JP6784061B2 - 誘導電動機のベクトル制御補償方法とベクトル制御装置 - Google Patents

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本発明は、誘導電動機のベクトル制御補償方法とその装置に係わり、特にベクトル制御時の相互インダクタンス誤差の補正方法とその装置に関するものである。
誘導電動機の回転速度やトルク制御に、PWMインバータを誘導電動機に接続して電圧、周波数を適切な値に制御するベクトル制御がある。
誘導電動機のベクトル制御では、電動機の実パラメータである一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、一次漏れインダクタンスIs、二次漏れインダクタンスIr、相互インダクタンスMが、制御設定値である一次抵抗設定値Rsc、二次抵抗設定値Rrc、一次漏れインダクタンス設定値Isc、二次漏れインダクタンス設定値Irc、相互インダクタンス設定値Mcとの誤差を持っていると、ベクトル制御性能の悪化が生じる。
ベクトル制御性能が悪化した状態での誘導電動機の運転は、トルク制御を行う用途においてトルク誤差が生じるため好ましくない。しかし,実パラメータは運転温度等により変化するため計測が困難である。そこで,運転中の実パラメータである二次抵抗補償法が多数提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、二次抵抗補償法の技術が記載されている。二次抵抗補償を行ったとしても、相互インダクタンス誤差を持つ場合にはベクトル軸のずれを完全に補償することができないため、制御性能の改善が完全ではない。
一方、相互インダクタンスの誤差を補正する先行技術として、特許文献3がある。この特許文献3は、一次電流計測値から計算したトルク演算値とトルク指令で生成されたトルク指令値との誤差に基づいて、相互インダクタンスの補正値を求め,相互インダクタンス補正値を含む回路定数を用いて発生トルクがトルク指令値一致するように制御する。これにより、特別な装置を付加することなく、ソフトウェア上の処理の追加にて相互インダクタンスの設定値を実際値に合わせるよう補正することが開示されている。
特開平7−303398 特開平11−136999 特開2006−94601
特許文献3でのトルク推定は、(1)式に基づいて行われている。
Figure 0006784061
ここで、TBT=トルク推定値、Vq*=q軸電圧指令、I1q=q軸電流検出値、R1*=一次抵抗設定値、ω=電気角周波数、Vd*=d軸電圧指令、I1d=d軸電流検出値、
(1)式で求めたトルク推定値とトルク指令値との誤差トルクに対してPI制御を行い、出力を相互インダクタンス設定値に重畳することで補償を行っている。
なお、Vd*とVq*は(2),(3)式により計算されている。
Figure 0006784061
Figure 0006784061
ここで、s=微分演算子、L1*=一次自己インダクタンス設定値、L2*=二次自己インダクタンス設定値、I1d*=d軸電流指令、I1q*=q軸電流指令、M*=相互インダクタンス設定値、φ2*=二次磁束指令、σ=漏れ係数(1-M*/(L1*L2*))、ΔI1q=q軸電流誤差、
(2)(3)式から明らかなように、誘導電動機の回転数の低速域では電気角周波数ωの項が相対的に小さくなることで、運転温度により変動するR1*の影響で生じるR1*誤差の影響を受けやすい問題がある。R1*誤差は(1)式のトルク推定誤差にも繋がる。トルク推定値がずれている場合には相互インダクタンスの正確な補償が困難となる。
そこで特許文献3では、上記理由により低速域での補償を避け、誘導電動機の回転数がある程度の値回転数となってから、相互インダクタンスの補償を開始することとしている。しかし、誘導電動機システムの用途によっては低速大トルクのような用途で用いる場合も考えられるため、低速でも相互インダクタンス補償が可能な方式が望ましい。
本発明が目的とするところは、一次抵抗設定値R1*を用いずにトルク推定値を用いることによって、低速域でも相互インダクタンスの誤差をトルク推定式を基に補償するベクトル制御補償方法とその装置を提供することにある。
本発明は、二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて一次電流指令値iγs*を演算する第1の電流指令演算器と、
二次磁束指令φγδ*とトルク指令値Tref*および相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて一次電流指令値iδs*を演算する第2の電流指令演算器と、
前記各電流指令演算器により算出された一次電流指令値iγs*、iδs*と誘導電動機の機械回転数ωreから電気角演算値θeとすべり回転数ωslipを算出するすべり演算&電気角演算部と、
