JP6772057B2 - 血圧計および血圧測定方法並びに機器 - Google Patents

血圧計および血圧測定方法並びに機器 Download PDF

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Description

この発明は血圧計に関し、より詳しくは、被測定部位としての手首の外周面のうち背側面(手の甲側の面)に配置されるべき本体と、上記本体から延在し上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備えた手首式の血圧計に関する。また、この発明は、被測定部位の血圧を測定する血圧測定方法に関する。さらに、この発明は、血圧測定機能を備えた機器に関する。
従来、この種の血圧計としては、例えば特許文献1(実開平6−11701号公報)に開示されているように、血圧測定装置を小型化して腕時計に組み込み、腕に常時装着するようにした腕時計血圧測定器が知られている。その腕時計血圧測定器では、ポンプを搭載した本体(ケース体)から上記手首の周方向に沿って両側へそれぞれ腕巻きバンドが延在している。それらの両側の腕巻きバンドの内周面にそれぞれカフ(気袋)が設けられている。手首に対する装着時には、腕巻きバンドの先端同士がベルクロによって締結される。血圧測定時には、ポンプから両側の腕巻きバンドの内周面に設けられたカフ(気袋)に空気が供給され、加圧される。そして、血管の脈動が上記カフの圧力として圧力センサによって検出され、これにより、血圧値が求められる。
実開平6−11701号公報
しかしながら、上記血圧計では、手首の背側面に本体(ケース体)が配置された場合、腕巻きバンドの先端同士の締結箇所(ベルクロ)が手首の掌側面(手の平側の面)に配置されることになる。腕巻きバンドの先端同士の締結箇所(ベルクロ)が手首の動脈通過部分に対向して配置された場合、動脈の脈動を上記カフの圧力として検出することが困難になり、血圧測定精度が損なわれる。
ここで、仮に、上記本体の一端から上記手首の周方向に沿って片側のみへカフを延在させるようにした場合、上記カフによって手首の掌側面を覆えるので、動脈の脈動を上記カフの圧力として検出でき、血圧測定精度高めることができる。しかしながら、カフの長さ設定次第では、大きな手首周のユーザが用いるとき、カフの長さが足りず、また、小さな手首周のユーザが用いるとき、カフの先端に連なる部分が余って装着しづらい、という問題が生ずる。
そこで、この発明の課題は、被測定部位としての手首の外周面のうち背側面に配置されるべき本体と、上記本体の一端から延在し上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備えた手首式の血圧計および機器であって、大小様々な手首周のユーザ(被験者)に好ましく適用可能なものを提供することにある。また、この発明の課題は、そのような本体とカフとを備えて、被測定部位としての手首の血圧を測定する血圧測定方法であって、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用可能なものを提供することにある。
本発明者は、図19中に模式的に示す手首(この例では、左手首90)の断面において、背側面90gと掌側面90pとの間の境界面90hを基準とし、手首の中心90cからそれぞれ橈骨動脈91、尺骨動脈92を見たときの見込みの角度Δθ、Δθ′について、Δθ>Δθ′なる大小関係があることに注目した。この大小関係によれば、背側面90gの中央90sから反時計回り(図19において)に橈骨動脈91へ達するための角度θ1は、背側面90gの中央90sから時計回り(図19において)に尺骨動脈92へ達するための角度θ2よりも小さい。このことは、本体(背側面90gに配置される)の尺骨側端部(尺骨94に近い側の端部)から手首の周方向に沿って反時計回り(図19において)にカフを延在させて尺骨動脈92を越えて橈骨動脈91を覆う場合は、逆に本体の橈骨側端部(橈骨93に近い側の端部)から手首の周方向に沿って時計回り(図19において)にカフを延在させて橈骨動脈91を越えて尺骨動脈92を覆う場合に比して、カフの長さを短く設定できることを意味している。本発明は、この知見に基づいて創出された。
上記課題を解決するため、この発明の血圧計は、
被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき、ポンプを搭載した本体と、
上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備え、
上記カフは、
上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う加圧制御部と、
上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する血圧算出部と
を備え
上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっていることを特徴とする
本明細書で、手首の「背側面」とは、手首の外周面のうち手の甲側に相当する半周面を指す。手首の「掌側面」とは、手首の外周面のうち手の平側に相当する半周面を指す。また、「橈骨側の境界線」とは、上記背側面と上記掌側面との間の2つの境界線のうち橈骨に近い側の境界線を指す。
また、上記本体の「尺骨側端部」とは、上記本体のうち手首の周方向に関して尺骨に近い側に配置される端部を指す。それに対して、上記本体の「橈骨側端部」とは、上記本体のうち手首の周方向に関して橈骨に近い側に配置される端部を指す。
また、「予め設定された最大手首周」とは、例えば215mmというように、血圧計の製品仕様において、その血圧計が測定可能な最大の手首周として設定される長さを指す。
また、単に「手首」というときは、大小様々な手首周をもつ手首の総称である。
また、「本体から延在」する「ベルト」とは、本体とベルトとが一体成形されていても良いし、または、本体とベルトとが互いに別々に形成され、本体に対してベルトが取り付けられていても良いことを意味する。また、ベルト自体については、上記本体から一方向片側に延在する第1ベルト部と、上記本体から一方向他側に延在する第2ベルト部とが、尾錠によって締結または開放されるようになっていても良いし、または、開閉可能なバックルによって連結されていても良い。ベルトの「内周面」とは、被測定部位を取り巻いた装着状態で内周側となる面を指す。後述の押圧カフの「内周面」も同様に、被測定部位を取り巻いた装着状態で内周側となる面を指す。
この発明の血圧計では、装着の際に、手首の背側面に、ポンプを搭載した本体が配置される。また、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在してカフが配置される。装着状態では、本体から延在するベルトが手首を取り巻くとともに、本体の尺骨側端部に一端が取り付けられた帯状のカフ構造体が上記ベルトよりも上記手首に近い内周側に配置される。ここで、上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まる。したがって、上記最大手首周をもつ手首であっても、上記カフ構造体によって尺骨動脈を越えて、尺骨動脈と橈骨動脈との両方が覆われる。また、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在してカフ構造体が配置されるので、上記本体の橈骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へカフ構造体を延在させる場合に比して、カフ構造体の長さを短く抑えることが可能になる。特に、上記カフ構造体は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を越えていないので、上記カフ構造体の長さは比較的短く抑えられる。したがって、この血圧計は、小さな手首周のユーザであっても装着し易くなる。このように、この血圧計は、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用され得る。
血圧測定時には、加圧制御部が上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う。上記カフ構造体尺骨動脈と橈骨動脈との両方を圧迫する。上記カフ構造体の加圧過程または減圧過程で、血圧算出部が、上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する(オシロメトリック法)。
なお、上記カフ構造体は、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ上記設定された長さで延在のみしていれば足りる。例えば、上記本体の橈骨側端部から上記手首の周方向に沿って延在する必要はない。
また、上記カフ構造体のうち、上記加圧制御部による加圧制御のための流体を供給される部分と、上記血圧算出部よる血圧算出のための流体を収容する部分とは、共通であっても良いし、互いに区分されていてもよい。
一実施形態の血圧計では、
上記カフ構造体は、
加圧用の流体の供給を受けて上記手首を圧迫するために、上記手首の周方向に沿って延在する袋状の押圧カフと、
圧力伝達用の流体を収容可能に袋状に構成され、上記押圧カフの内周面に沿って配置され、かつ、上記手首の動脈通過部分を横切るように上記周方向に延在するセンシングカフと、
上記押圧カフと上記センシングカフとの間に介挿され上記手首の周方向に沿って延在し、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフへ伝える背板とを含み、
上記加圧制御部は、上記ポンプから上記押圧カフに上記加圧用の流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行い、
上記血圧算出部は、上記センシングカフに収容された上記圧力伝達用の流体の圧力に基づいて血圧を算出する
ことを特徴とする。
また、「圧力伝達用の流体」は、この血圧計の製造段階で上記センシングカフに収容されても良いし、または、血圧測定の都度、上記センシングカフに収容され、上記センシングカフから排出されても良い。
また、加圧用、圧力伝達用の「流体」は、典型的には空気であるが、他の気体、または液体であっても良い。
この一実施形態の血圧計では装着状態では、上記カフ構造体に含まれた袋状の押圧カフが、上記手首の周方向に沿って延在する。また、上記カフ構造体に含まれた袋状のセンシングカフが、上記押圧カフよりも内周側に配置され、かつ、上記手首の動脈通過部分を横切るように上記周方向に延在する。さらに、上記カフ構造体に含まれた背板が、上記押圧カフと上記センシングカフとの間に介挿され上記手首の周方向に沿って延在する。
