JP6766147B2 - ガラス基板の研磨方法および研磨装置 - Google Patents

ガラス基板の研磨方法および研磨装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス基板を研磨して超薄化するための研磨装置に関し、特に、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板が薄膜状となるまで、その表面を化学研磨するとともに、研磨効率を高めるためのガラス基板の研磨方法および研磨装置に関する。
従来より、ガラス基板の表面を研磨してガラス基板を超薄化するための技術が数多く開発され、利用されている。一般的に、研磨技術には、研磨機等によって物理的に研磨対象を研磨する方法や、電気を利用して研磨対象を電気化学的に研磨する方法や、化学物質による化学反応を用いた研磨方法などが存在する。
これらのうち、化学研磨は、化学物質を用いて、研磨したい対象の表面を溶解することで研磨する手法であり、フッ酸系の溶液を充填した液槽に加工対象を入れ、溶液に漬けて表面を溶解させることが多く行われている。溶解中は、研磨対象の表面が満遍なく研磨されるよう、バブリング(気泡を研磨対象に当てて溶液を循環させる方法)が取られている。現在では、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のガラス基板を研磨する方法として、化学研磨が広く用いられており、化学研磨により、薄くて軽い液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ用ガラス基板を製造することが可能となっている。
ところで、現在では、TVやパソコンに用いられるディスプレイとして液晶を用いたものが広く普及しており、高画質化とともに高速化・大容量化・薄膜化や軽量化が図られている。また、タブレット端末やスマートフォン等の技術も進歩しており、これらに使用するディスプレイとして、薄くて軽い液晶ディスプレイ部品の作成納入が要求されている。このような市場の要求を受けて、液晶ディスプレイは更に薄く仕上げる事が要請されているのが現状である。
また、化学研磨が施された後のディスプレイ基板の板厚の均一性は、基板の端部の領域も均一である事が要求されており、ディスプレイ製品の狭額縁化もまた要求されている。
このような要求に対して、上記バブリングを用いた化学研磨技術では、基板を複数枚同時に研磨処理するバッチ処理方式が採用されており、基板を抑えるための治具の痕が基板端部の領域に形成されてしまい、狭額縁の要求に対して充分に対応可能とは言えないという問題点があった。すなわち、バッチ処理方式の場合は、研磨液に同時に多数枚浸漬するために、速度を上げたり、浸漬する場所による研磨量のばらつきを抑えるために研磨液を攪拌させる(バブリング処理)必要があり、基板がずれたり割れたりしないように堅固に保持する必要があるが、治具によって治具痕が形成されることにより、端部における厚みが均一でなくなってしまう事態が派生していた。一方で、上記治具痕を減らすために基板を押さえる治具を少なくしたり、押さえる強度を弱くすると、研磨処理中に基板がずれたり(溝ズレ)やワレやカケを生じやすくなってしまうという問題点も同時に派生していた。
このような問題点を解決するための技術として、特開2013−252984号公報に開示した技術が存在する。ここでは、ガラス基板を水平方向に搬送するように構成された複数の搬送ローラ、および複数の搬送ローラによって搬送されるガラス基板に対して化学研磨処理を行うように構成された処理チャンバを備え、処理チャンバは、処理槽および回収槽を少なくとも有しており、処理槽は、複数の搬送ローラよりも高い位置で化学研磨液がオーバーフローするように構成され、回収槽は、処理槽からオーバーフローする化学研磨液を回収するように構成された化学研磨に関する技術が開示されている。
この技術によれば、ガラス基板を水平方向に搬送しながら、ガラス基板の上面および下面より化学研磨液をシャワー状に噴霧して、化学研磨(エッチング)することが可能となるため、治具痕を減らすことが可能となると考えられるが、基板を水平に配置するため、基板の上面側では研磨液がパドル状に液盛りされるだけ供給が十分であるのに対して、下面側は基板に噴霧された研磨液は直ちに重力によって落下していくため、研磨の化学反応に十分に寄与できる研磨液の供給が上面側に対して少なくなってしまうという問題点があった。また、下面側にはガラス基板を水平方向に搬送するためのローラーやシャフト類などが設置されているため、基板表面への噴霧を遮ってしまうという問題点が内在していた。
