以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2が設置されている。遊技装置2は、各遊技機1,1間に当該遊技機1と左右に並ぶようにして配設されている。遊技機1及び遊技装置2は、中継装置3やLAN4を介して管理装置5と接続されている。
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード6、モニタ7、図示しないプリンタ等が接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより、遊技機1毎の遊技情報を管理すると共に、会員登録された会員毎の個人データ等、各種情報を管理する。図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。尚、図1において、遊技機1群の下側に位置する長板形状の板は、その遊技島の左右方向に延設されたカウンタ板8である。
遊技機1はパチンコ機であり、盤面11に遊技媒体であるパチンコ玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル12、上部受皿13、下部受皿14を有すると共に、盤面11に、液晶表示部15、普図入賞口16、第1始動口17、第2始動口18、大入賞口19等を有する。又、遊技機1は、上部受皿13の上面に、貸出釦13a、返却釦13bを有する。
遊技機1は、以下に示すように動作する。
(1)第1始動口17は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口18は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。
(2)各始動口17、18への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部15にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(3)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
(4)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/300であり、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当りが発生すると15ラウンド(R)分だけ大入賞口19を開放する。1Rの上限入賞数は10玉、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。
(5)確変中は大当り確率が1/30に向上すると共に、第2始動口18への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続するので、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となり、その後に通常状態となる。
(6)第2始動口18は普図入賞口16への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口18の入賞率が高くなる。尚、上記した遊技機1の仕様は一例であり、遊技場内には様々なスペックの遊技機1が設置されている。
遊技機1や遊技装置2等の遊技機側からは、遊技者による玉の打込みや各始動口17、18への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから送信される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でもよい。
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。
始動信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部15(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、当該始動信号の出力に応じて図柄変動を特定し、「始動信号×1」をスタート回数として特定する。尚、始動入賞を示す信号としてもよい。
