(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、換気システムに関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1に記載の換気システムでは、外気温および室内温度に基づいて、室内に侵入してくる換気負荷が大きい場合、外気を全熱交換素子に導入する第1種換気を行い、当該換気負荷の大きさが小さい場合、外気を全熱交換素子に導入しない第3種換気を行う。このように、特許文献1の換気システムでは、換気負荷の大きさが小さい場合、外気を全熱交換素子に導入させないことで、換気の送風のために消費する電力量を削減している。
しかしながら、上記の換気システムでは、換気負荷が大きい時期において、換気にかかる消費エネルギーを効果的に低減できないという課題があった。具体的には、換気システムを、室内に厨房室を有する店舗に配置した場合、このような店舗では、厨房室に配置されている換気器が動作することによって、店舗内の厨房室とは異なるエリアから厨房室へ空気が流れる。一方で、エリアには、換気システムが備える換気器の熱交換器により排気と熱交換された給気が供給される。
しかし、エリアから厨房室への空気の流入量が多くなると、換気システムにより給気された空気が厨房室へ流れる。また、エリアから厨房室への空気の流入量が多くなることで、エリアには、換気システムの給気以外にも、室内と屋外とを仕切る、壁、窓、扉などの間の隙間から外気が給気される。つまり、厨房室の換気器の動作により、熱交換器により処理されていない、空調処理にかかる負荷が大きい外気が流れ込む。このため、熱交換器により排気と給気とを熱交換させる換気器を動作させていても、当該換気器は給気による熱負荷を効果的に低減できない場合がある。よって、エリア内の空間を快適にするためには、エリア内の空気を冷暖房などの空調処理する必要があり、空調機器は空調処理に多くのエネルギーを消費していた。
このように、特許文献1に記載の換気システムでは、空調処理にかかる空調機器の消費エネルギーを効果的に低減できていなかった。
そこで、本開示の一態様に係る給気器の制御方法は、店舗内の厨房室と異なる店舗内のエリアに設けられ、前記エリアからの排気と前記店舗外の空気とを熱交換させる熱交換器を備える換気器が動作しているとき、前記厨房室に設けられた給気器の出力を増加させる。
このため、エリア内の空調処理にかかる空調機器の消費エネルギーを効果的に低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるとき、前記パラメータが前記第1の閾値より大きいときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
ところで、厨房室に設けられた給気器の出力を増加させると、厨房室への外気の流入量が増える。このため、外気負荷が大きい場合には外気負荷が小さい場合よりも、厨房室の快適性が損なわれやすいという課題があった。
これによれば、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるとき、パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器の出力の増加量よりも給気器の出力の増加量を小さくする。このため、厨房室内の快適性が損なわれるまたは損なわれそうになると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上であるとき、前記パラメータが前記第2の閾値未満であるときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内に人がいるとき、前記厨房室内に人がいないときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内に人がいるときには厨房室内の快適性が損なわれることを低減でき、厨房室内に人がいないときにはエリア内の空調機器にかかる消費エネルギーを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第1の閾値より大きいときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第1の閾値以下でかつ前記厨房室内に人がいないときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第2の閾値未満であるときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第2の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいないときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータと前記厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記差が前記第3の閾値より小さいときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室内の温度に相関するパラメータと前記厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記差が前記第3の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいないときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるとき、前記厨房室外の温度が前記第4の閾値より大きいときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上であるとき、前記厨房室外の温度が前記第5の閾値未満であるときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第4の閾値より大きいときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、前記厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいるとき、前記パラメータが前記第5の閾値以上でかつ前記厨房室内に人がいないときの前記給気器の出力の増加量よりも前記給気器の出力の増加量を小さくしてもよい。
