを主桁上フランジ11bに接触させられないために、この除去部20において主桁上フランジ11bの上面11c側にコンクリート床版残置部21が残置されることになる。
この際、上述したように主桁上フランジ11bの上面11c側に設けられている図5(a)に示すコンクリート床版残置部21以外を除去して空間(コンクリート除去領域2A)を形成する。本実施形態では、主桁11の主桁上フランジ11bの上面11c側に所定厚さのコンクリート床版残置部21を残置する。
なお、主桁上フランジ11bの橋幅方向Xの端部と、この端部と対向している主桁横縦リブ32A,32Aの橋幅方向Xの面との間には隙間があるので、この隙間にシール材36を嵌め込む。また、主桁横縦リブ32A,32Aの主桁上フランジ11bと対向する面から、シール材36の下面と主桁上フランジ11bの下面とにわたって、コンクリート型枠、防水、防蝕のためのチタン箔37を貼り付ける。
そして、同軸に配置されているボルト孔42c,16d,42cおよびボルト孔42c,33g,42cにそれぞれ高力ボルト45を挿通したうえで、この高力ボルト45にナット45aを螺合して締め付けることによって、横リブ33Bを当該横リブ33Bの橋幅方向Xの端部33eにおいて、当該端部33eを直近の主桁ウエブ11aに摩擦接合により剛結合する。なお、図16では、高力ボルト45の図示を省略している。
なお、このようなモルタル47の充填作業は、後述する鋼床版結合工程の後に行ってもよい。また、全体作業効率化のために、何パネル分かの鋼床版30の施工後にまとめて充填してもよい。鋼床版30に作用する死荷重および活荷重(交通荷重)は、設計的には横リブ33を通じて主桁ウエブ11aに伝達されるためである。
また、橋幅方向X及び橋軸方向Zにおいて、鋼床版30の外周縁部31aと鉄筋コンクリート床版14の橋軸方向Zおよび橋幅方向Xに沿う縁部(外周縁部32a)との間には隙間Sが設けられている。
また、主桁11と鋼床版30とが橋軸方向Zにせん断力を伝達するずれ止め部材50及びモルタル47を介して結合されている。
2つめの鋼床版30の取り替えを行う場合、基本的に上述した工程を順次繰り返すことによって行う。ただし、各工程の詳細な説明は省略する。
まず、図20及び図21に示すように、工事帯において、先に取り換えた(新設した)鋼床版30と橋軸方向Zにおいて隣接する鉄筋コンクリート床版14の一部のうち、橋軸方向Zの所定の幅内において主桁上フランジ11bの上面側に設けられている部分以外を除去することで、鉄筋コンクリート床版14の一部に除去部20を設けるとともに、当該除去部20において主桁上フランジ11bの上面側にコンクリート床版残置部21を残置する。また、主桁ウエブ11aの上部に横リブ取付部材16を高力ボルトによってボルト結合する。
次に、鋼床版30の横リブ33を当該横リブ33の端部において、当該端部に直近の主桁ウエブ11aに、横リブ取付部材16によって剛結合する。
また、この段階において、図24に示すように、隣り合う鋼床版30,30同士はパネル間継手35を使用して高力ボルト46によって接合する。このパネル間継手35は、2面せん断のボルト摩擦接合によって隣接する鋼床版30,30どうしを一体化するものである。このパネル間継手35によって、鋼床版30のデッキプレート31の橋軸方向Z(図24参照)および橋軸直角方向、さらに縦リブ32、主桁横縦リブ32A(図24参照)のそれぞれが2面せん断のボルト摩擦接合によって接合される。なお、パネル間継手35を設ける場合には、先だって存在する仮止め板55が存在する場合には、その仮止め板55は撤去する。
図25では、一方側の車線において取り替えた鋼床版30が2枚記載されているが、実際は橋軸方向Zにおいて鋼床版30は所定数だけ連続して施工(新設)されている。
なお、他方側の車線において、鋼床版30を新設する場合、一方側の車線において、鋼床版30を新設した場合と同様にして鋼床版30を新設するので、以下ではその方法を簡単に説明する。
そして、他方側の車線について上部交通を規制(図示せず)した後、図25及び図26に示すように、他方側の車線の鉄筋コンクリート床版14の少なくとも一部のうち、主桁11の主桁上フランジ11bの上面側に設けられている部分以外を除去することで、鉄筋コンクリート床版14の少なくとも一部に除去部20を設けるとともに、この除去部20において主桁上フランジ11bの上面側にコンクリート床版残置部21を残置する(鉄筋コンクリート床版除去工程)。