また、形成するガラス基板が薄くなると、板厚の均一性の許容範囲も小さくなるが、特にローラー搬送などの装置によって研磨液が遮られる下面側の板厚ばらつきが生じる可能性があり、これを極小化するために、搬送速度の適正化により対処することが考えられていた。ところが、搬送速度を速めると、搬送時に生じる送り速度のばらつきやローラーと基板との滑り具合のばらつきなどによって基板に振動が生じることがあり、基板の厚みが薄くなっていくと基板周辺で微小なクラックが発生してしまうなどの不具合を生じやすくなる可能性があった。また、ローラー搬送のピッチを小さくすることでクラックなどを防止する効果が期待できるが、研磨液が遮られる領域が増えるため、基板の下面側の研磨後の板厚の均一性が低下するという問題点があった。
また、基板を縦に配置する方式として、特開2008−13389号が存在する。ここでは、ガラス基板にシャワー状のフッ酸溶液を吐出することによりエッチングが可能なエッチング装置及びそれを用いたエッチングプロセスであって、シャワーの噴霧角度、シャワーノズルと基板との間の間隔、基板の揺動振幅長などを適切に設計することにより、シャワーを基板面内に均一に供給可能とすることにより、基板表面への微粒子(フッ酸に対する不溶物)の付着を抑制でき、高速且つ面内均一なエッチングを実現できる技術が開示されている。
この方法によると、ローラー等の搬送装置による研磨液に遮断という上記問題点は解消されるが、研磨液が縦方向にセットされた基板表面に触れながら流れ落ちていくため、基板の上側の領域では表面の落下していく流速は遅くて流量も一定であるが、基板の下側ではシャワー噴霧によって垂れた研磨液が、次々と足されていく状態であるため、液量が増えるとともに流速も高くなり、その結果、基板の下側領域の研磨率が高くなり、上下間で板厚が変化するという問題点があった。
更に、特許第3995146号公報では、ガラス基板を化学研磨する作用を有する研磨成分と溶液粘度を増加させる作用を有する増粘剤を共に一定濃度含有し、かつ粘度が5×10−1〜5×10Pa・sの範囲にある研磨液を、ガラス基板上に所定量だけ塗布してガラス基板の平坦化反応を進行させ、所定時間経過後に、平坦化反応に供した研磨液を洗浄する技術が開示されている。
この方法によると、5×10−1〜5×10Pa・sの粘度範囲からなる研磨液が液だれを防止することとなり、基板の上下間における板厚の変化を防止することが可能になると考えられるが、研磨効率の観点、および、治具によって治具痕が形成されることによる端部における厚みの非均一化の観点から考えると、必ずしも充分な技術という事は出来なかった。
そこで、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板が均一な薄膜となるように表面を化学研磨することを可能とするとともに、研磨効率を高め、治具痕の発生を抑制すると同時に破損のリスクを抑制したガラス基板の研磨方法および研磨装置の開発が望まれていた。
特開2013−252984号公報 特開2008−13389号 特許第3995146号公報
本発明の目的は、上記の課題を解決するため、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板が均一な薄膜となるように表面を化学研磨することを可能とするとともに、治具痕の発生を抑制すると同時に破損のリスクを抑制した、研磨効率の高いガラス基板の研磨方法および研磨装置を提供する事を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るガラス基板の研磨方法は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板の表面を均質に研磨するためのガラス基板の研磨方法が、ガラス基板を垂直に吊下して設置固定する設置工程と、前記ガラス基板を溶融して研磨するための化学研磨液を複数の噴射ノズルから前記ガラス基板の両側面に継続的に噴射塗布する化学研磨工程と、所定の化学研磨時間の経過後に化学研磨された前記ガラス基板を洗浄する洗浄工程と、からなり、前記化学研磨工程は、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止するため、ガラス基板上端側の噴射ノズルの縦間隔または横間隔をガラス基板下端より狭くなるように配置して、化学研磨液を上端側に多量に噴射し、かつ下端側により少量噴射することによりガラス基板全領域に渡り化学研磨液の塗布および流通量を均一にするとともに、前記化学研磨工程と前記洗浄工程とを繰り返し実施する構成である。
