JP6784723B2 - マルチプル増幅サイクル検出 - Google Patents

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Description

[政府の利益]
本発明は、米国国立衛生研究所により与えられた助成金第1U01AI082184号
下の政府支援によりなされた。米国政府は、本発明において、一定の権利を有する。
[関連出願の相互参照]
本出願は、「Multiple Amplification Cycle Dete
ction」という名称で2012年9月10日に出願された米国仮特許出願番号第61
/699,103号の利益および優先権を主張し、その全体が参照することにより本明細
書の一部をなすものとする。
米国、カナダ、および西欧では、感染性疾患はヒトの死亡率のうち約7%を占めるが、
開発途上地域では、感染性疾患はヒトの死亡率のうち40%超を占めている。感染性疾患
は、様々な臨床徴候をもたらす。共通する顕在的症状には、発熱、肺炎、髄膜炎、下痢、
および血液を含有する下痢がある。身体徴候によって、病原因子として、いくつかの病原
体が示唆され、その他の病原体は除外されるのであるが、様々な潜在的な原因物質が依然
として存在することから、明確な診断には、様々なアッセイの実施が要請されることが多
い。病原体を診断するための従来の微生物学的な手法では数日間または数週間を要する可
能性があり、適正な処置コースを遅延させることが多い。
近年では、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain re
action)が、感染因子を迅速に診断するための選り抜きの方法となっている。PC
Rは、感染性疾患を診断する迅速、高感度で、特異的なツールでありうる。PCRを一次
的診断手段として使用するため挑むことは、一部の病理学的検体中に存在することが見込
まれる原因生物の多様性や生物レベルの低さである。各々の見込まれる原因生物に対して
1つずつを大規模パネルのPCRアッセイで行うことは、それらの大半は陰性であること
が予測され、実践的ではないことが多い。病原体の核酸が低濃度であり、十分な反応鋳型
を収集するには、大容量の試料が要請される場合、問題は深刻になる。いくつかのケース
では、全ての見込まれる病原因子についてアッセイするためには不十分な試料しか存在し
ない。解決法の一つは、試料を単一の反応において複数の標的について共時的にアッセイ
する「マルチプレックスPCR」を行うことである。いくつかのシステムでは、マルチプ
レックスPCRが有益であることが証明されているが、高レベルマルチプレックス反応の
頑健さおよび複数の産物について明確に解析することの困難性に関する欠点も存在する。
これらの問題を解決するため、アッセイを、続いて複数の二次PCRに分けてもよい。一
次産物内で二次反応をネスティングすることにより、頑健さが増大することが多い。しか
し、このさらなる操作によって、費用がかかる可能性があり、また夾雑または他の問題を
もたらしうる。
FilmArray(登録商標)(BioFire Diagnostics,Inc
.、Salt Lake City、UT)は、診断市場に向けて開発された、使いやす
く、高度にマルチプレックス化されたPCRシステムである。単一の試料測定器が、試料
調製とネステッドマルチプレックスPCRとを統合する診断「パウチ」に対応している。
統合型の試料調製により使いやすさがもたらされる一方で、高度にマルチプレックス化さ
れたPCRによりPCRの感度および最大で30の異なる生物について同時に調べる能力
の両方がもたらされる。このシステムは、いくつかの異なる病原体全てが、類似の臨床症
状が顕在化する場合の病原体の同定に十分に適する。現在利用可能な診断パネルには、上
気道感染についての呼吸器パネル、および血流感染についての血液培養パネルが含まれる
。他のパネルは開発中である。
FilmArrayパネルで標的とされる生物のほか、他の測定器を伴う使用のための
パネルで標的とされる生物の多くも一般に、環境内に存在する。このような環境的夾雑は
、臨床的に関連する試料の濃度を顕著に下回る濃度で存在する傾向があるが、環境的夾雑
と臨床的感染とを識別することは困難でありうる。ある種の個体はまた、染色体への組込
みを介して、潜在的なウイルス感染を有するが、この場合、染色体に組み込まれたウイル
スDNAは、臨床症状の一因となる場合もあり、臨床症状の一因とならない場合もある。
陽性結果が、臨床的に関連する感染に起因するのか、別の核酸供給源に起因するのかを決
定するための方法があることが望ましいだろう。
本開示は、臨床的に関連する増幅と、バックグラウンドの夾雑、増幅反応における交差
反応性、または染色体への組込みに由来する増幅など、他の源に由来する増幅とを識別し
ながら、多数の標的を同時に増幅するための方法に関する。
本発明の一態様では、複数の標的核酸のうちのいずれが試料中に存在するのかを同定す
るための方法およびデバイスが開示される。開示される方法は、複数の標的核酸配列のう
ちの異なる標的核酸配列に由来する遺伝子座を増幅するためのプライマーが各試料ウェル
に供給された複数の試料ウェルを準備するステップと、試料の一部を複数の試料ウェルの
各々に供給するステップと、複数の試料ウェルを、ある数の増幅サイクルを通して、同時
に増幅条件にさらすステップと、複数の試料ウェルの第1のセットの各々において、増幅
が生じたのかどうかを検出するステップと、複数の試料ウェルを、ある数のさらなる増幅
サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、複数の試料ウェルの第2のセッ
トの各々において、増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、増幅が生じた対応す
る試料ウェルを同定することにより、試料中に存在する標的核酸を同定するステップとを
含む。
別の例示的な実施形態では、試料中の染色体への組込みと臨床的に関連する感染とを識
別するための方法であって、試料と、試料に由来する標的核酸配列を増幅するためのプラ
イマーとを供給されている試料ウェルを準備するステップと、試料ウェルを、ある数の増
幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、試料ウェル内で増幅が生じたのかど
うかを検出するステップと、試料ウェルを、ある数のさらなる増幅サイクルを通して、増
幅条件にさらすステップと、試料ウェル内で増幅が生じたのかどうかを検出するステップ
とを例示的に含む方法が提供される。ある種の例示的な例では、第1の検出ステップにお
ける陽性判定が、染色体への組込みを示すことができ、第2の検出ステップにおける陽性
判定を伴う、第1の検出ステップにおける陰性判定が、臨床的に関連する感染を示すこと
ができる。
なお別の例示的な実施形態では、試料中の標的核酸を解析するための方法であって、
(a)試料と、標的核酸を増幅するためのプライマーとを含む試料ウェルを準備するス
テップと、
(b)試料ウェルを、少なくとも1つの増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステ
ップと、
(c)増幅された標的核酸の融解曲線を作成するステップと、
(d)ステップ(b)および(c)を繰り返すステップと
を含む方法が提供される。これらの方法は、融解曲線の値を決定するステップと、融解曲
線の値が所定の値を超える増幅サイクルを同定することにより、Cpを決定するステップ
とをさらに含みうる。例示的な例では、値は、融解曲線の負の導関数のピーク高またはピ
ーク面積により決定することができる。
さらに別の例では、試料中の標的核酸を解析するための方法であって、
(a)試料、標的核酸を増幅するためのプライマー、対照核酸、対照核酸を増幅するた
めのプライマー、およびdsDNA結合性色素を含む試料ウェルを準備するステップと、
(b)試料ウェルを、複数の増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、
(c)増幅された標的核酸および増幅された対照核酸の融解曲線を作成するステップと

(d)増幅された標的核酸についての値を決定するステップと、
(e)ステップ(b)、(c)、および(d)を繰り返すステップと
を含む方法が提供される。このような例示的な方法はまた、ステップ(d)で決定された
値を使用して、標的核酸についての補正された増幅曲線を作成し、補正された増幅曲線を
プロットするステップ、または2つの核酸の間の相対濃度を決定するステップも含みうる
本明細書ではまた、反応容器およびデバイスも提供される。本明細書で認識される、本
発明を実施する最良の方式を例示する、好ましい実施形態についての以下の詳細な記載を
考慮に入れれば、当業者には、本発明のさらなる特色が明らかとなろう。
