JP6782525B2 - 自律走行体装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、自律走行可能な走行体と、この走行体に対して赤外線信号を送信するリモコンと、走行体と別体の外部装置とを備えた自律走行体装置に関する。
従来、例えばセンサなどを用いて障害物や壁などを検出しつつ、障害物を避けたり壁に沿ったりして自律走行する、掃除ロボットや監視ロボットなどの自律走行体が知られている。
このような自律走行体は、操作入力装置であるリモコンからの赤外線信号を受けて動作をしたり、内蔵する二次電池の充電用の充電装置(充電台)などと赤外線信号により通信をしたりすることがある。これらの赤外線信号は、基本的なフォーマットが規定されているため、リモコンからの赤外線信号を自律走行体により処理した後、この自律走行体が充電装置などと赤外線信号により通信をする場合、特に、自律走行体と充電装置などとが接近しているときに、これらの赤外線信号同士が互いに混信しないようにすることが要求される。
特開2013−250005号公報
本発明が解決しようとする課題は、操作入力装置から送信された赤外線信号と、この赤外線信号を処理した走行体から外部装置へと送信された赤外線信号との混信が生じにくい自律走行体装置を提供することである。
実施形態の自律走行体装置は、自律走行可能な走行体と、この走行体に対して赤外線信号を送信する操作入力装置と、走行体と別体の外部装置とを有する。走行体は、本体ケースを備える。また、この走行体は、本体ケースを走行させる駆動輪を備える。さらに、この走行体は、駆動輪を駆動させるモータを備える。また、この走行体は、赤外線信号を受信する受信手段を備える。さらに、この走行体は、赤外線信号を本体ケースの外部に送信する送信手段を備える。また、この走行体は、モータおよび送信手段の動作を制御するとともに受信手段により受信した赤外線信号に応じて制御をする制御手段を備える。外部装置は、赤外線信号を受信する赤外線受信手段を備える。そして、制御手段は、受信手段により受信した操作入力装置からの赤外線信号を処理して他の赤外線信号を外部装置へと送信手段により送信させる場合に、受信手段により赤外線信号を受信すると、その赤外線信号を処理し、その処理した赤外線信号のストップビットから所定時間が経過した後またはフレームスペース後に送信手段により外部装置へと赤外線信号を送信させる。
第1の実施形態の自律走行体装置の制御を示すフローチャートである。 (a)は同上自律走行体装置の走行体を上方から模式的に示す平面図、(b)は同上走行体を下方から模式的に示す平面図、(c)は同上自律走行体装置の外部装置を模式的に示す斜視図、(d)は同上自律走行体装置の操作入力装置を模式的に示す平面図である。 (a)は同上自律走行体装置の操作入力装置から走行体へと赤外線信号を送信した状態を模式的に示す説明図、(b)は同上自律走行体装置の走行体から外部装置へと赤外線信号を送信した状態を模式的に示す説明図、(c)は比較例として従来例の自律走行体装置を示す説明図である。 同上赤外線信号を示す説明図である。 (a)は同上操作入力装置からの走行体への赤外線信号を示すタイミングチャート、(b)は走行体から外部装置への赤外線信号を示すタイミングチャート、(c)は外部装置が走行体から受信する赤外線信号を示すタイミングチャート、(d)は比較例として従来例の走行体から外部装置への赤外線信号を示すタイミングチャート、(e)は比較例として従来例の外部装置が走行体から受信する赤外線信号を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態の自律走行体装置の外部装置を模式的に示す斜視図である。 (a)は同上自律走行体装置の操作入力装置から走行体へと赤外線信号を送信した状態を模式的に示す説明図、(b)は同上自律走行体装置の走行体から外部装置へと赤外線信号を送信した状態を模式的に示す説明図、(c)は比較例として従来例の自律走行体装置を示す説明図である。
以下、第1の実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
図3において、10は自律走行体装置としての電気掃除装置を示し、この電気掃除装置10は、走行体としての電気掃除機本体11と、この電気掃除機本体11の充電用の基地部となる外部装置としての充電装置(充電台)12と、電気掃除機本体11へと赤外線信号(赤外線コード)IRSを出力する操作入力装置としての遠隔操作装置であるリモコン13とを備えている。
