JP6782474B2 - 熱電変換素子出力制御装置 - Google Patents

熱電変換素子出力制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換素子が発生する電力を制御して出力する熱電変換素子出力制御装置に関する。
ゼーベック効果を有する素子のように、温度により熱起電力を生じる熱電変換素子は、温度(温度差)変化に伴い、出力電圧および出力電流が共に変化する。このため、熱電変換素子が発生する電力は、昇降圧機能を備える出力制御装置を介して、蓄電池や負荷に供給される。また、熱電変換素子の出力電力は動作点によって変動し、最大電力となる動作点(以下、「最大電力点」と記す)が存在する。最大電力点は、温度によって変動する。このため、出力制御装置には、出力電力を監視し、最大電力点で電力を取り出す機能が要求される。
これに対し、太陽光発電装置などに適用されている、いわゆる最大電力点追従制御(MPPT制御;Maximum Power Point Tracking control)を用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。本技術においては、熱電変換素子の出力電圧を昇圧または降圧するDC−DCコンバータが、電圧センサおよび電流センサの検出値に基づいて最大電力点を探索し、探索された最大電力点で動作するように制御される。
特開2009−232511号公報
上記従来技術では、熱電変換素子の出力電圧や出力電流における比較的大きな温度変化に対し、安定に最大電力を取り出すことが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、熱電変換素子から、安定に電力を取り出すことができる熱電変換素子出力制御装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明による熱電変換素子出力制御装置は、熱電変換素子が出力する電力を制御するものであって、変圧器と、変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、変圧器の二次側に接続されるコンバータと、スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、制御回路は、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、スイッチ手段を制御し、制御回路は、コンバータへの入力電流に基づいてスイッチング周波数を変更する
また、上記課題を解決するために、本発明による熱電変換素子出力制御装置は、熱電変換素子が出力する電力を制御するものであって、変圧器と、変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、変圧器の二次側に接続されるコンバータと、スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、制御回路は、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、スイッチ手段を制御し、変圧器の二次側の一端とコンバータの入力側の一端との間に接続されるインダクタンス素子と、変圧器の二次側の一端と変圧器の二次側の他端との間に接続されると共に、変圧器の二次側の一端とコンバータの入力側の他端との間に接続される第2のコンデンサと、を備える。
また、上記課題を解決するために、本発明による熱電変換素子出力制御装置は、熱電変換素子が出力する電力を制御するものであって、変圧器と、変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、変圧器の二次側に接続されるコンバータと、スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、制御回路は、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、スイッチ手段を制御し、変圧器の三次側の両端に接続される第4のコンデンサを備え、制御回路は、変圧器の二次側に出力される電圧に応じて、スイッチ手段のスイッチング周波数を変更する。
また、上記課題を解決するために、本発明による熱電変換素子出力制御装置は、熱電変換素子が出力する電力を制御するものであって、変圧器と、変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、変圧器の二次側に接続されるコンバータと、スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、を備え、制御回路は、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、スイッチ手段を制御し、コンバータの出力はスイッチ素子を介して出力端子に接続され、スイッチ素子をコンバータの出力電圧上昇時から遅れてターンオンする遅延回路を備える。
