JP5878787B2 - 薬液処理装置及び薬液処理方法 - Google Patents

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本発明は、優れた歩留まりで表示パネル等を製造可能な薬液処理装置に関する。
近年の表示パネルの価格の急速な低下をうけ、半導体や表示パネルの製造における製造コストを削減するための対策や歩留まりを向上させるための対策が求められている。特に、表示パネルの大型化に伴ってパネル1枚あたりの仕損による製造コスト損失が大きくなっており、表示パネルの仕損を低減する対策が厳しく求められている。
ところで、表示パネルの製造では、パネルの洗浄やエッチング等の工程において、パネルを薬液処理槽の薬剤に浸漬する、あるいは表示パネル表面に薬液を噴射して塗布する処理が行われている。
特許文献1には、半導体ウェハの洗浄装置について、処理槽に供給された薬液に浸漬することにより被洗浄物を洗浄することが開示されている。この洗浄装置は、処理槽の上方に純水を噴射する純水シャワーを1つ備えており、被洗浄物の洗浄が完了して処理槽から薬液を取りだした後、純水シャワーから純水を噴射することにより、被洗浄物と処理槽の内部に付着している薬液を洗い流すことが記載されている。
特許文献2には、液晶表示装置の製造等に用いるエッチング装置について、エッチング液をパネルに吹き付けるための薬液シャワーノズルが複数設けられた処理槽が開示されている。
特開2001−137793号公報 特開2007−217752号公報
表示パネルの製造工程において、被処理基板を搬送する搬送ラインの下流側に設置された下流コンベアや搬送モジュール(搬送ロボット)が停止することがある。そして、これらの停止が原因で、製造装置の上流側である搬送ライン30の運転が停止することがある。このとき、薬液処理槽の内部に表示パネルが取り残されたままの状態となることがある。このとき、搬送ラインの停止中に、薬液を流し続ける場合と、薬液を停止させる場合とがあるが、前者の場合であっても、後者の場合であっても以下のような問題により、表示パネルの特性が劣化する虞がある。
具体的には、搬送ライン停止中に薬液を流し続ける場合には、薬液が洗剤のとき、被処理基板の表面が荒れてしまう。薬液が表面改質液のとき、被処理基板の表面で酸化や腐蝕等が生じたり、導電膜や配線が断線したりすることがある。薬液がエッチング液のとき、導電膜や配線が断線したり、膜剥がれが生じたりすることがある。薬液が剥離液やその他のアルカリ性液体のとき、被処理基板の表面で腐蝕が生じることがある。また、薬液がその他の酸性液体のとき、被処理基板の表面で酸化が生じることがある。
一方、搬送ライン停止中に薬液を停止させる場合には、薬液処理が中断されて薬液処理が不十分となってしまう。また、薬液処理槽の天板やシャワーノズルから薬液がポタ落ち
したり薬液の蒸気が付着したりすることにより、被処理基板の表面にシミが付いたり、ウォーターマークができたりしてしまう。さらに、薬液が洗剤や剥離液のときには、薬液が固化してしまうことがある。薬液がエッチング液のときには、エッチングが不均一となって表示パネルの表示ムラとなってしまう。薬液がその他の酸性液体やアルカリ性液体のときには、被処理基板の表面の一部が酸化したり、腐蝕したりすることがある。
従って、現状では、被処理基板である表示パネルが搬送ラインの運転停止中に薬液処理槽内に残されてしまうことによるパネルの仕損の発生を避けることは困難である。
本発明は、搬送ラインの運転停止等の理由により被処理基板が薬液処理槽から搬出されず、被処理基板が薬液処理槽に残存したことによる仕損の発生の抑制を目的とする。
本発明の薬液処理装置は、搬送手段により搬入された被処理基板の被処理面に対して薬液処理を施す薬液処理装置であって、薬液処理槽と、上記搬入された被処理基板に対して上方から薬液を供給する薬液供給手段と、上記薬液処理槽内部に上流端から下流端に亘って延びるように設けられ、上記搬送手段による被処理基板の搬送が停止した場合、上記薬液供給手段の薬液の供給が停止した状態で、上記搬入された被処理基板に対して上方からリンス液を供給するリンス液供給手段と、を有する。
また、本発明の薬液処理方法は、搬送手段により薬液処理槽内に搬入された被処理基板の被処理面に対して薬液処理を施す薬液処理方法であって、上記薬液処理槽内に搬入された被処理基板の被処理面に、薬液を供給して薬液処理を施す薬液処理工程と、上記薬液処理槽において、上記搬送手段による被処理基板の搬送が停止した場合、上記薬液の供給を停止し、リンス液を上記搬送が停止した被処理基板の被処理面に供給する薬液反応停止工程と、を備える。
