JP6783972B1 - 表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、表示素子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該表示素子用シール剤の硬化物、並びに、該表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び表示素子を提供することを目的とする。本発明は、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する表示素子用シール剤であって、硬化物の25℃におけるポリイミドに対する初期接着力が2.0kgf/cm以上であり、かつ、硬化物を121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置した後の該硬化物の25℃におけるポリイミドに対する接着力が前記ポリイミドに対する初期接着力の60%以上である表示素子用シール剤である。

Description

本発明は、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤に関する。また、本発明は、該表示素子用シール剤の硬化物、並びに、該表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び表示素子に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有する表示素子として、液晶表示素子や有機EL表示素子等が広く利用されている。これらの表示素子では、通常、硬化性樹脂組成物を用いてなるシール剤によって液晶や発光層等の封止が行われている。
例えば、液晶表示素子として、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、特許文献1、特許文献2に開示されているような、光熱併用硬化型のシール剤を用いた液晶表示素子が開示されている。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種表示パネル付きの携帯端末が普及している現代において、装置の小型化は最も求められている課題である。このような装置の小型化に伴って表示部の狭額縁化が行われている。特に、液晶表示素子においては、画素領域からシール剤までの距離が近くなっており、シール剤がポリイミド等の配向膜上に配置されることが多くなっている。そのため、シール剤を配向膜に対する接着性に優れるものとする必要がある。
また、表示素子には高温高湿環境下での駆動等における高度な信頼性として、121℃、100%RH、2atmの条件におけるプレッシャークッカー試験(PCT)に対応した性能も要求されている。高度な信頼性を有する表示素子を得るためには、シール剤を高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有するものとする必要がある。
特開2001−133794号公報 特開平5−295087号公報
本発明は、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該表示素子用シール剤の硬化物、並びに、該表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する表示素子用シール剤であって、硬化物の25℃におけるポリイミドに対する初期接着力が2.0kgf/cm以上であり、かつ、硬化物を121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置した後の該硬化物の25℃におけるポリイミドに対する接着力が前記ポリイミドに対する初期接着力の60%以上である表示素子用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、硬化物の25℃におけるポリイミドに対する初期接着力を特定値以上となるようにし、かつ、121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置した後の硬化物の25℃におけるポリイミドに対する接着力を上記ポリイミドに対する初期接着力に対して特定の割合以上となるようにすることを検討した。その結果、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の表示素子用シール剤における、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有するという効果は、本発明の表示素子用シール剤が液晶表示素子の配向膜上に配置される場合に特に顕著に発揮される。
本発明の表示素子用シール剤は、硬化物の25℃におけるポリイミドに対する初期接着力(以下、単に「ポリイミドに対する初期接着力」ともいう)の下限が2.0kgf/cmである。上記ポリイミドに対する初期接着力の好ましい下限は2.4kgf/cm、より好ましい下限は2.8kgf/cmである。
また、上記ポリイミドに対する初期接着力の好ましい上限は特にないが、実質的な上限は5.0kgf/cmである。
なお、上記ポリイミドに対する初期接着力は、以下の方法により測定することができる。
即ち、長さ45mm、幅25mm、厚さ0.7mmのITO基板に100nm程度の膜厚でポリイミド溶液を塗布して処理することにより得られた2枚の基板(以下、「ポリイミド基板」ともいう)のうちの一方にシール剤を、基板貼り合わせ時の直径が3mmとなるように点打ちする。シール剤を点打ちしたポリイミド基板ともう一方のポリイミド基板とをシール剤を介して十字状に貼り合わせる。その後、メタルハライドランプ等を用いて100mW/cmの光を30秒照射した後、120℃で1時間加熱してシール剤を硬化させ、試験片を得る。得られた試験片について、25℃の環境下で、上下に配したチャックにて5mm/secの条件で引張試験を行うことにより、ポリイミドに対する初期接着力を測定することができる。
本発明の表示素子用シール剤は、硬化物を121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置した後の該硬化物の25℃におけるポリイミドに対する接着力(以下、「PCT24h後のポリイミドに対する接着力」ともいう)が上記ポリイミドに対する初期接着力の60%以上である。上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力は、上記ポリイミドに対する初期接着力の70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
なお、上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力は、以下の方法により測定することができる。