電気掃除機本体11は、本実施形態において、被掃除面としての床面上を自律走行(自走)しつつ床面を掃除する、いわゆる自走式のロボットクリーナである。そして、この電気掃除機本体11は、中空状の本体ケース15を備えている。この本体ケース15の被掃除面に対向する下部には、例えば複数(一対)の駆動部としての駆動輪16、従動輪17、集塵用の集塵口18などが配置されている(図2(b))。また、この本体ケース15の上部には、充電装置12およびリモコン13などとの無線通信用の送信手段21が配置されている。さらに、この本体ケース15の外周部には、充電装置12およびリモコン13などとの無線通信用の複数の受信手段22が配置されている(図2(a))。そして、この本体ケース15には、自律走行用の図示しない検出手段、および、床面を掃除するための電動部である図示しない掃除部が設けられているとともに、この掃除部により捕集した塵埃を溜める集塵口18に連通する図示しない集塵部、回路基板などにより構成された制御手段27、および、掃除部などに給電する電源部を構成する図示しない二次電池などが内部に配置されている。なお、以下、電気掃除機本体11(本体ケース15)の走行方向に沿った方向を前後方向(図2(a)などに示す矢印FR,RR方向)とし、この前後方向に対して交差(直交)する左右方向(両側方向)を幅方向とするとともに、電気掃除機本体11を平坦な被掃除面上に載置した状態を基準として説明する。
本体ケース15は、例えば硬質の合成樹脂などにより形成された複数のケース体を組み合わせることで扁平な円柱状(円盤状)などに構成されている。
駆動輪16,16は、本体ケース15を被掃除面上で走行(自律走行)可能とする、すなわち走行用のものであり、水平方向(幅方向)に沿って回転軸を有する円盤状に形成され、本体ケース15の下部の前後方向の中心付近の位置にて、幅方向に互いに離間されて配置されている。そして、これら駆動輪16,16は、駆動手段としてのモータ31,31介して回転駆動される。
これらモータ31,31は、図示しない駆動伝達手段としてのギヤボックスを介してこれら駆動輪16,16とそれぞれ接続されている。そして、これらモータ31,31は、制御手段27によりそれぞれ別個に動作が制御され、駆動輪16,16を独立して駆動させることが可能となっている。
従動輪17は、本体ケース15の下部において、駆動輪16,16とともに電気掃除機本体11の重量をバランスよく支持可能な位置に適宜回転自在に配置されている。本実施形態では、この従動輪17は、本体ケース15の左右方向の中央部の前部に旋回可能に取り付けられた旋回輪である。
集塵口18は、駆動輪16,16の間で、本体ケース15の幅方向の略中央部かつ前後方向の後部寄り(集塵部の前方)に位置し、幅方向に長手状、すなわち横長の四角形状に形成されている。
送信手段21は、充電装置12などへと赤外線信号IRSを送信(発光)するものであり、例えば本体ケース15の上部の左右方向の中心線L上にて前側寄りの位置に配置されている。
ここで、この送信手段21から送信される赤外線信号IRSとしては、図4に示すように、所定のフォーマット、本実施形態ではいわゆるNECフォーマットが用いられる。すなわち、概略として、リーダコードRC、カスタムコードCC、データコードDC、データコード(反転)RDC、ストップビットSB、および、フレームスペースFSからなる、1フレーム108msの信号である。より詳細には、赤外線信号IRSは、リーダコードRCに続いて、16ビットのカスタムコードCC、8ビットのデータコードDC、そのデータコードDCを反転した8ビットのデータコード(反転)RDC、ストップビットSBが順次出力され、残りはフレームスペースFSが出力されており、例えば38kHzのキャリア周波数で変調されている。カスタムコードCCの長さはデータにより変化するが、データコードDCについては、ビットを反転したデータコード(反転)RDCと組み合わせられるため、データコードDCとデータコード(反転)RDCとを合わせた長さは一定となる。そして、リーダコードRCからストップビットSBまでは約60〜70msecとなるため、フレームスペースFSの長さはデータにより変化する。なお、このNECフォーマットについては周知であるため、さらに詳細な説明は省略する。以下同様に、本実施形態の赤外線信号IRSとしては、全て上記のNECフォーマットを用いるものとする。