上記の薬液処理装置は、薬液処理槽内部に、搬送手段による被処理基板の搬送が停止した場合、薬液供給手段の薬液の供給が停止した状態で、被処理基板に対してリンス液を供給するリンス液供給手段を有するので、搬送手段による被処理基板の搬送が停止して被処理基板が薬液処理槽の内部に取り残されてしまった場合であっても、上記薬液反応停止工程において、薬液の供給を停止した後、リンス液供給手段によって被処理基板にリンス液を供給することにより被処理基板の表面を保護することができる。そのため、搬送手段による被処理基板の搬送の停止中、薬液処理槽の内部で薬液供給手段の供給口から薬液が被処理基板の上に垂れ落ちても、被処理基板表面がリンス液で保護されているので、被処理基板のシミとして残らない。また、薬液処理槽内に充満した薬液の蒸気が被処理基板に接触した状態となっていても、被処理基板表面がリンス液で保護されているので、基板上では蒸気による薬液反応が進行せず、薬液反応のムラが生じることがない。そして、被処理基板にシミやムラが生じないことにより、結果として、仕損を抑制して被処理基板に薬液処理を施すことができる。
また、上記の構成の薬液処理装置によれば、薬液供給手段は被処理基板の上方から薬液を供給するように設けられているので、被処理基板を薬液に浸漬して薬液反応を進行させる薬液処理槽よりも、被処理基板表面に薬液が存在しない状態になるまでの時間を短くすることができる。そのため、薬液の供給を停止した後、リンス液の供給を開始しても、基板上に残存した薬液とリンス液とが混合して意図しない二次的な反応が発生するのが抑制され、結果として、ムラの発生の少ない高品質の基板を得ることができる。
さらに、上記の構成の薬液処理装置によれば、リンス液供給手段が上流端から下流端に亘って延びるように設けられているので、薬液処理槽の内部のどの位置で被処理基板が停止した場合であっても(つまり、被処理基板の停止位置が薬液処理槽内の上流側寄りであっても、下流側寄りであっても)、被処理基板の全面に対して均一にリンス液を供給することができる。
本発明の薬液処理装置は、搬送手段は、薬液処理槽内で、被処理面が搬送方向と垂直な方向に傾斜するように被処理基板を搬送してもよく、この場合、上記リンス液供給手段は、被処理基板の被処理面において、リンス液が該傾斜の上側から下側に向かって流れるように供給可能に位置付けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、リンス液が被処理基板の傾斜の上側部分に落ちるように配置されてリンス液が上側から下側に向かって流れるので、被処理基板の全面に均一にリンス液を供給することができる。
本発明の薬液処理装置は、上記薬液処理槽の下流側に該薬液処理槽に隣接して設けられ、洗浄液を供給する洗浄液タンクを有し、該洗浄液タンクから供給される洗浄液を用いて上記薬液処理槽から搬出された被処理基板を洗浄する洗浄槽をさらに備えていてもよく、この場合、上記リンス液供給手段は、上記洗浄槽の洗浄液タンクに接続されていてもよい。
上記の構成によれば、リンス液供給手段を洗浄槽の洗浄液タンクと接続することにより、使用するリンス水の量を低減することができる。
本発明の薬液処理装置は、リンス液供給手段が、上流端から下流端に亘って延びるスリット状の供給口を有するスリットノズルで構成されていてもよい。スリットノズルは、リンス液を均一に供給する観点から、リンス液をカーテン状に供給するアクアナイフノズルであることが好ましい。
また、本発明の薬液処理装置は、上記リンス液供給手段が、複数のシャワーノズル又はスプレーノズルが上流端から下流端に向かう方向に所定の間隔で並ぶように配置されることにより上流端から下流端に亘って延びていてもよい。
本発明の薬液処理装置は、リンス液が純水であることが好ましい。また、純水の他、使用する薬液に対して不活性なイオン水等であってもよい。リンス液としてイオン水を用いる場合には、例えば薬液がアルカリ性の場合には酸性のイオン水を使用する等、リンス液による薬液の中和が容易なものを選択することが好ましい。