即ち、まず、上述したポリイミドに対する初期接着力の測定方法と同様にして得られた試験片について、121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置するPCTを行う。PCT24h後の試験片について、25℃の環境下で、上下に配したチャックにて5mm/secの条件で引張試験を行うことにより、PCT24h後のポリイミドに対する接着力を測定することができる。
上記ポリイミドに対する初期接着力及び上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力は、後述する、硬化性樹脂、並びに、重合開始剤及び/又は熱硬化剤について、これらの種類の選択及び含有割合の調整により、上述した範囲とすることができる。
本発明の表示素子用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、エステル化合物を含み、上記硬化性樹脂中に含まれる硬化性樹脂成分について、該硬化性樹脂成分の分子量をM、該硬化性樹脂成分1分子中のエステル官能基数をNとしたとき、下記式(I)で表されるエステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値が20%以下であることが好ましい。硬化性樹脂成分の有するエステル官能基が多い場合、高温高湿環境下において加水分解が起こりやすくなるところ、上記エステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値を20%以下とすることにより、加水分解を低減することができ、上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力を上述した範囲とすることが容易となる。
[数1]
エステル官能基濃度(%)=(44N÷M)×100 (I)
また、本発明の表示素子用シール剤は、後述する熱硬化剤を含有し、上記硬化性樹脂は、エポキシ化合物を含み、上記熱硬化剤の活性水素当量をX、上記硬化性樹脂100重量部に対する該熱硬化剤の含有量をY重量部としたとき(熱硬化剤とエポキシ化合物との反応に寄与する熱硬化剤の活性水素数と、該反応に寄与するエポキシ化合物のエポキシ基数とは同数である)、下記式(II)で表される硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量が700以上であることが好ましい。上記硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量を700以上とすることにより、上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力を上述した範囲とすることが容易となる。
[数2]
みかけのエポキシ当量=(100×X)÷Y (II)
なかでも、本発明の表示素子用シール剤は、後述する熱硬化剤を含有し、上記硬化性樹脂は、エステル化合物及びエポキシ化合物を含み、上記式(I)で表されるエステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値が20%以下であり、かつ、上記式(II)で表される硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量が700以上であることが好ましい。上記エステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値を20%以下とし、かつ、上記硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量を700以上とすることにより、上記PCT24h後のポリイミドに対する接着力を上述した範囲とすることがより容易となる。
なお、上記エステル化合物及び上記エポキシ化合物は、同一の化合物、即ち、エステル官能基を有するエポキシ化合物であってもよい。
上記硬化性樹脂は、重合性官能基と柔軟骨格とを有する化合物(以下、「柔軟骨格を有する硬化性樹脂」ともいう)を含むことが好ましい。上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂を含有することにより、上記ポリイミドに対する初期接着力を上述した範囲とすることが容易となる。
なお、上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂を含有する場合、得られる表示素子用シール剤が硬化物の耐湿熱性に劣るものとなりやすくなる。そのため、上記エステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値と上記硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量とをそれぞれ上述した範囲となるようにすることにより、耐湿熱性の悪化を抑制することができる。
上記重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基等が挙げられる。また、上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂は、上記重合性官能基を1分子中に2つ以上有することが好ましい。
なお、本明細書において上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記柔軟骨格としては、例えば、ゴム構造、環状ラクトンの開環構造、アルキレンオキサイド構造等が挙げられる。なかでも、ゴム構造が好ましい。このような柔軟骨格を有する硬化性樹脂を用いることにより、上記ポリイミドに対する初期接着力を上述した範囲とすることがより容易となる。
上記ゴム構造は、主鎖に不飽和結合を有する構造、又は、主鎖にポリシロキサン骨格を有する構造であることが好ましい。
上記主鎖に不飽和結合を有する構造としては、例えば、主鎖に共役ジエンの重合による骨格を有する構造等が挙げられる。
上記共役ジエンの重合による骨格としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン骨格、ポリブタジエン骨格、ポリイソプレン骨格、スチレン−ブタジエン骨格、ポリイソブチレン骨格、ポリクロロプレン骨格等が挙げられる。
なかでも、上記ゴム構造は、アクリロニトリル−ブタジエン骨格又はポリブタジエン骨格を有する構造が好ましい。
上記環状ラクトンとしては、例えば、γ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクトン、γ−デカラクトン、σ−ドデカラクトン、γ−ノナノラクトン、γ−ヘプタノラクトン、γ−バレロラクトン、σ−バレロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、σ−ヘキサノラクトン、7−ブチル−2−オキセパノン等が挙げられる。なかでも、開環したときに主骨格の直鎖部分の炭素数が5〜7となるものが好ましい。