また、本発明に係るガラス基板の研磨装置は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板の表面を均質に研磨するためのガラス基板の研磨装置が、ガラス基板を垂直に吊下して設置固定する設置手段と、前記ガラス基板を溶融して研磨するための化学研磨液を前記ガラス基板の両側面から垂直に継続的に噴射塗布する複数からなる噴射ノズルと、所定の化学研磨時間の経過後に化学研磨された前記ガラス基板を洗浄する洗浄手段と、からなり、前記設置手段は、ガラス基板左右縁端を支持する側辺固定手段と、ガラス基板下部縁端を支持する底辺固定手段とからなり、前記側辺固定手段は、ガラス基板の両側面を被覆しない位置でガラス基板左右縁端角部に接触して両端から挟持する断面略三角形の切欠き浅溝からなるとともに、前記底辺固定手段は、ガラス基板の底辺を部分的に載置する載置用の土台からなり、前記噴射ノズルは、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止するため、ガラス基板上端側の噴射ノズルの縦間隔または横間隔をガラス基板下端の噴射ノズルの縦間隔または横間隔より狭くなるように配置して、化学研磨液を上端側に多量に噴射し、かつ下端側により少量噴射することによりガラス基板全領域に渡り化学研磨液の塗布および流通量を均一にする構成である。
本発明に係るガラス基板の研磨方法および研磨装置は、上記詳述した通りの構成であるので、以下のような効果がある。
1.設置工程によって吊下したガラス基板に化学研磨液を複数の噴射ノズルによって両面から噴射塗布するため、ガラス基板に満遍なく化学研磨液を塗布することが可能となる。また、ガラス基板上端側の噴射ノズルの縦間隔または横間隔をガラス基板下端より狭くなるように配置したため、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止することが可能となる。
2.複数の噴射ノズルから噴射される化学研磨液の量について、ガラス基板上端側を下端側の量より多く噴射する構成としたため、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止することが可能となる。
3.ガラス基板は、液晶ディスプレイ用ガラス基板または有機ELディスプレイ用ガラス基板としたため、様々なディスプレイに用いるガラス基板を研磨して構成することが可能となる。
4.化学研磨液は、フッ酸、硫酸、塩酸等の化学研磨成分を含有する構成としたため、比重の小さな塩酸系の研磨液から比重の大きな硫酸系の研磨液まで使用することが可能となる。
5.硫酸を含有する化学研磨液を噴射塗布する構成としたため、ガラス基板に生じた潜キズや異常(ピット)に対して、研磨時の凹部内の研磨を抑制する効果を享受することが可能となる。
6.設置手段によって吊下したガラス基板に化学研磨液を両面から噴射塗布する複数の噴射ノズルを設けたため、ガラス基板に満遍なく化学研磨液を塗布することが可能となる。また、ガラス基板上端側の噴射ノズルの縦間隔または横間隔をガラス基板下端より狭くなるように配置したため、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止することが可能となる。また、装置の省スペース化が図れるとともに、従来の研磨装置(バッチ方式)の部分的な改造や対応により研磨装置を構成することが可能となる。
7.化学研磨液を噴射する複数の噴射ノズルが、ガラス基板上端側を下端側の量より多く噴射する構成としたため、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止することが可能となる。
8.設置手段を、断面略三角形の切欠き浅溝からなる側辺固定手段と、ガラス基板の底辺を載置する載置用の土台からなる底辺固定手段によって構成したため、化学研磨によって生ずる治具痕の発生を抑制することが可能となる。
9.複数の噴射ノズルの先端口が、上端側を大きく下端側を小さくしたため、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止することが可能となる。
以下、本発明に係るガラス基板の研磨方法100および研磨装置200を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るガラス基板の研磨方法のフロー図であり、図2は、ガラス基板の研磨装置の概念図である。図3は、ガラス基板の側面の断面図であり、図4は、設置間隔を最適化した噴射ノズルの側面図である。図5は、研磨液の噴射量を最適化した噴射ノズルの側面図であり、図6は、設置手段の構成を示す斜視図である。
本発明に係るガラス基板の研磨方法100は、図1に示すように、研磨方法100と、化学研磨工程120と、洗浄工程130とからなり、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板10の表面を、均質かつ均一の厚みで研磨するための研磨方法である。
研磨対象であるガラス基板10は、まず設置工程110で処理可能な状態に配置される。設置工程110は、ガラス基板10を垂直に吊下して設置固定する工程である。ガラス基板10は、研磨前は1〜数mmの厚さからなり、この工程により、研磨対象であるガラス基板10は、研磨が終了するまで、治具によって固定される。
