JP6771195B2 - 断熱材およびそれを使用した機器と断熱材の製造方法 - Google Patents
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Description
Communication Technology )と言われる情報通信技術分野の電子機器の高性能化が進むにつれ、CPUなどの発熱部品からの発熱密度は急激に増加しており、これらの電子機器における熱拡散技術が必須となってきている。
また、特許文献3のように、断熱材をアルミナからなるコーティング層で被覆することもできる。
また、本発明の断熱材の製造方法は、目付量が異なる第1繊維と第2繊維のうちの目付量が小さい方の第1繊維にゾル液を含浸させ、ゾル液のゲル化が進行中の第1繊維の少なくとも片面に、シリカエアロゾルを含まない第2繊維を重ね合わせ、ロール間に通すことで所望の厚みに成形して、第2繊維に第2繊維のゾル液を含浸させ、第2繊維と第1繊維の中のシリカ粒子を成長させた多孔質構造を形成し、これにシリカエアロゾルを担持させる、ことを特徴とする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における断熱材100の一例を示す。
この実施の形態では、ICTの携帯機器などのように筐体内のスペースが限られた電子機器に、断熱材100が使用されている。ここでは、一例としてスマートフォンの断面図を図2に示す。
断熱材100の主体となる部分である第1複合層103は、シリカエアロゲル102の製造過程で、ゲル原料を第1繊維101に含浸させる。その後、ゲル原料を反応させて湿潤ゲルを形成する。最後に、湿潤ゲル表面を疎水化、熱風乾燥することにより得られる。
第1繊維101の目付量が30g/m2より大きくなると、第1繊維101間に充填できるシリカエアロゲル102が少なくなるため、熱伝導率が上昇し、断熱性が悪化してしまうためである。
第2複合層105は、断熱性能を極力保持しつつ、第1複合層103からのシリカエアロゲル片の脱離を防止する効果がある。
(比較例)
図1に示した実施の形態1とは構成が異なり、機器表面の温度上昇を低く抑えながらも機器内部の発熱部品の熱を放熱することができる断熱材の例を、比較例として図4に示す。この比較例は、シリカエアロゲルシートとグラファイトシートとを積層した複合シートであって、次のようにしてシリカエアロゲル片の脱離を防止している。
次に、実施の形態1の第1繊維101,第2繊維104に担持させるシリカエアロゲルの構造について詳しく説明する。
第2繊維104の材質としては、第1繊維101と同じように、無機繊維系のグラスウールやロックウール、天然系の羊毛断熱材やセルロース断熱材、発泡セラミックス、炭化発泡コルク、樹脂系断熱材としてのウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリスチレンフォームなどを利用することができる。
<第2繊維104の目付量と発塵の抑制>
図9に目付量とシリカエアロゲル片の脱離数を示す。目付量20g/m2の粉落ち数を1として各それぞれのシリカエアロゲル片の脱離数を計測した。
目付量の増加に伴い、シリカエアロゲル片の脱離数が減少する理由として、図5(a)〜図5(d)に示したように目付量の増加に伴い、シリカエアロゲル片のサイズも小さくなり繊維と絡み合う構造となるためである。
第1複合層103の断熱特性を向上させるには第1繊維101の目付量を少なくし、シリカエアロゲルを増加させるほど断熱特性は向上する。一方、シリカエアロゲルの増加に伴い機械的強度が低下しシリカエアロゲル片が脱離する欠点がある。そこで、第2繊維104の目付量を増加させることでシリカエアロゲルが第2繊維104に絡まりシリカエアロゲル片の脱離を抑制する効果がある。
断熱材100の製造方法の一例を図6に示す。
はじめに、図6(a)に示すように、目付量の異なる第1繊維101(目付量12g/m2、厚み0.07mm、寸法12cm□)と第2繊維104(目付量34g/m2、厚み0.04mm、寸法12cm□)を合わせ、第1繊維101を下にして水槽604のゾル液602に浸漬してゾル液602を含浸させる。
図6(a)と図6(b)の何れの場合にも、ゾル液602は、高モル珪酸ソーダ(珪酸水溶液、Si濃度14%)に触媒として濃塩酸(12N)を1.4wt%添加し攪拌することにより調合する。
次に、ゲルシートを、例えばシリル化剤であるオクタメチルトリシロキサンと2−プロパノール(IPA)の混合液に浸漬させて、55℃の恒温槽に入れて2時間反応させる。トリメチルシロキサン結合が形成され始めると、ゲルシートから塩酸が排出され、上層がトリシロキサン、下層が塩酸水に2液分離する。
図7のように第1複合層103の第1繊維101に、第1繊維101の嵩密度以上のゾル液602を含浸させる。その後、ゲル化が進行すると同時に、この第1繊維101に、シリカエアロゲル102またはゾル液602を含まない第2繊維104を重ね合わせ、ゾルをゲル化させ、2軸ロール603の間を通過させて、所望の厚みとする。
(実施の形態2)
実施の形態1では第1複合層103の片側の表面に第2複合層105が形成されていたが、図10に示すように第1複合層103の両側の表面に第2複合層105を形成することもできる。
101 第1繊維
102 シリカエアロゲル
103 第1複合層
104 第2繊維
105 第2複合層
201a 上ケース
201b 下ケース
202 液晶パネル
203 基板
204 CPU
205 IC部品
206 グラファイトシート
301 シリカ1次粒子
302 シリカ2次粒子
303 空隙
601 ディスペンサ
602 ゾル液
603 2軸ロール
Claims (6)
- 第1繊維にシリカエアロゲルを坦持させた第1複合層と、
第2繊維にシリカエアロゲルを坦持させた第2複合層と
の積層体であり、
前記第1繊維と前記第2繊維とで、目付量が異なり、
前記第2繊維の目付量が前記第1繊維よりも大きく、前記第2繊維の目付量が24g/m2以上34g/m2以下である、断熱材。 - 前記第1複合層の厚みが前記第2複合層より厚く、前記第2複合層の厚みが0.02mm〜0.05mmであることを特徴とする、請求項1に記載の断熱材。
- 前記第1繊維と前記第2繊維は、繊維径が0.1〜30μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の断熱材。
- 発熱箇所と筐体の間に、放熱材と請求項1〜3のいずれか1項記載の前記断熱材が積層して配置されている、機器。
- 目付量が異なる第1繊維と第2繊維のうちの第1繊維の少なくとも片面に第2繊維を積層した積層体を、ゾル液に浸漬し、
前記積層体に含浸したゾル液をゲル化させた後に、ロール間に通すことで所望の厚みに成形し、
前記積層体の中のシリカ粒子を成長させた多孔質構造を形成し、これにシリカエアロゾルを担持させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の断熱材の製造方法。 - 目付量が異なる第1繊維と第2繊維のうちの目付量が小さい方の第1繊維にゾル液を含浸させ、
ゾル液のゲル化が進行中の第1繊維の少なくとも片面に、シリカエアロゾルを含まない第2繊維を重ね合わせ、ロール間に通すことで所望の厚みに成形して、第2繊維に第2繊維のゾル液を含浸させ、
第2繊維と第1繊維の中のシリカ粒子を成長させた多孔質構造を形成し、これにシリカエアロゾルを担持させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の断熱材の製造方法。
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