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号である。大当り中にレベル出力される状態信号であるので、大当り信号の受信中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口18の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号であるので、特別状態信号の受信中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも受信していない期間を通常状態として特定する。
遊技装置2は、遊技機1や遊技装置2の遊技状態を示す状態表示部22、貨幣が投入される貨幣投入口23、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴ってスタート回数(図柄変動数)や後述する計数玉数等の遊技に関する情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部24、持玉及び貯玉を払出すための払出釦25、払出された玉が通過する払出ノズル26、一般カード10(図1のみ図示)が挿入されるカード挿入口27を備える。
また、詳しくは後述するが、遊技装置2は、遊技機1の下部受皿14の下方に位置して計数受部28や計数通路部29を備えると共に、遊技装置2の内部に計数部を搭載している。上記した入賞により払出された玉(遊技者が獲得した玉)は遊技機1の上部受皿13にて受けられ、この上部受皿13が満杯状態となって溢れた玉は下部受皿14に一旦貯留される。下部受皿14に貯留された玉は、遊技者の操作により当該遊技装置2の計数受部28に導かれ、その計数通路部29を経由して遊技装置2の計数部へ導かれる。こうして、遊技装置2は、遊技者の獲得した玉を計数部により計数可能な、所謂各台計数機能を有する。
遊技装置2は、貨幣投入口23で貨幣を受け付ける(貨幣受付処理)と、液晶表示部24に入金額が残高に加算して表示され、残高がある状態で遊技機1の貸出釦13aを押下(貸出操作、付与操作)すると払出単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)が遊技機1から払出され(対価付与処理)、その対価分が残高から引落とされる。尚、貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
遊技装置2は、前記計数部を有していることから遊技者が獲得した遊技価値である玉(獲得価値)を受付可能で、受け付けた場合には持玉として管理し、その持玉を対価とした払出ノズル26から払出す再プレイ処理(価値付与処理)も可能とし、再プレイした場合はその対価分(払い戻した玉と同数)を持玉より減算する。
残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦13bを押下(発行操作を受付)すると残高や持玉を特定可能な一般カード10を発行する。尚、一般カード10(記録媒体としてのICカード)を受け付けた場合は、その残高や持玉を引継ぐ。また、会員カード(会員用のICカード)も受付可能であり、遊技者が遊技場へと預入れた貯玉に基づく再プレイ処理も可能とする。
遊技装置2は中継装置3とのシリアル通信により貨幣受付処理や対価付与処理、価値付与処理、残高、持玉、貸出数、払戻数、入金額や計数玉数や、貸出の対価となる売上額、及びICカードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能であるが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定してもよい。
さて、遊技者の携帯端末やタバコといった携帯品について、遊技中に遊技装置2等で保持するスタンドがあれば便利である。この点、遊技装置2の本体には、上記したように計数された獲得価値が対応付けられた一般カード10を発行する記録媒体発行手段としてのカード挿入口27や周知のカードリーダライタ、遊技者による操作を受付ける操作手段としての釦25や、貨幣投入口23、タッチパネル、遊技に関する情報を表示する表示手段としての表示部22,24、ノズル26等の各機構22〜27が配設されているため、係るスタンドを新たに設けるスペースを確保するのは困難である。
そこで、本実施形態では、遊技装置2における各機構22〜27の機能を損なうことがないよう、当該遊技装置2における本体側(本体ユニット20側)から延設された計数通路部29或いは計数受部28寄りの位置に、遊技者の携帯品を載置可能な載置スタンド40(載置部)を設ける構成としている。係る構成について、図2〜図6も参照しながら詳述する。尚、図1の紙面に直交する方向を前後方向(紙面手前側を前方)とし、図1の紙面における左右方向を、同図の遊技装置2の左右方向(紙面左側を左方)とする。つまり、遊技装置2を正面から見た場合を基準として方向を規定する。
