JP7353060B2 - 漏れ検査方法 - Google Patents
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閾値=μ+n・σ、又は閾値=μ-n・σ (1)
としている。ここで、μは、前記データ分布の平均値である。nは、1以上の整数である。
一方、軟包体の封止部の位置及び幅、並びに封入ガス量等は、検査対象の体積には影響するが内容物の品質には直接影響しない項目であり、そのような項目についてまで厳密に管理しようとすると、製造及び管理のコストが高くなってしまう。
軟包体の内部に内容物が封入された検査対象を漏れ検査する方法であって、
前記検査対象の試料として漏れの有る複数の不良試料の漏れ量の測定データを取得する漏れデータ取得工程と、
前記測定データのバラツキ度に基づいて、前記漏れ検査の閾値を設定する閾値設定工程と、
を備えたことを特徴とする。
逆に言うと、漏れの無い良品の検査対象の体積が多少ばらついていても、漏れ判定に支障を及ぼすことがない。したがって、封止部の位置及び幅、並びに封入ガス量等、検査対象の体積には影響するが内容物の品質には直接影響しない項目を厳密に管理する必要がない。この結果、検査対象の生産及び管理コストを低減できる。
これによって、漏れ量の測定データを適確に取得することができる。前記密封欠陥は、例えば、前記軟包体の外表面から内表面に貫通する穴(切込みを含む)である。前記密封欠陥の大きさは、大漏れレベルであることが好ましい。前記軟包体の外部に試験圧を導入したとき、短時間で(好ましくは1秒以下~数秒以内に)、当該大漏れレベルの密封欠陥を通して、前記軟包体の外部と内部とが互いに等圧になることが好ましい。前記漏れデータ取得工程及び前記閾値設定工程は、比較的大きな漏れ(密封欠陥)の測定及び判定に好適である。
前記検査対象における相対的に小さな漏れを測定する小漏れ測定工程と、
前記大きな漏れの有無を前記閾値によって判定する大漏れ判定工程と、
前記大漏れ測定工程における大漏れ測定データに基づいて、前記小漏れ測定工程における小漏れ測定データを補正することにより小漏れ補正データを得る小漏れデータ補正工程と、
前記小漏れ補正データに基づいて前記大きな漏れの有無を判定する小漏れ判定工程と、
を更に備えていることが好ましい。
大漏れ判定では、検査対象の軟包体に大漏れレベルの密封欠陥が有るか否かを、前記閾値を用いて、的確に判別できる。
また、大漏れレベルの密封欠陥が無い検査対象(小漏れ判定の対象となる検査対象)は、大漏れ測定工程における測定データがばらついており、かつそのバラツキが、当該検査対象の体積と相関する。更にはその体積に応じて小漏れ測定工程における測定感度が影響を受ける。そこで、前記大漏れ測定工程における測定データに基づいて、前記小漏れ測定工程における測定データを補正することで、小漏れ判定においても、検査対象の体積のバラツキに拘わらず、高精度に漏れ判定でき、信頼性を一層高めることができる。
前記良品試料の大漏れ測定データ及び前記疑似漏れ状態での小漏れ測定データに基づいて、前記良品試料の小漏れ測定データを補正することにより良品小漏れ補正データを得る良品小漏れデータ補正工程と、
前記良品小漏れ補正データに基づいて前記小漏れ判定工程における判定の閾値を設定する小漏れ閾値設定工程と、
を更に備えていることが好ましい。
これによって、検査対象の体積のバラツキに拘わらず、小漏れ判定の閾値を適確に設定することができる。
図1に示すように、検査対象90は、内容物91と、軟包体92を備えている。内容物91の種類は、特に限定が無い。内容物91は、固形物(固体)でもよく、液体でもよく、固形物と液体との混合物でもよく、固形の含浸体に液体をしみ込ませたものでもよい。また、内容物91は、樹脂でもよく、金属でもよく、食材でもよく、薬剤その他の化学品でもよい。
一般に、この種の検査対象90においては、内容物91の量ひいては体積は、厳密に管理されている。つまり、検査対象90ごとにおける内容物91の量及び体積のばらつきは極めて小さい。
一般に、この種の検査対象90においては、封止部94の位置及び幅、並びに封入ガス量の精度は、内容物91の量及び体積ほどは厳密に管理されておらず、検査対象90ごとにバラツキがある。
