JP6766572B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、層厚規制ブレードのブレードゴム部の端面に接触するサイドエッジシールを備える現像装置に関する。
従来、フェルトで構成されたサイドエッジシールが知られている(特許文献1参照)。このようにサイドエッジシールに柔らかい素材のフェルトを用いることで、ブレードゴム部が、現像ローラとの摩擦により削られてブレード板金からの高さが徐々に低くなっていった場合であっても、ブレードゴム部の高さの変化にフェルトの高さを追従させることが可能となっている。
特開2008−58565号公報
ところで、本願出願人は、サイドエッジシール上のトナーを、現像ローラの回転に伴ってブレードゴム部側に移動させることで、筐体内に戻すことを考えている。しかしながら、フェルトを構成する複数の繊維は互いに絡み合った状態となっているため、フェルトで構成されたサイドエッジシール上のトナーを、現像ローラの回転によって、一方向(ブレードゴム部側)に向けて移動させることが難しい。
一方、サイドエッジシールを、ベースシートに複数本の繊維が植設されてなるカットパイル状の材料で構成した場合には、複数の繊維を一方向に向けて倒すことで、トナーを、現像ローラの回転によって、一方向に移動させることができる。しかしながら、カットパイル状の材料は、フェルトよりも薄く潰すことが難しい。そのため、カットパイル状のサイドエッジシールの高さを、現像ローラとの摩擦により削られていくブレードゴム部の高さの変化に追従させにくく、サイドエッジシールとブレードゴム部との間に段差ができて、その部分からトナーが漏れるおそれがあった。
そこで、本発明は、サイドエッジシールとブレードゴム部との間に段差ができるのを抑えつつ、サイドエッジシール上のトナーをブレードゴム部側に向けて移動させることができる現像装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る現像装置は、回転可能な現像ローラと、前記現像ローラの周面に接触するブレードゴム部および当該ブレードゴム部を支持するブレード本体とを有する層厚規制ブレードと、前記ブレード本体に設けられ、前記現像ローラの軸線方向において前記ブレードゴム部に隣接するサイドエッジシールと、を備える。
前記サイドエッジシールは、前記現像ローラの周面に接触する第1シールと、当該第1シールに隣接し、かつ、前記現像ローラの周面に接触する第2シールとを有する。
前記第1シールは、前記第2シールよりも薄く潰すことが可能であり、前記ブレードゴム部の前記軸線方向の端面に接触するように配置される。
前記第2シールは、前記現像ローラに接触する複数本の繊維からなる繊維層と、各繊維が植設されたベースシートとを有する。
前記複数本の繊維は、前記現像ローラの回転方向下流側に向かうにつれて前記軸線方向内側に位置するように、前記回転方向に対して傾斜する。
前記複数本の繊維のうち一部の繊維は、前記ベースシートの端縁から突出して前記第1シール上に重なっている。
この構成によれば、第2シールよりも薄く潰すことが可能な第1シールをブレードゴム部の端面に接触するように配置することで、ブレードゴム部の削れに追従するように第1シールを徐々に潰していくことができるので、サイドエッジシールとブレードゴム部の間に段差ができるのを抑えることができ、トナー漏れを抑えることができる。また、第1シール上に繊維を重ねて配置するので、サイドエッジシール上のトナーを軸線方向内側、つまりブレードゴム部側に戻すことができる。
本発明によれば、サイドエッジシールとブレードゴム部との間に段差ができるのを抑えつつ、サイドエッジシール上のトナーをブレードゴム部側に向けて移動させることができる。
本発明の一実施形態に係る現像装置を示す断面図である。 現像装置を分解して示す斜視図である。 サイドエッジシールを分解して示す斜視図である。 第2シールを示す平面図(a)と、図2(b)のI−I断面図(b)である。 筐体に層厚規制ブレードおよびサイドエッジシールを組み付けた状態を開口側から見た正面図である。 サイドエッジシールの変形例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る現像装置ついて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、現像装置28は、プリンタ等の画像形成装置に使用されるものである。現像装置28は、回転可能な現像ローラ31と、層厚規制ブレード100と、回転可能な供給ローラ33と、トナー収容室34と、回転可能なアジテータ34Aとを備えている。
