JP6783674B2 - 自動分析装置、自動分析装置における廃液方法、及び、三方電磁弁 - Google Patents

自動分析装置、自動分析装置における廃液方法、及び、三方電磁弁 Download PDF

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Description

本発明は、自動分析装置、自動分析装置における廃液方法、及び、三方電磁弁に関する。
イオン選択性電極(Ion Selective Electrode:ISE)は、血液などに代表される生体試料中のカリウム、ナトリウム、及び塩化物などのイオン(電解質)の濃度を測定するセンサとして広く用いられている。
ISEは、イオン選択性感応膜(以下、単に「感応膜」ともいう)、内部電解質溶液(以下、単に「内部液」ともいう)、及び、銀塩化銀などからなる内部電極などを備える。フローセル型ISEは、測定対象の試料を供給する流路を筐体の内部に備える。感応膜の一面が流路に接して設けられ、感応膜の他面側に内部液と内部電極が設けられる。フローセル型ISEは、フローセル型の参照電極と組み合わせて、参照電極との間に生じる電位差を測定し、目的イオンの活量(濃度)を求めるために使用される。
臨床検査の分野では、生体試料である血液、特に血清や血漿、尿などの検体に含まれる電解質の濃度を定量する必要性が高い。これらの試料をそのままISEを用いて測定する方法、いわゆる非希釈法が行われる場合がある。また、所定量の試料に所定量の希釈液を添加及び混合して希釈した後、その混合液をISEを用いて測定する方法、いわゆる希釈法が行われる場合もある。希釈法に関しては、試料液の必要量が少なく、また、混合液中のたんぱく質や脂質などの共存物の濃度が低く、共存物による汚れの影響も少ない。従って、希釈法は、ISEの安定性が高いという特徴を有する。従って、電解質自動分析装置においてはフローセル型ISEと希釈法の組み合わせが現在主流となっている。
試料の希釈には希釈槽と呼ばれる容器が用いられ、希釈槽に準備した希釈済み試料は、フローセル型ISEへ送られる。内部標準液と試料とが交互に希釈槽に分注され、内部標準液と試料とが交互に測定される。残余の試料や内部標準液は、廃液機構により希釈槽から除去される。試料を測定した後、希釈槽を純水や内部標準液で洗浄する。洗浄に用いた洗浄液も、廃液機構により除去される。
特許文献1には、ISE測定装置における減圧廃液機構が開示されている。また、ISE測定装置以外の分野においても、真空吸引方式による廃液機構が用いられる。例えば、特許文献2には、自動分析装置(例えば、酵素免疫測定装置(EIA))に用いられる減圧吸引装置が開示されている。
特公昭61−6938号公報 特許第2663661公報
特許文献1には、廃液容器8に溜まった廃液を自動で廃棄する手段が開示されていない。従って、廃液容器8が満杯になった時点で廃液容器8の内容物を手動で廃棄する必要がある。この廃棄作業の間は装置を停止する必要があるため、スループットが低い、という課題がある。
特許文献2の課題を解決する手段の欄には、「本発明では吸引口をもつ一次減圧容器と、大気圧下への排液口をもつ二次減圧容器とを直列に接続し、一次減圧容器は常時減圧状態にして連続して吸引できるようにする」と記載されている。しかし、実施形態を示す図8を参照すると、実際には、一次減圧付容器(一次減圧瓶2)に接続される開閉弁Vfが、真空ポンプへの接続と大気圧開放とを交互に行っており、一次減圧付容器は常時減圧状態になっていない。特許文献2では、一次減圧付容器での泡の発生などの事情を考慮して、一次減圧付容器を一時的に大気圧に開放していると考えられる。
以上から、特許文献2の「一次減圧容器は常時減圧状態にする」という記載は、「図8のシーケンスの全時間帯のうち、多くの時間帯において減圧状態にする」こととして解釈するのが妥当であり、厳密な意味で「常時減圧状態にする」と解釈すべきではない。特許文献2においては、実際には、一次減圧付容器が大気圧に開放される期間が存在し、この期間では廃液を吸引できず、スループットが低い、という課題がある。
そこで、本発明は、真空容器を常時減圧状態とすることにより任意のタイミングでの廃液の吸引が可能な技術を提供する。
例えば、上記課題を解決するために、特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例をあげるならば、試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、前記第2経路に配置された圧力調整機構と、前記減圧排気系によって前記吸引容器を減圧排気するように制御する制御部とを備える自動分析装置が提供される。
また、他の例によれば、試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、前記複数の測定ユニットにおける測定時に、前記減圧排気系によって前記吸引容器を減圧排気するように制御する制御部とを備え、前記制御部は、少なくとも、前記排出部が減圧排気されている間及び大気解放されている間、前記吸引容器を減圧排気するように制御する、自動分析装置が提供される。
また、他の例によれば、試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部とを備える自動分析装置における廃液方法が提供される。当該廃液方法は、前記減圧排気系によって前記吸引容器を減圧排気する工程と、前記測定ユニットから第1廃液を前記吸引容器に吸引する工程と、前記吸引容器を大気解放せずに、前記測定ユニットから第2廃液を前記吸引容器に吸引する工程と、前記吸引容器内の前記第1廃液及び前記第2廃液の混合液を前記排出部へ移送する工程とを含む。
また、他の例によれば、第1ポート、第2ポート、及び、前記第1ポート又は前記第2ポートに接続される第3ポートを有する三方電磁弁であって、第1流路及び第2流路を有する可動部と、コイルと、磁石と、前記コイルの間を移動し、かつ、前記可動部に接続された可動磁芯とを備えるポート切換制御部とを備え、前記コイルに第1方向で電流を流した際は前記第1流路を介して前記第1ポートと前記第3ポートとが接続され、前記コイルに第2方向で電流を流した際は前記第2流路を介して前記第2ポートと前記第3ポートとが接続され、前記コイルに電流を流さない場合、前記第3ポートが前記第1ポート及び前記第2ポートのいずれにも接続されないように構成されている、三方電磁弁が提供される。
本発明によれば、真空容器を常時減圧状態とすることにより任意のタイミングでの廃液の吸引が可能となり、スループットを向上させることができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1に係る自動分析装置の全体構成を示す構成図である。 実施例1による電解質測定ユニット2100の模式図である。 実施例1による廃液機構の模式図である。 実施例1の変形例による自動分析装置の模式図である。 実施例1の変形例による廃液機構の模式図である。 実施例1による動作の概要を示すフローチャートである。 実施例1における校正工程の概要を示すフローチャートである。 実施例1における測定工程の概要を示すフローチャートである。 実施例1における検体測定工程の概要を示すフローチャートである。 実施例1における内部標準液測定工程の概要を示すフローチャートである。 実施例1の廃液機構における検体測定サイクルのタイムチャートである。 実施例1の廃液機構における内部標準液測定サイクルのタイムチャートである。 実施例1の検体測定工程と内部標準液測定工程における廃液機構内の圧力の測定結果である。 実施例2による廃液機構の模式図である。 実施例3による廃液機構の模式図である。 実施例3による中点OFF型三方電磁弁の模式図である。 実施例3における中点OFF型の三方電磁弁の動作を説明する図である。 実施例3における中点OFF型の三方電磁弁の動作を説明する図である。 実施例3における中点OFF型の三方電磁弁の動作を説明する図である。 実施例4による廃液機構の模式図である。 実施例5による廃液機構の模式図である。 実施例6による比色自動分析装置の模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。なお、実施の形態及び実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
以下の実施例は、生体試料などに含まれる成分の量を測る装置に関する。以下の実施例は、好ましくは、イオン選択性電極に基づく電解質分析ユニットを複数搭載する自動分析装置の廃液装置に適用される。本自動分析装置は、自動かつ連続的に臨床検査を行うために、単独であるいは生化学自動分析装置などの一要素として、好適に用いられる。
[実施例1]
図1は、実施例1による電解質自動分析装置10の概略構成を示す模式図である。電解質自動分析装置10は、中央制御装置20と、廃液機構30と、複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900とを備える。廃液機構30は、中枢部100と、複数の電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)とを備える。図1は、電解質測定ユニットの数が9である場合を例示しているが、電解質測定ユニットの数は9である必要は無く、一般に自然数、即ち1以上の整数であり、より好ましくは複数、即ち2以上の整数である。
