JP6767176B2 - 端子圧着の良否判定装置および良否判定方法 - Google Patents

端子圧着の良否判定装置および良否判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、電線の端部に端子が良好に圧着されたか否かを判定する端子圧着の良否判定装置および良否判定方法に関する。
従来から、ワイヤハーネスの製造等において、電線の端部に端子を圧着する端子圧着装置が用いられている。端子が良好に圧着されなかった端子付き電線は不良品となるため、端子圧着の際に、端子が良好に圧着されたか否かを検査することが望まれる。そこで従来から、電線の端部に端子が良好に圧着されたか否かを判定する端子圧着の良否判定装置が利用されている。特許文献1には、端子圧着装置のベース板が受ける圧力を圧力センサにより検出し、その圧力に基づいて端子圧着の良否を判定する良否判定装置が記載されている。上記良否判定装置では、まず、良品について、端子圧着処理の経過時間に対する圧力の変化を表す圧力波形を生成する。以下、この圧力波形を基準波形という。そして、検査品の圧力波形(以下、検査波形という)と基準波形とを比較し、それらの差が予め定めた値よりも大きいか否かに基づいて、検査品が良品か不良品かを判定する。
上記良否判定装置では、基準波形は以下のように設定される。すなわち、まず、複数の電線および端子を用いて良好な端子圧着を行ったときの圧力波形を用意する。以下、端子圧着が良好に行われた電線および端子のことを、良品サンプルという。そして、それら複数の良品サンプルの圧力波形の平均を基準波形とする。また、それらの標準偏差をσとしたときに、基準波形から±3σを閾値として設定する。検査時には、所定時間間隔毎に圧力波形をサンプリングし、閾値を超えた回数の全サンプリング数に対する割合が許容値を超えた場合に、不良と判定する。
特許文献2には、圧着不良の複数の態様を考慮した良否判定装置が記載されている。特許文献2に記載された良否判定装置では、圧着不良の態様毎に、検査波形と基準波形との差が最も大きくなる時点を予め一つ特定しておく。そして、複数の態様に対応する複数の時点のそれぞれにおいて、検査波形の圧力値と基準波形の圧力値との差が、所定値(公差)を超えたか否かを判定する。特許文献2には、公差の具体例として、6σ(X)/AVE(X)、および、(良品平均−不良品平均)/2が挙げられている。なお、σ(X)、AVE(X)は、それぞれ良品サンプルの標準偏差、平均値である。
特開2005−135820号公報 特開2014−56796号公報
特許文献1および2の良否判定装置では、良否判定の基準となる値(閾値)は、良品サンプルの平均値からどれだけずれているかに基づいて設定されている。閾値の設定にあたって、不良品のばらつきは考慮されていない。ところが、たとえ不良品の平均値が同じであっても、不良品のばらつき度合いが異なると、不良品が良品と見なされる可能性は異なることとなる。
図27(a)および(b)は、良品の平均値、良品の標準偏差、および不良品の平均値は同じであるが、不良品の標準偏差が異なる場合の例を示す図である。図27(b)の方が図27(a)よりも不良品のばらつきが大きく、標準偏差が大きい。閾値は良品の平均値、または平均値および標準偏差に基づいて設定されるので、図27(a)および(b)の例において閾値は等しい。なお、ここでは、公差D=(良品平均−不良品平均)/2としている。ただし、公差D=6σ(X)/AVE(X)であっても同様である。この例では、図27(b)の不良品の方が、図27(a)の不良品よりも、閾値を超える割合が多いことが分かる。すなわち、図27(b)の方が、不良品が良品と誤認される可能性が高いことが分かる。従来の良否判定装置では、このようなばらつきの相違を考慮することができなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より精度の高い良品判定を行うことができる端子圧着の良否判定装置および良否判定方法を提供することである。
本発明に係る端子圧着の良否判定装置は、端子圧着装置による端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得する圧力波形取得部と、前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するエリア面積算出部と、前記複数のエリアに含まれる1つまたは2つ以上のエリアを用いて判定エリアを抽出する判定エリア抽出部と、前記判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、に基づいて閾値を設定する閾値設定部と、前記端子圧着装置により検査品の端子圧着が行われたときに、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定する判定部と、を備えている。
上記良否判定装置によれば、端子圧着の良否判定の基準となる閾値は、判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて設定される。よって、良品の平均値、良品のばらつき、および不良品の平均値に加え、不良品のばらつきをも考慮した上で、閾値を設定することができる。よって、不良品を良品と誤認する可能性を低減することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
また、上記良否判定装置は、圧力波形の一時点ではなく、ある程度の幅を有するエリア毎に計算を行う。そのため、膨大な数の時点毎に計算を行うことは不要であり、計算時間を短縮することができる。また、突発的に生じる外乱(ノイズ)の影響を受けにくいので、外乱による判定精度の低下を抑制することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記判定エリア抽出部は、前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と前記各エリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択する有効エリア選択部と、前記有効エリアを用いて前記判定エリアを決定する判定エリア決定部と、を有している。
上記態様によれば、良品サンプルおよび不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差に基づいて、良品と不良品との区別が付きやすいエリアを有効エリアとして選択することができる。そして、選択された有効エリアを用いて判定エリアを決定することができる。よって、良品と不良品とを比較的明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記判定エリア抽出部は、前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値μOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σNGを算出するエリア別算出部を有し、前記有効エリア選択部は、m、nを1以上の実数としたときに、μNG>μOKのときのB=(μNG−n×σNG)−(μOK+m×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−n×σOK)−(μNG+m×σNG)が大きくなるほど値が大きくなる第1変数に基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されている。
上記態様によれば、良品と不良品との区別が付きやすいエリアを有効エリアとして選択することができる。良品と不良品とを比較的明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1変数は、μNG>μOKのときの分離度=[(μNG−n×σNG)−(μOK+m×σOK)]/(μNG−μOK)、または、μOK>μNGのときの分離度=[(μOK−n×σOK)−(μNG+m×σNG)]/(μOK−μNG)である。
上記態様によれば、良品と不良品との区別が付きやすいエリアを有効エリアとして選択することができる。良品と不良品とを比較的明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、m=n=3である。