タンク圧調整路11は、真空ポンプ2(圧力源)から延びている。タンク圧調整路11には、真空ポンプ2側から、真空レギュレータ3、タンク遮断弁V1、及びタンク4(圧力槽)が順次配置されている。真空レギュレータ3(圧力制御手段)は、その二次圧を所定の負圧(設定圧P3)になるよう調節する。タンク遮断弁V1は、例えば常開の電磁開閉弁によって構成されている。好ましくは、タンク4の内容積は、検査空間29の内容積(正確には、検査空間29に加えて、これに連なる大漏れ測定路12、弁V2より下流側の測定共通路10a、小漏れ測定路13a,13c、及び後述の弁V4より上流側の残圧解放路14、並びに被検室31の合計容積)よりも小さい。
差圧センサ30は、被検室31と、基準室32を含む。被検室31が被検室路13aと連なっている。基準室32は、基準室路13bと連なり、かつ基準室路13bが基準側連通路13dと連なっている。被検側連通路13cと基準側連通路13dとの間に、小漏れ測定弁V3が介在されている。小漏れ測定弁V3は、例えば常開の電磁開閉弁によって構成されている。
漏れ検査装置1によって検査対象90を漏れ検査する方法の第1態様を説明する。検査に先立ち、予め閾値Ps,Pfを設定する。
<閾値Psの設定方法>
大漏れ判定のための閾値Psは、次のようにして設定する。
図3のフローチャートに示すように、先ず、漏れの無い検査対象90からなる良品試料90Aを複数用意する(ステップ100)。
各良品試料90Aの軟包体92に密封欠陥95を形成する(図2(c),(d)参照)。これによって、不良試料90Bを得る(ステップ101)。
不良試料90B及び漏れ検査装置1を用いて、以下のようにして、漏れ量データを取得する(ステップ110)。
漏れ検査装置1のカプセル20を開けて、1つの不良試料90Bをカプセル20内に収容した後(ステップ111)、カプセル20を密閉する(図2(c),(d)参照)。この段階の検査空間29は、大気圧になっている。
なお、図1に示すように、漏れ検査装置1における初期状態のタンク遮断弁V1は開状態、大漏れ測定弁V2は閉状態、小漏れ測定弁V3は開状態、残圧解放弁V4は開状態、急速破壊弁V5は閉状態になっている。また、疑似漏れ発生器6は完全に閉止されている。
次に、タンク遮断弁V1及び残圧解放弁V4を閉じる。タンク遮断弁V1の閉止によって、タンク4が真空レギュレータ3から遮断される(ステップ113)。
更に、未測定の不良試料90Bに対して(ステップ118)、同じ処理(ステップ111~118)を実行することで、複数の不良試料90B,90B…の測定データP9B,P9B…を得る。
続いて、これら不良試料90B,90B…の測定データP9B,P9B…の平均値Pμ及び標準偏差σ(ばらつき度)を求める(ステップ120)。前述したように、大漏れ時検査空間29Bの容積のバラツキが小さいから、測定データP9Bのバラツキも小さく、標準偏差σの値は小さい。
更に、平均値Pμ及び標準偏差σに基づいて、大漏れ判定の閾値Psを例えば次の式2のようにして設定する(ステップ121)。
Ps=Pμ-n・σ (2)
ここで、nは、1以上の整数である。好ましくは、n=3~16であり、より好ましくはn=4~8である。
その後、実際の検査対象90に対して、漏れ検査(本検査)を実行する。
<本検査~大漏れ測定工程>
図4のフローチャートにて示すように、本検査では、先に、検査対象90における相対的に大きな漏れを測定する大漏れ測定工程を行なう(ステップ201)。大漏れ測定(ステップ201)の手順は、前述した閾値Psの設定のための漏れデータ取得の手順(図3)と実質的に同じである。すなわち、検査対象90のカプセル20内への収容、タンク4への蓄圧、タンク4と真空レギュレータ3との遮断、検査空間29への試験圧導入、検査空間29の圧力測定(測定データP9の取得)を順次実行する。図2に示すように、試験圧(負圧)の導入によって軟包体92が膨らむ。
なお、閾値Psの設定のための漏れデータ取得において、真空レギュレータ3の二次圧変動分の補正処理を行なった場合には、実際の検査対象90に対する本検査でも同様の補正処理を行う。
図4に示すように、引き続いて、検査対象90における相対的に小さな漏れを測定する小漏れ測定工程を行う(ステップ202)。詳しくは、大漏れ測定弁V2を閉じるとともに、小漏れ測定弁V3を閉じることで、被検室31と基準室32とを遮断する。そして、差圧センサ30によって被検室31と基準室32との間の差圧を測定する。この測定差圧が、小漏れの測定データP8となる。