図2は、実施例1による電解質測定ユニット2100の概略構成を示す模式図である。電解質測定ユニット2200、…、2900の構成は、電解質測定ユニット2100のそれと同様であるため、以下では、電解質測定ユニット2100について説明する。電解質測定ユニット2100は、試料を測定する測定部を含む。具体的には、電解質測定ユニット2100は、希釈槽2110と、検体分注機構2120と、希釈液分注機構2130と、内部標準液分注機構2140と、送液機構2150と、参照電極液送液機構2160と、フローセル型のCl−ISE 2171と、フローセル型のK−ISE 2172と、フローセル型のNa−ISE 2173と、フローセル型の液絡2180と、フローセル型の参照電極2190と、計測制御装置2101と、廃液ノズル3101と、廃液ノズル3101の駆動機構(図示省略)とを備える。また、電解質測定ユニット2100は、検体用容器2121と、希釈液用容器2131と、内部標準液用容器2141と、参照電極液用容器2161と、廃液容器2159とをさらに備える。図2に示すように、廃液ノズル3101は、電磁弁SVA1(3110)を介して廃液機構30に接続されている。
図3は、実施例1による廃液機構30の中枢部100の模式図である。廃液機構30の中枢部100は、制御装置110と、吸引容器T1(1100)と、圧力調節機構1300と、減圧排気系(排気ポンプ1400)と、廃液容器1500と、電磁弁SVB(1110)と、電磁弁SVC(1210)と、電磁弁SVD(1220)と、電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)と、廃液流路A1〜A9と、移送流路Bと、移送流路Cと、移送排出流路Dと、排出流路Eと、排出流路Fと、排気管Gと、排気管Hと、排気管Jと、排気管Kと、排気管Mと、リーク管Nと、抵抗管Rと、配管接合部(T字管)S1と、配管接合部(T字管)S2とを備える。排気ポンプ1400、電磁弁SVA1〜SVA9、SVB、SVC、SVD、また場合によって圧力調節機構1300などは、制御装置110との間を接続する制御用配線(図示省略)を備える。制御装置110は、上述した中枢部100の各構成要素を制御可能である。
電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)は二方弁であり、複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900と吸引容器T1との接続/非接続を制御できる。電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)の片端は、それぞれ、廃液ノズル3101、…、3901に接続されており、これらの他端は、それぞれ、廃液流路A1〜A9を介して吸引容器T1の上部に気密に接続されている。減圧する配管やその接続部、容器、及び流路などを気密にすることは以下同様であり、以下では、気密の断り書きを省略する。
吸引容器T1は、内部に廃液を収納可能な耐圧容器である。吸引容器T1は、複数の配管接続口を備える。吸引容器T1は、複数の配管接続口を介して、廃液流路A1〜A9、排気管G、及び移送流路Bに接続されている。より具体的には、廃液流路A1〜A9と吸引容器T1との接続部及び排気管Gと吸引容器T1との接続部は、鉛直方向において最も上方の位置に配置され、移送流路Bと吸引容器T1との接続部は、鉛直方向において最も下方の位置に配置されている。換言すると、廃液流路A1〜A9と排気管Gが吸引容器T1の上端に接続され、移送流路Bが吸引容器T1の下端に接続されている。減圧する配管やその接続部、容器、及び流路などを耐圧とすることは以下同様であり、以下では、耐圧の断り書きを省略する。
移送流路B、移送流路C、移送排出流路D、排出流路E、排出流路F、及びT字管S1は、廃液を流通可能な流路を内部に備える。なお、以降で説明する実装例では、移送流路B、移送流路C、移送排出流路D、排出流路E、排出流路Fとして、内径8mm外径12mmのシリコンゴムチューブを用いた(一部の接続部には異径アダプタを用いた)。移送排出流路Dの長さは約180mmである。移送排出流路Dは、廃液を一時的に溜めておく空間を提供するものである。移送排出流路Dの設置高さは、好ましくは、吸引容器T1の設置高さよりも低い。移送排出流路D、T字管S1、排出流路E、電磁弁SVC、排出流路Fは、この順番で概鉛直方向に配置されている。より具体的には、移送排出流路Dと抵抗管Rとの接続部は、これら部材の中で鉛直方向において最も上方の位置に配置され、排出流路Fはこれら部材の中で鉛直方向において最も下方の位置に配置されている。
排気管G、排気管H、排気管J、排気管K、排気管M、抵抗管R、T字管S2は、内部に気体を流通可能な流路を備える。抵抗管Rは、流路における気体の流通抵抗が大きいという特徴を備える。
圧力調節機構1300は、真空度を調節可能な機構である。圧力調節機構1300は、例えば、逆止弁、電磁弁、あるいは圧力レギュレータなどである。圧力調節機構1300は、配管接続口を備える。圧力調節機構1300の吸入端には排気管Gが接続されており、圧力調節機構1300の吸出端には排気管Hの一端が接続されている。以降で説明する実装例では、圧力調節機構1300として最低作動差圧10kPa以下、最低逆止差圧40kPaの逆止弁(日本ピスコ社CVPU6−6)を使用し、逆止弁の自由流入口側が排気管Gに接続され、逆止弁の自由流出口側が排気管Hの一端に接続されている。圧力調節機構1300と排気管Gとの間にはフィルター(図示省略)が設けてられてもよい。この構成によって、ミストを除去してもよい。圧力調節機構1300としては、逆止弁の他に、圧力調整器を採用することができる。また、制御装置110と電磁弁を用いて適切なタイミングで流路の開閉を制御する方法、それらに加えて圧力センサも組み合わせて圧力制御を自動化する方法、などを採用することもできる。
電磁弁SVB及び電磁弁SVCは二方弁であり、電磁弁SVDは三方弁である。電磁弁SVBは、吸引容器T1と移送排出流路Dとの間の接続/非接続を制御するものである。電磁弁SVCは、移送排出流路Dと廃液容器1500との間の接続/非接続を制御するものである。電磁弁SVDは、移送排出流路Dと排気ポンプ1400との間の接続と移送排出流路Dの大気解放とを切換えることができる。電磁弁SVB、電磁弁SVC、及び電磁弁SVDは、それぞれ、配管接続口を備える。電磁弁SVBの一端には移送流路Bが接続され、電磁弁SVBの他端には移送流路Cが接続されている。電磁弁SVCの一端には排出流路Eが接続され、電磁弁SVCの他端には排出流路Fが接続されている。電磁弁SVDの共通端には抵抗管Rが接続され、電磁弁SVDの通常時開通端(通電時閉止端)にはリーク管Nが接続され、電磁弁SVDの通常時閉止端(通電時開通端)には排気管Mが接続されている。
T字管S1には移送流路C、移送排出流路D、及び排出流路Eが接続されており、T字管S2には排気管H、排気管J、及び排気管Mが接続されている。移送排出流路Dと抵抗管Rは図示しないコネクタを介して接続されている。
排気ポンプ1400として、真空到達度約−95kPa、実効排気速度約6L/minのダイアフラムポンプ(Ulvac社 DAP−6D)を採用した。排気ポンプ1400の吸入端には排気管Jが接続され、排気ポンプ1400の排出端には排気管Kが接続されている。排気管Kは、フィルター(図示省略)を備え、フィルターを介して真空系内の空気を大気に放出する。排気ポンプ1400は、吸入端において真空タンク(図示省略)を備えることもできる。この真空タンクは、飛沫類のトラップ、並びに真空圧の緩衝装置として機能する。リーク管Nは、フィルター(図示省略)を備え、当該フィルターを介して真空系内へ空気を導入する。
なお、排気ポンプ1400とそれに直接つながる減圧系統、即ち排気管J、T字管S2、排気管H、Mなどを、以下では「V0ライン」と呼ぶ。また、V0ラインから電磁弁SVDによって隔てられる抵抗管R以遠の減圧系統、即ち抵抗管R、移送排出流路D、T字管S1、移送流路C、排出流路Eなどを、以下では「V2ライン」と呼ぶ。一方、V0ラインから圧力調節機構1300によって隔てられる排気管G以遠の減圧系統、即ち排気管G、吸引容器T1、移送流路B、廃液流路A1〜A9などを、以下では「V1ライン」と呼ぶ。
以上の通り、廃液機構30は、基本的に相互に気密に接続された減圧装置である。気密の例外は、廃液ノズル3101〜3901、リーク管N、排気管K、排出流路Fである。廃液ノズル3101〜3901、リーク管N、及び排気管Kはいずれも大気に解放された一端を有し、排出流路F内の廃液は、大気圧下の廃液容器1500又は排液ドレイン(図示省略)に落下する。
本実施例の変形例について図4及び図5を用いて説明する。図4は、実施例1の変形例による電解質自動分析装置10の概略構成を示す模式図である。図5は、実施例1の変形例による廃液機構31の模式図である。図4及び図5の例では、電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)の他端が1つの廃液流路A10に合流し、廃液流路A10の一端が吸引容器T1の上部に接続されている点で、図1及び図3の構成と異なる。
次に本実施例の動作の概要を説明する。図6は、本実施例における電解質測定ユニット2100の動作の概要を示すフローチャートである。電解質測定ユニット2200、…、2900の動作は電解質測定ユニット2100のそれと同様であるが、周期的動作の位相が互いにずれている場合がある。