上記アルキレンオキサイド構造としては、例えば、エチレンオキサイド構造、プロピレンオキサイド構造、ブチレンオキサイド構造等が挙げられる。
上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の分子量の好ましい下限は100、好ましい上限は10万である。上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の分子量がこの範囲であることにより、上記ポリイミドに対する初期接着力を上述した範囲とすることがより容易となる。上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の分子量のより好ましい下限は200、より好ましい上限は5万である。
なお、本明細書において上記「分子量」は、分子構造が特定される化合物については、構造式から求められる分子量であるが、重合度の分布が広い化合物及び変性部位が不特定な化合物については、重量平均分子量を用いて表す場合がある。また、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂としては、具体的には例えば、NBR変性エポキシ(メタ)アクリレート、末端アミノ基含有ブタジエン−アクリロニトリル(ATBN)変性エポキシ(メタ)アクリレート、末端カルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニトリル(CTBN)変性エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル変性イソプレンゴム、(メタ)アクリル変性ブタジエンゴム、(メタ)アクリル変性シリコーンゴム、カプロラクトン変性ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ビスフェノールE型エポキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールE型エポキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールE型エポキシ(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性ウレタン(メタ)アクリレート、NBR変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ATBN変性エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂、エポキシ変性イソプレンゴム、エポキシ変性ブタジエンゴム、エポキシ変性シリコーンゴム、カプロラクトン変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、カプロラクトン変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、カプロラクトン変性ビスフェノールE型エポキシエポキシ樹脂、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エチレンオキサイド変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エチレンオキサイド変性ビスフェノールE型エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールE型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なお、本明細書において上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記硬化性樹脂は、上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂以外の他の硬化性樹脂を含有してもよい。
上記他の硬化性樹脂を含有する場合、上記硬化性樹脂100重量部中における上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は70重量部である。上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の含有量がこの範囲であることにより、上記ポリイミドに対する初期接着力を上述した範囲とすることがより容易となる。上記柔軟骨格を有する硬化性樹脂の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は50重量部である。
上記他の硬化性樹脂としては、例えば、柔軟骨格を有さない他のエポキシ化合物や柔軟骨格を有さない他の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル化合物」とは、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。
上記他のエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
また、上記硬化性樹脂は、上記他のエポキシ化合物として、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を含有してもよい。このような化合物としては、例えば、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記他の(メタ)アクリル化合物としては、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリル化合物が好ましい。
また、上記他の(メタ)アクリル化合物としては、エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物としては、上述した他のエポキシ化合物と同様のものが挙げられる。
上記硬化性樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
本発明の表示素子用シール剤は、硬化性樹脂中の(メタ)アクリロイル基とエポキシ基との合計中における(メタ)アクリロイル基の含有割合を50モル%以上95モル%以下とすることが好ましい。
本発明の表示素子用シール剤は、重合開始剤及び/又は熱硬化剤を含有する。
上記重合開始剤としては、例えば、光照射によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤や、加熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、反応性の観点から、オキシムエステル化合物及びチオキサントン化合物の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
