JP6764327B2 - ワークの加工方法 - Google Patents

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本発明は、表面に複数の分割予定ラインが格子状に形成され複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウェーハを、分割予定ラインに沿って個々のデバイスに分割するとともに個々のデバイスを樹脂で被覆するウェーハの加工方法に関する。
近年、ウェーハを個々のデバイスに分割するとともに、個々のデバイスを樹脂で被覆するパッケージ技術が開発されている。このパッケージ技術の一つであるウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)と呼ばれるパッケージ技術が下記特許文献1に開示されている。
また、ウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)を製造するウェーハの加工方法として、以下の各工程からなるウェーハの加工方法が開発されている。
(1)スピンドルに取り付けられた切削ブレードによってウェーハの表面側から分割予定ラインに沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの切削溝を形成する切削溝形成工程。
(2)切削溝形成工程が実施されたウェーハの表面にモールド樹脂を敷設するとともに切削溝にモールド樹脂を充填するモールディング工程。
(3)モールディング工程が実施されたウェーハの表面に敷設されたモールド樹脂の外周部を環状に除去して切削溝を表出させ切削溝に充填されたモールド樹脂をウェーハの表面に露出させるモールド樹脂除去工程。
(4)モールド樹脂除去工程が実施されウェーハの外周部に露出された切削溝に充填されたモールド樹脂を検出し切削手段を用いてモールド樹脂を該切削溝に沿って切削する切削工程。
特開2006−100535号公報
しかし、分割予定ラインに沿って切削溝を形成する際に、スピンドルに対する切削ブレードの取り付け不良や切削ブレードの切削力不足等の原因により切削ブレードが傾いた状態で切削が行われると、ウェーハの表面に対して内側面が垂直でない切削溝が形成されてしまうという事態が生じる。そして、切削溝に沿ってモールド樹脂を切削すると、樹脂によって完全に被覆されていないパッケージが生じてしまうという問題がある
本発明は、このような問題にかんがみなされたもので、ウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)を製造するにあたり、樹脂によって完全に被覆されていないパッケージが製造されないようにすることを課題とする。
本発明は、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されて形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウェーハの加工方法であって、切削ブレードによってウェーハの表面側から分割予定ラインに沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの切削溝を形成する切削溝形成工程と、該切削溝形成工程が実施されたウェーハの表面にモールド樹脂を敷設するとともに該切削溝にモールド樹脂を充填するモールディング工程と、該モールディング工程が実施されたウェーハの表面に敷設されたモールド樹脂の外周部を環状に除去して該切削溝を表出させ該切削溝に充填されたモールド樹脂をウェーハの表面に露出させるモールド樹脂除去工程と、該モールド樹脂除去工程によってウェーハの外周部に露出した該切削溝に充填されたモールド樹脂を検出し、モールド樹脂を該切削溝に沿って切削する切削工程と、を含み、該切削溝形成工程の前に、該切削ブレードの傾きを確認するために、該外周余剰領域に、該ウェーハの厚さ方向の高さ位置が異なる上面と下面とを備えた段差を形成する段差形成工程と、該段差の上面及び下面を通る検査用の溝を該切削ブレードによって形成する検査用溝形成工程と、該上面に形成された溝の位置と該下面に形成された溝の位置との面方向のずれ量を計測する計測工程と、をさらに備えることを特徴とする。
前記上面に形成された溝の位置と前記下面に形成された溝の位置との面方向のずれ量の許容値を設定する許容値設定工程を備え、該許容値設定工程で設定された許容値と、前記計測工程で計測されたずれ量とを比較し、該計測されたずれ量が該許容値より大きい場合は、該切削ブレードを交換することが好ましい。
本発明では、切削溝形成工程の前に、切削ブレードの傾きを確認するために、外周余剰領域に、ウェーハの厚さ方向の高さ位置が異なる上面と下面とを備えた段差を形成し、段差の上面及び下面を通る検査用の溝を切削ブレードによって形成し、上面に形成された溝の位置と下面に形成された溝の位置との面方向のずれ量を計測することとしたため、計測したずれ量に基づいて切削ブレードの傾き具合を切削溝の形成前に把握することができる。したがって、切削ブレードの傾きが大きいことが判明した場合には、切削ブレードの交換等を行うことが可能となるため、側面が樹脂によって完全に被覆されていないチップが製造されるのを未然に防止することができる。