この現像装置28では、トナー収容室34内に収容されたトナーが、アジテータ34Aで攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給される。この際、トナーは、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード100と現像ローラ31との間に進入する。これにより、トナーは、層厚規制ブレード100と現像ローラ31との間でさらに摩擦帯電される。また、現像ローラ31上のトナーは、層厚規制ブレード100によって一定厚さの薄層に規制される。
本実施形態におけるトナーは、正帯電非磁性1成分トナーであり、懸濁重合法によって球状に形成したスチレンーアクリル系樹脂に、カーボンブラック等の周知の着色剤および4級アンモニウム塩等の荷電制御性を添加されている。トナー母粒子は、平均粒径が4μm〜10μmであり、表面にシリカを外添剤として添加されている。なお、トナーとしては、前述した種類のトナーに限定されず、例えば負帯電性のトナーを用いてもよい。
次に、現像装置28の詳細構造について説明する。
なお、現像装置28は、現像ローラ31の軸線方向において略対称な構造であるため、、以降参照する図では、現像ローラ31の軸線方向の一端側の部位のみを示し、他端側の部位は省略することとする。
図2に示すように、現像装置28は、前述した現像ローラ31等を備える他、トナーを収容するための筐体50と、現像ローラ31の軸線方向の端部と接触するサイドシール200と、層厚規制ブレード100と筐体50との間に配置されるブレード裏シール36と、サイドエッジシール140と、を備えている。なお、本実施形態においては、現像ローラ31は、図2に示した矢印の向き、すなわち、現像ローラ31の周面がサイドシール200の表面を、層厚規制ブレード100から遠い側から近い側に擦る向きで回転するように設けられている。以下の説明では、現像ローラ31の回転方向を単に「回転方向」とも言う。
現像ローラ31は、円筒状のローラ部31Aと、ローラ部31Aを支持する軸部31Bとを有している。ローラ部31Aは、弾性を有している。ローラ部31Aは、その周面でトナーを担持する。軸部31Bは、ローラ部31A内を貫通する。軸部31Bは、ローラ部31Aよりも現像ローラ31の軸線方向外側に突出している。
筐体50は、現像ローラ31の軸部31Bを回転可能に支持する軸受部51と、内部のトナー収容室34から現像ローラ31にトナーを供給するための開口52と、サイドシール200が貼り付けられるサイドシール貼付面53とを有している。
開口52は、軸線方向に長い矩形の孔である。開口52の短手方向の一端側、詳しくは図示上側には、ブレード裏シール36および層厚規制ブレード100が配置されている。また、開口52内には、供給ローラ33が配置されている。供給ローラ33は、開口52の短手方向の他端側、詳しくは図示下側に寄せて配置されている。
なお、以下の説明では、開口52の短手方向が図面の上下方向に対応していることから、短手方向を「上下方向」とも言う。また、短手方向の一端側を「上側」、短手方向の他端側を「下側」とも言う。また、現像ローラ31の軸線方向が図面の左右方向に対応していることから、軸線方向を「左右方向」とも言う。また、軸線方向の一端側を「左側」、軸線方向の他端側を「右側」とも言う。さらに、短手方向と軸線方向に直交する直交方向を「前後方向」とも言う。そして、前後方向の一端側、詳しくは開口52に対して現像ローラ31が配置される側を「前側」、前後方向の他端側、詳しくは開口52に対してアジテータ34Aが配置される側を「後側」とも言う。
ブレード裏シール36は、スポンジなどの弾性部材からなる。ブレード裏シール36は、左右方向に長い長尺状の部材である。ブレード裏シール36は、左右方向において開口52よりも大きい。ブレード裏シール36は、両面テープTP1によって筐体50(詳しくは開口52の上側の部分)に固定されている。
サイドシール200は、現像ローラ31の左右方向の端部、詳しくはローラ部31Aの左右方向の端部の周面に接触するシールである。サイドシール200は、サイドシール貼付面53とローラ部31Aとの間に配置されている。
サイドシール200は、表層210と、基層220とを有している。表層210は、現像ローラ31のローラ部31Aの周面と接触する層である。表層210は、不織布などから構成されている。基層220は、例えばウレタンスポンジなどの弾性体からなっている。基層220は、表層210と筐体50との間に配置されている。
層厚規制ブレード100は、左右方向に延びるブレード本体110と、ブレード本体110の下側の端部(先端部)に固定されるゴム製のブレードゴム部120と、ブレード本体110の上側の端部を支持するブレードホルダ130とを有している。