このため、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器の出力の増加量が小さくなるため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、制御装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、制御装置、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本発明の一態様に係る給気器の制御方法、給気器の制御装置、および、換気システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
[1.構成]
図1は、実施の形態1に係る換気システムの設置例を示す外観斜視図である。具体的には、図1の(a)は、店舗内の厨房室に設けられる排気器210および給気器220の設置例を示す外観図である。図1の(b)は、店舗内のエリアに配置される換気器100、換気器300およびショーケース500の設置例を示す外観図である。図2は、実施の形態1に係る換気システムの各構成要素、および、ショーケースの設置の一例を示す平面図である。図3は、実施の形態1に係る換気システムの構成の一例を示すブロック図である。
具体的には、図1〜図3において、換気器100、排気器210、給気器220、換気器300、制御装置400、温度検出器430、人検知器440、ショーケース500、扉600、調理器700、および、空調機器800が示されている。例えば、換気システム1は、これらの構成要素のうち、換気器100、給気器220、および、制御装置400を備える。なお、換気システム1は、さらに、排気器210および換気器300の少なくとも一方を備えていてもよい。
換気システム1は、店舗内のエリア冷暖房などの空調にかかる消費エネルギーを低減するためのシステムである。店舗は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどである。
図1および図2に示すように、店舗内の空間は、厨房室と、厨房室と異なるエリアとを有する。エリアは、例えば、店舗内の売場である。厨房室は、エリア内の空間と連続している空間を有する。換気器100、換気器300、ショーケース500、および、空調機器800は、エリアに設けられる。排気器210および給気器220は、厨房室に設けられる。制御装置400は、エリアに設けられていてもよいし、エリアに設けられていなくてもよい。
換気器100は、エリアに設けられ、当該エリアからの排気と店舗外の空気とを熱交換させる熱交換器110を備える。換気器100は、給気される空気が通過する第1の経路と、排気される空気が通過する第2の経路とを有し、第1の経路および第2の経路を通過する空気は熱交換器110において互いに熱交換される。具体的には、第1の経路は、屋外などの店舗外から取り込まれた外気(OA)が熱交換器110を通過しエリア内に給気(SA)として給気口130から供給される経路である。第2の経路は、エリア内の環気口120から取り込まれた環気(RA)が熱交換器110を通過し屋外などの店舗外に排気(EA)として排出される経路である。換気器100は、店舗外の排気口、店舗外の吸込口、エリア内の環気口120、および、エリア内の給気口130のそれぞれと、ダクトにより接続される。
また、換気器100は、例えば、第1の経路において、屋外からエリア内へ向けて送風する第1の送風機と、第2の経路において、エリア内から屋外へ向けて送風する第2の送風機とを備えていてもよい。第1の送風機および第2の送風機は、例えば、それぞれ、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。
換気器100は、例えば、全熱交換器である。
ここで、全熱交換器による省エネルギー効果について説明する。
図4は、外気温度の変化と全熱交換器の省エネルギー効果の有無との関係を説明するためのグラフである。図4において、縦軸は、屋内において空調機器が暖房を行っているときの全熱交換器がオンの場合およびオフの場合の1時間当たりの平均消費電力量を示し、横軸は、外気温度を示す。
図4に示すように、外気温度が8度以上において、全熱交換器がオンであるときと、全熱交換器がオフであるときとは、空調機器の暖房にかかる消費電力量はそれほど変わらない。一方で、外気温度が8℃未満において、全熱交換器がオンであるとき、全熱交換器がオフであるときよりも暖房にかかる消費電力量が顕著に小さいことがわかる。なお、図4では、冬において、外気温が、例えば快適な室内温度とされる18〜22℃よりも小さい16℃未満において空調機器が暖房を行っているときを例示している。同様に、夏において外気温が、例えば快適な室内温度とされる24〜28℃よりも大きい30℃以上において空調機器が冷房を行っているときも同様のことが言えると考えられる。つまり、外気温度が所定の温度以上において、全熱交換器がオンであるとき、全熱交換器がオフであるときよりも冷房にかかる消費電力量が顕著に小さいと推測できる。
換気器100は、エリアからの排気と店舗外からの給気とを熱交換させる。このため、換気器100は、店舗内のエリアの空気の温度と、店舗外の空気の温度との差が所定の差よりも大きいと、熱交換により店舗内のエリアの空気の温度を維持する効果を大きくできる。このため、店舗内のエリアの空調負荷を低減することができる。なお、ここで、空調負荷とは、暖房負荷または冷房負荷である。
排気器210は、厨房室内に設けられ、厨房室内の空気を厨房室外に排出する。排気器210は、厨房室外と厨房室内とを接続する排気用ダクトの厨房室側に接続され、厨房室内の空気を屋外に向けて送風することで、厨房室内の空気を厨房室外に排出する。排気器210は、少なくとも厨房室内で調理が行われているときに、厨房室内の空気を厨房室外に排気する。このため、厨房室内は、負圧の状態となる。本実施の形態では、排気器210は、固定の風量で制御されてもよい。これにより、厨房室からエリアへ向かって空気が流れることが抑制され、調理による臭気がエリアに流入することが低減される。排気器210は、例えば、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。
給気器220は、厨房室内に設けられ、厨房室内に外気を供給する。給気器220は、屋外と厨房室とを接続する給気用ダクトに接続され、外気を厨房室内に向けて送風することで、厨房室内に外気を供給する。給気器220は、外気を厨房室内に供給することで、排気器210による排気と併せて、厨房室の換気を効果的に行うことができる。また、給気器220は、厨房室への給気によって厨房室内の圧力を制御できる。給気器220は、例えば、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。