血圧測定時には、例えば、まず上記センシングカフに圧力伝達用の流体が収容される。その状態で、加圧制御部が、上記本体に搭載された上記ポンプから上記押圧カフに上記加圧用の流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う。このとき、上記背板が、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフへ伝える。上記センシングカフは、上記手首(上記動脈通過部分を含む。)を圧迫する。上記押圧カフの加圧過程または減圧過程で、血圧算出部が、上記センシングカフに収容された上記圧力伝達用の流体の圧力に基づいて血圧を算出する(オシロメトリック法)。
ここで、この血圧計では、上記センシングカフは、上記手首の動脈通過部分に加えられた圧力自体を検出する。したがって、上記カフ(上記ベルトと上記カフ構造体)の幅方向寸法を小さく(例えば25mm程度に)設定した結果、加圧時に上記押圧カフが厚さ方向に大きく膨張して圧迫ロスが発生した場合であっても、血圧を精度良く測定できる。また、装着状態では、上記センシングカフは、上記手首の動脈通過部分を横切るように上記周方向に延在する。したがって、ユーザが実際に上記血圧計を手首に装着する際に、手首の周方向に関して上記本体とともにカフが或る程度位置ずれしたとしても、上記手首の動脈通過部分から上記センシングカフが外れることはない。したがって、実際の血圧に対して血圧測定値がばらつくのを防止でき、この結果、血圧を精度良く測定できる。
また、上記カフ構造体は上記ベルトに取り付けられている訳ではないので、上記カフ構造体の長さ、すなわち長手方向(上記手首の周方向に相当)の寸法が、上記ベルトとは無関係に、最適寸法に設定され得る。
なお、上記ベルトは、このベルトの厚さ方向に関して可撓性を有し、かつ、このベルトの長手方向(手首の周方向に相当)に関して実質的に非伸縮性を示す材料からなるのが望ましい。これにより、装着の際に上記ベルトが上記カフ構造体の外周側を容易に取り巻いて拘束できるとともに、血圧測定時に手首の圧迫を助けることができる。
一実施形態の血圧計では、上記センシングカフは上記手首に接することを特徴とする。
本明細書で、「接する」とは、直接のみでなく、他の部材(例えばカバー部材)を介して間接的に接する場合も含む。
この一実施形態の血圧計では、上記センシングカフは上記手首に接する。したがって、血圧をさらに精度良く測定できる。
一実施形態の血圧計では、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は自由端であることを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は自由端であるから、装着の際に、ユーザが、上記ベルトで、上記手首と上記カフ構造体とを一括して取り巻く状態にするとき、上記ベルトから上記カフ構造体が内向きの力を受けて、上記手首の外周面に丁度沿うように上記カフ構造体がスライドまたは変形し得る。したがって、ユーザは上記手首に上記カフ(上記ベルトと上記カフ構造体)を装着し易い。また、装着状態では、上記手首の外周面に対して、上記カフ構造体、上記ベルトがこの順に略密接した状態となる。この結果、血圧を精度良く測定できる。
一実施形態の血圧計では、上記カフが上記最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の上記センシングカフの他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まることを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記カフが上記最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記センシングカフの他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まる。したがって、上記センシングカフは、尺骨動脈と橈骨動脈との両方を覆って、上記尺骨動脈と上記橈骨動脈との両方から血流の脈波を検出できる。
一実施形態の血圧計では、
上記背板は、上記手首の周方向に関して上記センシングカフの長さを越えて帯状に延在し、
上記背板は、上記手首の周方向に沿って湾曲し得るように、この背板の幅方向に延びる断面V字状またはU字状の溝を、この背板の長手方向に関して互いに離間して複数平行に有することを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記背板は、上記手首の周方向に関して上記センシングカフの長さを越えて帯状に延在している。したがって、上記背板は、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフの長手方向(手首の周方向に相当)に関して全域に伝えることができる。また、上記背板は、上記手首の周方向に沿って湾曲し得るように、この背板の幅方向に延びる断面V字状またはU字状の溝を、この背板の長手方向に関して互いに離間して複数平行に有する。これにより、装着の際に、ユーザが、上記ベルトで、上記手首と上記カフ構造体とを一括して取り巻く状態にするとき、上記カフ構造体が上記手首の周方向に沿って湾曲しようとするのを、上記背板が妨げることがない。
一実施形態の血圧計では、上記カフ構造体は、上記押圧カフの外周面に沿って、このカフ構造体の自然状態での形状を、上記手首の周方向に沿って湾曲した状態に保つためのカーラを備えたことを特徴とする。
本明細書で、「カーラ」とは、典型的には或る程度の可撓性および硬さを有する樹脂板からなり、自然状態で手首を取り巻く周方向に沿って湾曲した形状を有する部材を指す。
この一実施形態の血圧計では、手首に対する装着が容易になる。すなわち、装着の際に、まず、ユーザは、手首(例えば、左手首)に、上記カフ構造体を装着するものとする(装着の第1ステップ)。ここで、上記カフ構造体は、自然状態では上記カーラによって上記手首の周方向に沿って湾曲していることから、ユーザは、手首(この例では、左手首)が属する側の半身とは反対側の半身の手(この例では、右手)を使って手首の外周面に上記カフ構造体を嵌め込むことによって、上記手首に上記カフ構造体を容易に装着することができる。上記手首に上記カフ構造体が装着された状態では、ユーザがその手(この例では、右手)を上記カフ構造体から離したとしても、上記カフ構造体が上記手首を把持することから、上記手首から上記カフ構造体(および上記ベルト、上記本体)が脱落し難い。次に、ユーザは、その手(この例では、右手)を使って、上記ベルトで、上記手首と上記カフ構造体とを一括して取り巻く状態にする(装着の第2ステップ)。このようにして、この一実施形態の血圧計は、手首に対して容易に装着され得る。
一実施形態の血圧計では、上記カフ構造体の上記一端をなす上記カーラの上記本体側の根元部が、上記本体内に設けられた部材と上記本体の裏蓋との間に挟持され、これにより、上記カフ構造体の上記一端が上記本体に取り付けられていることを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記カフ構造体の上記一端をなす上記カーラの上記本体側の根元部が、上記本体内に設けられた部材と上記本体の裏蓋との間に挟持されている。これにより、上記カフ構造体の上記一端が上記本体に取り付けられている。したがって、上記本体に上記カフ構造体の上記一端が確実に保持される。また、保守サービスの際には、上記本体の裏蓋を開くことによって、上記ベルトとは無関係に、上記本体に対して上記カフ構造体を交換することができる。
なお、上記本体と上記ベルトとが互いに別々に形成され、上記本体に対して上記ベルトが取り付けられている構成であれば、保守サービスの際に、上記カフ構造体とは無関係に、上記本体に対して上記ベルトを交換することもできる。
一実施形態の血圧計では、
上記センシングカフは、上記手首に接する側の第1のシートと、この第1のシートに対向する第2のシートとを含み、上記第1、第2のシートの周縁部が互いに密着されて上記袋状に構成されており、
上記第1または第2のシートのうち、このセンシングカフの幅方向に関して両側の縁部に連なる箇所に、自然状態で、このセンシングカフの長手方向に沿って延在する弛みが設けられていることを特徴とする。
上記センシングカフの上記第1または第2のシートの「弛み」は、例えば、上記第1、第2のシートの周縁部を互いに溶着して密着させる際に、形成され得る。
この一実施形態の血圧計では、上記第1または第2のシートのうち、このセンシングカフの幅方向に関して両側の縁部に連なる箇所に、自然状態で、このセンシングカフの長手方向に沿って延在する弛みが設けられている。したがって、上記押圧カフの加圧時に、上記押圧カフ(および上記背板)と上記手首との間に挟まれて上記センシングカフの上記第1、第2のシートが互いに接する状態になったとしても、上記弛みのおかげで、上記センシングカフの幅方向に関して両側の縁部に連なる箇所に、上記センシングカフの長手方向(上記手首の周方向に相当)に沿って延在する隙間が残る。この結果、上記センシングカフに収容された上記圧力伝達用の流体が、上記隙間を通して、上記センシングカフの長手方向に沿って流通し得る。したがって、上記センシングカフは、上記手首の動脈通過部分に加えられた圧力を、上記圧力伝達用の流体の圧力として上記血圧算出部へ首尾良く伝えることができる。
一実施形態の血圧計では、上記本体とともに上記ベルトおよび上記カフ構造体が上記手首に装着された装着状態で、上記ポンプから上記センシングカフに上記圧力伝達用の流体を供給して収容させる制御を行う流体収容制御部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、流体収容制御部が、上記装着状態で、上記ポンプから上記センシングカフに上記圧力伝達用の流体を供給して収容させる制御を行う。したがって、血圧測定の都度、上記センシングカフに上記圧力伝達用の流体を収容できる。なお、血圧測定が終了すれば、上記圧力伝達用の流体は、上記センシングカフから排出されれば良い。
一実施形態の血圧計では、上記本体は、上記加圧制御部、上記血圧算出部、および、上記流体収容制御部を搭載していることを特徴とする。
この一実施形態の血圧計は、小型で一体に構成され得る。したがって、ユーザの使い勝手が良い。
別の局面では、この発明の血圧測定方法は、