ウェーハの一例を示す斜視図である。 第1実施形態における段差形成工程の例を示す斜視図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大斜視図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大正面図である。 検査用溝形成工程の実施直前の状態を示す正面図である。 検査用溝形成工程の例を示す正面図である。 検査用溝形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大斜視図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第一例を示す一部拡大平面図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第二例を示す一部拡大平面図である。 切削溝形成工程の例を示す斜視図である。 切削溝形成工程の例を示す側面図である。 切削溝形成工程によって形成された切削溝の例を示す側面図である。 モールディング工程の例を示す正面図である。 モールディング工程によって表面にモールド樹脂が被覆されたウェーハを示す正面図である。 モールディング工程によって表面にモールド樹脂が被覆されたウェーハを示す一部拡大正面図である。 モールド樹脂研磨工程の例を示す斜視図である。 モールド樹脂研磨工程の例を示す正面図である。 モールド樹脂研磨工程実施後のウェーハを示す一部拡大正面図である。 モールド樹脂除去工程の例を示す斜視図である。 モールド樹脂除去工程実施後のウェーハを示す斜視図である。 モールド樹脂除去工程実施後のウェーハの表面に保護テープを貼着する状態を示す斜視図である。 表面に保護テープが貼着されたウェーハを示す斜視図である。 裏面研削工程の例を示す斜視図である。 裏面研削工程の例を示す正面図である。 裏面研削工程実施後のウェーハを示す一部拡大正面図である。 ウェーハの裏面にダイシングテープを貼着するとともに表面から保護テープを剥離する状態を示す斜視図である。 切削工程の例を示す斜視図である。 (a)は切削工程開始直前の状態を示す正面図であり、(b)は切断溝を形成した直後の状態を示す正面図であり、(c)は切削溝に充填されたモールド樹脂に切削ブレードが切り込んだウェーハを示す一部拡大断面図であり、(d)は切削溝に充填されたモールド樹脂に切断溝が形成されたウェーハを示す一部拡大断面図である。 ウェーハレベルチップサイズパッケージの例を示す斜視図である。 第2実施形態における段差形成工程の例を示す正面図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大斜視図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大正面図である。 検査用溝形成工程の例を示す正面図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第一例を示す一部拡大平面図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第二例を示す一部拡大平面図である。 第3実施形態における段差形成工程の例を示す正面図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大斜視図である。 段差形成工程実施後のウェーハを示す一部拡大正面図である。 検査用溝形成工程の例を示す正面図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第一例を示す一部拡大平面図である。 検査用溝形成工程によって形成された検査用溝の第二例を示す一部拡大平面図である。
図1に示すウェーハWは、本発明によって加工されるウェーハの一例であり、表面Waには、縦横に形成された分割予定ラインLによって区画された複数の矩形領域にそれぞれデバイスDが形成されている。各デバイスDには、バンプBが突出して形成されている。複数のデバイスDが形成された領域は、デバイス領域Wcを形成している。また、デバイス領域Wcは、デバイスが形成されていない外周余剰領域Wdによって囲繞されている。外周余剰領域Wdには、ウェーハWの結晶方位を識別するためのマークであるノッチNが、ウェーハWの周縁から中心方向に窪んだ状態で形成されている。以下では、図1に示すウェーハWを加工する方法について、工程ごとに説明する。
1 第1実施形態
(1)段差形成工程
まず、図2に示す切削装置1のチャックテーブル2の保持面20に吸引力を作用させることにより、ウェーハWの裏面Wb側を吸引保持する。なお、図示していないが、裏面Wbにはテープなどの保護部材が貼着される。
チャックテーブル2の上方には切削手段3が配設されている。切削手段3は、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能であり、Y軸方向の軸心を有する図示しないスピンドルがハウジング31によって回転可能に支持され、スピンドルの先端に切削ブレード30が装着されて構成されている。切削ブレード30は、例えば基台300の周囲に切り刃301が固着されて構成されるいわゆるハブブレードであり、切り刃301の厚さは、数十μm程度であるが、外周余剰領域の幅よりは薄く形成されている。なお、ハブブレードに代えて、基台と一体に形成されていないワッシャータイプの切削ブレードを用いることもできる。
ハウジング31の側部には、ウェーハWの分割予定ラインLを検出するアライメント手段4が固定されている。アライメント手段4は、ウェーハWの表面を撮像する撮像部40と、画像処理のためのCPU及びメモリ等を備えている。