本開示の一実施形態における使用のための例示的なパウチを示す図である。 3つの異なるサイクルの後における、アシネトバクターバウマニ(A.baumannii)についての増幅曲線および融解曲線を示す図である。図2Aは、偽陽性についてのデータを示し、図2Bは、真陽性についてのデータを示す。 3つの異なるサイクルの後における、カンジダトロピカリス(C.tropicalis)についての増幅曲線および融解曲線を示す図である。図3Aは、陰性試料についてのデータを示し、図3Bは、陽性試料についてのデータを示す。 3つの異なるサイクルの後における、黄色ブドウ球菌(S.aureus)についての増幅曲線および融解曲線を示す図である。図4Aは、陰性試料についてのデータを示し、図4Bは、陽性試料についてのデータを示す。 低ロード試料を検出するための、例示的なサイクリングプロトコールを示す図である。 例示的な増幅曲線および蛍光のカットオフ閾値を示す図である。 典型的な2ステップのPCRプロトコールにおいて収集されうる、例示的な温度データを示す図である。変性/アニーリングセグメントにおいて、温度はベースライン値から最大値に上昇した後、低下して、ベースラインに戻る。伸長セグメントにおいて、温度は一定に保持される。 図7の2ステップのPCRプロトコールにおいて収集されうる蛍光データの、例示的な連続モニタリングを示す図である。 典型的な2ステップのPCRプロトコールの2つのサイクルにおいて収集されうる蛍光データの、例示的な連続モニタリングを示す図である。変性セグメントにおいて、飽和しているdsDNA結合性色素はdsDNAから放出されるので、蛍光データは減少し、典型的な融解曲線に相似する。伸長セグメントにおいて、プライミングされたssDNA断片は、プライミングされ、dsDNA断片に伸長するので、蛍光データは増大する。 PCRのいくつかのサイクルにわたり、変性セグメントにおいて収集されうる例示的な蛍光データの重ね合せを示す図である。 PCRのいくつかのサイクルにわたり、変性セグメントにおいて収集される蛍光データの、例示的な負の一次導関数の重ね合せを示す図である。 対照核酸および未知の濃度の標的核酸を含むマルチプレックス化されたPCR反応に典型的な増幅曲線を示す図である。 対照核酸および標的核酸を含有するマルチプレックス反応によるPCRのいくつかのサイクルにわたり、変性セグメントにおいて収集されうる蛍光データの、例示的な負の一次導関数の重ね合せを示す図である。 図13の対照核酸および試料核酸についての、例示的な、調整されたリアルタイムPCR曲線を示す図である。PCR反応の連続モニタリングにより作成される融解曲線の負の一次導関数を対照域にわたり積分することにより、対照核酸についての調整された増幅曲線が作成される(実線)。PCR反応の連続モニタリングにより作成される融解曲線の負の一次導関数を標的域にわたり積分することにより、標的核酸についての調整された増幅曲線が作成される(破線)。 本開示の態様に従うサーマルサイクリングシステムの例示的な実施形態についてのブロックダイアグラムを例示する図である。
本明細書で使用される「ある(a)」、「ある(an)」、および「その」という用語
は、1つまたは複数の、を意味するように定義され、文脈が不適切でない限りにおいて、
複数形を含む。本明細書では、範囲を、「約」1つの特定の値から、かつ/または「約」
別の特定の値までとして表す場合がある。本明細書では、「約」という用語を、近似的に
、〜の域内の、およそ、または、ほぼ、を意味するように使用する。「約」という用語を
、数値範囲と共に使用する場合、それは、その境界を、示される数値の上方または下方に
拡張することによりその範囲を修飾する。一般に、本明細書では、「約」という用語を、
数値を、言明された値の上方または下方に、5%の差違で修飾するように使用する。この
ような範囲を表す場合、別の実施形態は、1つの特定の値から、かつ/または他の特定の
値までを含む。同様に、先行詞である「約」を使用することにより値を概数として表す場
合、特定の値は、別の実施形態を形成することが理解されるであろう。範囲のそれぞれの
端点は、他の端点との関連で有意であり、かつ、他の端点から独立に有意であることもさ
らに理解されるであろう。
本明細書で使用される「または」という語は、特定のリストのいずれか1つのメンバー
を意味し、また、そのリストのメンバーの任意の組合せも含む。
「試料」は、動物;動物に由来する組織もしくは器官;細胞(対象内の細胞、対象から
直接採取された細胞、または培養物中で維持された細胞、もしくは培養された細胞系に由
来する細胞);細胞溶解物(または溶解物画分)もしくは細胞抽出物;細胞、細胞性素材
、もしくはウイルス性素材に由来する1つもしくは複数の分子(例えば、ポリペプチドま
たは核酸)を含有する溶液;または本明細書で記載される通りにアッセイされる非天然の
核酸を含有する溶液を意味する。試料はまた、細胞、細胞成分、または核酸を含有する、
任意の体液または分泌物(例えば、血液、尿、糞便、唾液、涙液、胆汁、脳脊髄液である
がこれらに限定されない)でもありうる。
本明細書で使用される「核酸」という語句は、DNAまたはRNAまたはDNA−RN
Aハイブリッド体であれ、一本鎖または二本鎖であれ、ワトソン−クリックの塩基対合に
よる相補的な核酸とのハイブリダイゼーションが可能なセンス鎖またはアンチセンスであ
れ、天然または合成のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを指す。本発明の核酸
はまた、ヌクレオチド類似体(例えば、BrdU)およびホスホジエステル以外のヌクレ
オシド間連結(例えば、ペプチド核酸(PNA)またはチオジエステル連結)も含みうる
。特に、核酸は、限定なしに述べると、DNA、RNA、cDNA、gDNA、ssDN
A、dsDNAまたはこれらの任意の組合せを含みうる。
「プローブ」、「プライマー」、または「オリゴヌクレオチド」は、相補的な配列(「
標的」)を含有する第2のDNA分子またはRNA分子と塩基対合しうる、配列が規定さ
れた一本鎖DNA分子または一本鎖RNA分子を意味する。結果として得られるハイブリ
ッド体の安定性は、長さ、GC含量、および生じる塩基対合の程度に依存する。塩基対合
の程度は、プローブと標的分子との間の相補性の度合およびハイブリダイゼーション条件
のストリンジェンシーの度合などのパラメータの影響を受ける。ハイブリダイゼーション
のストリンジェンシーの度合は、温度、塩濃度、およびホルムアミドなどの有機分子の濃
度などのパラメータの影響を受け、当業者に公知の方法により決定される。プローブ、プ
ライマー、およびオリゴヌクレオチドは、当業者に周知の方法により、検出可能に、放射
性標識することもでき、蛍光標識することもでき、または非放射性標識することもできる
。dsDNA結合性色素を使用して、dsDNAを検出することができる。「プライマー
」が、ポリメラーゼにより伸長させるように特異的に構成されるのに対し、「プローブ」
または「オリゴヌクレオチド」は、そのように構成される場合もあり、そのように構成さ
れない場合もあることが理解される。
「dsDNA結合性色素」は、二本鎖DNAに結合した場合に、通常、一本鎖DNAま
たは溶液中に遊離するDNAに結合した場合より強く蛍光発光することにより、示差的に
蛍光発光する色素を意味する。本明細書では、dsDNA結合性色素に言及する場合、任
意の適切な色素を使用しうることが理解され、いくつかの非限定的な例示的色素は、参照
することにより本明細書の一部をなすものとする米国特許第7,387,887号におい
て記載されている。例示的に、当技術分野で公知の酵素、抗体など、他のシグナル発生物
質も、核酸の増幅および融解を検出するために使用することができる。
「特異的にハイブリダイズする」は、プローブ、プライマー、またはオリゴヌクレオチ
ドが、高ストリンジェンシー条件下で、実質的に相補的な核酸(例えば、試料核酸)を認
識し、これと物理的に相互作用する(すなわち、塩基対合する)が、他の核酸とは実質的
に塩基対合しないことを意味する。
「高ストリンジェンシー条件」は、65℃の温度で、0.5MのNaHPO4、pH7
.2、7%のSDS、1mMのEDTA、および1%のBSA(画分V)を含有する緩衝
液中、または42℃の温度で、48%のホルムアミド、4.8倍のSSC、0.2MのT
ris−Cl、pH7.6、1倍のデンハルト液、10%の硫酸デキストラン、および0
.1%のSDSを含有する緩衝液中における、少なくとも40ヌクレオチドのDNAプロ
ーブの使用から生じるハイブリダイゼーションと同等なハイブリダイゼーションを可能と
する条件を意味する。PCR、ノーザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼ
ーション、またはin situハイブリダイゼーション、DNAシークエンシングのた
めなど、高ストリンジェンシーのハイブリダイゼーションのための他の条件も、分子生物
学の当業者に周知である。
PCRが本明細書の実施例において使用される増幅法であるが、プライマーを使用する
任意の増幅法も適しうることが理解される。このような適切な手順は、ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR);鎖置換増幅(SDA);核酸配列ベースの増幅(NASBA);カスケ
ードローリングサークル増幅(CRCA)、LAMP(loop−mediated i
sothermal amplification of DNA);ICAN(iso
thermal and chimeric primer−initiated am
plification of nucleic acids);HDA(target
based−helicase dependent amplification)
;TMA(transcription−mediated amplificatio
n)などを含む。したがって、PCRという用語を使用する場合は、他の代替的な増幅法
を含むと理解されたい。本明細書で記載される実施形態における、個別のサイクルを伴わ
ない増幅法では、サイクルまたはCpで測定を行う反応時間を使用し、さらなるPCRの
サイクルを追加する場合のさらなる反応時間を足し合わせることができる。これに応じて
、プロトコールを調整することが必要でありうることが理解される。
マルチプレックスPCRまたはMALDI−TOFなど、新規の技術は、ヒトの健康に
影響を及ぼす多くの細菌性病原体およびウイルス性病原体を迅速に検出することが可能で
ある。複数の病原体について同時にスクリーニングすることにより、これらの技術は、診
断に要請される検査室検査の数を低減することにより、時間および費用を節減する。迅速
で広域スペクトルでありながらもなお特異的な検出に関わる1つの障害は、全ての病原体
が同一の力価で存在するわけではないことである。例えば、陽性血液培養では、グラム陰
性菌は典型的に、高力価まで成長するのに対し、酵母は、低力価までゆっくり成長する。
これは、バックグラウンドの環境生物を検出する潜在的可能性によりさらに複雑化する。
空気、土壌、粉塵、およびヒトは全て、細菌性生物の保有者である。さらに、検査キット
およびその内容物を滅菌処理していても、検査キット自体が微量核酸を含有しうる。また
、生物を培養する場合、成長培地も、培養に影響を及ぼすことはないが、PCRにおいて
偽陽性をもたらしうる生育不能な生物を含有することが多い。システムを、低力価の病原
体を検出する感度を増大させるように一様にデザインする場合、バックグラウンド生物か