被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき、ポンプを搭載した本体と、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備えた血圧計を用いて、上記手首の血圧を測定する血圧測定方法であって、
上記カフは、
上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっており、
上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行い、
上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出することを特徴とする。
この発明の血圧測定方法では、装着の際に、手首の背側面に、ポンプを搭載した本体が配置される。また、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在してカフが配置される。装着状態では、本体から延在するベルトが手首を取り巻くとともに、本体の尺骨側端部に一端が取り付けられた帯状のカフ構造体が上記ベルトよりも上記手首に近い内周側に配置される。ここで、上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まる。したがって、上記最大手首周をもつ手首であっても、上記カフ構造体によって尺骨動脈を越えて、尺骨動脈と橈骨動脈との両方が覆われる。また、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在してカフ構造体が配置されるので、上記本体の橈骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へカフ構造体を延在させる場合に比して、カフ構造体の長さを短く抑えることが可能になる。特に、上記カフ構造体は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を越えていないので、上記カフ構造体の長さは比較的短く抑えられる。したがって、上記カフおよび本体は、小さな手首周のユーザであっても装着し易くなる。このように、この血圧測定方法は、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用され得る。
血圧測定時には、上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う。上記カフ構造体尺骨動脈と橈骨動脈との両方を圧迫する。上記カフ構造体の加圧過程または減圧過程で、上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する(オシロメトリック法)。
また、別の局面では、この発明の機器は、
血圧測定要素を搭載し、被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき本体を備えた機器であって、
上記血圧測定要素は、
上記本体に搭載されたポンプと、
上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備え、
上記カフは、
上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う加圧制御部と、
上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する血圧算出部と
を備え
上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっていることを特徴とする。
この発明の「機器」は、血圧測定機能を備えた機器を広く含み、例えば、スマートウォッチ等の腕時計型ウェアラブルデバイスとして構成されてもよい。
この発明の機器によれば、実際の血圧に対して血圧測定値がばらつくのを防止でき、この結果、血圧を精度良く測定できる。
また、上記カフ構造体は上記ベルトに取り付けられている訳ではないので、上記カフ構造体の長さ、すなわち長手方向(上記手首の周方向に相当)の寸法が、上記ベルトとは無関係に、最適寸法に設定され得る。すなわち、上記最大手首周をもつ手首であっても、上記カフ構造体によって、尺骨動脈を越えて、尺骨動脈と橈骨動脈との両方が覆われる。また、上記カフ構造体は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を越えていないので、上記カフ構造体の長さは比較的短く抑えられる。したがって、上記カフおよび本体は、小さな手首周のユーザであっても装着し易くなる。このように、この機器は、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用され得る。
以上より明らかなように、この発明の血圧計および血圧測定方法並びに機器は、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用され得る。
この発明の一実施形態の血圧計の外観を、ベルトが締結された状態で斜めから見たところ示す図である。 上記血圧計の外観を、ベルトが開放された状態で斜めから見たところ示す図である。 図3(B)は、図2中のカフ構造体を、その内周面を最前面にして展開状態にしたときの平面レイアウトを示す図である。図3(A)は、図3(B)におけるIIIA−IIIA線矢視断面を示す図である。 図4(A)は、図3(B)におけるカフ構造体の先端部近傍を拡大して示す図である。図4(B)は、図4(A)におけるIVB−IVB線矢視断面を示す図である。 図5(A)は、上記カフ構造体に含まれた押圧カフの平面レイアウトを示す図である。図5(B)は、上記カフ構造体に含まれた背板の平面レイアウトを、上記押圧カフを背景にして示す図である。 上記血圧計の本体の裏側を斜めから見たところ示す図である。 上記本体の裏側を、裏蓋を取り外した分解状態で、上述のカフ構造体に含まれたカーラを含めて示す図である。 上記本体の内部を斜め上方から見たところを示す図である。 上記本体の内部を斜め下方から見たところを示す図である。 上記血圧計の制御系のブロック構成を示す図である。 この発明の一実施形態の血圧測定方法として、ユーザが上記血圧計によって血圧測定を行う際の動作フローを示す図である。 ユーザが上記血圧計を左手首に装着する処理のフローを示す図である。 ユーザが、左手首に、右手を使ってカフ構造体を装着する態様を示す斜視図である。 ユーザが、右手を使って、ベルトで、左手首とカフ構造体とを一括して取り巻く際の態様を示す斜視図である。 上記血圧計がユーザの左手首に装着された態様を示す斜視図である。 上記血圧計がユーザの左手首に装着された状態で、左手首に垂直な断面を示す図である。 加圧状態での、左手首の腱が通る部分の断面(図14中のXVA−XVA線矢視断面に相当)を示す図である。 加圧状態での、左手首の橈骨動脈が通る部分の断面(図14中のXVB−XVB線矢視断面に相当)を示す図である。 上記本体に搭載された第2圧力センサによって検出されるセンシングカフの圧力Pc、脈波信号Pmを例示する図である。 上記センシングカフに収容される圧力伝達用の流体として水を用い、上記センシングカフに収容される水量を可変して設定したときの血圧測定誤差を示す図である。 複数のユーザについて、センシングカフに収容される水量を、「水量少」=0.16ml、「適量」=0.3ml、「水量多」=0.8mlに可変して設定した場合の、リファレンス血圧値と血圧測定誤差との関係を示す散布図である。 被測定部位としての左手首の構造を模式的に示す断面図である。 それぞれ最大手首周、平均的手首周、最小手首周をもつ手首に対して、それぞれの手首の周方向に関して上記センシングカフが占める範囲を模式的に示す図である。 それぞれ最大手首周、平均的手首周、最小手首周をもつ手首に対して、それぞれの手首の周方向に関して上記押圧カフが占める範囲を模式的に示す図である。 それぞれ最大手首周、平均的手首周、最小手首周をもつ手首に対して、それぞれの手首の周方向に関して上記センシングカフ、上記押圧カフが占める範囲を重ねて模式的に示す図である。 上記血圧計が最大手首周をもつ左手首に装着された状態で、左手首に垂直な断面を示す図である。 上記血圧計が平均的手首周をもつ左手首に装着された状態で、左手首に垂直な断面を示す図である。 上記血圧計が最小手首周をもつ左手首に装着された状態で、左手首に垂直な断面を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(血圧計の構成)
図1は、この発明の一実施形態の血圧計(全体を符号1で示す。)の外観を、ベルト2が締結された状態で斜めから見たところ示している。また、図2は、血圧計1の外観を、ベルト2が開放された状態で斜めから見たところ示している。
これらの図に示すように、この血圧計1は、大別して、本体10と、本体10から延在し、被測定部位(この例では、後述の図13Cに示すように、被測定部位として左手首90が予定されている。)を取り巻いて装着されるべきベルト2と、帯状で、本体10に一端20fが取り付けられたカフ構造体20とを備えている。ベルト2の幅方向Xの寸法は、この例では29mmに設定されている。また、ベルト2の厚さは、この例では2mmに設定されている。
本体10は、この例では、略短円筒状のケース10Bと、ケース10Bの上部(図1,図2における)に取り付けられた円形状のガラス10Aと、ケース10Bの下部に取り付けられた裏蓋10C(図6参照)とを有している。ケース10Bの側面には、ベルト2を取り付けるための左右(図1,図2における)1対ずつの突起状のラグ10B1,10B2;10B3,10B4が一体に設けられている。
また、ケース10Bの上部のガラス10A内には、表示画面をなす表示器50が設けられている。本体10の手前側(図1,図2における)の側面には、血圧測定の開始または停止を指示するための測定スイッチ52Aと、表示器50の表示画面を予め定められたホーム画面へ戻すためのホームスイッチ52Bと、過去の血圧、活動量などの測定記録を表示器50に表示させる指示を行うための記録呼出スイッチ52Cとが設けられている(これらのスイッチを操作部52と総称する。)。また、本体10の内部には、ポンプ30を含む血圧測定要素が搭載されている(後に詳述する)。この例では、血圧計1は、活動量計や脈拍計の機能を含んでいる。つまり、この血圧計1は、腕時計型ウェアラブルデバイスの態様をもつ多機能の機器として構成されている。この本体10は、ユーザの日常活動の邪魔にならないように、小型で、薄厚に形成されている。