本発明によれば、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、スイッチ手段が制御されるので、熱電変換素子から効率良く安定に電力を取り出すことができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 熱電変換素子のインピーダンスおよび電流電圧の位相差角度の周波数特性の一例を示す。 本発明の実施例2である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例5である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 変圧器の出力電圧の振幅とスイッチング周波数の関係の一例を示す。 変圧器の出力電圧の振幅とスイッチング周波数の関係の一例を示す。 本発明の実施例6である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。 スイッチ素子および遅延回路の具体的構成の一例を示す。
本発明の実施形態では、熱電変換素子から、電流をスイッチにより交流的に取り出すことにより、熱電変換素子の内部抵抗が低減される。これにより、熱電変換素子の内部損失が低減されるので、熱電変換素子から効率良く安定に電力を取り出すことができる。
以下、本発明の実施形態である熱電変換素子出力制御装置について、実施例1〜5により、図面を用いながら説明する。なお、各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。
図1は、本発明の実施例1である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ゼーベック効果により電力を発生する熱電変換素子1が、スイッチ3を介して、変圧器2の一次側に電気的に接続される(以下、「電気的に接続」を単に「接続」と記す)。すなわち、熱電変換素子1の一端と一次巻線2aの一端が接続され、一次巻線2aの他端とスイッチ3の一端が接続され、スイッチ3の他端が熱電変換素子1の他端に接続される。なお、スイッチ3の他端と熱電変換素子1の他端は、グランド(GND)に接続されても良い(後述の実施例2〜6ではグランドに接続されている)。スイッチ3としては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体スイッチング素子が適用できる。
また、図1に示すように、変圧器2の二次側には、コンバータ4の入力側が接続される。すなわち、コンバータ4の入力側の一端と二次巻線2bの一端が接続され、コンバータ4の入力側の他端と二次巻線2bの他端が接続される。なお、コンバータ4の入力側の他端と二次巻線2bの他端は、グランド(GND)に接続されても良い(後述の実施例2〜6ではグランドに接続されている)。コンバータ4としては、AC/DCコンバータが適用できる。AC/DCコンバータは、公知の各種回路を用いて、個別電気部品によって構成されても良いし、集積回路によって構成されても良い。
スイッチ3は、制御回路6から送信される制御信号によって、オン・オフ制御される。スイッチ3がオン・オフ制御されると、熱電変換素子1から取り出されて一次巻線2aに流れる電流によって発生する磁束が変化するため、二次巻線に電圧が誘起される。これにより、熱電変換素子1の出力電圧が、変圧器2によって、コンバータ4が要求する入力電圧に昇圧あるいは降圧される。コンバータ4は、入力電圧を、負荷あるいは蓄電装置(ともに図示せず)に応じた直流電圧に変換して出力する。
ここで、制御回路6が作成する制御信号の周波数は、熱電変換素子1の出力両端間のインピーダンス(図2を用いて後述)が抵抗特性(リアクタンス成分が実質零)を示すような値に設定される。本実施例1において、制御信号の周波数fは、1Hz以上かつ10KHz以下の範囲で設定される(1Hz≦f≦10kHz)。これにより、熱電変換素子1の内部抵抗が直流動作時よりも低減されるので、熱電変換素子の内部損失が低減される。従って、熱電変換素子から効率良く安定に電力を取り出すことができる。
図2は、熱電変換素子のインピーダンス(Z)および電流電圧の位相差角度(θ)の周波数特性の一例を示す。なお、本図2は、本発明者による検討結果である。
図2に示すように、Zは、直流(周波数f=0)では、2.4Ωの抵抗であるが、周波数f=0.01〜1Hzでは、fが上がるとZが下がる容量性インピーダンスの特性を示す。さらに、Zは、f=1〜10000Hzでは、1.5Ωの抵抗特性(θ≒0)を示し、f≧10000Hzでは、fが上がるとZが上がる誘導性インピーダンス特性を示している。