遊技装置2は、全体として縦長で幅狭な直方体状をなす本体ユニット20と、そのユニット20下端部から右方へ延びる計数通路部29及び計数受部28を有する計数ユニット21と、により構成されている。
先ず、本体ユニット20は、図1に示すように、対応する遊技機1の左側部に配置されることにより、遊技機1,1間に挟まれるようにして設けられる。本体ユニット20の下部には、図4の拡大図で示すように、カード挿入口27が上下方向に延びるように形成されると共に、その挿入口27から右方へ若干離間した下部寄りの位置に、USB(Universal Serial Bus)ポート30が形成されている。USBポート30は、図2(b)に示すような携帯端末Kに接続するためのケーブル31の接続部であり、例えば、スマートフォン等に用いられるUSBケーブル31のコネクタが接続される。USBポート30は、係るコネクタが装着されることにより、ケーブル31を介して例えば、遊技装置2の制御部と携帯端末Kとの間で遊技情報の通信を行ったり、本体ユニット20からの電力を携帯端末Kに供給することが可能となる。また、本体ユニット20の下部には、USBポート30の直ぐ下側の位置に、電力の供給中つまり携帯端末Kの二次電池の充電中であることを表示する表示部30aが設けられている。
更に、本体ユニット20の下端部には、図2(a)や図5(c)に示すように、計数ユニット21の連結部21aが連結される被連結部20aが設けられている。詳しい図示は省略するが、本体ユニット20の被連結部20aは、計数ユニット21から流入する玉の通過させるように開口した連通口と、計数ユニット21の連結部21aが嵌合する凹状の被嵌合部33,34(図5(c)参照)とを有する。
これに対し、計数ユニット21の連結部21aは、被連結部20aの連通口に合わさるように開口した連通口と、被連結部20aの被嵌合部33,34に嵌まり込むように後方へ張出す嵌合部35,36(図5(c)参照)を有する。従って、本体ユニット20の被連結部20a(前面20b)に対し、計数ユニット21の連結部21aを突き当てるようにして、嵌合部35,36を被嵌合部33,34に嵌合させることで、当該嵌合状態(連結状態)が保持される。また、計数ユニット21と本体ユニット20との連結状態で、その連結部分21a,20a夫々の前記連通口が相互に合わさり、計数通路部29内部と本体ユニット20内部(計数部)とを連通させる。
尚、本体ユニット20の被連結部20aは、後述する図2(a)のキーロータ32の係止片(図示略)により係脱可能に係止(ロック)される。図2(a)に二点鎖線で示す本体ユニット20の前面20bには、前記被連結部20aの他、その直ぐ上側に前記USBポート30、表示部30a、カード挿入口27等が配設されることとなる。
計数ユニット21は、本体ユニット20の被連結部20aから、遊技者の正面に位置する下部受皿14側まで延びるように左右に並べて延設された計数通路部29と計数受部28とを有し、例えば何れも合成樹脂材料から形成されている。計数ユニット21は、前記連結部分21a,20aで本体ユニット20に接続されることにより、計数通路部29を介して、計数受部28にて受けた玉を本体ユニット20へと導出可能になる。計数受部28は、遊技者が獲得した玉が貯留される遊技機1の遊技機受皿たる下部受皿14から排出される当該玉を受け、計数通路部29は、当該玉を通過可能とする構成にある。
このうち、計数受部28は、図2(b)に示すように上面側が開放され、比較的浅底な矩形箱型容器状をなしている。計数受皿たる計数受部28は、前記カウンタ板8と下部受皿14との間に収まる大きさに形成されており、底面28aの下側に設けられた吸盤37(図5(c)参照)により、カウンタ板8上面に固定されている。吸盤37自体は周知のものであり、その中央の基部37aが、底面28aの右寄りの部位に接続され、吸着部37bが、カウンタ板8上面に吸着可能に吸着する。計数受部28には、その左壁28dを貫通して計数通路部29に連通させる連通口(図示略)が形成されている。
計数通路部29は、計数受部28と本体ユニット20の被連結部20aとにわたって左右方向に延びる略角筒状をなし、その底面29aと側壁29b〜29dと上面29eとを一体的に有する。詳しくは後述するが、計数通路部29の上面29eは、側壁29b〜29dに対して、所謂嵌め殺しにより嵌め込まれて計数通路部29上面を封鎖している。尚、上面29eは、側壁29b〜29dと一体成形した一体成型品として封鎖しうることは勿論である。