電解質測定ユニット2100は、起動の後、初期化工程11000及び校正工程12000を実行した後、検体の数だけ測定工程13000を繰り返し実行する。全ての検体を測定し終えたかどうか判断する工程14000において、次に測定すべき検体がないと判定された場合、立下げ工程15000を実行する。
初期化工程11000は、電解質自動分析装置を構成する各構成要素の立上げや洗浄などの準備を含む。初期化の一環として、参照電極液用容器2161から、参照電極液が、参照電極2190経由でフローセル型液絡2180まで送液される。内部標準液用容器2141から内部標準液が希釈槽2110に分注され、その内部標準液がISE 2171、2172、2173を経てフローセル型液絡2180まで送液され、ISEのコンディショニングが行われる。希釈槽2110に内部標準液を残したまま、初期化工程11000を終了する。
図7は、校正工程12000の概要を示す。校正工程12000は、低濃度標準液測定工程12100、高濃度標準液測定工程12200、校正液測定工程12300、及び、検量線作成工程12400などを含む。低濃度あるいは高濃度の標準液、及び、校正液の測定手順は、後述する測定工程13000に準じる(各濃度の標準液や、校正液を検体と同様に測定し、各ISEの起電力を記録する)。電解質測定ユニット2100は、検量線作成工程12400において、高低2種の濃度の標準液の起電力測定結果から、スロープ感度を求める。電解質測定ユニット2100は、スロープ感度と、内部標準液の起電力とから、内部標準液の濃度を求める。また、電解質測定ユニット2100は、校正液の起電力測定結果とスロープ感度とから、校正液の計算上の濃度を求める。また、電解質測定ユニット2100は、校正液の真の濃度(表示値)と、校正液の計算上の濃度との差から、オフセット補正値を求める。スロープ感度、内部標準液の濃度、及びオフセット補正値を検量線と称する。
図8は、測定工程13000の概要を示す。測定工程13000は、検体測定工程13100、内部標準液測定工程13200、及び、検体濃度算出工程13300などを含む。
図9は、検体測定工程13100の概要を示す。検体測定工程13100は、希釈槽廃液工程13110、検体分注工程13120、希釈液分注工程13130、測定溶液導入工程13140、希釈槽廃液工程13110、希釈槽洗浄工程13150、及び、電位計測工程13160などを含む。以下、検体測定工程13100の各工程の詳細を説明する。
希釈槽廃液工程13110において、廃液機構30の制御装置110は、廃液ノズル3101用の駆動機構(図2において図示省略)を動作させ、希釈槽2110の内部の液(内部標準液や希釈試料、システム水など)を排出する。具体的には、この工程を開始する前に、電磁弁3110は閉じられている(希釈槽廃液以外の工程において、電磁弁3110は基本的に閉じられている)。また、廃液機構30の作用により、廃液流路A1の内部は減圧されている。電磁弁3110が閉じられているため、廃液ノズル3101内は大気圧に維持されている。工程開始後、制御装置110は、廃液ノズル3101用の駆動機構を駆動させ、廃液ノズル3101を希釈槽2110に浸す。同時に、制御装置110は、電磁弁3110を開け、廃液ノズル3101を通して、減圧環境を提供する。希釈槽2110の内部の液は廃液ノズル3101及び電磁弁3110を通して吸引容器T1に空気とともに排出される。制御装置110は、約1秒間だけ液を排出した後、電磁弁3110を閉じ、減圧を遮断する。すると、廃液ノズル3101内の圧力は大気圧に戻る。最後に、制御装置110は、駆動機構を駆動させ、廃液ノズル3101の先端部を希釈槽2110の鉛直上方に配置する、即ち希釈槽2110の外に出す。廃液機構30の詳細な動作は後述する。
検体分注工程13120において、電解質測定ユニット2100は、検体分注機構2120の検体分注ノズル2122を用いて、検体用容器2121から検体(5μL)を吸い込み、その検体を希釈槽2110の内壁面に接触させながら全て吐出する。
希釈液分注工程13130において、電解質測定ユニット2100は、希釈液分注機構2130の希釈液分注ノズル2132を通して、希釈液用容器2131からの希釈液(150μL)を前記分注した検体の斜め上方の位置から検体に向けて吐出する。このとき、希釈液は、希釈槽2110の内表面に沿って螺旋状に旋回しつつ、検体を巻き込み、希釈槽2110の底部に流入して渦流れを形成する。その結果、検体は希釈液により希釈され、両者は均一に混合する(換言すると、吐出攪拌を行う)。この工程により、希釈液で検体を所定の割合(以下、希釈倍率、本実施例では31倍)で希釈した希釈試料(155μL)を希釈槽2110の中に得ることができる。希釈試料は、試料溶液の一種であり、以下、試料溶液と称す。
測定溶液導入工程13140において、電解質測定ユニット2100は、測定溶液吸引ノズル2152用の駆動機構(図示省略、上下方向の駆動装置)を用いて、測定溶液吸引ノズル2152を希釈槽2110の中の試料溶液に(図2に示すように)浸す。なお、測定溶液導入工程13140以外の工程においては、上記の駆動機構は、基本的に測定溶液吸引ノズル2152を希釈槽2110の上方に配置し、測定溶液吸引ノズル2152を希釈槽2110の外に出す。電解質測定ユニット2100は、送液機構2150と参照電極液送液機構2160とを連動させて制御し、参照電極液用容器2161から参照電極液(26μL)を参照電極2190経由でフローセル型液絡2180まで送液する。次に、電解質測定ユニット2100は、希釈槽2110の中の試料溶液のうち145μLの試料溶液を、測定溶液として、ISE 2171、2172、2173を経てフローセル型液絡2180まで送液する。ここで、フローセル型液絡2180の内部の流路の合流点において測定溶液と参照電極液とが接触し、フリーフロー型の液絡が形成され、これにより、電池が形成される。必要に応じて、電解質測定ユニット2100は、送液機構2150内の液を廃液容器2159へ排出する。送液終了後、電解質測定ユニット2100は、測定溶液吸引ノズル2152用の駆動機構を用いて、測定溶液吸引ノズル2152を希釈槽2110から引き上げる。
次に、電解質測定ユニット2100は、希釈槽廃液工程13110と同様の操作を行い、希釈槽2110に残った試料溶液を廃液する。
希釈槽洗浄工程13150において、電解質測定ユニット2100は、検体分注ノズル2122に接続したシリンジポンプ(図示省略)を用いて、システム水(純水)200uLを、検体分注ノズル2122を通して希釈槽2110へ分注し、希釈槽2110を洗浄する。純水は、純水専用の分注機構又は配管を用いて希釈槽2110へ分注されてもよい。また、システム水の代わりに、希釈液又は内部標準液を、希釈液分注機構2130又は内部標準液分注機構2140を用いて、同様に希釈槽2110へ分注してもよい。また、希釈液、内部標準液、及びシステム水を希釈槽2110へ分注し、それらを混合することにより希釈槽2110を洗浄してもよい。
電位計測工程13160において、電解質測定ユニット2100は、Cl−ISE 2171、K−ISE 2172、及びNa−ISE 2173の、参照電極2190に対する各起電力を、計測制御装置2101が備える電圧アンプ、ADコンバータ、及びマイクロコンピュータなどを用いて、計測及び記録する。
図10は、内部標準液測定工程13200の概要を示す。内部標準液測定工程13200は、希釈槽廃液工程13210、内部標準液分注工程13220、測定溶液導入工程13240、希釈槽廃液工程13210、希釈槽洗浄工程13250、及び、電位計測工程13260などを含む。内部標準液測定工程13200の各工程は、基本的に検体測定工程13100と同様である。内部標準液測定工程13200は、検体と希釈液の混合溶液の代わりに、155μLの内部標準液を希釈槽2110に分注して試料溶液とすること、その試料溶液のうち145μLを測定溶液としてISEへ導入すること、及び、参照電極液の送液量が26μLでなく4μLである点で、検体測定工程13100と異なる。従って詳細な説明は省略する。
検体濃度算出工程13300の概要は以下の通りである。電解質測定ユニット2100の計測制御装置2101は、検体測定工程13100の電位計測工程13160と内部標準液測定工程13200の電位計測工程13260において求めた各ISEの、希釈検体と内部標準液に対する起電力の差と、検量線作成工程12400で求めたスロープ感度と、希釈倍率(ここでは31)とから、検体と内部標準液の濃度比を求める。そして、計測制御装置2101は、この濃度比を、検量線作成工程12400で求めた内部標準液の濃度に乗じることにより、検体の濃度(オフセット補正前)を求める。さらに、計測制御装置2101は、検体の濃度に、オフセット補正値を加えることにより、検体の濃度(オフセット補正後)を求める。以上により、計測制御装置2101は、検体中のCl、K、Naの濃度をそれぞれ求め、これらの濃度をユーザに報告する。
測定工程13000の後、全ての検体を測定し終えたかどうか判断する工程14000を実行する。全ての検体を測定し終えた場合、立下げ工程15000を実行する。立下げ工程15000では、各種部品の洗浄などを行い、電源遮断に備える。立下げ工程15000の後で、新たな検体の測定依頼があった場合は、初期化工程11000からの工程を再度実行することにより、検体の測定を行う。測定工程13000の後、工程14000を行うまでの間に、待機時間を設け、新たな検体の到着を待つこともできる。