前記すべり演算&電気角演算部で算出された電気角演算値θe、すべり回転数ωslip、誘導電動機のd,q軸の各一次電流検出値ids、iqsおよびd,q軸の各一次電圧指令を入力して相互インダクタンス補償信号Mcを演算して前記各電流指令演算器に出力する相互インダクタンス補償信号演算部を有する誘導電動機のベクトル制御方法において、
前記相互インダクタンス補償信号演算部は、磁束演算部において磁束演算手法によって推定された磁束推定値φγrと前記すべり回転数ωslipを用いて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなくトルク推定値Testを算出し、算出されたトルク推定値Testと前記トルク指令値Tref*との差分に基づき、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく前記相互インダクタンス補償信号Mcを算出し、算出された信号を前記第1および第2の電流指令演算器に入力して、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iγs*、iδs*を生成し、生成された信号に基づいて誘導電動機を制御する。
本発明の請求項2は、相互インダクタンス補償信号演算部で推定されるトルク推定値Testは、次式で算出するものである。
Figure 0006784061
ただし、Pは誘導電動機の極対数、Rrは誘導電動機のデータシートに記載された二次抵抗値。
本発明の請求項3は、第1の電流指令演算器は、二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、次式で一次電流指令値iγs*を算出するものである。
Figure 0006784061
ただし、Lrは二次自己インダクタンス、Mは相互インダクタンス。
本発明の請求項4は、第2の電流指令演算器は、二次磁束指令φγδ*とトルク指令値Tref*、および相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、次式で一次電流指令値iδs*を算出するものである。
Figure 0006784061
本発明の請求項5は、すべり演算&電気角演算部で算出されるすべり回転数ωslipと電気角演算値θeは、それぞれ次式で算出するものである。
Figure 0006784061
Figure 0006784061
本発明の請求項6は、誘導電動機の二次抵抗値Rrは、二次抵抗補償法により予め推定演算した値を適用して実機の値に近づけ、その後で前記相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて誘導電動機を制御するものである。
本発明の請求項7は、二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iγs*を演算する第1の電流指令演算器と、
二次磁束指令とトルク指令値Tref*および相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iδs*を演算する第2の電流指令演算器と、
前記各電流指令演算器により算出された一次電流指令値iγs*、iδs*と誘導電動機の機械回転数ωreから電気角演算値θeとすべり回転数ωslipを算出するすべり演算&電気角演算部と、
前記すべり演算&電気角演算部で算出された電気角演算値θe、すべり回転数ωslip、誘導電動機のd軸とq軸の各一次電流検出値ids、iqsおよびd軸とq軸の各一次電圧指令を入力して相互インダクタンス補償信号Mcを演算して前記各電流指令演算器に出力する相互インダクタンス補償信号演算部を備え、
前記相互インダクタンス補償信号演算部は、磁束演算部により推定された磁束推定値と前記すべり回転数ωslipに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなくトルク推定値Testを算出し、算出されたトルク推定値Testと前記トルク指令値Tref*との差分に基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく前記相互インダクタンス補償信号Mcを演算するよう構成したものである。
以上のとおり、本発明によれば、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなくトルク推定を行い、トルク推定値に基づいて相互インダクタンス補正を行うベクトル制御を行う。したがって、一次抵抗設定値の誤差の影響を受けない制御方法であるため、誘導電動機の低速〜高速の広い回転速度領域において、高い制御性能をもつベクトル制御を実現することができる。