設置工程10で固定設置されたガラス基板10は、次に、図1に示すように化学研磨工程120で処理される。化学研磨工程120は、ガラス基板10を化学研磨液200によって溶融して研磨する工程であり、複数の噴射ノズル220から垂直に設置されたガラス基板10に向けて、両側面から全面に渡って化学研磨液20を噴射塗布することにより、ガラス基板10を化学研磨する。本実施例では、化学研磨液20を複数の噴射ノズル220からガラス基板10の両側面に、一定時間の間、継続的に噴射塗布する構成となっている。噴射された化学研磨液20は、ガラス基板10に塗布された後、ガラス基板10を流れて下部に設置される廃液蓄積手段(図示せず)に蓄積されることになる。これにより、化学研磨液20が常にガラス基板10に噴射されて研磨を継続することとなり、効率的な化学研磨を行う事が可能となる。
なお、本実施例では、約5〜120分間に渡って継続的に化学研磨工程120の処理が行われる構成となっているが、この処理時間に限定されることはなく、また、継続的ではなく一定間隔で断続的(間欠的)に処理を行う構成とすることも可能である。
化学研磨工程120で化学研磨処理が行われたガラス基板10は、次に、図1に示す洗浄工程130で処理される。洗浄工程130は、化学研磨されたガラス基板10の表面に付着した化学研磨液20および反応生成物を洗浄除去するための工程である。化学研磨工程120による所定の化学研磨時間の経過後に、化学研磨されたガラス基板10を洗浄する。これにより、化学研磨の進行を中断して研磨処理を完了させることが可能となる。
ガラス基板10の化学研磨工程120と、洗浄工程130は、繰り返して実施する構成とすることが可能である。これにより、ガラス基板10の研磨及び洗浄の効果を向上させることが可能となる。なお、化学研磨工程120で使用した化学研磨液20と、洗浄工程130で使用した化学研磨液20の洗浄液(図示せず)は、何れも廃液蓄積手段に流れることになるが、両者が混ざることを抑制するため、廃液配管を各工程によって切り替える構造とすることも可能である。この構造とすることにより、廃液を効率よく再利用することが可能となる。
従来から使用されている技術として、前述のように、水平方向にガラス基板を設置して研磨液を上下からシャワー方式で塗布しつつ搬送する化学研磨方式が存在するが、これによると、仕上げの基板厚が、例えば0.3mm程度の厚さのガラス基板製品であれば、上下面の研磨特性の違い、すなわち、研磨速度の違い等から生じる板厚の不均一性などの問題が殆ど生じないレベルであった。
しかしながら、0.3mmよりもさらに薄く研磨することが要求されるガラス基板製品などでは、例えば0.25mm程度の板厚になると、貼合せの単板の厚みが上下の基板で各0.125mm前後とかなり薄くなり、特に基板端部の強度も急激に低下してくる。そのため、貼合せ基板の上下の基板の研磨特性の違いの影響により、上下間の板厚に差が生じてしまうという問題があった。更に、そのような状況においても、要求される基板の総厚の規格値を維持するために、薄くなり易い基板をさらに薄く仕上げて、総厚を規格値内に入れざるを得ないという状況となり、基板の強度の問題、特に基板の端部の強度が低くなってしまうことが問題となっていた。
本発明のように、ガラス基板10を縦に設置する構成とすることにより、このような問題は解消し、何れの面も均一に化学研磨を行う事が可能となり、要求された規格に合わせるための研磨を行った結果、ガラス基板の強度が損なわれるという問題を解消することが可能となった。
化学研磨工程120は、本実施例では、ガラス基板10の上端側の噴射ノズル220の縦間隔または横間隔を、ガラス基板10の下端より狭くなるように配置して、ガラス基板10に化学研磨液20を噴射塗布する構成となっている。この構成とすることにより、化学研磨液20を、ガラス基板10の上端側に多量に噴射塗布し、かつガラス基板10の下端側により少量噴射することが可能となる。
ガラス基板10を垂直に設置した状態で化学研磨液20を噴射塗布する場合、化学研磨液20が、縦方向にセットされたガラス基板10の表面に触れながら流れ落ちていくことになるため、ガラス基板10の上側の領域では表面の落下していく流速は遅くて流量も一定であるが、ガラス基板10の下側では噴射塗布によって垂れた化学研磨液20が、次々と足されていく状態であることから、液量が増えるとともに流速も早くなる。その結果、ガラス基板10の下側領域の研磨率が高くなるため、ガラス基板10の上下間で板厚が不均等になるという問題が生じていた。
本実施例によると、ガラス基板10の上部には多量の化学研磨液20が噴射塗布され、下部では、少量の化学研磨液20が塗布される事となり、上下間で化学研磨液20の塗布および流通の量が最適化され、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