上記態様によれば、良品と不良品との区別が付きやすいエリアを有効エリアとして選択することができる。良品と不良品とを比較的明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、前記第1変数の値が最も大きい1つのエリアを有効エリアとして選択するように構成されている。前記判定エリア決定部は、前記有効エリアを判定エリアとするように構成されている。
上記態様によれば、判定エリアを迅速かつ簡単に決定することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、前記第1変数の値がより大きい2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されている。前記判定エリア決定部は、前記2つ以上の有効エリアを用いて判定エリアを決定するように構成されている。
上記態様によれば、複数の有効エリアを用いて判定エリアを決定するので、より高度な判定が可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、少なくとも前記第1変数の値が大きい順に、または、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の小さい順に、2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されている。前記判定エリア決定部は、選択された有効エリアに対して重み付けを行った後、重み付けされた有効エリアを組み合わせてなる組合せエリアを作成する組合せエリア作成部と、前記組合せエリアから判定エリアを決定する組合せエリア決定部と、を有している。
上記態様によれば、更に良好な良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、少なくとも前記第1変数の値が1番目に大きい第1エリア、2番目に大きい第2エリア、3番目に大きい第3エリアを有効エリアとして選択するように構成されている。前記判定エリア決定部は、前記第1エリアと前記第2エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第1エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第2エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第1エリアと前記第2エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリアを含む複数の組合せエリアを作成する組合せエリア作成部と、前記各組合せエリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と前記各組合せエリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて、前記複数の組合せエリアのうちいずれか1つを判定エリアとする組合せエリア決定部と、を有している。
上記態様によれば、複数の有効エリアを適宜足し合わせることにより、1つ1つの有効エリアよりも良品と不良品との区別が付きやすいエリアを作成することができ、そのようなエリアを判定エリアとすることができる。よって、良品と不良品とをより明確に区別することができ、より一層精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記判定エリア決定部は、前記各組合せエリアの良品サンプルのエリア面積の平均値μOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σNGを算出する組合せエリア別算出部を有している。前記組合せエリア決定部は、r、sを1以上の実数としたときに、前記組合せエリア作成部が作成した複数の組合せエリアのうち、μNG>μOKのときのB=(μNG−r×σNG)−(μOK+s×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−r×σOK)−(μNG+s×σNG)が大きくなるほど大きくなる第2変数の値が最も大きい組合せエリアを、前記判定エリアとするように構成されている。
上記態様によれば、複数の組合せエリアのうち、良品と不良品との区別がより付きやすい組合せエリアを判定エリアとすることができる。よって、良品と不良品とを明確に区別することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第2変数は、μNG>μOKのときの分離度=[(μNG−r×σNG)−(μOK+s×σOK)]/(μNG−μOK)、または、μOK>μNGのときの分離度=[(μOK−r×σOK)−(μNG+s×σNG)]/(μOK−μNG)である。
上記態様によれば、良品と不良品とを明確に区別することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、r=s=3である。
上記態様によれば、良品と不良品とを明確に区別することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記組合せエリア作成部は、前記複数の組合せエリアを作成する際に、少なくとも前記第1エリア、前記第2エリア、前記第3エリアに対し重み付けを行うように構成されている。
上記態様によれば、組合せエリアを作成する際に、良品と不良品との区別がより付きやすい組合せエリアを作成することができる。よって、良品と不良品とを明確に区別することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記組合せエリア作成部は、標準偏差が小さいほど重み付けが大きくなるような重み付けを行うように構成されている。
上記態様によれば、良品と不良品との区別がより付きやすい組合せエリアを作成することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記組合せエリア作成部は、分離度が大きいほど重み付けが大きくなるような重み付けを行うように構成されている。
上記態様によれば、良品と不良品との区別がより付きやすい組合せエリアを作成することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記判定エリア抽出部は、前記複数のエリアのうち、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の値が小さい順に1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択する有効エリア選択部と、前記有効エリアを用いて前記判定エリアを決定する判定エリア決定部と、を有している。
上記態様によれば、不良品サンプルの分布のばらつきがより少ないエリアを、有効エリアとして選択することができる。これにより、良好な良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記閾値設定部は、前記判定エリアにおける良品サンプルのエリア面積の平均値μdOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σdOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μdNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σdNGを算出する判定エリア算出部と、p、qを1以上の実数としたときに、μdNG>μdOKかつ(μdNG−p×σdNG)>(μdOK+q×σdOK)のときの(μdNG−p×σdNG)と(μdOK+q×σdOK)との間の所定値、または、μdOK>μdNGかつ(μdOK−p×σdOK)>(μNG+q×σdNG)のときの(μdOK−p×σdOK)と(μdNG+q×σdNG)との間の所定値を、閾値として決定する閾値決定部と、を有している。
上記態様によれば、良品と不良品との区別が付きやすい閾値を設定することができる。このような閾値を用いることにより、良品と不良品とを明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記端子圧着装置は、電線の端部および端子が載置されるアンビルと、前記アンビルに対して接近および離反が可能なクリンパと、前記クリンパを前記アンビルに対して接近および離反させる電動式のアクチュエータと、を有している。前記端子圧着の進行度合いは、経過時間、前記クリンパの位置、前記クリンパの移動距離、前記クリンパの速度、前記クリンパの加速度、前記アクチュエータに供給される電流、前記アクチュエータの作動位置のいずれか一つである。