以上の動作は、計測制御装置2101が備えるプログラムにより自動的かつ連続的に実行される。
次に、本実施例の廃液機構30にかかわる動作の詳細についてタイムチャートと、圧力の測定結果を用いて説明する。図11及び図12は、本実施例における電解質測定ユニット2100の動作のうち、本装置の主たる目的である検体の連続測定に関わる工程、即ち図6の測定工程13000を繰り返し行う場合のタイムチャートである。具体的には、図8の検体測定工程13100と内部標準液測定工程13200とを交互に繰り返し行う場合の、電磁弁などの要素部品に関するタイムチャートの例である。図11は内部標準液測定サイクルのタイムチャートであり、図12は検体測定サイクルのタイムチャートである。
まず、タイムチャートにおける上記2工程の位置づけについて説明する。検体測定工程13100と内部標準液測定工程13200は、実際には、それぞれ検体測定サイクル及び内部標準液測定サイクルの期間内だけで完結するわけでは無く、お互いにオーバーラップしながら実行される。これにより、時間効率を高めることができる。
例えば、検体測定工程13100の前半の工程は、内部標準液測定工程13200の後半の期間に行い、内部標準液測定工程13200の前半の工程は、検体測定工程13100の後半の期間に行うことができる。換言すると、図11及び図12上の時間軸の原点は任意に選択可能である。また、各工程の後処理と次の工程の前処理をいずれの工程に属するとみなすかも任意である。
例えば、検体測定工程13100及び内部標準液測定工程13200は、図11の途中から開始される。ここでは、図11のタイムチャート上の原点からでは無く、前述のフローチャートの時間軸に沿って動作の概要を説明する。
次に、タイムチャートの全体的な流れについて説明する。検体測定工程13100を、図11の内部標準液測定サイクルにおける時刻3.5秒から開始した。希釈槽廃液工程13110を時刻3.5秒から4.6秒の間で実施し、検体分注工程13120を時刻4.6秒から5.2秒の間で実施し、希釈液分注工程13130を時刻5.2秒から6.0秒までの間に実施した。
次に、測定溶液導入工程13140を、図12の検体測定サイクルにおける0.0秒から1.8秒の間で実施し、希釈槽廃液工程13110を時刻1.8秒から2.4秒の間で実施し、希釈槽洗浄工程13150を時刻2.4秒から3.5秒、電位計測工程13160を時刻5.6秒から6.0秒までの間に実施した。
内部標準液測定工程13200も同様に、図12の検体測定サイクルにおける時刻3.5秒から開始した。希釈槽廃液工程13210を時刻3.5秒から4.6秒の間で実施し、内部標準液分注工程13220を時刻4.6秒から6.0秒までの間で実施した。次に、測定溶液導入工程13240を図11の内部標準液測定サイクルにおける時刻0.0秒から1.8秒までの間で実施し、希釈槽廃液工程13210を時刻1.8秒から2.4秒までの間で実施し、希釈槽洗浄工程13250を時刻2.4秒から3.5秒までの間で実施し、電位計測工程13260を時刻5.6秒から6.0秒までの間で実施した。
廃液排出操作に関しては、図11の内部標準液測定サイクルにおける時刻4.3秒からV2ラインを減圧する。その後、時刻4.7秒から廃液を吸引容器T1から移送排出流路Dへ移送し、時刻5.5秒から再びV2ラインを大気圧へ戻した。また、図12の検体測定サイクルにおける時刻0.0から時刻5.0秒までの間で廃液を移送排出流路Dからドレインへ排出し、時刻5.0秒に廃液排出操作を完了した。
以上のように、希釈槽廃液工程13110、13210は、廃液の移送又は排出と同時に並行して遂行することができる。
次に、タイムチャートの詳細、特に本実施例の主要な構成要素の一つである廃液機構30を構成する電磁弁などの動作について詳細に説明する。
概略を説明すると、制御装置110は、減圧排気系(排気ポンプ1400)によって、V0ラインを介して、吸引容器T1を含むV1ライン、及び、排出部(移送排出流路D)を含むV2ラインを減圧排気する。制御装置110は、電磁弁SVA1〜SVA9を制御し、希釈槽2110から廃液を吸引する。制御装置110は、吸引容器T1に廃液を吸引する操作と並行して、排出部(移送排出流路D)を排気ポンプ1400に接続し、排気ポンプ1400によって移送排出流路Dを含むV2ラインを減圧排気するように制御する。次に、制御装置110は、吸引容器T1を移送排出流路Dに接続し、移送排出流路Dに廃液を移送するように制御する。制御装置110は、移送排出流路Dに廃液を移送した後に、吸引容器T1と移送排出流路Dとの間及び排気ポンプ1400と移送排出流路Dとの間を遮断し、吸引容器T1(V1ライン)の減圧を維持したまま、移送排出流路D(V2ライン)を大気解放するように制御する。
図11及び図12のタイムチャートに図示しない初期化工程11000において、電磁弁SVA1〜SVA9を非通電(閉止、非吸引モード)、電磁弁SVBを非通電(閉止、非移送モード)、電磁弁SVCを非通電(閉止、非排出モード)、電磁弁SVDを通電(抵抗管Rと排気管Mの間を接続、減圧モード)とする。排気ポンプ1400を動作すると、排気管J内の空気が排気管Kを経由して系外(即ち大気)へ排出され、T字管S2以降の同一系内の他の配管、部品(排気管H、M、即ち前述のV0ラインの内部)も同様に減圧される。電磁弁SVDを経由して、移送排出流路D、移送流路CなどのV2ラインも、抵抗管Rの作用によりV0ラインよりやや遅れて、減圧される。一方、排気管G以降の排気管G、吸引容器T1、移送流路B、廃液流路A1〜A9などのV1ラインも、圧力調節機構1300(逆止弁)を経由して減圧される。本実施例で採用した逆止弁には約10kPaの圧力損失があるため、V1ラインの圧力P1は、V0ラインの圧力P0と比較して、この圧力損失だけ高い圧力となる(つまりP1>P0)。
減圧を開始してから約1秒後、系内の圧力が概ね安定したところで、吸引容器T1内に残っている可能性のある廃液を排出する。廃液排出操作については後述する。廃液排出操作を必要数繰り返すことにより、吸引容器T1内に残っている可能性のある廃液を全て排出する。
廃液の排出を開始してから約1分後、全ての廃液の排出が完了した時点で、電磁弁SVDの通電を停止し(抵抗管Rとリーク管Nの間を接続、リークモード)、V2ラインを大気圧に解放する。ここで大気圧に解放されるのはV2ラインだけであり、V1ラインや、V0ラインの減圧は維持される。
以上、廃液機構30の初期化工程が完了した時点において、V0ラインは約−95kPa(ゲージ圧、以下同様)の真空度に到達する。
図13は、本実施例に基づく廃液機構30におけるV1、V2ラインの圧力の測定結果である。図13の時刻0.0秒に示すとおり、V1ラインの圧力は約−85kPa、V2ラインの圧力は約0Kpa(大気圧)である。この時点で、電磁弁SVA1〜SVA9は閉(非吸引モード)、電磁弁SVBは閉(非移送モード)、電磁弁SVCは閉(非排出モード)、電磁弁SVDはリーク管Nに接続されている(リークモード)。
図11の内部標準液測定サイクルの開始時刻t=0.0〜1.9(単位:秒、以下同様)の測定溶液導入工程13240において、希釈槽2110に分注された内部標準液をISEの流路に導入する。
t=1.8の希釈槽廃液工程13210において、電磁弁SVA1〜SVA9を開く(吸引モード)。ここでは、電磁弁SVA1を開いた例で説明する。この場合、V1ラインの約−85kPaの高い減圧状態が直ちに廃液ノズル3101に提供され、希釈槽2110の内部の液(ISEに導入されなかった内部標準液の残りなど)は廃液ノズル3101、電磁弁SVA1、及び廃液流路A1を通して、吸引容器T1に吸入される。このように、制御装置110は、複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900のうちの所定の測定ユニットと廃液流路A1とを電磁弁SVA1を介して接続したとき、複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900のうちの他の測定ユニットと廃液流路A2〜A9とを接続する電磁弁SVA2〜SVA9を閉じるように、換言すると互いの位相をずらす様に、制御してもよい。
t=2.4において電磁弁SVA1を閉じ、非吸引モードに戻し、吸入を停止する(以下、元の状態に戻す場合の説明は省略する)。
t=2.4〜3.5の希釈槽洗浄工程13250において、希釈槽2110にシステム水を注入して洗浄する。
t=3.5〜4.6の希釈槽廃液工程13110において、上記希釈槽廃液工程13210と同様、希釈槽2110の内部の洗浄液の残りなどを、吸引容器T1に吸入する。
t=4.6〜5.2の検体分注工程13120において、検体を希釈槽2110に分注する。
t=5.2〜6.0の希釈液分注工程13130において、希釈液を希釈槽2110に注入し、吐出撹拌により検体を希釈し、検体の測定溶液を調製する。
t=5.6〜6.0の電位計測工程13260において、ISEを用いて内部標準液の電位を計測する。
上記の廃液吸引操作と並行して、廃液排出操作を行う。具体的には、図11におけるt=4.3〜において電磁弁SVDに通電し、抵抗管Rを排気管Mに接続する(V2減圧モード)。すると図13に示すとおり、V2ラインの減圧が開始される。抵抗管Rから排気管Mへ流入する空気はT字管S2を経由して排気管Jや排気ポンプ1400へ流入するばかりでなく、排気管Hへも逆流する。図13の約4.4秒付近に見られるV1圧力のわずかな上昇は、この逆流に起因すると考えられる。この逆流が続くと、V0ラインの圧力がV1ラインのそれより高くなる。この差圧が圧力調節機構1300(逆止弁)の逆止差圧を超えると、逆止弁が閉止する。これにより、排気管Hから排気管Gへ空気がそれ以上逆流してV1ラインの減圧が破壊される不具合は生じない。
