JP6767356B2 - モデル構築システムおよびモデル構築方法 - Google Patents
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Description
このため、感度の低下の影響を緩和でき、且つモデルが健全であるかどうか判別できる技術の開発が望まれている。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1に表すように、モデル構築システム1は、取得部100、NCLM処理部102、フィルタ部104、モデル構築部106、モデル情報保存部108、変数絞り込み部110、判定部112、健全度算出部114、外部出力部116、規定数データベース120、および変数データベース122を備える。
例えば、出力変数が所定の範囲内にある場合は良、範囲外にある場合は不良との判定が行われる。この場合、健全度算出部114は、それぞれのモデルの出力結果に対してこの判定を行う。そして、良の判定数と不良の判定数をそれぞれ集計する。健全度算出部114は、より多かった方の判定結果を総合的な判定結果とする。
または、健全度算出部114は、各モデルの予測値の中央値または重み付け平均値などを算出する。健全度算出部114は、算出された値をモデル群の代表値とする。健全度算出部114は、代表値が所定の範囲内にある場合は良、範囲外にある場合は不良として、総合的な判定結果を得る。
そして、健全度算出部114は、実際の出力変数(実測値)の判定結果と、総合的な判定結果と、を比較する。このとき、総合的な判定結果が実際の判定結果と一致していれば、構築されたモデル群は総合的に健全と判定される。
または、健全度算出部114は、実測値とモデル群の代表値とを直接比較しても良い。この場合、Mean Square Error(MSE)、Root Mean Square Error(RMSE)、決定係数(R2)、または相関係数などを健全度の指標として用いることができる。
あるいは、モデル群の代表値または総合的な判定結果を正としても良い。各モデルの予測値または判定結果と比較することで、各モデルの健全度を算出することもできる。
複数の入力変数(第1入力変数群)が、NCLMを用いて選択される複数の入力変数(第2入力変数群)に絞り込まれる。絞り込まれた複数の入力変数がフィルタにかけられる。NCLMおよびフィルタによってさらに絞り込まれた複数の入力変数(第3入力変数群)を用いて、1番目のモデルが構築される。
1番目のモデルを構築した際、2番目以降のモデル構築に用いられる複数の入力変数が、1番目のモデルで使用されなかったものに絞り込まれる。この絞り込まれた複数の入力変数が、2番目のモデルを構築する際に、NCLMおよびフィルタによってさらに絞り込まれる。絞り込まれた複数の入力変数を用いて、2番目のモデルが構築される。
以降は、同様の動作が繰り返される。すなわち、n−1番目のモデルを構築した際に、n番目以降のモデル構築に用いられる複数の入力変数が、1、2、・・・n−1番目までのモデルで使用されなかったものに絞り込まれる。この絞り込まれた複数の入力変数の少なくとも一部を用いてn番目のモデルが構築される。
取得部100が、規定数データベース120および変数データベース122から、規定数および変数データを取得する(ステップS1)。NCLM処理部102は、取得された複数の入力変数を、NCLMを用いて選択される複数の入力変数に絞り込む(ステップS2)。フィルタ部104は、NCLMによって絞り込まれた複数の入力変数をフィルタにかけ、予め設定された所定の条件を満たす複数の入力変数に絞り込む(ステップS3)。モデル構築部106は、NCLMおよびフィルタによって絞り込まれた複数の入力変数と、出力変数と、の関係を表すモデルを構築する(ステップS4)。
モデルの感度低下の影響を緩和するためには、複数のモデルを用いて、複数の予測値から総合的にモデルが健全であるかを判別することも考えられる。しかし、複数のモデルの挙動が互いに似たものであると、複数のモデルで同じように感度が低下し、または同じように一時的に大きな誤差が発生しうる。このため、健全度の判別が困難となる。
本実施形態に係るモデル構築システム1では、NCLM処理部102によって複数の入力変数が絞り込まれる。NCLM処理部102で絞り込まれた第2入力変数群に含まれる複数の入力変数は、互いに相関関係が強い。換言すると、NCLM処理部102で絞り込まれた入力変数群と、絞り込まれなかった入力変数群と、の間では、相関関係が弱くなる。従って、これらの入力変数群を用いて構築されたモデルの挙動は、互いに異なったものになり易い。
そして、構築されたモデルは、健全度算出部114によって、それぞれのモデルの健全度、及び、規定数のモデルの総合的な健全度が算出される。これらの総合的な健全度および各モデルの健全度を確認できる。これにより、一部のモデルの出力変数が管理範囲から外れた場合などでも、それがモデルの感度の低下に起因するのか、実際にそのような変動が生じているのか、をより正確に判別することが可能となる。
図4は、第2実施形態に係るモデル構築システム2の構成を表すブロック図である。
第1実施形態に係るモデル構築システム1では、変数絞り込み部110が、第1入力変数群を、モデルの構築に使用されていない入力変数に絞り込んでいた。そして、絞り込まれた第1入力変数群が、NCLM処理部102に入力されていた。