上記態様によれば、良好な圧力波形を得ることができ、端子圧着の良否判定を好適に行うことができる。更に、良品サンプルや不良品サンプル及び検査品を端子圧着した際のそれぞれの圧力波形を、互いの端子圧着の進行度合いに合わせて精度よく位置合わせし、対比させることができるので、端子圧着の良否判定を好適に行うことができる。
本発明に係る端子圧着の良否判定方法は、端子圧着装置により複数の良品サンプルおよび複数の不良品サンプルの端子圧着を行い、前記各サンプルの端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得するステップと、前記各サンプルの前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するステップと、前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記各エリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とを算出するステップと、前記良品サンプルおよび前記不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差に基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するステップと、前記有効エリアを用いて判定エリアを抽出するステップと、前記判定エリアにおける前記良品サンプルおよび前記不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差に基づいて閾値を設定するステップと、前記端子圧着装置により検査品の端子圧着を行い、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定するステップと、を含んでいる。
本発明によれば、より精度の高い良品判定を行うことができる端子圧着の良否判定装置および良否判定方法を提供することができる。
端子圧着装置の正面図である。 端子圧着装置の側面図である。 良否判定装置のブロック図である。 CPUの機能ブロック図である。 閾値の設定方法のフローチャートである。 (a)は良品サンプルの平面図、(b)〜(d)は不良品サンプルの平面図である。 圧力波形および分割エリアを表す図である。 各エリアにおける各サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA1における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA2における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA3における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA4における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA5における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA6における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA7における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA8における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA9における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 エリアA10における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 分離度C=B/AのうちのAおよびBの説明図である。 組合せエリアA5+A6における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 組合せエリアA6+A7における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 組合せエリアA5+A7における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 組合せエリアA5+A6+A7における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布データを表す図である。 判定エリアにおける閾値を表す図である。 実施形態に係る端子圧着の良否判定方法のフローチャートである。 他の実施形態に係る端子圧着の良否判定方法のフローチャートである。 (a)および(b)は、良品および不良品の確率分布と閾値との関係を表す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態に係る端子圧着の良否判定装置(以下、単に「良否判定装置」という)は、端子圧着装置が電線の端部に端子を圧着したときに、端子が良好に圧着されたか否かを判定する装置である。
(端子圧着装置の構成)
まず、図1および図2を参照しながら、端子圧着装置1の構成について説明する。図1は端子圧着装置1の正面図、図2は端子圧着装置1の側面図である。端子圧着装置1は、アンビル2と、昇降可能なクリンパ3と、クリンパ3を昇降させるモータ4とを備えている。モータ4は、モータ4の回転位置を検出可能なサーボモータにより構成されている。ただし、モータ4の種類は特に限定されず、サーボモータ以外のモータであってもよい。モータ4は、アンビル2に対しクリンパ3を接近および離反させる電動式のアクチュエータの一例である。しかし、アクチュエータはモータ4に限定される訳ではない。アクチュエータとして、クリンパ3を昇降可能な任意のアクチュエータを用いることができる。
図1に示すように、アンビル2の側方には、端子供給装置5が配置されている。端子供給装置5は、複数の端子10が繋がってなる端子群11をアンビル2に向けて順次供給するように構成されている。クリンパ3とアンビル2との間に電線12および端子10を配置した状態でクリンパ3が下降すると、端子10はクリンパ3により、隣の端子10から切り離されると共に、電線12に圧着される。本実施形態では、モータ4、クリンパ3、およびアンビル2は、端子10に圧力を加えることによって端子10を電線12に圧着させる圧着部を構成している。
電線12の端部に端子10を圧着する際に、圧着部には圧力が生じる。本実施形態では、圧着部に発生する圧力を検出する圧力センサ21が設けられている。ここでは圧力センサ21は、アンビル2に接続された圧電素子により構成されている。ただし、圧力センサ21の具体的構成は何ら限定されない。圧電素子に限らず、圧力を検出し得る任意のセンサを好適に用いることができる。圧力センサ21はアンビル2に直接接続されていてもよいが、本実施形態では間接的に接続されている。すなわち、圧力センサ21とアンビル2との間に、他の部材が介在している。本明細書では特に限定しない限り、「接続」には、直接接続されている場合と、他の部材を介して間接的に接続されている場合との両方が含まれる。また、圧力センサ21は、圧着部のいずれかの箇所に発生する圧力を検出するように配置されていればよく、必ずしもアンビル2に接続されている必要はない。圧力センサ21は、例えば、クリンパ3に接続されていてもよい。また、端子圧着に伴って発生する圧力を検出できる限り、圧着部以外の箇所に接続されていてもよい。
圧力センサ21は、コントローラ20に電気的に接続されている。なお、「電気的に接続されている」とは、有線または無線により通信可能に接続されていることを意味する。コントローラ20は、端子圧着装置1に内蔵されたマイクロコンピュータであってもよく、端子圧着装置1の外部に配置されたコンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ)であってもよい。本実施形態では、圧力センサ21とコントローラ20とは、電線により接続されている。圧力センサ21は、圧力を受けると、その圧力の大きさに応じた電圧値または電流値を出力するように構成されている。コントローラ20は、圧力センサ21から受ける電圧または電流の値に基づいて、圧着部に発生した圧力を検出する。