ブレード本体110は、左右方向に長い略矩形の板金である。ブレード本体110の上側の端部は、ブレードホルダ130を介して筐体50に固定されている。ブレード本体110の下側の端部は、自由端となっている。ブレード本体110は、ブレードゴム部120を自由端で支持している。
ブレードゴム部120は、左右方向に延び、左右方向の大きさがブレード本体110よりも小さいゴム部材である。ブレードゴム部120は、例えばシリコンゴムやウレタンゴムなどで形成されている。ブレードゴム部120は、ブレード本体110の下側の端部に設けられている。ブレードゴム部120は、ブレード本体110の現像ローラ31に対向する面から突出して現像ローラ31のローラ部31Aの周面に接触している。このブレードゴム部120は、現像ローラ31と接触する面120Aが平面状になっており、回転方向の上流側と下流側の角部が断面視円弧状になっている(図1参照)。
ブレードゴム部120は、左右方向の各端部に、切欠部121を有している。切欠部121は、ブレードゴム部120の回転方向上流側の端部から凹むとともに、ブレードゴム部120の左右方向における端面122から凹んだ形状を有している。
切欠部121は、端面122の下側の端縁から左右方向内側へ向けて延びる第1面123と、第1面123から下側へ向けて延びる第2面124とを有している。第1面123は、左右方向に沿っている。
このような切欠部121をブレードゴム部120に設けることにより、ブレードゴム部120の現像ローラ31に接触する面120Aと第1面123との間の角部は、略直角になっている。また、ブレードゴム部120の現像ローラ31に接触する面120Aと第2面124との間の角部も、略直角になっている。言い換えると、ブレードゴム部120は、左右方向の各端部に、現像ローラ31のローラ部31Aの周面と接触するエッジ部123A(略直角に尖った角部の先端部)を有している。エッジ部123Aは、左右方向に延びるように形成されている。エッジ部123Aは、端面122と第2面124に接続されている。このように尖ったエッジ部123Aでは、ブレードゴム部120のエッジ部123Aから左右方向内側にずれた部位よりも、現像ローラ31上のトナーを掻き取りやすくなっている。
なお、ブレード本体110は、下側の端縁がブレードゴム部120に対応した形状に形成されている。また、ブレード本体110の左右方向の各端部は、ブレードゴム部120よりも左右方向外側まで延びている。ブレード本体110の左右方向の各端部には、矩形のサイドエッジシール140が設けられている。
図3に示すように、サイドエッジシール140は、ブレード本体110の表側の面(現像ローラ31と対向する面)に貼り付けられている。サイドエッジシール140は、左右方向においてブレードゴム部120に隣接している。詳しくは、サイドエッジシール140は、ブレードゴム部120の左右方向の端面122と接触している。サイドエッジシール140は、端面122と隣接する位置から下側に向けて延びている。サイドエッジシール140は、ブレード本体110よりも下側に延びている。サイドエッジシール140の下側の端部は、サイドシール200上に接触している。
サイドエッジシール140は、現像ローラ31のローラ部31Aの周面に接触する第1シール150と、当該第1シール150に隣接し、かつ、現像ローラ31のローラ部31Aの周面に接触する第2シール160とを有している。
第1シール150は、ブレードゴム部120の左右方向の端面122に接触するように配置されている。図3に示すように、第1シール150は、スポンジからなっている。第1シール150は、回転方向に長い直方体状に形成されている。第1シール150は、第2シール160よりも薄く潰すことが可能となっている。ここで、「薄く潰すことが可能である」とは、第1シール150を最大に潰したときの第1シール150の厚さが、第2シール160を最大に潰したときの第2シール160の厚さよりも小さくなることを意味する。
図4(b)に示すように、現像ローラ31を筐体50に組み付ける前の状態(各シール150,160を潰さない状態)において、第1シール150は、後述する第2シール160のベースシート162よりも厚くなっている。また、現像ローラ31を筐体50に組み付ける前の状態において、第1シール150および第2シール160のブレード本体110からの高さH1,H2は、ブレードゴム部120のブレード本体110からの高さH3よりも高くなっている。ここで、各シール150,160のブレード本体110からの高さとは、後述する両面テープTP2の厚みを含んだ高さ、つまり、各シール150,160のブレード本体110とは反対側の面からブレード本体110までの距離(H1,H2)をいう。また、ブレードゴム部120のブレード本体110からの高さとは、ブレードゴム部120の現像ローラ31と接触する面120Aからブレード本体110までの距離(H3)をいう。
