JP6776786B2 - 積層電池製造装置 - Google Patents
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Description
一般的にこの二次電池としては、リチウム二次電池、ニッケル二次電池などの二次電池が用いられるが、なかでも、リチウム二次電池は、その動作電圧が高く、高い出力を得やすいので有力な電池であり、ハイブリッド自動車や電気自動車の電源としてますます重要性が増してきている電池である。
従来から、リチウム二次電池やその他の電池として、第1電極と第2電極とを交互に重ね合わせた電極積層体を内蔵するものが使用されている。このような電極積層体には、第1電極および第2電極としていずれも短冊状の箔を利用し、これらを平積み状に積層した構造のものがある。
この問題を解決するために、例えば図4に示すように、「シート状体源50」が「積層手段51」上に積層位置決めされた後、2枚の「回転カッタ52」により「シート状体源50」を切断して「シート状体53」とするようにした積層体の作製装置も考えられるが、この場合、「回転カッタ52」の側面と「積層手段51」上に積層された「シート状体53」の側面が接触して「シート状体53」の側面に傷が付くといった問題が発生した。
(1)第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが交互に積層された構造の積層電池を製造する積層電池製造装置であって、第1電極箔反物をその長手方向に進行させて搬送する第1電極箔搬送機構と、前記第1電極箔反物の上に、前記第2電極箔短冊を長手方向に対して間隔を開けて配置されるように供給する第2電極箔搬送機構と、前記第2電極箔短冊が配置された前記第1電極箔反物における前記第2電極箔短冊のない箇所を幅方向に切断することで、前記第1電極箔短冊と前記第2電極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊とする切断機構と、前記切断機構とは近接して配置され、前記電極箔ペア短冊が積層される台座と、を備え、前記切断機構は、前記第1電極箔搬送機構の搬送路上側に配置された上側回転刃と、前記搬送路下側に配置された下側回転刃とから構成され、前記上側回転刃および下側回転刃の回転軸は、前記第1電極箔搬送機構の搬送方向に対して上下方向に傾いて配置されるとともに、前記上側回転刃および下側回転刃の外周面は、その側面に対して前記回転軸の傾き以上に傾斜して交差していることを特徴とする。
(1)第2電極箔短冊が配置された第1電極箔反物における第2電極箔短冊のない箇所を幅方向に切断することで、第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊とする切断機構と、切断機構とは近接して配置され、電極箔ペア短冊が積層される台座とを備えるので、台座上には切断機構により切断された電極箔ペア短冊を位置精度良く積層させることができ、したがって、位置の不揃いがほとんどない積層電池を製造することができる。また、電極箔ペア短冊が積層される台座が切断機構とは近接して配置されているが、切断機構の上側回転刃および下側回転刃の回転軸は、第1電極箔搬送機構の搬送方向に対して上下方向に傾いて配置されるとともに、上側回転刃および下側回転刃の外周面は、その側面に対して回転軸の傾き以上に傾斜して交差しているので、切断機構によって電極箔ペア短冊などに傷を付けることがなく、電極箔ペア短冊を使用した積層電池の性能を著しく損なうことがない。
以下、本発明に係る積層電池製造装置について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において図は、適宜簡略化或いは変形誇張されて描画されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも実施例と同一ではない。
図1は、本発明を実施する積層電池製造装置を簡略的に示す図である。
