JP6765436B2 - 乳化性濃縮物 - Google Patents

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Description

本発明は、乳化性濃縮物組成物に関し、より具体的には、極性農薬製剤として有用な活性乳化性濃縮物に関する。
乳化性濃縮物(EC)製剤は、農業市場において農薬製剤として知られている。これまで、EC製剤は、溶液中で高濃度の活性成分(A.I.)を達成するために、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、及びジメチルホルムアミド(DMF)等の従来の溶媒を製剤中に含んでおり、これは、A.Iが上述の従来の溶媒中で高溶解性であるためであった。しかしながら、EC製剤中で一般に使用される前述の従来の溶媒は、毒性が高い。本業界における傾向が、毒性の高い溶媒に関するより制限的な規制に向かっているため、本業界は、(1)上述の既知の毒性の高い溶媒を農薬製剤から完全に除去するか、(2)農薬製剤中の上述の既知の毒性の高い溶媒を非毒性の溶媒に置き換えるか、または(3)農薬製剤中の上述の既知の毒性の高い溶媒の使用を減らすか、または最小限に抑えることを望んでいる。
溶媒を置き換えるか、または溶媒をEC製剤から除去することにより、溶媒を有しないか、または置き換えられた溶媒を有する調製された最終EC製剤に様々な問題が生じ得る。上述の既知の溶媒のうちの1つを有しないEC製剤の使用により、EC製剤、特に、比較的高い極性のA.I.を含有するEC製剤の特性に悪影響が及ぼされ得る。例えば、溶媒を有しないEC製剤を使用することにより、EC製剤の物理的不安定性及び保管期限の短縮がもたらされる。また、優れた溶解能力を有する溶媒を、より低い溶解能力を有する異なる溶媒に置き換えることにより、より低い農薬濃度がもたらされ、すなわち、乏しい溶解能力を有する溶媒を使用することによってEC製剤中の高濃度のA.I.が達成不能になる。加えて、A.I.に低溶解性をもたらす溶媒は、活性溶液の物理的安定性の低下を引き起こす場合があり、周囲温度未満で結晶を生成する。
さらに、溶媒を置き換えるか、または溶媒をEC製剤から除去することにより、希釈製剤に結晶化の問題が生じ得る。極性溶媒の水混和性特性により、EC製剤を水で希釈したときに乏しい希釈安定性ももたらされ得る。A.I.結晶形成の問題は、通常、希釈中に生じ、それ故に、A.I.の活性効力を低下させる。極性溶媒の水への移入が、極性溶媒がEC製剤の溶媒−活性比を低下させ得る理由であり、それ故に、過剰量のA.I.での結晶化をもたらすことが理論化されている。
典型的には、非従来のEC製剤の場合、農業市場において農薬製剤に使用する資格を得るために、EC製剤は、以下の仕様:(1)EC製剤は、上述の既知の毒性の高い溶媒のうちのいずれも含むことができないこと、(2)EC製剤中に使用される溶媒パッケージは、溶媒中に高濃度のA.I.を提供するのに十分なA.I.溶解性を有しなければならず、すなわち、0摂氏温度(℃)以下の温度で1週間貯蔵した後に結晶がEC製剤中に生じ得ないこと、及び(3)EC製剤を水中に希釈した後のEC製剤の希釈安定性が、EC製剤を硬水中に20倍希釈し、かつ30℃で2時間の貯蔵期間にわたってEC製剤を貯蔵した後に結晶形成がEC製剤中に見られないようなものであることを満たさなければならない。しかしながら、農業市場において農薬製剤として使用するためのEC製剤に資格を与えるための上述の基準は、これまで、既知の溶媒を含有する既知のEC製剤を使用した場合には満たすことが困難であった。
上述を考慮して、上述の要件を全て満たすEC製剤を実現することは、当業者にとって非常に困難である。極性A.I.を溶解して高濃度のA.I.を含有する溶液を得ることができる極性溶媒パッケージが本業界で必要とされている。しかしながら、許容できるEC製剤の調製の困難は、極性A.I.溶液を最も高極性の水中に乳化して、結晶を形成することなく安定した希釈物を形成する点にある。したがって、高極性A.I.に有用であり得、かつ優れた性能を提供することができる普遍的EC製剤が、当該技術分野において重大な技術的進歩になるであろう。
これまでに、高極性A.I.に有用であり得る普遍的EC製剤を見出し、農薬製剤の性能を向上させようと試みる者もいたが、既知の先行技術製剤は、EC製剤における結晶形成の問題を解決していない。また、既知の先行技術製剤は、十分な希釈安定性を有し、かつ溶媒中に高濃度のA.I.を提供するのに十分なA.I.溶解性を有する溶媒パッケージを有する適切なEC製剤を提供していない。さらに、典型的には、既知の先行技術製剤を毒性の高い溶媒なしで生産することはできない。例えば、WO2013/126947 A1は、1つの農薬活性物、1つの乳化剤、及び溶媒系を含む乳化性濃縮物製剤を開示しており、溶媒系は、酢酸ベンジルと1つの水混和性水不混和性溶媒との組み合わせを含む。しかしながら、WO2013/126947 A1は、適切な溶媒系、界面活性剤系、及び1つより多くの特定の農薬A.I.と作用するための製剤の普遍性を開示していない。