チャックテーブル2がウェーハWを保持すると、ウェーハWが撮像部40の下方に位置付けされ、撮像部40によってウェーハWの表面Waが撮像される。そして、アライメント手段4におけるパターンマッチング等の画像処理によって、ウェーハWの周縁であるエッジWeの一部が検出される。エッジWeの検出の際には、ノッチNが形成されている位置を除外して検出することが好ましい。
ウェーハWのエッジWeが検出されると、切削ブレード30の切り刃301の厚さ方向の中心のY軸方向の位置が、検出されたエッジWeよりも若干内周側に位置合わせされる。また、切削手段3を−Z方向に下降させ、切り刃301の下端をウェーハWの表面Waと裏面Wbとの間の高さ位置に位置付ける。そして、その状態でチャックテーブル2を−X方向に切削送りし、矢印32の方向に回転する切削ブレード30の切り刃301を外周余剰領域Wdに切り込ませる。そうすると、図3の拡大部分及び図4に示すように、エッジWeが平面状に切り取られ、エッジWeの一部に段差100が形成される。この段差100は、切削されていない表面Waからなる上面101と、切削により形成された下面102と、下面102の端部から上方に立ち上がり上面101の端部につながる側壁103とから構成されており、上面101と下面102とではウェーハWの厚さ方向の高さ位置が異なっている。なお、上面101と下面102とが平行であることは必ずしも要しない。また、側壁103が上面101及び下面102に対して垂直であることも要しない。ノッチNが形成されている位置以外に段差100が形成され、ノッチNの形状がそのまま維持されると、後に結晶方位を把握可能となる。さらに、ノッチNが形成されている位置に段差100が形成される場合であっても、ノッチNの形状の一部が残存するように段差100を形成すれば、後に結晶方位を把握可能となる。
(2)検査用溝形成工程
段差100が形成されたウェーハWは、図5に示す切削装置1aに移送される。この切削装置1aは、ウェーハWを保持して回転可能なチャックテーブル2を備えており、図3及び図4に示したウェーハWの裏面Wb側を切削装置1aのチャックテーブル2の保持面20において保持する。この切削装置1aは、切削手段3aを構成する切削ブレード30aのみが図2に示した切削装置1と異なっており、それ以外の構成は切削装置1と同様である。切削ブレード30aは、図1に示した分割予定ラインLの切削に使用されるものであり、切り刃301aの刃厚が、分割予定ラインLの幅よりも薄く形成されている。
本工程では、例えば、段差形成工程において形成した段差100が−X方向側に向くように、すなわち、段差100を構成する側壁103の延在方向がY軸方向に向くように、ウェーハWがチャックテーブル2に保持される。そして、図6に示すように、切削ブレード30aを矢印32の方向に回転させるとともに、切り刃301aの下端がウェーハWの裏面Wbと段差100を構成する下面102との間の高さ位置するように切削手段3を位置付け、その状態でチャックテーブル2を−X方向に移動させる。そうすると、図7に示すように、下面102から上面101にかけて検査用溝104が形成される。このようにして検査用溝104が形成された後、検査用溝104がデバイス領域Wcに達する前に切削手段3を+Z方向に引き上げる。検査用溝104は、上面101と下面102とを通り、側壁103の延在方向に対して直交する方向に形成される。なお、検査用溝104は、チャックテーブル2を切削ブレード30aの下方に止めておき、切削手段3aを下降させて切り刃301aを切り込ませた後、切削手段3を上昇させることによって形成する手法(チョッパーカット)により形成するようにしてもよい。
(3)計測工程
次に、例えばチャックテーブル2を+X方向に移動させることにより、図2に示した撮像部40の下方に段差100を位置付け、検査用溝104を撮像する。図8に示す検査用溝104aのように、上面101に形成された上面溝104bと下面102に形成された下面溝104cとに面方向(本実施形態ではX軸方向)のずれがない場合は、アライメント手段4は、切削ブレード30aにZ軸方向に対する傾きがなく、切削ブレード30aの装着状態に問題がなく、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直な−Z方向に切り込んだと判断する。一方、図9に示す検査用溝104dのように、上面101に形成された上面溝104eと下面102に形成された下面溝104fとに面方向のずれがある場合は、アライメント手段4は、切削ブレード30aがZ軸方向に対して傾いた状態で装着されていたり、切り刃301aの切削力が不足したりしており、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直でない方向(−Z方向に一致しない方向)に切り込んだと判断する。
例えば図9に示した検査用溝104dのように、上面101に形成された上面溝104eと下面102に形成された下面溝104fとにずれがある場合は、アライメント手段4がそのウェーハWの面方向のずれ量を求める。図9に示したように、検査用溝104dがY軸方向に向いている場合は、X軸方向のずれを求める。このずれ量は、例えば、撮像部40が形成した画像情報における上面溝104eと下面溝104fとの間のX軸方向の画素数に基づいて求めることができる。
(4)許容値設定工程
上記計測工程を実施する前に、上面101に形成された上面溝104eと下面102に形成された下面溝104fとのずれ量の許容値を、例えばアライメント手段4に備えたメモリに記憶させておく。この許容値の値は、例えばμmを単位とした長さの値として記憶される。なお、本工程は、通常、計測工程よりも前に行われる。