本発明によれば、搬送ラインの運転停止等の理由により被処理基板が薬液処理槽から搬出されず、被処理基板が薬液処理槽に残存した場合であっても、リンス液供給手段によって被処理基板にリンス液を供給することにより被処理基板の表面が保護されるので、被処理基板におけるシミやムラの発生が抑制され、被処理基板の仕損の発生が抑制される。
実施形態1の製造装置の模式図である。 実施形態1の薬液処理装置の模式図である。 実施形態1の薬液処理槽の斜視図である。 実施形態1の薬液処理槽の側面図である。 (a)及び(b)は、薬液処理槽内での被処理基板の停止位置を模式的に説明する平面図である。 実施形態2の薬液処理槽の斜視図である。 変形例に係る薬液処理槽を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の薬液処理装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
《実施形態1》
図1は、液晶表示装置等のアクティブマトリクス基板を作製する製造装置10の一部を模式的に示す。製造装置10は、複数の処理装置20と、被処理基板Sを搬送して複数の処理装置20間を移動させる搬送手段としての搬送ライン30とを有している。図1では、上流側から、処理装置20として、処理装置21,22,23,24,25,26及び27を示している。ここでは、例えば、処理装置21は、被処理基板Sの被処理面を洗浄する洗浄装置である。処理装置22は、被処理基板Sの被処理面にフォトレジスト液を均一に塗布するスピンコータ等のフォトレジスト塗布装置である。処理装置23は、フォトレジストの溶媒を蒸発させてプリベークを行う加熱装置である。処理装置24は、フォトマスク及び被処理基板を位置合わせして光照射し回路パターンを転写する露光装置である。処理装置25は、現像液を用いてフォトレジストの未感光部を除去する現像装置である。処理装置26は、ポストベークして付着したリンス液を除去する加熱装置である。処理装置27は、レジストで描かれた回路パターンを利用してウェットエッチングにより目的とする回路などを作製するエッチング装置である。そして、これらの処理装置21〜27を経ることにより、被処理基板Sの被処理面上に所定のレイアウトとなるように導電膜等が形成される。
これらの処理装置20のうち、エッチング装置である処理装置27は、薬液としてエッチング液を供給する本発明の構成の薬液処理装置である。
被処理基板Sは、例えば、一辺が1000〜3200mm程度の大きさの矩形平板状のガラス基板である。この被処理基板Sは、基板表面に複数の画素がマトリクス状に形成されてアクティブマトリクス基板となるものである。このアクティブマトリクス基板には対向基板が対向して配設され、両基板間に液晶層が介在されて液晶表示パネルが構成される。なお、被処理基板Sは、液晶表示パネル一枚分の大きさであってもよく、液晶表示パネル数枚分のマザー基板の大きさであってもよい。
搬送ライン30は、細長円筒状の回転体である搬送ローラ31が、複数並設されて構成されている。搬送ライン30は、各処理装置20に形成された搬送口を通って、処理装置20を貫通するように設置されている。被処理基板Sは、処理装置の外部から処理装置20の内部に搬入され、処理装置20の内部を経由して、再び処理装置20の外側に搬出される。搬送ローラ31は、各々の軸方向が搬送方向Aに垂直な方向となるように、搬送方向Aに沿って等間隔に並ぶように配置されている。そして、各々の搬送ローラ31の外周面の上端部とつないで構成される面が、被処理基板Sを搬送する際の基板搬送面となる。
以下、処理装置20のうち、エッチング装置である薬液処理装置27の構成について説明する。薬液処理装置27は、図2に示すように、薬液処理槽40と、薬液処理槽40の下流側に隣接して設けられた洗浄槽50とを有する。
薬液処理槽40の斜視図を図3に示す。薬液処理槽40には、搬送口として、上流端と下流端の各々に開口部41,42が設けられている。
薬液処理槽40内の上方には、搬送された被処理基板Sの表面に薬液を吹き付ける薬液供給手段60を構成する複数の薬液シャワーノズル61が設置されている。薬液シャワーノズル61の各々は、例えば、細長角柱状に形成されている。薬液シャワーノズル61は、搬送方向Aに等間隔に離間するように配置されている。薬液シャワーノズル61の下面には、複数の吹付口(供給口)(不図示)が、薬液シャワーノズル61の長手方向に等間隔に離間して取り付けられている。薬液シャワーノズル61は、薬液処理槽40内へと搬