本実施の形態では、給気器220は、制御装置400からの制御信号に応じて、可変の風量で制御される。つまり、給気器220は、制御装置400から出力を増加させるための制御信号を受信すれば、モータの回転数を上げることで風量を増加させる。反対に、給気器220は、制御装置400から出力を低下させるための制御信号を受信すれば、モータの回転数を下げることで風量を低下させる。
また、給気器220は、厨房室内を負圧の状態で維持させるために、排気器210の風量よりも小さい風量で制御される。つまり、給気器220は、排気器210の風量よりも小さい範囲における可変の風量で制御される。
換気器300は、エリア内に設けられ、エリア内の空気を屋外などのエリア外に排出する。換気器300は、具体的には、エリア外とエリア内とを接続する排気用ダクトのエリア側に接続され、エリア内の空気を屋外に向けて送風することで、エリア内の空気をエリア外に排出する。換気器300は、例えば、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。なお、換気器300は、さらに、屋外などのエリア外の空気をエリア内に供給してもよい。
制御装置400は、換気器100、排気器210、給気器220および換気器300の動作を制御する。具体的には、制御装置400は、換気器100の動作に応じて給気器220の動作を制御する。また、制御装置400は、空調機器800の動作を制御してもよい。制御装置400は、取得器410と、制御器420とを備える。
取得器410は、換気器100が動作していることを示す情報を取得する。また、取得器410は、排気器210、給気器220および換気器300のそれぞれから、当該機器が動作していることを示す情報を取得してもよい。なお、各機器が動作していることを示す情報とは、各機器のオン/オフの状態、強運転状態、弱運転状態などの運転状態を示す情報を含む。また、取得器410は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度を取得してもよい。また、取得器410は、人検知器440からの、厨房室内に人がいるか否かを示す人検知情報を取得してもよい。
制御器420は、取得器410で換気器100が動作していることを示す情報を取得すると、厨房室に設けられた給気器220の出力を増加させる。
温度検出器430は、厨房室内の温度を検出する。温度検出器430は、例えば、温度センサである。
人検知器440は、厨房室内に人がいるか否かを検知する。人検知器440は、例えば、人感センサである。なお、人検知器440は、調理器700のオン/オフに基づいて、厨房室内に人がいるか否かを検知してもよい。つまり、人検知器440は、調理器700がオンであると、厨房室内に人がいると検知し、調理器700がオフであると、厨房室内に人がいないと検知してもよい。
ここで、店舗内のエリアから厨房室へ流れる空気の流入量の変化が、冷暖房などの空調機器800にかかる消費エネルギーに及ぼす影響について説明する。
図5Aは、店舗内のエリアから厨房室への空気の流入量が多い場合の外気温度と1時間当たりの空調機器にかかる平均消費電力量との関係を示すグラフである。図5Bは、店舗内のエリアから厨房室への空気の流入量が少ない場合の外気温度と1時間当たりの空調機器にかかる平均消費電力量との関係を示すグラフである。
図5Aに示すように、流入量が多いと、換気器100がオンであるときと、換気器100がオフであるときとは、空調機器800の平均消費電力量はそれほど変わらない。これは、エリアから厨房室への空気の流入量が多くなることで、エリアに、換気システム1の給気以外にも、室内と屋外とを仕切る、壁、窓、扉などの間の隙間から多くの外気が供給されるためであると考えられる。
一方で、図5Bに示すように、流入量が少ないと、換気器100がオンであるとき、換気器100がオフであるときよりも空調機器800の平均消費電力量が小さいことが分かる。これにより、流入量が多いときの換気器100による、エリア内の空調機器800にかかる消費エネルギーを低減する効果は、流入量が少ないときよりも小さくなることがわかる。
そこで、制御器420は、換気器100が動作しているとき、給気器220の出力を増加させる。つまり、制御器420は、換気器100が動作しているとき、給気器220の出力を増加させることで、エリアから厨房室へ流れる空気の流入量を低下させる。制御器420は、具体的には、換気器100が動作しているとき、給気器220をオンからオフに切り替えることで、給気器220の出力を低下させてもよい。また、制御器420は、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えることで、給気器220の出力を増加させてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるとき、当該パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。制御器420は、例えば、冬において厨房室内の温度が第1の閾値以下の低い温度となると、給気器220の出力を小さくする。これにより、厨房室内の温度が第1の閾値よりもさらに低下することを抑制できる。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値よりも大きい温度から第1の閾値以下の温度へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値以下の温度から第1の閾値より大きい温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上であるとき、当該パラメータが第2の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。制御器420は、例えば、夏において厨房室内の温度が第2の閾値以上の高い温度となると、給気器220の出力を小さくする。これにより、厨房室内の温度が第2の閾値よりもさらに上昇することを抑制できる。