ら高頻度の偽陽性結果が生じうる。代替的に、システムの感度を、バックグラウンド生物
の検出を回避するように低減する場合、低力価生物を看過する結果として、偽陰性の検出
をもたらす可能性がある。2ステップのマルチプレックスPCRプロトコールは、広範囲
の力価にわたる検出を可能とするが、この広範囲の検出は、真陽性とわずかな環境的夾雑
物とを識別することを困難とする場合がある。各アッセイを検出する前に実施されるPC
Rのサイクルの数を個別に調整することにより、低い力価の標的を、より高い標的生物と
同じマルチプレックスPCR反応においてたやすく検出しながら、バックグラウンドの夾
雑に由来する偽陽性判定、交差反応性(これは、高度にマルチプレックス化された反応に
おいて問題となりうる)、および他の外来物増幅を最小化することができる。
本明細書で開示される多様な実施形態では、内蔵型核酸解析パウチを使用して、試料を
、多様な生物学的物質、例示的に、抗原および核酸配列の存在について、例示的に、単一
の閉鎖システムにおいてアッセイする。パウチおよびパウチを伴う使用のための測定器を
含むこのようなシステムは、参照することにより本明細書の一部をなすものとする、米国
特許第8,394,608号;米国特許出願第2010−0056383号;およびWO
2013/074391においてより詳細に開示されている。しかし、このようなパウチ
は、例示的なものであるに過ぎず、本明細書で論じられるマルチプルPCR反応は、当技
術分野で公知の様々な増幅システムを使用する、96ウェルプレート、他の構成のプレー
ト、アレイ、カローセルなどを含む、当技術分野で公知の様々な開放システムまたは閉鎖
システムの試料容器のうちのいずれにおいても実施しうることが理解される。本明細書で
「試料ウェル」という用語を使用する場合、この用語は、これらの増幅システムにおいて
使用される、ウェル、試験管、および他の多様な反応コンテナを包摂することを意味する
。一実施形態では、パウチを使用して、複数の病原体についてアッセイする。例示的に、
任意選択的なリアルタイム検出または融解曲線解析などの増幅後解析に終わる、核酸の調
製、一次大容量マルチプレックスPCR、一次増幅産物の希釈、および二次PCRを含む
多様なステップを、任意選択的にディスポーザブルのパウチにおいて実施することができ
る。さらに、本発明のパウチでは、多様なステップを実施しうる一方で、ステップのうち
の1つまたは複数は、ある種の使用については省略することができ、これに応じて、パウ
チの構成を変化させうることも理解される。
図1は、本発明を伴う使用のための例示的なパウチ510を示す。パウチ510は、参
照することにより既に本明細書の一部をなすものとされた、米国特許出願第2010−0
056383号の図15と同様であり、同様の項目には同じ番号付けを施す。フィットメ
ント590には、試薬レザバーとしてもまた機能を果たす、エントリーチャネル515a
〜515lが装備されている。例示的に、試薬は、フィットメント590内で凍結乾燥さ
せ、使用前に再水和させることができる。それらのそれぞれのチャネル538、543、
552、553、562、および565を伴うブリスター522、544、546、54
8、564、および566は、米国特許出願第2010−0056383号の図15の同
じ番号のブリスターと同様である。図1の第2段反応ゾーン580は、米国特許出願第2
010−0056383号の第2段反応ゾーンと同様であるが、高密度アレイ581の第
2段ウェル582は、いくぶん異なるパターンで配置されている。図1の高密度アレイ5
81の、より環状のパターンは、隅角部を排しており、第2段ウェル582の、より均一
な充填を結果としてもたらしうる。示される通り、高密度アレイ581には、102個の
第2段ウェル582が装備されている。パウチ510は、FilmArray測定器にお
ける使用に適する。しかし、パウチによる実施形態は、例示的なものであるに過ぎないこ
とが理解される。
パウチ510は、米国特許出願第2010−0056383号において記載されている
パウチと同様の形で使用することができる。300μlの混合物は被験試料(100μl
)を含み、溶解緩衝液(200μl)をエントリーチャネル515aの近傍のフィットメ
ント590内の注入ポート(図示せず)に注入し、試料混合物をエントリーチャネル51
5aに引き入れる。また、水も、エントリーチャネル515lに隣接するフィットメント
590の第2の注入ポート(図示せず)に注入し、フィットメント590内に装備された
チャネル(図示せず)を介して分配し、これにより、それらの各々が、エントリーチャネ
ル515b〜515lにおいて乾燥形態であらかじめ準備された、最大で11の異なる試
薬を水和させる。これらの試薬は、凍結乾燥させたPCR試薬、DNA抽出試薬、洗浄液
、イムノアッセイ試薬、または他の化学的実体を例示的に含みうる。例示的に、試薬は、
核酸の抽出、第1段マルチプレックスPCR、マルチプレックス反応物の希釈、および第
2段PCR試薬の調製のほか、対照反応のための試薬である。図1に示される実施形態で
は、注入される必要がある全てのものは、一方の注入ポートにおける試料溶液および他方
の注入ポートにおける水である。注入の後、2つの注入ポートを密閉することができる。
パウチ510およびフィットメント590の多様な構成についてのより詳細な情報につい
ては、参照することにより既に本明細書の一部をなすものとされた、米国特許出願第20
10−0056383号を参照されたい。
注入の後、試料を、チャネル514を介して、注入チャネル515aから溶解ブリスタ
ー522に移動させる。溶解ブリスター522には、セラミックビーズが装備されており
、FilmArray測定器内に装備された回転式ブレードまたはパドルを使用して、イ
ンパクションを介してボルテクシングするように構成されている。細胞を十分に溶解させ
たら、試料を、チャネル538、ブリスター544、およびチャネル543を通して、ブ
リスター546に移動させ、そこで、試料を、核酸結合性磁気ビーズと混合させる。混合
物を、適切な長さの時間、例示的には、近似的に10秒間〜10分間にわたりインキュベ
ートさせる。ブリスター546に隣接してFilmArray測定器内に配置された格納
式磁石により、磁気ビーズを溶液から捕捉し、ブリスター546の内面に対してペレット
を形成する。次いで、液体を、ブリスター546から移動させ、ブリスター544を通し
て、ブリスター522に戻し、これをここでは廃液のレセプタクルとして使用する。注入
チャネル515c〜515eのうちの1つまたは複数からの、1種または複数の洗浄緩衝
液が、ブリスター544およびチャネル543を介して、ブリスター546に供給される
。任意選択的に、磁石を格納し、ブリスター544および546から、チャネル543を
介して、ビーズを前後に移動させることにより、磁気ビーズを洗浄する。磁気ビーズを洗
浄したら、磁石を活性化することにより、磁気ビーズをブリスター546に再捕捉し、次
いで、洗浄液をブリスター522に移動させる。このプロセスを必要に応じて繰り返して
、溶解緩衝液および試料破砕物を、核酸結合性磁気ビーズから洗浄することができる。
洗浄の後、注入チャネル515fに貯蔵された溶出緩衝液を、ブリスター548に移動
させ、磁石を格納する。溶液を、チャネル552を介して、ブリスター546とブリスタ
ー548との間で循環させ、ブリスター546内の磁気ビーズのペレットを分散させ、捕
捉された核酸を、ビーズから解離させ、溶液に入れる。磁石を今一度活性化させ、磁気ビ
ーズをブリスター546内に捕捉し、溶出させた核酸溶液を、ブリスター548に移動さ
せる。
注入チャネル515gからの第1段PCRマスターミックスを、ブリスター548内の
核酸試料と混合させる。任意選択的に、混合物を、チャネル553を介して、ブリスター
548とブリスター564との間で押し返すことにより、混合する。いくつかのサイクル
にわたる混合の後、溶液をブリスター564内に含有させ、そこに、各標的生物について
少なくとも1つのプライマーのセットである、第1段PCRプライマーのペレットを供給
し、第1段マルチプレックスPCRを実施する。RNA標的が存在する場合は、第1段マ
ルチプレックスPCRの前に、またはこれと同時にRTステップを実施することができる
。FilmArray測定器内の第1段マルチプレックスPCR温度サイクリングは、具
体的な適用の要件に応じて、他のレベルの増幅も所望でありうるが、例示的に、15〜2
0サイクルにわたり実施する。
第1段PCRを所望の数のサイクルにわたり進めた後、例示的に、試料の大半を、ブリ
スター548に押し返し、少量だけをブリスター564内に残し、注入チャネル515i
からの第2段PCRマスターミックスを添加することにより、試料を希釈することができ
る。代替的に、515iからの希釈緩衝液は、ブリスター566に移動させ、次いで、流
体を、ブリスター564とブリスター566との間で前後に移動させることにより、増幅
された試料と混合することもできる。所望の場合、希釈は、注入チャネル515jおよび
515kからの希釈緩衝液を使用し、次いで、注入チャネル515hからの第2段PCR
マスターミックスを、希釈された増幅試料のうちの一部または全部に添加して、数回にわ
たり繰り返すことができる。希釈のレベルは、希釈ステップの数を変化させることにより
調整することもでき、希釈緩衝液、または増幅のための成分、特に、PCR以外の増幅法
には他の成分も適しうるが、例示的には、ポリメラーゼ、dNTP、および適切な緩衝液
を含む、第2段PCRマスターミックスとの混合の前に廃棄される試料の百分率を変化さ
せることにより調整することもできることが理解される。所望の場合、試料と第2段PC
Rマスターミックスとのこの混合物を、第2段増幅のために第2段ウェル582に移動さ
せる前に、ブリスター564内であらかじめ加熱することもできる。このようなあらかじ
めの加熱により、第2段PCR混合物中のホットスタート成分(抗体成分、化学的成分、
または他の形の成分)についての必要性を排することができる。
例示的な第2段PCRマスターミックスは、不完全であり、プライマー対を欠いている
、また、102個の第2段ウェル582の各々には、特異的なPCRプライマー対があら