入された被処理基板Sの被処理面の全面に向けてエッチング液を均一に吹き付けて塗布できるように構成されている。
薬液処理槽40の内部には、薬液処理槽40の内部に被処理基板Sの存在の有無を検知可能な検知手段としての基板検出センサ(不図示)が設けられている。基板検出センサは、薬液処理槽の外部に設置された制御システム(不図示)に接続されている。そして、薬液シャワーノズル61は、基板検出センサによる薬液処理槽40内を被処理基板Sが通過したかどうかの判断に基づいて、各吹付口からの薬液の吐出が制御される。
薬液処理槽40内の上方には、被処理基板Sの被処理面にリンス液を吹き付けるリンス液供給手段70が設置されている。リンス液供給手段70は、薬液処理槽40内の上流端から下流端に亘って一列に延びるように設けられている。リンス液供給手段70は、搬送ライン30の運転が停止して薬液供給手段60からの薬液の供給が停止されるとすぐにリンス液の供給を開始するように設定されている。
リンス液供給手段70は、噴射口(供給口)として、リンス液供給手段70に沿って延びるスリットノズルを備えている。スリットノズルは、リンス液を均一に供給する観点から、リンス液をカーテン状に供給するアクアナイフノズルであることが好ましい。
リンス液供給手段70は、水平な被処理基板S上に均一にリンス液を供給可能とするため、リンス液供給手段70の真下ではなく、被処理基板Sに向かって斜め方向(図4の矢印W参照。)にリンス液を噴射するように設定されている。リンス液噴射方向Wは、リンス液供給手段70の真下に向かう方向から、例えば30〜60°斜めに向かう方向となっている。なお、リンス液供給手段70のリンス液噴射方向Wの角度は、例えば、0〜90°の間で調整可能であることが好ましい。
リンス液供給手段70で供給されるリンス液としては、純水が用いられる。リンス液供給手段70は、図示しない純水タンクに接続されている。
洗浄槽50には、薬液処理槽40と同様に、搬送口として、上流端と下流端の各々に開口部(不図示)が設けられている。洗浄槽50は、薬液処理槽40でエッチング処理が施された被処理基板Sの表面を純水で洗浄するための装置である。洗浄槽50には、槽内の上方に、純水シャワーノズル(不図示)が設けられ、洗浄槽50内に搬入された被処理基板Sを洗浄可能となっている。
<薬液処理方法>
次に、上述の製造装置10を用いてアクティブマトリクス基板を作製する際の、薬液処理装置27の薬液処理方法について説明する。薬液処理方法は、搬送ライン30が通常に運転している場合に被処理基板Sの被処理面に薬液処理を行う薬液処理工程と、搬送ライン30が停止した場合に被処理面をリンス液で保護する薬液反応停止工程と、を含む。
(薬液処理工程)
製造装置10の搬送ライン30には、複数の被処理基板Sが一定の間隔で載置され、各処理装置20を順に経由する。
これらのうち、薬液処理装置27において薬液処理がなされる被処理基板Sについては、開口部41を通って、薬液処理装置27の薬液処理槽40に搬入される。ここでの被処理基板Sは、その上流側の処理装置21,22,23,24,25及び26において、順に、基板洗浄処理、フォトレジスト塗布、プリベーク、パターン露光、現像、及びポストベークが施され、被処理面に薄膜(不図示)が形成されたものである。
被処理基板Sが薬液処理槽40に搬入されると、基板検出センサが被処理基板Sの存在を検知することにより制御システムが動作して、薬液供給手段60により薬液の供給が行われる。具体的には、被処理基板Sが薬液処理槽40内を上流端から下流端まで搬送される間、薬液シャワーノズル61から下方の搬送ライン30に向かって薬液(エッチング液)が吐出され、これにより被処理基板S上に形成された薄膜の表面にエッチング液が吹き付けられてエッチングが行われる。
被処理基板Sが上流端から下流端に到達すると、下流側の開口部42を通って被処理基板Sが薬液処理槽40から搬出され、続いて、隣接する洗浄槽50に搬入される。
被処理基板Sが洗浄槽50に搬入されると、洗浄槽50に設けられた純水シャワーノズルが作動して洗浄槽50に純水が噴射され、被処理基板Sの表面に残ったエッチング液等が洗浄される。
こうして、薬液処理槽40及び洗浄槽50を経てエッチング処理が施された被処理基板Sは、洗浄槽50の下流側の開口部から薬液処理装置27の外部に搬出されて、さらに下流側の処理装置において所定の処理が行われる。
(薬液反応停止工程)