このような熱電変換素子のインピーダンスの周波数特性に基づき、本実施例1では、上述のように、制御信号の周波数fは、1Hz以上かつ10KHz以下の範囲で設定される。これにより、本発明者の検討によれば、熱電変換素子内の電力損失を38%削減できる
なお、本発明者の検討によれば、熱電変換素子の仕様(最大出力電圧など)や材質が異なっても、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示す周波数は同様である。これは、熱電変換素子の等価回路は基本的に抵抗と電源の直列接続であるが、電源はコンデンサに電荷が貯まっていると考えることもできることから、抵抗とコンデンサが直列の部分と、抵抗とが、並列になるとともに、高い周波数では、電子およびホールの移動速度の影響により動きが遅くなってインダクタンスが入っているようになっているために、図2のような特性になる。これらのことから、熱電変換素子は基本的に同様な特性を示す。
上述のように、実施例1によれば、熱電変換素子から取り出す電流を、熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すような周波数でオン・オフ制御することにより、熱電変換素子の内部損失が低減される。従って、熱電変換素子から効率良く安定に電力を取り出すことができる。
図3は、本発明の実施例2である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。以下、主に、実施例1(図1)と異なる点について説明する。
図3に示すように、変圧器2の二次側に設けられる電流検出用のセンサ5により、変圧器2の二次巻線2bに流れる電流、すなわちコンバータ4への入力電流が計測される。電流検出用のセンサ5としては、CT(Current Transformer)などが適用される。なお、本実施例2においては、二次巻線2bの一端とコンバータ4の入力側の一端との間に、コンデンサC1が接続しても良い。すなわち、コンデンサC1の一端が二次巻線2bの一端に接続され、コンデンサC1の他端がコンバータ4の入力側の一端に接続される。このコンデンサC1により、二次巻線2bに流れる電流すなわちコンバータ4への入力電流の直流成分がカットされるので、電流検出用のセンサ5によって二次巻線2bに流れる交流電流が計測される。
制御回路6は、電流検出用のセンサ5によって計測される電流値に基づいて、コンバータ4への入力電流の大きさの平均値(以下、「電流平均値」と記す)が最大となるように、スイッチ3をオン・オフ制御する周波数を調整する。この周波数は、熱電変換素子1のインピーダンスが抵抗特性を示す周波数範囲内、本実施例2では1Hz以上かつ10KHz以下の範囲内で調整される。
より具体的に、制御回路6は、電流平均値が低下して零になっている期間がある場合は、すなわち変圧器2の動作が休止している期間がある場合には、周波数を上げる。また、制御回路6は、電流平均値が零より大きく、かつ予め設定される上限値を超える場合には、周波数を下げる。これにより、最適な大きさの電流が変圧器2から出力される。
図4は、本発明の実施例3である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。以下、主に、実施例1(図1)と異なる点について説明する。
本実施例3においては、二次巻線2bの一端とコンデンサC1の一端が接続される。コンデンサC1の他端にはインダクタンス素子(一般に、リアクトル、インダクタ、コイルなどと呼称される)L1の一端が接続され、インダクタンス素子L1の他端はコンバータ4の入力側の一端に接続される。すなわち、二次巻線2bの一端とコンバータ4の入力側の一端との間には、コンデンサC1とインダクタンス素子L1の直列回路が接続される。さらに、コンデンサC1とインダクタンス素子L1の接続点と、二次巻線2bの他端およびコンバータ4の入力側の他端(すなわちグランド)との間に、コンデンサC3が接続される。
コンデンサC1は、実施例2と同様に、直流カット用である。また、コンデンサC3およびインダクタンス素子L1により、コンバータ4の回路を構成する半導体スイッチング素子(例えば、MOSFETやIGBT)およびダイオードの寄生容量に蓄えられた電荷が、熱電変換素子から電力を取り出す時に、これら半導体素子に加わる電圧の変動に伴ってコンバータ4の入力側に戻ってしまうことが防止される。すなわち、コンデンサC3およびインダクタンス素子L1は、LCローパスフィルタとして機能し、急峻に変化する半導体素子からの帰還電流(リカバリ電流)が二次巻線2bに流れることを防止する。従って、コンバータ4で変換される電力量の低下が防止されるので、コンバータ4の変換効率が向上する。
