JP6778584B2 - 弾性波デバイスの製造方法及びウエハの製造方法 - Google Patents

弾性波デバイスの製造方法及びウエハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、弾性波デバイスの製造方法及びウエハの製造方法に関する。
弾性波デバイスでは、温度特性や強度向上のために、圧電基板を支持基板に接合した接合基板を用いる場合がある。このような接合基板を切断する方法として、圧電基板に溝を形成し、接合基板を溝において切断する方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。また、支持基板にレーザ光を照射して変質領域を形成し且つ変質領域に重なるように圧電基板に溝を形成した後、接合基板を溝において切断する方法が知られている(例えば、特許文献3)。
特開2004−336503号公報 特開2016−100729号公報 特開2015−126381号公報
しかしながら、特許文献1から特許文献3の製造方法では、圧電基板を支持基板に接合した後に圧電基板に溝を形成しているため、圧電基板にチッピングが発生し易い。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、チッピングの発生を抑制することを目的とする。
本発明は、圧電基板に第1溝を形成する工程と、前記圧電基板の前記第1溝が形成された面を支持基板の上面に接合する工程と、前記圧電基板を前記支持基板に接合した後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面から前記圧電基板を除去して前記第1溝を露出させる工程と、前記第1溝を露出させた後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面に弾性波素子を形成する工程と、前記弾性波素子を形成した後、前記支持基板を前記第1溝において切断する工程と、を備える弾性波デバイスの製造方法である。
上記構成において、前記支持基板の前記第1溝と重なる領域にレーザ光を照射して前記支持基板に変質領域を形成する工程を備え、前記切断する工程は、前記変質領域を形成した後に行う構成とすることができる。
上記構成において、前記支持基板の前記第1溝と重なる領域にレーザ光を照射して前記支持基板の表面に第2溝を形成する工程を備え、前記切断する工程は、前記第2溝を形成した後に行う構成とすることができる。
上記構成において、前記支持基板への前記レーザ光の照射は前記第1溝を介して行われる構成とすることができる。
上記構成において、前記切断する工程は、前記支持基板の下面にブレードを押し当てることにより、前記支持基板をブレイクする工程を含む構成とすることができる。
上記構成において、前記支持基板は、サファイア基板、スピネル基板、又は酸化アルミニウム基板である構成とすることができる。
本発明は、圧電基板の主面のうちの前記圧電基板を個片化する際の切断領域に溝を形成する工程と、前記圧電基板の前記溝が形成された面支持基板の上面とを直接接合または真空中で形成された中間膜を介し接合する工程と、前記圧電基板を前記支持基板に接合した後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面から前記圧電基板を除去して前記溝を露出させる工程と、を備えるウエハの製造方法である。
本発明によれば、チッピングの発生を抑制することができる。
図1(a)から図1(d)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その1)である。 図2(a)から図2(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その2)である。 図3(a)は、図1(a)における圧電基板の上面図、図3(b)は、図1(d)において圧電基板上に形成された弾性波素子の平面図である。 図4は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図5(a)及び図5(b)は、比較例に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図6(a)及び図6(b)は、比較例に係る弾性波デバイスを示す断面図である。 図7(a)から図7(c)は、基板接合の際に発生する気泡について説明する図である。 図8(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図、図8(b)は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。 