本発明に係るガラス基板の研磨方法100の別の実施例として、複数の噴射ノズル220をガラス基板10に対して等間隔となるように設置した上で、該複数の噴射ノズル220から噴射される化学研磨液20の量をコントロールして、ガラス基板10の上端側に位置する噴射ノズル222aから噴射される化学研磨液20の量より、ガラス基板10の下端側に位置する噴射ノズル222bから噴射される化学研磨液20の量を少なく噴射する構成とすることが可能である。
前述のように、ガラス基板10に対して上下各領域において均等に化学研磨液20を噴射塗布した場合、ガラス基板10の上側領域と比べて、ガラス基板10の下側領域の研磨率が高くなるため、ガラス基板10の上下間で板厚が不均質になるという問題が生じていた。本発明の構成とすることにより、ガラス基板10の上部には多量の化学研磨液20が噴射塗布されるとともに、下部においては少量の化学研磨液20が塗布される事となり、上下間で化学研磨液20の塗布および流通の量が最適化することが可能となり、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
なお、本実施例に係るガラス基板10は、図3に示すように、CF基板12とTFT基板14との空隙に液晶16を封入した液晶ディスプレイ用ガラス基板とすることが可能である。また、有機ELディスプレイ用ガラス基板を用いることももちろん可能である。
これにより、様々なディスプレイに用いるガラス基板を研磨して製造することが可能となり、あらゆる要求に対応可能なガラス基板の研磨方法100を構成することが可能となる。
なお、液晶ディスプレイは、液晶を均一な厚さに形成するため、CF(カラーフィルター)基板とTFT(薄型トランジスタ)基板の2枚の基板を貼り合わせ、その基板の間に空隙を形成し、その空隙に液晶を封入して形成する。最終的に貼り合わされた基板を、両面から化学研磨(エッチング)し、薄くしていく製造方法である。その研磨後の仕上げ厚(完成品の厚さ)が、従来は0.3〜0.6mm程度のものが一般的であったが、近年の市場の要求、特に基板の薄型化の要求を受けて、0.3mmより薄く仕上げる製品が増加しているのが現状である。貼り合せた基板を薄く研磨する事で、例えば、タッチパネルを基板に内蔵することが可能となり、様々な機能を併せ持った製品を開発する事が可能となる。
化学研磨液20は、フッ酸、硫酸、塩酸からなる群から選択される一または複数の化学研磨成分を含有する液材とすることが可能である。これにより、比重の小さな塩酸系の研磨液から比重の大きな硫酸系の研磨液まで使用することが可能となり、研磨対象の厚みや研磨速度など、状況に応じてあらゆる化学研磨液20を使用することができ、効率のよいガラス基板の研磨を行う事が可能となった。
特に、本発明に係るガラス基板の研磨方法100の実施例として、硫酸を含有する化学研磨液20を噴射塗布する構成とすることが可能である。これにより、付加的にガラス基板10の潜傷を塞閉する効果を得る事が可能となり、既存の僅かな損傷から生じる損傷クラックなどを防止する効果を得ることが可能となる。また、研磨中にガラス基板10に生じた潜キズや異常(ピット)に対して、研磨時の凹部内の研磨を抑制する効果を享受することが可能となる。
次に、本発明に係るガラス基板の研磨装置200について説明する。ガラス基板の研磨装置200は、図2に示すように、設置手段210と、噴射ノズル220と、洗浄手段230とからなり、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板10の表面を均質かつ均一に研磨する。
設置手段210は、研磨対象であるガラス基板10を垂直に吊下して設置固定するための部材であり、図2に示すように、本実施例では、枠体240に設けられた設置手段210によって、ガラス基板10の上側両側面と底部を枠体240に固定設置する構成である。ガラス基板10は、研磨前は1〜数mmの厚さを有しており、ガラス基板10は、研磨が終了するまで、設置手段210の治具によって固定される事となる。なお、設置手段210は、必ずしも枠体240に設置される必要はなく、同様の機能を有するガラス基板10を支える専用のフレーム治具(図示せず)などを用いる構成としてもよい。また、そのフレーム治具に設置手段210を設ける構成とすることも考えられ、この構成によっても同様の効果が期待できる。
噴射ノズル220は、ガラス基板10を化学研磨するための化学研磨液20をガラス基板10に対して噴射塗布するための細開口部であり、図2、図4および図5に示すように、ガラス基板10に対して化学研磨液20が垂直に噴射される位置に複数設置され、ガラス基板10の両側面に均等かつ継続的に化学研磨液20を噴射塗布する。これにより、ガラス基板10の両面全面に渡って化学研磨液20が噴射塗布されることになり、ガラス基板10の化学研磨が可能となる。