このように、本実施例3においては、変圧器2の二次側に設けられる直流カット用のコンデンサC1に加えて、コンデンサC3およびインダクタンス素子L1を用いることで、変圧器2による交流電流を取り出せると共に、コンバータ4内の寄生容量からの帰還電流を抑制することができる。なお、コンデンサC3の容量はコンデンサC1の容量より、一桁大きな容量とすることが好ましい。これにより、帰還電流がコンデンサC3へバイパスされ易くなり、帰還電流が二次巻線2bに流れることが防止される。
本実施例3においても、制御回路6は、熱電変換素子1のインピーダンスが純抵抗特性を示す周波数、すなわち1Hz以上かつ10KHz以下の範囲内の周波数で、スイッチ3をオン・オフ制御し、熱電変換素子から交流で電流が取り出される。これによって、熱電変換素子1の発電電力が、変圧器2の二次側へ効率良く伝送される。さらに、コンデンサC3およびインダクタンス素子L1によって、コンバータ4からの帰還電流を抑えることができ、変圧器2の二次側へ伝送される熱電変換素子1の発電電力が、効率良くコンバータ4へ入力される。さらに、変圧器2の二次側から一次側への、帰還電流の影響が低減されて、変圧器2での電力損失が低減される。
このように、本実施例3によれば、熱電変換素子の出力制御装置の効率が向上する。
図5は、本発明の実施例4である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。以下、主に、実施例3(図4)と異なる点について説明する。
本実施例4においては、コンバータ4の入力側に設けられる電流検出用のセンサ5により、実施例2(図3)と同様に、コンバータ4への入力電流が計測される。これにより、制御回路6は、実施例2と同様に、コンバータ4への入力電流の電流平均値が最大となるように、スイッチ3をオン・オフ制御する周波数を調整する。
また、本実施例4においては、二次巻線2bの他端とコンバータ4の入力側の他端、すなわちグランドとの間に、コンデンサC2が接続される。これにより、コンバータ4への入力電流の直流成分が確実にカットされるので、交流の電力成分のみを効率よくコンバータ4へ入力することができる。
なお、このようなコンデンサC2は、前述および後述する他の実施例に適用しても良い。また、コンデンサC1に替えて、コンデンサC2をDCカット用として用いても良い。
図6は、本発明の実施例5である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。以下、主に、実施例2(図3)と異なる点について説明する。
図6に示すように、本実施例5においては、実施例2と同様に、変圧器2の二次側の回路に直流カット用のコンデンサC1を有する。また、コンバータ4の入力側には、コンデンサC3(図4中のC3に相当)が並列に接続される。すなわち、コンデンサC3の一端はコンバータ4の入力側の一端に接続され、コンデンサC3の他端はコンバータ4の入力側の他端(すなわち、グランド)に接続される。従って、コンデンサC3の一端はコンデンサC1の他端に接続され、コンデンサC3の他端は二次巻線2bの他端(すなわち、グランド)に接続される。なお、コンデンサC3は、実施例3と同様に、コンバータ4からの帰還電流をバイパスして、帰還電流が二次巻線2bに流れることを防止する。
なお、実施例3と同様に、コンデンサC3の容量はコンデンサC1の容量より、一桁大きな容量とすることが好ましい。
さらに、本実施例5において、変圧器2の中間には三次巻線2cが設けられる。三次巻線2cすなわち変圧器2の三次側の両端にはコンデンサC4が接続される。三次巻線2cおよびコンデンサC4は、共振回路となる閉回路を構成する。この共振回路により、後述するように、二次側の出力電圧すなわちコンバータ4への入力電圧を安定化することができる。
本実施例5においては、センサ5によって、変圧器2の二次側の出力電圧すなわち二次巻線2bの電圧が検出される。センサ5によって検出される電圧に応じて、制御回路6は、共振特性を用いて、二次側の出力電圧すなわちコンバータ4への入力電圧の大きさが、コンバータ4に適する所定の電圧値になるように、スイッチ3のスイッチング周波数を制御する。なお、スイッチング周波数は、熱電変換素子1のインピーダンスが抵抗特性を示す周波数範囲内、本実施例2では1Hz以上かつ10KHz以下の範囲内で制御される。
次に、スイッチング周波数による変圧器2の二次側電圧の制御について、図7および図8を用いて説明する。
図7は、変圧器2の二次側の出力電圧の振幅とスイッチング周波数の関係の一例を示す。
本実施例5では、三次巻線2cおよびコンデンサC4から構成される共振回路を設けることにより、図7に示すように、変圧器2の出力電圧の振幅(出力振幅)は共振特性を有する。このため、共振周波数(振幅ピークにおけるスイッチング周波数)より低い周波数領域では、出力振幅はスイッチング周波数に応じて単調に変化する。このような共振特性を利用すれば、制御回路6によるスイッチング周波数の制御範囲を共振周波数より低い周波数領域内とすることにより、熱電変換素子1の発電電圧が変動しても、スイッチ3のスイッチング周波数を変更することにより、変圧器2の出力電圧を一定値に制御できる。