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値未満の温度から第2の閾値以上の温度へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値以上の温度から第2の閾値未満の温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内に人がいるとき、厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420は、具体的には、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいると検知されている状態から、厨房室内に人がいないと検知されている状態へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値よりも大きい温度から第1の閾値以下の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値以下の温度から第1の閾値より大きい温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値よりも大きい温度から第1の閾値以下の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第1の閾値以下の温度から第1の閾値より大きい温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいると検知されている状態から、厨房室内に人がいないと検知されている状態へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第2の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値未満の温度から第2の閾値以上の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値以上の温度から第2の閾値未満の温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420は、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも、給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420は、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値未満の温度から第2の閾値以上の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値以上の温度から第2の閾値未満の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいると検知されている状態から、厨房室内に人がいないと検知されている状態へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよい。また、制御器420は、温度検出器430により検出された厨房室内の温度が第2の閾値以上の温度から第2の閾値未満の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいると検知されている状態から、厨房室内に人がいないと検知されている状態へと変化すると、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
なお、第1の閾値は、第2の閾値よりも低い温度である。
制御器420は、例えば、換気器100、排気器210、給気器220および換気器300のうちの少なくとも換気器100および給気器220に対して制御信号を送信するための通信インタフェースと、プログラムを実行するプロセッサ、および、当該プログラムを格納しているメモリとにより実現される。また、制御器420は、上記の構成に限らずに、上記通信インタフェースと、専用回路とにより実現されてもよい。
ショーケース500は、商品を収納する収納庫内の空間を冷却することで、収納庫内に収納した商品を冷却する。ショーケース500は、例えば、冷蔵用ショーケース、冷凍用ショーケースなどである。
扉600は、店舗外と店舗内との間に設けられ、店舗外と店舗内とを仕切る壁に設けられた開口を開閉する。扉600は、回転自在に支持されているドアであってもよいし、スライドする引き戸型の扉であってもよい。
調理器700は、食材を調理するための機器であり、具体的には、食材を加熱調理するための機器である。調理器700は、例えば、図1の(a)に示すようなフライヤーである。また、調理器700は、フライヤーに限らずに、ガスコンロ、IHクッキングヒータ、オーブン、電子レンジ、トースターなどであってもよい。
空調機器800は、エリアの例えば天井に配置される、天井埋込形の室内機を備える。なお、当該室内機に対応する室外機は、図示していない。空調機器800の室内機は、天井埋込形に限らずに、天吊形、壁掛形、床置形などであってもよい。空調機器800は、少なくとも冷房運転を行うことが可能な空調機器であり、冷房専用機であってもよいし、冷房運転または暖房運転を選択的に切り替えて行う冷暖機であってもよい。
[1−2.動作]
次に、換気システム1の制御装置400の動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
制御装置400の取得器410は、換気器100の動作状態を取得する(S11)。
次に、制御装置400の制御器420は、取得器410により取得された動作状態に基づいて、換気器100が動作しているか否かを判定する(S12)。
制御器420は、換気器100が動作していると判定すると(S12でYes)、給気器220の出力を増加させる(S13)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を弱運転から強運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオフからオンに切り替えてもよい。
一方、制御器420は、換気器100が動作していないと判定すると(S12でNo)、給気器220の出力を低下させる(S14)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を強運転から弱運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオンからオフに切り替えてもよい。
制御装置400は、ステップS13またはステップS14が終了すると、ステップS11を繰り返す。
また、制御装置400は、ステップS13における給気器220の出力の増加量、または、ステップS14における給気器220の出力の低下量を調整してもよい。
図7は、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
制御装置400の取得器410は、厨房室内の温度に相関するパラメータを取得する(S21)。具体的には、取得器410は、温度検出器430から厨房室内の温度を示す温度情報を取得する。
次に、制御装置400の制御器420は、取得器410により取得されたパラメータが第1の閾値以下であるか否かを判定する(S22)。