図2によって良く分かるように、ベルト2は、本体10から一方向片側(図2では、右側)へ延在する帯状の第1ベルト部3と、本体10から一方向他側(図2では、左側)へ延在する帯状の第2ベルト部4とを含んでいる。第1ベルト部3のうち本体10に近い側の根元部3eは、本体10のラグ10B1,10B2に対して、ベルトの幅方向Xに延在する連結棒7(公知のばね棒)を介して両矢印Aで示すように回動自在に取り付けられている。同様に、第2ベルト部4のうち本体10に近い側の根元部4eは、本体10のラグ10B3,10B4に対して、ベルトの幅方向Xに延在する連結棒8(公知のばね棒)を介して両矢印Bで示すように回動自在に取り付けられている。
第1ベルト部3のうち本体10から遠い側の先端部3fには、尾錠5が取り付けられている。尾錠5は、公知のタイプのものであり、略コの字状の枠状体5Aと、つく棒5Bと、ベルトの幅方向Xに延在する連結棒5Cとを含んでいる。枠状体5A、つく棒5Bは、それぞれ第1ベルト部3のうち本体10から遠い側の先端部3fに対して、連結棒5Cを介して両矢印Cで示すように回動自在に取り付けられている。第1ベルト部3のうち先端部3fと根元部3eとの間には、この第1ベルト部3の長手方向(左手首90の周方向Yに相当)に関して予め定められた位置に、リング状のベルト保持部6A,6Bが一体に設けられている。第1ベルト部3の内周面3aは、ベルト保持部6A,6Bの箇所で内周側へ突起しておらず、(全体として湾曲するが、局所的には)概ね平坦に形成されている。これにより、ベルト2がカフ構造体20の外周側を均一に取り巻いて拘束することが図られている。
第2ベルト部4のうち根元部4eと本体10から遠い側の先端部4fとの間には、複数の小穴4w,4w,…が、それぞれこの第2ベルト部4の厚さ方向に貫通して形成されている。第1ベルト部3と第2ベルト部4とが締結される場合は、尾錠5の枠状体5Aに第2ベルト部4の先端部4fに連なる部分が通され、第2ベルト部4の複数の小穴4w,4w,…のうちのいずれか一つに尾錠5のつく棒5Bが挿通される。これにより、図1に示すように、第1ベルト部3と第2ベルト部4とが締結される。
ベルト2を構成する第1ベルト部3、第2ベルト部4は、この例では、厚さ方向に関して可撓性を有し、かつ、長手方向(左手首90の周方向Yに相当)に関して実質的に非伸縮性を示すプラスチック材料からなっている。これにより、装着の際にベルト2がカフ構造体20の外周側を容易に取り巻いて拘束できるとともに、後述する血圧測定時に左手首90の圧迫を助けることができる。なお、第1ベルト部3、第2ベルト部4は、革材料からなっていてもよい。また、尾錠5を構成する枠状体5A、つく棒5Bは、この例では金属材料からなるが、プラスチック材料からなっていてもよい。
図2に示すように、カフ構造体20は、最外周に配置されたカーラ24と、このカーラ24の内周面に沿って配置された押圧カフ23と、この押圧カフ23の内周面に沿って配置された補強板としての背板22と、この背板22の内周面に沿って配置されたセンシングカフ21とを含んでいる。
図3(B)は、図2中のカフ構造体20を、その内周面20aを最前面にして展開状態にしたときの平面レイアウトを示している。図3(A)は、図3(B)におけるIIIA−IIIA線矢視断面を示している。また、図4(A)は、図3(B)におけるカフ構造体20の先端部近傍を拡大して示している。図4(B)は、図4(A)におけるIVB−IVB線矢視断面を示している。また、図5(A)は、押圧カフ23の平面レイアウトを示している。図5(B)は、背板22の平面レイアウトを、押圧カフ23を背景にして示している。
図3(A)、図3(B)に示すように、カーラ24、押圧カフ23、背板22、センシングカフ21は、それぞれ一方向(Y方向)に細長い帯状の形状を有している。この例では、カーラ24の幅方向Xの寸法はW1=28mm、押圧カフ23の幅方向Xの寸法(溶着された両側の縁部を除く。)はW2=25mm、背板22の幅方向Xの寸法はW3=23mm、センシングカフ21の幅方向Xの寸法(溶着された両側の縁部を除く。)はW4=15mmにそれぞれ設定されている。また、カーラ24の長手方向Yの寸法(本体10に取り付けられる根元部24fを除く。)はL1=148mm、押圧カフ23の長手方向Yの寸法はL2=140mm、背板22の長手方向Yの寸法はL3=114mm、センシングカフ21の長手方向Yの寸法はL4=110mmにそれぞれ設定されている。カフ構造体20の長さ、特に押圧カフ23とセンシングカフ21の長さの設定の仕方については、後述する。
センシングカフ21は、図4(A)、図4(B)によって分かるように、左手首90に接する側の第1のシート21Aと、この第1のシート21Aに対向する第2のシート21Bとを含み、第1、第2のシート21A,21Bの周縁部21mが互いに溶着により密着されて袋状に構成されている。この例では、図4(B)中に示すように、このセンシングカフ21の幅方向Xに関して両側の縁部21m,21mに連なる箇所に、自然状態で、このセンシングカフ21の長手方向Yに沿って延在する弛み21r,21rが設けられている。また、図4(A)中に示すように、第1のシート21Aのうち、このセンシングカフ21の長手方向Yに関して両側の縁部21m(図4(A)では、先端側のみを示す。)に連なる箇所に、自然状態で、このセンシングカフ21の幅方向Xに沿って延在する弛み21rが設けられている。このような弛み21rは、例えば、第1、第2のシート21A,21Bの周縁部21mを互いに溶着して密着させる際に、公知の手法により形成され得る。図3(A)、図3(B)によって分かるように、センシングカフ21の長手方向Yに関して根元側(+Y側)の端部には、このセンシングカフ21に圧力伝達用の流体(この例では、空気)を供給し、または、センシングカフ21から圧力伝達用の流体を排出するための可撓性チューブ38が取り付けられている。第1、第2のシート21A,21Bの材料は、この例では伸縮可能なポリウレタンシート(厚さt=0.15mm)からなっている。カフ構造体20の内周面20aは、センシングカフ21の第1のシート21Aによって構成されている。
押圧カフ23は、図4(A)、図4(B)によって分かるように、厚さ方向に積層された2つの流体袋23−1,23−2を含んでいる。各流体袋23−1,23−2は、それぞれ伸縮可能な2枚のポリウレタンシート(厚さt=0.15mm)を対向させ、それらの周縁部23m1,23m2を溶着して形成されている。図5(A)中に示すように、内周側の流体袋23−1の長手方向Yの寸法は、外周側の流体袋23−2の長手方向Yの寸法(L2)よりも少しだけ小さく設定されている。外周側の流体袋23−2の長手方向Yに関して根元側(+Y側)の端部には、この押圧カフ23に圧力伝達用の流体(この例では、空気)を供給し、または、押圧カフ23から圧力伝達用の流体を排出するための可撓性チューブ39が取り付けられている。また、内周側の流体袋23−1とそれに隣り合う外周側の流体袋23−2との間には、複数(この例では、4つ)の貫通孔23o,23o,…が形成されている。これにより、これらの貫通孔23o,23o,…を通して、2つの流体袋23−1,23−2間で加圧用の流体(この例では、空気)を流通可能になっている。これにより、押圧カフ23は、装着状態で、可撓性チューブ39を通して本体10側から加圧用の流体の供給を受けたとき、積層された2つの流体袋23−1,23−2が膨張し、全体として左手首90を圧迫するようになっている。
背板22は、この例では厚さ1mm程度の板状の樹脂(この例では、ポリプロピレン)からなっている。図3(A)、図3(B)によって分かるように、背板22は、長手方向Y(左手首90の周方向に相当)に関してセンシングカフ21の長さを越えて帯状に延在している。したがって、背板22は、補強板として働いて、押圧カフ23からの押圧力をセンシングカフ21の長手方向Y(左手首90の周方向に相当)に関して全域に伝えることができる。また、図4(A)、図5(B)によって分かるように、背板22の内周面22a、外周面22bには、幅方向Xに延びる断面V字状またはU字状の溝22d1,22d2が、長手方向Yに関して互いに離間して複数平行に設けられている。この例では、溝22d1,22d2は、この背板22の内周面22aと外周面22bとの間で互いに対応して同じ位置に設けられている。これにより、背板22が、溝22d1,22d2の箇所で他の箇所に比して薄肉になって、屈曲し易くなっている。したがって、装着の際に、ユーザが、ベルト2で、左手首90とカフ構造体20とを一括して取り巻く状態にするとき(後述の図12中のステップS22)、カフ構造体20が左手首90の周方向Yに沿って湾曲しようとするのを、背板22が妨げることがない。
カーラ24は、この例では厚さ1mm程度の或る程度の可撓性および硬さを有する樹脂板(この例では、ポリプロピレン)からなっている。図3(A)、図3(B)によって分かるように、カーラ24は、展開状態では、長手方向Y(左手首90の周方向に相当)に関して押圧カフ23の長さを越えて帯状に延在している。このカーラ24は、図7中に示すように、自然状態では、左手首90を取り巻く周方向Yに沿って湾曲した形状を有する。これにより、カフ構造体20の自然状態での形状が、図2中に示すように、左手首90の周方向Yに沿って湾曲した状態に保たれる。
背板22の内周面22aの周縁部、カーラ24の内周面24aの周縁部には、それぞれ被測定部位(この例では、左手首90)から遠ざかる向きに湾曲したアール22r、アール24rが形成されている。これにより、ユーザに対して、カフ構造体20の装着による違和感を与えないようにしている。
図6に示すように、本体10の裏側には裏蓋10Cが設けられている。裏蓋10Cは、4つの貫通孔10C1,10C2,10C3,10C4を有し、これらの貫通孔10C1,10C2,10C3,10C4を通して、図示しないネジによってケース10Bの裏側に固定されている。ケース10Bの側面の第1ベルト部3の根元部3eで隠れる部分には、フィルタ付き吸排気孔10Bo,10Bo,…が設けられている(第2ベルト部4の根元部4eで隠れる部分でも同様。)。これにより、生活防水機能を実現しながら、ケース10Bの内外間の空気流通が可能になっている。
図7は、本体10の裏側を、裏蓋10Cを取り外した分解状態で、上述のカーラ24を含めて示している。本体10のケース10B内には、血圧測定要素を搭載するためのインナーケース部材11が収容されている。インナーケース部材11の裏側には、突起11pの周りを取り囲む態様で環状溝11dが形成されている。カーラ24の根元部24fには、環状溝11dに対応した形状をもつリング24oが形成されている。本体10を組み立てる際には、インナーケース部材11の環状溝11dに、カーラ24の根元部24fのリング24oが嵌められる(同時に、インナーケース部材11の突起11pにリング24oが嵌まる。)。そして、インナーケース部材11の裏側と本体10の裏蓋10Cとの間に、後述の2つの流路形成部材(第1の流路形成部材390、第2の流路形成部材380)と重なった状態で、カーラ24の根元部24fが挟持される。