(5)判断工程
アライメント手段4に備えたCPUは、計測工程において計測したずれ量と、許容値設定工程において記憶したずれ量の許容値とを比較する。そして、計測されたずれ量が許容値よりも大きい場合は、切削ブレード30aを新たなものに交換する旨の指示を、切削
装置1に備える図示しないディスプレイに画面表示したり警告音を鳴らしたりしてオペレータに向けて報知する。なお、切削ブレード30aが傾いて取り付けられている場合は、新しいものに交換せずに、取り付け直すことにより、傾いた状態を解消するようにしてもよい。一方、計測されたずれ量が許容値以下である場合は、切削ブレード30aの装着状態に傾きの問題がなく、切削ブレード30aに切削力不足等の問題もないと判断し、切削ブレード30aを分割予定ラインLの切削に使用可能と判断する。
なお、段差形成工程、検査用溝形成工程、計測工程及び判断工程で用いられるウェーハとして、ダミーウェーハを使用してもよいが、製品用のウェーハを使用すると、検査用溝形成時と実際の分割予定ラインの切削時とで切削ブレードにかかる負荷が同じとなるため、切削ブレードの傾斜の程度を正確に把握することができる。
(6)切削溝形成工程
判断工程において切削ブレード30aの装着状態等に問題がないと判断されると、その切削ブレード30aを用いて実際のウェーハの加工を行う。まず、図10に示すように、チャックテーブル2の保持面20において、ウェーハWの裏面Wb側を吸引保持する。そして、アライメント手段4によって分割予定ラインLを検出し、検出した分割予定ラインLと切削ブレード30aとのY軸方向の位置合わせを行う。かかる位置合わせが行われた後、切削ブレード30aを矢印32の方向に回転させるとともに、切り刃301aの下端がウェーハWの表面Waよりも−Z方向にチップの仕上がり厚さに相当する深さ(所定深さ)分だけ下方に位置するようにするように切削ブレード30aを位置付け、その状態で、チャックテーブル2を−X方向に移動させる。そうすると、図11に示すように、切り刃301aがウェーハWの表面Waよりも所定深さ深い位置に切り込む。そして、さらにチャックテーブル2を同方向に移動させ、切り刃301aとウェーハWとが接触しない位置までチャックテーブル2が移動すると、図12に示すように、分割予定ラインLに沿って所定深さの切削溝Gが形成される。この切削溝Gは、デバイスDの仕上がり厚さに相当する深さを有しているとともに、切り刃301aの厚さに相当する幅を有している。
このようにして1本の分割予定ラインLに沿って切削溝Gが形成されると、チャックテーブル2が+X方向に移動して元の位置に戻るとともに、隣り合う2本の分割予定ラインLの間隔分だけ切削手段3をY軸方向に割り出し送りする。そして、チャックテーブル2を−X方向に移動させながら、同様に、切削溝Gが形成された分割予定ラインLの隣の分割予定ラインLを切削し、切削溝Gを形成する。同方向に向くすべての分割予定ラインLについて同様の切削を行うことにより、同方向のすべての分割予定ラインLに沿って切削溝Gが形成される。また、チャックテーブル2を90度回転させた後、同様の切削を行うと、すべての分割予定ラインLに沿って縦横に切削溝Gが形成される。
(7)モールディング工程
次に、上記切削溝Gが分割予定ラインLに沿って形成されたウェーハWを、図13に示す樹脂被覆装置5に移送する。この樹脂被覆装置5は、ウェーハWを保持して回転可能な保持テーブル50と、保持テーブル50に保持されたウェーハWに向けて樹脂を滴下する樹脂滴下部51とを備えている。
保持テーブル50においては、上記切削溝Gが分割予定ラインLに沿って形成されたウェーハWの裏面Wb側を吸引保持し、切削溝Gが形成された表面Wa側を露出させる。そして、保持テーブル50の中央の上方に樹脂滴下部51を位置させ、樹脂滴下部51から所定量のモールド樹脂510を滴下する。さらに、図14に示すように、保持テーブル50を鉛直方向の回転軸を中心として所定時間、所定回転速度で回転させると、モールド樹脂510が表面Waの全面に行き渡る。そうすると、図15に示すように、切削溝Gにモールド樹脂510が充填されるとともに、表面Wa上にモールド樹脂510が敷設され、バンプBがモールド樹脂510の中に埋まった状態となる。なお、モールド樹脂510としては、例えば、熱硬化性の液状樹脂(エポキシ系の樹脂)が用いられ、このモールド樹脂510は、例えば150℃に過熱されて硬化する。
(8)モールド樹脂研磨工程
次に、モールド樹脂510が切削溝Gに充填され表面に被覆されたウェーハWを、図16に示す研削装置6に移送する。この研削装置6は、ウェーハWを保持して回転可能なチャックテーブル60と、チャックテーブル60に保持されたウェーハWを研磨する研磨手段61とを備えている。チャックテーブル60は、その上面に保持面600を備え、鉛直方向の回転軸を中心として回転可能である。一方、研磨手段61は、ハウジング610によって回転可能に支持されたスピンドル611の下端にマウント612が装着され、締結ボルト613によってマウント612に研磨工具614が固定されて構成されている。研磨工具614は、マウント612に固定された基台615と、基台615の下面に固着された研磨パッド616とから構成されている。研磨パッド616としては、例えば円盤状に形成されたフェルトに研磨材としてシリカからなる砥粒が混入して構成されるものを使用することができる。