なお、ベースシート162の厚さは、現像装置28の長期の使用により、ブレードゴム部120が削れて高さが低くなることを考慮して設定すればよい。詳しくは、現像装置28の使用後におけるブレードゴム部120のブレード本体110からの高さよりも、ベースシート162のブレード本体110からの高さが小さくなるように、ベースシート162の厚さを設定すればよい。
図2に示すように、第1シール150の上側の端縁は、ブレードゴム部120の左右方向の端面122の上側の端縁よりも上側に位置している。言い換えると、回転方向において、第1シール150の下流端は、ブレードゴム部120の端面122の下流端よりも下流側に位置している。なお、ブレードゴム部120の左右方向の各端部には、上側に突出する突出片125が設けられているが、この突出片125は、第1シール150から左右方向に離れている。つまり、突出片125は、ブレードゴム部120の端面122を構成していない。
図3に示すように、第2シール160は、現像ローラ31のローラ部31Aに接触する複数本の繊維FB(図2参照)からなる繊維層161と、各繊維FBが植設されたベースシート162とを有している。詳しくは、第2シール160は、パイル織物であり、ループ状のパイルをカットすることによって、繊維FB(カットパイル)が、下地としてのベースシート162から突出するように形成されている。各繊維FBは、フッ素繊維からなっている。図4(a)に示すように、複数本の繊維FBは、回転方向下流側に向かうにつれて左右方向内側に位置するように、回転方向に対して傾斜している。つまり、複数本の繊維FBは、第2シール160上のトナーが左右方向内側に向かって移動するように傾斜している。詳しくは、図5に示すように、繊維FBの左右方向に対する角度βは、後述するベースシート162の左右方向外側かつ回転方向上流側の角とブレードゴム部120の端面122の回転方向上流側の端縁とを結ぶ直線SLの左右方向に対する角度αよりも小さい。
図4(b)に示すように、複数本の繊維FBのうち一部の繊維FB、詳しくは左右方向の最も内側に位置する繊維FBは、ベースシート162の端縁から突出して第1シール150上に重なっている。また、左右方向の最も内側に位置する繊維FBの先端は、第1シール150よりも左右方向内側に位置している。
図3に示すように、ベースシート162は、回転方向に長い矩形のシート状に形成されている。ベースシート162は、布などからなっている。ベースシート162の回転方向の長さは、第1シール150の長さと略同じ値となっている。また、ベースシート162の左右方向の幅は、第1シール150の左右方向の幅よりも大きくなっている。ベースシート162は、第1シール150の左右方向外側の端面151に接触するように配置されている。つまり、本実施形態においては、ベースシート162の全体が、第1シール150の左右方向外側の端面151に接触する第1部分となっている。
図3および図4(b)に示すように、第1シール150および第2シール160は、互いに隣接した状態で、一枚の両面テープTP2を介してブレード本体110およびサイドシール200(図2参照)に貼り付けられている。
次に、現像装置28の製造方法について説明する。
図2に示すように、まず、筐体50に対して、供給ローラ33、サイドシール200およびブレード裏シール36を取り付ける。次いで、層厚規制ブレード100を筐体50に取り付ける。
その後、サイドエッジシール140を、層厚規制ブレード100のブレード本体110およびサイドシール200上に貼り付ける。詳しくは、図3に示すように、第1シール150と第2シール160を両面テープTP2で一体にしたものを、ブレード本体110およびサイドシール200上に貼り付ける。そして、筐体50にその他の部品を適宜組み付けることで、現像装置28が製造される。
以上のように構成された現像装置28の作用効果について説明する。
現像装置28に駆動力を入力すると、現像ローラ31は、サイドシール200、ブレードゴム部120およびサイドエッジシール140に接触しながら回転する。
この際、図5に示すように、第2シール160の各繊維FBが回転方向に対して傾斜しているので、第2シール160の左右方向外側に侵入したトナーは、傾斜した各繊維FBに沿って左右方向内側に移動する。詳しくは、第1シール150上に繊維FBが重ねて配置されているので、トナーは、第2シール160上から第1シール150上に移動した後も、さらに左右方向内側に移動し、第1シール150の左右方向内側の端部まで移動する。そして、第1シール150の左右方向内側の端部に移動したトナーは、第1シール150の左右方向内側にある開口52を通って筐体50内に戻される。