本実施例では、圧力調節機構1300(逆止弁)が閉止した時点でのV1ラインの圧力P1は、図13に示す通り約−80kPaと、逆流前より5kPa程度と無視できる程の僅かな上昇にとどめることができた。つまり、圧力調節機構1300(逆止弁)の作用により、V1ラインの真空度はほとんど損なわれることなく、減圧が維持されるという効果がある。制御装置110は、廃液排出操作において、V2ラインを減圧排気するとき、V2ラインの気圧が吸引容器T1内の気圧よりも低くなるように制御する。図13に示すように、減圧開始後、時間経過とともにV2(並びにV0)系内の減圧度はさらに高まる。V2ラインの圧力P2はt=約4.6頃にV1ラインの圧力P1と均衡する。さらに、t=約4.7頃に約−90kPaに到達する。即ちP2<P1となる。
V0ラインの圧力P0は、V2の減圧に連動して低下し、P0がV1ラインの圧力P1より十分に下回った段階で、前述同様、圧力調節機構1300(逆止弁)が開き、排気管Gから排気管Hへの排気が開始される。P1は、P0と比較して、逆止弁の圧力損失相当分だけ高くなる。つまりV1ラインの圧力は約−85kPaに向かって収束してゆく。
t=4.7〜において電磁弁SVBを開く(移送モード)。すると、それまでの(連続サイクルの場合は4回の)廃液吸引動作の結果として、吸引容器T1の内部に蓄積された廃液が、前述のV1ラインとV2ラインの間の圧力差(P1−P2、以下ΔPと記す)を駆動力として、移送流路B、電磁弁SVB、移送流路C、及び移送排出流路Dへ圧送される。ΔPは図13に示すとおり約8kPaと比較的大きいため、流路の途中に気泡などの障害があってもそれらは廃液ととともに圧送され、目詰まりなどの不具合を起こすおそれがないという効果がある。また、抵抗管Rの作用により、移送排出流路Dから抵抗管Rへの気体の流量は抑制され、従って、廃液の流量も抑制される。これにより、廃液は、激しすぎない線速度で移送排出流路Dの内部を上昇することになる。適切なタイミング、即ち本実施例の場合はt=5.4で電磁弁SVBを閉じる(非移送モード)ことにより、廃液は移送排出流路D内部にとどまる。従って、廃液が抵抗管Rや電磁弁SVDなどのV0ラインへ混入するおそれがないという効果がある。
なお、ΔP(=P1−P2)は大きいほど廃液を強く圧送でき、目詰まりなどの不具合を回避しやすい効果がある。ここでP2の下限は完全真空の場合、つまり絶対圧で0kPa、ゲージ圧で約−101.325kPaの場合である。換言するとΔPの理論上の上限値は約P1+101(ゲージ圧の場合、以下同様)と表せる。現実にはP2の下限はV0ラインの圧力P0で規定され、P0は排気ポンプ1400の性能によって規定される。例えば、本実施例で採用した排気ポンプ1400の場合、その真空到達度即ちP0の下限値は約−95kPaであるから、ΔPの実際的な上限は約P1+95となる。一方、P1は低い方が(希釈槽から吸引容器T1への)廃液吸引能力が高いため、P1は可能な限り低く設定することが一般には好ましい。しかし、P1をあまり低くしすぎると(P0やP2が固定の場合)、ΔPを十分に確保できないおそれが生じる。本実施例では廃液吸引能力の観点からP1を約−80ないし−85kPaの範囲に設定し、廃液圧送に必要な圧力差ΔPとして約8kPaを設定し、それに必要なP2として−93kPa以下を求め、この要求を満たす排気ポンプとして、P0に相当する定格約−95kPaのUlvac社DAP−6D型を採用した。
一般に廃液吸引能力の観点から必要なP1を設定し、その上で、廃液圧送に必要な圧力差ΔPを設定し、P2を求め、最後にP2を下回るP0を有する排気ポンプ1400をコストパフォーマンスや占有容積、廃熱、消費電力などを考慮して選定するという設計手順を踏むことができる。
廃液圧送のための圧力差ΔPとしては、本実施例で採用した電磁弁や配管などの組合せにおいては上述の通り約8kPaが要求を満たしかつ性能バランスが良好であった。一般にΔPとして約1kPaないし30kPa、より好ましくは約3kPaないし15Kpa、さらに好ましくは約5kPaないし10Kpaを採用することができる。
t=5.5〜において、電磁弁SVDを非通電(リークモード)とする。すると、リーク管Nから空気が流入し、電磁弁SVD、抵抗管R、やや遅れて移送排出流路D、移送流路C、及び排出流路EまでのV2ラインが大気圧に戻る。しかし、V1ラインやV0ラインは減圧状態を維持する。
図12の検体測定サイクルにおけるt=0.0において電磁弁SVCを開く(排出モード)。すると、移送排出流路D内部の廃液が、重力により、T字管S1、排出流路E、電磁弁SVC、及び排出流路Fを経由して、廃液容器1500へ排出される。t=5において、電磁弁SVCを閉じる(非排出モード)。この時点で、一連の廃液排出操作が完了する。
本実施例では、排出モードの持続時間は余裕を見て5秒間としたが、廃液の排出には約1秒もあれば十分であった。従って、電磁弁SVCを閉じるタイミングは、例えばt=2.0やt=1.0でも構わない。前述の初期化工程ではこの短いシーケンスを採用することができる。
並行して、t=0.0〜1.8の測定溶液導入工程13140において、希釈槽2110に準備した希釈済みの検体液をISEの流路に導入する。
t=1.8〜の希釈槽廃液工程13110において、前述同様、電磁弁SVA1〜SVA9を開く(吸引モード)。この工程において、廃液したい希釈槽に対応する電磁弁SVA1〜SVA9を適宜選択すればよい。すると、希釈槽2110の内部の検体の残液などは吸引容器T1に吸入される。
t=2.4において電磁弁SVA1〜SVA9を閉じ、非吸引モードに戻し、吸入を停止する。
t=3.5〜4.6の希釈槽廃液工程13210においても同様に、電磁弁SVA1〜SVA9を開いて吸引モードとする。この工程において、廃液したい希釈槽に対応する電磁弁SVA1〜SVA9を適宜選択すればよい。これにより、希釈槽2110の内部の洗浄液の残りなどを吸引容器T1に吸入する。
t=4.6〜の内部標準液分注工程13220において、内部標準液を希釈槽2110に分注する。
t=5.6〜6.0の電位計測工程13160において、ISEを用いて希釈された検体液の電位を計測する。
t=6において、検体測定サイクルは完了し、引き続き測定すべき検体がある場合は、次の内部標準液測定サイクルが開始される。
引き続き測定すべき検体がない場合は、以下の立下げ工程15000の廃液機構関連の動作を実行する。図11及び図12のタイムチャートに図示しない立下げ工程15000において、前述の廃液排出操作を行い、吸引容器T1内に残っている可能性のある廃液を全て排出する。測定溶液吸引ノズル2152用の駆動機構を用いて、測定溶液吸引ノズル2152を希釈槽2110から引き上げる。電磁弁SVA1〜SVA9を通電(開、吸引モード)とし、吸引容器T1内へ大気を導入する。並行して、排気ポンプ1400を停止するとともに、電磁弁SVDの通電を停止する(抵抗管Rとリーク管Nの間を接続、リークモード)。大気を導入してから約5秒後に、V0、V1、V2ラインが概ね大気圧に戻る。電磁弁SVA1〜SVA9を非通電(閉、非吸引モード)に戻し、電磁弁SVBは閉(非移送モード)、電磁弁SVCは閉(非排出モード)、電磁弁SVDはリーク管Nに接続する(リークモード)。以上により、立下げ工程15000の廃液機構関連の動作が完了する。
上述の通り、制御装置110は、少なくとも、排出部(移送排出流路D)が減圧排気されている間及び大気解放されている間、吸引容器T1を減圧排気するように制御する。従来技術と異なり、測定ユニットでの測定中では、吸引容器T1は常時減圧された状態となる。したがって、吸引容器T1は、移送排出流路Dが減圧排気されている間及び大気解放されている間も、常に減圧された状態であり、これによって、吸引容器T1は、任意のタイミングで廃液を吸引できるという、従来にない、特有の効果がある。
また、本実施例の廃液方法は、排気ポンプ1400によって吸引容器T1を減圧排気する工程と、電解質測定ユニット2100、2200、…、2900から第1廃液(例えば、内部標準液の残りなど)を吸引容器T1に吸引する工程(例えば、図11の廃液工程13210)と、吸引容器T1を大気解放せずに、電解質測定ユニット2100、2200、…、2900から第2廃液(例えば、洗浄液など)を吸引容器T1に吸引する工程(例えば、図11の廃液工程13110)と、吸引容器T1内の第1廃液及び第2廃液の混合液を移送排出流路Dへ移送する工程(例えば、図11の時刻4.7〜5.4秒の移送)と、を含む。従来技術と異なり、本実施例では、並行して実施される複数の工程で使用された液体を任意のタイミングで自由に廃液機構30によって吸引することができる。例えば、上述の通り、第1廃液の吸引と第2廃液の吸引とを、吸引容器T1を大気解放することなしに、連続して実施することができる。この効果は、上述の通り、吸引容器T1が常時減圧された状態であることから得られる。