これにより、図2中に示したように、カフ構造体20の一端20f(カーラ24の根元部24f)が本体10に取り付けられる。カフ構造体20の他端20e(カーラ24の先端部24e)は自由端になっている。この結果、カフ構造体20はベルト2の内周面3a,4aに対向し、内周面3a,4aから離間自在になっている。
このようにしてカフ構造体20が本体10に取り付けられている場合、本体10にカフ構造体20の一端20fが確実に保持される。また、保守サービスの際には、本体10の裏蓋10Cを開くことによって、ベルト2とは無関係に、本体10に対してカフ構造体20を交換することができる。また、カフ構造体20の長手方向Y(左手首90の周方向に相当)の寸法が、ベルト2とは無関係に、最適寸法に設定され得る。
なお、この血圧計1では、本体10とベルト2とが互いに別々に形成され、本体10に対してベルト2が取り付けられているので、保守サービスの際に、カフ構造体20とは無関係に、本体10に対してベルト2を交換することもできる。
図7中に示した第1の流路形成部材390は、互いに対向して薄板状に広がる2枚のシート板391,392と、これらのシート板391,392を予め定められた間隔(この例では、0.7mm)に保つスペーサ部393とからなっている。同様に、第2の流路形成部材380は、互いに対向して薄板状に広がる2枚のシート板381,382と、これらのシート板381,382を予め定められた間隔に保つスペーサ部383とからなっている。なお、シート板381、スペーサ部383については、図9中に示している(図9では、理解の容易のために、インナーケース部材11から遠い側のシート板392,382の図示が省略されている。図9については後述する。)。第1の流路形成部材390の端部、第2の流路形成部材380の端部に対して、それぞれ横向きピン390p,380pが流体流通可能に一体に取り付けられている。カーラ24を含むカフ構造体20が本体10に取り付けられる際に、押圧カフ23からの可撓性チューブ39が横向きピン390pを介して第1の流路形成部材390に接続される。また、センシングカフ21からの可撓性チューブ38が横向きピン380pを介して第2の流路形成部材380に接続される。
第1の流路形成部材390、第2の流路形成部材380は、この例では、エラストマの一体成形によって形成されている。第1の流路形成部材390、第2の流路形成部材380の厚さ寸法は、この例では1.2mmに設定されている。
図10は、血圧計1の制御系のブロック構成を示している。血圧計1の本体10には、既述の表示器50、操作部52に加えて、血圧測定を実行するための血圧測定要素として、制御部としてのメインCPU(Central Processing Unit)100、サブCPU101、記憶部としてのメモリ51、加速度センサ54、通信部59、電池53、押圧カフ23の圧力を検出するための第1圧力センサ31、センシングカフ21の圧力を検出するための第2圧力センサ32、ポンプ30、開閉弁33、および、ポンプ30を駆動するポンプ駆動回路35が搭載されている。なお、メインCPU100は主に血圧計1全体の動作を制御し、サブCPU101は主にエア系の動作を制御する。以下では、簡単のため、メインCPU100とサブCPU101とを併せて、単にCPU100と呼ぶ。
表示器50は、この例ではLCD(Liquid Cristal Display)からなり、CPU100からの制御信号に従って、血圧測定結果などの血圧測定に関する情報、その他の情報を表示する。なお、表示器50は、有機ELディスプレイに限られるものではなく、例えば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなど、他のタイプの表示器50からなっていてもよい。また、表示器50は、LED(Light Emitting Diode)を含んでいてもよい。
操作部52は、既述のように、血圧測定の開始または停止を指示するための測定スイッチ52Aと、表示器50の表示画面を予め定められたホーム画面へ戻すためのホームスイッチ52Bと、過去の血圧、活動量などの測定記録を表示器50に表示させる指示を行うための記録呼出スイッチ52Cとを含んでいる。この例では、これらのスイッチ52A〜52Cはプッシュ式スイッチからなり、ユーザによる血圧測定開始又は停止等の指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。なお、操作部52は、プッシュ式スイッチに限られるものではなく、例えば感圧式(抵抗式)または近接式(静電容量式)のタッチパネル式スイッチなどであってもよい。また、図示しないマイクロフォンを備えて、ユーザの音声によって血圧測定開始の指示を入力するようにしてもよい。
メモリ51は、血圧計1を制御するためのプログラムのデータ、血圧計1を制御するために用いられるデータ、血圧計1の各種機能を設定するための設定データ、血圧値の測定結果のデータなどを非一時的に記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
CPU100は、メモリ51に記憶された血圧計1を制御するためのプログラムに従って、制御部として各種機能を実行する。例えば、血圧測定機能を実行する場合は、CPU100は、操作部52の測定スイッチ52Aからの血圧測定開始の指示に応じて、第1圧力センサ31、第2圧力センサ32からの信号に基づいて、ポンプ30および開閉弁33を駆動する制御を行う。また、CPU100は、第2圧力センサ32からの信号に基づいて、血圧値、脈拍などを算出する制御を行う。
加速度センサ54は、本体10内に一体に内蔵された3軸加速度センサからなる。この加速度センサ54は、本体10の、互いに直交する3方向の加速度を表す加速度信号をCPU100に出力する。この例では、この加速度センサ54の出力は、活動量を測定するために用いられる。
通信部59は、CPU100によって制御されて所定の情報を、ネットワークを介して外部の装置に送信したり、外部の装置からの情報を、ネットワークを介して受信してCPU100に受け渡したりする。このネットワークを介した通信は、無線、有線のいずれでも良い。この実施形態において、ネットワークは、インターネットであるが、これに限定されず、病院内LAN(Local Area Network)のような他の種類のネットワークであってもよいし、USBケーブルなどを用いた1対1の通信であってもよい。この通信部59は、マイクロUSBコネクタを含んでいてもよい。
電池53は、この例では、充電可能な2次電池からなっている。電池53は、本体10に搭載された要素、この例では、CPU100、メモリ51、加速度センサ54、通信部59、第1圧力センサ31、第2圧力センサ32、ポンプ30、開閉弁33、および、ポンプ駆動回路35の各要素へ電力を供給する。
ポンプ30は、この例では圧電ポンプからなり、CPU100から与えられる制御信号に基づいてポンプ駆動回路35によって駆動される。このポンプ30は、第1の流路を構成する第1の流路形成部材390および可撓性チューブ39を介して、押圧カフ23に流体流通可能に接続されている。ポンプ30は、第1の流路形成部材390および可撓性チューブ39を通して、押圧カフ23に加圧用の流体として空気を供給することができる。なお、このポンプ30には、ポンプ30のオン/オフに伴って開閉が制御される図示しない排気弁が搭載されている。すなわち、この排気弁は、ポンプ30がオンされると閉じて、押圧カフ23内に空気を封入するのを助ける一方、ポンプ30がオフされると開いて、押圧カフ23の空気を可撓性チューブ39および第1の流路形成部材390を通して、大気中へ排出させる。なお、この排気弁は、逆止弁の機能を有し、排出される空気が逆流することはない。
このポンプ30は、第2の流路を構成する第2の流路形成部材380および可撓性チューブ38を介して、センシングカフ21に流体流通可能に接続されている。第2の流路(実際には、第1の流路形成部材390と第2の流路形成部材380との間)には、開閉弁(この例では、常開の電磁弁)33が介挿されている。開閉弁33は、CPU100から与えられる制御信号に基づいて開閉(開度)が制御される。この開閉弁33が開状態にあるとき、ポンプ30から第2の流路を通してセンシングカフ21に圧力伝達用の流体として空気を供給して収容させることができる。
第1圧力センサ31、第2圧力センサ32は、この例ではそれぞれピエゾ抵抗式圧力センサからなっている。第1圧力センサ31は、第1の流路を構成する第1の流路形成部材390および可撓性チューブ39を介して、押圧カフ23内の圧力を検出する。第2圧力センサ32は、第2の流路を構成する第2の流路形成部材380および可撓性チューブ38を介して、センシングカフ21内の圧力を検出する。
なお、図8(本体10の内部を斜め上方から見たところ)に示すように、ポンプ30と第1圧力センサ31とは、本体10内でインナーケース部材11の略中央に配置されている。開閉弁33と第2圧力センサ32とは、インナーケース部材11の周辺に配置されている。図9(本体10の内部を斜め下方から見たところ)に示すように、第1の流路形成部材390は、インナーケース部材11の裏側で、ポンプ30の吐出口30dと、第1圧力センサ31の空気導入口31dと、開閉弁33の入口33iとにまたがって配置されている。第2の流路形成部材380は、インナーケース部材11の裏側で、開閉弁33の出口33eと、第2圧力センサ32の空気導入口32dとにまたがって配置されている。
この血圧計1は、本体10に上述のような血圧測定要素を搭載することによって、小型で一体に構成されている。したがって、ユーザの使い勝手が良い。
(血圧測定の動作)
図11は、この発明の一実施形態の血圧測定方法として、ユーザが血圧計1によって血圧測定を行う際の動作フローを示している。
図11のステップS1に示すように、ユーザが血圧計1を被測定部位としての左手首90に装着する。この装着の際に、図13Aに示すように、まず、ユーザは、左手首90に、右手99を使ってカフ構造体20を装着する(図12中のステップS21)。ここで、カフ構造体20は、自然状態ではカーラ24によって左手首90の周方向Yに沿って湾曲している。したがって、ユーザは、この例では左手首90が属する側の左半身とは反対側の右半身の手(この例では、右手99)を使って左手首90の外周面にカフ構造体20を嵌め込むことによって、左手首90にカフ構造体20を容易に装着することができる。左手首90にカフ構造体20が装着された状態では、ユーザが右手99をカフ構造体20から離したとしても、カフ構造体20が左手首90を把持することから、左手首90からカフ構造体20(およびベルト2、本体10)が脱落し難い。