以上、端子圧着装置1の構成を説明したが、上記の端子圧着装置1は一例に過ぎない。本発明に係る良否判定装置が適用される端子圧着装置は、何ら限定されない。本発明に係る良否判定装置は、公知の各種の端子圧着装置に適用可能である。
(良否判定装置の構成)
次に、良否判定装置100の構成について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る良否判定装置100は、前述の圧力センサ21と、A/D変換器22と、コントローラ20と、ディスプレイ26とを備えている。良否判定装置100は、ハードディスクなどの外部メモリ27を更に備えていてもよい。コントローラ20は、CPU30と、ROM24と、RAM25とを含んでいる。モータ4にはサーボアンプ8が接続され、サーボアンプ8はコントローラ20に接続されている。
図4は、CPU30の機能ブロック図である。詳細については後述するが、CPU30は後述する処理を実行する際に、圧力波形取得部40、エリア面積算出部50、判定エリア抽出部60、閾値設定部70、および判定部80として機能する。判定エリア抽出部60は、有効エリア選択部61、エリア別算出部62、および判定エリア決定部63を有している。判定エリア決定部63は、組合せエリア作成部64、組合せエリア別算出部65、および組合せエリア決定部66を含んでいる。
(良否判定方法)
次に、良否判定装置100が行う良否判定の方法について説明する。良否判定装置100は、検査品の端子圧着が行われたときに、所定の検出値(後述する判定エリアのエリア面積)が予め定めた閾値を超えたか否かに基づいて、端子圧着の良否を判定する。始めに、閾値の設定方法について説明する。
図5は、閾値の設定方法のフローチャートである。まず、ステップS1において、複数組の電線12および端子10を準備する。本明細書では、閾値の設定のために用いられる電線12およびその電線12の端部に圧着される端子10のことを「サンプル」ということとする。ステップS1では、複数の良品サンプルと、複数の不良品サンプルとを準備する。
良品サンプルとは、良好に圧着される一組の電線12および端子10のことをいう。不良品サンプルとは、良好に圧着されない一組の電線12および端子10のことをいう。図6(a)は良品サンプルを表す。良品サンプルでは、端子10のインシュレーションバレル10aが電線12の被覆12aに圧着され、端子10のワイヤバレル10bが電線12の芯線12bに圧着されている。
図6(b)〜(d)は不良品サンプルの例を表す。例えば図6(b)〜(d)に示すように、端子10の圧着不良には様々な態様がある。図6(b)は、電線12の一部の芯線12bがワイヤバレル10bに圧着されていない不良品サンプル(いわゆる芯線こぼれ)を表している。図6(c)は、電線12の芯線12bがワイヤバレル10bに圧着されておらず、インシュレーションバレル10aに圧着されている不良品サンプル(いわゆる芯線下がり)を表している。図6(d)は、電線12の被覆12aがワイヤバレル10bに圧着された不良品サンプル(いわゆる被覆噛み)を表している。本実施形態では、圧着不良の態様毎に複数の不良品サンプルを準備する。
次に、ステップS2において、端子圧着装置1を用いて、良品サンプルおよび不良品サンプルに対し端子圧着処理を行う。そして、各サンプルについて、圧力波形を取得する(図7参照)。ここで圧力波形とは、端子圧着装置1による端子圧着処理の進行度合いに対する、圧力センサ21により検出される圧力Pの変化を表す波形のことである。本実施形態では、端子圧着処理の進行度合いを表す変数として、端子圧着処理の経過時間tが用いられる。ただし、上記変数は端子圧着処理の進行度合いを表すことができるものであれば足り、端子圧着処理の経過時間tに限られない。なお、ステップS2の処理を行うとき、CPU30は圧力波形取得部40として機能する。取得した圧力波形は、サンプル波形としてRAM25に記憶される。RAM25は、良品サンプルおよび不良品サンプルの圧力波形を記憶するサンプル波形記憶部の一例である。ただし、サンプル波形記憶部はRAM25に限らず、外部メモリ27等であってもよい。
ステップS3では、図7に示すように、各サンプルの圧力波形を経過時間毎に複数のエリアに分割する。ここでは、圧力波形を10個のエリアA1、A2、A3、A4、・・・、A10に分割することとする。なお、エリアの分割数は特に限定されない。各エリアの幅(本実施形態では時間幅)は一定であってもよく、一定でなくてもよい。CPU30は、圧力波形を分割する際、圧力波形分割部(図示せず)として機能する。次に、CPU30は、エリア毎に、圧力波形により囲まれる部分の面積(以下、エリア面積という)を算出する。例えば、エリアA4では、点P1、点P2、点P3、および点P4によって囲まれる領域の面積がエリア面積となる。CPU30は、各エリアのエリア面積を算出する際、エリア面積算出部50として機能する。
次に、ステップS4に進み、エリア毎に、良品サンプルのエリア面積および各態様の不良品サンプルのエリア面積を集計する。ステップS2において、良品サンプルの圧力波形および各態様の不良品サンプルの圧力波形は、それぞれ複数取得されている。そのため、良品サンプルおよび各態様の不良品サンプルのそれぞれについて、エリア毎に、図8に示すような確率分布(正規分布)のデータが得られる。CPU30は、エリア毎に、良品サンプルの平均値μOK、良品サンプルの標準偏差σOK、各態様の不良品サンプルの平均値μNG、各態様の不良品サンプルの標準偏差σNGを算出する。この際、CPU30はエリア別算出部62として機能する。
図9〜18は、それぞれエリアA1〜A10における良品サンプルの正規分布と所定の態様の不良品サンプルの正規分布とを比較した図である。良品サンプルのエリア面積と不良品サンプルのエリア面積との差が小さい場合、例えば図10に示すように、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが近づく傾向が見られる。逆に、良品サンプルのエリア面積と不良品サンプルのエリア面積との差が大きい場合、例えば図14に示すように、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが離れる傾向が見られる。良品サンプルのエリア面積と不良品サンプルのエリア面積との差が大きいほど、不良品サンプルの正規分布は良品サンプルの正規分布から分離する。良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが重なる部分は、良品か不良品かの区別がし難い部分である。言い換えると、不良品であっても良品と誤認されるおそれがある部分である。一方、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが分離している場合、良品と不良品との区別が容易となる。そこで、本実施形態に係る良否判定装置100では、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布との重なりが少ないエリアを選択し、選択したエリアを利用して良否判定を行う。なお、以下では、このようにして選択されるエリアを有効エリアという。
ステップS5では、CPU30が有効エリアの選択を行う。良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが分離しているエリアは、有効エリアとして好適である。そこで、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが最も分離しているエリアを有効エリアとして選択してもよい。しかし、全てのエリアにおいて、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが重なっている場合もある。その場合、1つのエリアだけでは、良品と不良品とを区別することが難しい。ところが、複数のエリアを組み合わせることにより、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布との重なりをより少なくすることができ、または、重なりをなくすことができる。そこで、本実施形態では、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布との重なりがなくなるように、または、重なりができるだけ少なくなるように、有効エリアとして複数のエリアを選択し、それらを適宜足し合わせたエリア(以下、組合せエリアという)を考える。