すなわち、積層電池製造装置1は、正極反物供給部2と、負極反物供給部3と、正極反物切断機構4と、貼り合わせロール5と、ニップロール16と、負極反物切断機構6と、台座7と、プレスロール8とを有している。前記正極反物供給部2には、正極箔反物コイル9が取り付けられており、正極箔反物10が巻き出されるようになっている。前記負極反物供給部3には、負極箔反物コイル11が取り付けられており、負極箔反物12が巻き出されるようになっている。前記正極箔反物10および前記負極箔反物12はいずれも、長尺箔状のものであり、集電箔の表面上に電極活物質層が形成された構造のものである。前記負極箔反物12の表面上にはさらに、セパレータ層も形成されている。前記正極箔反物10および前記負極箔反物12はいずれも、その長手方向に進行して前記貼り合わせロール5へ向かうように構成されている。
したがって、前記貼り合わせロール5および前記ニップロール16などによって、本発明の第1電極箔搬送機構が構成され、また、前記負極箔反物12が本発明の第1電極箔反物に相当する。
したがって、前記搬送ローラ17などによって本発明の第2電極箔搬送機構が構成される。
なお、前記正極箔反物10の、その長手方向とは直交する幅は、前記負極箔反物12の幅よりもやや狭く設定されており、したがって、前記負極箔反物12上に前記正極箔短冊13が貼り合わされた状態では、前記負極箔反物12の片側の縁側には、前記正極箔短冊13が存在しない部分(図2において手前部分)が存在する。
前記台座7は、得られた前記電極箔ペア短冊14を置くためのものであり、前記負極反物切断機構6とは近接して配置されている。前記プレスロール8は、前記台座7の上に多数枚積層された前記電極箔ペア短冊14を厚み方向にプレスするものである。なお、前記負極反物切断機構6のすぐ上流側には、前記負極箔反物12と前記正極箔短冊13とを支持する前記ニップロール16が設けられている。
すなわち、前記負極反物切断機構6は、上側回転刃61と、下側回転刃62と、略C字状をなす切断機構フレーム63とから構成されている。前記切断機構フレーム63は、図示しない駆動装置によって、前記第1電極箔搬送機構の搬送方向とは直交する方向、すなわち、前記負極箔反物12の、その長手方向とは直交する幅方向に往復移動可能に構成されている。前記上側回転刃61および前記下側回転刃62は、前記切断機構フレーム63の上下開放端部分に回転可能にそれぞれ支持されており、したがって、前記上側回転刃61および前記下側回転刃62は、第1電極箔搬送機構の搬送路の上方位置および下方位置、つまり、前記負極箔反物12の上方位置および下方位置にそれぞれ位置する。
また、前記上側回転刃61と前記下側回転刃62とは、それぞれの側面間にわずかな隙間が存在するとともに、それぞれの外周が多少オーバーラップするように前記切断機構フレーム63に取り付けられている。
したがって、前記切断機構フレーム63が前記負極箔反物12の、その長手方向とは直交する幅方向に往復移動した際には、前記上側回転刃61および前記下側回転刃62も前記負極箔反物12の、その長手方向とは直交する幅方向に往復移動し、その往移動および復移動において前記負極箔反物12を切断することが可能である。
また、前記上側回転刃61および前記下側回転刃62が移動する際、前記切断機構フレーム63の移動速度と前記上側回転刃61および前記下側回転刃62の外周における回転速度はほぼ等しくなるように設定されている。
したがって、前記切断機構フレーム63が往復移動する際には、前記負極箔反物12の表面と前記上側回転刃61および前記下側回転刃62の外周との間の相対速度はゼロかほぼゼロである。しかし、前記切断機構フレーム63の移動速度に比べて前記上側回転刃61および前記下側回転刃62の外周における回転速度の方がやや速く設定されていても差し支えない。
すなわち、図3(A)に示すように、正面視では、前記上側回転刃61および前記下側回転刃62は、それぞれの回転軸611、621が前記第1電極箔搬送機構の搬送方向(図3(A)においては水平方向)に対して、上流側が下流側に比べて上方になるようにして上下方向に傾いて前記切断機構フレーム63に支持されている。なお、平面視では、前記回転軸611、621と前記第1電極箔搬送機構の搬送方向とは平行になるように配置されている。
したがって、前記負極反物切断機構6に近接して前記台座7が配置されていたとしても、前記台座7上に積層保持された前記電極箔ペア短冊14の前記負極反物切断機構6側側面と前記負極反物切断機構6の前記下側回転刃62の側面が接触することがないため、前記下側回転刃62の回転移動に伴って前記台座7上に積層保持された前記電極箔ペア短冊14に傷を付けることがない。
図3(B)は、本発明を実施した積層電池製造装置の、改良された切断機構付近を概略的に示す正面図である。