ウェーハWは、チャックテーブル60の保持面600において裏面Wb側が保持される。そして、図17に示すように、チャックテーブル60が例えば矢印60aの方向に回転するとともに、スピンドル611が矢印611aの方向に回転しながら研磨手段61が下降し、回転する研磨パッド616がウェーハWの表面Waに被覆されたモールド樹脂510に接触してモールド樹脂510を研磨する。そして、図18に示すようにバンプBが露出すると、研磨手段61を上方に引き上げて研磨を終了する。
(9)モールド樹脂除去工程
研磨工程によってバンプBが露出したウェーハWは、図19に示す切削装置1に移送される。この切削装置1は、少なくとも検査用溝形成工程及び切削溝形成工程で使用した切削装置1aとは別の装置であり、本実施形態では、段差形成工程で使用したものと同じ装置を使用する。本工程では、切削装置1の切削手段3に、例えば切り刃301bの厚さが2〜3mmの切削ブレード30bが装着される。
ウェーハWは、チャックテーブル2の保持面20においてウェーハWの裏面Wb側が吸引保持され、モールド樹脂510側が露出した状態となる。そして、まず、撮像部40によってモールド樹脂510側を撮像し、アライメント手段4によってウェーハWのエッジを検出し、切削ブレード30bの切り刃301bをモールド樹脂510の端部の上方に位置付ける。そして、切削ブレード30bを例えば矢印32の方向に回転させた状態で切削手段3を下降させ、モールド樹脂510の外周部に切り込ませる。このときの切り込み深さは、切り刃301bの下端がウェーハWの表面Waに到達する深さに設定される。こうして切り刃301bがモールド樹脂510に切り込んだ状態で、ゆっくりとチャックテーブルを矢印52の方向に1回転させる。そうすると、モールド樹脂510の外周部が環状に除去されて、その除去された部分から、図20に示すように、ウェーハWの表面Waが環状に露出し、切削溝Gに充填されたモールド樹脂510も露出する。
(10)裏面研削工程
次に、図21に示すように、モールド樹脂510が切削溝Gに充填され表面Waに被覆されたウェーハWのモールド樹脂510側に保護テープT1を貼着し、図22に示すように、モールド樹脂510が保護テープT1によって保護された状態とする。保護テープT1は、例えば、厚さが100μmのポリ塩化ビニルからなるシート状基材にアクリル樹脂系の糊が厚さ5mm程度塗布されて構成されている。
保護テープT1が貼着されたウェーハWは、図23に示す研削装置7に移送される。この研削装置7は、ウェーハWを保持して回転可能なチャックテーブル70と、チャックテーブル70に保持されたウェーハWを研削する研削手段71とを備えている。チャックテーブル70は、その上面に保持面700を備え、鉛直方向の回転軸を中心として回転可能である。一方、研削手段71は、ハウジング710によって回転可能に支持されたスピンドル711の下端にマウント712が装着され、締結ボルト713によってマウント712に研削工具714が固定されて構成されている。研削工具714は、マウント712に固定された基台715と、基台715の下面に円環状に固着された研削砥石716とから構成されている。
ウェーハWは、チャックテーブル70の保持面700において保護テープT1側が保持され、裏面Wbが露出した状態となる。そして、図24に示すように、チャックテーブル70が例えば矢印70aの方向に回転するとともに、スピンドル711が矢印711aの方向に回転しながら、例えば1μm/秒の研削送り速度で研削手段71が下方に研削送りされる。研削が進行すると、やがて、図25に示すように、切削溝Gに充填されたモールド樹脂510が裏面Wb側から表出する。そして、ウェーハWが所望の厚さに形成されると、研削手段71を上昇させて研削を終了する。
(11)切削工程
次に、図26に示すように、切削溝Gからモールド樹脂510が表出した裏面側WbにダイシングテープT2を貼着するとともに、ウェーハWの表面Wa側のモールド樹脂510から保護テープT1を剥離する。ダイシングテープT2の外周部にはリング状のフレームFが貼着され、ウェーハWは、ダイシングテープT2を介してフレームFに支持された状態となる。
そして、ダイシングテープT2を介してフレームFに支持されたウェーハWは、図27に示す切削装置1aに移送される。この切削装置1aは、検査用溝形成工程及び切削溝形成工程で使用したものと同じ装置であり、切削手段3aには、判断工程において切削ブレード30aを交換等すべきであると判断されなかった場合は、検査用溝形成工程及び切削溝形成工程で使用した切削ブレード30aがそのまま装着されている。一方、判断工程において切削ブレード30aを交換等すべきであると判断された場合は、検査用溝形成工程及び切削溝形成工程で使用したものとは異なる切削ブレード30aか、または取り付け直した切削ブレード30aが装着されている。いずれの場合も、この切削ブレード30aの切り刃301aは、切削溝Gの幅よりも薄く形成されている。なお、チャックテーブル2の周囲には、フレームFを固定するためのクランプ機構も配設されているが、図27においてはフレームF及びクランプ機構の図示は省略する。