また、上面29eには、図2(a)に示す連結部21a寄りの位置に、鍵穴32aを有するキーロータ32が配設されている。キーロータ32は、従業員の所持する鍵が鍵穴32aに差し込まれて回動することに伴い、当該キーロータ32先端の係止片が被連結部20aから外れることで、ロック解除する。このロック解除後、計数ユニット21は、従業員により被嵌合部33,34と嵌合部35,36との嵌合を外すようにして引き抜くことで、本体ユニット20から取外す構成としている。
図2(a)に示すように、計数通路部29は、右端部の連通口を次第に狭める窄み部29fとされ、左端部は本体ユニット20の連通口に連なる連結部21aとされている。計数通路部29における前壁29bと後壁29cとの間の距離つまり前後方向の幅寸法は、載置スタンド40が取付けられるか否かに関わらず、例えば玉を前後2列で通過可能とする大きさに設定されていて、計数受部28の前後方向の幅寸法に比して小さい。また、計数通路部29は、計数受部28の後壁28c寄りの位置(後側寄り)で当該計数受部28に接続されており、手前側に嵩張らないようにしている。これにより、載置スタンド40は、計数通路部29の前側のスペースを利用して、当該計数通路部29に取付けられることで計数ユニット21に設けるようにしている。尚、計数受部28及び計数通路部29における、各底面28a,29aの表面Sは(図2(b)参照)、本体ユニット20の連通口にスムーズに玉が流れ込むよう、なだらかに傾斜している。
ここで、図5において、(c)は計数ユニット21の底面図を表し、(a)及び(b)は、載置スタンド40の背面図及び底面図を表している。図5(c)に示すように、計数ユニット21の計数通路部29は、混入した玉以外の異物を排出させるための複数の排除部39を底面29aに有する。複数の排除部39は例えば、底面29aを板厚方向に貫通し且つ計数通路部29における玉の通過方向に延びる複数のスリット39a〜39dで構成されている。スリット39a〜39dは、上記した2列で通過する玉の流れの妨げとならないよう、前記通過方向に延びる細長な形状をなしている。また、スリット39a〜39dは、幅方向へ4列、通過方向へ3列に並べて形成されることにより、底面29aは格子状をなしている。尚、スリットの符号「39a〜39d」は、幅方向に並ぶスリットの手前側から39a,39b,39c,39dの順に付している。
これに対し、載置スタンド40は、図2(a)、図5(a)(b)等に示すように、携帯品が載置される載置本体部41と、排除部39に対応した係合部45を有する取付枠部43とを備え、何れも合成樹脂材料から形成されている。取付枠部43は、全体として浅底な矩形箱型容器状をなす。係合部45は、その取付枠部43に対して、或いは当該枠部43若しくは当該スタンド40を補強する図2(a)の補強リブ43Rに対して、上方に突起して複数設けられた係合片、つまり係合片群45からなる。載置スタンド40は、当該係合片群45を排除部39のスリット39a〜39dに係合させることで計数通路部29に取付けられる。
詳細には、係合片群45は、図2(a)で左側の4つの係合片群A45a〜A45dと、左右方向中央の一対の係合片群B45a,B45dと、右側の4つの係合片群C45a〜C45dとを含む。
係合片群A45a〜A45dは、何れも左側のスリット39a〜39dの左端部に係合する。このうち、比較的突出長が大きく設定された幅方向両端の係合片A45a,A45dは、夫々の上端に左方へ向けて突出する係合爪46,46を有してスリット39a,39d上縁に嵌り込み、幅方向中央の係合片A45b,A45cは、スリット39b,39cに挿通されるようにして係合する(図5(a)〜(c)参照)。
係合片群B45a,B45dは、夫々の上端に左方へ向けて突出する係合爪46,46を有し、中央のスリット39a,39dの左端部上縁に嵌り込む。
係合片群C45a〜C45dは、何れも中央のスリット39a〜39dの右端部に係合する。このうち、幅方向両端の係合片C45a,C45dは、夫々の上端に右方へ向けて突出する係合爪46,46を有してスリット39a,39d上縁に嵌り込み、幅方向中央の係合片群C45b,C45cは、夫々スリット39b,39cに挿通されるようにして係合する。尚、係合片群45のうち、係合片A45a,A45dは、他の係合片に比して突起長を大きく表しているが(図2(a)参照)、係合片群45の何れの突起長も、計数通路部29における玉の通過を妨げない大きさに設定している。尚、係合片群45は、個々のスリット39a〜39dの深さやスリット構造等に応じて突起長や係合位置を変更しうることは勿論である。