図4に表す第2実施形態に係るモデル構築システム2では、変数絞り込み部110が、第2入力変数群を、モデルの構築に使用されていない入力変数に絞り込む。そして、絞り込まれた第2入力変数群が、フィルタ部104に入力される。
従って、モデル構築システム2では、NCLM処理部102によって絞り込まれなかった、第2入力変数群以外の第1入力変数群は、モデルの構築には使用されない。
図5に表すように、1番目のモデルは、第1実施形態に係るモデル構築システム1と同様に、NCLMおよびフィルタによって絞り込まれた入力変数を用いて構築される。以降のモデルは、NCLMによって絞り込まれたが、フィルタによって絞り込まれなかった入力変数を用いて構築されていく。
ステップS21〜ステップS25は、それぞれ、図3に表したフローチャートのステップS1〜S5と同様に実行される。変数絞り込み部110は、ステップS22で絞り込まれた変数を、ステップS24で使用しなかった変数に絞り込む(ステップS26)。判定部112は、構築したモデルの数が規定数に達しているか判定する(ステップS27)。モデルの数が規定数に達していない場合、ステップS26で絞り込まれた入力変数を基に、ステップS23〜S26が再度実行される。モデルの数が規定数に達した後は、ステップS28〜S32が、それぞれ、図3に表したフローチャートのステップS8〜S12と同様に実行される。
図7は、第3実施形態に係るモデル構築システム3の構成を表すブロック図である。
図7に表す第3実施形態に係るモデル構築システム3では、変数絞り込み部110が、第1入力変数群を、モデルの構築に使用されていない入力変数に絞り込む。そして、絞り込まれた第1入力変数群が、第2入力変数群としてフィルタ部104に入力される。
すなわち、モデル構築システム1では、各モデルを構築する際に、毎回NCLM処理部102による入力変数の絞り込みが行われていた。モデル構築システム3では、NCLM処理部102による入力変数の絞り込みが、最初のモデルの構築時のみ行われる。
図8に表すように、1番目のモデルは、第1実施形態に係るモデル構築システム1と同様に、NCLMおよびフィルタによって絞り込まれた入力変数を用いて構築される。2番目のモデルは、NCLMおよびフィルタによって絞り込まれなかった入力変数を、フィルタで絞り込んだものを用いて構築される。以降のモデルは、フィルタによって絞り込まれなかった入力変数をフィルタで絞り込んだものを用いて構築されていく。
ステップS41〜ステップS45は、それぞれ、図3に表したフローチャートのステップS1〜S5と同様に実行される。変数絞り込み部110は、ステップS41で取得された複数の入力変数を、ステップS44で使用しなかった変数に絞り込む(ステップS46)。判定部112は、構築したモデルの数が規定数に達しているか判定する(ステップS47)。モデルの数が規定数に達していない場合、ステップS46で絞り込まれた入力変数を基に、ステップS43〜S46が再度実行される。モデルの数が規定数に達した後は、ステップS48〜S52が、それぞれ、図3に表したフローチャートのステップS8〜S12と同様に実行される。
従って、本実施形態に係るモデル構築システム3によれば、各モデルの出力変数に対する精度を高めつつ、挙動が互いに異なる複数のモデルを、第1実施形態よりも簡便に構築することが可能である。
図10は、第4実施形態に係るモデル構築システム4の構成を表すブロック図である。
図10に表す第4実施形態に係るモデル構築システム4は、例えば、変数絞り込み部110を備えていない点で、第1〜第3実施形態に係るモデル構築システムと異なる。モデル構築システム4では、NCLM処理部102により、複数の入力変数の組が生成される。すなわち、NCLM処理部102は、第1入力変数群から複数の第2入力変数群を生成する。生成される第2入力変数群の数が規定数より多い場合、例えば、NCLM処理部102は、複数の第2入力変数群を、出力変数をより良く説明できる規定数の第2入力変数群に絞り込む。
図11に表すように、NCLMを用いて複数の入力変数の組(複数の第2入力変数群)が生成される。続いて、それぞれの第2入力変数群がフィルタに掛けられる。そして、それぞれの第2入力変数群について、モデルが構築される。
取得部100が、規定数データベース120および変数データベース122から、規定数および変数データを取得する(ステップS61)。NCLM処理部102は、取得された複数の入力変数から、NCLMを用いて選択される複数の入力変数の組(複数の第2入力変数群)を生成する(ステップS62)。フィルタ部104は、複数の第2入力変数群を、それぞれ、所定の条件を満たす複数の第3入力変数群に絞り込む(ステップS63)。
図13は、第1実施例における出力変数と入力変数とを例示する図である。
図14は、第1実施例における出力変数とNCLMによって選択された入力変数とを例示する図である。
図15は、第1実施例における出力変数とフィルタによって選択された入力変数とを例示する図である。
図16は、第1実施例における実測値と各モデルの予測値を表すグラフである。
図17は、第2実施例における出力変数と入力変数とを例示する図である。
図18は、第2実施例における出力変数とNCLMによって選択された入力変数とを例示する図である。
図19は、第2実施例における各モデルの特性を例示する表である。
