JP6773360B1 - イオン交換膜の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

イオン交換膜にピンホールが発生しているか否かを簡便に検査する方法を提供することにある。湿潤状態に保持されたイオン交換膜5の面Aの水分を除去し、面Bに水を供給し、この状態でイオン交換膜5の面Aに吸水シート9bを当接し、次いで、吸水シート9bの表面を観察し、イオン交換膜5を透過した水の有無を確認することにより、イオン交換膜5のピンホールの有無を確認することを特徴とする。

Description

本発明は、イオン交換膜について、ピンホールの有無を確認するための検査方法及び装置に関する。
従来技術
イオン交換膜は、製塩や食品分野における脱塩工程などで利用される電気透析用膜や燃料電池の電解質膜として使用されている。また、金属イオンを含んだ酸からの酸回収に用いられる拡散透析用膜などとして、鉄鋼業など多くの分野で工業的に利用されている。このようなイオン交換膜は、補強材としての機能を有する多孔質の基材シート(例えば、ポリ塩化ビニル製或いはポリオレフィン製の織布、不織布、多孔フィルムなど)が芯材としてイオン交換樹脂中に設けられた構造を有しており、これにより一定の膜強度や膜の形状安定性が付与されている。
上記のようなイオン交換樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などの炭化水素系の樹脂或いはパーフルオロカーボン系樹脂などのフッ素系の樹脂に、水溶液中で負又は正の電荷となり得る陽イオン交換基(例えばスルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等)或いは陰イオン交換基(1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基等)を導入したものである。このようなイオン交換樹脂を備えたイオン交換膜は、重合開始剤等を含むイオン交換樹脂形成用のモノマー組成物に基材シートを含浸させ、この状態で重合を行うことにより製造される。このイオン交換樹脂形成用のモノマーとしては、上記のイオン交換基を有するものを使用することもできるし、イオン交換基導入用の官能基を有する官能基を有するモノマーを使用し、重合後に、イオン交換基を有する化合物を該官能基と反応させることにより、イオン交換基を導入することもできる(例えば特許文献1参照)。このようにして製造されるイオン交換膜は、上記のイオン交換基を導入処理において酸水溶液やアルカリ水溶液に浸漬されることや、最終工程で水洗されるなどの処理が行われ、さらには、収縮等を抑制するなどの観点から、通常、湿潤状態に保持されている。
ところで、上記のようにして製造されるイオン交換膜では、異物や気泡、重合収縮などに起因してピンホールが発生することがある。ピンホールの発生は、例えば、電気透析や電気分解等にイオン交換膜を供した時、電流効率の低下などを生じてしまうため、このようなピンホールの発生が防止されたイオン交換膜の製造方法が従来から検討されている(特許文献2参照)。
しかしながら、どのような製造方法においてもピンホールが発生することがあるため、品質管理等の観点からピンホールの有無について検査する必要がある。
従来、ピンホールの検査は、例えば、電解槽等にイオン交換膜を装着し、水を充填してのバブリングなどにより行われていたが、装置が大掛かりなものとなり、検査後のイオン交換膜の取り扱いも面倒なものとなるため、簡便な方法によりピンホールの有無を検査する方法が求められている。
特許第3461991号 特許第3784024号
従って、本発明の目的は、イオン交換膜にピンホールが発生しているか否かを簡便に検査する方法及び装置を提供することにある。
本発明によれば、一方の面が乾いた状態に保持されているイオン交換膜について、その他方の面に水を供給し、この状態で該イオン交換膜の前記一方の面に吸水体を当接し、次いで、該吸水体の表面を観察し、該イオン交換膜を透過した水の有無を確認することにより、イオン交換膜のピンホールの有無を確認することを特徴とするイオン交換膜の検査方法が提供される。
本発明の検査方法においては、