また本発明では,制御対象の誘導電動機の負荷接続状態にかかわらず相互インダクタンス値の初期調整が可能である。さらに、一般的なベクトル制御システムを実現するプログラムに相互インダクタンス補償信号演算部を加える改造だけで実現でき、新たなセンサ等の部材を取り付ける必要もない。誘導電動機パラメータ把握のためによく行われる試験信号も不要となることから、容易に実現が可能となるものである。
本発明の実施形態を示す制御装置の構成図。 相互インダクタンス補償信号演算部の構成図。 γ軸一次電流指令演算器の構成図。 δ軸一次電流指令演算器の構成図。 シミュレーション結果図。
本発明は、制御装置の相互インダクタンス補償演算部に磁束演算部を設ける。
磁束演算部では、磁束演算手法によって推定された磁束推定値とすべり回転数を用いてトルク推定値を演算する。演算されたトルク推定値とトルク指令値との差分に基づいて相互インダクタンス補償信号を生成する。生成された相互インダクタンス補償信号をγ軸,δ軸の各一次電流指令演算器に入力して誘導電動機を制御するものである。以下図に基づいて説明する。
図1は、誘導電動機のベクトル制御装置の構成図を示したものである。1,2は電流指令演算器で、電流指令演算器1は、二次磁束指令値φγδ*と相互インダクタンス補償信号Mcに基づいてγ軸一次電流指令iγs*を生成する。電流指令演算器2は、二次磁束指令値φγδ*とトルク指令値Tref*、および相互インダクタンス補償信号Mcに基づいてδ軸一次電流指令値iδs*を生成する。
電流指令演算器1,2により生成されたiγs*とiδs*は、それぞれ減算器3,4へと入力され、減算器3,4において回転/固定座標変換器7からのγ軸一次電流検出値iγsとδ軸一次電流検出値iδsを減算して電流制御器5に入力する。
電流制御器5ではPI制御を行いγ軸一次電圧指令vγs*とδ軸一次電圧指令vδs*を出力する。
電流制御器5の出力vγs*とvδs*は回転/固定座標変換器7へ入力されて、電気角演算値θeを基準に固定座標電圧指令であるd軸一次電圧指令Vds*とq軸一次電圧指令Vqs*に変換される。変換されたVds*とVqs*は、3相/2相変換部8に入力され、3相電圧指令であるvu*,vv*,vw*としてPWMインバータ10に入力される。PWMインバータ10ではPWM変調等を行ってモータ端子電圧として誘導電動機11へと入力する。3相/2相変換部8には、誘導電動機11のu,v,wの相電流検出値iu、iv、iw が入力され、また、変換されたd軸一次電流検出値idsとq軸一次電流検出値iqsが回転/固定座標変換器7と相互インダクタンス補償信号演算部9にそれぞれ出力される。
すべり演算&電気角演算部6では、電流指令演算器1,2からのγ軸一次電流指令iγsとδ軸一次電流指令値iδs*、および誘導電動機11の機械回転数(電気角換算値)ωreを入力して、電気角演算値θeとすべり回転数ωslipを演算する。得られた電気角演算値θeは回転/固定座標変換器7と相互インダクタンス補償信号演算部9へ出力されると共に、すべり回転数ωslipも相互インダクタンス補償信号演算部9へ出力される。
相互インダクタンス補償信号演算部9には、ωslip,θeの他に、d軸一次電圧指令vqs*、q軸一時電圧指令vqs*、d軸一次電流検出値ids、q軸一次電流検出値iqs、およびトルク指令値Tref*が入力されて相互インダクタンス補償信号Mcを演算し、その演算値Mcは電流指令演算器1と電流指令演算器2に入力される。
図2は、相互インダクタンス補償信号演算部9の構成図を示したものである。磁束演算部91は、vds*,vqs*,ids,iqs,θeを入力して、磁束オブザーバ方式や回路方程式方式等の公知の手法を用いてγ軸磁束推定値φγrを推定し、トルク推定演算部93に出力する。トルク推定演算部93では、除算部92を経て入力されたすべり回転数ωslipを用いて(4)式の演算を行ってトルク推定値Testを演算する。なお、Pは誘導電動機の極対数、Rrは誘導電動機の二次抵抗である。
算出されたトルク推定値Testは減算部94においてトルク指令値Tref*から減算され、その差分はPI制御器95に入力されてPI演算し、相互インダクタンス補償信号Mcを生成して電流指令演算器1と電流指令演算器2に出力する。
Figure 0006784061
ここで、(4)式の導出について説明する。
図1で示す電流指令演算器1と電流指令演算器2では、以下の(4.1)式,(4.2)式を用いて演算を行う。
Figure 0006784061
Figure 0006784061
ここで、Lrは二次自己インダクタンスである。
また、すべり演算&電気角演算部6では(4.3)式によりすべり回転数を求め、誘導電動機のトルクは(4.4)式で求める。
Figure 0006784061
Figure 0006784061
ここで、Tはトルク、φγrはγ軸磁束、φδrはδ軸磁束である。
また、ベクトル制御では通常(4.5)式の条件で制御を行う。
Figure 0006784061
ここで、φγr*はγ軸磁束指令値である。
(4.5)式の条件を当てはめると(4.4)式は(4.6)式のように変形できる。