かじめロードされる。所望の場合、第2段PCRマスターミックスは、他の反応成分も欠
く場合があり、これらの成分もまた、第2段ウェル582内にあらかじめロードすること
ができる。各プライマー対は、第1段PCRプライマー対と同様または同一の場合もあり
、第1段プライマー対内にネスティングする場合もある。ブリスター564から第2段ウ
ェル582に試料を移動させることにより、PCR反応混合物が完成する。高密度アレイ
581を充填したら、個別の第2段反応物を、当技術分野で公知の任意の数の手段により
、それらのそれぞれの第2段ブリスター内に密閉する。交差夾雑を伴わない、高密度アレ
イ581の充填および密閉の例示的な方途については、米国特許出願第2010−005
6383号において論じられている。当技術分野では、サーマルサイクリングのための他
の手段も公知であるが、例示的に、高密度アレイ581のウェル582内の多様な反応は
、例示的には、1つまたは複数のペルティエデバイスにより同時にサーマルサイクリング
させる。
例示的な第2段PCRマスターミックスは、増幅を示すシグナルを発生させるために、
dsDNA結合性色素であるLCGreen(登録商標)Plusを含有する。しかし、
この色素は、例示的なものであるに過ぎず、当技術分野で公知の他のdsDNA結合性色
素、および蛍光標識、放射性標識、化学発光標識、酵素標識などを施されたプローブを含
む、他のシグナルも使用しうることが理解される。
例示的なFilmArray測定器は、PCR後融解に基づき、各第2段反応物につい
て、陽性判定または陰性判定を下すようにプログラムされている。判定が陽性であるため
には、融解曲線は、あらかじめ規定された温度範囲内で、融解ピーク(一次導関数の最大
値または負の一次導関数の最大値)を生成させなければならない。各第2段反応物につい
てのこの判定法は、例示的なものであるに過ぎず、判定は、リアルタイムの増幅データを
使用して下すこともでき、当技術分野で公知の他の手段により下すこともできることが理
解される。
[実施例1]
FilmArray Blood Culture Identification(
BCID)システムは、広範囲にわたる微生物病原体を、血液培養から直接に、迅速に同
定するようにデザインされている。例示的なBCIDパネルは、≧95%の感度で、陽性
好気性血液培養(PABC:positive aerobic blood cult
ure)から単離される最も一般的な細菌および酵母を検出するほか、抗生剤耐性遺伝子
も選択する。市販のBCIDパネルは、BioFire Diagnostics,In
cから入手可能である。この実施例では、FilmArray BCIDパネルの研究用
バージョンを使用して、真陽性と環境的夾雑とを識別する方法を裏付ける。
多様なグラム陽性菌分離株およびグラム陰性菌分離株のほか、カンジダ属酵母の分離株
も、アッセイ反応性について調べた。微生物を、ヒト全血液とBD BACTEC Ae
robic Plus/F血液培養培地との混合物にスパイクすることにより、モックP
ABC試料を調製した。微生物を、BD BACTEC 9050システム(10〜1
CFU/mL)(Becton Dickinson、Franklin Lake
s、NJ)により、成長について「陽性」と指し示されたばかりの血液培養ボトルについ
て観察される濃度と符合する濃度でスパイクした。血液培養機内で一晩にわたり(最初の
陽性シグナルの後約8時間にわたり)維持された可能性がある血液培養ボトルについて予
測される微生物濃度(10CFU/mLの酵母および1010CFU/mLの細菌)で
、排他性試料を調製した。試料を、FilmArray BCIDパウチにロードし、F
ilmArray測定器内で処理した。核酸の抽出、精製、増幅、および結果の解析は、
FilmArrayシステムを使用して自動化されており、全処理時間は近似的に1時間
である。
3つの異なる施設の小児および成人に由来するPABC試料を、FilmArray
BCIDパウチにより調べた。FilmArrayの結果を、従来の血液培養検査および
感受性検査と比較した。各PABCに由来する250μlのアリコート1つずつを500
μlの溶解緩衝液と混合し、この混合物300μlを指示書に従い、パウチにロードし、
グラム陽性菌およびグラム陰性菌、真菌、ならびに抗生剤耐性遺伝子について調べた。
FilmArray測定器内では、試料調製の後、第1段マルチプレックスPCR混合
物を、25秒間にわたる60℃から4秒間にわたる96℃を20サイクルにわたり、ブリ
スター564内でサーモサイクリングさせた。第1段PCRが完了した後、混合物を希釈
し、第2段ウェル582の各々に移した。第2段PCR反応物を、さらなる32サイクル
にわたり、19秒間にわたる63℃から0秒間にわたる94℃にかけた。サイクル20、
26、および32の後において、各第2段反応物ウェル582について、この例示的な例
における融解を実施して、融解曲線を作成し、各第2段アッセイについて、融解曲線が、
あらかじめ規定された温度範囲内で融解ピーク(融解曲線の負の一次導関数)を示した場
合は、各ウェルを陽性と判定した。融解解析には、他のサイクルも使用することができ、
20、26、および32サイクルは例示的なものであるに過ぎず、各アッセイは、予測さ
れる単位複製配列のTmと関連する、あらかじめ規定された、それ自体の温度範囲を有し
うることが注目される。あらかじめ規定された温度範囲は、顕著に異なるTmを示すこと
が多いプライマー二量体などの非特異的な増幅産物を除外するように働く。配列のばらつ
きは、わずかに異なるTmを結果としてもたらしうるので、標的配列にばらつきを伴う生
物では、あらかじめ規定された範囲を広くとることが所望でありうる。標的配列が高度に
保存された生物では、あらかじめ規定された温度範囲を狭くとり、これにより、最も非特
異的で交差反応性の増幅を除外することが所望でありうる。
図2A〜Bは、A.バウマニ検査についての例示的な増幅結果および融解結果を示す。
図2Aが、偽陽性判定をもたらしうる夾雑物についての結果を示すのに対し、図2Bは、
上記で論じた血液培養の後で行われた真陽性についての結果を示す。各アッセイは、例示
的なBCIDパネルの高密度アレイ581において3連で行い、システムによりその生物
について陽性を判定するには、3つのウェル582のうちの2つが陽性結果を示さなけれ
ばならないことが注目される。図2Aでは、3連のうちの2つにおいて、増幅曲線は、2
9.2のクロッシングポイント(「Cp」)を示す。したがって、サイクル29の前に、
例示的にサイクル20または26において下された判定であれば、陰性となろうが、サイ
クル29の後において、例示的に、サイクル32において下された判定であれば、陽性と
なろう。これは、あらかじめ規定された78〜83℃の温度範囲を使用する3連全てにつ
いて、サイクル20の後(融解1)およびサイクル26の後(融解2)における融解ピー
クは認められないが、サイクル32の後(融解3)における融解ピークは明確に認められ
る融解において確認される。第2段増幅サイクルを例示的な20または26サイクルとす
る増幅曲線または融解ピークを使用すれば、このアッセイは、適正に陰性と判定されたで
あろうが、例示的な32サイクルを通してPCRを行えば、このアッセイは、偽陽性を結
果としてもたらした可能性があろう。図2Bでは、真陽性は、はるかに早く増幅され、各
ウェルについて、Cpは7.9〜8.0の間であり、3つの例示的なサイクル全てにおけ
る融解ピークは、陽性と判定されることが分かる。
図2A〜Bから、第2段増幅は、サイクル26より遅くないサイクルにおいて終結する
と考えることができる。実際、A.バウマニが、アッセイされる唯一の生物である場合は
これが優れた戦略であろう。しかし、BCIDパネルおよび他のパネルにおける多数の生
物は、例示的に、培養物中の成長が遅いためであるか、PCRの効率が低いためであるか
、または、陽性血液培養の標的配列のコピーが少ないために、はるかに遅く増幅する。標
的配列のコピーの存在が少数であるのは、生物が、少数の細胞で陽性血液培養を誘発する
ことが可能なためでもあり、顕著に大きなコピー数で存在しうるプラスミド配列またはR
NA配列と比較して、細胞1つ当たりの標的配列のコピーが1つだけのためでもありうる
図3A〜Bは、C.トロピカリスアッセイについての例示的な増幅結果および融解結果
を示す。この生物では、真陽性は、サイクル26の後まで現れないことが多い。C.tr
oplicalisでは、偽陽性はまれであろうが、第2段PCRがサイクル32より顕
著に早く終結した場合は、偽陰性が一般的となろう。全てのアッセイについて、単一の第
2段サイクルを選択した場合、早いCpを示す傾向があるアッセイ(A.バウマニなど)
では、偽陽性の危険性があり、遅いCpを示す傾向があるアッセイ(C.トロピカリスな
ど)では、偽陰性の危険性があり、折衷的サイクルを選択した場合は、両方の危険性があ
ろう。これらの生物の各々についての判定のために異なるサイクルを使用することにより
、アッセイの全体的な精度が改善される。
図4A〜Bは、黄色ブドウ球菌(S.aureus)アッセイについての増幅結果およ
び融解結果を示す。この生物ではFilmArray BCIDパネルにおいて、真陽性
は、場合によって、早く、サイクル20に現れる。図4Bは、20サイクル後には、3連
の全てが、Cpにより陰性と判定されたが、1連は、融解により陽性と判定されたことを
示す。しかし、26サイクル後には、3連の全てが、Cpおよび融解により陽性と判定さ
れた。図4Aに示される真陰性は、32サイクル後においても、いかなる増幅も示さなか
ったが、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、中程度の夾雑危険因子であることが公
知である。したがって、図4A〜Bに示されるデータに基づき、サイクル32を選択する
ことも許容可能でありうるが、また、サイクル26も実行可能な選択であり、環境的夾雑
に由来する偽陽性の危険性は小さい。
例示的なBCIDパネルの各生物を解析して、融解サイクル1(第2段PCRのサイク
ル20)、融解サイクル2(第2段PCRのサイクル26)、または融解サイクル3(第