なお、本明細書において上記「チオキサントン化合物」は、チオキサントニル基を有する化合物を意味し、上記「チオキサントニル基」は、9−オキソ−9H−チオキサンテン−イル基を意味する。
上記オキシムエステル化合物としては、例えば、1−(4−(フェニルチオ)フェニル)−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、O−アセチル−1−(6−(2−メチルベンゾイル)−9−エチル−9H−カルバゾール−3−イル)エタノンオキシム、下記式(1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006783972
上記チオキサントン化合物は、チオキサントニル基を主鎖の末端に有することが好ましい。
また、上記チオキサントン化合物は、1分子中に3つ以上のチオキサントニル基を有することが好ましい。上記チオキサントン化合物が1分子中に3つ以上のチオキサントニル基を有することにより、得られる表示素子用シール剤が長波長の光に対する深部硬化性により優れるものとなる。
上記チオキサントン化合物としては、具体的には、下記式(2−1)で表される化合物及び下記式(2−2)で表される化合物の少なくともいずれかが好ましい。
Figure 0006783972
式(2−2)中、nは、1〜10(平均値)である。
上記オキシムエステル化合物及び上記チオキサントン化合物以外の他の光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、ベンゾインエーテル化合物等が挙げられる。
上記他の光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物や有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、液晶汚染を抑制する観点から、アゾ化合物からなる開始剤(以下、「アゾ開始剤」ともいう)が好ましく、高分子アゾ化合物からなる開始剤(以下、「高分子アゾ開始剤」ともいう)がより好ましい。
なお、本明細書において上記「高分子アゾ化合物」とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイル基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
上記高分子アゾ化合物の数平均分子量の好ましい下限は1000、好ましい上限は30万である。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量がこの範囲であることにより、液晶への悪影響を防止しつつ、硬化性樹脂へ容易に混合することができる。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量のより好ましい下限は5000、より好ましい上限は10万であり、更に好ましい下限は1万、更に好ましい上限は9万である。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記高分子アゾ化合物としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記高分子アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記高分子アゾ開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
また、高分子ではないアゾ開始剤としては、例えば、V−65、V−501(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記重合開始剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記重合開始剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤が保存安定性及び硬化性により優れるものとなる。上記重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記有機酸ヒドラジドとしては、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
上記有機酸ヒドラジドのうち市販されているものとしては、例えば、大塚化学社製の有機酸ヒドラジド、味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジド等が挙げられる。
上記大塚化学社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、SDH、ADH、MDH等が挙げられる。
上記味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH等が挙げられる。
上記熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記熱硬化剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が4.5重量部である。上記熱硬化剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤の塗布性・吸水性等を悪化させることなく、熱硬化性により優れるものとすることができる。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は3.5重量部である。
本発明の表示素子用シール剤は、粘度の向上、応力分散効果による更なる接着性の向上、線膨張率の改善、硬化物の耐湿性の向上等を目的として充填剤を含有することが好ましい。
上記充填剤としては、無機充填剤や有機充填剤を用いることができる。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
上記充填剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記充填剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が80重量部である。上記充填剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤の塗布性等を悪化させることなく、接着性等により優れるものとすることができる。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の表示素子用シール剤は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。これらは、基板等との接着性を向上させる効果に優れ、得られる表示素子用シール剤を液晶表示素子用シール剤として用いた場合に液晶中への硬化性樹脂の流出を抑制することができる。
