JP6283531B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法に関する。
近時においては、IC、LSI等の半導体チップの処理能力を向上するために、シリコン等の基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層された機能層によって半導体デバイスを形成せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。上述したLow−k膜は、切削ブレードによって切削することが困難である。即ち、Low−k膜は雲母のように非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離が回路にまで達しデバイスに致命的な損傷を与えるという問題がある。
上記問題を解消するために、半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成して機能層を分断し、このレーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて切削ブレードと半導体ウエーハを相対移動することにより、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断するウエーハの分割方法が下記特許文献1に開示されている。
特開2005−64231号公報
而して、上記特許文献1に記載されたように半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射することにより分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成して機能層を分断し、このレーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断するウエーハの分割方法は、次のような問題がある。
(1)レーザー加工溝の幅が十分であってもレーザー加工溝の側面に付着した溶融物に切削ブレードが接触して突発的にデバイスの外周に欠けが生ずる。
(2)レーザー加工溝を形成する際に機能層の除去が不十分であると切削ブレードのズレや倒れが発生してデバイスの機能層に剥離が生じる。
(3)切削ブレードの幅を超える範囲でレーザー加工溝を形成するために、分割予定ラインの幅を広くする必要があり、ウエーハに形成されるデバイスの数が減少する。
(4)機能層の表面にはSiO、SiN等を含むパシベーション膜が形成されているため、レーザー光線を照射するとパシベーション膜を透過して機能層の内部に達する。この結果、機能層の内部に達したレーザー光線のエネルギーが逃げ場を失い、回路が形成され密度が低いデバイス側に加工が広がる所謂アンダーカット現象が発生する。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、上記問題を解消して個々のデバイスに分割することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、複数の分割予定ラインによって区画され複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞して形成された外周余剰領域とから表面が構成され且つ基板の裏面に樹脂膜が被覆されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、ウエーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程と、該保護部材貼着工程が実施されたウエーハの該保護部材側をチャックテーブルに保持し、基板の裏面の外周余剰領域の該樹脂皮膜を切削ブレードで切削して除去し基板を露出させる外周余剰領域基板露出工程と、該外周余剰領域基板露出工程を実施した後に、該露出した基板上に赤外線カメラを位置づけて該基板を透過して該表面側の分割予定ラインを検出しアライメントを行うアライメント工程と、該アライメント工程を実施した後に、該アライメント結果に基づき切削ブレードで分割予定ラインに沿って該裏面側から切削を行い複数のデバイスに分割する分割工程と、を備えることを特徴とする。
上記ウエーハの加工方法では、前記外周余剰領域基板露出工程においては、該保護部材側を回転するチャックテーブルに保持し、切削ブレードを該外周余剰領域に該当する領域に位置付けて基板に達するまで切り込ませた状態で該チャックテーブルを回転させて該外周余剰領域の該樹脂皮膜を円形に除去して該基板を露出させることとすることができる。
上記ウエーハの加工方法では、前記外周余剰領域基板露出工程においては、該保護部材側をチャックテーブルに保持し、ウエーハの結晶方位を示す異形状部を基準に該外周余剰領域の対向する2つの外周縁と、該2つの外周縁が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁との合計4つの外周縁のうちの少なくとも3つの外周縁に、該切削ブレードにより直線状で基板に達する切削溝を形成して、該樹脂皮膜を除去して該基板を露出させることとすることができる。