次に、検査対象90における大漏れの有無を判定する(ステップ203)。詳しくは、測定データP9を閾値Psと比較する。測定データP9が閾値Psよりも良品圧力範囲側(高負圧側)であるときは、検査対象90を「大漏れ無し(良品又は小漏れ有り)」と判定する。測定データP9が閾値Psよりも不良品圧力範囲側(低負圧側)であるときは、検査対象90を「大漏れ有り」と判定し、「NG(不良品)」として処理する(ステップ209)。
図4に示すように、「大漏れ無し」と判定された検査対象90については、更に、小漏れの有無を判定する(ステップ205)。詳しくは、小漏れの測定差圧P8が、小漏れの閾値Pfよりも良品圧力範囲側(高負圧側)であるときは「OK(良品)」と判定する(ステップ208)。小漏れの測定差圧P8が、小漏れの閾値Pfよりも不良品圧力範囲側(低負圧側)であるときは「小漏れ有り」と判定し、「NG(不良品)」として処理する(ステップ209)。
前記小漏れ測定工程(ステップ202)の終了後、タンク遮断弁V1を開く。
また、小漏れ測定弁V3及び残圧解放弁V4を開けるとともに、急速破壊弁V5を開ける。そして、コンプレッサ5からエアを、急速破壊路15、基準側連通路13d、被検側連通路13c、及び大漏れ測定路12を順次経て、検査空間29へ強制導入する。これによって、検査空間29を短時間で大気圧に戻すことができる。
その後、カプセル20を開けて、検査対象90を交換する。
そして、次の検査対象90の漏れ検査を同様の手順で行う。
次に、漏れ検査装置1による漏れ検査方法の第2態様を、図6のフローチャートにしたがって説明する。第2態様では、検査対象90の体積のバラツキによる小漏れ測定データP8への影響分を、大漏れ測定データP9を用いて補正したうえで、小漏れ判定している。
すなわち、良品検査対象90A及び小漏れ検査対象90Cの体積が大きいと(図2(b)参照)、検査空間29が小さくなるために、差圧センサ30の検出感度が高くなり、測定差圧(P8)が増大側へシフトする。反対に、検査対象90A,90Cの体積が小さいと(図2(a)参照)、検査空間29が大きくなるために、差圧センサ30の検出感度が低くなり、測定差圧(P8)が減少側へシフトする。一方、図5に示すように、検査対象90A,90Cの大漏れ測定データP9Aは、検査対象90A,90Cの体積に依存する。
これによって、大漏れ測定データP9Aが大きい値である程、小漏れ測定データP8をより大きく減少するように補正したり、大漏れ測定データP9Aが小さい値である程、小漏れ測定データP8をより大きく増大するように補正したりすることで、小漏れ補正データP'8を得る。そして、小漏れ補正データP'8に基づいて小漏れ判定を行う(ステップ205)。これによって、検査対象90の体積のバラツキに拘わらず、高精度に小漏れ判定でき、信頼性を一層高めることができる。
第2態様におけるその他の操作は、第1態様又は第2態様と同様である。
次に、漏れ検査装置1による漏れ検査方法の第3態様を説明する。第3態様においては、検査対象90の体積のバラツキによる影響を小漏れ閾値Pfの設定に反映させている。
<良品データ取得工程>
詳しくは、図7のフローチャートに示すように、先ず良品データ取得を行なう(ステップ300)。すなわち、複数の良品試料90A,90A…を用意する(ステップ301)。そして、以下のようにして、漏れの無い状態での測定(ステップ310)と、小漏れ相当の疑似漏れ状態での測定(ステップ320)を行う。
なお、疑似漏れ状態での測定(ステップ320)を先に実行し、その後、漏れ無し状態での測定(ステップ310)を実行してもよい。
次に、これら良品試料90A,90A…の大漏れ測定データP9A,P9A…及び疑似漏れ状態での小漏れ測定データP8C,P8C…等に基づいて、良品試料90A,90A…の小漏れ測定データP8A,P8A…を補正する(ステップ330)。
詳しくは、漏れ無し状態の大漏れ測定データP9A,P9A…と、疑似漏れ状態の小漏れ測定データP8C,P8C…とから補正係数(例えば下式4のβの値)を算出する(ステップ331)。好ましくは、補正後(例えば式4の右辺の演算後)の疑似漏れ状態の小漏れ補正データP'8Cが、対応するP9A及びP8Cの値に拘わらず、疑似漏れ発生器6の疑似漏れ量になるべく近似した値になるようにする。