Figure 0006784061
磁束指令φγr*を一定として制御する条件では(4.1)式の右辺は第1項のみとなる。この条件での(4.1)式、(4.2)式、(4.3)式を(4.6)式に当てはめると、(4)式を求めることができる。
なお(4)式の誘導電動機の二次抵抗Rrは誘導電動機のデータシートに記載されている標準値(固定値)を適用する。
次に、動作について説明する。
図3および図4は電流指令演算器1,2の構成図を示したものである。γ軸の一次電流指令値iγs*を演算する電流指令演算器1は、(4.1)式に基づいてiγs*を演算し、δ軸の一次電流指令値iδs*を電流指令演算器2は、(4.2)式に基づいてiδs*を演算する。相互インダクタンスMは、相互インダクタンス初期設定値M0に相互インダクタンス補償信号Mcが加算される構成となっている。なお、相互インダクタンス初期設定値M0には、誘導電動機のデータシートに記載されている標準値が設定される。
図1のすべり演算&電気角演算部6では、(4.3)式に基づきすべり回転数を演算しωslipを出力する。さらにすべり演算&電気角演算部6は、ωslipに機械回転数を電気角換算した値であるωreを加算した電気角周波数ωを積分して電気角θeを求める式である(5)式を用いてθeを出力する。
Figure 0006784061
図5は、本実施例における相互インダクタンス補償前後の相互インダクタンス値のシミュレーション結果を示したものである。シミュレーションは、定速度定トルク運転を行い、相互インダクタンス初期設定値M0がモータの真値と誤差を持つ条件で行ない、時刻t0からt5までは補償をしない時間、時刻t5以降が補正を行った時間である。
時刻t0からt5まではインダクタンス誤差があるため、トルク検出値Tdetはトルク指令Tref*に対して誤差を持って運転している。時刻t5以降では、相互インダクタンス補償を行っていることから、補償開始と同時に相互インダクタンスMが適正な値へ変化し、その時のトルク検出値Tdetもトルク指令通りの値を得ていることが判る。
なお、本実施例では、トルク推定値に基づき補償信号Mcを決定しているが,相互インダクタンスMの初期設定値の変動(図5の相互インダクタンス値M(補正込)の変動)がなくなる一定時間後に、図2で示す相互インダクタンス補償信号Mcの代わりに、相互インダクタンス初期設定値M0を、図1、図3、図4の電流指令演算器1,2の入力として用いてもよい。
以上実施例1によれば、(4)式で示すトルク推定には(1)式とは違って一次抵抗設定値R1*を用いていない。したがって、特許文献3のような一次抵抗設定値R1*による誤差の影響を受けないため、誘導電動機の回転速度の低速〜高速領域に関係なく高精度なトルク推定を行うことができる。
実施例1では、(4)式で用いられている誘導電動機11の二次抵抗Rrをデータシート値を使用しているが、実施例2では二次抵抗補償法によって推定演算した値を適用するものである。そのために、先に二次抵抗推定を行って実機の二次抵抗値に近づけたあと、実施例1で相互インダクタンス補償を行う。二次抵抗推定の方法としては、特許文献1や特許文献2の方法を用いて行う。この場合、図1で示す主回路のPWMインバータ10と誘導電動機11は共通化されるが、制御システムと二次抵抗推定制御システムを各々設ける。
始めに、特許文献1,2の二次抵抗推定システムによって誘導電動機を駆動していた二次抵抗値Rrを推定し、その後、図1の制御システムに切り替える。その時、切換前に推定した二次抵抗値Rrを、(4)式、(4.3)式および図3で示す各二次抵抗値Rrに適用する。
同様に、図1で示す初めに図1の制御システムで相互インダクタンスMcを推定し、その後二次抵抗推定制御システムに切り替える方法も、実現できる。
実施例2によれば、より高い制御性能をもつベクトル制御を実現することができる。
1,2… 電流指令演算器
3,4… 減算部
5… 電流制御器
6… すべり演算&電気角演算部
7… 回転/固定座標変換器
8… 3相/2相変換器
9… 相互インダクタンス補償演算部
10… PWMインバータ
11… 誘導電動機

Claims (7)

  1. 二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて一次電流指令値iγs*を演算する第1の電流指令演算器と、
    二次磁束指令φγδ*とトルク指令値Tref*および相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて一次電流指令値iδs*を演算する第2の電流指令演算器と、
    前記各電流指令演算器により算出された一次電流指令値iγs*、iδs*と誘導電動機の機械回転数ωreから電気角演算値θeとすべり回転数ωslipを算出するすべり演算&電気角演算部と、