図9(a)から図9(c)は、実施例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図10は、アブレーションレーザ加工によって支持基板に溝を形成する場合の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1(a)から図2(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図3(a)は、図1(a)における圧電基板の上面図、図3(b)は、図1(d)において圧電基板上に形成された弾性波素子の平面図である。図1(a)及び図3(a)のように、ダイシングブレード60を用いたハーフダイシングによって、圧電基板10の一方の主面のうちの圧電基板10を個片化する際に切断する切断領域(スクライブライン)に沿って溝12を形成する。溝12は、ウエハ状の圧電基板10の端から端に延在して形成される。圧電基板10は、例えばタンタル酸リチウム(LiTaO)基板である。圧電基板10の厚さは、例えば180μm〜250μmである。溝12の幅は、例えば20μm〜50μmである。溝12の深さは、例えば10μm〜100μmである。
図1(b)のように、圧電基板10の溝12が形成された面を支持基板30の上面に接合する。これにより、ウエハ状の圧電基板10とウエハ状の支持基板30とが接合された接合基板であるウエハ40が形成される。支持基板30は、サファイア基板、スピネル基板、又は酸化アルミニウム基板などの絶縁基板である。支持基板30の厚さは、例えば100μm〜300μmである。なお、スピネル基板は、例えばMgAlの化学式で表され、スピネル結晶構造を有する。また、スピネル基板は、例えば多結晶基板であり、結晶粒形は例えば10μm〜70μmである。
圧電基板10と支持基板30の接合は、例えば表面活性化による直接接合法を用いて行う。具体的には、まず、圧電基板10と支持基板30とをRCA洗浄法などで洗浄し、表面、特に接合面に付着している化合物や吸着物などの不純物を除去する。なお、RCA洗浄とは、アンモニアと過酸化水素と水とを容積配合比1:1〜2:5〜7で混合した洗浄液や、塩素と過酸化水素水と水とを容積配合比1:1〜2:5〜7で混合した洗浄液などを用いて行われる洗浄方法である。
次に、洗浄した基板を乾燥した後、アルゴン(Ar)などの不活性ガス又は酸素のイオンビーム、中性子ビーム、又はプラズマなどを圧電基板10及び支持基板30の接合面に照射して、残留した不純物を除去すると共に表層を活性化させる。活性化処理を行うことで、照射面(接合面)には、表面活性化処理として照射した材料の原子を含む、厚さ数nm程度のアモルファス層が形成される。例えば、圧電基板10側のアモルファス層は、圧電基板10を構成する組成原子(例えばタンタル酸リチウムに含まれる原子)と照射ビーム原子(例えばAr原子)とを材料として形成される。同様に、支持基板30側のアモルファス層は、支持基板30を構成する組成原子と照射ビーム原子とを材料として形成される。
その後、圧電基板10に形成されたアモルファス層と支持基板30に形成されたアモルファス層とを位置合わせして貼り合わせることで、圧電基板10と支持基板30との間にアモルファス層を有するウエハ40が形成される。この貼り合わせ処理は、真空中又は窒素や不活性ガスなどの高純度ガス雰囲気で行うが、大気中で行ってもよい。また、圧電基板10と支持基板30とを挟むように加圧する場合もある。なお、この貼り合わせ処理は、常温又は100℃程度に加熱処理した条件下で行うことができる。このように100℃程度以下に加熱しつつ接合を行うことで、圧電基板10と支持基板30との接合強度を向上させることができる。
なお、ここでは表面活性化の方法として、不活性ガスのイオンビームなどを用いた場合について説明したが、基板の接合面に真空中で中間膜となる材料を成膜することも、表面活性化の手法として有効である。真空中で形成された膜の表面は、汚染物のない活性な状態になるため、接合強度が向上する。この場合、成膜する材料は基板と同じ材料でもよいし、異なる材料を使用することにより接合強度の向上を図ることもできる。また、成膜の前後に不活性ガスのイオンビームなどによる表面活性化法を併用することも接合強度の向上に有効である。
図1(c)のように、圧電基板10の支持基板30に接合された面とは反対側の面から圧電基板10を除去して溝12を露出させる。圧電基板10の除去は、例えば砥石62を用いた研削によって行う。研削後の圧電基板10の厚さは、例えば5μm〜40μmである。
図1(d)及び図3(b)のように、圧電基板10の支持基板30とは反対側の面に、蒸着法及びリフトオフ法を用いて、弾性波素子20を形成する。弾性波素子20は、スパッタ法及びエッチング法を用いて形成してもよい。弾性波素子20は、例えば弾性表面波共振器である。弾性波素子20は、例えば1ポート共振器であり、IDT(Interdigital Transducer)とその両側に設けられた反射器Rとを備える。IDTは、1対の櫛形電極22を備える。櫛形電極22は、複数の電極指24と、複数の電極指24が接続されたバスバー26と、を備える。1対の櫛形電極22は、電極指24がほぼ互い違いに配列するように対向している。IDT及び反射器Rは、アルミニウム(Al)などの金属で形成されている。