ここで、図6は、図5(c)のA−A線に沿う断面図であり、係合片B45dの係合爪46及び係合片C45dの係合爪46が、中央のスリット39dの左端部上縁及び右端部上縁に夫々係合した状態を拡大して表している。同図からも明らかなように、係合片B45d,C45dはその可撓性により、係合爪46,46が一旦スリット39dに嵌り込むと、夫々の嵌合を外す方向(夫々内側に撓む方向であって係合爪46の突出方向とは逆の方向)へ外力を加えない限り、載置スタンド40が外れない嵌め殺し構造としている。
即ち、図2(a)に示すように載置スタンド40が計数通路部29に対して取付けられる場合に、係合片群A45a〜C45dが計数通路部29の底面側29aからスリット39a〜39dへ係合するように差し込まれて、各係合爪46がその可撓性によりスリット39a〜39dに嵌り込む(図2(b)、図6参照)。これにより、載置スタンド40を、計数通路部29に対して確実且つ簡単に取付固定することができ、その取付枠部43は、計数通路部29の下側に収まるようにして配置される。
尚、計数通路部29の底面29aにおいて、図5(c)のようにスリット39a〜39dが存し、図6のように係合爪46が突出していても、玉の通過の妨げとならない。即ち、計数通路部29を2列で通る玉のうち、一方の列の玉は、当該玉の最下端の接地点がスリット39aとスリット39bとの間に位置し、他方の列の玉は、当該玉の最下端の接地点がスリット39cとスリット39dとの間に位置する。それ故、スリット39a〜39dは、計数通路部29を通る2列の玉が当該スリット39a〜39dに落ち込まず且つ係合爪46と接触しない前記幅方向のピッチで形成されていると言える。
一方、計数通路部29は、その上面29eと側壁29b〜29dとの嵌合部分も外部に露出しない構成を採ることで、当該上面側から器具や指等を挿入して複数のスリット39a〜39dに係合した複数の係合片群A45a〜C45dの少なくとも全てを取外せない程度に封鎖されている。また、計数通路部29において、載置スタンド40の取付部分や上面29eの嵌合部分に接着剤等を用いていないことから、それらの部材40,29eの取外しは一応可能であるものの、それらの取外しは、上記したロック解除により本体ユニット20から計数ユニット21を取外してからしか行うことができない。つまり、載置スタンド40を取外すには、従業員の携帯する鍵が必要であり、その取外しを困難なものとしている。
また、図5(b)に示すように載置スタンド40における係合部45を有する側には、取付枠部43の底面43aに位置させて載置排除部48を設けている。載置排除部48は、補強リブ43R等との関係上、図5(c)のスリット39a〜39dと数や寸法が異なるが、排除部39と同様、異物を排出させるために複数設けられた細長なスリットで構成されている。このため、遊技者が誤って液体やゴミ等の異物を計数受部28に落としたとしても、その異物を計数通路部29のスリット39a〜39dや載置排除部48のスリットを通して、外部(下方)に排出する構造としている(図6参照)。
そして、図2(a)に示すように、載置スタンド40における載置本体部41は、取付枠部43の底面43a側から前方へ張出すように延設された載置面50と、その載置面50周縁部に立設された立壁51とを有し、全体として横長なトレイ状をなす。
載置面50は、横向きにしたタバコT(図3の2点鎖線の箱参照)や、縦向きにしたスマートフォン等の携帯端末Kを載置可能な大きさの水平面であって、計数通路部29の前壁29bや計数受部28の左壁28dに合わせた寸法形状とされている。立壁51は、載置面50の周りに所定の高さで形成されるのであるが、そのうち背面立壁51aは、取付枠部43と同じ高さ寸法に設定され、正面立壁51bは、例えば図2(b)の2点鎖線で示すように縦向きに載置した携帯端末K等が倒れないように掛止すべく、上方へ延出した形状とされている。
載置本体部41には、正面立壁51bにおける左右方向の中間部を切り欠くと共に当該中間部に対応する載置面50の前縁部の一部を切り欠くようにして凹部52が設けられている。凹部52は、USBポート30に接続されたケーブル31用のものであり、その携帯端末Kのケーブル31を凹部52に通した状態でも、当該携帯端末Kを載置スタンド40に載置し易いものとしている。それ故、遊技中に、図2(b)のように携帯端末Kを載置スタンド40に載置し、凹部52に通したケーブル31を介して、携帯端末Kの充電や遊技装置2との通信処理(例えば遊技情報の転送等)の利用が可能である。