制御器420は、取得器410により取得されたパラメータが第1の閾値以下であると判定すると(S22でYes)、給気器220の出力の増加量を小さくする(S23)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を強運転から弱運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオンからオフに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を小さくすると、給気器220の出力の低下量を小さくしてもよい。
一方、制御器420は、取得器410により取得されたパラメータが第1の閾値より大きいと判定すると(S22でNo)、給気器220の出力の増加量を大きくする(S24)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を弱運転から強運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオフからオンに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を大きくすると、給気器220の出力の低下量を大きくしてもよい。
制御装置400は、ステップS23またはステップS24が終了すると、ステップS21を繰り返す。
また、制御装置400の制御器420は、ステップS22において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるか否かを判定するが、これに限らない。制御器420は、例えば、図8に示すように、ステップS22の代わりに、当該パラメータが第2の閾値以上であるか否かを判定するステップS22Aとしてもよい。なお、図8は、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
また、制御装置400は、厨房室内の温度に相関するパラメータに応じて給気器220の出力の増加量を調整するとしたが、これに限らない。制御装置400は、人が厨房室内にいるか否かに応じて給気器220の出力の増加量を調整してもよい。
図9は、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
制御装置400の取得器410は、人検知器440から厨房室内に人がいるか否かを示す検知結果を取得する(S31)。
次に、制御装置400の制御器420は、取得器410により取得された検知結果に基づいて、厨房室内に人がいるか否かを判定する(S32)。
制御器420は、厨房室内に人がいると判定すると(S32でYes)、給気器220の出力の増加量を小さくする(S33)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を強運転から弱運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオンからオフに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を小さくすると、給気器220の出力の低下量を小さくしてもよい。
制御器420は、厨房室内に人がいないと判定すると(S32でNo)、給気器220の出力の増加量を大きくする(S34)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を弱運転から強運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオフからオンに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を大きくすると、給気器220の出力の低下量を大きくしてもよい。
また、制御装置400は、図6〜図9に示す各制御を組み合わせることで図10に示す制御を行ってもよい。
図10は、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
制御装置400の取得器410は、厨房室内の温度に相関するパラメータを取得する(S41)。具体的には、取得器410は、温度検出器430から厨房室内の温度を示す温度情報を取得する。
次に、制御器420は、取得器410において取得されたパラメータが第1の閾値以下であるか否かを判定する(S42)。
制御器420は、取得器410において取得されたパラメータが第1の閾値以下であると判定すると(S42でYes)、人検知器440から厨房室内に人がいるか否かを示す検知結果を取得する(S43)。
制御器420は、取得器410により取得された検知結果に基づいて、厨房室内に人がいるか否かを判定する(S44)。
制御器420は、厨房室内に人がいると判定すると(S44でYes)、給気器220の出力の増加量を小さくする(S45)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を強運転から弱運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオンからオフに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を小さくすると、給気器220の出力の低下量を小さくしてもよい。
一方、制御器420は、取得器410において取得されたパラメータが第1の閾値より大きいと判定するか(S42でNo)、厨房室内に人がいないと判定すると(S44でNo)、給気器220の出力の増加量を大きくする(S46)。制御器420は、例えば、給気器220の運転状態を弱運転から強運転に切り替えてもよいし、給気器220の運転状態をオフからオンに切り替えてもよい。なお、制御器420は、給気器220の出力の増加量を大きくすると、給気器220の出力の低下量を大きくしてもよい。
また、制御装置400の制御器420は、ステップS42において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるか否かを判定するが、これに限らない。制御器420は、例えば、図11に示すように、ステップS42の代わりに、当該パラメータが第2の閾値以上であるか否かを判定するステップS42Aとしてもよい。なお、図11は、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
[1−3.効果]
本実施の形態に係る給気器220の制御方法によれば、換気器100が動作しているとき、厨房室に設けられた給気器の出力を増加させる。換気器100は、店舗内の厨房室と異なる店舗内のエリアに設けられ、エリアからの排気と店舗外の空気とを熱交換させる熱交換器110を備える。
このため、エリア内の空調機器800にかかる消費エネルギーを効果的に低減できる。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるとき、当該パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