    前記すべり演算&電気角演算部で算出された電気角演算値θe、すべり回転数ωslip、誘導電動機のd,q軸の各一次電流検出値ids、iqsおよびd,q軸の各一次電圧指令を入力して相互インダクタンス補償信号Mcを演算して前記各電流指令演算器に出力する相互インダクタンス補償信号演算部を有する誘導電動機のベクトル制御方法において、
    前記相互インダクタンス補償信号演算部は、磁束演算部において磁束演算手法によって推定された磁束推定値φγrと前記すべり回転数ωslipを用いて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなくトルク推定値Testを算出し、算出されたトルク推定値Testと前記トルク指令値Tref*との差分に基づき、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく前記相互インダクタンス補償信号Mcを算出し、算出された信号を前記第1および第2の電流指令演算器に入力して、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iγs*、iδs*を生成し、生成された信号に基づいて誘導電動機を制御することを特徴とした誘導電動機のベクトル制御補償方法。
  2. 前記相互インダクタンス補償信号演算部で推定されるトルク推定値Testは、次式で算出することを特徴とした請求項1記載の誘導電動機のベクトル制御補償方法。
    Figure 0006784061
    ただし、Pは誘導電動機の極対数、Rrは誘導電動機のデータシートに記載された二次抵抗値
  3. 前記第1の電流指令演算器は、二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、次式で一次電流指令値iγs*を算出することを特徴とした請求項1又2記載の誘導電動機のベクトル制御補償方法。
    Figure 0006784061
    ただし、Lrは二次自己インダクタンス、Mは相互インダクタンス
  4. 前記第2の電流指令演算器は、二次磁束指令φγδ*とトルク指令値Tref*、および相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、次式で一次電流指令値iδs*を算出することを特徴とした請求項1乃至3記載の何れか1項の誘導電動機のベクトル制御補償方法。
    Figure 0006784061
  5. 前記すべり演算&電気角演算部で算出されるすべり回転数ωslipと電気角演算値θeは、それぞれ次式で算出することを特徴とした請求項1乃至4記載の何れか1項の誘導電動機のベクトル制御補償方法。
    Figure 0006784061
    Figure 0006784061
  6. 前記誘導電動機の二次抵抗値Rrは、二次抵抗補償法により予め推定演算した値を適用して実機の値に近づけ、その後で前記相互インダクタンス補償信号演算部で補正演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて誘導電動機を制御することを特徴とした請求項1乃至5記載の何れか1項の誘導電動機のベクトル制御補償方法。
  7. 二次磁束指令φγδ*と相互インダクタンス補償信号演算部で演算された相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iγs*を演算する第1の電流指令演算器と、
    二次磁束指令とトルク指令値Tref*および相互インダクタンス補償信号Mcに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく一次電流指令値iδs*を演算する第2の電流指令演算器と、
    前記各電流指令演算器により算出された一次電流指令値iγs*、iδs*と誘導電動機の機械回転数ωreから電気角演算値θeとすべり回転数ωslipを算出するすべり演算&電気角演算部と、
    前記すべり演算&電気角演算部で算出された電気角演算値θe、すべり回転数ωslip、誘導電動機のd軸とq軸の各一次電流検出値ids、iqsおよびd軸とq軸の各一次電圧指令を入力して相互インダクタンス補償信号Mcを演算して前記各電流指令演算器に出力する相互インダクタンス補償信号演算部を備え、
    前記相互インダクタンス補償信号演算部は、磁束演算部により推定された磁束推定値と前記すべり回転数ωslipに基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなくトルク推定値Testを算出し、算出されたトルク推定値Testと前記トルク指令値Tref*との差分に基づいて、誘導電動機の一次抵抗設定値を用いることなく前記相互インダクタンス補償信号Mcを演算するよう構成した誘導電動機のベクトル制御補償装置。
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