本実施形態では、全エリアのうち、分離度が1番目に大きいエリア、2番目に大きいエリア、3番目に大きいエリアを有効エリアとして選択する。ただし、有効エリアの選択方法は特に限定されない。なお、分離度Cは、m、nを1以上の実数(例えば自然数)としたときに、μNG>μOKのときには、C=B/A=[(μNG−m×σNG)−(μOK+n×σOK)]/(μNG−μOK)で定義され(図19参照)、μOK>μNGのときには、C=[(μOK−m×σOK)−(μNG+n×σNG)]/(μOK−μNG)で定義される。本実施形態では、m=n=3とする。ここでは、エリアA5、A6、A7が有効エリアとして選択される。CPU30は、有効エリアを選択する際に、有効エリア選択部61として機能する。
有効エリアA5〜A7から組合せエリアを作成する際に、有効エリアA5〜A7のデータをそのまま用いることも勿論可能である。しかし、図13〜15から分かるように、有効エリアA5〜A7の中でも、相対的に、良品サンプルまたは不良品サンプルの正規分布のばらつきが大きいものと小さいものとが存在する。ばらつきが小さいデータほど誤差が発生しにくいので、良否判定にとって好ましい。そこで本実施形態では、ステップS6において、有効エリアA5〜A7の組合せに際して、データのばらつきの小さいものほど重み付けが大きくなるような重み付けを行う。有効エリアA5、A6、A7の重み付け係数をそれぞれK5、K6、K7とすると、本実施形態では、K5=k/σ5、K6=k/σ6、K7=k/σ7に設定される。ここで、kは一定値であり、σ5、σ6、σ7は、それぞれ有効エリアA5、A6、A7における良品サンプルの標準偏差である。なお、σ5、σ6、σ7は、それぞれ有効エリアA5、A6、A7における不良品サンプルの標準偏差としてもよい。本実施形態では、K5<K6<K7となる。ただし、上記の重み付け係数は一例であり、重み付けの具体的手法は特に限定されない。例えば、分離度が大きいほど重み付けが大きくなるように、有効エリアの重み付けを行ってもよい。
ステップS7では、重み付けを行った後の有効エリアを組合せることにより、組合せエリアを作成する。ここでは、重み付けを行った後の有効エリアA5、A6、A7を対象として、組合せエリアA5+A6、A6+A7、A7+A5、A5+A6+A7を作成する。CPU30は、有効エリアの重み付けを行う際、および、組合せエリアを作成する際に、組合せエリア作成部64として機能する。次に、CPU30は、組合せエリア毎に良品サンプルの平均値μOK、良品サンプルの標準偏差σOK、各態様の不良品サンプルの平均値μNG、各態様の不良品サンプルの標準偏差σNGを算出する。この際、CPU30は、組合せエリア別算出部65として機能する。図20、21、22、23は、それぞれ組合せエリアA5+A6、A6+A7、A5+A7、A5+A6+A7における良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布を示す図である。
次に、ステップS8に進み、組合せエリアの中から最も良否判定に適したものを判定エリアとして決定する。本実施形態では、ステップS7で作成した組合せエリアA5+A6、A6+A7、A5+A7、A5+A6+A7のそれぞれの分離度を算出し、分離度の最も大きいものを判定エリアとする。ここでは、分離度が最も大きい組合せエリアはA6+A7である。そのため、組合せエリアA6+A7が判定エリアとなる。CPU30は、複数の組合せエリアの中から判定エリアを決定する際、組合せエリア決定部66として機能する。
次に、ステップS9に進み、判定エリアにおける良品サンプルおよび不良品サンプルの正規分布から、閾値Eを設定する(図24参照)。この際、CPU30は閾値設定部70として機能する。閾値Eは、良品サンプルと不良品サンプルとを分ける境界値となり得るものである。閾値Eの具体的な設定方法は何ら限定されないが、例えば、判定エリアにおける良品サンプルのエリア面積の平均値をμdOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差をσdOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値をμdNG、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差をσdNGとしたときに(なお、このときにCPU30は判定エリア算出部71として機能する。)、(μdNG−p×σdNG)と(μdOK+q×σdOK)との間の所定値を、閾値Eとして設定することができる。なお、p、qは1以上の実数(例えば自然数)である。例えば、(μdNG−3σdNG)と(μdOK+3σdOK)との間の所定値を閾値Eとしてもよい。また、(μdNG−p×σdNG)を閾値Eとしてもよい。例えば、閾値E=μdNG−3σdNGとしてもよく、閾値E=μdNG−6σdNGとしてもよい。(μdOK+q×σdOK)を閾値Eとしてもよい。例えば、閾値E=μdOK+3σdOKとしてもよく、閾値E=μdOK+6σdOKとしてもよい。CPU30は、閾値を決定する際、閾値決定部72として機能する。
以上のようにして、良否判定の基準となる閾値Eが設定される。設定された閾値Eは、RAM25または外部メモリ27に保存される。なお、上記のステップにおいて、圧力波形や各エリアの良品および不良品の正規分布、平均値および標準偏差などをディスプレイ26に表示するようにしてもよい。
良否判定装置100による良否判定は以下のようにして行われる(図25参照)。ここでは、良否判定の対象となる1組の電線12および端子10のことを検査品という。良否判定装置100は、端子圧着装置1が検査品の端子圧着を行う際に、圧力センサ21からの信号を受け、検査品の圧力波形を取得する(ステップS11)。そして、この圧力波形をエリアA1〜A10に分割する(ステップS12)。次に、有効エリアA5〜A7を選択し(ステップS13)、有効エリアA5〜A7に前述と同様の重み付けを行った後(ステップS14)、判定エリアA6+A7を抽出し、判定エリアA6+A7のエリア面積を算出する(ステップS15)。そして、検査品の判定エリアA6+A7のエリア面積と閾値Eとの大小を比較する(ステップS16)。検査品の判定エリアA6+A7のエリア面積が閾値Eを超える場合、検査品を不良品と判定する(ステップS17)。一方、検査品の判定エリアA6+A7のエリア面積が閾値E以下の場合、検査品を良品と判定する(ステップS18)。CPU30は、上記ステップS11〜S18の処理を行う際、判定部80として機能する。
なお、ここでは、判定エリアA6+A7において、良品サンプルのエリア面積の平均値が不良品サンプルのエリア面積の平均値よりも小さいため(図24参照)、検査品の判定エリアA6+A7のエリア面積が閾値E以下の場合に検査品は良品と判定される。しかし、判定エリアにおいて、良品サンプルのエリア面積の平均値が不良品サンプルのエリア面積の平均値よりも大きい場合には、検査品は、検査品の判定エリアのエリア面積が閾値以上の場合に良品と判定され、閾値よりも小さい場合に不良品と判定される。
判定結果は、例えばディスプレイ26に表示される。これにより、ユーザは検査品の端子圧着が良好に行われたか否かを容易に認識することができる。なお、判定結果の通知の方法は、ディスプレイ26による表示に限られない。例えば、良否判定装置100がスピーカを備え、そのスピーカから音声を出力することにより、端子圧着の良否判定結果を通知するようにしてもよい。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、端子圧着装置1により複数の良品サンプルおよび複数の不良品サンプルの端子圧着を行い、それらのデータに基づいて閾値を自動的に設定する。人が勘や経験に基づいて閾値を手動で設定する場合、良否判定の精度は、その人の勘や経験に依存し、人為的誤差が発生し得る。しかし、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、客観的なデータに基づいて閾値が自動的に設定されるので、そのような人為的誤差は生じない。また、人が勘や経験に基づいて閾値を手動で設定すると、データ上に新たな特異点(良品と不良品との差が区別しやすい点)が生じた場合、その特異点を利用することはできない。しかし、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、良品サンプルおよび不良品サンプルのデータに基づいて閾値が自動的に設定されるので、新たに生じる特異点を利用することが可能となる。