図2(a)のように、ウエハ40の下面をダイシングテープ64に貼り付ける。ダイシングテープ64は、ダイシングリング66に固定されている。
図2(b)のように、ダイシングブレード70を用いたダイシングによって、支持基板30を溝12において切断する。ダイシングブレード70は、溝12の幅よりも細いブレードを用いることが好ましい。また、支持基板30を完全に切断するために、ダイシングテープ64の一部にまで切り込みを入れることが好ましい。
図2(c)のように、ウエハ40は複数のチップに個片化されていることから、複数のチップをダイシングテープ64からピックアップすることで、実施例1の弾性波デバイス100が形成される。
図4は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。図4のように、実施例1の弾性波デバイス100は、支持基板30の上面に圧電基板10が接合されている。圧電基板10上には弾性波素子20が形成されている。圧電基板10と支持基板30とには段差42が形成されていて、段差42はほぼ直角形状となっている。これは、図1(c)の工程において、溝12を露出させるために圧電基板10を研削によって除去していることから、ダイシングブレード60の丸みを帯びた先端形状の影響受けた箇所が除去されているためである。
図5(a)及び図5(b)は、比較例に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図5(a)のように、圧電基板10を支持基板30に接合させた後、圧電基板10を研削によって薄くする。図5(b)のように、ダイシングブレード60を用いたダイシングによって、圧電基板10を個片化する際に切断する切断領域(スクライブライン)に溝12を形成する。その後、実施例1の図1(d)から図2(c)と同様の工程を実施する。
図6(a)及び図6(b)は、比較例に係る弾性波デバイスを示す断面図である。図6(a)及び図6(b)のように、比較例の弾性波デバイスでは、支持基板30まで到達する溝12及び支持基板30まで到達しない溝12のいずれを形成した場合でも、圧電基板10にチッピング46が形成され易い。これは、硬度の異なる圧電基板10と支持基板30とが接合された状態で圧電基板10に溝12を形成しているためである。また、溝12の底面は、ダイシングブレード60の先端形状に対応した丸みを帯びた形状となり、ダイシングブレード60による加工痕(例えば♯2000相当の粗さ)が生じる。
一方、実施例1によれば、図1(a)から図1(c)のように、圧電基板10に溝12を形成した後に、圧電基板10の溝12が形成された面を支持基板30の上面に接合し、その後、圧電基板10の支持基板30に接合された面とは反対側の面から圧電基板10を除去して溝12を露出させている。このように、圧電基板10を支持基板30に接合する前に圧電基板10に溝12を形成することで、圧電基板10にチッピングが発生することを抑制できる。
また、実施例1によれば、圧電基板10の溝12が形成された面を支持基板30の上面に接合しているため、基板接合の際に発生した気泡が基板間に残留することを抑制できる。図7(a)から図7(c)は、基板接合の際に発生する気泡について説明する図である。図7(a)は、比較例の弾性波デバイスのように、溝が形成されていない圧電基板を支持基板に接合させたときの気泡について説明する平面図である。図7(b)及び図7(c)は、実施例1の弾性波デバイスのように、圧電基板の溝が形成された面を支持基板に接合させたときの気泡について説明する平面図及び断面図である。
図7(a)のように、圧電基板10に溝が形成されていない場合では、圧電基板10を支持基板30に接合した際に発生した気泡72はその場に留まり易い。基板間に気泡72が存在することで、圧電基板10と支持基板30との接合強度が低下してしまう。これに対し、図7(b)及び図7(c)のように、圧電基板10の溝12が形成された面を支持基板30に接合した場合では、圧電基板10を支持基板30に接合した際に発生した気泡72は溝12を通って外部に抜け易くなる。このため、圧電基板10と支持基板30との間に気泡72が残留することを抑制でき、圧電基板10と支持基板30との接合強度を向上させることができる。
なお、実施例1では、図2(b)のように、ダイシングブレード70を用いたダイシングによって支持基板30を切断する場合を例に示したが、レーザダイシングやダイヤモンド針などによって支持基板30を切断する場合でもよい。