受信手段22は、充電装置12およびリモコン13から発光された赤外線信号IRSを受信(検出)するものであり、例えば本体ケース15の外周に互いに離間され、外方に向けて放射状に配置されている。これら受信手段22は、本体ケース15の左右方向の中心線Lに対して互いに対称な位置となるように配置されている。例えば、これら受信手段22は、本体ケース15の前端部の位置で、本体ケース15の左右方向の中心線Lを挟む両側に配置されているとともに、本体ケース15の前方左右斜め方向(前方左右略45°方向)、本体ケース15の後方左右斜め方向(後方左右略45°方向)、および、本体ケース15の左右方向の中心線L上の後部にそれぞれ配置されている。
検出手段は、例えば接触型、あるいは非接触型のセンサなどの周知の構成であり、本体ケース15の前方や側方の物体(障害物)との距離やその有無を検出することが可能となっている。
掃除部は、例えば空気とともに塵埃を吸い込む電動送風機、本体ケース15の側方の塵埃を掃除する側部掃除手段であるサイドブラシ、あるいは集塵口18に回転可能に設けられた回転清掃体(回転ブラシ)などであり、床面の塵埃を掃除して集塵口18から集塵部へと塵埃を集めるようになっている。
制御手段27は、例えば時刻用タイマである計時手段、プログラムや各モータ31などの制御用の設定値、あるいは各種判断用の閾値などを記憶するメモリなどの記憶手段などを備えている。そして、この制御手段27は、送信手段21、受信手段22、検出手段、掃除部およびモータ31などの駆動を制御しており、受信手段22により受信した赤外線信号IRSや検出手段により検出した物体の有無や距離(位置)などに基づいて、モータ31,31を介して駆動輪16,16の駆動を制御して本体ケース15(電気掃除機本体11)を、障害物を回避するように自律走行させつつ、掃除部の駆動を制御して電気掃除機本体11に掃除をさせたり、送信手段21を介して各種赤外線信号IRSを外部に送信したりすることが可能となっている。
二次電池は、送信手段21、受信手段22、検出手段、掃除部、制御手段27、および、モータ31,31などに給電するものである。そして、この二次電池は、本体ケース15の下部に位置する充電用の図示しない端子と電気的に接続されており、充電装置12に対して端子が接続されることによって充電可能となっている。
一方、図2(c)および図3に示す充電装置12は、充電装置ケース35、この充電装置ケース35に収容された図示しない充電回路、この充電回路と電気的に接続された図示しない充電端子、商用電源と接続される電源コード38、例えば赤外線などにより充電装置12の位置情報などの各種赤外線信号IRSを出力する赤外線送信手段としての充電装置側送信手段39、電気掃除機本体11の送信手段21およびリモコン13からの赤外線信号IRSを受信する赤外線受信手段としての充電装置側受信手段40、および、充電装置側送信手段39および充電装置側受信手段40などの動作をそれぞれ制御する図示しない充電装置制御手段などを備えている。
充電装置ケース35は、例えば合成樹脂などにより形成され、部屋を区画する壁部の近傍など、掃除の妨げにならない位置に配置されている。
また、充電回路は、充電端子に端子が接続された電気掃除機本体11の二次電池を充電する定電流回路などである。
充電端子は、充電装置12へと帰巣した電気掃除機本体11の端子が機械的および電気的に接続されるものである。
電源コード38は、充電回路、充電装置側送信手段39、充電装置側受信手段40、出力手段61および充電装置制御手段と電気的に接続されており、壁部などに設置されたコンセントと接続されることで、これらに商用電源から給電可能とするものである。
充電装置側送信手段39は、赤外線などを発光するものであり、例えば充電装置ケース35の側面に配置されている。そして、この充電装置側送信手段39は、例えば電気掃除機本体11を充電装置12に誘導するための充電装置12の位置を知らせる位置情報信号などの赤外線信号IRSを出力するように構成されている。
充電装置側受信手段40は、電気掃除機本体11の送信手段21から送信された赤外線信号IRS、あるいはリモコン13から送信された赤外線信号IRSなどを受信するものであり、例えば充電装置ケース35の側部にて充電装置側送信手段39と隣接して配置されている。
充電装置制御手段は、充電回路の動作を制御したり、充電装置側送信手段39から送信する赤外線信号IRSを生成したり、充電装置側受信手段40により受信した赤外線信号IRSを処理したりするものである。
そして、図2(d)および図3に示すリモコン13は、長手状のケース体45と、このケース体45に設けられた入力手段としての複数のボタン46とを備えている。そして、このリモコン13は、例えばケース体45の一端側である基端側を片手で把持して、その把持した手の指によってボタン46を操作することが可能となっている。