そして、複数の良品小漏れ補正データP'8Aに基づいて、例えば式1等を使って小漏れ閾値Pfを設定する(ステップ340)。好ましくは、複数の良品小漏れ補正データP'8Aと、疑似漏れ状態での小漏れ補正データP'8Cとから小漏れ閾値Pfを設定する。これによって、検査対象90の体積のバラツキに拘わらず、小漏れ閾値Pfを適確に設定することができる。
さらに好ましくは、設定した小漏れ閾値Pfの妥当性を測定データP8A,P8Cから検証する。
第3態様におけるその他の操作は、第1態様又は第2態様と同様である。
例えば、図4のフローチャートにおいて、大漏れ測定(ステップ201)の後、大漏れ判定(ステップ203)を行ない、大漏れ無しであった場合のみ、小漏れ測定(ステップ202)及び小漏れ判定(ステップ205)を行ない、大漏れ有りの場合は、小漏れ測定及び小漏れ判定を省略してもよい。図6のフローチャートにおいて、大漏れ測定(ステップ201)の後、大漏れ判定(ステップ203)を行ない、大漏れ無しであった場合のみ、小漏れ測定(ステップ202)、補正(ステップ204)及び小漏れ判定(ステップ205)を行ない、大漏れ有りの場合は、小漏れ測定、補正及び小漏れ判定を省略してもよい。
試験圧が正圧であってもよい。圧力源として、真空ポンプ2に代えてコンプレッサ等の圧縮エア供給手段を用いてもよい。圧力制御手段として、真空レギュレータ3に代えて正圧レギュレータを用いてもよい。この場合、急速破壊路15には、コンプレッサ5に代えて、真空ポンプを接続する。
大漏れ測定データP9を測定するための専用の圧力計を、圧力計40とは別途に、カプセル20又は大漏れ測定路12に設けてもよい。
漏れ検査装置1の回路構成を適宜改変してもよい。
図1の漏れ検査装置1と同様の回路を有する装置を用いた。
真空レギュレータ3としては、株式会社フクダ製電空レギュレータAPUを用いた。なお、この電空レギュレータ(APU)の圧力変動幅は、設定圧の0.1%程度であり、一般的なレギュレータ(0.5%程度)よりも小さい。
タンク4の容積は、20ccであった。
検査空間29の容積(正確には、検査空間29に加えて、これに連なる大漏れ測定路12、弁V2より下流側の測定共通路10a、小漏れ測定路13a,13c、及び弁V4より上流側の残圧解放路14、並びに被検室31の合計容積)は、50ccであった。
外箱未開封の検査対象90すなわち良品試料90Aを1つずつカプセル20に収容し、カプセル20を密閉した。
続いて、タンク4内を真空引きした後、タンク4と真空レギュレータ3とを遮断した。真空レギュレータ3の設定圧は、-70kPaとした。
その後、タンク4とカプセル20とを連通させ、検査空間29に試験圧(-20kPa程度)を導入した。
そして、圧力センサ40によって、良品試料9Aの測定データP9Aを取得した。
続いて、タンク4内を真空引きした後、タンク4と真空レギュレータ3とを遮断した。真空レギュレータ3の設定圧は、-70kPaとした。
その後、タンク4とカプセル20とを連通させ、検査空間29に試験圧(-20kPa程度)を導入した。
そして、圧力センサ40によって、不良品試料90Bの測定データP9Bを取得した。
不良試料90Bは、良品90Aに比べて測定データP9のバラツキが非常に小さいことが確認された。
不良試料90Bの測定データP9Bの偏差σは、σ=0.0492であった。
これによって、閾値Psを8σ相当(Ps=Pμ-8σ)に設定することで、大漏れ品を確実に検知でき、かつ良品を大漏れ品と誤判定してしまう確率が殆ど0であることが判明した。更に、閾値Psを16σ相当(Ps=Pμ-16σ)に設定することも可能であり、そうすることで、大漏れ品を一層確実に検知でき、かつ良品を大漏れ品と判定してしまう確率を十分に低くできることが確認された。
これに対して、良品試料90Aの測定データP9Aの偏差は、σ=1.00であった。このため、良品の測定データP9Aを基にして閾値を設定しようとすると、せいぜい2σ相当(閾値=平均値+2σ)までが限度であり、3σ相当(閾値=平均値+3σ)に設定すると、大漏れ品までもが良品と誤判定されてしまうことが確認された。2σ相当の閾値では良品であるのに不良品と誤判定してしまう確率が高くなってしまう。