つまり、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下であるとき、当該パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。このため、厨房室内の快適性が損なわれるまたは損なわれそうになると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上であるとき、当該パラメータが第2の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
このように、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内に人がいるとき、厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
このため、厨房室内に人がいるときには厨房室内の快適性が損なわれることを低減でき、厨房室内に人がいないときにはエリア内の空調機器800にかかる消費エネルギーを低減できる。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第1の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器の出力の増加量を小さくする。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第1の閾値以下でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第2の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第2の閾値以上でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
これによれば、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
(実施の形態2)
実施の形態2について説明する。
[2−1.構成]
図12は、実施の形態2に係る換気システムの構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態2に係る換気システム1Aは、実施の形態1に係る換気システム1と比較して、さらに、温度検出器450を備える点が異なる。また、換気システム1Aは、換気システム1と比較して、制御装置400Aの取得器410Aが温度検出器450により出力される情報を取得する点が異なる。また、換気システム1Aは、換気システム1と比較して、制御装置400Aの制御器420Aによる制御が異なる。換気システム1Aのその他の構成は、実施の形態1に係る換気システム1の構成と同様であるため、同じ符号を付し、説明を省略する。
温度検出器450は、屋外などの厨房室外の温度に相関するパラメータを検出する。温度検出器450は、例えば、温度センサであり、厨房室外の温度を検出する。温度検出器450は、検出した厨房室外の温度を示す温度情報を取得器410Aに出力する。
取得器410Aは、実施の形態1の取得器410が取得する情報の他に、さらに、温度検出器450により検出された厨房室外の温度を示す温度情報を取得する。
制御器420Aは、厨房室内の温度に相関するパラメータと厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該差が第3の閾値より小さいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
制御器420Aは、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度と、温度検出器450により検出された厨房室外の温度との差が第3の閾値よりも小さい温度から第3の閾値以上の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420Aは、温度検出器430により検出された厨房室内の温度と、温度検出器450により検出された厨房室外の温度との差が第3の閾値以上の温度から第3の閾値より小さい温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420Aは、厨房室内の温度に相関するパラメータと厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該差が第3の閾値以上でかつ厨房室に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420Aは、具体的には、温度検出器430により検出された厨房室内の温度と、温度検出器450により検出された厨房室外の温度との差が第3の閾値よりも小さい温度から第3の閾値以上の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420Aは、温度検出器430により検出された厨房室内の温度と、温度検出器450により検出された厨房室外の温度との差が第3の閾値以上の温度から第3の閾値より小さい温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいると検知されている状態から、厨房室内に人がいないと検知されている状態へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
[2−2.動作]
次に、換気システム1Aの制御装置400Aの動作について説明する。
図13は、実施の形態2に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
制御装置400Aによる制御は、実施の形態1の図10のフローチャートのステップS41およびステップS42の代わりに、ステップS41BおよびステップS42Bを行う。このため、ステップS41BおよびステップS42Bについて説明する。
制御装置400Aの取得器410Aは、厨房室内の温度に相関するパラメータと、厨房室外の温度に相関するパラメータとを取得する(S41B)。具体的には、取得器410Aは、温度検出器430から厨房室内の温度を示す温度情報を取得し、温度検出器450から厨房室外の温度を示す温度情報を取得する。
制御装置400Aの制御器420Aは、取得器410Aにおいて取得された、厨房室内の温度に相関するパラメータと、厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上であるか否かを判定する(S42B)。