本実施形態に係る良否判定装置100によれば、端子圧着の良否判定の基準となる閾値Eは、判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて設定される。よって、良品の平均値、良品のばらつき、および不良品の平均値に加え、不良品のばらつきをも考慮した上で、閾値Eを設定することができる。よって、不良品を良品と誤認する可能性を低減することができ、より精度の高い良否判定を行うことができる。
閾値Eの具体的な値は特に限定されないが、本実施形態では、(μdOK−p×σdOK)と(μdNG+q×σdNG)との間の所定値を閾値Eとしている。これにより、精度の高い良否判定を行うことができる。
また、本実施形態に係る良否判定装置100は、ある程度の幅を有するエリア毎に、良品サンプルおよび不良品サンプルの平均値および標準偏差を算出する。そのため、良品サンプルと不良品サンプルとの差が最も大きい時刻(言い換えると、単一の時点)を特定し、その時刻の周辺の区間を判定エリアとする従来技術(例えば、前述の特許文献2参照)に比べて、下記の利点を有する。まず、本実施形態では、予め定めた所定数のエリア毎にエリア面積を算出し、エリア面積に基づいて良否サンプルと不良品サンプルとの差を算出する。そのため、経過時間毎に良品サンプルと不良品サンプルとの差を算出する上記従来技術のように、膨大な数の時点毎に計算を行う必要はない。よって、計算時間を短縮することができる。次に、上記従来技術では、例えば不良品サンプルにおいて外乱(ノイズ)により突発的に圧力の変化が生じ、良品サンプルと不良品サンプルとの差が最も大きくなる本来の時刻とは別の時刻において、良品サンプルと不良品サンプルとの差が最も大きくなる場合があり得る。その場合、上記外乱が原因となって、良否判定の精度が低下するおそれがある。しかし、本実施形態では、エリア面積に基づいて良品サンプルと不良品サンプルとの差を算出するので、そのような外乱を緩和することができる。よって、外乱による判定精度の低下は起こりにくい。
本実施形態に係る良否判定装置100によれば、圧力波形を複数のエリアA1〜A10に分割し、それらエリアA1〜A10のうち良品と不良品との区別が付きやすいエリアA5〜A7を有効エリアとして選択する。そして、有効エリアA5〜A7を用いて判定エリアを決定する。よって、良品と不良品とを比較的明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
また、判定エリアに用いるエリアが1種類の不良に対し1つだけの場合、別のエリアに現れる不良品の特異点(良品との差が区別しやすい点)を有効に活用することができないが、本実施形態では複数のエリアA5〜A7を有効エリアとして選択するので、複数のエリアA5〜A7に現れる複数の特異点を有効に活用することができる。
また、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、複数のエリアA1〜A10の中から、分離度の大きいエリアA5〜A7を有効エリアとして選択することとしている。そのため、良品と不良品とを明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
また、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、有効エリアA5〜A7を適宜足し合わせてなる複数の組合せエリアを作成し、各組合せエリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、各組合せエリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて、判定エリアを決定することとしている。各有効エリアA5〜A7よりも良品と不良品との区別が付きやすいエリアを判定エリアとすることができるので、良品と不良品とをより明確に区別することができ、より一層精度の高い良否判定を行うことができる。
本実施形態に係る良否判定装置100によれば、複数の組合せエリアの中から、分離度の大きいエリアを判定エリアとしている。そのため、良品と不良品とを明確に区別することができ、精度の高い良否判定を行うことができる。
また、本実施形態に係る良否判定装置100によれば、有効エリアA5〜A7を組み合わせる際に、良品と不良品とをより明確に区別できる組合せエリアを作成するように、重み付けを行うこととしている。本実施形態に係る良否判定装置100によれば、標準偏差が小さいほど重み付けが大きくなるように、または、分離度が大きいほど重み付けが大きくなるように、重み付けを行うこととしている。そのため、より好適な組合せエリアを作成することができ、ひいてはより好適な判定エリアを得ることができる。よって、更に精度の高い良否判定を行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明が前記実施形態に限られないことは勿論であり、本発明は他にも種々の形態にて実施することができる。次に、他の実施形態の例について簡単に説明する。
(他の実施形態)
前記実施形態では、ステップS5において、全エリアA1〜A10の中から3つの有効エリアA5〜A7を選択し、それら有効エリアA5〜A7を適宜組み合わせた複数の組合せエリアから判定エリアを抽出することとしていた。しかし、前述したように、全エリアA1〜A10のうち、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布とが最も分離している1つのエリアを有効エリアとして選択し、その有効エリアを判定エリアとして抽出するようにしてもよい。また、良品サンプルの正規分布と不良品サンプルの正規分布との分離度合いを指標する変数(以下、第3変数という)を定め、第3変数の値が所定値以上のエリアを有効エリアとして選択してもよい。最も第3変数の値が大きいエリア(第3変数の値が所定値以上となる有効エリアが1つの場合は当該有効エリア)を判定エリアとして抽出するようにしてもよい。
また、図26に示すように、ステップS4の後、第3変数の値が所定値以上となるエリアが存在するかを判定し(ステップS4A)、判定結果がYESの場合は第3変数の値が最も大きいエリア(第3変数の値が所定値以上となるエリアが1つの場合は当該エリア)を有効エリアとして選択し(ステップS4B)、当該有効エリアを判定エリアとしてもよい(ステップS4C)。ステップS4Aの判定結果がNOの場合は、ステップS5以降の処理を行うようにしてもよい。なお、上記処理はCPU30により行うことができる。
前記実施形態では、有効エリアとして3つのエリアを選択することとしていた。しかし、選択される有効エリアの数は3つに限られない。有効エリアの数は4つ以上であってもよい。その場合にも、2つ以上の有効エリアを適宜足し合わせたエリアを組合せエリアとすることができる。
前記実施形態では、端子圧着の進行度合いを表す変数として、端子圧着処理の経過時間tを用いていた。しかし、端子圧着処理の進行度合いを表す変数は経過時間tに限られない。端子圧着処理の進行度合いを一義的に特定できる任意の変数を利用することができる。端子圧着は、クリンパ3が移動することによって行われる。クリンパ3は、モータ4によって駆動される。そのため、例えばクリンパ3の位置または移動距離、クリンパ3の速度、クリンパ3の加速度、モータ4に供給される電流、またはモータ4の回転位置(アクチュエータの作動位置)に基づいて、端子圧着の進行度合いを一義的に特定することができる。
前記実施形態では、有効エリアの選択の際に用いる第1変数は分離度であった。しかし、第1変数は分離度に限定されない。第1変数として、良品サンプルと不良品サンプルとのエリア面積の正規分布の分離度合いを指標する任意の変数を用いることができる。例えば第1変数として、m、nを1以上の実数としたときに、μNG>μOKのときのB=(μNG−n×σNG)−(μOK+m×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−n×σOK)−(μNG+m×σNG)が大きくなるほど値が大きくなる変数を利用することができる。