(1)前記吸水体として、吸水シートを使用すること、
(2)前記吸水シートとして、ろ紙を使用すること、
(3)前記吸水シートとして、不織布を使用すること、
(4)前記イオン交換膜は湿潤状態に保持されているが、その一方の面に吸水性材料を当接することにより、該イオン交換膜の一方の面を乾いた状態に保持しておき、この後、前記他方の面への水の供給及び前記一方の面への吸水体の当接が行われること、
という手段が好適に採用される。
本発明によれば、また、検査すべきイオン交換膜が巻回保持された原反ローラと、該原反ローラから該イオン交換膜を巻き取るための巻き取りローラと、該原反ローラから該巻き取りローラまでのイオン交換膜の搬送路に配置された水供給装置、及び搬送されるイオン交換膜を間に挟んで該水供給装置に対面するように配置された吸水体を有する吸水検出装置とを備え、該水供給装置から該吸水検出装置の吸水体への水の移行を検出することにより該イオン交換膜のピンホールの有無が確認されることを特徴とするイオン交換膜の検査装置が提供される。
本発明の検査装置においては、
(1)前記吸水体として、吸水シートを使用すること、
(2)前記吸水検出装置が、一対のローラ間に吸水シートが巻回された構造を有すること、
(3)前記吸水シートがろ紙であること、
(4)前記吸水検出装置が、中空の芯ローラの外周面上に前記吸水体が設けられた構造を有すること、
(5)前記芯ローラの外周面には、該芯ローラの中空部に通じる吸引口が分布しており、該芯ローラの中空部を減圧状態に保持しながら、該芯ローラの外周面に設けられている前記吸水体が前記イオン交換膜に当接されること、
(6)前記吸水体が不織布であること、
(7)原反ローラに巻回保持されたイオン交換膜が湿潤状態にあり、イオン交換膜の移送方向に対して、前記吸水検出装置の上流側の、該吸水検出装置が配置された側の反対面に、該面を乾いた状態にするための表面水分除去装置が設けられてなること、
という手段が好適に採用される。
本発明の検査方法では、一方の面が乾いた状態のイオン交換膜に対して、吸水したスポンジローラ等を用いて該膜の他方の面に水を供給し、前記一方の面に吸水体(例えばろ紙や不織布などの吸水シート)を当接し、吸水体の表面観察により該吸水体への水の移行を確認することにより、イオン交換膜にピンホールが発生しているか否かが検査される。
尚、先にも述べたように、通常、イオン交換膜は、湿潤状態で製造され保持されており、その表面には水分が付着しているが、こうした湿潤状態のイオン交換膜を本発明の方法に供する場合には、先に、その一方の面に吸水性材料を当接する等の手段によって、前記付着水分を除去して前記乾いた状態にして、上記検査方法を実施する。ここで、乾いた状態の表面とは、吸水体での水分の吸収が確認できない程度に水分が除去されていることを意味する。
即ち、このような検査は、ロールでの巻き取り搬送工程で容易に実施することができ、また、イオン交換膜は、水に浸漬されているわけではないため、水槽等へのイオン交換膜の着脱作業等の面倒な作業を必要とせず、また、検査時におけるイオン交換樹脂の収縮等による寸法変化を極力抑制することができ、さらに、膜は基本的に湿潤状態であるので検査後の再湿潤も短時間で容易に行うことができ、速やかに出荷することができる。
本発明の検査方法を実施するための検査装置の概略構造を示す図。
発明が実施しようとする形態
本発明の検査方法を実施するために好適な検査装置の概略構造を示す図1を参照して、この装置では、原反ローラ(巻出しローラ)1と巻き取りローラ3とを有しており、原反ローラに巻かれたイオン交換膜5が巻き取りローラ3により巻き取られる構造となっている。
図1に示されているように、このようにして搬送されるイオン交換膜5を挟むようにして、水供給装置7及び吸水検出装置9が対峙して配置されている。
水供給装置7は、水が張られた水槽7aと、水槽7aに貼られた水に一部が浸漬するように配置されたスポンジローラ7bとからなっている。このスポンジローラ7bは、イオン交換膜5に水分を供給するためのものであり、イオン交換膜5の面Bに圧接されており、且つイオン交換膜5の移送方向に対して順方向に旋回するものである。
一方、吸水検出装置9は、一対の搬送ローラ9a,9aにろ紙シート9bが巻回された構造を有し、さらに水移行を検出するためのCCDカメラ11を有している。