2段PCRのサイクル32)が、偽陽性および偽陰性の両方を最小化するために使用する
のに最も適切であるのかどうかを決定した。生物は、以下の表1の通りに割り当てた。
Figure 0006784723
例示的な実施形態では、FilmArray測定器を、上記で列挙した融解サイクルだ
けで、各生物についての融解結果を収集するようにプログラムした。各生物について、表
1で同定される融解サイクルだけを使用したが、状況によっては、単一のウェルについて
、複数のサイクルにわたり、増幅または融解ピークの情報を得ることが有用でありうるこ
とが理解される。
一般に、融解サイクル1の標的は、陽性好気性血液培養において最高の力価で存在する
が、また、バックグラウンド生物としても存在し、予測外の陽性の最大の危険因子である
。融解サイクル2の標的は、陽性好気性血液培養において高力価で存在するが、バックグ
ラウンド生物としての存在は低度であり、予測外の陽性の中程度の危険因子である。融解
サイクル3の標的は、陽性好気性血液培養において低力価で存在するが、また、バックグ
ラウンド生物としての存在も低度〜非存在であり、予測外の陽性の危険性は低い。
上記で論じた3つの融解を使用したところ、FilmArray BCIDパネルの例
示的なバージョンは、包含性微生物(抗菌剤耐性遺伝子を保有する微生物を含む)のパネ
ルに対して、100%の反応性(111/111)を呈示することが判明した。例えば、
例示的なFilmArray BCIDパネルは、17/17のブドウ球菌属分離株、1
9/19のエンテロコッカス属分離株、および30/30の腸内細菌科分離株を検出した
。同様に、例示的なFilmArray BCIDシステムは、それについてアッセイが
反応すると予測されない62/62(100%)の微生物を検出しなかった。BCIDシ
ステムにおける判定1例当たりの平均特異度[真陰性/(真陰性+偽陽性)]は、100
%(155/155;95%CI:98.1〜100.0%)であった。これらの結果は
、各ウェルを、その反応のための単一の融解サイクルであって、同じアッセイの別のウェ
ル内の反応のために使用される単一の融解サイクルとは異なりうる融解サイクルだけを使
用して、正確に判定しうることを裏付ける。
本実施例では、3つの融解サイクルを使用したが、任意の数の融解サイクルを使用する
ことができ、任意のサイクルを、融解サイクルとして選択しうることが理解される。ある
アッセイでは、偽陽性と偽陰性との分離を、2つの融解サイクルだけで達成しうるのに対
し、他のアッセイでは、4つ以上の融解サイクルが必要とされる場合もある。さらに、実
施例では、培養に由来する試料を使用したが、非培養素材を使用するアッセイには、複数
の融解サイクルが適しうることが理解される。さらに、本実施例では、融解を使用するが
、多様なサイクルにおいてカットオフまたはCpを伴う増幅曲線を使用して、試料が標的
について陽性であるのかどうか決定することもできる。
加えて、1つの生物について得られる情報は、特に、生物の間に何らかの交差反応性が
存在する場合、または細菌とその細菌に関連する抗生剤耐性遺伝子との関係など、他の何
らかの関係が存在する場合、他の生物についての陽性判定または陰性判定に対して一助と
なるように使用しうることも理解される。上記の例では、エンテロコッカス属(「Ent
ero」)およびブドウ球菌属(「Staph」)はいずれも、融解サイクル2において
検出される。しかし、Enteroについての多くの公知のアッセイでは、標的配列の類
似性に起因して、Staphとの交差反応性が認められ、これにより、Staphについ
て陽性である真陰性のEntero試料において、Cpの遅延が潜在的に引き起こされる
。交差反応性が問題であるこのような状況において、Enteroアッセイに対する潜在
的な交差反応性の影響を低減するため、例示的に、融解サイクル2(サイクル26)を使
用して、Staphについての陽性判定または陰性判定を下すことができる。Staph
が陽性であり、これにより、Entero試料に影響が及ぶ場合であれば、Entero
を、早期の結果、例示的に、融解サイクル1(サイクル20)に基づき判定しうるであろ
う。Staphが陰性であれば、Enteroアッセイには影響が及ばず、例示的に、融
解サイクル2でも、交差反応性を伴わずにそのアッセイに最適化されたサイクルとして選
択されるいずれのサイクルでも、判定を下すことができる。しかし、血液培養において、
陽性ボトルのリングは、存在する全ての生物の組み合わせた生物成長に基づくものであり
、1つまたは複数の生物は、単一の感染に由来するいずれかより低量で存在しうることが
注目される。交差反応性アッセイを判定するサイクルは、これに応じて、調整することが
必要な場合がある。交差反応性アッセイの判定に使用されるサイクルを、他のアッセイに
由来する陽性判定または陰性判定に基づき調整することにより、例示的に、交差増幅を回
避するためにプライマーをデザインし直す必要なしに、二重感染試料に由来する交差反応
性の問題を正確に判定することができる。
上記の例では、生物を同定しているが、同じ方法およびデバイスを使用して、その生物
の異なる遺伝子座を増幅することにより、1つまたは複数の生物において、異なる標的配
列を同定しうることが理解される。
[実施例2]
実施例1では、異なるサイクル数における融解を使用して、環境的夾雑と臨床的感染と
を識別したが、この場合、パネル内の各検査にサイクル数を割り当て、割り当てられたサ
イクル数における結果に基づき陽性および陰性を判定した。また、判定に異なるサイクル
数を使用して、核酸が実質的な量で存在するが、臨床的に関連する量では存在しない、潜
在的な「偽陽性」と、遅いサイクルまでクロッシングポイントを示さない、臨床的に関連
する真陽性とを識別することもできる。このような一例は、染色体への組込みを介する潜
在的なウイルス感染による例であって、染色体に組み込まれたウイルスDNAが、臨床症
状の一因となる場合もあり、臨床症状の一因とならない場合もある例である
例えば、個体は、ウイルスに感染した親からHHV6ウイルスを受け継いだ可能性があ
り、ウイルスは、染色体に潜在的に組み込まれている(染色体に組み込まれたHHV6、
「ciHHV6」:chromosomally−integrated HHV6と称
する)。この個体であれば、本質的にあらゆる有核細胞内に組み込まれたHHV6ウイル
スのうちの一部または全部を有し、HHV6についてのPCR検査は、個体が、そのウイ
ルスに由来する活動性の臨床症状を伴わない潜在的な感染を有する場合であっても、常に
陽性となろう。そのウイルスに由来する活動性症状を伴わないこのような患者にとって、
組み込まれたウイルス染色体は、臨床的に関連せず、症状があれば、他の何らかの供給源
に由来するものであろう。
髄膜炎の活動性症例を有するが、ciHHV6ウイルスを有さないHHV6患者(以下
の本明細書では、「臨床的に関連する感染」とする)では、脊髄液試料に由来するFil
mArrayにおける第2段クロッシングポイントは、ほぼサイクル25〜30となるこ
とが予測される一方、潜在的なciHHV6ウイルスを有する髄膜炎患者であれば、Fi
lmArrayにおける第2段クロッシングポイントは、ほぼサイクル6〜10となろう
。このような状況では、第1の融解サイクルは、例示的に、ほぼサイクル10となりうる
であろうし、遅い融解サイクルは、例示的に、ほぼサイクル30でなされうるであろう。
しかし、これらのサイクルは、例示的なものであるに過ぎず、他のサイクルも適切であり
うることが理解される。第1の融解サイクルが陽性であった場合、検査は、「陰性」を報
告する場合もあり、「染色体への組込み」、または早いサイクルの陽性結果を示す、他の
何らかの結果を報告する場合もある。当然ながら、第1の融解サイクルが陽性であった場
合、遅い融解サイクルもまた陽性となろう。しかし、第1の融解サイクルが陰性であり、
第2の融解サイクルが陽性であった場合、これは、進行中の感染の指標となり、「陽性」
結果を報告することになろう。したがって、症例によっては、早いサイクルの「陽性」を
使用して、臨床的に関連しない陽性結果を同定することができる。
[実施例3]
実施例1および2では、異なるサイクル数を使用して、環境的夾雑と、臨床的に関連し
ない可能性がある感染と、臨床的に関連する感染とを識別した。本実施例では、さらなる
サイクルを使用して、低レベルの真陽性の検出を可能とする。この方法では、検出および
同定の方法は、2ステッププロセスの変法である。第1のステップは、任意選択的に、実
施例1および2において使用されたさらなる融解サイクルを伴う、設定された増幅プロト
コールであり、第2のステップでは、少なくとも1つの後続の融解において、高いシグナ
ル対ノイズ比の検出を用いる。例示的なプロトコールを、図5に示す。
図5に示す通り、設定された数の増幅サイクル、例示的に、26サイクルを実行する。
サイクル26において陽性結果をもたらす任意のウェルは、任意選択的に、さらに解析す
る必要がない。例示的に、図6における高濃度判定により指し示される閾値蛍光レベルを
超えることにより増幅を示す試料については、増幅曲線により陽性結果を求めることもで
き、上記で論じた融解曲線解析により陽性結果を求めるかまたはこれを確認することもで
き、当技術分野で公知の他の方法により陽性結果を求めるかまたはこれを確認することも
できる。その後、任意選択的に、複数のさらなるサイクルの各々において、融解を実行す
る。各サイクルの後、融解ピークが検出される場合は、陽性判定のさらなる信頼性のため
に、任意選択的に、増幅曲線の形状を解析することもできる。増幅曲線の形状から陽性判
定を下す例示的な方法は、米国特許第6,387,621号;同第6,730,501号
;および同第7,373,253号、ならびに米国特許出願第2011−0238323
号において見出すことができ、それらの全てが参照することにより本明細書の一部をなす
ものとする。このような方法は、真の増幅をシグナルのドリフトから識別する一助となる
可能性があり、これは、低レベルの陽性に対して特に有用である。これらのさらなるサイ
クルの後、例示的に、サイクル30の後において、測定器内の光源であって、例示的には