以上の動作は特定の電解質測定ユニット2100の測定サイクルを基準として説明した。しかし、他の電解質測定ユニット2200、…、2900を同じ位相で運用した場合、及び、他の電解質測定ユニット2200、…、2900のそれぞれを位相をずらして運用した場合でも、本実施例による廃液機構30において、吸引容器T1の内部は常に約−80kPa以下の減圧状態に保たれる。従って、複数の電解質測定ユニットを用いる場合でも、どの電解質測定ユニットについても、いつでも廃液吸引を行えるという特有の効果がある。これにより、スループットが高く、タイミング設計が容易な廃液装置を提供できる。
本実施例の自動分析装置は、試料を測定する測定部を含む複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900と、第1経路を介して複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900と接続された吸引容器T1と、第2経路を介して吸引容器T1と接続された減圧排気系と、第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、複数の電解質測定ユニット2100、2200、…、2900における測定時に、減圧排気系によって吸引容器T1を減圧排気するように制御する制御装置110とを備える。本例では、第1経路は、廃液流路A1〜A9である。第2経路は、吸引容器T1と排気ポンプ1400との間に配置された排気管G、H、Jである。また、第3経路は、吸引容器T1と移送排出流路Dとの間に配置された移送流路B、移送流路Cである。排出部は、廃液を一時的に溜めておくための空間を提供する流路及び/又は容器であり、本例では、移送排出流路Dである。また、本例では、圧力調節機構1300が排気管GとHの間に配置されている。
次に、本実施例の効果を説明する。以上の説明から明らかな通り、本実施例では初期化工程11000が完了してから立下げ工程15000を行うまでの間、換言すると、内部標準液測定サイクルと検体測定サイクルを交互に連続して繰り返す間、吸引容器T1の内部は常に約−80kPa以下の減圧状態に保たれる。これには、V2ラインを大気圧から減圧する際に、V0ラインを経由してV1ラインへ空気が逆流することを、圧力調節機構1300(逆止弁)により阻止したことも貢献している。排出部(移送排出流路D)の真空引き直しの際、圧力調節機構1300の作用により、減圧排気系からの空気の逆流を阻止し、吸引容器T1の減圧を所定圧以下に維持する。従って、本実施例は、希釈槽2110からの廃液工程13210、13110を、例示したタイミングにかかわらず、任意の時刻において実施することが可能である。従って複数ユニットから廃液吸引を行うなどの場合にタイミング設計が容易でスループットが高いという特有の効果がある。
実際、本実施例では、内部標準液測定サイクルにおける希釈槽廃液工程13110と、廃液排出操作の最初の工程(V2ラインの減圧)とを一部オーバーラップさせて実行するという難易度の高いシーケンスを採用したが、吸引容器T1の内部は常に約−80kPa以下の減圧状態に保たれたため、希釈槽2110からの廃液吸引に何ら支障を来さずに遂行できた。また、本実施例は廃液を溜めておくためのタンク類を1つしか必要としないという特有の効果がある。従って、本実施例は、単位設置面積あたりの処理能力が高いという効果がある。
一方、従来の技術(特許文献2)では、一次減圧付容器が大気圧に解放される期間があり、この期間では廃液を吸引できず、ループットが低い、という課題がある。また、特許文献2の構成は、大きな体積を占有する2個の真空容器が必要であり、設置面積が大きいという課題もある。つまり、本実施例と従来の技術を比較すると、本実施例は、真の意味で廃液の「常時」真空吸引が可能であり、スループットが高く、かつ、単位設置面積当たりの処理能力が高いという効果がある。
[実施例2]
図14は、実施例2による廃液機構30Bの構成概略図である。本実施例では、三方電磁弁SVD(1220)の代わりに、二方電磁弁SVD1(1222)とSVD2(1223)が使用され、それに伴ってT字管S3、排気管Q1、Q2が使用される。また、廃液の移送の際はV2ラインの排気を止める。
本実施例の動作は、実施例1による廃液機構30の動作と基本的に類似しているが、以下の点で異なる。実施例1において三方電磁弁SVDをリーク管N側に接続する工程は、本実施例において、二方電磁弁SVD1を開け、二方電磁弁SVD2を閉じる工程に変更される。また、実施例1において三方電磁弁SVDを排気管M側に接続する工程に関しては、本実施例において、二方電磁弁SVD1を閉じ、二方電磁弁SVD2を開ける工程に変更される。これにより、本実施例は、実施例1と同等の機能を発揮する。
また、本実施例は実施例1とは異なる以下の動作を行うことができる。具体的には、廃液排出操作において、t=4.3〜のV2減圧を行い、P2<P1とした後、t=4.7〜において(電磁弁SVBを開いて移送モードを開始する前に)、予め二方電磁弁SVD2を閉じる。二方電磁弁SVD2が閉じた直後に電磁弁SVBを開いて移送モードを開始すると、二方電磁弁SVD2が閉じているために、移送排出流路Dへ圧送される廃液の流量が抑制され、移送排出流路Dの内部を廃液が上昇する線速度を容易に制御できる。つまり、廃液を完全に移送排出流路D内部にとどめ、廃液が抵抗管Rや電磁弁SVDなどのV0ラインへ混入するおそれを払拭できるという特有の効果がある。
[実施例3]
図15は、実施例3による廃液機構30Cの構成概略図である。廃液機構30Cの構成は、実施例2による廃液機構30Bと類似しているが、(二方)電磁弁SVBと(通常の)三方電磁弁SVCの代わりに、中点OFF型の三方電磁弁SVC(1211)が使用される。また、二方電磁弁SVD1とSVD2の代わりに、中点OFF型の三方電磁弁SVD(1221)が使用される点で異なる。また、本実施例では、移送流路C、排出流路E、T字管S1、S3、排気管Q1、Q2が省略されている点で実施例2と異なる。なお、T字管S2は、図示を省略した(以下、T字管類は同様に図示を省略する)。
図16は、本実施例における中点OFF型の三方電磁弁の概略構成図である。三方電磁弁1600は、可動部1602を有する弁座1601と、ポート切換制御部1603とを備える。弁座1601には、NC1ポート1604、NC2ポート1605、及びCOMポート1606が接続されている。可動部1602は、2本の流路1607、1608を有する。ポート切換制御部1603は、固定鉄心1610と、コイル1611と、永久磁石1613と、コイル1611の間を上下方向に移動する可動磁芯1612とを備える。可動磁芯1612は、連結棒1615を介して弁座1601の可動部1602に接続されている。また、可動磁芯1612は、バネ1614を介して連結棒1615に取付けられている。
図17A〜図17Cは、本実施例における中点OFF型の三方電磁弁の動作を説明する図である。コイル1611の電流がゼロの場合は、図17Aに示す通り、可動磁芯1612は永久磁石1613とバネ1614の力がつり合う中間点で停止する。このとき、弁座1601の可動部1602の2本の流路1607、1608は、NC1ポート1604、NC2ポート1605、及びCOMポート1606のいずれのポート間も接続しない位置にある。即ち、弁座1601の可動部1602は、(中点)OFFポジションを取る。
コイル1611に対して第1方向に電流を流す(プラスの電流を流す)と、図17Bに示す通り、コイル1611による磁力が永久磁石1613やバネ1614の力に打ち勝って可動磁芯1612が図の上方向に移動し、第1ポジションで停止する。このとき、弁座1601の可動部1602の流路1608は、COMポート1606とNC1ポート1604とを接続するような位置で停止する。即ち、弁座1601の可動部1602は、NC1ポジションを取る。
コイル1611に対して第2方向に電流を流す(マイナスの電流を流す)と、図17Cに示す通り、コイル1611による磁力が永久磁石1613の力に打ち勝って可動磁芯1612が図の下方向に移動し、第2ポジションで停止する。このとき、弁座1601の可動部1602の流路1607は、COMポート1606とNC2ポート1605とを接続するような位置で停止する。即ち、弁座1601の可動部1602は、NC2ポジションを取る。
従来の通常のダイヤフラム式の三方電磁弁は、電圧のON/OFFに対応して、COMポートがNC1かNC2のいずれかに接続され、いずれにも接続されない状態は取れない。一方、本実施例による中点OFF型の三方電磁弁1600は、電圧をかけない場合に中点、即ちOFFポジションを取り、COMポートがどこにも接続されない状態を実現できるという効果がある。
本実施例の動作は、実施例2による廃液機構30Bと基本的に類似しているが、以下の点で異なる。実施例2において二方電磁弁SVD1を開け、二方電磁弁SVD2を閉じる工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVD(1221)をリーク管N側に接続する工程に変更される。実施例2において二方電磁弁SVD1を閉じ、二方電磁弁SVD2を開ける工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVD(1221)を排気管M側に接続する工程に変更される。実施例2において二方電磁弁SVD1と二方電磁弁SVD2を共に閉じる工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVD(1221)を中点OFFのポジションに設定し、(抵抗管Rに接続した)COMポート1606を他の何れのポートからも遮断する工程に変更される。これにより、本実施例は、実施例2と同等の機能を発揮する。