上記シランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
本発明の表示素子用シール剤100重量部中における上記シランカップリング剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤を液晶表示素子用シール剤として用いた場合に液晶汚染の発生を抑制しつつ、接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の表示素子用シール剤は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の表示素子用シール剤は、遮光シール剤として好適に用いることができる。
上記遮光剤としては、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
上記チタンブラックは、波長300nm以上800nm以下の光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370nm以上450nm以下の光に対する透過率が高くなる物質である。即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の表示素子用シール剤に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、上記重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370nm以上450nm以下)の光によって反応を開始することが可能なものを用いることで、本発明の表示素子用シール剤の光硬化性をより増大させることができる。また、本発明の表示素子用シール剤に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の表示素子用シール剤を用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、三菱マテリアル社製のチタンブラック、赤穂化成社製のチタンブラック等が挙げられる。
上記三菱マテリアル社製のチタンブラックとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N、14M−C等が挙げられる。
上記赤穂化成社製のチタンブラックとしては、例えば、ティラックD等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は13m/g、好ましい上限は30m/gであり、より好ましい下限は15m/g、より好ましい上限は25m/gである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光剤の一次粒子径は、液晶表示素子の基板間の距離以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は1nm、好ましい上限は5000nmである。上記遮光剤の一次粒子径がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤の塗布性等を悪化させることなく遮光性により優れるものとすることができる。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は200nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は100nmである。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、NICOMP 380ZLS(PARTICLE SIZING SYSTEMS社製)を用いて、上記遮光剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
本発明の表示素子用シール剤100重量部中における上記遮光剤の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は80重量部である。上記遮光剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用シール剤の接着性、硬化後の強度、及び、描画性が低下することなく、遮光性を向上させる効果をより発揮できる。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は70重量部であり、更に好ましい下限は30重量部、更に好ましい上限は60重量部である。
本発明の表示素子用シール剤は、更に、必要に応じて、応力緩和剤、反応性希釈剤、揺変剤、スペーサー、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の表示素子用シール剤を製造する方法としては、例えば、混合機を用いて、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
本発明の表示素子用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような本発明の表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の表示素子用シール剤の硬化物もまた、本発明の1つである。
本発明の表示素子用シール剤の硬化物又は本発明の上下導通材料の硬化物を有する表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の表示素子用シール剤は、液晶表示素子用シール剤として好適に用いられる。
特に、本発明の表示素子用シール剤は、液晶滴下工法による液晶表示素子の製造に好適に用いることができる。本発明の表示素子として液晶表示素子を液晶滴下工法によって製造する方法としては、例えば、以下の方法等が挙げられる。
まず、基板に本発明の表示素子用シール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により塗布し、枠状のシールパターンを形成する工程を行う。次いで、本発明の表示素子用シール剤等が未硬化の状態で液晶の微小滴をシールパターンの枠内全面に滴下塗布し、すぐに別の基板を重ね合わせる工程を行う。その後、シールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を行う方法により、液晶表示素子を得ることができる。
本発明によれば、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用シール剤の硬化物、並びに、該表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1〜8、比較例1〜5)