LEDであるが、他の励起デバイスも使用しうる光源を、出力を増大させるように調整す
る。LED出力を調整した後、測定器により、融解時の蛍光データを収集する。この出力
調整は、低ロード試料を検出するためのシグナル対ノイズ比を増大させるように行う。最
初の融解のために全出力としない理由は、これらの試料には既に顕著なロードを施してい
たので、全出力とすると、サイクル26の後において陽性と判定された1つまたは複数の
試料ウェルからのシグナルを遮蔽する効果を及ぼしうるからである。しかし、これらのウ
ェルからのデータ収集は、任意選択的に、サイクル26における陽性判定の後では終結し
ているので、遮蔽は、報告される結果に対していかなる効果も及ぼさないであろう。最後
に、サイクル26またはサイクル30における終点蛍光が、確立された閾値未満である全
ての反応に対して、融解曲線解析(上記で記載した増幅の検出および/またはTmの同定
)を実施して、これらの試料ウェルのうちのいずれかが、真陽性結果を含有するのかどう
かを決定する。
サイクル26および30の使用は、例示的なものであるに過ぎず、具体的な適用に所望
されうる、他のサイクルを使用しうることが理解される。さらに、さらなるサイクル27
〜30は省略することもでき、光源は、最初の増幅の後で調整することができる。
[実施例4]
任意選択的に、複数の融解サイクルの代わりに、またはこれに加えて、測定器内の光源
であって、例示的にはLEDであるが、他の励起デバイスも使用しうる光源を、異なるア
ッセイのために調整することができる。表2におけるデータは、LED出力を低減し、こ
れにより、蛍光シグナルを低減すれば、バックグラウンドの細菌性生物の検出を低減しう
ることを示す。例示的な一例では、LED出力を、70%(現行のFA設定を近似する)
から50%に低減することにより、FA BCID 腸内細菌科検査による予測外の偽陽
性の検出を、32サイクルの後において、検査中の90%から20%に低減した。
Figure 0006784723
例示的な設定は70%のLED出力であるが、単一の設定が全てのアッセイに適する場
合もあり、適さない場合もあり、理想的なLED出力は、多様なアッセイにおいてアレイ
内またはパネル内で異なりうることが理解される。例えば、環境的夾雑に由来する偽陽性
に対する感受性が大きいアッセイは感度を低減する低出力設定が好都合でありうるのに対
し、低レベル陽性が重要となるアッセイは高LED出力から利益を得る場合がある。した
がって、個別の陽性判定または陰性判定を下した後で、LED出力を、例示的に、5%、
10%、15%以上、または他の任意のレベルだけ低減し、融解曲線を作成することがで
きる。融解曲線が陰性である場合、そのアッセイは、潜在的な偽陽性として注意する場合
もあり、陰性として報告する場合もある。代替的に、または加えて、後続の融解曲線が、
低レベルアッセイについて、陽性結果を潜在的に指し示す場合は、LED出力を、例示的
に、5%、10%、15%以上、または他の任意のレベルだけ増大させ、あらかじめ陰性
と判定されたアッセイを精査することができる。
本明細書では、LEDおよびLED出力について論じるが、白熱灯、蛍光灯、および他
のランプを含む他のイルミネーション供給源も使用することができ、また、このようなラ
ンプの出力および併用される発光照明の出力の調整も、本発明の範囲内にあることが理解
される。
[実施例5]
前出の実施例の拡張として、例示的に、増幅時に連続的に収集された温度データおよび
蛍光データを通して、さらなるサイクルにおいて、例えば、PCRのあらゆるサイクルま
たはほぼあらゆるサイクルにおいても融解曲線を得ることができる。例えば、例示的な2
ステップのPCRプロトコールは、温度が恒常的に変化している変性/アニーリングセグ
メントと、温度が一定に保持される伸長セグメントとの2つのセグメントに分けることが
できる。変性/アニーリングセグメントでは、PCR反応の温度を、例示的に、ベースラ
イン値から最高温度値まで、一定の速度で上昇させた後、迅速に温度を低下させてベース
ライン値に戻す。温度を上昇させると、dsDNAは、2つのssDNA断片に分離する
。温度を低下させると、PCRプライマーが、2つのssDNA断片にアニールする。伸
長セグメントにおいて、温度は、ベースライン値で一定に保持されることから、プライミ
ングされたssDNA断片は伸長して、2つのdsDNA断片を形成する。図7は、この
例示的な温度サイクリングプロトコールについてのグラフ描示である。しかし、融解温度
、アニーリング温度、および伸長温度のいずれかにおいて、もしくは融解温度、アニーリ
ング温度、および伸長温度の全てにおいて温度を一定に保持する他のプロトコール、また
はいかなる保持も伴わない他のプロトコールも使用しうることが理解される。また、ベー
スラインのアニーリング温度は、伸長温度と同じ場合もあり、伸長温度と異なる場合もあ
ることも理解される。
図8に示す通り、連続的なデータ収集により、測定器は、PCRプロトコールのいずれ
のセグメントにおいても、温度データおよび蛍光データを、全てのサイクルについて連続
的に収集することができる。変性セグメントの一部として収集される蛍光データは、一連
の融解曲線として考えることができる。各融解曲線の間において、PCR産物が伸長する
ときに、蛍光データは、増幅を示し、非特異的なdsDNA結合性色素を使用して、増幅
産物を検出することができる(図9を参照されたい)。PCRサイクリングの開始時にお
いて、dsDNAの量は少なく、したがってまた、変性セグメントにおいて発生するシグ
ナルも弱い。サイクリングが持続すると、PCR産物の量も増大し始める。同様に、変性
セグメントにより発生するシグナルもまた強くなる。PCRサイクリングが進行するとき
の融解曲線に対する変化のグラフ描示については、図10を参照されたい。
標的核酸を定量化するための1つの方法は、Cpを決定し、Cpを、基準または対照と
比較することを介する。絶対増幅データまたは標準化増幅データによりCpを決定するこ
とに対する代替法としては、上記で論じた一連の融解曲線を使用することができる。図1
1は、融解曲線の例示的な負の導関数のセットであって、最も平坦な曲線により最も早い
サイクルが表され、ある数のサイクルを通して曲線下面積が増大する、負の導関数のセッ
トを示す。増幅時の複数のサイクルにおいて収集されたこのような融解曲線の導関数を使
用して、Cpを決定しうることが予測される。この例示的な例では、各融解曲線の遷移部
分の高さまたは融解曲線の負の一次導関数下面積を、各サイクルについて決定することが
できる。次いで、Cpを、この値が所定の閾値を超えるサイクルに割り当てることができ
る。近似的なCpに対するあらゆるサイクルを使用することもでき、全てのサイクルより
少数のサイクルを使用することもできることが理解される。
Cpを決定するためのさらなる方法も適用することができる。例えば、融解検出器を使
用することができる(参照することにより本明細書の一部をなすものとする、米国特許第
6,387,621号;同第6,730,501号;および同第7,373,253号を
参照されたい)。検出器は、曲線の形状およびバックグラウンドノイズを精査して、PC
R産物が試料中に存在するのかどうかを決定するであろう。融解検出器を使用すれば、シ
ステムの感度を増大させることができよう(Poritzら、PLos One、6(1
0):e26047を参照されたい)。任意選択的に、さらなるフィルターを融解曲線解
析に適用すれば、設定された温度範囲内に、例示的に、融解ピークとして表示される融解
の遷移部分を有する融解曲線だけを解析することにより、融解の遷移部分の範囲を定めて
、システムの特異度を増大させることができよう。このような方法であれば、より正確な
Cpを結果としてもたらすことが予測される。
[実施例6]
別の例示的な例では、温度および蛍光を連続的にモニタリングする方法であって、例示
的には、対照核酸との単一の反応においてdsDNA結合性色素を使用する方法を、相対
的定量化に使用する。本実施例では、対照核酸を既知の初期濃度で含有し、標的核酸を未
知の濃度で含有するマルチプレックス化されたPCR反応を提示する。例示的に、対照核
酸を増幅するためのプライマーは、標的核酸を増幅するためのプライマーと同じ初期濃度
で存在する。加えて、これらの核酸の各々の融解が、他の核酸の融解から弁別可能となる
よう、その融解温度が、標的核酸の融解温度から十分よく分離されるように対照核酸を選
択すれば所望である。各核酸の融解曲線が、他の核酸および対照核酸から識別可能である
ことが所望されることに注目して、未知の濃度の複数の標的核酸を、反応においてマルチ
プレックス化しうることが理解される。
例示的なPCR適用では、対照核酸および標的核酸の増幅により、図12に示される増
幅曲線と同様の増幅曲線がもたらされる。dsDNA結合性色素を使用して作成されるこ
のような曲線では、対照および標的からのシグナルが組み合わされて、示される通りの単
一の増幅曲線をもたらし、個別の核酸の増幅についての情報は弁別可能でない。
PCRサイクリングにおける連続的なデータ収集により、一連の融解曲線を作成する。
図13に示す通り、対照核酸の融解温度と標的核酸の融解温度とが十分に分離されるとい
う条件で、2つの反応の各々の融解プロファイルを識別することができる。例示的に、標
的核酸について調整された増幅曲線、および、任意選択的に、対照核酸について調整され
た増幅曲線を、この一連の融解曲線から作成することができる。例示的に、対照核酸につ
いて補正された増幅曲線を作成するには、各サイクルにおいて、あらかじめ規定された融
解域にわたる融解曲線の負の一次導関数の積分を計算し、サイクル数の関数としてプロッ
トすることができ、Cpは、各値が所定の値を超えるサイクルとして決定する。同様に、
標的核酸についての補正された増幅曲線も、融解曲線の負の一次導関数を、標的について
あらかじめ規定された融解域にわたり積分することにより作成することができる。図13
は、例示的なあらかじめ規定された融解域を2つの核酸について表示した、5、10、1
5、20、および25サイクルについての、例示的な融解曲線の負の導関数を示す。この
ような補正された増幅曲線を、図14に例示する。当技術分野では、例示的に、負の一次