通常であれば上述のようにエッチング処理が行われる。以下では、搬送ライン30が停止してしまった時の動作について説明する。搬送ライン30の下流側には、処理済の基板を搬送する下流コンベアや搬送モジュール(搬送ロボット)が設置されているが、これらが停止することにより、搬送ライン30が運転停止となることがある。このとき、処理中の被処理基板Sが薬液処理槽40の内部で停止してしまい、取り残されたままの状態となることがある。
搬送ライン30が停止すると、まず、薬液供給手段60による薬液の供給を停止するように制御システムが作動する。そして、薬液供給停止後、リンス液供給手段70によってリンス液の噴射が開始される。このとき、リンス液の噴射方向Wがリンス液供給手段70から真下方向に対して30〜60°斜めになるようにリンス液を噴射する。また、被処理基板Sの一辺の大きさが2500〜3200mmである場合には、リンス液の流量を50〜100L/min程度とする。これにより、被処理基板Sの被処理面全面に均一にリンス液が行き渡るようにリンス液の供給を行うことができる。
これにより、被処理基板Sの表面に存在する余分な薬液が洗い流される。また、同時に、基板表面に完全に付着した薬液の末端基が水で置換され、これにより薬液が不活性になって、薬液反応が過剰に進行するのが抑制される。さらに、被処理基板Sの表面にリンス液による被膜が形成され、被処理基板Sの表面に薬液やその蒸気が接触しても、基板表面と薬液との反応が進行するのが抑制される。
なお、リンス液供給手段70が薬液処理槽40の上流端から下流端に亘って設けられているので、図5(a)に示すように被処理基板S(斜線で示す領域参照)が薬液処理槽40の上流側に寄って停止した場合であっても、図5(b)に示すように被処理基板S(斜線で示す領域参照)が薬液処理槽40の下流側に寄って停止した場合であっても、被処理基板Sの被処理面全面に対して均一にリンス液を噴射することが可能である。
一定時間リンス液を流し続け、被処理基板Sの被処理面の表面をリンス液で十分に保護した状態となった段階で、リンス液の供給を停止する。このとき、薬液処理槽40の内部の空間にエッチング液の蒸気が充満しても、被処理基板Sの表面はリンス液で保護されて
いるので、エッチング液の蒸気により被処理基板Sの表面がダメージを受けたり、薬液反応が過剰に進行したりすることが抑制される。
なお、ここでは、一定時間経過後リンス液の供給を停止するとしているが、搬送ライン30が停止している間ずっとリンス液を流したままにしていても構わない。
<実施形態1の効果>
本実施形態によれば、薬液処理装置27は、薬液処理槽40内部に、被処理基板Sに対してリンス液を供給するリンス液供給手段70を有するので、搬送ライン30の運転が停止して被処理基板Sが薬液処理槽40の内部に取り残されてしまった場合であっても、薬液反応停止工程において、薬液の供給を停止した後、リンス液供給手段70によって被処理基板Sにリンス液を供給して、被処理基板Sの被処理面を保護することができる。そのため、搬送ライン30の停止中、薬液処理槽40の内部で薬液供給手段60の薬液吹付口から薬液が被処理基板Sの上に垂れ落ちても、被処理基板Sの被処理面がリンス液で保護されているので、被処理基板Sのシミとして残らない。また、薬液処理槽40内に充満した薬液の蒸気が被処理基板Sに接触した状態となっていても、被処理基板Sの被処理面がリンス液で保護されているので、基板上では蒸気による薬液反応が進行せず、薬液反応のムラが生じることがない。そして、被処理基板Sにシミやムラが生じないことにより、結果として、仕損を抑制して被処理基板Sに薬液処理を施すことができる。
また、本実施形態の薬液処理装置27によれば、薬液供給手段60は被処理基板Sの上方から薬液を供給するように設けられているので、被処理基板Sを薬液に浸漬して薬液反応を進行させるバッチ処理方式の処理装置よりも、被処理基板Sの表面に薬液が存在しない状態になるまでの時間を短くすることができる。そのため、薬液の供給を停止した後、リンス液の供給を開始しても、基板S上に残存した薬液とリンス液とが混合して意図しない二次的な反応が発生するのが抑制され、結果として、ムラの発生の少ない高品質の基板を得ることができる。
さらに、本実施形態の薬液処理装置27によれば、リンス液供給手段70が上流端から下流端に亘って延びるように設けられているので、薬液処理槽40の内部の搬送ライン30のどの位置で被処理基板Sが停止した場合であっても(つまり、被処理基板Sの停止位置が薬液処理槽40内の上流側寄りで停止していても、下流側寄りで停止していても)、被処理基板Sの全面に対して均一にリンス液を供給することができる。