上記ウエーハの加工方法では、基板の表面のデバイス領域は機能層が積層して形成されており、前記アライメント工程を実施した後に、アライメント結果に基づき基板の裏面側から分割予定ラインに沿って切削ブレードを位置付けて機能層に至らない一部を残して切削溝を形成する切削溝形成工程と、該切削溝形成工程が実施されたウエーハを構成する基板の裏面にダイシングテープを貼着しダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するとともに、該保護部材を剥離するウエーハ支持工程と、該ウエーハ支持工程が実施されたウエーハを構成する機能層に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、機能層をアブレーション加工して切断する機能層切断工程と、を含むものとすることができる。
本願発明のウエーハの加工方法においては、ウエーハを構成する機能層の表面に貼着された保護部材側をチャックテーブルに保持し、基板の裏面側から分割予定ラインと対応する領域に切削ブレードを位置付けて機能層に至らない一部を残して切削溝を形成する切削溝形成工程と、該切削溝形成工程が実施されたウエーハを構成する基板の裏面にダイシングテープを貼着しダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するとともに、該保護部材を剥離するウエーハ支持工程と、該ウエーハ支持工程が実施されたウエーハを構成する機能層に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、機能層をアブレーション加工して切断する機能層切断工程とを含んでいるので、次の作用効果が得られる。
(1)機能層切断工程によるアブレーション加工によって機能層に形成されるレーザー加工溝の側面に溶融物が付着しても、レーザー加工溝を切削ブレードで切削しないので、切削ブレードの接触によって突発的にデバイスの外周に欠けが生じるという問題が解消する。
(2)機能層切断工程によるアブレーション加工における機能層の除去が不十分であっても、基板の裏面側から形成された切削溝にレーザー加工溝が達すればウエーハを個々のデバイスに分割することができ、レーザー加工溝を切削ブレードで切削しないので、機能層に剥離が生じるという問題が解消する。
(3)切削ブレードの幅を超える幅のレーザー加工溝を形成する必要がないので、分割予定ラインの幅を狭くすることができ、ウエーハに形成することができるデバイスの数を増大することができる。
(4)機能層の表面にSiO、SiN等を含むパシベーション膜が形成されていても、機能層切断工程において機能層に分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射すると、基板の裏面側から形成された切削溝にエネルギーが逃げるので、所謂アンダーカットの問題が解消する。
図1(a)は、実施形態に係るウエーハの加工方法の保護部材貼着工程前のウエーハなどを示す斜視図であり、図1(b)は、実施形態に係るウエーハの加工方法の保護部材貼着工程後のウエーハなどを示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程の概要を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程の概要を示す断面図である。 図4は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。 図5は、実施形態に係るウエーハの加工方法のアライメント工程の概要を示す断面図である。 図6(a)は、実施形態に係るウエーハの加工方法の切削溝形成工程の切削ブレードをウエーハに切り込ませた状態を示す他の断面図であり、図6(b)は、実施形態に係るウエーハの加工方法の切削溝形成工程の切削溝を形成した状態を示す他の断面図である。 図7(a)は、実施形態に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持工程前の状態を示すウエーハなどの斜視図であり、図7(b)は、実施形態に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持工程のウエーハにダイシングテープを貼着した状態を示す断面図であり、図7(c)は、実施形態に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持工程のウエーハから保護部材を剥離した状態を示す斜視図である。 図8は、実施形態に係るウエーハの加工方法の機能層切断工程の概要を示す斜視図である。 図9は、実施形態に係るウエーハの加工方法が施されたウエーハの要部の断面図である。 図10は、実施形態の変形例1に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。 図11は、実施形態の変形例2に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。 図12は、実施形態の変形例3に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