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を遊星式撹拌機を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例1〜8及び比較例1〜5の表示素子用シール剤を調製した。遊星式撹拌機としては、あわとり練太郎(シンキー社製)を用いた。
長さ45mm、幅25mm、厚さ0.7mmのITO基板に約100nmの膜厚でポリイミド溶液を塗布して処理することにより得られた2枚の基板(ポリイミド基板)のうちの一方に、得られた表示素子用シール剤を、基板貼り合わせ時の直径が3mmとなるように点打ちした。シール剤を点打ちしたポリイミド基板ともう一方のポリイミド基板とをシール剤を介して十字状に貼り合わせた。その後、メタルハライドランプにて3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって接着性試験片を得た。得られた接着性試験片について、25℃の環境下で、上下に配したチャックにて5mm/secの条件で引張試験を行うことにより、ポリイミドに対する初期接着力を測定した。ポリイミドに対する初期接着力の測定結果を表1、2に示した。
また、ポリイミドに対する初期接着力の測定方法と同様にして得られた試験片について、121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置するPCTを行った。PCTには、オートクレーブ(ヤマト科学社製、「SP510F」)を用いた。PCT後の試験片について、25℃の環境下で、上下に配したチャックにて5mm/secの条件で引張試験を行うことにより、PCT24h後のポリイミドに対する接着力を測定した。ポリイミドに対する初期接着力に対するPCT24h後のポリイミドに対する接着力の割合を表1、2に示した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各表示素子用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(耐湿熱性)
ITO薄膜付きガラス基板にポリイミド樹脂をスピンコートで塗布し、80℃でプリベイクした後、230℃で焼成することにより、配向膜付き基板を作製した。ポリイミド樹脂としてはSE7492(日産化学社製)を用いた。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用シール剤100重量部に対して、シリカスペーサーを1重量部加え、遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、脱泡処理をして表示素子用シール剤中の泡を取り除いた後、ディスペンス用のシリンジに充填し、再び脱泡処理を行った。シリカスペーサーとしては、SI−H055(積水化学工業社製)を用い、ディスペンス用のシリンジとしては、PSY−10E(武蔵エンジニアリング社製)を用いた。次いで、ディスペンサーを用いて、表示素子用シール剤を枠を描く様に配向膜付き基板の配向膜上に塗布した。ディスペンサーとしては、SHOTMASTER300(武蔵エンジニアリング社製)を用いた。続いて、TN液晶の微小滴を液晶滴下装置にて表示素子用シール剤の枠内に滴下塗布した。TN液晶を滴下塗布した配向膜付き基板に、表示素子用シール剤を介して別の配向膜付き基板を重ね、真空貼り合わせ装置にて5Paの減圧下にて2枚の基板を貼り合わせ、セルを得た。TN液晶としては、JC−5001LA(チッソ社製)を用いた。得られたセルにメタルハライドランプにて3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって表示素子用シール剤を硬化させ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子を24時間、PCT条件(121℃、100%RH、2atm)に曝した。PCT条件に曝した後の液晶表示素子について顕微鏡観察を行い、基板の剥がれが確認されなかった場合を「○」、基板の剥がれが確認された場合を「×」として、耐湿熱性を評価した。
Figure 0006783972
Figure 0006783972
本発明によれば、高温高湿環境に曝された場合でも優れた接着性を有する表示素子用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用シール剤の硬化物、並びに、該表示素子用シール剤を用いてなる上下導通材料及び表示素子を提供することができる。

Claims (7)

  1. 硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有する表示素子用シール剤であって、
    硬化物の25℃におけるポリイミドに対する初期接着力が2.0kgf/cm以上であり、かつ、硬化物を121℃、100%RH、2atmの環境下で24時間静置した後の該硬化物の25℃におけるポリイミドに対する接着力が前記ポリイミドに対する初期接着力の60%以上であり、
    前記硬化性樹脂は、エステル化合物を含み、
    前記硬化性樹脂中に含まれる硬化性樹脂成分について、該硬化性樹脂成分の分子量をM、該硬化性樹脂成分1分子中のエステル官能基数をNとしたとき、下記式(I)で表されるエステル官能基濃度の硬化性樹脂全体における重量平均値が20%以下である表示素子用シール剤。
    [数1]
    エステル官能基濃度(%)=(44N÷M)×100 (I)
  2. 前記表示素子用シール剤は、熱硬化剤を含有し、
    前記硬化性樹脂は、エポキシ化合物を含み、
    前記熱硬化剤の活性水素当量をX、前記硬化性樹脂100重量部に対する該熱硬化剤の含有量をY重量部としたとき、下記式(II)で表される硬化性樹脂全体のみかけのエポキシ当量が700以上である請求項記載の表示素子用シール剤。
    [数2]
    みかけのエポキシ当量=(100×X)÷Y (II)
  3. 前記硬化性樹脂は、重合性官能基と柔軟骨格とを有する化合物を含む請求項1又は2記載の表示素子用シール剤。
  4. 前記柔軟骨格は、ゴム構造である請求項記載の表示素子用シール剤。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の表示素子用シール剤の硬化物。
  6. 請求項1、2、3又は4記載の表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料。
  7. 請求項1、2、3若しくは4記載の表示素子用シール剤の硬化物又は請求項記載の上下導通材料の硬化物を有する表示素子。
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