ケース体45は、例えば合成樹脂などにより形成されており、図示しないが、ボタン46の操作に応じた赤外線信号IRSを生成する信号生成部が内部に収容されている。このケース体45の他端部である先端部には、赤外線信号IRSを送信する送信部48が設けられている。そして、このケース体45の背後、すなわちボタン46が配置されている側と反対側には、電源となる図示しない電池が着脱可能となっている。
ボタン46は、例えば電源のオンオフ、自律走行(掃除)の開始指令および終了(帰巣)指令、二次電池の充電指令、自律走行ルート(掃除ルート)の指令などの電気掃除機本体11への各種指令や、電気掃除機本体11の遠隔操作入力、あるいは、電気掃除機本体11の記憶手段に記憶される掃除開始時刻のタイマ入力などの電気掃除機本体11への各種設定を手動入力可能なものである。なお、図2(d)のボタン46の配置は一例であり、入力可能な操作に必要となる個数を、任意の位置に設けることができる。
次に、上記第1の実施形態の制御を図1に示すフローチャート、図3および図5も参照しながら説明する。
例えば電気掃除機本体11の自律走行(掃除)中、ユーザがリモコン13のボタン46を操作して各種指令を入力した場合、電気掃除機本体11に向けられた送信部48から赤外線信号IRS1が送信される(図3(a)および図5(a))。この赤外線信号IRS1を受信手段22により受信する(ステップ1)と、電気掃除機本体11は、制御手段27がこの受信した赤外線信号IRS1を処理する。
次いで、制御手段27では、受信した赤外線信号IRS1を処理した結果、充電装置12への赤外線信号IRS2の送信が必要であるかどうかを判断する(ステップ2)。充電装置12への赤外線信号IRS2の送信が必要である場合としては、例えば赤外線信号IRS1が自律走行の終了指令、すなわち充電装置12への帰巣指令である場合などである。
そして、このステップ2において、赤外線信号IRS2の送信が必要であると判断した場合には、制御手段27は、リモコン13から送信された赤外線信号IRS1のストップビットSBからフレームスペースFSよりも長い所定時間T、例えば数十msec待機して処理を遅延し(ステップ3)、リモコン13から送信された赤外線信号IRS1のフレームスペースFS後に、充電装置12に向けて送信手段21を介して赤外線信号IRS2を送信させる(ステップ4、図3(b)および図5(b))。なお、送信手段21から送信する赤外線信号IRS2は、ステップ1後、あるいはステップ2後に生成してもよいし、ステップ3の待機中に生成してもよい。
この電気掃除機本体11の送信手段21から送信された赤外線信号IRS2は、充電装置12の充電装置側受信手段40により受信され(図5(c)、赤外線信号IRS3)、充電装置制御手段により処理されて、充電装置12が所定の動作をする。例えば、送信手段21から送信された赤外線信号IRS2が充電装置12へ帰巣するための位置情報信号の出力を要求する帰巣要求信号である場合には、充電装置12は、充電装置制御手段により充電装置側送信手段39を介して電気掃除機本体11を充電装置12へと誘導する赤外線信号(位置情報信号)を出力させる。
一方、ステップ2において、赤外線信号IRS2の送信が必要でないと判断した場合には、制御手段27は、受信手段22により受信した赤外線信号IRS1に応じた処理を行う(ステップ5)。
上述したように、第1の実施形態では、受信手段22により受信したリモコン13からの赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)を処理して他の赤外線信号IRS(赤外線信号IRS2)を充電装置12へと送信手段21により送信させる場合に、受信手段22により受信した赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のストップビットSBから所定時間Tが経過した後、換言すれば、受信手段22により受信した赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のフレームスペースFS後に送信手段21により充電装置12へと赤外線信号IRS(赤外線信号IRS2)を送信させるように制御手段27が制御する。このため、例えば従来では、図3(c)、図5(d)および図5(e)に示すように、赤外線信号IRS1がリモコン13から送信されて電気掃除機本体11(受信手段22)に到達すると、この赤外線信号IRS1を受信して処理した後、直ちに赤外線信号IRS2を充電装置12に送信するので、特に電気掃除機本体11と充電装置12とが近接している場合などに、リモコン13(送信部48)から送信された赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のフレームスペースFSと、電気掃除機本体11(送信手段21)から充電装置12へと送信された赤外線信号IRS(赤外線信号IRS2)のリーダコードRCとが混信して充電装置12の受信手段22により受信されるおそれがあるのに対して、図3(a)、図3(b)、図5(a)ないし図5(c)に示すように、本実施形態では、このような混信が生じにくい。したがって、混信に起因する充電装置12の誤動作などを抑制できる。