実験手順は、実施例1と同じであり、先ず未開封の良品状態で測定データP9Aを取得した。次に、検査対象の軟包体にハサミで切込み(密封欠陥95)を入れた不良試料で測定データP9Bを取得した。
不良品の測定データP9Bの偏差σは、σ=0.01847であった。不良試料は、良品に比べて検査圧のバラツキが十分に小さいことが確認された。これによって、閾値Psを4σ相当(Ps=Pμ-4σ)に設定することで、大漏れ品か否かを精度良く判定できることが確認された。
これに対して、良品の測定データP9Aの偏差σは、σ=0.08339であった。このため、良品の測定データP9Aを基にして閾値を設定しようとすると、せいぜい2σ相当(閾値=平均値+2σ)までが限度であり、3σ相当(閾値=平均値+3σ)に設定すると、大漏れ品までもが良品と誤判定されてしまうことが確認された。
90 検査対象
90A 良品
90B 大漏れ品(不良試料)
90C 小漏れ品
91 内容物
92 軟包体
95 密封欠陥
P9 大漏れ測定データ
P9A 良品又は小漏れ品の大漏れ測定データ
P9B 大漏れ品の大漏れ測定データ(漏れ量の測定データ)
P8 小漏れ測定データ
P8A 良品の小漏れ測定データ
P'8A 良品小漏れ補正データ
P8C 小漏れ品又は疑似漏れ状態での小漏れ測定データ
P'8C 小漏れ品又は疑似漏れ状態での小漏れ補正データ
Pf 小漏れ判定の閾値
Ps 大漏れ判定の閾値(漏れ検査の閾値)
σ 偏差(ばらつき度)
Claims (4)
- 軟包体の内部に内容物が封入された検査対象を密閉されるカプセルに収容して漏れ検査する方法であって、
前記検査対象の試料として漏れの有る複数の不良試料及び良品試料の漏れ量の測定データを取得する漏れデータ取得工程と、
前記不良試料の測定データの平均値(Pμ)及び標準偏差(σ)に基づいて、前記漏れ検査の閾値(Ps)を、Ps=Pμ-n・σ (nは8以上16以下の整数)となるように設定する閾値設定工程と、
を備え、前記不良試料を収容した前記カプセルに前記漏れ検査のための試験圧を導入すると、数秒以内に、前記不良試料の内部空間と、前記不良試料の外部かつ前記カプセルの内部の空間とが、互いに等圧になることを特徴とする漏れ検査方法。 - 軟包体の内部に内容物が封入された検査対象を密閉されるカプセルに収容して漏れ検査する方法であって、
前記検査対象の試料として漏れの有る複数の不良試料の漏れ量の測定データを取得する漏れデータ取得工程と、
前記測定データのバラツキ度に基づいて、前記漏れ検査の閾値を設定する閾値設定工程と、
前記検査対象における相対的に大きな漏れを測定する大漏れ測定工程と、
前記検査対象における相対的に小さな漏れを測定する小漏れ測定工程と、
前記大きな漏れの有無を前記閾値によって判定する大漏れ判定工程と、を備え、
さらに、前記大漏れ判定において大漏れ無しと判定された場合、前記大漏れ測定工程における大漏れ測定データに基づいて、前記小漏れ測定工程における小漏れ測定データを補正することにより小漏れ補正データを得る小漏れデータ補正工程と、
前記小漏れ補正データに基づいて前記小さな漏れの有無を判定する小漏れ判定工程と、
を備えたことを特徴とする漏れ検査方法。 - 前記検査対象の試料として漏れの無い複数の良品試料に対する大漏れ測定データ及び小漏れ測定データ、並びに小漏れ相当の疑似漏れ状態での小漏れ測定データを取得する良品データ取得工程と、
前記良品試料の大漏れ測定データ及び前記疑似漏れ状態での小漏れ測定データに基づいて、前記良品試料の小漏れ測定データを補正することにより良品小漏れ補正データを得る良品小漏れデータ補正工程と、
前記良品小漏れ補正データに基づいて前記小漏れ判定工程における判定の閾値を設定する小漏れ閾値設定工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の漏れ検査方法。 - 前記軟包体に密封欠陥を形成することによって、前記不良試料を得ることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の漏れ検査方法。
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