様々な他の先行技術参考文献が、様々なEC製剤を開示している。例えば、(1)米国特許第5,731,264号は、ガンマ−ブチロラクトン系溶媒系を用いたスルホニルまたはスルファモイル尿素除草剤用のEC製剤を開示しており、(2)米国特許第6,878,674 B2号は、極性溶媒としてN−メチルピロリジノン(NMP)を使用し、かつ界面活性剤としてポリオキシエチレンヒマシ油エーテル及びポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルを使用したフェノキシプロピオン酸除草剤用のEC製剤を開示しており、(3)米国特許第8,815,776 B2号は、極性非プロトン性溶媒、脂肪酸ジアルキルアミド溶媒、アルキルベースのエチレンオキシドブロックコポリマー乳化剤、エトキシ化脂肪アルコール親水性非イオン性乳化剤、及び陰イオン性乳化剤を利用したプロジアミン活性除草成分用のEC製剤を開示しており、(4)WO2013/083372 A1は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ベンジルアルコール、及び乳酸アルキルの溶媒パッケージ、ならびにアルコキシル化アルコールと硫酸塩またはスルホン酸塩陰イオン性界面活性剤との界面活性剤組み合わせを利用したフルキサピロキサド活性成分用のEC製剤を開示しており、(5)WO2013/087416 A1は、炭酸塩及び炭化水素溶媒、非イオン性界面活性剤を使用したアミド活性成分用のEC製剤を特許請求している。
本発明は、溶媒パッケージ及び1つ以上の極性活性成分(A.I.)を含む普遍的乳化性濃縮物(EC)製剤を対象とし、EC製剤は、高(例えば、8重量パーセント[重量%]超の)濃度のA.I.を含有し、高濃度の極性A.I.を含有するEC製剤は、物理的に安定しており、製剤中に生じるA.I.結晶化の問題を引き起こすことなく製剤が水で希釈されたときに安定している。
本発明の好ましい一実施形態は、(a)極性農薬活性成分、例えば、イミダクロプリド、インドキサカルブ等と、(b)溶媒パッケージであって、(bi)水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージと、(bii)水不混和性の低極性溶媒パッケージとの混合物を含む、溶媒パッケージと、(c)複合界面活性剤パッケージであって、(ci)非イオン性界面活性剤と、(cii)陰イオン性界面活性剤(例えば、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤とスルホコハク酸ジアルキル陰イオン性界面活性剤との組み合わせ)との混合物を含む、複合界面活性剤パッケージと、を含む極性農薬製剤を対象とする。
本発明の別の好ましい実施形態は、上述の極性農薬製剤を製造する方法を対象とする。
本発明の1つの目的は、インドキサカルブ等の単一のA.I.のみを対象とする先行技術と比較して、イミダクロプリド、インドキサカルブ等の異なる高極性AIを含むより広範囲の有用なA.I.を提供することである。
本発明の別の目的は、(1)先行技術溶媒をNMP+DMSO等の低臭気系に置き換えることによってシクロヘキサノンの臭気等の先行技術構成成分の臭気問題を最小限に抑えること、(2)低毒性芳香族溶媒を利用する組成物を提供すること、(3)安定していない溶媒を使用する先行技術製剤の代わりに低毒性芳香族溶媒を農薬製剤中に使用する方法を提供すること、及び(4)農薬製剤業界により許容される低毒性芳香族溶媒を利用する修正されたシステムを提供すること等の真の顧客の要望を満たすように修正され得る組成物を提供することである。
本発明のEC製剤は、1つ以上の水混和性溶媒と、1つ以上の水不混和性溶媒と、1つ以上の非イオン性界面活性剤と、1つ以上の陰イオン性界面活性剤との組み合わせを含有する。水混和性溶媒は、例えば、NMP、DMSO、またはこれらの2つの溶媒の混合物を含み得る。水不混和性溶媒は、例えば、Solvesso(商標)溶媒製品(ExxonMobile Chemicalから市販されている溶媒製品であり、SolvessoがExxonMobile Chemicalの商標である)、例えば、Solvesso 200#溶媒油、大豆メチル、またはこれらの2つの混合物を含み得る。非イオン性界面活性剤は、例えば、Ecosurf(商標)界面活性剤製品(The Dow Chemical Companyから市販されている界面活性剤製品であって、EcosurfがThe Dow Chemical Companyの商標である)、例えば、Ecosurf EH−6を含み得、陰イオン性界面活性剤は、例えば、Triton(商標)界面活性剤製品(The Dow Chemical Companyから市販されている界面活性剤製品であって、TritonがThe Dow Chemical Companyの商標である)、例えば、Triton GR−7Mを含み得る。有利には、本発明の上述の界面活性剤の組み合わせは、相乗効果をもたらす。
濃縮物中の極性A.I.の所望の溶解性及び物理的安定性を達成するために、本製剤での水混和性溶媒の使用が必要である。しかしながら、EC製剤中の高極性水混和性溶媒の存在により、EC製剤が希釈されたときにA.I.の結晶化問題が引き起こされる。EC製剤として物理的に安定しているのみならず、A.I.の結晶化問題を引き起こすことなく希釈時にも安定している極性A.I.の安定したEC製剤を提供することが依然として必要とされている。驚くべきことに、炭化水素混合物と大豆ベースの植物油とのパッケージが共溶媒として使用され、かつアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤とスルホコハク酸ジアルキル陰イオン性界面活性剤との組み合わせが乳化剤として使用される場合、極性A.I.のEC製剤がEC製剤中で安定しており、希釈時にも安定していることが見出された。