図8(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図、図8(b)は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。図8(a)の実施例1の変形例1の弾性波デバイス110のように、圧電基板10と支持基板30との段差部に圧電基板10の端面を覆う吸音材50を形成してもよい。吸音材50は、例えばシリコーンなど弾性のある樹脂からなる。吸音材50を形成することで、弾性波が圧電基板10の端面で反射することを抑制できる。また、圧電基板10と支持基板30との段差部に吸音材50を形成することで、チップサイズが大きくなることを抑制できる。
図8(b)の実施例1の変形例2の弾性波デバイス120のように、圧電基板10と支持基板30との段差部に圧電基板10の端面を覆う金属膜52を形成してもよい。これにより、電磁波などからのシールド効果を強化することができる。また、金属膜52をオープンスタブとして機能させてもよい。
図9(a)から図9(c)は、実施例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。実施例2では、まず、実施例1の図1(a)から図1(d)で説明した工程を実施する。その後、図9(a)のように、ダイシングリング66に固定されたダイシングテープ64の上面にウエハ40の下面を貼り付ける。その後、レーザ照射装置74を用い、溝12を介して支持基板30にレーザ光76を照射する。これにより、支持基板30の内部であって上から見て溝12に重なる位置に、レーザ光76の熱によって支持基板30の材料が変質した変質領域32を形成する。変質領域32は、溝12と同様に、切断領域(スクライブライン)に沿って形成される。変質領域32は、支持基板30の厚さ方向に1又は複数形成される。レーザ光76の出力パワーによって変質領域32の大きさが変わり、焦点位置によって支持基板30の厚さ方向における変質領域32の形成位置が変わり、移動速度及び/又は照射周波数によって支持基板30の厚さ方向に交差する方向で隣接する変質領域32の間隔が変わる。レーザ光76は、例えばグリーンレーザ光であり、例えばNd:YAGレーザの第2高調波である。波長が500nm程度のレーザ光76を用いることにより、支持基板30の内部に効率良く変質領域32を形成できる。
図9(b)のように、ウエハ40の上下を反転させる。支持ステージ78上に、保護シート80を介して、ウエハ40を配置する。ウエハ40の圧電基板10側の面が保護シート80で保護される。圧電基板10に形成された溝12の下方の支持ステージ78には溝82が設けられている。ダイシングテープ64の上からブレード84をウエハ40に押し当て、溝12と変質領域32とが重なる位置においてウエハ40をブレイクする。
図9(c)のように、ウエハ40を支持ステージ78から離脱させる。ウエハ40の上下を反転させる。ウエハ40は複数のチップに個片化されていることから、複数のチップをダイシングテープ64からピックアップすることで、実施例2の弾性波デバイス200が形成される。
実施例2によれば、図9(a)のように、支持基板30の溝12と重なる領域にレーザ光76を照射して支持基板30に変質領域32を形成する。その後に、図9(b)のように、支持基板30を溝12において切断している。このように、支持基板30の溝12と重なる領域に変質領域32を形成することで、支持基板30の切断が行い易くなり、支持基板30の切断時にチッピングが発生することを抑制できる。
また、実施例2によれば、図9(a)のように、溝12を介してレーザ光76を支持基板30に照射することで、支持基板30に変質領域32を形成している。図1(a)から図1(c)で説明したように、溝12を形成した圧電基板10を支持基板30に接合させた後、溝12が露出するように圧電基板10を除去しているため、溝12で露出した支持基板30の上面にはダイシングブレードによる加工痕は形成されていない。このため、溝12を介してレーザ光76を支持基板30に効率良く照射することができ、変質領域32を効率良く形成することができる。
また、実施例2によれば、支持基板30の下面にブレード84を押し当てて支持基板30をブレイクすることで支持基板30を切断している。支持基板30をブレイクする領域上に圧電基板10が存在する場合では、圧電基板10が垂直に切断されない場合があるが、実施例2では、支持基板30をブレイクする領域上には圧電基板10が存在せずに溝12となっているため、切断を良好に行うことができる。また、支持基板30に変質領域32が形成されていない場合では、支持基板30をブレイクによって切断するとチッピングが発生し易いが、支持基板30に変質領域32を形成した場合、支持基板30をブレイクによって切断してもチッピングが発生することを抑制できる。
なお、実施例2では、支持基板30の上面からレーザ光76を照射して変質領域32を形成する場合を例に示したが、支持基板30の下面からレーザ光76を照射して変質領域32を形成してもよい。