ウェーハWは、チャックテーブル2の保持面20においてウェーハWの裏面Wb側が吸引保持され、モールド樹脂510側が露出した状態となる。まず、カメラ40によってウェーハWの表面Waが露出した部分を撮像し、アライメント手段4が、ウェーハWの外周部に露出した切削溝Gに充填されたモールド樹脂510を検出する。そして、図28(a)に示すように、切削ブレード30aの切り刃301aを切削溝Gの延長上に位置付け、切削溝Gの幅方向中央に切り刃301aを位置合わせし、切削ブレード30aを例えば矢印32の方向に回転させた状態で切削手段3を下降させる。そして、チャックテーブル2を−X方向に移動させて切り刃301aを切削溝Gに充填されたモールド樹脂510に切り込ませ、図28(b)に示すように、切り刃301aがウェーハWに接触しない位置まで移動すると、一本の切削溝Gに沿ってモールド樹脂510が切断される。このとき、図28(c)に示すように、切り刃301aの下端がダイシングテープT2に若干切り込むように切り込み深さを調整する。そうすると、図28(d)に示すように、切り刃301aによって切削された位置に切断溝G1が形成され、切断溝G1の両側面にはモールド樹脂510aが残る。
次に、チャックテーブル2を+X方向に移動させて元の位置に戻すとともに、隣り合う分割予定ラインLの間隔分だけ切削手段3をY軸方向に割り出し送りして次に切削する切削溝Gと切り刃301aとのY軸方向の位置合わせを行い、同様に切削を行うことにより、次の切削溝Gに沿ってモールド樹脂510及びウェーハWが切断される。同方向に向くすべての切削溝Gについて同様の切削を行うことにより、同方向のすべての切削溝Gが完全切断される。また、チャックテーブル2を90度回転させてから同様の切削を行うと、切削溝Gが縦横に切断される。
このようにして切削溝G1が縦横に形成されたウェーハWは、デバイスDごとの個々のチップに分割されるが、すべてのチップはダイシングテープT2に貼着されたままの状態となっている。その状態から各チップを1つずつピックアップすると、図29に示すチップCが形成される。このチップCは、表面及び側面がモールド樹脂510によって被覆されたウェーハレベルチップサイズパッケージであり、表面のモールド樹脂510からバンプBが露出している。
上記判断工程において、切削ブレード30aに切削力不足等の問題がないと確認された場合のみ切削ブレード30aを切削溝形成工程及び切削工程において使用し、それ以外の切削ブレードについては新たなものに交換等しており、切削ブレード30aの切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して傾斜して切り込むのを防止しているため、デバイスDの上面及び側面がモールド樹脂510によって確実に被覆されており、樹脂によって完全に被覆されずにデバイスの一部が露出してしまうのを防ぐことができる。
2 第2実施形態
(1)段差形成工程
まず、図30に示す切削装置1のチャックテーブル2の保持面20に吸引力を作用させることにより、図1に示したウェーハWの裏面Wb側を吸引保持する。なお、図示していないが、裏面Wbにはテープなどの保護部材が貼着される。ここで、切削ブレード30の切り刃301の厚さは、数十μm程度はあるが、外周余剰領域の幅よりは薄く形成されている。
チャックテーブル2がウェーハWを保持すると、ウェーハWが撮像部40の下方に位置付けされ、撮像部40によってウェーハWの表面Waが撮像される。そして、アライメント手段4におけるパターンマッチング等の画像処理によって、ウェーハWの周縁であるエッジWeの一部が検出される。
ウェーハWのエッジWeが検出されると、切削ブレード30の切り刃301の厚さ方向の中心のY軸方向の位置が、検出されたエッジWeよりも若干内周側に位置合わせされる。また、切削手段3を−Z方向に下降させ、切り刃301の下端をウェーハWの表面Waと裏面Wbとの間の高さ位置に位置付ける。そして、切削ブレード30のその高さ位置を維持したままの状態で、チャックテーブル2を例えば矢印21の方向に少なくとも360度回転させると、図31の拡大部分及び図32に示すように、段差110がリング状に形成される。この段差110は、ウェーハWの輪郭に沿って周回して形成されており、切削されていない表面Waからなる上面111と、切削により形成された下面112と、下面112の端部から上方に立ち上がり上面111の端部につながる側壁113とから構成されている。なお、上面111と下面112とが平行であることは必ずしも要しない。また、側壁113が上面111及び下面112に対して垂直であることも要しない。
(2)検査用溝形成工程
図33に示すように、図31及び図32に示したウェーハWの裏面Wb側を、切削装置1aのチャックテーブル2の保持面20において保持する。この切削装置1aは、切削手段3aを構成する切削ブレード30aのみが図30に示した切削装置1と異なっており、それ以外の構成は切削装置1と同様である。切削ブレード30aは、切り刃301aの刃厚が、図1に示した分割予定ラインLの幅よりも薄く形成されている。
本工程では、第1実施形態と同様の手法により、切削ブレード30aを下面112及び上面111に切り込ませることにより、図34に示すように、下面112から上面111にかけて検査用溝114aを形成する。切削ブレード30aを切り込ませる位置は、周回する段差110のいずれの位置でもよいが、後に結晶方位を把握可能とするために、ノッチNが形成されている箇所以外の位置とすることが好ましい。なお、検査用溝114aは、第1実施形態と同様に、いわゆるチョッパーカットによって形成することもできる。
(3)計測工程