本実施例では、複数の噴射ノズル220が、化学研磨液20をガラス基板10の両側面に、一定時間の間、継続的に噴射塗布する構成となっている。噴射された化学研磨液20は、ガラス基板10に塗布された後、ガラス基板10を流れて下部に設置される廃液蓄積手段(図示せず)に蓄積される。この構成とすることにより、化学研磨液20が常にガラス基板10に噴射され、ガラス基板10が全面に渡って化学研磨を継続することとなり、効率的な化学研磨を行う事が可能となる。
なお、本実施例では、約5〜120分間に渡って継続的に噴射ノズル220から化学研磨液20がガラス基板10に噴射塗布される構成となっているが、この処理時間に限定されることはなく、また、継続的ではなく一定間隔で断続的(間欠的)に処理を行う構成とすることも可能である。
洗浄手段230は、化学研磨液20によって化学研磨されたガラス基板10を洗浄して、化学研磨液20を洗い流すものであり、化学研磨されたガラス基板10の表面に付着した化学研磨液20および反応生成物を洗浄除去するための手段である。化学研磨液20を噴射ノズル220から噴射することによって所定時間化学研磨を行った後に、化学研磨されたガラス基板10に向けて洗浄液を噴射することによって洗浄する。これにより、化学研磨の進行を中断して研磨処理を完了させることが可能となる。
噴射ノズル220から化学研磨液20を噴射塗布することによるガラス基板10の溶解研磨処理と、洗浄手段230によるガラス基板10の洗浄処理は、繰り返して実施する構成とすることが可能である。これにより、ガラス基板10の研磨及び洗浄の効果を向上させることが可能となる。なお、噴射ノズル220から噴射塗布された化学研磨液20と、洗浄手段230で使用した化学研磨液20の洗浄液(図示せず)は、何れも廃液蓄積手段(図示せず)に流れることになるが、両者が混ざって廃棄されることを防ぐため、廃液配管を切り替える構造とすることも可能である。この構造とすることにより、廃液を効率よく廃棄または再利用することが可能となる。
なお、洗浄手段230は、化学研磨液20の供給方法を切り替え、洗浄液(図示せず)を噴射ノズル220から噴射することでガラス基板10に噴霧して洗浄処理をする構成とする事も可能である。また、全く別の洗浄液供給配管(供給ノズル、図示せず)を用いてガラス基板10に洗浄液(図示せず)を噴霧・供給する事も可能であり、特に洗浄液の噴霧・供給方法を限定するものではない。
噴射ノズル220は、本実施例では、図4に示すように、ガラス基板10の上端側に位置する噴射ノズル222aの縦間隔または横間隔を、ガラス基板10の下端側に位置する噴射ノズル222bの縦間隔または横間隔より狭くなるように配置する構成となっている。この構成とすることにより、化学研磨液20をガラス基板10の上端側に多量に噴射し、ガラス基板10の下端側により少量噴射する構成とすることが可能となる。これにより、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
すなわち、本発明に係る研磨装置のように、ガラス基板10を垂直に設置した状態で、化学研磨液20をガラス基板10に対して横から垂直に噴射塗布する構成とする場合、化学研磨液20が、縦方向にセットされたガラス基板10の表面を流れ落ちていくことになる。このとき、ガラス基板10の上側の領域では表面の落下していく流速は遅くて流量も一定であるが、ガラス基板10の下側では直接噴射塗布された化学研磨液20と合わせて、ガラス基板10の上部に噴射塗布された化学研磨液20が垂れ流れることにより次々と足されていく状態であることから、ガラス基板10下部においては表面を流れる液量が増えるとともに流速も早くなる。その結果、ガラス基板10の下側領域の研磨率が高くなるため、ガラス基板10の上下間で板厚が不均質化するという問題が生じていた。
本実施例によると、ガラス基板10の上部には多量の化学研磨液20を噴射塗布するが、下部では、少量の化学研磨液20が塗布する事となるため、ガラス基板10の上下間で化学研磨液20の塗布および流通する量が最適化され、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
本発明に係るガラス基板の研磨装置200の別の実施例として、図5に示すように、複数の噴射ノズル220をガラス基板10に対して等間隔となるように設置した上で、該複数の噴射ノズル220が噴射する化学研磨液20の量をコントロールして、ガラス基板10の上端側に位置する噴射ノズル222aが噴射する化学研磨液20の量より、ガラス基板10の下端側に位置する噴射ノズル222bが噴射する化学研磨液20の量を少なくする構成とすることが可能である。
前述の通り、ガラス基板10に対して上下各領域において均等に化学研磨液20を噴射塗布する場合、化学研磨液20の塗布量・流量の関係で、ガラス基板10の上側領域と比べて、ガラス基板10の下側領域の研磨率が高くなるため、ガラス基板10の上下間で板厚が変化するという問題が生じていた。上記構成とすることにより、ガラス基板10の上部には多量の化学研磨液20が噴射塗布されるとともに、下部においては少量の化学研磨液20が塗布される事となり、上下間で化学研磨液20の塗布および流通の量が最適化することが可能となり、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