次に、図13Bに示すように、ユーザは、右手99を使って、ベルト2で、左手首90とカフ構造体20とを一括して取り巻く状態にする。具体的には、第1ベルト部3の尾錠5の枠状体5Aに第2ベルト部4の先端部4fに連なる部分を通し、さらに、第2ベルト部4の複数の小穴4w,4w,…のうちのいずれか一つに尾錠5のつく棒5Bを挿通する。これにより、図13Cに示すように、第1ベルト部3と第2ベルト部4とを締結する(図12中のステップS22)。これにより、本体10から延在するベルト2が左手首90を取り巻くとともに、本体10に一端20fが取り付けられた帯状のカフ構造体20がベルト2よりも左手首90に近い内周側に配置された状態になる。
ここで、この血圧計1では、カフ構造体20がベルト2の内周面3a,4aから離間自在であるとともに、カフ構造体20の一端20fと反対の側の他端20eは自由端になっている。したがって、第1ベルト部3と第2ベルト部4とを締結する際に、ベルト2からカフ構造体20が内向きの力を受けて、左手首90の外周面に丁度沿うようにカフ構造体20がスライドまたは変形し得る。これにより、装着状態では、左手首90の外周面に対して、カフ構造体20、ベルト2がこの順に略密接した状態、つまり、左手首90を全体として帯状に取り巻く状態となる。このようにして、この血圧計1は、左手首90に対して容易に装着され得る。
詳しくは、図14に示すように、この装着状態では、カフ構造体20に含まれたカーラ24の内周側で、袋状の押圧カフ23が、左手首90の周方向Yに沿って延在する。また、カフ構造体20に含まれた袋状のセンシングカフ21が、押圧カフ23よりも内周側に配置されて左手首90に接し、かつ、左手首90の動脈通過部分90aを横切るように周方向Yに延在する。さらに、カフ構造体20に含まれた背板22が、押圧カフ23とセンシングカフ21との間に介挿され左手首90の周方向Yに沿って延在する。なお、図14では、本体10とベルト2の図示は省略されている。図14中には、左手首90の橈骨93、尺骨94、橈骨動脈91、尺骨動脈92、および腱96が示されている。
次に、ユーザが本体10に設けられた操作部52の測定スイッチ52Aを押すと(図11のステップS2)、CPU100は、処理用メモリ領域を初期化する(図11のステップS3)。また、CPU100は、ポンプ駆動回路35を介してポンプ30をオフし、ポンプ30に内蔵された排気弁を開くとともに、開閉弁33を開状態に維持して、押圧カフ23内およびセンシングカフ21内の空気を排気する。続いて、第1圧力センサ31、第2圧力センサ32の0mmHgの調整を行う制御を行う。
次に、CPU100は加圧制御部および流体収容制御部として働いて、ポンプ駆動回路35を介してポンプ30をオンし(図11のステップS4)、開閉弁33を開状態に維持して、押圧カフ23およびセンシングカフ21の加圧を開始する(図11のステップS5)。加圧過程では、第1圧力センサ31、第2圧力センサ32によって押圧カフ23、センシングカフ21の圧力をそれぞれモニタしながら、ポンプ駆動回路35を介してポンプ30を駆動する。これにより、第1の流路(第1の流路形成部材390および可撓性チューブ39)を通して押圧カフ23に、また、第2の流路(第2の流路形成部材380および可撓性チューブ38)を通してセンシングカフ21に、それぞれ空気を送る制御を行う。
次に、図11のステップS6で、CPU100は流体収容制御部として働いて、センシングカフ21の圧力が所定の圧力(この例では、15mmHg)に到達したか、もしくは、ポンプ30の駆動時間が所定の時間(この例では、3秒間)だけ経過した否かを判断する。この判断を行う理由は、センシングカフ21内に適量の空気が収容されたか否かを確認するためである。図11のステップS6でNOならば、センシングカフ21の圧力が所定の圧力に到達するか、もしくは、ポンプ30の駆動時間が所定の時間だけ経過するまで待つ。なお、センシングカフ21内に収容される圧力伝達用の流体の「適量」がどの程度の量であるかについては、後述する。
図11のステップS6でYESならば、センシングカフ21に適量の空気が収容されたと判断される。すると、図11のステップS7で、CPU100は加圧制御部として働いて、開閉弁33を閉状態にして、ポンプ30から第1の流路を通して押圧カフ23に空気を供給する制御を継続する。これにより、押圧カフ23を膨張させるとともに圧力を徐々に加圧して、左手首90を圧迫していく。このとき、背板22が、押圧カフ23からの押圧力をセンシングカフ21へ伝える。センシングカフ21は、左手首90(動脈通過部分90aを含む。)を圧迫する。この加圧過程で、CPU100は、血圧値を算出するために、第2圧力センサ32によって、センシングカフ21の圧力Pc、すなわち、左手首90の動脈通過部分90aの圧力をモニタし、変動成分としての脈波信号Pmを取得する。図16中に、この加圧過程で得られるセンシングカフ21の圧力Pc、脈波信号Pmの波形を例示している。
ここで、図15A、図15Bは、センシングカフ21に適量の空気が収容され、開閉弁33が閉じられた加圧状態での、左手首90の長手方向(カフの幅方向Xに相当)に沿った断面を模式的に示している。図15Aは、左手首90の腱96が通る部分の断面(図14中のXVA−XVA線矢視断面に相当)を示している。一方、図15Bは、左手首90の橈骨動脈91が通る部分の断面(図14中のXVB−XVB線矢視断面に相当)を示している。図15Bに示すように、左手首90の橈骨動脈91が通る部分は比較的柔らかいので、センシングカフ21の第1のシート21Aと第2のシート21Bとの間に、空気が存在する隙間21wが残っている。したがって、センシングカフ21のうち橈骨動脈91に対向する部分は、左手首90の動脈通過部分90aの圧力を反映することができる。一方、図15Aに示すように、左手首90の腱96が通る部分は比較的硬いので、センシングカフ21のうち幅方向Xに関して略中央に相当する部分では、第1のシート21Aと第2のシート21Bとが互いに接している。しかし、センシングカフ21のうち幅方向Xに関して両側の縁部21m,21mに連なる箇所では、既述のように長手方向Y(左手首90の周方向に相当)に沿って延在する弛み21r,21rが設けられていることから、長手方向Yに沿って空気が存在する隙間21w′,21w′が残っている。この結果、センシングカフ21に収容された空気が、隙間21w′,21w′を通して、センシングカフ21の長手方向Yに沿って流通し得る。したがって、センシングカフ21は、左手首90の動脈通過部分90aに加えられた圧力を、空気(圧力伝達用の流体)の圧力として本体10内の第2圧力センサ32へ首尾良く伝達することができる。
次に、図11のステップS8で、CPU100は血圧算出部として働いて、この時点で取得されている脈波信号Pmに基づいて、オシロメトリック法により公知のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧SBPと拡張期血圧DBP)の算出を試みる。
この時点で、データ不足のために未だ血圧値を算出できない場合は(ステップS9でNO)、カフ圧が上限圧力(安全のために、例えば300mmHgというように予め定められている。)に達していない限り、ステップS7〜S9の処理を繰り返す。
このようにして血圧値の算出ができたら(ステップS9でYES)、CPU100は、ポンプ30を停止し(ステップS10)、開閉弁33を開いて(ステップS11)、押圧カフ23内、センシングカフ21内の空気を排気する制御を行う。そして最後に、血圧値の測定結果を表示器50に表示する(ステップS12)。
なお、血圧算出は、押圧カフ23の加圧過程でなく、減圧過程で行われてもよい。
このように、この血圧計1では、血圧測定の都度、センシングカフ21に空気を収容し、第2圧力センサ32は、押圧カフ23とは別に、センシングカフ21の圧力Pc、すなわち、左手首90の動脈通過部分(橈骨動脈91と尺骨動脈92との両方を含む)90aの圧力自体を検出する。したがって、ベルト2とカフ構造体20(適宜、単に「カフ」と総称する。)の幅方向Xの寸法を小さく(例えば25mm程度に)設定した結果、加圧時に押圧カフ23が厚さ方向に大きく膨張して圧迫ロスが発生した場合であっても、血圧を精度良く測定できる。また、装着状態では、センシングカフ21は、左手首90の動脈通過部分90aを横切るように周方向Yに延在する。したがって、ユーザが実際に血圧計1を左手首90に装着する際に、左手首90の周方向Yに関して本体10とともにカフが或る程度位置ずれしたとしても、左手首90の動脈通過部分90aからセンシングカフ21が外れることはない。したがって、実際の血圧に対して血圧測定値がばらつくのを防止でき、この結果、血圧を精度良く測定できる。
なお、上の例では、血圧測定の都度、センシングカフ21内に圧力伝達用の流体としての空気を収容し、測定終了後に排気しているが、これに限られるものではない。この血圧計1の製造段階でセンシングカフ21に圧力伝達用の流体を収容し、封じ切りにしても良い。
(センシングカフ内に収容される圧力伝達用の流体の適量)
図17は、センシングカフ21に収容される圧力伝達用の流体として水を用い、センシングカフ21に収容される水量を可変して設定したときの血圧測定誤差(平均値)を示している。ここで、血圧測定誤差とは、或るユーザ(被験者)について、血圧計1によって測定された血圧値(収縮期血圧SBP)から、標準的な(正確な)血圧計によって測定された血圧値(収縮期血圧SBP)(これを「リファレンス血圧値」と呼ぶ。)を差し引いて得られた差分を意味している。すなわち、
(血圧測定誤差)=(血圧計1により測定された血圧値)−(リファレンス血圧値)
である。この図17から分かるように、センシングカフ21に収容される水量が0.26ml±0.05mlの範囲waであれば、血圧測定誤差±5mmHg以内であり、適量であると考えられる。
図17では、水量がその適量範囲waを超えると、血圧測定誤差がプラス側に大きくなっている。この理由は、図14に示す断面で、腱96などの固い部分の上にも水が介在することで、圧迫されたときにセンシングカフ21の内圧が上がってしまうこと、および、左手首90のうち橈骨動脈91および尺骨動脈92が通る部分は比較的柔らかいので、その部分に水が必要以上にあることで、センシングカフ21が膨らみ、膨らませる張力の分だけセンシングカフ21の内圧が上がってしまうからである、と考えられる。また、図17では、水量がその適量範囲waを下回ると、血圧測定誤差がマイナス側に大きくなっている。この理由は、動脈周辺の水量が少なくなりすぎるからである、と考えられる。