本発明の製剤を用いて、安定したEC製剤が高濃度下で多くの極性農薬活性EC製剤用に得られ得る。溶媒パッケージは、0℃未満であっても高濃度の農薬溶液の優れた物理的安定性を提供し、すなわち、結晶が観察されず、それ故に、先行技術溶液の溶解制限問題を解決する。特別な界面活性剤パッケージは、EC製剤が大量の水中に添加されている間に優れた希釈安定性を提供し、希釈製剤中の結晶化問題を解決する。最も重要なことには、本発明のパッケージの組み合わせは、試行された極性農薬活性物に対するその普遍性を示す。
その最も広い範囲で、本発明は、(a)極性農薬活性成分(A.I.)と、(b)溶媒パッケージと、(c)界面活性剤パッケージとを含む極性農薬製剤を含む。本発明の高極性農薬は、例えば、第1の必要な構成成分(a)として極性農薬A.I.を含み得る。概して、A.I.は、例えば、ハロゲン置換基、ピリジル、チアゾリル、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、スルフィドリル、シアノゲン、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、または陽イオン性イオン(例えば、アンモニウム)、及びそれらの混合物等であるが、これらに限定されない、1つ以上の極性化学基を含み得る。室温(〜25℃)で、本発明の農薬は固体であり、固体として、本農薬は、結晶、粉末、顆粒等、及びそれらの混合物の形態であり得る。
一実施形態では、構成成分(a)であるA.I.の具体的な実施形態は、ネオニコチノイド農薬、例えば、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、アセタミプリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、テブコナゾール、オキシフルオルフェン、プロパニル、オリザリン、プロポクスル、チオクロプリド、ブプロフェジン、インドキサカルブ、ベンタゾン、及びそれらの混合物等を含み得るが、これらに限定されない。以下の表Iは、本発明で有用であり得る様々な農薬A.I.化合物の水溶性を説明する。
本発明の製剤に使用されるA.I.の濃度は、本製剤中の構成成分の総重量に基づいて、概して、一実施形態では約5重量%〜約16重量%、別の実施形態では約5重量%〜約10重量%、さらに別の実施形態では約6重量%〜約9重量%の範囲であり得る。5重量%未満の濃度で、本製剤は良好に機能するが、費用効率が低い。16重量%超の濃度で、本製剤の貯蔵安定性能及び希釈安定性能は、本製剤によってさらに有利に呈されない場合がある。
農薬ECの100分の1(g)に関して、農薬A.I.は、一実施形態では約2部〜約20部、別の実施形態では約2部〜約15部の範囲であり得る。
本発明のEC製剤は、(bi)水混和性溶媒と、(bii)水不混和性溶媒との組み合わせを共溶媒として含む溶媒パッケージを構成成分(b)として含む。例えば、構成成分(bi)である水混和性溶媒は、高極性溶媒を含み得る。例えば、本発明に有用な構成成分(bi)である高極性水混和性溶媒は、ジメチルイソソルビド、ガンマ−ブチロラクトン、及びそれらの混合物を含み得る。
構成成分(bi)である2つ以上の水混和性溶媒の組み合わせは、水混和性溶媒として使用され得る。例えば、(bi)は、(biα)NMP等のピロリドン化合物と、(biβ)DMSO等の硫黄含有化合物との混合物、及びそれらの混合物を含み得る。好ましい一実施形態では、本製剤に使用される水混和性溶媒は、例えば、約3:2〜約4:1の範囲のNMPのDMSOに対する比率でのNMPとDMSOとの混合物であり得る。
農薬ECの100分の1(g)に関して、水混和性溶媒の濃度は、一実施形態では約20部〜約50部、別の実施形態では約30部〜約45部の範囲であり得る。
本発明のEC製剤に有用な構成成分(bii)である水不混和性溶媒は、例えば、低極性溶媒、例えば、炭化水素、ココナツベースの植物油、タバコ葉ベースの植物油、テルペンチンベースの植物油、及び上述の水不混和性溶媒のうちの2つ以上の組み合わせを含み得る。
構成成分(bii)である水不混和性溶媒として有用な炭化水素の別のより具体的な実施形態では、炭化水素溶媒は、例えば、Solvesso 100#及びSolvesso 150#、ならびにそれらの混合物を含み得る。構成成分(bii)である水不混和性溶媒として有用なココナツベースの植物油の別のより具体的な実施形態では、ココナツベースの植物油は、例えば、カプリル酸メチルを含み得る。構成成分(bii)である水不混和性溶媒として有用なタバコ葉ベースの植物油の別のより具体的な実施形態では、タバコ葉ベースの植物油は、例えば、カプリン酸メチルを含み得る。構成成分(bii)である水不混和性溶媒として有用な大豆ベースの植物油の別のより具体的な実施形態では、大豆ベースの植物油は、例えば、大豆メチルを含み得る。構成成分(bii)である水不混和性溶媒として有用なテルペンチンベースの植物油の別のより具体的な実施形態では、テルペンチンベースの植物油は、例えば、OD−1、ND−45、及びND−60(Fubang BioCo.から市販されている製品)、ならびにそれらの混合物を含み得る。