図20は、第2実施例における実測値と各モデルの予測値を表すグラフである。
モデル構築装置5は、例えば、入力装置200、出力装置202、およびコンピュータ204を備える。コンピュータ204は、例えば、ROM(Read Only Memory)206、RAM(Random Access Memory)208、CPU(Central Processing Unit)210、および記憶装置HDD(Hard Disk Drive)212を有する。
出力装置202は、モデル構築システム1によって得られる出力結果を、ユーザに対して出力するためのものである。出力装置202は、ディスプレイやプリンタなどである。
Claims (8)
- 複数の入力変数を含む第1入力変数群を、Nearest Correlation Louvain Method(NCLM)を用いて選択される第2入力変数群に絞り込むNCLM処理部と、
前記第2入力変数群を、所定の条件を満たす第3入力変数群に絞り込むフィルタ部と、
前記第3入力変数群と、出力変数と、の関係を表すモデルを構築するモデル構築部と、
前記第1入力変数群を、前記モデルの構築に使用されていない前記入力変数に絞り込む変数絞り込み部と、
構築された前記モデルの数が規定数に達したか判定し、前記モデルの数が前記規定数に達していない場合、前記変数絞り込み部によって絞り込まれた前記第1入力変数群を、前記NCLM処理部に出力する判定部と、
前記規定数の前記モデルの総合的な健全度と、それぞれの前記モデルの健全度と、を算出する健全度算出部と、
を備えたモデル構築システム。 - 複数の入力変数を含む第1入力変数群を、Nearest Correlation Louvain Method(NCLM)を用いて選択される第2入力変数群に絞り込むNCLM処理部と、
前記第2入力変数群を、所定の条件を満たす第3入力変数群に絞り込むフィルタ部と、
前記第3入力変数群と、出力変数と、の関係を表すモデルを構築するモデル構築部と、
前記第2入力変数群を、前記モデルの構築に使用されていない前記入力変数に絞り込む変数絞り込み部と、
構築された前記モデルの数が規定数に達したか判定し、前記モデルの数が前記規定数に達していない場合、前記変数絞り込み部によって絞り込まれた前記第2入力変数群を、前記フィルタ部に出力する判定部と、
前記規定数の前記モデルの総合的な健全度と、それぞれの前記モデルの健全度と、を算出する健全度算出部と、
を備えたモデル構築システム。 - 複数の入力変数を含む第1入力変数群を、Nearest Correlation Louvain Method(NCLM)を用いて選択される第2入力変数群に絞り込むNCLM処理部と、
前記第2入力変数群を、所定の条件を満たす第3入力変数群に絞り込むフィルタ部と、
前記第3入力変数群と、出力変数と、の関係を表すモデルを構築するモデル構築部と、
前記第1入力変数群を、前記モデルの構築に使用されていない前記入力変数に絞り込む変数絞り込み部と、
構築された前記モデルの数が規定数に達したか判定し、前記モデルの数が前記規定数に達していない場合に、前記変数絞り込み部によって絞り込まれた前記第1入力変数群を、前記第2入力変数群として前記フィルタ部に出力する判定部と、
前記規定数の前記モデルの総合的な健全度と、それぞれの前記モデルの健全度と、を算出する健全度算出部と、
を備えたモデル構築システム。 - 複数の入力変数を含む第1入力変数群から、Nearest Correlation Louvain Method(NCLM)を用いて選択される複数の第2入力変数群を生成するNCLM処理部と、
前記複数の第2入力変数群を、それぞれ、所定の条件を満たす複数の第3入力変数群に絞り込むフィルタ部と、
前記複数の第3入力変数群のそれぞれと、出力変数と、の関係を表す複数のモデルを構築するモデル構築部と、
前記複数のモデルの総合的な健全度と、それぞれの前記モデルの健全度と、を算出する健全度算出部と、
を備えたモデル構築システム。 - それぞれの前記モデルの健全度、それぞれの前記モデルの出力変数、および前記総合的な健全度を外部に出力する外部出力部をさらに備えた請求項1〜4のいずれか1つに記載のモデル構築システム。
- 前記複数の入力変数は、実測値に基づく請求項1〜5のいずれか1つに記載のモデル構築システム。
- 複数の入力変数を含む第1入力変数群を、Nearest Correlation Louvain Method(NCLM)を用いて選択される第2入力変数群に絞り込む第1ステップと、
前記第2入力変数群を、所定の条件を満たす第3入力変数群に絞り込む第2ステップと、
前記第3入力変数群と、出力変数と、の関係を表すモデルを構築する第3ステップと、
前記第1入力変数群を、前記第3ステップにおいて前記モデルの構築に使用されていない前記入力変数に絞り込む第4ステップと、
を備えたモデル構築方法であって、
構築された前記モデルの数が規定数に達するまで、前記第4ステップにおいて絞り込まれた前記第1入力変数群を基に、前記第1ステップ乃至前記第4ステップを繰り返し、
前記規定数の前記モデルの総合的な健全度と、それぞれの前記モデルの健全度と、を算出する第5ステップをさらに備えたモデル構築方法。 - 前記複数の入力変数は、実測値に基づく請求項7記載のモデル構築方法。
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