現像装置28を長期間使用すると、ブレードゴム部120が徐々に削れていき、ブレードゴム部120のブレード本体110からの高さが徐々に低くなる。これに対し、ブレードゴム部120の端面122に接触する第1シール150は、第2シール160よりも薄く潰すことが可能となっている。これにより、第1シール150をブレードゴム部120の削れに追従するように徐々に潰していくことができるので、サイドエッジシール140とブレードゴム部120の間に段差ができるのを抑えることができ、トナー漏れを抑えることができる。
以上、本実施形態によれば、前述した効果に加えて以下のような効果を得ることができる。
左右方向の最も内側に位置する繊維FBの先端が、第1シール150よりも左右方向内側に位置するので、第1シール150の略全体を繊維FBで覆うことができるので、第1シール150上においてトナーをより良好に左右方向内側に戻すことができる。
ベースシート162の左右方向の幅が第1シール150の左右方向の幅よりも大きいので、第1シール150のうち繊維FBで覆われない領域(回転方向上流側、かつ、左右方向内側の角部)の面積を小さくすることができる。これにより、第1シール150上においてトナーをより良好に左右方向内側に戻すことができる。
第1シール150がベースシート162よりも厚いので、ブレードゴム部120の削れによる高さ変化に対する第1シール150の高さ追従がベースシート162で阻害されるのを抑えることができる。
第1シール150の回転方向の下流端が、ブレードゴム部120の端面122の回転方向の下流端よりも下流側に位置するので、サイドエッジシール140とブレードゴム部120の間からのトナー漏れをより抑えることができる。
ブレードゴム部120のエッジ部123Aが端面122に接続されることで、端面122に隣接する第1シール150がエッジ部123Aにも隣接するので、エッジ部123A周辺でのトナー漏れを抑えることができる。
繊維FBの左右方向に対する角度βが、ベースシート162の左右方向外側かつ回転方向上流側の角とブレードゴム部120の端面122の回転方向上流側の端縁とを結ぶ直線SLの左右方向に対する角度αよりも小さいので、各繊維FBによってトナーを開口52側に戻すことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、ベースシート162を矩形のシート状に形成したが、本発明はこれに限定されず、例えば図6に示すように、ベースシート162を平面視でL字状に形成してもよい。詳しくは、この形態において、ベースシート162は、第1シール150の左右方向外側の端面151に接触する第1部分162Aと、第1シール150の回転方向上流側の端面152に接触する第2部分162Bと、第1部分162Aと第2部分162Bとを繋ぐ第3部分162Cとを有している。
第3部分162Cは、第1部分162Aの回転方向上流側に配置されている。第3部分162Cは、第2部分162Bの左右方向外側に配置されている。
また、この形態では、第1部分162Aに植設される複数本の繊維FBのうち左右方向の最も内側に位置する繊維FBが、第1部分162Aの左右方向内側の端縁よりも左右方向内側に突出して第1シール150上に重なっている。
また、第2部分162Bに植設される複数本の繊維FBのうち左右方向の最も内側に位置する繊維FBは、第2部分162Bの左右方向内側の端縁よりも左右方向内側に突出している。また、第2部分162Bの回転方向の最も下流側に位置する繊維FBは、第2部分162Bの回転方向下流側の端縁よりも下流側に突出して第1シール150上に重なっている。
以上、この形態によれば、現像ローラ31の回転によって第1シール150に向けて移動しようとするトナーを第2部分162Bの繊維FBによって左右方向内側に移動させることができるので、トナーをより確実に開口52側に戻すことができる。
前記実施形態では、第1シール150をスポンジで構成したが、本発明はこれに限定されず、第1シールは、例えば、不織布であってもよい。これによれば、現像ローラと第1シールとの摩擦を小さくすることができる。
前記実施形態では、繊維FBの左右方向に対する角度βを、直線SLの左右方向に対する角度αよりも小さくしたが、本発明はこれに限定されず、例えば、角度βを、角度αよりも大きくしてもよいし、角度αと同じ角度にしてもよい。
前記実施形態では、繊維FBをフッ素繊維としたが、本発明はこれに限定されず、動物の毛などの他の繊維であってもよい。