本工程では、第1実施形態と同様に、検査用溝114aを撮像し、図34に示すように、上面111に形成された上面溝114bと下面112に形成された下面溝114cとにずれがない場合は、切削ブレード30aにZ軸方向に対する傾きがなく、切削ブレード30aの装着状態に問題がなく、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直な−Z方向に切り込んだと判断する。一方、図35に示す検査用溝114dのように、上面111に形成された上面溝114eと下面112に形成された下面溝114fとに面方向のずれがある場合は、切削ブレード30aがZ軸方向に対して傾いた状態で装着されていたり、切り刃301aの切削力が不足したりしており、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直でない方向(−Z方向に一致しない方向)に切り込んだと判断する。図35に示した溝114dのように、上面溝114eと下面溝114fとにずれがある場合は、第1実施形態と同様の手法により、そのウェーハWの面方向のずれ量を求める。
この後、第1実施形態と同様に、許容値設定工程、判断工程、切削溝形成工程、モールディング工程、モールド樹脂研磨工程、モールド樹脂除去工程、裏面研削工程、切削工程が実施される。第1実施形態と同様に、判断工程において、切削ブレード30aに切削力不足等の問題もないと判断した場合のみ切削ブレード30aを継続使用し、それ以外の切削ブレードについては新たなものに交換しており、切削ブレード30aの切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して傾斜して切り込むのを防止しているため、内部のデバイスDの上面及び側面がモールド樹脂510によって確実に被覆されており、樹脂によって完全に被覆されずにデバイスの一部が露出してしまうのを防ぐことができる。
3 第3実施形態
(1)段差形成工程
まず、図36に示す切削装置1bのチャックテーブル2の保持面20に吸引力を作用させることにより、図1に示したウェーハWの裏面Wb側を吸引保持する。なお、図示していないが、裏面Wbにはテープなどの保護部材が貼着される。ここで、切削手段3bを構成する切削ブレード30bは、切り刃301bの刃厚が第2実施形態の段差形成工程で使用した切り刃301aよりも薄いもの、例えば、第1実施形態の検査用溝形成工程等で使用した切削ブレード30aの切り刃301aと刃厚が同じものを使用することができる。
チャックテーブル2がウェーハWを保持すると、ウェーハWが撮像部40の下方に位置付けされ、撮像部40によってウェーハWの表面Waが撮像される。そして、アライメント手段4におけるパターンマッチング等の画像処理によって、ウェーハWの周縁であるエッジWeの一部が検出される。エッジWeの検出の際には、ノッチNが形成されている位置を除外して検出することが好ましい。
ウェーハWのエッジWeが検出されると、切削ブレード30の切り刃301の厚さ方向の中心のY軸方向の位置が、検出されたエッジWeよりも若干内周側に位置合わせされる。また、切削手段3を−Z方向に下降させ、切り刃301の下端をウェーハWの表面Waと裏面Wbとの間の高さ位置に位置付ける。そして、その状態でチャックテーブル2を−X方向に切削送りし、矢印32の方向に回転する切削ブレード30bの切り刃301bを外周余剰領域Wdに切り込ませる。そうすると、図37の拡大部分及び図38において示すように、外周余剰領域Wdに、直線状の溝123が形成される。この溝123が形成されると、表面Waである上面121と溝123の底面である下面122とを備えた段差120が形成される。なお、溝123は、必ずしも分割予定ラインに対して平行でなくてもよい。
(2)検査用溝形成工程
図39に示すように、図37及び図38に示したウェーハWの裏面Wb側を、切削装置1aのチャックテーブル2の保持面20において保持する。この切削装置1aは、切削手段3aを構成する切削ブレード30aのみが図36に示した切削装置1bと異なっており、それ以外の構成は切削装置1bと同様である。切削ブレード30aは、切り刃301aの刃厚が、図1に示した分割予定ラインLの幅よりも薄く形成されている。
本工程では、例えば、段差形成工程において形成した段差120が−X方向側に向くように、すなわち、溝123の延在方向がY軸方向に向くように、ウェーハWがチャックテーブル2に保持される。そして、図39に示すように、切削ブレード30aを矢印32の方向に回転させるとともに、切り刃301aの下端がウェーハWの裏面Wbと段差120を構成する下面122との間の高さに位置するように切削手段3を位置付け、その状態でチャックテーブル2を−X方向に移動させる。そうすると、切り刃301aは、上面121及び下面122に切り込む。これにより、図40に示すように、上面121と下面122とにまたがる検査用溝124aが形成される。なお、検査用溝124aは、第1実施形態と同様に、いわゆるチョッパーカットによって形成することもできる。
(3)計測工程
本工程では、第1実施形態と同様に、検査用溝124aを撮像し、図40に示すように、上面121に形成された上面溝124bと下面122に形成された下面溝124cとにずれがない場合は、切削ブレード30aにZ軸方向に対する傾きがなく、切削ブレード30aの装着状態に問題がなく、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直な−Z方向に切り込んだと判断する。一方、図41に示す検査用溝124dのように、上面121に形成された上面溝124eと下面122に形成された下面溝124fとに面方向のずれがある場合は、切削ブレード30aがZ軸方向に対して傾いた状態で装着されていたり、切り刃301aの切削力が不足したりしており、切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して垂直でない方向(−Z方向に一致しない方向)に切り込んだと判断する。図41に示した溝124dのように、上面溝124eと下面溝124fとにずれがある場合は、第1実施形態と同様の手法により、そのウェーハWの面方向のずれ量を求める。