しかも、電気掃除機本体11(送信手段21)からの赤外線信号IRS(赤外線信号IRS2)の送信のタイミングを所定時間T遅延させるだけでよいため、特別な回路や制御が不要であり、構成が複雑化することもない。
次に、第2の実施形態を図6および図7を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態としては、例えば外部装置としての領域区画手段であるバーチャルガード51を用いる場合を示す。
バーチャルガード51は、赤外線信号IRSを出力することで電気掃除機本体11が走行可能な仮想的な領域を区画するものである。すなわち、このバーチャルガード51から出力される赤外線信号IRSを受信手段22により受信した電気掃除機本体11は、この赤外線信号IRSにより設定される仮想的な壁を超えて走行しないように制御手段27がモータ31,31(駆動輪16,16)を制御するようになっている。
そして、このバーチャルガード51は、ケース部53と、このケース部53の上部に配置された電源ボタン54と、このケース部53の上部などに配置された赤外線受信手段としての赤外線受信部55と、このケース部53の側部に配置された赤外線出力部56と、これら赤外線受信部55および赤外線出力部56の動作を制御する図示しない制御部とを備えている。
ケース部53は、例えば合成樹脂などにより形成され、赤外線出力部56側を、電気掃除機本体11が進入することが好ましくない方向に向けて配置されている。また、このケース部53の底部には、電源となる図示しない電池が着脱可能となっている。
電源ボタン54は、バーチャルガード51の動作のオンオフを操作するものである。
赤外線受信部55は、電気掃除機本体11、あるいはリモコン13から送信された赤外線信号IRSを受信するものである。
赤外線出力部56は、ケース部53に対して水平方向に沿って直線状に赤外線信号IRSを一定時間出力することで、電気掃除機本体11を進入させない、いわば仮想的な壁を構成している。
制御部は、赤外線受信部55により受信した赤外線信号IRSを処理して、必要に応じて赤外線出力部56から赤外線信号IRSを出力させるように構成されている。
そして、上記第1の実施形態と同様に、電気掃除機本体11は、リモコン13から送信された赤外線信号IRS1を受信手段22により受信する(図7(a))と、制御手段27がこの赤外線信号IRS1を処理し、バーチャルガード51に対して赤外線信号IRS4の送信が必要であるかどうかを判断する。バーチャルガード51に対して赤外線信号IRS4の送信が必要である場合としては、例えば赤外線信号IRS1が自律走行の開始指令、すなわち掃除の開始指令である場合などである。
そして、赤外線信号IRS4の送信が必要であると判断した場合には、制御手段27は、リモコン13から送信された赤外線信号IRS1のストップビットSBから所定時間T、例えば数十msec待機して処理を遅延し、リモコン13から送信された赤外線信号IRS1のフレームスペースFS後に、バーチャルガード51に向けて送信手段21を介して赤外線信号IRS4を送信させる(図7(b))。
この電気掃除機本体11の送信手段21から送信された赤外線信号IRS4は、バーチャルガード51の赤外線受信部55により受信され、制御部により処理されて、バーチャルガード51が所定の動作をする。例えば、送信手段21から送信された赤外線信号IRS4が自律走行(掃除)を開始するに当たり、走行可能な領域をバーチャルガード51によって区画するように壁となる赤外線信号IRS5の出力を要求する信号である場合には、バーチャルガード51は、制御部により赤外線出力部56を介して、仮想的な壁を構成する赤外線信号IRS5を直線状に出力させる。