また、前記実施形態では、判定エリアの決定の際に用いる第2変数は分離度であった。しかし、第2変数は分離度に限定されない。第2変数として、良品サンプルと不良品サンプルとのエリア面積の正規分布の分離度合いを指標する任意の変数を用いることができる。例えば第2変数として、r、sを1以上の実数としたときに、μNG>μOKのときのB=(μNG−r×σNG)−(μOK+s×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−r×σOK)−(μNG+s×σNG)が大きくなるほど値が大きくなる変数を利用することができる。
有効エリアの選択の手法は、前記実施形態の手法に限定されない。有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の値が小さい順に1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されていてもよい。判定エリア決定部は、それら有効エリアを用いて判定エリアを決定するように構成されていてもよい。これにより、不良品サンプルの分布のばらつきがより少ないエリアを、有効エリアとして選択することができ、良好な良否判定を行うことができる。
有効エリアの選択の際に、第1変数の値が大きい順に複数のエリアを選択し、更に、それら複数のエリアのうち、σNGの値が小さい順に1つまたは2つ以上のエリアを選択し、それらを有効エリアとしてもよい。言い換えると、第1変数の値が大きい順に複数のエリアを選択し、nを1以上の実数としたときに、それら複数のエリアの中から、|(μNG+n×σNG)−(μNG−n×σNG)|の値が小さい順に、1つまたは2つ以上のエリアを選択し、それらを有効エリアとしてもよい。これにより、良品サンプルおよび不良品サンプルの確率分布の隔たりが大きく、かつ、不良品サンプルの分布のばらつきがより少ないエリアを、有効エリアとして選択することができ、良好な良否判定を行うことができる。
前述したように、有効エリアを組み合わせる際に重み付けを行ってもよく、行わなくてもよい。重み付けを行う場合、その具体的手法は特に限定されない。有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、少なくとも第1変数の値が大きい順に、または、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の小さい順に、2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されていてもよい。組合せエリア作成部は、選択された有効エリアに対して重み付けを行った後、重み付けされた有効エリアを組み合わせてなる組合せエリアを作成するように構成され、組合せエリア決定部はそれら組合せエリアから判定エリアを決定するように構成されていてもよい。
なお、上述の各実施形態は、適宜組み合わせることができる。
1 端子圧着装置
2 アンビル
3 クリンパ
4 モータ
10 端子
12 電線
20 コントローラ
21 圧力センサ
40 圧力波形取得部
50 エリア面積算出部
60 判定エリア抽出部
70 閾値設定部
80 判定部
100 良否判定装置

Claims (18)

  1. 端子圧着装置による端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得する圧力波形取得部と、
    前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するエリア面積算出部と、
    前記複数のエリアに含まれる1つまたは2つ以上のエリアを用いて判定エリアを抽出する判定エリア抽出部と、
    前記判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、に基づいて閾値を設定する閾値設定部と、
    前記端子圧着装置により検査品の端子圧着が行われたときに、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定する判定部と、
    を備え、
    前記判定エリア抽出部は、
    前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と前記各エリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択する有効エリア選択部と、
    前記有効エリアを用いて前記判定エリアを決定する判定エリア決定部と、
    を有している、端子圧着の良否判定装置。
  2. 端子圧着装置による端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得する圧力波形取得部と、
    前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するエリア面積算出部と、
    前記複数のエリアに含まれる1つまたは2つ以上のエリアを用いて判定エリアを抽出する判定エリア抽出部と、
    前記判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、に基づいて閾値を設定する閾値設定部と、
    前記端子圧着装置により検査品の端子圧着が行われたときに、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定する判定部と、
    を備え、
    前記閾値設定部は、
    前記判定エリアにおける良品サンプルのエリア面積の平均値μdOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σdOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μdNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σdNGを算出する判定エリア算出部と、
    p、qを1以上の実数としたときに、μdNG>μdOKかつ(μdNG−p×σdNG)>(μdOK+q×σdOK)のときの(μdNG−p×σdNG)と(μdOK+q×σdOK)との間の所定値、または、μdOK>μdNGかつ(μdOK−p×σdOK)>(μNG+q×σdNG)のときの(μdOK−p×σdOK)と(μdNG+q×σdNG)との間の所定値を、閾値として決定する閾値決定部と、
    を有している、端子圧着の良否判定装置。
  3. 前記判定エリア抽出部は、前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値μOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σNGを算出するエリア別算出部を有し、
    前記有効エリア選択部は、m、nを1以上の実数としたときに、μNG>μOKのときのB=(μNG−n×σNG)−(μOK+m×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−n×σOK)−(μNG+m×σNG)が大きくなるほど値が大きくなる第1変数に基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成されている、請求項1または2に記載の端子圧着の良否判定装置。
  4. 前記第1変数は、μNG>μOKのときの分離度=[(μNG−n×σNG)−(μOK+m×σOK)]/(μNG−μOK)、または、μOK>μNGのときの分離度=[(μOK−n×σOK)−(μNG+m×σNG)]/(μOK−μNG)である、請求項3に記載の端子圧着の良否判定装置。
  5. m=n=3である、請求項4に記載の端子圧着の良否判定装置。
  6. 前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、前記第1変数の値が最も大きい1つのエリアを有効エリアとして選択するように構成され、
    前記判定エリア決定部は、前記有効エリアを判定エリアとするように構成されている、請求項3〜5のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  7. 前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、前記第1変数の値がより大きい2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成され、