この後、第1実施形態と同様に、許容値設定工程、判断工程、切削溝形成工程、モールディング工程、モールド樹脂研磨工程、モールド樹脂除去工程、裏面研削工程、切削工程が実施される。第1実施形態と同様に、判断工程において、切削ブレード30aに切削力不足等の問題もないと判断した場合のみ切削ブレード30aを継続使用し、それ以外の切削ブレードについては新たなものに交換しており、切削ブレード30aの切り刃301aがウェーハWの表面Waに対して傾斜して切り込むのを防止しているため、内部のデバイスDの上面及び側面がモールド樹脂510によって確実に被覆されており、樹脂によって完全に被覆されずにデバイスの一部が露出してしまうのを防ぐことができる。
上記第1〜3実施形態では、段差の形成に切削ブレードを用いたが、切削ブレードによる切削以外の方法を採ることもできる、例えば、段差を形成しようとする箇所以外に保護膜を被覆するなどしてマスキングを施し、マスキングが施されていない部分をプラズマエッチングして溝等を形成することにより段差を形成してもよい。
また、上記第1〜3実施形態では、段差を外周余剰領域Wdのみに形成することとしたが、デバイスDを損傷させなければ、外周余剰領域Wdからデバイス領域Wcにかけて段差を形成してもよい。
W:ウェーハ
Wa:表面 L:分割予定ライン D:デバイス B:バンプ
Wb:裏面 Wc:デバイス領域 Wd:外周余剰領域 We:エッジ N:ノッチ
100:段差
101:上面 102:下面 103:側壁
104:検索用溝 104a:上面溝 104b:下面溝
104d:検査用溝 104e:上面溝 104f:下面溝
110:段差
111:上面 112:下面 113:側壁
114a:検索用溝 104b:上面溝 114c:下面溝
114d:検査用溝 114e:上面溝 114f:下面溝
120:段差 121:上面 122:下面 123:溝
124a:検索用溝 124b:上面溝 124c:下面溝
124d:検査用溝 124e:上面溝 124f:下面溝
G:切削溝
T1:保護テープ T2:ダイシングテープ F:フレーム
1,1a:切削装置
2:チャックテーブル 20:保持面
3:切削手段 30,30a,30b:切削ブレード
300:基台 301,301a,301b:切り刃
31:ハウジング
4:アライメント手段 40:撮像部
5:樹脂被覆装置 50:保持テーブル 51:樹脂滴下部 510:モールド樹脂
6:研削装置
60:チャックテーブル 600:保持面
61:研磨手段 610:ハウジング611:スピンドル 612:マウント
613:締結ボルト 614:研磨工具 615:基台 616:研磨パッド
7:研削装置
70:チャックテーブル 700:保持面
71:研削手段 710:ハウジング 711:スピンドル 712:マウント
713:締結ボルト 714:研削工具 715:基台 716:研削砥石

Claims (2)

  1. 複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されて形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウェーハの加工方法であって、
    切削ブレードによってウェーハの表面側から分割予定ラインに沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの切削溝を形成する切削溝形成工程と、
    該切削溝形成工程が実施されたウェーハの表面にモールド樹脂を敷設するとともに該切削溝にモールド樹脂を充填するモールディング工程と、
    該モールディング工程が実施されたウェーハの表面に敷設されたモールド樹脂の外周部を環状に除去して該切削溝を表出させ該切削溝に充填されたモールド樹脂をウェーハの表面に露出させるモールド樹脂除去工程と、
    該モールド樹脂除去工程によってウェーハの外周部に露出した該切削溝に充填されたモールド樹脂を検出し、モールド樹脂を該切削溝に沿って切削する切削工程と、を含み、
    該切削溝形成工程の前に、該切削ブレードの傾きを確認するために、
    該外周余剰領域に、該ウェーハの厚さ方向の高さ位置が異なる上面と下面とを備えた段差を形成する段差形成工程と、
    該段差の上面及び下面を通る検査用の溝を該切削ブレードによって形成する検査用溝形成工程と、
    該上面に形成された溝の位置と該下面に形成された溝の位置との面方向のずれ量を計測する計測工程と、
    をさらに備えることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 前記上面に形成された溝の位置と前記下面に形成された溝の位置との面方向のずれ量の許容値を設定する許容値設定工程を備え、
    該許容値設定工程で設定された許容値と、前記計測工程で計測されたずれ量とを比較し、該計測されたずれ量が該許容値より大きい場合は、該切削ブレードを交換することを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
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