すなわち、上述の実施形態1では、前記上側回転刃61の外周面が前記台座7上に積層保持された前記電極箔ペア短冊14の上面に干渉して傷を付ける恐れがあり、また、前記下側回転刃62の外周面が前記負極箔反物12の下面に干渉して傷を付ける恐れがあるが、本実施形態は、それらの点を改良した上側回転刃64および下側回転刃65を用いた構成となっている。なお、その説明中、上述の実施形態1と同一の作用効果を奏するものには、同じ符号を付して説明し、また、本実施形態の上側回転刃64および下側回転刃65は、上述の実施形態1の前記上側回転刃61および前記下側回転刃62とほぼ同様な構成となっており、以下の説明においては、主に異なる点を中心に説明する。
前記上側回転刃64および下側回転刃65の外周面642、652は、円錐形状をなしており、前記上側回転刃64の外周面642は、前記第1電極箔搬送機構の搬送方向の上流側が大径で、下流側が小径となるような円錐形状となっている。また、前記下側回転刃65の外周面652は、前記第1電極箔搬送機構の搬送方向の上流側が小径で、下流側が大径となるような円錐形状となっている。
同様に、前記下側回転刃65の外周面652は、その回転軸651を含む断面形状において、前記下側回転刃65の、第1電極箔搬送機構の搬送方向の下流側の側面653と交差する角度θ3が鋭角となるように設定されている。望ましくは、角度θ3は、回転軸651と水平線66とがなす角度θ4と等しいかそれ以上に設定されている。また、前記上側回転刃64の角度θ1は、前記下側回転刃65の角度θ3と等しいのが望ましいが、異なっていても差し支えない。
負極箔反物12の上に、正極箔短冊13が長手方向に対してわずかな間隔をおいて順次並んで配置された状態の負極箔反物12は、貼り合わせロール5から負極反物切断機構6へ向かう。負極反物切断機構6に至った負極箔反物12は、切断機構フレーム63の往移動または復移動に伴って、負極反物切断機構6の上側回転刃64および下側回転刃65によって幅方向に切断される。負極反物切断機構6が切断するのは、負極箔反物12のうち、正極箔短冊13と次の正極箔短冊13との間の正極箔短冊13が存在しない箇所である。
2 正極反物供給部
3 負極反物供給部
4 正極反物切断機構
5 貼り合わせロール
6 負極反物切断機構
61 上側回転刃
611 回転軸
62 下側回転刃
621 回転軸
64 上側回転刃
641 回転軸
642 外周面
65 下側回転刃
651 回転軸
652 外周面
7 台座
10 正極箔反物
12 負極箔反物(第1電極箔反物)
13 正極箔短冊(第2電極箔短冊)
14 電極箔ペア短冊
15 電極積層体
17 搬送ローラ
Claims (1)
- 第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが交互に積層された構造の積層電池を製造する積層電池製造装置であって、
第1電極箔反物をその長手方向に進行させて搬送する第1電極箔搬送機構と、
前記第1電極箔反物の上に、前記第2電極箔短冊を長手方向に対して間隔を開けて配置されるように供給する第2電極箔搬送機構と、
前記第2電極箔短冊が配置された前記第1電極箔反物における前記第2電極箔短冊のない箇所を幅方向に切断することで、前記第1電極箔短冊と前記第2電極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊とする切断機構と、
前記切断機構とは近接して配置され、前記電極箔ペア短冊が積層される台座と、を備え、
前記切断機構は、前記第1電極箔搬送機構の搬送路上側に配置された上側回転刃と、前記搬送路下側に配置された下側回転刃とから構成され、前記上側回転刃および下側回転刃の回転軸は、前記第1電極箔搬送機構の搬送方向に対して上下方向に傾いて配置されるとともに、前記上側回転刃および下側回転刃の外周面は、その側面に対して前記回転軸の傾き以上に傾斜して交差していることを特徴とする積層電池製造装置。
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JP2016199657A JP6776786B2 (ja) | 2016-10-11 | 2016-10-11 | 積層電池製造装置 |
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