    前記判定エリア決定部は、前記2つ以上の有効エリアを用いて判定エリアを決定するように構成されている、請求項3〜5のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  8. 前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、少なくとも前記第1変数の値が大きい順に、または、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の小さい順に、2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するように構成され、
    前記判定エリア決定部は、
    選択された有効エリアに対して重み付けを行った後、重み付けされた有効エリアを組み合わせてなる組合せエリアを作成する組合せエリア作成部と、
    前記組合せエリアから判定エリアを決定する組合せエリア決定部と、
    を有している、請求項3〜5のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  9. 前記有効エリア選択部は、前記複数のエリアのうち、少なくとも前記第1変数の値が1番目に大きい第1エリア、2番目に大きい第2エリア、3番目に大きい第3エリアを有効エリアとして選択するように構成され、
    前記判定エリア決定部は、
    前記第1エリアと前記第2エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第1エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第2エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリア、前記第1エリアと前記第2エリアと前記第3エリアとを足し合わせた組合せエリアを含む複数の組合せエリアを作成する組合せエリア作成部と、
    前記各組合せエリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と前記各組合せエリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とに基づいて、前記複数の組合せエリアのうちいずれか1つを判定エリアとする組合せエリア決定部と、
    を有している、請求項3〜5のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  10. 前記判定エリア決定部は、前記各組合せエリアの良品サンプルのエリア面積の平均値μOK、良品サンプルのエリア面積の標準偏差σOK、不良品サンプルのエリア面積の平均値μNG、および不良品サンプルのエリア面積の標準偏差σNGを算出する組合せエリア別算出部を有し、
    前記組合せエリア決定部は、r、sを1以上の実数としたときに、前記組合せエリア作成部が作成した複数の組合せエリアのうち、μNG>μOKのときのB=(μNG−r×σNG)−(μOK+s×σOK)、または、μOK>μNGのときのB=(μOK−r×σOK)−(μNG+s×σNG)が大きくなるほど大きくなる第2変数の値が最も大きい組合せエリアを、前記判定エリアとするように構成されている、請求項9に記載の端子圧着の良否判定装置。
  11. 前記第2変数は、μNG>μOKのときの分離度=[(μNG−r×σNG)−(μOK+s×σOK)]/(μNG−μOK)、または、μOK>μNGのときの分離度=[(μOK−r×σOK)−(μNG+s×σNG)]/(μOK−μNG)である、請求項10に記載の端子圧着の良否判定装置。
  12. r=s=3である、請求項11に記載の端子圧着の良否判定装置。
  13. 前記組合せエリア作成部は、前記複数の組合せエリアを作成する際に、少なくとも前記第1エリア、前記第2エリア、前記第3エリアに対し重み付けを行うように構成されている、請求項9〜12のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  14. 前記組合せエリア作成部は、標準偏差が小さいほど重み付けが大きくなるような重み付けを行うように構成されている、請求項8または13に記載の端子圧着の良否判定装置。
  15. 前記組合せエリア作成部は、分離度が大きいほど重み付けが大きくなるような重み付けを行うように構成されている、請求項8、13、または14に記載の端子圧着の良否判定装置。
  16. 端子圧着装置による端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得する圧力波形取得部と、
    前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するエリア面積算出部と、
    前記複数のエリアに含まれる1つまたは2つ以上のエリアを用いて判定エリアを抽出する判定エリア抽出部と、
    前記判定エリアにおける複数の良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記判定エリアにおける複数の不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、に基づいて閾値を設定する閾値設定部と、
    前記端子圧着装置により検査品の端子圧着が行われたときに、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定する判定部と、
    を備え、
    前記判定エリア抽出部は、
    前記複数のエリアのうち、不良品サンプルのエリア面積の標準偏差の値が小さい順に1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択する有効エリア選択部と、
    前記有効エリアを用いて前記判定エリアを決定する判定エリア決定部と、
    を有している、端子圧着の良否判定装置。
  17. 前記端子圧着装置は、電線の端部および端子が載置されるアンビルと、前記アンビルに対して接近および離反が可能なクリンパと、前記クリンパを前記アンビルに対して接近および離反させる電動式のアクチュエータと、を有し、
    前記端子圧着の進行度合いは、経過時間、前記クリンパの位置、前記クリンパの移動距離、前記クリンパの速度、前記クリンパの加速度、前記アクチュエータに供給される電流、前記アクチュエータの作動位置のいずれか一つである、請求項1〜16のいずれか一つに記載の端子圧着の良否判定装置。
  18. 端子圧着装置により複数の良品サンプルおよび複数の不良品サンプルの端子圧着を行い、前記各サンプルの端子圧着の進行度合いと前記端子圧着装置に発生する圧力との関係を表す圧力波形を取得するステップと、
    前記各サンプルの前記圧力波形を端子圧着の進行度合いにより複数のエリアに分割し、前記圧力波形により囲まれる部分の面積であるエリア面積をエリア毎に算出するステップと、
    前記各エリアの良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差と、前記各エリアの不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差とを算出するステップと、
    前記良品サンプルおよび前記不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差に基づいて、前記複数のエリアから1つまたは2つ以上のエリアを有効エリアとして選択するステップと、
    前記有効エリアを用いて判定エリアを抽出するステップと、
    前記判定エリアにおける前記良品サンプルおよび前記不良品サンプルのエリア面積の平均値および標準偏差に基づいて閾値を設定するステップと、
    前記端子圧着装置により検査品の端子圧着を行い、前記検査品の前記判定エリアにおけるエリア面積と前記閾値とを比較することにより、前記検査品の端子圧着の良否を判定するステップと、
    を含んだ端子圧着の良否判定方法。
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