上記した載置スタンド40を計数ユニット21に取付け可能な構成としたのは、載置スタンド40が取付けられる箇所は、遊技場によっては回収可能な灰皿を置いたり、遊技島に設けられる所謂吸殻自動回収装置の吸い殻入れ(図示略)が設けられたりするカウンタ板8上の箇所に対応しているからである。つまり、このような箇所に載置スタンド40があると、灰皿の回収や吸い殻入れに吸い殻等を入れ難くなるため、本実施形態の遊技装置2は、各遊技場において吸殻自動回収装置等の導入状況に応じて、載置スタンド40が邪魔になる場合には載置スタンド40を取付けず、邪魔にならない場合には載置スタンド40を取付けるといった選択の自由度を与える載置スタンド40の取付構造を採用している。
以上のように、遊技装置2において表示部22,24や操作部25等の各機構22〜27が設けられる本体ユニット20ではなく、遊技機1の下部受皿14から排出される獲得玉を受けるための計数ユニット21に載置スタンド40を設けたことにより、本体ユニット20の各機構22〜27のスペースを確保したまま携帯品を載置するスタンド40を提供可能となる。また、計数ユニット21の計数受部28は遊技機1の前面、即ち遊技者の前面に設けられることから、本体ユニット20に載置スタンド40を設ける場合と比較して、遊技者の目に付き易く、盗難や置き忘れの虞を軽減でき、遊技機1に載置スタンド40を設ける場合と比較して遊技機1を入替えても継続して使用可能であることからコスト的なメリットも見込める。
上記したように、計数通路部29の周辺には灰皿等を載置する遊技場もあるため、そのような遊技場で載置スタンド40を設けると灰皿等を載置するスペースがなくなり不便になる虞があるが、計数通路部29は載置スタンド40の有無に関わらず玉を通過可能、即ち、載置スタンド40を後付可能としていることから、上記した載置スタンド40を設けるか否かの選択肢を遊技場に与えることが可能となり、遊技場のニーズに応じた汎用性の高い遊技装置2を提供できる。また、計数受部28ではなく計数受部28よりもスペースを取難い計数通路部29の周辺に載置スタンド40を取付けることで、遊技機1前方のスペースを有効利用できる。
計数通路部29には載置スタンド40の有無に関わらず排除部39が必要であり、その排除部39を利用して載置スタンド40を取付けることから、計数通路部29側の構成を変更する必要性を低減できる、また、排除部39が底面29aにあることで載置スタンド40の取付箇所たる取付枠部43側が目立つ虞も軽減できる。
載置スタンド40にも排除部48を設けることにより、載置スタンド40を取付けたことで計数通路部29から排除された異物が載置スタンド40側に滞ってしまう虞を軽減できる。
計数通路部29の排除部39に載置スタンド40の係合部45が係合する箇所を複数設けることで取外しが困難になると共に、計数通路部29の底面29a側から係合部45を係合させて取付けるため、その係合に係る底面29a側からの取外しが困難になると共に計数通路部29の上面29eも封鎖されることから、更に取外しが困難になるので、載置スタンド40を悪意のある遊技者等に持ちさられる虞を軽減できる。
本体ユニット20に、携帯端末K用のケーブル接続部としてのUSBポート30を設け、載置スタンド40にケーブル31用の凹部52を設けたことにより、本体ユニット20にケーブル31を介して接続した携帯端末Kの利用(通信や充電)が可能になると共に、携帯端末Kによっては載置スタンド40に立てて載置した場合でも、載置の安定性をある程度確保でき、載置した携帯端末Kの画面の操作や閲覧が困難になる虞を軽減できる。尚、図示は省略するが、凹部52に代えて、載置スタンド40における立壁51及び/又は載置面50の一部部分が開口するように切り欠いた窓部を設けるようにしてもよい。この窓部でも、ケーブル31を通して携帯端末Kを利用できる等、凹部52と同様の効果を奏する。
(その他の実施形態)
第2実施形態について図7を参照して説明する。尚、上記第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付す等して説明を省略し、相違点について説明する。