制御器420Aは、取得器410Aにおいて取得された、厨房室内の温度に相関するパラメータと、厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上であると判定すると(S42BでYes)、ステップS43を行う。
一方、制御器420Aは、取得器410Aにおいて取得された、厨房室内の温度に相関するパラメータと、厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値未満であると判定すると(S42BでNo)、ステップS46を行う。
[2−3.効果]
本実施の形態の給気器220の制御方法によれば、厨房室内の温度に相関するパラメータと厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該差が第3の閾値より小さいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
また、本実施の形態の給気器220の制御方法において、厨房室内の温度に相関するパラメータと厨房室外の温度に相関するパラメータとの差が第3の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該差が第3の閾値以上でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
これによれば、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
(実施の形態3)
実施の形態3について説明する。
[3−1.構成]
図14は、実施の形態3に係る換気システムの構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態3に係る換気システム1Bは、実施の形態1に係る換気システム1と比較して、温度検出器430の代わりに温度検出器450を備える点が異なる。また、換気システム1Bは、換気システム1と比較して、制御装置400Bの取得器410Bが温度検出器450により出力される情報を取得する点が異なる。また、換気システム1Bは、換気システム1と比較して、制御装置400Bの制御器420Bによる制御が異なる。換気システム1Bのその他の構成は、実施の形態1に係る換気システム1の構成と同様であるため、同じ符号を付し、説明を省略する。
温度検出器450は、実施の形態2の温度検出器450と同様の構成である。このため温度検出器450の説明を省略する。
取得器410Bは、温度検出器450により検出された厨房室外の温度を示す温度情報を取得する。
制御器420Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるとき、厨房室外の温度が第4の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。制御器420Bは、例えば、冬において厨房室内の温度が第4の閾値以下の低い温度となると、給気器220の出力を小さくする。これにより、第4の閾値に近づいて厨房室内の温度が低下することを抑制できる。
制御器420Bは、具体的には、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第4の閾値よりも大きい温度から第4の閾値以下の温度へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420Bは、温度検出器450により検出された厨房室内の温度が第4の閾値以下の温度から第4の閾値より大きい温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上であるとき、厨房室外の温度が第5の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。制御器420Bは、例えば、夏において厨房室内の温度が第5の閾値以上の高い温度となると、給気器220の出力を小さくする。これにより、厨房室内の温度が第5の閾値よりもさらに上昇することを抑制できる。
制御器420は、具体的には、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第5の閾値未満の温度から第5の閾値以上の温度へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420は、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第5の閾値以上の温度から第5の閾値未満の温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下でかつ厨房内に人がいるとき、当該パラメータが第4の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420Bは、具体的には、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第4の閾値よりも大きい温度から第4の閾値以下の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420Bは、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第4の閾値以下の温度から第4の閾値より大きい温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
また、制御器420Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第5の閾値以上でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくしてもよい。
制御器420Bは、具体的には、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第5の閾値未満の温度から第5の閾値以上の温度へと変化し、かつ、人検知器440による検知結果が、厨房室内に人がいないと検知されている状態から、厨房室内に人がいると検知されている状態へと変化すると、給気器220をオンからオフに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、強運転から、強運転よりも少ない送風量の弱運転に切り替えてもよい。
一方、制御器420Bは、温度検出器450により検出された厨房室外の温度が第5の閾値以上の温度から第5の閾値未満の温度へと変化すると、給気器220をオフからオンに切り替えてもよいし、給気器220の運転状態を、弱運転から、弱運転よりも多い送風量の強運転に切り替えてもよい。
[3−2.動作]