設置手段210は、図6に示すように、側辺固定手段212と、底辺固定手段214とからなる構成とする事が可能である。側辺固定手段212は、ガラス基板10の左右縁端を挟むようにして固定支持するための部材であり、本実施例では、ガラス基板10の両側面を被服して化学研磨液20の噴射塗布を妨げないように、ガラス基板10の左右縁端角部に接触しつつ、ガラス基板10を両端から挟持する構成であり、形状としては、断面略三角形の切欠き浅溝からなる構成である。
従来は、ガラス基板10の化学研磨を行う際にガラス基板10を固定するにあたり、深い溝からなる固定手段によってガラス基板10を固定挟持する構成となっていた。この構成によると、該固定手段がガラス基板10の両側面を部分的に被覆することとなり、化学研磨液20の噴射塗布が妨げられ、ガラス基板10を抑えるための治具の痕がガラス基板10左右端部の領域に形成されてしまうという問題点があった。
本発明のように、側辺固定手段212を断面略三角形の切欠き浅溝とし、かつ側辺固定手段212の長さを短くすることにより、化学研磨液20の噴射塗布を妨げないこととなり、治具痕の残存を抑制したガラス基板の研磨装置200を構成することが可能となった。
また、底辺固定手段214は、ガラス基板10の下部縁端を支持するための部材であり、ガラス基板10の底辺を載置する載置用の土台からなる構成である。
従来は、側辺固定手段212と同様に、深い溝からなる固定手段によってガラス基板10の底部を固定する構成であった。このような構造でしっかりとガラス基板10を固定することにより、バブリング等による化学研磨時のガラス基板10の脱落等を抑制することは可能であったが、治具痕の形成の原因、ガラス基板10の破損の原因となるという問題点があった。
本発明では、底辺固定手段214を載置用の土台形状とすることにより、化学研磨液20の噴射塗布が妨げられない構成とするとともに、固定手段による挟持に起因するガラス基板10の破損を抑制したガラス基板の研磨装置200を構成することが可能となった。
本発明に係るガラス基板の研磨装置200の更に別の実施例として、等間隔に設置された複数の噴射ノズル220の先端口が、上端側の噴射ノズル222aの先端口径を大きく、下端側の噴射ノズル222bの先端口径を小さくする構成とすることが可能である。この構成によっても、上記と同様に、ガラス基板10の上部には多量の化学研磨液20が噴射塗布されるとともに、下部においては少量の化学研磨液20が塗布される事となり、上下間で化学研磨液20の塗布および流通の量が最適化することが可能となり、液垂による化学研磨液20の噴射塗布のムラの発生と残存を防止し、研磨厚のばらつきを抑制することが可能となった。
以上の構成とすることにより、従前の溶液中にガラス基板を漬けてバブリングを行う方法と比べ、より効率的なガラス基板10の研磨を行う事が可能となった。
ガラス基板10の化学研磨後の板厚のばらつきは、仕上げ厚が薄くなるにつれ小さくする必要がある。例えば、研磨を開始する時の板厚を1mmとし、仕上げの板厚を0.4mmとして、板厚のばらつきの許容値を仕上げ厚の10%とした場合、バラツキの許容値はプラスマイナス0.04mm以下となる。一方、研磨量は0.6mmとなり、研磨前の基板板厚のばらつきを仮にゼロとすると、0.6mm研磨処理するのに、基板材の全面で0.04mm以内のばらつきを実現する許容率は、0.067(許容ばらつき/研磨処理量)となる。
0.3mm仕上げの場合、ばらつきの許容範囲を仕上げ厚の10%とすると0.03mm以下となる。研磨量は0.7mmになるが、その研磨量に対して許容できるばらつきは0.03mmとなり、許容率は、0.043(許容バラツキ/研磨処理量)となり、0.4mm仕上げに対して、各段と厳しい値が要求されることとなる。さらに仕上げ厚を0.25mmとした場合、研磨量が0.75mmに対して許容できるばらつきが0.025となり、許容率は0.033(許容バラツキ/研磨処理量)となり、僅かなばらつきでも無視できない事となる。
また、液晶ディスプレイを研磨する場合、CF側の基板とTFT側の基板の双方の板厚の差異に関しても要求される誤差が僅かとなる。例えば、1mmの液晶ディスプレイを研磨する場合、研磨量の1%ほど各板厚に差異が生じたとすると、0.4mm仕上げの場合は600μの研磨量の1%の6μの差異が生ずることになる。全体の許容量がプラスマイナス40μで許容レンジが80μとした場合、双方の基板の板厚の差異の6μを考慮すると、許容レンジは、実際は74μ(80−6)となる。