また、実施例2において二方電磁弁SVCを開ける工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVC(1211)の(移送排出流路Dに接続した)COMポート1606を排出流路Fに繋がるポートに接続する工程に変更される。実施例2において二方電磁弁SVBを開ける工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVC(1211)のCOMポート1606を移送流路Bに繋がるポートに接続する工程に変更される。また、実施例2において二方電磁弁SVCと二方電磁弁SVBとを閉める工程は、本実施例においては、中点OFF型の三方電磁弁SVC(1211)のCOMポート1606を中点OFFのポジションに設定し、COMポート1606を他の何れのポートからも遮断する工程に変更される。これにより、本実施例は、実施例2と同等の機能を発揮する。
本実施例は、構成要素の部品点数が少なく、設置面積が少なく、また、コストが低いという特有の効果がある。また、本実施例は、設置面積当たりのパフォーマンスが高いという特有の効果がある。
[実施例4]
図18は、実施例4による廃液機構30Dの構成概略図である。廃液機構30Dの構成は実施例3による廃液機構30Cと類似しているが、移送排出流路Dと抵抗管Rとの間に排出部材T2(1200)を設ける点、及び、抵抗管Rの代わりに排気管Lが用いられる点で異なる。本例において、廃液を一時的に溜めておく排出部は、移送排出流路D及び排出部材T2である。
排出部材T2は、内部に廃液を収納可能な気密な部材であり、配管接続口を備える。排出部材T2の上端に排気管Lが接続され、排出部材T2の下端に移送排出流路Dが接続される。排出部材T2として、吸引容器T1と同程度の底面積、吸引容器T1よりも小さい高さを有する容器を採用できる。また、排出部材T2として、チューブ、配管、パイプなどが採用されてもよい。
本実施例の動作は、実施例3と類似しているが、廃液排出操作の移送モードにおいて、廃液を移送排出流路Dへ圧送し、そして、移送排出流路Dを通過して排出部材T2まで圧送する点で異なる。排出部材T2の内容積は、移送排出流路Dの内容積と比較して数倍ないし数百倍大きいため、大量の廃液を保持できる、という特有の効果がある。
なお、排出部材T2内部を脱気する際に、比較的多量の空気を排出する必要があるため、抵抗管Rの代わりに排気管Lを用いることにより、空気の流通抵抗を低減し、排気に要する時間を短縮する。
本実施例による廃液機構30Dは、排出部材T2に大量の廃液を保持できるため、廃液排出操作1サイクルのあたりの処理能力が高く、電解質測定ユニットを多数設ける場合などに発生する大量の廃液処理にも容易に対応可能という特有の効果がある。また、電解質測定ユニットばかりでなく、後述する比色ユニットなど、大量の廃液を吸引除去する必要がある他の用途にも容易に適用できるという特有の効果がある。
[実施例5]
図19は実施例5による廃液機構30Eの構成概略図である。廃液機構30Eの構成は、実施例1による廃液機構30と実施例4による廃液機構30Dの組合せに類似しているが、廃液の移送流路として、排出部材T2の上部に接続される一端を有する移送流路C2が使用される点で異なる。排出部材T2の設置高さは、好ましくは、吸引容器T1の設置高さよりも低い。
本実施例の動作は、実施例4の動作と類似しているが、廃液排出操作の移送モードにおいて、廃液を移送流路C2から移送排出流路Dを経由せずに直接排出部材T2へ圧送し、排出部材T2の内部で鉛直上方から下方へ向かって廃液を噴出する点で異なる。この廃液の速度ベクトルは基本的に鉛直下向きであるため、入り口が鉛直上向きに配置された排気管Lへ液滴などが回り込みにくい。従って、廃液によってV2ライン、ひいてはV0ラインが汚染されるリスクが極めて少ない、という特有の効果がある。排出部材T2の内部にバッフル板などの障壁を設けることにより、このリスクをさらに低減することも可能である。
[実施例6]
図20は、実施例5による比色自動分析装置40の構成概略図である。比色自動分析装置40は、中央制御装置21と、廃液機構32と、比色測定ユニット4000とを備える。比色測定ユニット4000は、複数の測光セル(図示省略)と、廃液ノズル4110〜4190と、廃液ノズル4110〜4190の駆動機構(図示省略)などを備える。
廃液ノズル4110〜4190は、電磁弁SVA1(3110)〜SVA9(3910)などを経由して、廃液機構32の中枢部100へ接続される。図20は、測光セルや廃液ノズルの数が9である場合を例示しているが、数十ないし百以上の測光セルを備え、10以上の廃液ノズルを備える比色自動分析装置が実用化されている。
次に、本実施例の動作の概略を説明する。比色自動分析装置40は、各測光セルの内部に試料を分注し、その後、試薬を添加、反応、呈色させ、吸光度の変化により試料中の目的成分の濃度を定量する。測定終了後、洗浄工程を実施する。具体的には、まず洗浄液注入機構(図示省略)を用いて測光セルに洗浄液を注入して洗浄する。洗浄後の洗液(廃液)は、図20に模式的に示した通り、廃液ノズル4110〜4190を用いて排出する。洗浄液による洗浄後、同様に純水を用いて同様に測光セルの洗浄を行う。最後に、各測光セルの内部に微量残留した純水を、廃液ノズル4110〜4190を用いて排出する。以上の洗浄工程が完了した後、測光セルは再び試料の測定に供される。以上の動作は中央制御装置21によって、ユーザの指示の下、自動的に遂行される。
洗液や純水などの測光セルからの排出の具体的な操作は他の実施例と同様であり、減圧機構を備えた廃液機構32の内部に廃液を減圧吸引し、最終的に廃液を排液ドレインへ排出する。本実施例では、廃液機構32として、実施例5に記載の廃液機構30Eと同等のものを採用する。
本実施例による廃液機構32は、測定サイクル中のいかなるタイミングにおいても廃液を減圧吸引できるため、比色自動分析装置の動作シーケンスの設定自由度が高く、結果的に測定を高スループットに行うことができる、という特有の効果がある。この効果は特にサイクルタイムを極限まで短縮した最新型の比色自動分析装置において、より顕著に発揮される。本発明による廃液機構を応用した生化学自動分析装置の比色計測系は、動作タイミングの裕度が広く、シーケンスを柔軟に組めるため、スループットが高い、という特有の効果がある。
以下に、上述した複数の実施例の効果を説明する。自動分析装置の第1の構成は、試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、前記複数の測定ユニットと第1経路を介して接続された吸引容器と、前記吸引容器に接続された減圧排気系と、前記吸引容器と接続された排出部と、前記測定ユニットにおける測定時には、前記減圧排気系によって前記吸引容器を常時減圧排気するように制御する制御部とを備える。
上述の構成は、常時減圧状態に維持された吸引容器を備えるため、1つの廃液機構を用いて複数の測定ユニットからの廃液吸引をいつでも行うことができるという効果がある。従って、多数の測定ユニットを備える場合でも廃液機構は1つで済むため、占有面積を低減でき、設置面積当たりのスループットを改善できるという効果がある。また、上述の一部の実施例は、吸引容器を1つしか必要としない。従って、部品数を削減でき、メンテナンスの労力と時間が軽減し、コストも低いという効果がある。
また、自動分析装置の第2の構成において、前記吸引容器に廃液を溜めている間、前記排出部は前記減圧排気系に接続され、減圧排気される。また、前記排出部から前記廃液を排出する間は、前記排出部と前記減圧排気系とは遮断され、前記排出部が大気解放される。
また、自動分析装置の第3の構成において、前記第1経路と前記複数の測定ユニットとは、それぞれ弁を介して接続されている。所定の前記測定ユニットと前記第1経路とが前記弁によって接続されている間、他の前記測定ユニットと前記第1経路とを接続する他の弁は閉じるように制御される。
また、自動分析装置の第4の構成において、前記排出部から前記廃液を排出する間、前記吸引容器と前記排出部との間に設けられた弁は閉じている。
また、自動分析装置の第5の構成において、前記吸引容器の下部と前記排出部の下部との間は、中点OFF型の3方弁を介して接続されている。
本発明の適用範囲は、電位差計測(イオン選択性電極)や比色(吸光度分析)の原理に基づく自動分析装置ばかりでなく、比濁や散乱光強度に基づくラテックス凝集分析装置、抗原抗体反応に基づく免疫分析装置など、減圧吸引によって廃液を排出する機構を備える自動分析装置に広く適用可能である。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
上記の制御装置及び計測制御装置などの機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVDなどの記録媒体に置くことができる。また、上記の各構成などは、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
上述の実施例において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
10:電解質自動分析装置
20、21:中央制御装置
30、30B、30C、30D、30E、30F、31、32:廃液機構
40:比色自動分析装置
100:廃液機構の中枢部
110:制御装置
1100:吸引容器T1
1110:電磁弁SVB