次に、主桁11と鋼床版30とを橋軸方向Zにせん断力を伝達するずれ止め部材50の定着鉄筋51及びスタッド52を介してモルタル47によって結合する。
そして、橋梁において予定していた区間において鋼床版30の取り替えが終了することによって、工事全体を終了する。
また、鋼床版30に、この鋼床版30の高さを調整可能な高さ調整ボルト40がコンクリート床版残置部21に当接可能に螺合され、鋼床版配設工程の後に、高さ調整ボルト40を回すことによって、鋼床版30の高さを調整する。
さらに、鋼床版配設工程の後に、鋼床版30と主桁上フランジ11bとコンクリート床版残置部21との間に、モルタル47を充填する。
さらに、本実施形態では、充填されるモルタル47に埋設されるずれ止め部材50によって主桁11と鋼床版30とが橋軸方向Zにせん断力を確実に伝達し、構造的に一体化することができる。
そして、この場合には、鉄筋コンクリート床版14を一体的に除去する工法のため、騒音、振動、粉じんの発生を低減することができる。
また、この場合には、コンクリート床版残置部21の上面に定着鉄筋51の上端51aが露出した状態で設けることができるので、コンクリート床版残置部21内に埋設されている定着鉄筋51の上端51aを露出する切削作業が不要となり、コンクリート除去作業にかかる手間や時間をより低減することができる。
図30及び図31に示すように、第2実施形態による床版構造は、接続部材50A(ずれ止め部材)をボルト締結によりコンクリート床版残置部21(コンクリート部)を介して主桁11の主桁上フランジ11bに固定した構造である。本実施形態でも、上記の第1実施形態と同様に主桁上フランジ11bの上面11cに所定の厚みで重なるようにコンクリート床版残置部21が残置されている。
主桁11の主桁上フランジ11b及びコンクリート床版残置部21には、それぞれ厚さ方向に貫通する複数の貫通孔11d、21cが形成されている。貫通孔11d、21cは、同軸に設けられ、主桁上フランジ11bの幅方向の中心を挟んだ両側に設けられ、さらに橋軸方向Zに沿って複数配列されている。
縦板53は、鋼床版30の主桁横縦リブ32A、32Aを主桁11に被せて配置する設置位置において、主桁11の主桁ウエブ11aと同軸となる位置に設けられている。横板54は、下面54aをコンクリート床版残置部21の上面21aに当接された状態で貫通孔11d、21cを介してボルト54Aとナット54Bを使用したボルト締結により主桁上フランジ11bに固定されている。
そして、第2実施形態では、コンクリート床版残置部21よりも上方に突出した縦板53がモルタル47に埋設されているため、コンクリート床版残置部21が長期的な荷重等よって強度を低下してしまう場合でも、有害な変形などを生じずに安定した構造を保つことができる。
図32及び図33に示すように、第3実施形態による床版構造は、鋼床版30に設けられる横リブ330を、主桁上フランジ11bと鋼床版30のデッキプレート31、一対の主桁横縦リブ32A、32Aとに囲まれた接合領域に配置してずれ止め部材として機能させた構造である。
横リブ330は、一対の主桁横縦リブ32A、32Aを橋幅方向Xに貫通して連続して設けられている。通し横リブ331において、一対の主桁横縦リブ32A、32A間に介在している部分がずれ止め部材となる。
また、本実施形態では、通し横リブ331はモルタル47によって固定されるので、補剛材が無くとも座屈を生じるおそれはない。
そして、本実施形態では、通し横リブ331は主桁11左右の横リブ間を連続とするため、横桁やデッキプレート31の発生応力を低減することができる。
例えば、主桁上フランジ11bを厚さ方向に貫通する貫通孔を設け、当該貫通孔に挿通され、主桁上フランジ11bの下面側からナットにより固定された棒材をずれ止め部材とする構成であってもよい。この場合には、主桁上フランジ11bに対して上面側のコンクリート床版残置部21とともに貫通孔を設けて、その貫通孔に棒材を挿通させてナットで固定するという簡単な作業により棒材をずれ止め部材として設けることができる。そして、コンクリート床版残置部21よりも上方に突出した棒材はモルタル47(不定形材料)に埋設されるため、主桁11と鋼床版30とが橋軸方向Zにせん断力を確実に伝達することができる。