上述の溶媒のうちの2つ以上の組み合わせが、構成成分(bii)である水不混和性溶媒として使用され得る。例えば、一実施形態では、構成成分(bii)は、(biiα)Solvesso 200#等の炭化水素化合物と、(biiβ)大豆メチル等の大豆ベースの植物油化合物との混合物を含み得る。
好ましい一実施形態では、EC製剤に使用される水不混和性溶媒は、例えば、約3:1〜約1:1の大豆メチルのSolvesso 200#に対する比率での大豆メチルとSolvesso 200#との混合物であり得る。
農薬ECの100分の1(g)に関して、水不混和性溶媒の濃度は、一実施形態では約20部〜約40部、別の実施形態では約25部〜約35部の範囲であり得る。
上述の構成成分(b)である溶媒パッケージの調製時、溶媒パッケージ、すなわち、上述の水混和性と水不混和性溶媒(それぞれ、構成成分(bi)と(bii))とが一緒になった組み合わせの総濃度は、例えば、概して、一実施形態では約2:1〜約1:1、別の実施形態では約4:3〜約1:1、さらに別の実施形態では約3:2〜約1:1の範囲の水混和性溶媒の水不混和性溶媒に対する比率であり得る。
本発明のEC製剤に有用な構成成分(c)は、共溶媒として(ci)少なくとも1つの非イオン性界面活性剤と、(cii)少なくとも1つの陰イオン性界面活性剤との組み合わせであり得る複合界面活性剤パッケージを含む。
本発明の界面活性剤パッケージの形成に有用な非イオン性界面活性剤は、例えば、第一級アルコールエトキシレート、第二級アルコールエトキシレート、エチレンオキシド−プロピレンオキシド(EO−PO)コポリマー、及び上述の非イオン性界面活性剤のうちの2つ以上の組み合わせを含み得る。
構成成分(ci)である非イオン性界面活性剤として有用な第一級アルコールエトキシレートの具体的な実施形態は、例えば、Ecosurf EH−3及びEcosurf EH−9等の商標名Ecosurfで販売されている様々な市販の製品、ならびにそれらの混合物を含み得る。構成成分(di)である非イオン性界面活性剤として有用な第二級アルコールエトキシレートの具体的な実施形態は、例えば、Ecosurf 15−S−9、Ecosurf 15−S−5、及びEcosurf TMN−6等の商標名Ecosurfで販売されている様々な市販の製品、ならびにそれらの混合物を含み得る。構成成分(di)である非イオン性界面活性剤として有用なEO−POコポリマーの具体的な実施形態は、例えば、Ecosurf L−61及びEcosurf L−64等の商標名Ecosurfで販売されている様々な市販の製品、ならびにそれらの混合物を含み得る。上述の非イオン性界面活性剤のうちの2つ以上の組み合わせが、構成成分(ci)である界面活性剤として使用され得る。
農薬ECの100分の1(g)に関して、非イオン性界面活性剤の濃度は、一実施形態では約10部〜約20部、別の実施形態では約10部〜約15部の範囲であり得る。20部超の濃度で、さらなる量の界面活性剤は、費用効率が低く、A.I.に悪影響を及ぼし得る。10部未満の濃度で、有効な希釈安定性が達成されない場合がある。
本発明の界面活性剤パッケージの形成に有用な陰イオン性界面活性剤は、例えば、他のスルホコハク酸ジアルキル、及び2つ以上の異なる陰イオン性界面活性剤の組み合わせを含み得る。
構成成分(dii)である陰イオン性界面活性剤として有用なスルホコハク酸ジアルキルの具体的な一実施形態は、例えば、Triton GR−5Mを含み得る。上述の陰イオン性界面活性剤のうちの2つ以上の組み合わせが、構成成分(cii)である界面活性剤として使用され得る。
本発明の界面活性剤パッケージの形成に使用される陰イオン性界面活性剤の濃度は、界面活性剤パッケージ中の構成成分の総重量に基づいて、概して、一実施形態では約1重量%〜約10重量%、別の実施形態では約2重量%〜約8重量%、さらに別の実施形態では約3重量%〜約6重量%の範囲であり得る。
好ましい一実施形態では、構成成分(c)である複合界面活性剤パッケージは、例えば、Ecosurf EH−6等の市販の製品を構成成分(ci)として含み得、例えば、Triton GR−7M等の市販の製品を構成成分(cii)として含み得る。
上述の構成成分(c)である界面活性剤パッケージの調製時、界面活性剤パッケージ、すなわち、上述の非イオン性界面活性剤と陰イオン性界面活性剤(それぞれ、構成成分(ci)と(cii))とが一緒になった組み合わせの総濃度は、例えば、界面活性剤パッケージ中の構成成分の総重量に基づいて、概して、一実施形態では約5重量%〜約30重量%、別の実施形態では約10重量%〜約25重量%、さらに別の実施形態では約17.5重量%〜約22.5重量%であり得る。
農薬ECの100分の1(g)に関して、陰イオン性界面活性剤は、一実施形態では約2部〜約10部、別の実施形態では約4部〜約8部の範囲であり得る。