《実施形態2》
次に、実施形態2に係る薬液処理装置27について説明する。この薬液処理装置27は、実施形態1と同様、液晶表示装置等のアクティブマトリクス基板を作製する製造装置10の一部を構成するものであり、係る製造装置10は、複数の処理装置20と、被処理基板Sを搬送して複数の処理装置20(薬液処理装置27を含む。)間を移動させる搬送ライン30とを有している。
薬液処理装置27は、実施形態1と同様、薬液処理槽40と、薬液処理槽40の下流側に隣接して設けられた洗浄槽50とを有する。
薬液処理槽40の斜視図を図6に示す。薬液処理槽40には、搬送口として、上流端と下流端の各々に開口部41,42が設けられている。
薬液処理槽40内の上方には、実施形態1と同様、搬送された被処理基板Sの表面に薬液を吹き付ける薬液供給手段60を構成する複数の薬液シャワーノズル61が設置されている。また、薬液処理槽40の上方には、実施形態1と同様、被処理基板Sの表面にリン
ス液を吹き付けるリンス液供給手段70が、薬液処理槽40内の上流端から下流端に亘って一列に延びるように設けられている。
薬液処理槽40内では、搬送ライン30を構成する複数の搬送ローラ31が、基板搬送面が傾斜面となるように設置されている。搬送ライン30の基板搬送面は、搬送方向Aと垂直な方向(図6の矢印Bを参照。)に傾斜を有する。これにより、リンス液供給手段70から噴射されるリンス液が、傾斜の上側から下側に向かって基板Sの表面を流れ落ちることができる。搬送ライン30の基板搬送面の傾斜角は、例えば、3〜10°程度に設定される。この傾斜角の大きさは、薬液の流量や、薬液がエッチング液の場合にはエッチングレート等のパラメータによって調整されるので、基板搬送面の傾斜角が、例えば70〜80°程度であってもよく、また、傾斜が90°(即ち、被処理基板Sが垂直)であってもよい。
なお、本実施形態では、搬送ライン30を構成する複数の搬送ローラ31が、基板搬送面が傾斜面となるように設置されているので、被処理基板Sの被処理面に供給されたリンス液は、その自重により、傾斜の上側から下側に流れることとなる。そのため、リンス液供給手段70のスリットノズルは、リンス液供給手段70から真下にリンス液を供給するように設けられていても、被処理面の全面にリンス液を供給することが可能となる。
実施形態2の薬液処理方法については実施形態1と同様である。
実施形態2の構成の薬液処理装置27によれば、実施形態1の薬液処理装置27で得られる効果に加え、リンス液が被処理基板Sの傾斜の上側部分に落ちるように配置されてリンス液が上側から下側に向かって流れるので、被処理基板Sの傾斜を利用して、リンス液の自重により、容易に、被処理基板Sの被処理面に均一にリンス液を供給することができる。
《その他の実施形態》
上記の実施形態では、薬液処理槽40において、リンス液供給手段70は薬液処理槽40内の上流端から下流端に亘って一列に延びるように設けられているとして説明したが、リンス液供給手段70が上流端から下流端に亘って延びており、薬液処理槽40内で停止した被処理基板Sに対して均一にリンス液の供給が可能であれば、一列設けることに限定されない。例えば、図7に示すように、リンス液供給手段70が、薬液処理槽40の対向する2辺に沿って、上流端から下流端に亘って2列に延びるように設けられていてもよい。また、薬液供給手段60による薬液の供給を妨げないレイアウトであれば、搬送ライン30の全面に対してリンス液を供給可能なように、薬液処理槽40の天井の全面に設けられていてもよい。
上記の実施形態では、薬液反応停止工程において、リンス液として純水を噴射するとして説明したが、純水以外であっても、使用する薬液に対して不活性な液体をリンス液として用いることができる。例えば、リンス液として、使用する薬液に対して不活性なイオン水等を使用可能である。リンス液としてイオン水を用いる場合には、例えば薬液がアルカリ性の場合には酸性のイオン水を使用する等、リンス液による薬液の中和が容易なものを選択することが好ましい。
上記の実施形態では、リンス液供給手段70が純水タンクに接続され、その純水タンクからリンス液(純水)が供給されているとして説明したが、薬液処理槽40の下流側に隣接する洗浄槽50の純水シャワーノズルに洗浄液として純水を供給するための洗浄液タンクに接続されていてもよい。なお、リンス液として純水以外の液体を使用する場合は、薬液処理槽40で使用する薬液に対して不活性な液体を洗浄液として使用する場合に限り、