このろ紙シート9bは、吸水体に相当する吸水シートであり、ろ紙シート9bがイオン交換膜5の面A(即ち、スポンジローラ7bが接触する面とは反対側の面)に接触し、イオン交換膜5の移送方向に対して順方向に移動するように構成されている。また、この吸水シート9bがイオン交換膜5に接触した後、直ちにその表面を観察し得るようにCCDカメラ11が配置され、さらに、ろ紙シート9bの移動方向に対して、CCDカメラ11よりも下流側には、ドライヤ13が配置されている。
また、上記の検査装置においては、イオン交換膜5の移送方向に対して、上記吸水装置9の上流側に、表面水分除去装置として、吸水クロスやスポンジ等からなる吸水ローラ15がイオン交換膜5の面A(即ち、吸水シートであるろ紙シート9bが接触する面と同一面)に圧接されている。
このような検査装置を用いての検査は、以下のようにして行われる。
原反ローラ1に巻回されているイオン交換膜5は、通常、湿潤状態に保持されており、検査に際しては、このイオン交換膜5を巻き取りローラ3により巻き取るのであるが、この際、ろ紙シート9bと接触する側の面Aは乾いた状態、即ち、表面に水滴等の水分が付着していない状態にする必要がある。これは、面Aに水分が付着していると、水分量が微量であったとしても、ろ紙シート9bに吸水されてしまうため、検査精度が低下するからである。このため、吸水ローラ15等の吸水性材料を水分除去装置として設け、これを面Aに当接させるなどの水分等して、面Aの水分を除去する。上記吸水性材料としては、吸水クロス(タオル、濾布など)やスポンジ等が挙げられる。また、面Aの付着水分の除去は、エアーの吹き付けによる飛散や、ゴムワイパーの接触による拭い落とし等による水分除去装置を用いることもできる。
上記のようにして面Aが乾いた状態でイオン交換膜5を巻き取っていき、スポンジローラ7bと吸水検出装置9の一方の搬送ローラ9aとのニップ位置において、吸水している状態のスポンジローラ7bの圧接により、イオン交換膜5の面Bに水分が供給される。このとき、このイオン交換膜5の反対側の面Aには、ろ紙シート9bが圧接されながら旋回移動している。従って、イオン交換膜5にピンホールが発生していると、ピンホールの部分でイオン交換膜5に供給された水が面Bから面Aに移行し、毛管現象により、ろ紙シート9bで吸水される。このようにしてろ紙シート9bに水分が吸水されると、その部分において、ろ紙シート9bの表面は滲んだ状態となり、CCDカメラ11により確認することができる。このようにしてイオン交換膜5を巻き取りローラ3に巻き取っていくことにより、イオン交換膜5のピンホール発生の検査を行うことができる。
尚、上記検査に際しては、ろ紙シート9bを連続的に使用するため、CCDカメラ11により表面観察を行った後は、ドライヤ13による加熱エアーの吹き付けなどによりろ紙シート9bが乾燥され、これにより、ろ紙シート9bを連続的にイオン交換膜5の面Aに接触しながら旋回して検査を連続して行うことができる。尚、ピンホールは、頻発して生じるものではないので、場合によっては、周回毎にろ紙シート9bの乾燥を行わなくともよい。
上述した本発明において、イオン交換膜5の面Bへの水の供給は、吸水されたスポンジローラ7bにより行っているが、この水の供給は、必ずしもスポンジローラ7bにより行う必要は無く、イオン交換膜5の面Bの全体が水と接触している限り、種々の手段を採用することができる。例えば、面Bのみが水槽に張られた水の水面に接触するようにして水分の供給を行うことも可能である。さらには、ジェット水流を吹き付けて圧入する方法も可能である。
また、上述した例においては、吸水体としてろ紙シート9bのような吸水シートを使用しており、このようなろ紙シート9bが容易に入手でき且つ安価であることから最も好適であるが、毛管現象等により水を吸水することができ、さらに吸水した部分が滲み等により明確に確認することができる限り、ろ布、多孔質のプラスチック製フィルム、織布、不織布などの繊維シートなどの吸水シートも使用することができるし、シート状ではないスポンジなどの吸水体を使用することも可能である。ろ紙シート9bを用いる場合、保留粒子径(孔径)が20μm以下、特には0.3〜10μmのものを用いるのが好適である。