本発明の農薬製剤を調製するために使用されるプロセス及び機器の種類は、当該技術分野で既知の従来の混合機器または容器内かつ従来の混合条件下での上述の構成成分のブレンドまたは混合を含む。例えば、本発明の農薬製剤の調製は、既知の混合機器内で、構成成分(a)〜(c)、及び任意に(d)任意の他の望ましい添加物をブレンドすることによって達成される。
農薬製剤の全ての上述の化合物は、典型的には、有効な農薬製剤の調製を可能にする温度で、容器内で混合され、分散し得る。例えば、上述の構成成分の混合中の温度は、概して、一実施形態では約10℃〜約40℃、別の実施形態では約15℃〜約30℃であり得る。好ましい一実施形態では、混合は、周囲温度(約23℃)で行われ得る。
本発明の農薬製剤の調製、及び/またはそのステップのうちのいずれかは、バッチプロセスまたは連続プロセスであり得る。好ましい一実施形態では、農薬製剤構成成分の混合プロセス及びそのプロセスで使用される混合機器は、当業者に周知の任意の容器及び付属機器であり得る。
本発明の上述のプロセスによって調製された農薬製剤は、いくつかの予想外の特有の特性を呈する。例えば、農薬製剤のより重要な特性のうちの1つは、農薬製剤が低温に供されたときに結晶が農薬製剤中に生じないこと、すなわち、農薬製剤の「低温貯蔵安定性能」である。概して、低温貯蔵安定性能特性は、製剤中での結晶形成の目視観察によって決定され得る。農薬製剤が呈する別の有益な特性は、20倍希釈安定性である。概して、農薬製剤の20倍希釈安定性能は、希釈不安定性をもたらす結晶形成の目視観察によって決定され得る。
農薬製剤が呈するさらに別の有益な特性は、普遍的基準で本製剤を使用することができるその能力である。
以下の実施例及び比較例は、本発明をより詳細にさらに例証するが、その範囲を限定するように解釈されるべきではない。
以下の実施例及び比較例では、表IIに記載の以下の原料または構成成分を、農薬製剤のECを調製し、かつ農薬製剤を評価するために使用した。
乳化性濃縮物を調製するための一般的なプロセス
農薬乳化性濃縮物を、以下のステップを使用して調製した。
ステップ(1):農薬活性成分(A.I.)を水混和性極性溶媒パッケージ中に添加し、混合して、均一のA.I.溶液を得た。
ステップ(2):水不混和性溶媒パッケージを上述のステップ(1)のA.I.溶液中に導入して、均質の溶液を得た。
ステップ(3):界面活性剤パッケージを上述のステップ(2)の均質の溶液中に組み込んで、結果として生じたEC製剤を性能評価のために得た。
乳化性濃縮物の性能を評価するための一般的なプロセス
(a)低温貯蔵安定性
上述のように調製されたEC製剤を0℃の温度で1週間にわたってチャンバ内に置き、EC製剤を1週間後に目視観察した。目視検査により、EC製剤が0℃で1週間後に依然として透明かつ均質であった場合、このEC製剤を、優れた低温貯蔵安定性を有する「良好」な試料とみなした。目視検査により、EC製剤が0℃で1週間後に製剤中に存在するいくつかの結晶を有した場合、このEC製剤を、乏しいまたは許容できない低温貯蔵安定性を有する「不良」な試料とみなした。
(b)20倍希釈安定性
上述のように調製されたEC製剤を、容器内で硬水を使用して20倍に希釈し、毎20倍希釈後に、本製剤を有する容器を振盪して、希釈製剤を混合した。その後、結果として生じた希釈EC製剤を、その後の目視検査のためにチャンバ内に30℃の温度で2時間置いた。目視検査により、結晶が30℃で2時間後に希釈EC製剤中に現れなかった場合、この希釈EC製剤を、優れた希釈安定性を有する「良好」な試料とみなした。しかしながら、目視検査により、結晶が30℃で2時間後に希釈EC製剤中に存在した場合、この希釈EC製剤を、乏しいまたは許容できない希釈安定性を有する「不良」な試料とみなした。
農薬活性溶液の物理的安定性のための溶媒パッケージ
農薬活性溶液の物理的安定性を評価するために、表IIIに記載の様々な水混和性溶媒比及び溶媒中の高濃度の農薬活性物を有するいくつかの試料を調製した。その後、試料(S1〜S9)を試験した。
実施例1〜3及び比較例A〜I−物理的安定性及び希釈安定性評価のためのEC製剤の調製
これらの実施例で使用したイミダクロプリド乳化性濃縮物製剤を表IVに記載する。「Ex.1」、「Ex.2」、及び「Ex.3」と指定された試料製剤は、それぞれ、本発明の実施例1、2、及び3であり、「Comp.Ex.A〜Comp.Ex.I」と指定された試料製剤は、それぞれ、比較例A〜比較例Iであり、異なる組成を有する。
表Vに記載の物理的安定性結果から、溶媒の混合物中のDMSOの用量が70重量%超等の高レベルまで増加した場合、イミダクロプリド溶液が不安定であり得ると決定することができる。表Vに記載の結果は、好ましい一実施形態では、NMPのDMSOに対する比率が、好ましくは約3:2〜約9:1、より好ましくは約3:2〜約4:1の範囲であることを示す。溶媒混合物及びイミダクロプリドの溶解性パラメータ計算結果に基づいて、好ましい一実施形態では、NMPのDMSOに対する比率は、最も高い活性溶解能力を達成するために、概して、約4:3である。
EC製剤−物理的安定性(低温貯蔵安定性)
表VIに記載のEC製剤試料を裸眼で目視検査して、EC製剤の低温貯蔵安定性を決定し、どの製剤を上述のように「良好」対「不良」と評定することができるかを決定した。EC製剤の異なる実施例の評価結果を表VIに記載する。