この結果、この例では、センシングカフ21に収容される圧力伝達用の流体は、0.26ml±0.05mlの範囲waが適量であると考えられる。既述の図11のステップS6における、センシングカフ21の圧力が所定の圧力(この例では、15mmHg)に到達したか、もしくは、ポンプ30の駆動時間が所定の時間(この例では、3秒間)だけ経過した否かという判断の基準は、このセンシングカフ21に収容される圧力伝達用の流体としての空気の量が0.26ml±0.05mlの範囲waになる条件を満たすように設定されている。
なお、当然ながら、センシングカフ21に収容される圧力伝達用の流体の適量は、センシングカフ21のサイズなどに依存する。
(検証結果)
図18の散布図は、複数のユーザ(この例では、収縮期血圧SBPが97mmHgから149mmHgまでの5人の被験者についてそれぞれ3回ずつ測定)について、センシングカフ21に収容される圧力伝達用の流体としての水量を、「水量少」=0.16ml、「適量」=0.3ml、「水量多」=0.8mlに可変して設定した場合の、リファレンス血圧値と血圧測定誤差との関係を示している。水量が「適量」であれば、図中に□印で示すように、複数のユーザについて血圧測定誤差が少なくなっている。これに対して、「水量多」であれば、図中に×印で示すように、複数のユーザについて血圧測定誤差がプラス側に大きくなっている。「水量少」であれば、図中に◇印で示すように、複数のユーザについて血圧測定誤差がマイナス側に大きくなっている。
この検証結果から、この発明の血圧計1によれば、カフの幅方向Xの寸法を小さく設定(この例では、センシングカフ21の実質的な幅方向寸法をW4=15mm、押圧カフ23の実質的な幅方向寸法をW2=25mmに)した場合であっても、血圧を精度良く測定できることを確認できた、と言える。
特に、複数のユーザがそれぞれ実際に血圧計1を左手首90に装着して血圧測定を行う場合、ユーザによっては、左手首90の周方向Yに関して本体10とともにカフが或る程度位置ずれしているはずである。ここで、図18の検証結果では、水量が適量であれば、複数のユーザについて血圧測定誤差が抑えられている。したがって、この血圧計1では、左手首90の周方向Yに関して本体10とともにカフが或る程度位置ずれしたとしても、血圧を精度良く測定できることを確認できた、と言える。
(カフ構造体の長さの設定の仕方)
図19は、被測定部位としての左手首90の断面構造を模式的に示している。この図19中には、図14におけるのと同様に、左手首90の橈骨93、尺骨94、橈骨動脈91、尺骨動脈92、および腱96が示されている。ここで、左手首90のうち、手の甲側に相当する半周面を背側面90g、手の平側に相当する半周面を掌側面90pとそれぞれ呼ぶ。この例では、左手首90として、平均的な手首周180mmをもつものが想定されている。図19中で左手首90を表す楕円の周りに付された、それぞれ四角枠で囲まれた数字(この例では、0,45,57,90,122,135,180)は、背側面90gの中央90sから左手首90の周方向Yに沿って反時計回り(図19において)に測られた周長を表している(後述の図20〜図22おいて同様。)。この左手首90を背側面90gの中央90sから1周すると、周長は180mmとなり、背側面90gの中央90sに戻る。既に述べたように、本発明者は、左手首90の断面において、背側面90gと掌側面90pとの間の境界面90hを基準とし、手首の中心90cからそれぞれ橈骨動脈91、尺骨動脈92を見たときの見込みの角度Δθ、Δθ′について、Δθ>Δθ′なる大小関係があることに注目した。したがって、背側面90gの中央90sから反時計回り(図19において)に橈骨動脈91へ達するための角度θ1(および周長)は、背側面90gの中央90sから時計回り(図19において)に橈骨動脈91へ達するための角度θ2(および周長)よりも小さい。このことは、本体10(背側面90gに配置される)の尺骨側端部(尺骨94に近い側の端部であり、図1,図2中のラグ10B1,10B2が設けられた側の端部に相当する。)から手首の周方向に沿って反時計回り(図19において)にカフ構造体20を延在させて尺骨動脈92を越えて橈骨動脈91を覆う場合は、逆に本体の橈骨側端部(橈骨93に近い側の端部であり、図1,図2中のラグ10B3,10B4が設けられた側の端部に相当する。)から手首の周方向に沿って時計回り(図19において)にカフ構造体20を延在させて橈骨動脈91を越えて尺骨動脈92を覆う場合に比して、カフ構造体20の長さ、特に押圧カフ23とセンシングカフ21の長さを短く設定できることを意味している。
図20、図21用いて、具体的に押圧カフ23とセンシングカフ21の長さの設定の仕方を説明する。図20、図21中には、それぞれ、最大手首周をもつ左手首90max、平均的な手首周をもつ左手首90ave、最小手首周をもつ左手首90minがそれぞれ楕円で模式的に表されている。この例では、血圧計1の製品仕様として、最大手首周は215mm、最小手首周は135mmに設定されている。また、平均的な手首周は180mmに設定されている。既述のように、押圧カフ23の長手方向Yの寸法はL2=140mm、センシングカフ21の長手方向Yの寸法はL4=110mmにそれぞれ設定されている。
図20中には、それぞれの左手首90max,90ave,90minに対してセンシングカフ21が占める範囲が実線の2重矢印で表されている。センシングカフ21の長さは、最大手首周をもつ左手首90maxの周方向に沿って反時計回り(図20において)に、本体10の尺骨側端部に近い周長35mmの点(始点)21sから、尺骨動脈92を越えて橈骨動脈91を覆う長さに設定されている。より具体的には、センシングカフ21の始点21sと反対側の終点(他端)21eは、左手首90maxの中心90cから、橈骨動脈91を見込む角度と、背側面90gと掌側面90pとの間の橈骨側の境界線90bを見込む角度との間の範囲Δθ内で、周長145mmの点で止まっている。すなわち、145mm−35mm=110mm=L4になっている。センシングカフ21の終点21eは、橈骨動脈91に対応する周長134mmの点を11mmだけ越えている。この11mmは、センシングカフ21が橈骨動脈91を覆うマージンとなる。平均的な手首周をもつ左手首90aveでは、センシングカフ21の始点21sは尺骨動脈92に少しだけ近づき、また、センシングカフ21の終点21eは橈骨側の境界線90bを越える。最小手首周をもつ左手首90minでは、センシングカフ21の始点21sは尺骨動脈92にさらに近づき、また、センシングカフ21の終点21eは背側面90gの中央90sを越える。しかし、センシングカフ21の始点21sと尺骨動脈92に対応する点との間には、まだ9mmのマージンが残されている。また、センシングカフ21の終点21eは、センシングカフ21の始点21sから十分離れている。
図21中には、それぞれの左手首90max,90ave,90minに対して押圧カフ23が占める範囲が破線の2重矢印で表されている。押圧カフ23の長さは、最大手首周をもつ左手首90maxの周方向に沿って反時計回り(図21において)に、本体10の尺骨側端部に近い周長20mmの点(始点)23sから、尺骨動脈92を越えて橈骨動脈91を覆う長さに設定されている。より具体的には、押圧カフ23の始点23sと反対側の終点(他端)23eは、左手首90maxの中心90cから、橈骨動脈91を見込む角度と、背側面90gと掌側面90pとの間の橈骨側の境界線90bを見込む角度との間の範囲Δθ内で、周長160mmの点で止まっている(なお、最大手首周をもつ左手首90maxの橈骨側の境界線90bは周長約161mmに相当する。)。すなわち、160mm−20mm=140mm=L2になっている。平均的な手首周をもつ左手首90aveでは、押圧カフ23の始点23sは尺骨動脈92に少しだけ近づき、また、押圧カフ23の終点23eは橈骨側の境界線90bを越える。最小手首周をもつ左手首90minでは、押圧カフ23の始点23sは尺骨動脈92にさらに近づき、また、押圧カフ23の終点23eは背側面90gの中央90sを越えて押圧カフ23の始点23sに達する。しかし、押圧カフ23の始点23s側と終点23e側との重なりは、僅かな範囲で生じているに過ぎない。
図22中には、それぞれの左手首90max,90ave,90minに対して、図20中に示したセンシングカフ21が占める範囲が実線の2重矢印で表されるとともに、図21中に示した押圧カフ23が占める範囲が破線の2重矢印で表されている。いずれの場合も、押圧カフ23が占める範囲はセンシングカフ21が占める範囲を越えている。したがって、押圧カフ23は、背板22を介して、センシングカフ21の周方向Yの全域を押圧することができる。したがって、センシングカフ21は、尺骨動脈92と橈骨動脈91との両方を覆って、尺骨動脈92と橈骨動脈91との両方から血流の脈波を検出できる。なお、背板22とカーラ24の長さは、押圧カフ23とセンシングカフ21の長さに応じて設定されれば良い。
図23、図24、図25は、血圧計1がそれぞれ最大手首周をもつ左手首90max、平均的な手首周をもつ左手首90ave、最小手首周をもつ左手首90minに装着された状態を示している。図23に示すように、最大手首周をもつ左手首90maxでは、カフ構造体20の先端(他端)20e(カーラ24の先端部24e)が本体10から離間しているが、カフ構造体20(特に、センシングカフ21)によって尺骨動脈92を越えて橈骨動脈91が十分に覆われている。図24に示すように、平均的な手首周をもつ左手首90aveでは、カフ構造体20の先端20eが、本体10に略達している。図25に示すように、最小手首周をもつ左手首90minでは、カフ構造体20の先端20eが、本体10の裏蓋10Cと左手首90の背側面90gとの間に挟まれた状態になっている。しかし、押圧カフ23の始点23s側と終点23e側とは、互いに離間しており、重なっていない。これは血圧計1が装着されることによって、カフ構造体20が本体10の橈骨側端部(ラグ10B3,10B4側の端部)近傍で多少屈曲すること、左手首90が少し変形することなどによる。この結果、カフ構造体20の先端20eに連なる部分が余って装着しづらい、という問題は回避される。
このように、この血圧計1によれば、最大手首周をもつ左手首90maxであっても、カフ構造体20によって、尺骨動脈92を越えて、尺骨動脈92と橈骨動脈91との両方が覆われる。また、本体10の尺骨側端部(ラグ10B1,10B2側の端部)から手首の周方向に沿って掌側面90pへ延在してカフ構造体20が配置されるので、本体10の橈骨側端部(ラグ10B3,10B4側の端部)から手首の周方向に沿って掌側面90pへカフ構造体20を延在させる場合に比して、カフ構造体20の長さを短く抑えることが可能になる。その結果、この血圧計1は、小さな手首周(特に、最小手首周)のユーザであっても装着し易くなる。このように、この血圧計1は、大小様々な手首周のユーザに好ましく適用され得る。