次に、換気システム1Bの制御装置400Bの動作について説明する。
図15は、実施の形態3に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
制御装置400Bによる制御は、実施の形態1の図7のフローチャートのステップS21およびステップS22の代わりに、ステップS21BおよびステップS22Bを行う。このため、ステップS21BおよびステップS22Bについて説明する。
制御装置400Bの取得器410Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータを取得する(S21B)。具体的には、取得器410Bは、温度検出器450から厨房室外の温度を示す温度情報を取得する。
制御装置400Bの制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるか否かを判定する(S22B)。
制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であると判定すると(S22BでYes)、ステップS23を行う。
一方、制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値より大きいと判定すると(S22BでNo)、ステップS24を行う。
また、制御装置400Bの制御器420Bは、ステップS22Bにおいて、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるか否かを判定するが、これに限らない。制御器420Bは、例えば、図16に示すように、ステップS22Bの代わりに、当該パラメータが第5の閾値以上であるか否かを判定するステップS22Cとしてもよい。なお、図16は、実施の形態3に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
また、制御装置400Bは、図17に示す制御を行ってもよい。
図17は、実施の形態3に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
制御装置400Bによる制御は、実施の形態1の図10のフローチャートのステップS41およびステップS42の代わりに、ステップS41CおよびステップS42Cを行う。このため、ステップS41CおよびステップS42Cについて説明する。
制御装置400Bの取得器410Bは、厨房室外の温度に相関するパラメータを取得する(S41C)。具体的には、取得器410Bは、温度検出器450から厨房室外の温度を示す温度情報を取得する。
制御装置400Bの制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるか否かを判定する(S42C)。
制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であると判定すると(S42CでYes)、ステップS43を行う。
一方、制御器420Bは、取得器410Bにおいて取得された、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値より大きいと判定すると(S42CでNo)、ステップS46を行う。
また、制御装置400Bの制御器420Bは、ステップS42Cにおいて、厨房室内の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるか否かを判定するが、これに限らない。制御器420Bは、例えば、図18に示すように、ステップS42Cの代わりに、当該パラメータが第5の閾値以上であるか否かを判定するステップS42Dとしてもよい。なお、図18は、実施の形態3に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。
[3−3.効果]
本実施の形態に係る給気器220の制御方法によれば、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるとき、厨房室外の温度が第4の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
これによれば、厨房室内の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下であるとき、パラメータが第4の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。このため、厨房室内の快適性が損なわれるまたは損なわれそうになると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、本実施の形態に係る給気器220の制御方法において、厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上であるとき、厨房室外の温度が第5の閾値未満であるときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
これによれば、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
また、本実施の形態に係る給気器220の制御方法において、厨房室外の温度に相関するパラメータが第4の閾値以下でかつ厨房内に人がいるとき、当該パラメータが第4の閾値より大きいときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
また、本実施の形態に係る給気器220の制御方法において、厨房室外の温度に相関するパラメータが第5の閾値以上でかつ厨房室内に人がいるとき、当該パラメータが第5の閾値以上でかつ厨房室内に人がいないときの給気器220の出力の増加量よりも給気器220の出力の増加量を小さくする。
これによれば、厨房室内の快適性が損なわれる、または、損なわれそうになり、かつ、厨房室内に人がいると、給気器220の出力の増加量を小さくするため、厨房室の快適性が損なわれることを低減できる。
(その他の実施の形態)
上記実施の形態1〜3の各フローチャートにおいて、制御器420、420A、420Bは、給気器220の出力の増加量を小さくすると、換気器100をオンにし、換気器300をオフにしてもよい。また、同様に各フローチャートにおいて、制御器420、420A、420Bは、給気器220の出力の増加量を大きくすると、換気器100をオフにし、換気器300をオンにしてもよい。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る換気器の制御方法および換気システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。