Ex.1の製剤試料が1週間の低温貯蔵後でさえも透明かつ均質であり、それ故に、優れた低温貯蔵安定性を示すことが観察された。Ex.1の製剤試料に関する結果は、選択的水不混和性溶媒と選択的界面活性剤とのパッケージの組み込みが水混和性溶媒系中でのA.I.溶解性に不利ではないことを示す。
Ex.2の製剤試料のNMPのDMSOに対する比率を変更した。Ex.2の製剤試料が1週間の低温貯蔵後でさえも透明かつ均質であり、それ故に、優れた低温貯蔵安定性を示すことが観察された。Ex.2の製剤試料に関する結果は、選択的水不混和性溶媒と選択的界面活性剤とのパッケージの組み込みが水混和性溶媒系中でのA.I.溶解性に不利ではないことを示す。
溶媒パッケージ構成成分及びComp.Ex.A〜Comp.Ex.E中の構成成分の比率を変更した。Comp.Ex.Aでは、水混和性溶媒構成成分を(a)NMPとDMSOとの組み合わせから(b)NMPとガンマ−ブチロラクトンとの組み合わせに変更し、Comp.Ex.Aで使用したNMPのガンマ−ブチロラクトンに対する比率は、Ex.1で使用したNMPのDMSOに対する比率と同じであった。Comp.Ex.A中の他の構成成分及びそれらの比率は、Ex.1と同じである。結晶が低温貯蔵後にComp.Ex.Aの製剤試料中に現れ、製剤試料中の水混和性溶媒パッケージの変更がA.I.の溶解性特性に不利であることを示す。
Comp.Ex.Bでは、水不混和性溶媒構成成分を(a)Solvesso 200#と大豆メチルとの組み合わせから(b)カプリル酸メチルのみに変更したが、比率及び他の構成成分をEx.1のようにComp.Ex.Bと同じに保った。結晶が低温貯蔵後にComp.Ex.Bの製剤中に生じ、許容できない物理的安定性特性を例証する。
Comp.Ex.C及びComp.Ex.Dでは、水混和性溶媒及び水不混和性溶媒の比率を、表IVに記載されるように変更した。Comp.Ex.Eの試料製剤は、水混和性溶媒用量の増加に伴って優れた低温貯蔵安定性を示し、Comp.Ex.Fの試料製剤は、製剤試料中に存在する水不混和性溶媒の増加に伴って不良な低温貯蔵安定性を示す。
Comp.Ex.Eでは、2つの水不混和性溶媒間の比率を変更した。結晶がComp.Ex.Eの試料製剤中に現れ、試料製剤で使用した水不混和性溶媒の比率が重要であり、かつ最終製剤製品に影響を及ぼし得ることを示す。
Comp.Ex.F、Comp.Ex.G、Comp.Ex.H、及びComp.Ex.Iの製剤では、界面活性剤パッケージを変更した。試料製剤で使用した異なる界面活性剤の組み合わせは、異なる低温貯蔵安定性結果を示す。Comp.Ex.F及びComp.Ex.Gの低温貯蔵安定性評定は「不良」であり、Ex.Hは「優良」であり、Comp.Ex.Iは「中程度」であった。Comp.Ex.C及びComp.Ex.Hは、上の表VIに記載されるように、「均質系」を示し、かつ「透明」であるが、Comp.Ex.C及びComp.Ex.Hは、以下の表VIIに示されるように希釈安定性を有しない。
Ex.3の試料製剤では、農薬A.I.を変更した。Ex.3の試料製剤は、非常に優れた低温貯蔵安定性を示し、本発明の溶媒及び界面活性剤系またはパッケージの普遍性を示す。
EC製剤−希釈安定性
表VIIに記載のEC製剤希釈安定性の評価結果を、上述の実施例で調製された異なる試料製剤を研究することによって得た。
2時間にわたる20倍希釈後に、いかなる結晶もEx.1に記載の本発明の試料製剤中で観察することができず、それ故に、「優良」の希釈安定性の評定を得た。Ex.1における結晶の非形成は、本発明の溶媒系及び界面活性剤パッケージが上質の乳剤を生成するのに必要な特性を有することを示す。
Ex.2の製剤では、NMPとDMSOとの間の比率を変更した。2時間にわたる20倍希釈後に、いかなる結晶も観察することができず、Ex.2の試料製剤が優れた希釈安定性を有することを示す。Ex.2における結晶の非形成は、本発明の溶媒系及び界面活性剤パッケージが上質の乳剤を生成するのに必要な特性を有することを示す。
Comp.Ex.A〜Comp.Ex.Eの製剤は、様々な溶媒パッケージ構成成分を様々な比率で有する比較例である。例えば、Comp.Ex.A〜Comp.Ex.Eでは、結晶が2時間未満以内に製剤中に現れた。上述の比較例の結果は、(i)使用した水混和性溶媒構成成分(例えば、Comp.Ex.A)、(ii)使用した水不混和性溶媒構成成分(例えば、Comp.Ex.B)、(iii)使用した水混和性溶媒の水不混和性溶媒に対する比率(例えば、Comp.Ex.D対Comp.Ex.E)、及び(iv)使用した水不混和性溶媒の比率(例えば、Comp.Ex.E)が変更された場合に、希釈安定性の特性が「不良」と評定され得ることを示す。
Comp.Ex.F〜Comp.Ex.Iの製剤は、様々な界面活性剤パッケージを有する比較例である。上述の比較例について、結晶が2時間未満以内に製剤中に現れた。製剤中での結晶形成は、製剤の界面活性剤パッケージを変更した後に上述の比較例の溶媒系に対して「不良」な乳化挙動を示した。
本発明の製剤を、Ex.3の試料製剤によってさらに例証する。Ex.3の製剤中の農薬A.I.を変更した。Ex.3の製剤は、非常に優れた希釈安定性を示し、本発明の溶媒及び界面活性剤系の普遍性を示す。