上に述べた実施形態では、センシングカフ21は被測定部位としての左手首90に直接接する例について説明としたが、これに限られるものではない。センシングカフ21は他の部材(例えばカバー部材)を介して間接的に左手首90に接してもよい。
上に述べた実施形態では、カフ構造体20は、押圧カフ23と、センシングカフ21とを区分して備えたが、これに限られるものではない。本発明では、カフ構造体20のうち、加圧制御部による加圧制御のための流体を供給される部分と、血圧算出部よる血圧算出のための流体を収容する部分とは、共通であっても良い。その場合、血圧計の構成が簡素化され得る。
上に述べた実施形態では、ベルト2と、カフ構造体20とを、互いに離間自在に備えたが、これに限られるものではない。ベルト2と、カフ構造体20とが、一体のカフとして構成されていてもよい。その場合、血圧計の構成がさらに簡素化され得る。
上に述べた実施形態では、血圧計が装着される被測定部位は左手首90であるものとした。しかしながら、これに限られるものではない。この発明の血圧計を、図1、図2に示した血圧計1に対して光学対称に構成して、右手首に装着されるようにしても良い。
また、上に述べた実施形態では、本体10とベルト2とが互いに別々に形成され、本体10に対してベルト2が取り付けられている構成にした。しかしながら、これに限られるものではない。本体10とベルト2とが一体成形されていても良い。
また、上に述べた実施形態では、ベルト2の第1ベルト部3と第2ベルト部4とが、尾錠5によって締結または開放されるものとした。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、第1ベルト部3と第2ベルト部4とが、開閉可能な三つ折れ式バックルを介して互いに連結されていても良い。
また、上述の実施形態では、血圧計1に搭載されたCPU100が流体収容制御部、加圧制御部、および、血圧算出部として働いて、血圧測定(図11の動作フロー)を実行するものとした。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、血圧計1の外部に設けられたスマートフォンなどの実質的なコンピュータ装置が、流体収容制御部、加圧制御部、および、血圧算出部として働いて、ネットワーク900を介して、血圧計1に血圧測定(図11の動作フロー)を実行させるようにしてもよい。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1 血圧計
2 ベルト
3 第1ベルト部
4 第2ベルト部
10 本体
20 カフ構造体
21 センシングカフ
22 背板
23 押圧カフ
24 カーラ
30 ポンプ
31 第1圧力センサ
32 第2圧力センサ
33 開閉弁

Claims (13)

  1. 被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき、ポンプを搭載した本体と、
    上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備え、
    上記カフは、
    上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
    帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
    上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う加圧制御部と、
    上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する血圧算出部と
    を備え
    上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっていることを特徴とする血圧計。
  2. 請求項1に記載の血圧計において、
    上記カフ構造体は、
    加圧用の流体の供給を受けて上記手首を圧迫するために、上記手首の周方向に沿って延在する袋状の押圧カフと、
    圧力伝達用の流体を収容可能に袋状に構成され、上記押圧カフの内周面に沿って配置され、かつ、上記手首の動脈通過部分を横切るように上記周方向に延在するセンシングカフと、
    上記押圧カフと上記センシングカフとの間に介挿され上記手首の周方向に沿って延在し、上記押圧カフからの押圧力を上記センシングカフへ伝える背板とを含み、
    上記加圧制御部は、上記ポンプから上記押圧カフに上記加圧用の流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行い、
    上記血圧算出部は、上記センシングカフに収容された上記圧力伝達用の流体の圧力に基づいて血圧を算出する
    ことを特徴とする血圧計。
  3. 請求項2に記載の血圧計において、
    上記センシングカフは上記手首に接することを特徴とする血圧計。
  4. 請求項2または3に記載の血圧計において、
    上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は自由端であることを特徴とする血圧計。
  5. 請求項2、3または4に記載の血圧計において、
    上記カフ構造体が上記最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の上記センシングカフの他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まることを特徴とする血圧計。
  6. 請求項2からまでのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記背板は、上記手首の周方向に関して上記センシングカフの長さを越えて帯状に延在し、
    上記背板は、上記手首の周方向に沿って湾曲し得るように、この背板の幅方向に延びる断面V字状またはU字状の溝を、この背板の長手方向に関して互いに離間して複数平行に有することを特徴とする血圧計。
  7. 請求項2からまでのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記カフ構造体は、上記押圧カフの外周面に沿って、このカフ構造体の自然状態での形状を、上記手首の周方向に沿って湾曲した状態に保つためのカーラを備えたことを特徴とする血圧計。
  8. 請求項に記載の血圧計において、
    上記カフ構造体の上記一端をなす上記カーラの上記本体側の根元部が、上記本体内に設けられた部材と上記本体の裏蓋との間に挟持され、これにより、上記カフ構造体の上記一端が上記本体に取り付けられていることを特徴とする血圧計。
  9. 請求項2からまでのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記センシングカフは、上記手首に接する側の第1のシートと、この第1のシートに対向する第2のシートとを含み、上記第1、第2のシートの周縁部が互いに密着されて上記袋状に構成されており、
    上記第1または第2のシートのうち、このセンシングカフの幅方向に関して両側の縁部に連なる箇所に、自然状態で、このセンシングカフの長手方向に沿って延在する弛みが設けられていることを特徴とする血圧計。
  10. 請求項2からまでのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記本体とともに上記ベルトおよび上記カフ構造体が上記手首に装着された装着状態で、上記ポンプから上記センシングカフに上記圧力伝達用の流体を供給して収容させる制御を行う流体収容制御部を備えたことを特徴とする血圧計。
  11. 請求項10に記載の血圧計において、
    上記本体は、上記加圧制御部、上記血圧算出部、および、上記流体収容制御部を搭載していることを特徴とする血圧計。
  12. 被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき、ポンプを搭載した本体と、上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備えた血圧計を用いて、上記手首の血圧を測定する血圧測定方法であって、
    上記カフは、
    上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
    帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
    上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっており、
    上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行い、
    上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出することを特徴とする血圧測定方法。
  13. 血圧測定要素を搭載し、被測定部位としての手首の背側面に配置されるべき本体を備えた機器であって、
    上記血圧測定要素は、
    上記本体に搭載されたポンプと、
    上記本体の尺骨側端部から上記手首の周方向に沿って掌側面へ延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきカフとを備え、
    上記カフは、
    上記本体から延在し、上記手首を取り巻いて装着されるべきベルトと、
    帯状で設定された長さを有し、上記ベルトの内周面に対向して配置され、上記本体の尺骨側端部に一端が取り付けられたカフ構造体とを備え、
    上記ポンプから上記カフ構造体に流体を供給して上記手首を圧迫する制御を行う加圧制御部と、
    上記カフ構造体に収容された流体の圧力に基づいて血圧を算出する血圧算出部と
    を備え
    上記カフ構造体が予め設定された最大手首周をもつ手首に装着された場合に、上記カフ構造体の上記一端と反対の側の他端は、上記最大手首周をもつ手首の周方向に関して、上記手首の中心から、橈骨動脈を見込む角度と、上記背側面と上記掌側面との間の橈骨側の境界線を見込む角度との間の範囲内で止まるようになっていることを特徴とする機器。
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