リンス液供給手段70を洗浄液タンクに接続することができる。これにより、リンス液供給手段を洗浄槽の洗浄液タンクと接続することにより、使用するリンス水の量を低減することができる。
上記の実施形態では、リンス液供給手段70が噴射口としてスリットノズルを備えるとして説明したが、複数のシャワーノズル又はスプレーノズルを噴射口としてリンス液の供給を行ってもよい。
上記の実施形態では、搬送ライン30の運転が停止すると自動的に薬液反応処理工程に進むとして説明したが、搬送ライン30の停止時に、薬液処理槽40内に被処理基板Sが取り残されているか否かを検知した後、薬液処理槽40内に被処理基板Sがある場合にのみ、薬液反応停止行程を行ってもよい。この場合には、薬液処理槽40内に被処理基板Sが存在しなかった場合に徒にリンス液の供給が行われるのを防ぐことができる。
上記の実施形態では、本発明の薬液処理装置がエッチング装置の場合について説明したが、エッチング装置の他、薬液として、洗剤や表面改質液、剥離液、その他の酸性液体やその他のアルカリ性液体を用いた薬液処理装置であっても好適に用いられる。
本発明は、優れた歩留まりで表示パネル等を製造可能な薬液処理装置について有用である。
S 被処理基板
27 薬液処理装置
30 搬送ライン
40 薬液処理槽
50 洗浄槽
60 薬液供給手段
70 リンス液供給手段

Claims (6)

  1. 搬送手段により搬入された被処理基板の被処理面に対して薬液処理を施す薬液処理装置であって、
    薬液処理槽と、
    上記搬入された被処理基板に対して上方から薬液を供給する薬液供給手段と、
    上記薬液処理槽内部に上流端から下流端に亘って延びるように設けられ、上記搬送手段による被処理基板の搬送が停止した場合、上記薬液供給手段の薬液の供給が停止した状態で、上記搬入された被処理基板に対して上方からリンス液を供給するリンス液供給手段と、
    を有することを特徴とする薬液処理装置。
  2. 請求項1に記載された薬液処理装置において、
    上記搬送手段は、上記薬液処理槽内で、被処理面が搬送方向と垂直な方向に傾斜するように被処理基板を搬送し、
    上記リンス液供給手段は、上記被処理基板の被処理面において、リンス液が該傾斜の上側から下側に向かって流れるように供給可能に位置付けられていることを特徴とする薬液処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載された薬液処理装置において、
    上記薬液処理槽の下流側に該薬液処理槽に隣接して設けられ、洗浄液を供給する洗浄液タンクを有し、該洗浄液タンクから供給される洗浄液を用いて上記薬液処理槽から搬出された被処理基板を洗浄する洗浄槽をさらに備え、
    上記リンス液供給手段は、上記洗浄槽の洗浄液タンクに接続されていることを特徴とする薬液処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された薬液処理装置において、
    上記リンス液供給手段は、上流端から下流端に亘って延びるスリット状の供給口を有するスリットノズルで構成されていることを特徴とする薬液処理装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された薬液処理装置において、
    上記リンス液供給手段は、複数のシャワーノズル又はスプレーノズルが上流端から下流端に向かう方向に所定の間隔で並ぶように配置されることにより上流端から下流端に亘って延びていることを特徴とする薬液処理装置。
  6. 搬送手段により薬液処理槽内に搬入された被処理基板の被処理面に対して薬液処理を施す薬液処理方法であって、
    上記薬液処理槽内に搬入された被処理基板の被処理面に、薬液を供給して薬液処理を施す薬液処理工程と、
    上記薬液処理槽において、上記搬送手段による被処理基板の搬送が停止した場合、上記薬液の供給を停止し、リンス液を上記搬送が停止した被処理基板の被処理面に供給する薬液反応停止工程と、
    を備えたことを特徴とする薬液処理方法。
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