Ex.1及びEx.2とComp.Ex.A〜Dとの結果の比較は、(i)水混和性溶媒の水不混和性溶媒に対する重量比を、一実施形態では約2:1〜約1:1の範囲で使用することができ、(ii)大豆メチルのSolvesso 200#に対する重量比を、別の実施形態では約3:1〜約1:1の範囲で使用することができることを示す。
Ex.1及びEx.2とComp.Ex.F〜Comp.Ex.Iとの結果の比較は、(i)(a)アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤と(b)スルホコハク酸ジアルキル陰イオン性界面活性剤との組み合わせを乳化剤として使用することができ、(ii)極性A.I.のEC製剤が、(1)EC製剤中で安定しており、(2)本製剤を希釈したときにも安定していることを示す。
適切な水混和性溶媒を適切な水不混和性溶媒と組み合わせて選択的に選ぶことによって高濃度のA.I.及び優れた希釈安定性を有する極性農薬活性成分の乳化性濃縮物を調製して、本発明の溶媒パッケージを形成することが非常に困難である一方で、周囲温度で優れた物理的安定性を提供することができる高濃度のA.I.を達成することができる。また、特有の界面活性剤の組み合わせは、問題A.I.結晶化を引き起こすことなく、EC製剤を水で希釈した後に上質の乳剤を提供することができた。
本発明の水混和性溶媒パッケージは、例えば、NMP及びDMSO(NMPのDMSOに対する比率は、例えば、一実施形態では約3:2〜約4:1であり得る)等の高濃度での極性農薬活性溶解のために極性溶媒を含み得る。
本発明の水不混和性溶媒パッケージは、希釈安定性を向上させるために、または言い換えれば、結晶形成を抑制するために、例えば、炭化水素混合物及び大豆メチルを含み得る。水不混和性溶媒パッケージは、例えば、大豆メチルとSolvesso 200#との組み合わせであり得る(大豆メチルのSolvesso 200#に対する比率は、例えば、一実施形態では約3:1〜約1:1であり得る)。
概して、水混和性溶媒の水不混和性溶媒に対する比率は、一実施形態では約2:1〜約1:1の範囲で維持され得る。
別の実施形態では、本発明の界面活性剤系は、非イオン性界面活性剤と陰イオン性界面活性剤との組み合わせであり得る。例えば、非イオン性界面活性剤は、十分なエトキシレート数を有する第一級アルコールエトキシレートであり得る。非イオン性界面活性剤は、例えば、Ecosurf EH−6であり得、陰イオン性界面活性剤は、例えば、Triton GR−7M等のスルホコハク酸ジアルキルであり得る。
本発明の溶媒及び界面活性剤パッケージは、EC製剤の特性に予想外の相乗効果を呈し、インドキサカルブ等の他の極性農薬活性物に対する普遍性を示す特有の上質のEC製剤を提供する。
本願は以下の発明に関するものである。
(1) 極性農薬製剤であって、
(a)極性農薬活性成分と、
(b)溶媒パッケージであって、
(bi)少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージであって、
(biα)ピロリドン化合物と、
(biβ)硫黄含有化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージと、
(bii)少なくとも1つの水不混和性の低極性溶媒パッケージであって、
(biiα)炭化水素化合物と、
(biiβ)大豆ベースの植物油化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水不混和性の低極性溶媒パッケージとの混合物を含む、溶媒パッケージと、
(c)複合界面活性剤パッケージであって、
(ci)少なくとも1つの非イオン性界面活性剤と、
(cii)少なくとも1つの陰イオン性界面活性剤との混合物を含む、複合界面活性剤パッケージと、を含む、極性農薬製剤。
(2) 構成成分(a)である前記極性農薬活性成分が、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、アセタミプリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、テブコナゾール、オキシフルオルフェン、プロパニル、オリザリン、プロポクスル、チオクロプリド、ブプロフェジン、インドキサカルブ、ベンタゾン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、上記(1)に記載の製剤。
(3) 構成成分(a)である前記極性農薬活性成分の濃度が、約5重量パーセント〜約16重量パーセントの範囲である、上記(1)に記載の製剤。
(4) 構成成分(b)である前記溶媒パッケージが、(bi)水混和性溶媒と(bii)水不混和性溶媒との組み合わせを含み、前記水混和性溶媒の前記水不混和性溶媒に対する重量比が、約3:2〜約4:1の範囲である、上記(1)に記載の製剤。
(5) 前記複合界面活性剤パッケージが、(ci)非イオン性界面活性剤と(cii)陰イオン性界面活性剤との組み合わせを含み、前記非イオン性界面活性剤と前記陰イオン性界面活性剤とが一緒になった前記組み合わせの濃度が、約5重量パーセント〜約30重量パーセントである、上記(1)に記載の製剤。
(6) 上記(1)に記載の製剤を含む、植物用の農薬。
(7) 農薬製剤を調製するための方法であって、