このように、第2の実施形態では、受信手段22により受信したリモコン13からの赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)を処理して他の赤外線信号IRS(赤外線信号IRS4)をバーチャルガード51へと送信手段21により送信させる場合に、受信手段22により受信した赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のストップビットSBから所定時間Tが経過した後、換言すれば、受信手段22により受信した赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のフレームスペースFS後に送信手段21によりバーチャルガード51へと赤外線信号IRS(赤外線信号IRS4)を送信させるように制御手段27が制御する。このため、特に電気掃除機本体11とバーチャルガード51とが近接している場合などに、リモコン13(送信部48)から送信された赤外線信号IRS(赤外線信号IRS1)のフレームスペースFSと、電気掃除機本体11(送信手段21)からバーチャルガード51へと送信された赤外線信号IRS(赤外線信号IRS4)のリーダコードRCとの混信(図7(c))が生じにくい。したがって、混信に起因するバーチャルガード51の誤動作などを抑制できる。
なお、上記各実施形態において、例えばリモコン13から赤外線信号IRSとしてリピートコードが送信された場合でも、通常の赤外線信号IRSと同様にストップビットSBとフレームスペースFSとが赤外線信号IRSの末端に続いて位置しているため、電気掃除機本体11側では、ストップビットSBから所定時間T後、すなわちフレームスペースFS後に赤外線信号IRSを送信するようにすることで、同様の作用効果を奏することができる。
また、赤外線信号IRSとしてはNECフォーマットを用いたが、例えば家電協フォーマットやSONYフォーマットでも同様に対応できる。
さらに、走行体としては、掃除部を有する電気掃除機本体11に適用したが、例えば部屋を監視する監視ロボットなどに適用することもできる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 自律走行体装置としての電気掃除装置
11 走行体としての電気掃除機本体
12 外部装置としての充電装置
13 操作入力装置としてのリモコン
15 本体ケース
16 駆動輪
21 送信手段
22 受信手段
27 制御手段
31 モータ
40 赤外線受信手段としての充電装置側受信手段
51 外部装置としてのバーチャルガード
55 赤外線受信手段としての赤外線受信部
FS フレームスペース
IRS 赤外線信号
SB ストップビット

Claims (2)

  1. 本体ケース、この本体ケースを走行させる駆動輪、この駆動輪を駆動させるモータ、赤外線信号を受信する受信手段、赤外線信号を前記本体ケースの外部に送信する送信手段、前記モータおよび前記送信手段の動作を前記受信手段により受信した赤外線信号に応じて制御をする制御手段を備え、自律走行可能な走行体と、
    この走行体に対して赤外線信号を送信する操作入力装置と、
    赤外線信号を受信する赤外線受信手段を備え、前記走行体と別体の外部装置とを具備し、
    前記制御手段は、前記受信手段により受信した前記操作入力装置からの赤外線信号を処理して他の赤外線信号を前記外部装置へと前記送信手段により送信させる場合に、前記受信手段により赤外線信号を受信すると、その赤外線信号を処理し、その処理した赤外線信号のストップビットから所定時間が経過した後に前記送信手段により前記外部装置へと赤外線信号を送信させる
    ことを特徴とした自律走行体装置。
  2. 本体ケース、この本体ケースを走行させる駆動輪、この駆動輪を駆動させるモータ、赤外線信号を受信する受信手段、赤外線信号を前記本体ケースの外部に送信する送信手段、前記モータおよび前記送信手段の動作を前記受信手段により受信した赤外線信号に応じて制御をする制御手段を備え、自律走行可能な走行体と、
    この走行体に対して赤外線信号を送信する操作入力装置と、
    赤外線信号を受信する赤外線受信手段を備え前記走行体と別体の外部装置とを具備し、
    前記制御手段は、前記受信手段により受信した前記操作入力装置からの赤外線信号を処理して他の赤外線信号を前記外部装置へと前記送信手段により送信させる場合に、前記受信手段により赤外線信号を受信すると、その赤外線信号を処理し、その処理した赤外線信号のフレームスペース後に前記送信手段により前記外部装置へと赤外線信号を送信させる
    ことを特徴とした自律走行体装置。
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