1200:排出部材T2
1210、1211:電磁弁SVC
1220、1221:電磁弁SVD
1222、1223:電磁弁SVD1、SVD2
1300:圧力調節機構
1400:排気ポンプ
1500:廃液容器
1600:三方電磁弁
1601:弁座
1602:可動部
1603:ポート切換制御部
1604、1605、1606:ポート
1607、1608:流路
1610:固定鉄心
1611:コイル
1612:可動磁芯
1613:永久磁石
1614:バネ
1615:連結棒
2100、2200、…、2900:電解質測定ユニット
2101:計測制御装置
2110:希釈槽
2120:検体分注機構
2121:検体用容器
2130:希釈液分注機構
2131:希釈液用容器
2140:内部標準液分注機構
2141:内部標準液用容器
2150:送液機構
2159:廃液容器
2160:参照電極液送液機構
2161:参照電極液用容器
2171、2172、2173:Cl−ISE、K−ISE、Na−ISE
2180:液絡
2190:参照電極
3101、…、3901:廃液ノズル
3110、…、3910:電磁弁SVA1〜SVA9
4000:比色測定ユニット
4110、〜4190:廃液ノズル
A1〜A9、A10:廃液流路
B:移送流路
C、C2:移送流路
D:移送排出流路
E:排出流路
F:排出流路
G:排気管
H:排気管
J:排気管
K:排気管
L:排気管
L2:抵抗管
M:排気管
N:リーク管
Q1,Q2:排気管
R:抵抗管
S1,S2,S3:T字管

Claims (11)

  1. 試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、
    第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、
    第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、
    第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、
    前記第2経路に配置された圧力調整機構と、
    前記減圧排気系によって前記吸引容器および前記排出部を減圧排気するように制御する制御部と
    を備える自動分析装置において、
    前記排出部は、廃液を一時的に溜めておく空間を提供する流路及び容器の少なくとも一方であり、
    前記圧力調整機構の一端は前記吸引容器に接続され、前記圧力調整機構の他端は前記減圧排気系に接続され、
    前記排出部は、第4経路を介して前記減圧排気系に接続され、
    前記排出部は、前記制御部と前記減圧排気系によって減圧排気可能に制御され、
    前記第1経路の全てに流路を遮断可能な弁体を設け、
    前記排出部の減圧排気を行う際は、前記圧力調整機構は前記吸引容器と前記減圧排気系の間の流体の流通を阻止する
    ことを特徴とする、自動分析装置
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記圧力調整機構は、逆止弁、電磁弁、又は圧力レギュレータであることを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記第1経路に配置され、前記測定ユニットと前記吸引容器との接続を制御する第1弁と、
    前記排出部と前記減圧排気系との間に配置され、前記排出部と前記減圧排気系との間の接続と前記排出部の大気解放を切換える第2弁と、
    前記第3経路に配置され、前記吸引容器と前記排出部との接続を制御する第3弁とをさらに備えることを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、
    前記第1弁を介して前記吸引容器に廃液を吸引している間に、前記第2弁を介して前記排出部を前記減圧排気系に接続し、
    前記減圧排気系によって前記排出部を減圧排気している間に、前記第3弁を介して前記吸引容器と前記排出部とを接続し、
    前記吸引容器と前記排出部との間を前記第3弁によって遮断し、かつ、前記第2弁によって前記排出部を大気解放する
    ように制御することを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記第3弁を介して前記吸引容器と前記排出部とを接続する前に、前記吸引容器側の第1圧力が前記排出部側の第2圧力よりも高く、かつ、前記吸引容器側の第1圧力と前記排出部側の第2圧力との差が約1kPa〜30kPaになるように制御することを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、廃液排出操作において前記減圧排気系によって前記排出部を減圧排気するとき、前記排出部の気圧が前記吸引容器内の気圧よりも低くなるように制御することを特徴とする自動分析装置。
  7. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記第3経路に配置された三方電磁弁をさらに備え、
    前記三方電磁弁は、
    第1ポート、第2ポート、及び、前記第1ポート又は前記第2ポートに接続される第3ポートと、
    第1流路及び第2流路を有する可動部と、
    コイルと、磁石と、前記コイルの間を移動し、かつ、前記可動部に接続された可動磁芯とを備えるポート切換制御部と
    を備え、
    前記三方電磁弁は、
    前記コイルに第1方向で電流を流した際は前記第1流路を介して前記第1ポートと前記第3ポートとが接続され、
    前記コイルに第2方向で電流を流した際は前記第2流路を介して前記第2ポートと前記第3ポートとが接続され、
    前記コイルに電流を流さない場合、前記第3ポートが前記第1ポート及び前記第2ポートのいずれにも接続されないように構成されていることを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記排出部の設置高さは、前記吸引容器の設置高さよりも低いことを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記第1経路と前記複数の測定ユニットの各々とを接続する複数の第1弁をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記複数の測定ユニットのうちの所定の測定ユニットと前記第1経路とを前記第1弁を介して接続したとき、前記複数の測定ユニットのうちの他の測定ユニットと前記第1経路とを接続する前記第1弁を閉じるように制御することを特徴とする自動分析装置。
  10. 試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、
    第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、
    第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、
    第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、
    前記複数の測定ユニットにおける測定時に、前記減圧排気系によって前記吸引容器を減圧排気するように制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記吸引容器に廃液を吸引している間に前記排出部を前記減圧排気系に接続し、前記減圧排気系によって前記排出部を減圧排気し、
    前記吸引容器を前記排出部に接続し、前記排出部に前記廃液を移送し、
    前記排出部に前記廃液を移送した後に、前記吸引容器と前記排出部との間及び前記減圧排気系と前記排出部との間を遮断し、前記排出部を大気解放する
    ことにより、少なくとも、前記排出部が減圧排気されている間及び大気解放されている間、前記吸引容器を減圧排気するように制御する、自動分析装置。
  11. 試料を測定する測定部を含む複数の測定ユニットと、第1経路を介して前記複数の測定ユニットと接続された吸引容器と、第2経路を介して前記吸引容器と接続された減圧排気系と、第3経路を介して前記吸引容器に接続された排出部と、前記第2経路に配置された圧力調整機構と、を備える自動分析装置における廃液方法であって、
    前記排出部は、廃液を一時的に溜めておく空間を提供する流路及び容器の少なくとも一方であり、
    前記圧力調整機構の一端は前記吸引容器に接続され、前記圧力調整機構の他端は前記減圧排気系に接続され、
    前記排出部は、第4経路を介して前記減圧排気系に接続され、
    前記排出部は、前記減圧排気系によって減圧排気可能に制御され、
    前記第1経路の全てに流路を遮断可能な弁体を設け、
    前記減圧排気系によって前記吸引容器および前記排出部を減圧排気する工程と、
    前記測定ユニットから第1廃液を前記吸引容器に吸引する工程と、
    前記吸引容器を大気解放せずに、前記測定ユニットから第2廃液を前記吸引容器に吸引する工程と、
    前記吸引容器内の前記第1廃液及び前記第2廃液の混合液を前記排出部へ移送する工程と、
    を含み、
    前記排出部の減圧排気を行う際は、前記圧力調整機構は前記吸引容器と前記減圧排気系の間の流体の流通を阻止する廃液方法。
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