10 橋梁(橋梁の構造)
11 主桁
11a 主桁ウエブ
11b 主桁上フランジ
11c 上面
11d 貫通孔
14 鉄筋コンクリート床版
15 舗装部
16 横リブ取付部材
18 高力ボルト
20 除去部
21 コンクリート床版残置部(コンクリート部)
21a 上面
21c 貫通孔
22 被りコンクリート
30 鋼床版
31 デッキプレート
32 縦リブ
32A 主桁横縦リブ
33(33A,33B) 横リブ
34 舗装部
40 高さ調整ボルト
41 ねじ孔
47 モルタル(不定形材料)
50、50B ずれ止め部材
50A 接続部材(ずれ止め部材)
50a 定着部
50b 基端部
51 定着鉄筋(第1突設部)
51a 上端
52 スタッド(第2突設部)
52a 定着部
53 縦板
54 横板
330 横リブ
331 通し横リブ(ずれ止め部材)
Claims (6)
- 橋梁の主桁に支持された床版構造であって、
前記主桁の主桁上フランジの上面から突出するずれ止め部材と、
前記主桁上フランジの上方及び側方に間隔をあけて前記ずれ止め部材に被せるように配設された鋼床版と、
を備え、
前記鋼床版は、前記主桁上フランジの上方に配置されたデッキプレートと、前記デッキプレートの下面側において橋軸方向に配設された主桁横縦リブと、を有し、
前記主桁の主桁上フランジは、橋幅方向に隣り合って配置される一対の前記主桁横縦リブ同士の間に配置され、
前記主桁上フランジの上面には、所定の厚みで重なるように鉄筋コンクリート床版のコンクリートが部分的に残置されたコンクリート部が設けられ、
前記一対の前記主桁横縦リブの互いに対向する内面にずれ止めが突設され、
前記主桁上フランジの上面側において、前記一対の主桁横縦リブ同士の間に、前記ずれ止め部材を一体的に埋設する不定形材料が充填されていることを特徴とする床版構造。 - 前記ずれ止め部材は、前記主桁上フランジの上面に一体に固定された第1突設部と、該第1突設部の上端に設置された第2突設部と、を有し、
前記第1突設部は、前記コンクリート部に埋設され、当該第1突設部の上端が前記コンクリート部の上面と面一となっていることを特徴とする請求項1に記載の床版構造。 - 前記主桁上フランジを厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記ずれ止め部材は、前記貫通孔に挿通され、前記主桁上フランジの下面側からナットにより固定された棒材であることを特徴とする請求項1に記載の床版構造。 - 前記鋼床版には、当該鋼床版の高さを調整可能な高さ調整ボルトが前記主桁上フランジに当接可能に螺合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の床版構造。
- 前記主桁上フランジ及び前記コンクリート部を厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記ずれ止め部材は、前記鋼床版の前記デッキプレートの下面から下方に垂設され橋軸方向に延びる縦板と、前記縦板の下端から橋幅方向に張り出す横板と、を有し、
前記横板は、前記コンクリート部の上面に当接された状態で前記貫通孔を介してボルト締結により前記主桁上フランジに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の床版構造。 - 橋梁の主桁に支持されて敷設されている既設の鉄筋コンクリート床版の一部を鋼床版に取り替える床版取替え方法であって、
前記鉄筋コンクリート床版を除去し、主桁上フランジの上面に所定の厚みで重なるように前記鉄筋コンクリート床版のコンクリートが部分的に残置されたコンクリート部を設ける工程と、
主桁上フランジの上面から突出するようにずれ止め部材を設ける工程と、
前記鋼床版を前記主桁上フランジの上方及び側方に間隔をあけて前記ずれ止め部材に被せるように配設する工程と、
橋軸方向に配設された一対の主桁横縦リブの互いに対向する内面にずれ止めを突設する工程と、
前記主桁上フランジの上面側において、前記一対の前記主桁横縦リブ同士の間に不定形材料を充填する工程と、
を有することを特徴とする床版取替え方法。
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