前記実施形態では、現像ローラ31やトナー収容室34などを備えた現像装置28に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像カートリッジとドラムユニットが一体に構成されたプロセスカートリッジや、トナーを収容するトナーカートリッジとは別体に構成され、当該トナーカートリッジからトナーが供給される現像器などの他の現像装置に本発明を適用してもよい。
なお、前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
28 現像装置
31 現像ローラ
100 層厚規制ブレード
110 ブレード本体
120 ブレードゴム部
140 サイドエッジシール
150 第1シール
160 第2シール
161 繊維層
162 ベースシート
FB 繊維

Claims (12)

  1. 回転可能な現像ローラと、
    前記現像ローラの周面に接触するブレードゴム部および当該ブレードゴム部を支持するブレード本体を有する層厚規制ブレードと、
    前記ブレード本体に設けられ、前記現像ローラの軸線方向において前記ブレードゴム部に隣接するサイドエッジシールと、を備え、
    前記サイドエッジシールは、
    前記現像ローラの周面に接触する第1シールであって、前記ブレードゴム部の前記軸線方向の端面に接触するように配置される第1シールと、
    当該第1シールに隣接し、かつ、前記現像ローラの周面に接触する第2シールとを有し、
    前記第1シールは、前記第2シールよりも薄く潰すことが可能であり、
    前記第2シールは、前記現像ローラに接触する複数本の繊維からなる繊維層と、各繊維が植設されたベースシートとを有し、
    前記複数本の繊維は、前記第2シール上のトナーが前記軸線方向内側に向かって移動するように傾斜し、
    前記複数本の繊維のうち一部の繊維は、前記ベースシートの端縁から突出して前記第1シール上に重なっていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記ベースシートは、前記第1シールの前記軸線方向外側の端面に接触する第1部分を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記ベースシートは、前記第1シールの前記回転方向上流側の端面に接触する第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを繋ぐ第3部分とを有することを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記ベースシートの端縁から突出する繊維の先端は、前記第1シールよりも前記軸線方向内側に位置することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記軸線方向における前記ベースシートの幅は、前記軸線方向における前記第1シールの幅よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記第1シールは、前記ベースシートよりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記回転方向において、前記第1シールの下流端は、前記ブレードゴム部の前記端面の下流端よりも下流側に位置することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記第1シールは、不織布であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 前記第1シールは、スポンジであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
  10. 前記ブレードゴム部は、前記軸線方向に延びて前記端面に接続され、前記現像ローラの周面に接触するエッジ部を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
  11. 前記繊維の前記軸線方向に対する角度は、前記ベースシートの前記軸線方向外側かつ前記回転方向上流側の角と前記ブレードゴム部の前記端面の前記回転方向上流側の端縁とを結ぶ直線の前記軸線方向に対する角度よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の現像装置。
  12. 前記繊維は、フッ素繊維であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の現像装置。
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