なお、実施例2では、ステルスレーザ加工によって支持基板30に変質領域32を形成する場合を例に示したが、この場合に限られない。図10は、アブレーションレーザ加工によって支持基板に溝を形成する場合の断面図である。図10のように、レーザ照射装置74aを用い、支持基板30の溝12に重なる領域に溝12を介してレーザ光76aを照射して、支持基板30の上面に溝34を形成してもよい。溝34の深さは、例えば30μm〜100μmである。溝34を形成する場合、レーザ光76aは、例えばグリーン光やUV光を用いてもよい。溝34を形成した後、図9(b)及び図9(c)と同様の工程を行う。なお、図10では、支持基板30の上面に溝34を形成する場合を例に示したが、支持基板30の下面に溝34を形成してもよい。
実施例1及び実施例2において、支持基板30は、サファイア基板、スピネル基板、及び酸化アルミニウム基板のように圧電基板10の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有することが好ましい。これにより、圧電基板10の電気機械結合係数の温度変化が打ち消され、弾性波デバイスの特性が安定する。また、サファイア基板、スピネル基板、及び酸化アルミニウム基板は比較的硬度が高いことから、圧電基板10を支持基板30に接合した状態で圧電基板10に溝を形成するとチッピングが発生し易い。したがって、支持基板30がサファイア基板、スピネル基板、又は酸化アルミニウム基板である場合に本実施例を適用することが好ましい。また、圧電基板10は、ニオブ酸リチウム基板(LiNbO)などのタンタル酸リチウム基板以外の基板でもよい。
弾性波デバイスとしては、弾性表面波デバイスの場合に限られず、弾性境界波デバイス、ラブ波デバイス、圧電薄膜共振器を用いることができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 圧電基板
12 溝
20 弾性波素子
22 櫛形電極
24 電極指
26 バスバー
30 支持基板
32 変質領域
34 溝
40 ウエハ
42 段差
46 チッピング
50 吸音材
52 金属膜
60、70 ダイシングブレード
62 砥石
64 ダイシングテープ
66 ダイシングリング
72 気泡
74、74a レーザ照射装置
76、76a レーザ光
78 支持ステージ
80 保護シート
82 溝
84 ブレード
100〜200 弾性波デバイス

Claims (7)

  1. 圧電基板に第1溝を形成する工程と、
    前記圧電基板の前記第1溝が形成された面を支持基板の上面に接合する工程と、
    前記圧電基板を前記支持基板に接合した後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面から前記圧電基板を除去して前記第1溝を露出させる工程と、
    前記第1溝を露出させた後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面に弾性波素子を形成する工程と、
    前記弾性波素子を形成した後、前記支持基板を前記第1溝において切断する工程と、を備える弾性波デバイスの製造方法。
  2. 前記支持基板の前記第1溝と重なる領域にレーザ光を照射して前記支持基板に変質領域を形成する工程を備え、
    前記切断する工程は、前記変質領域を形成した後に行う、請求項1記載の弾性波デバイスの製造方法。
  3. 前記支持基板の前記第1溝と重なる領域にレーザ光を照射して前記支持基板の表面に第2溝を形成する工程を備え、
    前記切断する工程は、前記第2溝を形成した後に行う、請求項1記載の弾性波デバイスの製造方法。
  4. 前記支持基板への前記レーザ光の照射は前記第1溝を介して行われる、請求項2または3記載の弾性波デバイスの製造方法。
  5. 前記切断する工程は、前記支持基板の下面にブレードを押し当てることにより、前記支持基板をブレイクする工程を含む、請求項1から4のいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
  6. 前記支持基板は、サファイア基板、スピネル基板、又は酸化アルミニウム基板である、請求項1から5のいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
  7. 圧電基板の主面のうちの前記圧電基板を個片化する際の切断領域に溝を形成する工程と、
    前記圧電基板の前記溝が形成された面支持基板の上面とを直接接合または真空中で形成された中間膜を介し接合する工程と、
    前記圧電基板を前記支持基板に接合した後、前記圧電基板の前記支持基板に接合された面とは反対側の面から前記圧電基板を除去して前記溝を露出させる工程と、を備えるウエハの製造方法。
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