また、上述した例では、一対のローラ9a,9a間に吸水シート(ろ紙シート9b)が巻回され、このような無端状の吸水シートをイオン交換膜5に接触させているが、シート形状或いは非シート状の吸水体をロール状に成形し、吸水体のロール体をイオン交換膜5に接触させることもできる。
例えば、不織布をリング状に裁断し、リング状の不織布を重ねて圧着して、不織布のロール体を作製する。この不織布のロール体の中央空隙部(リングの中心)に中空の芯ローラを挿入して、芯ローラの外周面上に吸水体である不織布を配置することにより、不織布のロール体を回転駆動することができる。この場合、中空の芯ローラにその外周面に中空部に連通する吸引口を設け、芯ローラの中空部を減圧状態に保持しておき、この状態で回転駆動する不織布のロール体をイオン交換膜5に接触させることにより、不織布のロール体の吸水性を高め、ピンホールの有無を確実に検査することができる。
このようなロール体の形で吸水体を使用し、減圧しながら吸水体をイオン交換膜に接触させることは、吸水体の吸水跡が速く消失するという利点があり、吸水体の交換頻度を著しく低くできるという利点がある。
また、このロール体は、吸水体として不織布を使用する場合に有利であるが、織布等を吸水体として使用する場合にも適用することができる。
また、上述した例においては、ろ紙シート9bの表面の滲んだ状態はCCDカメラ11により確認したが、これを目視により確認しても良い。
上記のように検査が行われたイオン交換膜5は、ピンホールの発生が無い場合には、湿潤状態のまま出荷され或いは使用に供される。また、ピンホールの形成が確認された場合には、目視によりイオン交換膜5の面Aについてピンホールを確認し、この部分にマーキングしたのち、出荷或いはその部分を切り取ってから使用に供される。また、場合によっては、このピンホールの部分にイオン交換樹脂を塗布して修復を行うこともできる。さらに、ピンホールの数が多い場合には、不良品として破棄することもある。
このように、本発明では、イオン交換膜についてのピンホールの有無を電解槽等に装着することなく連続的に容易に検査することができる。また、乾燥させずに検査を行うため、イオン交換樹脂の収縮により寸法変化も有効に抑制することができ、さらには再湿潤も容易に短時間で行うことでき、ピンホールが検出されなかった場合、容易にイオン交換膜を使用に供することができる。
<実施例1>
長さ1m×幅1m×厚さ5cmのスポンジを、長さ1m×幅1m×深さ4.5cmの塩ビ製水槽にはめ込み、水槽に水を満たした。
このとき、毎分10ml程度の速度でオーバーフローするように水を供給し続けた。
次いで、湿潤状態にある厚みが170μmのイオン交換膜((株)アストム製「ネオセプタCMX」)を長さ30cm、幅20cmに切断し、試料膜とした。
この試料膜の上面(A面)を良く乾いたタオルで数回拭いた後、その裏面(A面とは反対側の面B)が上記のスポンジに密着するように載せた。
この後、5cm四方に切ったろ紙(東洋濾紙(株)5C;補足粒子径1μm)を試料膜のA面上に、端1cmを残すように置いて指で圧をかけ押し当てた。場所を変えて繰り返して押し当てていくと、ろ紙に丸い染みが現れた。
上記の染みが現れた場所に対応する試料膜のA面の箇所には、肉眼で判る傷(ピンホール)が存在していた。この傷をマイクロスコープ((株)キーエンス製 VHX-5000)で観察すると長さ8mm×幅0.2mmの傷が確認された。
上記の傷を含む試料膜を切り出し、ろ過試験装置(アドバンテック(株)製攪拌型ウルトラホルダーUHP−43K)で0.1MPaの圧力をかけて水をろ過すると400ml/hrの速度で水が漏れてきた。
<実施例2>
図1に示した検査装置を用いて、イオン交換膜に対して、ピンホールの有無の確認を行った。イオン交換膜5としては、幅200mm、厚さ170μm、長さは3000mmの大きさで、湿潤状態にある(株)アストム製の「ネオセプタCMX」を用いた。