本第2実施形態の計数受部28´は、その底面28aにおける左右方向中央に位置して、下側から係合部45に係合する被係合部を備える。具体的には、図示は省略するが、被係合部は、底面28a裏側において係合片群45と対応するように上方へ窪むと共に係合爪46が嵌合するように形成された凹み群で構成されている。この場合の凹み群は、係合片群45と同数且つ同ピッチの係合部とすることは勿論、排除部39のスリット39a〜39dと同様のスリット形状に形成することができる。それ故、計数受部28´の底面28aの被係合部は、排除部39のスリット39a〜39dと同様、取付枠部43を下側から合わせるようにして係合片群45と係合する。これにより、上記した載置スタンド40の取付けが可能であり、又、本第2実施形態の載置スタンド40´の取付けも可能である。
図7(a)に示すように、載置スタンド40´は、載置本体部41と係合部45の取付枠部43とが上下に段違いで繋がる構成にある点で、載置スタンド40と異なる。即ち、載置スタンド40´の載置本体部41は、取付枠部43に対し上方にずらして繋がっており、相対的に上側に位置する。それ故、図7(a)の斜視図では、取付枠部43の大部分が手前の載置本体部41に隠れる位置関係となっている。従って、載置スタンド40´は、計数受部28´の底面28aの被係合部に係合片群45を係合させた取付状態で、載置本体部41が計数受部28´の前壁28b前側に位置し、且つ前壁28b下端と載置面50が揃うようになっている(図7(b))。尚、載置スタンド40´に限らず、第1実施形態の載置スタンド40を計数受部28´に取付けた場合でも、その取付枠部43が、計数受部28´とカウンタ板8との間の吸盤37の介在による所定の隙間に収まることは言うまでもない。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張したり、例示した構成の一部を変更し、或いは変形例を含む例示した構成をどのように組合わせてもよいし、適宜構成を除外してもよい。
載置スタンド40,40´は、計数受部28´又は計数通路部29に対して取付(後付)可能としたが、計数受部28又は計数通路部29と一体成形した一体成型品としてもよい。
図示は省略するが、計数受部28の上下方向の高さ寸法を利用して、計数受部28にポケット状の載置スタンドを設け、そのポケット内に携帯品を挿入して載置する構成としてもよい。
携帯品は携帯端末KやタバコTの他、財布や鍵等、どのような携帯品でもよく、載置スタンドは、その携帯品に合わせて、上記したポケット状の他、種々の形態に変更しうる。
ケーブル用の凹部52や窓部を説明したが、その載置スタンド40,40´における凹部52や窓部の形成位置を他の位置に変更してもよい。また、必ずしも凹部52や窓部を設ける必要はない。
計数手段としての計数部を本体ユニット20側に設けることを例示したが、計数ユニット21側に設けてもよい。
貸出処理は遊技機1から、再プレイ処理は払出ノズル26から玉を払出すことを例示したが、貸出処理と再プレイ処理の双方について、遊技機から玉を払出してもよいし、払出ノズル26から払出してもよく、前者の場合、払出ノズル26を設ける必要がなくなる。
載置スタンド40,40´に排除部48を設けることを例示したが、異物の排除を諦めたり、載置スタンド40,40´と計数通路部29との間隙から異物を排除することを想定したりすれば、必ずしも載置スタンド40,40´に排除部48を設けなくともよい。
計数通路部29の上面29eを完全に封鎖する構成を示したが、係合する係合片A45a〜C45dのいくつかを取外し可能な程度に封鎖してもよい。即ち「係合部の少なくとも全てを取り外せない程度に封鎖される」とは、指や器具等を挿入し、係合片A45a〜C45dのいくつかを取外すことが可能であってもよいが、少なくとも全ての係合片A45a〜C45dを取外す作業が不能となるように封鎖されることを示す。尚、係合部は、係合片A45a〜C45dのような係合片群45に限らず、係合爪46を有する6つの係合片A45a,A45d,B45a,B45d,C45a,C45dだけで構成してもよいし、上記したスリット構造や被係合部の構造に応じて、係合片A45a〜C45dの数を増減し或いはその係合片の数に応じて係合爪46の有無を変更する等してもよい。
遊技に関する情報とは例えば計数玉数等を示すが、大当り数や図柄変動数、或いは残高等、遊技に関する情報であればどのような情報であってもよく、係る情報を液晶表示部24等の遊技装置2の表示手段で表示することができる。
対象となる遊技機1は上記したパチンコ機を例示できるが、例示した以外のパチンコ機を対象としても勿論良い。