同じように、0.3mm仕上げの場合は、許容レンジ60μに対して研磨量の1%の7μが引かれて53μ(60−7)となり、仕上げ厚が0.25mmとした場合は、許容レンジが50μに対して研磨量の1%の7.5μが引かれて42.5μ(50−7.5)となり、薄く構成するにつれて、厳しくばらつきを抑えていかなければならないこととなる。
さらに、0.25μ仕上げの場合では、CF側、TFT側の基板は、各板厚の差異が無ければ、0.125mmで仕上がる事になるが、各板厚差があると薄い側にばらつきがある場合には、強度が弱くなるという問題がある。板厚が0.1mm(100μ)程度になると、基板の端部の強度がかなり弱くなり、破損の発生リスクが高まることとなる。
例えば、仕上げ厚が0.3〜0.6mmくらいの製造過程においては、ほとんど問題にならない程度のバラツキであったものが、薄い基板の需要が増加する現在、特に0.3mm以下の製品を生産していく場合においては、研磨量のばらつきを抑制することが厳しく要求されるという状態となる。
本発明に係る、ガラス基板の研磨方法および研磨装置を用いる事により、上記のようなばらつきの抑制が実現可能となり、旧来のバブリング方式や、その他の先行技術と比較して、より効率的で、ムラのない、研磨厚のばらつきが抑制された製品を製造することを可能とするガラス基板の研磨方法および研磨装置を提供することが可能となった。
本発明に係るガラス基板の研磨方法のフロー図 ガラス基板の研磨装置の概念図 ガラス基板の側面の断面図 設置間隔を最適化した噴射ノズルの側面図 研磨液の噴射量を最適化した噴射ノズルの側面図 設置手段の構成を示す斜視図
10 ガラス基板
12 CF基板
14 TFT基板
16 液晶
20 化学研磨液
100 ガラス基板の研磨方法
110 設置工程
120 化学研磨工程
130 洗浄工程
200 ガラス基板の研磨装置
210 設置手段
212 側辺固定手段
214 底辺固定手段
220 噴射ノズル
222a 噴射ノズル
222b 噴射ノズル
230 洗浄手段
240 枠体

Claims (2)

  1. 液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板の表面を均質に研磨するためのガラス基板の研磨方法(100)が、
    ガラス基板(10)を垂直に吊下して設置固定する設置工程(110)と、前記ガラス基板を溶融して研磨するための化学研磨液(20)を複数の噴射ノズル(220)から前記ガラス基板の両側面に継続的に噴射塗布する化学研磨工程(120)と、所定の化学研磨時間の経過後に化学研磨された前記ガラス基板を洗浄する洗浄工程(130)と、からなり、
    前記化学研磨工程(120)は、液垂による化学研磨液の噴射塗布のムラの発生と残存を防止するため、ガラス基板(10)上端側の噴射ノズル(220)の縦間隔または横間隔をガラス基板下端より狭くなるように配置して、化学研磨液を上端側に多量に噴射し、かつ下端側により少量噴射することによりガラス基板(10)全領域に渡り化学研磨液(20)の塗布および流通量を均一にするとともに、前記化学研磨工程(120)と前記洗浄工程(130)とを繰り返し実施することを特徴とするガラス基板の研磨方法。
  2. 液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイに用いるガラス基板の表面を均質に研磨するためのガラス基板の研磨装置(200)が、
    ガラス基板(10)を垂直に吊下して設置固定する設置手段(210)と、前記ガラス基板(10)を溶融して研磨するための化学研磨液(20)を前記ガラス基板(10)の両側面から垂直に継続的に噴射塗布する複数からなる噴射ノズル(220)と、所定の化学研磨時間の経過後に化学研磨された前記ガラス基板を洗浄する洗浄手段(230)と、からなり、
    前記設置手段(210)は、ガラス基板左右縁端を支持する側辺固定手段(212)と、ガラス基板下部縁端を支持する底辺固定手段(214)とからなり、前記側辺固定手段(212)は、ガラス基板(10)の両側面を被覆しない位置でガラス基板左右縁端角部に接触して両端から挟持する断面略三角形の切欠き浅溝からなるとともに、前記底辺固定手段(214)は、ガラス基板(10)の底辺を部分的に載置する載置用の土台からなり、
    前記噴射ノズル(220)は、液垂による化学研磨液(20)の噴射塗布のムラの発生と残存を防止するため、ガラス基板上端側の噴射ノズル(220a)の縦間隔または横間隔をガラス基板下端の噴射ノズル(220b)の縦間隔または横間隔より狭くなるように配置して、化学研磨液を上端側に多量に噴射し、かつ下端側により少量噴射することによりガラス基板(10)全領域に渡り化学研磨液(20)の塗布および流通量を均一にすることを特徴とするガラス基板の研磨装置。
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