図8は、変圧器2の出力電圧の振幅とスイッチング周波数の関係の一例を示す。図8に示すように、共振周波数より高い周波数領域においても、出力振幅はスイッチング周波数に応じて単調に変化する。従って、このような共振特性を利用すれば、制御回路6によるスイッチング周波数の制御範囲を共振周波数より高い周波数領域内とすることにより、熱電変換素子1の発電電圧が変動しても、スイッチ3のスイッチング周波数を変更することにより、変圧器2の出力電圧を一定値に制御できる。
上述のように、実施例5によれば、コンバータ4の入力電圧を所定値に制御できるので、熱電変換素子の出力制御装置の出力電圧を安定化することができる。
なお、本実施例3における三次巻線2cとコンデンサC4からなる共振回路、および制御回路6は、前述および後述の他の実施例にも適用できる。
図9は、本発明の実施例6である熱電変換素子出力制御装置の回路構成を示すブロック図である。以下、主に、実施例2(図3)と異なる点について説明する。
図9に示すように、本実施例6においては、実施例2おけるコンバータ4の出力部に、スイッチ素子7および遅延回路8が付加される。遅延回路8は、コンバータ4が起動後、所定時間(例えば、10秒程度)経過したら、スイッチ素子7をターンオンする。
これにより、コンバータ4の出力電圧が、確実に、負荷に印加する電圧値まで上昇して、安定動作できる状態になってから、負荷を投入することができる。また、コンバータ4の起動時には負荷が投入されていないので、コンバータ4の入力側に内部抵抗が小さな(例えば、数Ω)熱電変換素子1を備えながらも、起動時にコンバータ4に流れる電流(一般に、「突入電流」、「ラッシュ電流」などと呼称される)を抑制することができる。これにより、熱電変換素子の出力制御装置の故障発生が防止される。
上記のように、本実施例6によれば、熱電変換素子の出力制御装置の信頼性が向上する。
図10は、スイッチ素子7および遅延回路8の具体的構成の一例を示す。
本構成例においては、コンバータ4の出力が、スイッチ素子7を構成するPチャネル型MOSFET(以下、「PMOS」と記す)を介して、熱電変換素子の出力制御装置の出力端子に接続される。ここで、PMOSのソースおよびドレインは、それぞれ、コンバータ4の出力側の一端および熱電変換素子の出力制御装置の出力端子に接続される。また、遅延回路8を構成するRC直列回路の一端(C側)がコンバータ4の出力側の一端およびPMOSのソースに接続され、同RC直列回路の他端(R側)がコンバータ4の出力側の他端(すなわちグランド)に接続される。RとCの接続点は、PMOSのゲートに接続される。
なお、ダイオードが抵抗(R)に並列に接続される。すなわち、ダイオードのカソードがRとCの接続点に接続され、ダイオードのアノードがRC直列回路の他端(R側)すなわちコンバータ4の出力側の他端(グランド)に接続される。このダイオードは、コンバータ4の動作を停止する時に、コンデンサ(C)を速やかに放電させるために設けられる。
上記構成例においては、コンバータ4の出力電圧が上昇した場合に、Cの両端の電圧すなわちPMOSのゲート・ソース間電圧が、RC直列回路の時定数に応じて緩やかに上昇する。ここで、時定数は、コンバータ4が安定動作できる状態において、PMOSのゲート・ソース間電圧がゲート閾値電圧を超えて、PMOSがターンオンされるように設定される。これにより、コンバータ4の出力電圧が、確実に、負荷に印加する電圧値まで上昇して、安定動作できる状態になってから、PMOSをターンオンして負荷を投入することができる。
また、この構成は、装置を並列に接続したときに相互の干渉を抑圧することができる。これは、この構成によってコンバータの出力が上昇するまでは、負荷側の影響が及ばないので、並列接続してもひとつのコンバータの出力が上昇するまでは、他のコンバータの影響が及ばない。ひとつのコンバータの出力が上昇して、PMOSがターンオンして負荷側につながれると、他のコンバータにつながれたPMOSに付加しているダイオードによってコンバータの出力側の電圧が上昇する。しかし、この現象は、コンバータの初期動作を促進するのみであり問題とならない。すなわち、この機構をつけることで、安定に複数のコンバータを動作でき、負荷側の要求に応じて、コンバータを追加可能にすることができる。
時定数を十分な長さに設定するためには、Cの値を大きくする。このため、本構成例では、Cが複数(図10では2個)のコンデンサの並列接続によって構成されているが、容量が大きな一個のコンデンサによって構成しても良い。
上述のように、本構成例によれば、比較的簡単な回路構成によって、熱電変換素子の出力制御装置の信頼性を向上することができる。