図1の検査装置において、原反ローラ1、巻き取りローラ3、搬送ローラ9aは、いずれも直径89mm、幅250mmの塩化ビニル樹脂製ロールを用いた。他方、スポンジローラ7bは、同様の塩化ビニル樹脂製のロールにおいて、その表面に厚み10mm、幅18cmのスポンジを貼着させたものを用いた。また、一対の搬送ローラ9aに巻回させるろ紙シート9bは、東洋濾紙(株)製の「5C」(補足粒子径1μm)を用いた。さらに、前記イオン交換膜5は湿潤状態にあるため、上記検査装置には、イオン交換膜5の移送方向に対して、上記吸水装置9の上流側に、吸水ローラ15を設け、移送されるイオン交換膜5において面Aの付着水分が拭き取られるようにした。ここで、吸水ローラ15は、前記と同じ塩化ビニル樹脂製ロールの表面に吸水クロスを貼着した構造のものとして設けた。
なお、原反ローラ1と巻き取りローラ3の設置間隔は600mmであり、スポンジローラ7b及び搬送ローラ9aはその中間箇所に設置した。また、上記スポンジローラ7bは、水槽7aに張った水中に、その直径の7/10が沈む深さで浸漬させた。
前記イオン交換膜を原反ローラ1に巻きつけ、その巻き出し端部に該イオン交換膜と同じ幅(200mm)で、厚み200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一端を接続し、他端を巻き取りローラ3に、該PETフィルムが原反ローラ1及び巻き取りローラ3間に適度な張力で横架するように取り付けた。
以上のように準備した図1の検査装置を用い、巻き取り速度は3m/分の条件で、前記PETフィルムからイオン交換膜5に至るまでを、原反ローラ1から巻き取りローラ3に巻き取り、その過程で、イオン交換膜5の面Aに圧接されるろ紙シート9bの表面状態をCCDカメラ11により観察した。イオン交換膜5を350mm送ったところで、ろ紙シート9bに丸い染みが確認された。その染みが対応する膜の部分にマジックインキで印をした。実験終了後、この部分を切り出して、実施例1の要領で、マイクロスコープによる観察を行ったところ、直径1mm程度の傷があった。ろ過試験装置(アドバンテック(株)製攪拌型ウルトラホルダーUHP−43K)で0.1MPaの圧力をかけて水をろ過すると100ml/hrの速度で水が漏れてきた。
1:原反ローラ
3:巻き取りローラ
5:イオン交換膜
7:水供給装置
7a:水槽
7b:スポンジローラ
9:吸水検出装置
9a:搬送ローラ
9b:ろ紙シート
11:CCDカメラ
13:ドライヤ
15:スポンジローラ(表面水分除去装置)

Claims (4)

  1. 検査すべきイオン交換膜が巻回保持された原反ローラと、該原反ローラから該イオン交換膜を巻き取るための巻き取りローラと、該原反ローラから該巻き取りローラまでのイオン交換膜の搬送路に配置された水供給装置、及び搬送されるイオン交換膜を間に挟んで該水供給装置に対面するように配置された吸水体を有する吸水検出装置とを備え、該水供給装置から該吸水検出装置の吸水体への水の移行を検出することにより該イオン交換膜のピンホールの有無が確認されることを特徴とするイオン交換膜の検査装置であり、
    前記吸水体として、吸水シートを使用し、
    前記吸水検出装置が、一対のローラ間に吸水シートが巻回された構造を有することを特徴とするイオン交換膜の検査装置。
  2. 検査すべきイオン交換膜が巻回保持された原反ローラと、該原反ローラから該イオン交換膜を巻き取るための巻き取りローラと、該原反ローラから該巻き取りローラまでのイオン交換膜の搬送路に配置された水供給装置、及び搬送されるイオン交換膜を間に挟んで該水供給装置に対面するように配置された吸水体を有する吸水検出装置とを備え、該水供給装置から該吸水検出装置の吸水体への水の移行を検出することにより該イオン交換膜のピンホールの有無が確認されることを特徴とするイオン交換膜の検査装置であり、
    前記吸水検出装置が、中空の芯ローラの外周面上に前記吸水体が設けられた構造を有することを特徴とするイオン交換膜の検査装置。
  3. 前記芯ローラの外周面には、該芯ローラの中空部に通じる吸引口が分布しており、該芯ローラの中空部を減圧状態に保持しながら、該芯ローラの外周面に設けられている前記吸水体が前記イオン交換膜に当接される請求項11に記載の検査装置。
  4. 前記吸水体が不織布である請求項11に記載の検査装置。
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