導関数のピーク高を使用して、融解曲線を値に変換する他の方法も公知である。使用され
る方法に従い、所定の値を選択すべきことが理解される。
対照核酸に照らした標的核酸の濃度は、式:
相対濃度=ET*Cp,t/EC*Cp,c[式1]
(式中、ETおよびECは、標的効率および対照効率であり、
Cp,tおよびCp,cは、標的クロッシングポイントおよび対照クロッシングポイン
トである)
を使用して計算することができる。
2つの反応の効率は、経験的に決定することができ、2つの反応のCp値は、当技術分
野で公知の一連の融解曲線から計算される増幅曲線についての標準的な計算を使用して計
算することができる。
[実施例7]
本発明のある種の実施形態はまた、増幅曲線もしくは融解曲線またはこれらの組合せか
ら陽性判定または陰性判定を下すように構成されたPCRシステムを伴うかまたはこれを
含むことが可能である。例示的な例は、参照することにより既に本明細書の一部をなすも
のとされた、パウチ510を伴う使用または同様の実施形態のための、米国特許出願第2
010−0056383号において記載されている。しかし、米国特許出願第2010−
0056383号において記載されている実施形態は、例示的なものであるに過ぎず、本
開示に従う他のシステムを使用しうることが理解される。例えば、図15を参照すると、
本開示の例示的な態様に従う制御エレメント702、サーモサイクリングエレメント70
8、および光学エレメント710を含む、例示的なシステム700についてのブロックダ
イアグラムが示されている。
少なくとも1つの実施形態では、システムは、試料容器714内に収容された少なくと
も1つのPCR反応混合物を含みうる。ある種の実施形態では、試料容器714は、鋳型
核酸の増幅を可能とし、かつ/またはこれを行うように構成されたPCR反応混合物を含
みうる。ある種の例示的な実施形態はまた、少なくとも1つの試料容器714を受容する
ように構成された少なくとも1つの試料ブロックまたは試料チャンバー716も含みうる
。試料容器714は、個別のストリップ、プレート、または他のフォーマット内に、任意
の複数の試料容器を含むことが可能であり、例示的に、試料ブロックまたは試料チャンバ
ー716として装備される場合もあり、試料ブロックまたは試料チャンバー716により
受容される場合もある。
1つまたは複数の実施形態はまた、試料の温度を操作および/または調節するように構
成された、少なくとも1つの試料温度制御デバイス718および/または720も含みう
る。このような試料温度制御デバイスは、試料の温度を上げ、下げ、かつ/または維持す
るように構成することができる。一例では、試料制御デバイス718は、加熱システムで
あり、試料制御デバイス720は、冷却システムである。例示的な試料温度制御デバイス
は、加熱ブロックおよび/または冷却ブロック、加熱エレメントおよび/または冷却エレ
メント、交換器、コイル、ラジエーター、冷却装置、フィラメント、ペルティエデバイス
、強制換気装置、ハンドラー、ベント、分配器、コンプレッサー、コンデンサー、水浴、
氷水浴、火炎および/または熱の他の燃焼形態もしくは可燃形態、ホットパック、コール
ドパック、ドライアイス、ドライアイス浴、液体窒素、マイクロウェーブおよび/または
他の波動放出デバイス、冷却手段、加熱手段、試料の温度を他の形で操作するための手段
、ならびに/あるいは試料の温度を上げ、下げ、かつ/または維持するように構成された
他の任意の適切なデバイスを含む(がこれらに限定されない)。
例示的なPCRシステム700はまた、試料714(またはその一部もしくはその試薬
)により放出される蛍光の量を検出するように構成された光学システム710も含む。こ
のような光学システム710は、当技術分野で公知の1つまたは複数の蛍光チャネルを含
むことが可能であり、複数の試料に由来する蛍光を同時に検出することもでき、個別に検
出することもできる。
PCRシステムの少なくとも1つの実施形態は、例示的に、光学システム710が蛍光
シグナルを収集する間に、加熱システム718および冷却システム720を作動させるか
、制御するか、実行するか、または他の形で進行させて、PCR反応混合物をサーマルサ
イクリングさせるようにプログラムまたは構成されたCPU706をさらに含みうる。次
いで、CPU706は、増幅曲線、融解曲線、または任意の組合せを作成してもよく、こ
れらは印字されてもよくまたは印字されなくてもよく、スクリーンに表示されてもよくま
たは表示されなくてもよく、他の形で出力されてもよくまたは出力されなくてもよい。任
意選択的に、陽性判定、陰性判定、または他の判定は、増幅曲線および/または融解曲線
に基づき出力させることができる。任意選択的に、判定、例示的に、各被験標的について
1つの判定だけを出力する。
当技術分野では、例示的なPCRシステムおよび/またはサーマルサイクラー(サーモ
サイクラー)の例示的な特色、成分、エレメント、および/またはメンバーのさらなる例
が公知であり、かつ/または、上記もしくは米国特許出願第13/834,056号にお
いて記載されており、その全体が参照することにより本明細書の一部をなすものとする。
本発明について、好ましい実施形態について言及しながら詳細に記載してきたが、以下の特許請求の範囲で記載および規定される通り、変更および改変も、本発明の範囲および精神の範囲内にある。
出願当初の特許請求の範囲に記載された各請求項は、以下の通りであった。
請求項1:
複数の生物のうちのいずれが試料中に存在するのかを同定するための方法であって、
前記試料の一部と、前記複数の生物のうちの異なる生物に由来する標的核酸配列を増幅するためのプライマーとが各試料ウェルに供給された、複数の試料ウェルを準備するステップと、
前記複数の試料ウェルを、ある数の増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
前記複数の試料ウェルの第1のセットの各々において、増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、
前記複数の試料ウェルを、ある数のさらなる増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
前記複数の試料ウェルの第2のセットの各々において、増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、
増幅が生じた少なくとも1つの対応する試料ウェルを同定することにより、前記試料中に存在する少なくとも1つの生物を同定するステップと
を含む方法。
請求項2:
前記第1の検出するステップが、前記複数の試料ウェルの前記第2のセットで増幅が生じたのかどうかを検出するステップを伴わず、前記第2の検出ステップが、前記複数の試料ウェルの前記第1のセットで増幅が生じたのかどうかを検出するステップを伴わない請求項1に記載の方法。
請求項3:
前記第1のセットの第1の試料ウェルにおける陽性判定または陰性判定により、第2の試料ウェルが、前記第1のセットにあるのか、前記第2のセットにあるのかを決定する請求項2に記載の方法。
請求項4:
前記複数の試料ウェルを、別のある数のさらなる増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
前記複数の試料ウェルの第3のセットの各々において増幅が生じたのかどうかを検出するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
請求項5:
前記ある数の増幅サイクルが、PCRの20サイクルであり、前記ある数のさらなる増幅サイクルが、PCRのさらなる6サイクルであり、前記別のある数のさらなる増幅サイクルが、PCRのさらなる6サイクルである請求項4に記載の方法。
請求項6:
前記複数の試料ウェルを、なお別のある数のさらなる増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらす少なくとも1つのさらなるステップと、少なくとも1つのさらなる検出するステップとをさらに含む請求項4に記載の方法。
請求項7:
前記複数の試料ウェルの前記第1のセットが、最高の力価で存在し、かつ予測外の陽性についての最大の危険性を示す生物に由来する前記標的核酸配列を増幅するように構成され、前記複数の試料ウェルの前記第2のセットが、高力価で存在し、かつ予測外の陽性についての中程度の危険性を示す生物に由来する前記標的核酸配列を増幅するように構成され、前記複数の試料ウェルの前記第3のセットが、低力価で存在し、かつ予測外の陽性についての小さな危険性を示す生物に由来する前記標的核酸配列を増幅するように構成される請求項4に記載の方法。
請求項8:
前記検出するステップが、前記複数の試料ウェルを融解条件にさらすステップと、前記標的核酸配列の融解が生じたのかどうかを検出するステップとを含む請求項1に記載の方法。
請求項9:
前記融解が生じたのかどうかを検出するステップが、前記複数の試料ウェルの各々について、所定の温度範囲内の融解ピークを検出するステップを含む請求項8に記載の方法。
請求項10:
前記検出するステップが、各試料ウェルについて、増幅曲線を解析するステップを含む請求項1に記載の方法。
請求項11:
前記増幅曲線を解析するステップが、クロッシングポイントを決定するステップを含む請求項10に記載の方法。
請求項12:
前記準備するステップの前に、前記試料をマルチプレックス増幅にさらすステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
請求項13:
全てのステップが、単一の閉鎖システム内で実施される請求項12に記載の方法。
請求項14:
全ての検出するステップが、前記複数の試料ウェルのうちのいずれかにおいて増幅が生じたのかどうかを検出するステップを含む請求項1に記載の方法。
請求項15:
前記第1の検出するステップにおける陽性判定が、染色体への組込みを示し、前記第2の検出するステップにおける陽性判定を伴う、前記第1の検出するステップにおける陰性判定が、臨床的に関連する感染を示す請求項1に記載の方法。
請求項16:
前記試料ウェルの各々が、蛍光色素をさらに含み、前記第1の検出するステップが、第1のレベルにおけるイルミネーションを用い、前記第2の検出するステップが、第2のレベルにおけるイルミネーションを用いる請求項1に記載の方法。
請求項17:
前記第2のレベルが、前記第1のレベルより高く、
前記複数の試料ウェルを、さらなるある数のさらなる増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
第3のレベルにおけるイルミネーションを用いることにより、前記複数の試料ウェルの第2のセットの各々において増幅が生じたのかどうかを検出するステップであって、前記第3のレベルが、前記第2のレベルより高いステップと
をさらに含む請求項16に記載の方法。
請求項18:
複数の標的核酸のうちのいずれが試料中に存在するのかを同定するための方法であって、
前記複数の標的核酸配列のうちの異なる標的核酸配列に由来する遺伝子座を増幅するためのプライマーが各試料ウェルに供給された、複数の試料ウェルを準備するステップと、
前記試料の一部を、前記複数の試料ウェルの各々に移動させるステップと、
前記複数の試料ウェルを、ある数の増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
前記複数の試料ウェルの第1のセットの各々において、増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、
前記複数の試料ウェルを、ある数のさらなる増幅サイクルを通して、同時に増幅条件にさらすステップと、
前記複数の試料ウェルの第2のセットの各々において、増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、
増幅が生じた対応する試料ウェルを同定することにより、前記試料中に存在する前記標的核酸を同定するステップと
を含む方法。
請求項19:
前記移動するステップの前に、全ての遺伝子座を、単一のマルチプレックス増幅反応において、同時に増幅するステップをさらに含む請求項18に記載の方法。
請求項20:
前記検出ステップが、増幅を指し示す蛍光の変化を検出することを含む請求項18に記載の方法。
請求項21:
前記さらなる増幅サイクルの前に、光源の出力を増大させるステップをさらに含む請求項20に記載の方法。
請求項22:
前記ある数のさらなる増幅サイクルが、1サイクルである請求項21に記載の方法。
請求項23:
複数の標的核酸のうちのいずれが試料中に存在するのかを検出するためのシステムであって、
前記試料の一部を保持するために各試料ウェルが構成された複数の試料ウェル、前記標的核酸のうちの1つに特異的な核酸プライマー、シグナル発生物質、および増幅のための成分を含む容器と、
前記容器を受容し、前記容器を増幅条件にさらすために構成された測定器であって、増幅が生じるときに、前記シグナル発生物質からのシグナルを検出するための検出器をさらに含む測定器とを含み、
前記測定器が、一定量の増幅後における、第1の複数の試料ウェルの各々についての結果を出力し、さらなる一定量の増幅後における、第2の複数の試料ウェルの各々についての結果を出力するようにプログラムされているシステム。
請求項24:
前記増幅がPCRであり、前記成分が、ポリメラーゼおよびdNTPを含む請求項23に記載のシステム。
請求項25:
前記一定量の増幅が、特定の数のサイクルであり、前記さらなる一定量の増幅が、さらなる特定の数のサイクルである請求項24に記載のシステム。
請求項26:
前記シグナル発生物質が、蛍光色素である請求項23に記載のシステム。
請求項27:
光源の出力を増大させる請求項26に記載のシステム。
請求項28:
前記結果が、所定の温度範囲内の融解ピークの存在または非存在に基づき、前記融解ピークの存在が陽性結果を出力し、前記融解ピークの非存在が陰性結果を出力する請求項23に記載のシステム。
請求項29:
試料中の、染色体への組込みと臨床的に関連する感染とを識別するための方法であって、
前記試料と、前記試料に由来する標的核酸配列を増幅するためのプライマーとを含む試料ウェルを準備するステップと、
前記試料ウェルを、ある数の増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、
前記試料ウェル内で増幅が生じたのかどうかを検出するステップと、
前記試料ウェルを、ある数のさらなる増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、
前記試料ウェル内で増幅が生じたのかどうかを検出するステップと
を含む方法。
請求項30:
前記第1の検出するステップにおける陽性判定が、染色体への組込みを示し、前記第2の検出ステップにおける陽性判定を伴う、前記第1の検出ステップにおける陰性判定が、臨床的に関連する感染を示す請求項29に記載の方法。
請求項31:
試料中の標的核酸を解析するための方法であって、
(a)前記試料と、前記標的核酸を増幅するためのプライマーとを含む試料ウェルを準備するステップと、
(b)前記試料ウェルを、複数の増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、
(c)前記増幅された標的核酸の融解曲線を作成するステップと、
(d)ステップ(b)および(c)を繰り返すステップと
を含む方法。
請求項32:
ステップ(c)が、前記融解曲線の値を決定するステップをさらに含み、
(e)前記融解曲線の値が所定の値を超える前記増幅サイクルを同定することにより、Cpを決定するステップをさらに含む請求項31に記載の方法。
請求項33:
前記値が、前記融解曲線の負の導関数のピーク高またはピーク面積により決定される請求項32に記載の方法。
請求項34:
試料中の標的核酸を解析するための方法であって、
(a)前記試料、前記標的核酸を増幅するためのプライマー、対照核酸、前記対照核酸を増幅するためのプライマー、およびdsDNA結合性色素を含む試料ウェルを準備するステップと、
(b)前記試料ウェルを、少なくとも1つの増幅サイクルを通して、増幅条件にさらすステップと、
(c)前記増幅された標的核酸および増幅された対照核酸の融解曲線を作成するステップと、
(d)前記増幅された標的核酸についての値を決定するステップと、
(e)ステップ(b)、(c)、および(d)を繰り返すステップと
を含む方法。
請求項35:
ステップ(d)が前記増幅された対照核酸についての値を決定するステップも含む請求項34に記載の方法。
請求項36:
ステップ(d)で決定された前記値を使用して、前記標的核酸についての補正された幅曲線を作成するステップをさらに含む請求項35に記載の方法。
請求項37:
前記融解曲線を、融解曲線の負の導関数としてプロットし、前記値を、前記標的核酸および前記対照核酸の各々について選択された温度域のピーク高またはピーク面積により決定する請求項36に記載の方法。
請求項38:
前記標的核酸の相対出発濃度を、前記対照核酸の出発濃度に対して決定するステップをさらに含む請求項37に記載の方法。
請求項39:
前記相対出発濃度を、式:
ET*Cp,t/EC*Cp,c
(式中、ETおよびECは、標的効率および対照効率であり、
Cp,tおよびCp,cは、前記増幅された鋳型核酸についての前記値が所定の値を超えるサイクル、および前記増幅された対照核酸が前記所定の値を超えるサイクルにより決定される、標的クロッシングポイントおよび対照クロッシングポイントである)を使用して決定する請求項38に記載の方法。
請求項40:
前記対照核酸についての補正された増幅曲線を作成するステップをさらに含む請求項35に記載の方法。

Claims (7)

  1. 異なる力価で存在する複数の病原体について同時にスクリーニングするシステムであり、複数の標的核酸のうちのいずれが試料中に存在するのかを検出するためのシステムであって、
    前記試料の一部を保持するために各試料ウェルが構成された複数の試料ウェル、前記標的核酸のうちの1つに特異的な核酸プライマー、シグナル発生物質、および増幅のための成分を含む容器と、
    前記容器を受容し、前記容器を増幅条件および融解条件にさらすために構成された測定器であって、増幅が生じるときに、前記シグナル発生物質からのシグナルを検出するための検出器をさらに含む測定器と
    を含み、
    前記測定器が、第1の数の増幅サイクルを通して、前記複数の試料ウェルを増幅条件にさらし、第1の融解サイクルを実行し、前記第1の数の増幅サイクルの後における、第1の複数の試料ウェルの各々についての融解結果を出力し、第2の数の増幅サイクルを通して、前記複数の試料ウェルを増幅条件にさらし、第2の融解サイクルを実行し、前記第2の数の増幅サイクルの後における、第2の複数の試料ウェルの各々についての融解結果を出力し、前記第1の融解サイクルの前と前記第2の融解サイクルの前に各々実施される前記増幅サイクルの前記第1の数と前記第2の数とが前記病原体の力価に対して個別に調整されるようにプログラムされているシステム。
  2. 前記増幅がPCRであり、前記成分が、ポリメラーゼおよびdNTPを含む請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1の数の増幅サイクルが、特定の数のサイクルであり、前記第2の数の増幅サイクルが、さらなる特定の数のサイクルである請求項2に記載のシステム。
  4. 前記シグナル発生物質が、蛍光色素である請求項1に記載のシステム。
  5. 光源の出力を増大させる請求項4に記載のシステム。
  6. 前記融解結果が、所定の温度範囲内の融解ピークの存在または非存在に基づき、前記融解ピークの存在が陽性結果を出力し、前記融解ピークの非存在が陰性結果を出力する請求項1に記載のシステム。
  7. 前記測定器が、少なくとも1の第3の数の増幅サイクルを通して、前記複数の試料ウェルを増幅条件にさらし、少なくとも1の第3の融解サイクルを実行し、少なくとも1の第3の複数の試料ウェルの各々についての融解結果を出力し、前記第3の融解サイクルの前に実施される前記増幅サイクルの前記第3の数が前記病原体の力価に対して個別に調整される請求項1に記載のシステム。
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