本実施例6におけるスイッチ素子7および遅延回路8は、前述の他の実施例1〜5の出力部にも適用することができる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
1 熱電変換素子
2 変圧器
2a 一次巻線
2b 二次巻線
2c 三次巻線
3 スイッチ
4 コンバータ
5 センサ
6 制御回路
7 スイッチ素子
8 遅延回路

Claims (7)

  1. 熱電変換素子が出力する電力を制御する熱電変換素子出力制御装置において、
    変圧器と、
    前記変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、
    前記変圧器の二次側に接続されるコンバータと、
    前記スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、前記スイッチ手段を制御し、
    前記制御回路は、前記コンバータへの入力電流に基づいて前記スイッチング周波数を変更することを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  2. 熱電変換素子が出力する電力を制御する熱電変換素子出力制御装置において、
    変圧器と、
    前記変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、
    前記変圧器の二次側に接続されるコンバータと、
    前記スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、前記スイッチ手段を制御し、
    前記変圧器の二次側の一端と前記コンバータの入力側の一端との間に接続されるインダクタンス素子と、
    前記変圧器の二次側の前記一端と前記変圧器の二次側の他端との間に接続されると共に、前記変圧器の二次側の前記一端と前記コンバータの入力側の他端との間に接続される第2のコンデンサと、
    を備えることを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  3. 請求項2に記載の熱電変換素子出力制御装置において、
    前記インダクタンス素子および前記第2のコンデンサは、第1のコンデンサを介して、前記変圧器の二次側の前記一端と接続されることを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  4. 熱電変換素子が出力する電力を制御する熱電変換素子出力制御装置において、
    変圧器と、
    前記変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、
    前記変圧器の二次側に接続されるコンバータと、
    前記スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、前記スイッチ手段を制御し、
    前記変圧器の三次側の両端に接続される第4のコンデンサを備え、
    前記制御回路は、前記変圧器の二次側に出力される電圧に応じて、前記スイッチ手段のスイッチング周波数を変更することを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  5. 請求項4に記載の熱電変換素子出力制御装置において、
    前記変圧器の二次側の一端と前記コンバータの入力側の一端との間に接続される第1のコンデンサを備えることを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  6. 請求項5に記載の熱電変換素子出力制御装置において、
    前記コンバータの入力側の両端に接続される第2のコンデンサを備えることを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
  7. 熱電変換素子が出力する電力を制御する熱電変換素子出力制御装置において、
    変圧器と、
    前記変圧器の一次側と熱電変換素子との間に接続されるスイッチ手段と、
    前記変圧器の二次側に接続されるコンバータと、
    前記スイッチ手段のオン・オフを制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記熱電変換素子のインピーダンスが抵抗特性を示すスイッチング周波数で、前記スイッチ手段を制御し、
    前記コンバータの出力はスイッチ素子を介して出力端子に接続され、
    前記スイッチ素子を前記コンバータの出力電圧上昇時から遅れてターンオンする遅延回路を備えることを特徴とする熱電変換素子出力制御装置。
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