(a)極性農薬活性成分と、
(b)溶媒パッケージであって、
(bi)少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージであって、
(biα)ピロリドン化合物と、
(biβ)硫黄含有化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージと、
(bii)少なくとも1つの水不混和性の環境に優しい低極性溶媒パッケージであって、
(biiα)炭化水素化合物と、
(biiβ)大豆ベースの植物油化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水不混和性の環境に優しい低極性溶媒パッケージとの混合物を含む、溶媒パッケージと、
(c)複合界面活性剤パッケージであって、
(ci)少なくとも1つの非イオン性界面活性剤と、
(cii)少なくとも1つの陰イオン性界面活性剤との混合物を含む、複合界面活性剤パッケージと、を混合することを含む、方法。

Claims (7)

  1. 極性農薬製剤であって、
    (a)極性農薬活性成分と、
    (b)溶媒パッケージであって、
    (bi)少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージであって、
    (biα)ピロリドン化合物と、
    (biβ)硫黄含有化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージと、
    (bii)少なくとも1つの水不混和性の低極性溶媒パッケージであって、
    (biiα)炭化水素化合物と、
    (biiβ)大豆ベースの植物油化合物との混合物を含む、
    少なくとも1つの水不混和性の低極性溶媒パッケージとの混合物を含む、溶媒パッケージであって、前記大豆ベースの植物油化合物の炭化水素化合物に対する比率が3:1〜1:1であり、前記水混和性溶媒パッケージの前記水不混和性溶媒パッケージに対する比率は2:1〜1:1である、溶媒パッケージと、
    (c)複合界面活性剤パッケージであって、
    (ci)少なくとも1つの非イオン性界面活性剤と、
    (cii)少なくとも1つの陰イオン性界面活性剤との混合物を含む、複合界面活性剤パッケージと、を含む、極性農薬製剤。
  2. 構成成分(a)である前記極性農薬活性成分が、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、アセタミプリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、テブコナゾール、オキシフルオルフェン、プロパニル、オリザリン、プロポクスル、チアクロプリド、ブプロフェジン、インドキサカルブ、ベンタゾン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  3. 構成成分(a)である前記極性農薬活性成分の濃度が、5重量パーセント〜16重量パーセントの範囲である、請求項1に記載の製剤。
  4. 構成成分(b)である前記溶媒パッケージが、(bi)水混和性溶媒と(bii)水不混和性溶媒との組み合わせを含み、前記水混和性溶媒の前記水不混和性溶媒に対する重量比が、3:2〜4:1の範囲である、請求項1に記載の製剤。
  5. 前記複合界面活性剤パッケージが、(ci)非イオン性界面活性剤と(cii)陰イオン性界面活性剤との組み合わせを含み、前記非イオン性界面活性剤と前記陰イオン性界面活性剤とが一緒になった前記組み合わせの濃度が、5重量パーセント〜30重量パーセントである、請求項1に記載の製剤。
  6. 請求項1に記載の製剤を含む、植物用の農薬。
  7. 農薬製剤を調製するための方法であって、
    (a)極性農薬活性成分と、
    (b)溶媒パッケージであって、
    (bi)少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージであって、
    (biα)ピロリドン化合物と、
    (biβ)硫黄含有化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水混和性で低毒性の高極性溶媒パッケージと、
    (bii)少なくとも1つの水不混和性の環境に優しい低極性溶媒パッケージであって、
    (biiα)炭化水素化合物と、
    (biiβ)大豆ベースの植物油化合物との混合物を含む、少なくとも1つの水不混和性の環境に優しい低極性溶媒パッケージとの混合物を含む、溶媒パッケージであって、前記大豆ベースの植物油化合物の炭化水素化合物に対する比率が3:1〜1:1であり、前記水混和性溶媒パッケージの前記水不混和性溶媒パッケージに対する比率は2:1〜1:1である、溶媒パッケージと
    (c)複合界面活性剤パッケージであって、
    (ci)少なくとも1つの非イオン性界面活性剤と、
    (cii)少なくとも1つの陰イオン性界面活性剤との混合物を含む、複合界面活性剤パッケージと、を混合することを含む、方法。
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