実施形態に係るウエーハの加工方法を、図1から図9に基づいて説明する。図1は、実施形態に係るウエーハの加工方法の保護部材貼着工程の概要を示す斜視図、図2は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程の概要を示す斜視図、図3は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程の概要を示す断面図、図4は、実施形態に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図、図5は、実施形態に係るウエーハの加工方法のアライメント工程の概要を示す断面図、図6は、実施形態に係るウエーハの加工方法の切削溝形成工程の概要を示す他の断面図、図7は、実施形態に係るウエーハの加工方法のウエーハ支持工程の概要を示す図、図8は、実施形態に係るウエーハの加工方法の機能層切断工程の概要を示す斜視図、図9は、実施形態に係るウエーハの加工方法が施されたウエーハの要部の断面図である。
実施形態に係るウエーハの加工方法(以下、単に加工方法と呼ぶ)は、図1に示すウエーハWを加工する加工方法であって、表面Baに機能層FLが積層されたウエーハWの基板Bの裏面Bb側から切削溝CR(図6などに示す)を形成した後に、機能層FLにレーザー光線L(図8に示す)を照射して個々のデバイスDに分割する方法である。なお、本実施形態に係る加工方法により個々のデバイスDに分割される加工対象としてのウエーハWは、図1に示すように、厚さが140μmのシリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハで構成された基板Bと、基板Bの表面Baに絶縁膜と回路を形成する機能膜が積層された機能層FLとを備えている。ウエーハWは、複数の分割予定ラインSによって区画され複数のデバイスDが形成されたデバイス領域DRと、デバイス領域DRを囲繞して形成された外周余剰領域GRとから表面Baが構成されている。また、基板Bの表面Baのデバイス領域DRは、前述した機能層FLが積層して形成されている。また、ウエーハWの基板Bの裏面Bbに樹脂皮膜Jが被覆されている。樹脂皮膜Jは、ウエーハWの製品番号などを印字する目的等で裏面Bbに被覆されている。ウエーハWには、ウエーハWの結晶方位を示す異形状部としてのノッチNが形成されている。
本実施形態では、機能層FLを形成する絶縁膜は、SiO膜または、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)からなり、厚みが、10μmに設定されている。分割予定ラインS上の機能層FLの表面は、図6に示すように、デバイスD上の機能層FLの表面よりも若干低く形成されている。
実施形態に係る加工方法は、ウエーハWを分割予定ラインSに沿って分割する加工方法であって、保護部材貼着工程と、外周余剰領域基板露出工程と、アライメント工程と、分割工程とを備える。
実施形態に係る加工方法は、まず、保護部材貼着工程では、図1(a)に示すように、ウエーハWの機能層FLに保護部材Gを対向させた後、機能層FLの表面即ちウエーハWの表面に、図1(b)に示すように、デバイスDを保護するために保護部材Gを貼着する。なお、保護部材Gは、ポリエチレンフィルム等の樹脂シートやガラス基板等の剛性を有するハードプレートを用いることができる。そして、外周余剰領域基板露出工程に進む。
外周余剰領域基板露出工程では、保護部材貼着工程が実施されたウエーハWの保護部材G側を切削装置10(図2に示す)の軸心回りに回転するチャックテーブル11の保持面11aに載置する。そして、チャックテーブル11に図示しない真空吸引経路を介して接続された真空吸引源により保持面11aを吸引して、保護部材Gを介してウエーハWをチャックテーブル11の保持面11aに吸引保持する。
図2に示すように、基板Bの裏面Bbの外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jに切削装置10の切削ブレード12とを相対させた後、図3に示すように、切削ブレード12を回転させながら降下させるとともに、チャックテーブル11を軸心回りに回転させる。このように、切削ブレード12を外周余剰領域GRに該当する領域に位置付けて、基板Bに達するまで切り込ませた状態で、チャックテーブル11を回転させて、外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを切削ブレード12で全周に亘って切削する。
そして、図4に示すように、外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを切削ブレード12で全周に亘って円形に除去し、外周余剰領域GRの外縁部の基板Bを露出させる。なお、本発明でいう、「樹脂皮膜Jを円形に除去し」とは、樹脂皮膜Jを除去して露出する基板Bが円弧状をなすことをいい、露出する基板Bが円形であることのみならず、例えば、露出する基板Bが円の一部の円弧であることも含まれる。そして、アライメント工程に進む。なお、図4、後述する図10〜図12では、分割予定ラインSを実線で示しているが、分割予定ラインSが基板Bの表面Baに形成されているので、外周余剰領域GRの外縁部の露出させた基板B上には、分割予定ラインSは、露出していない。
アライメント工程では、外周余剰領域基板露出工程を実施した後に、図5に示すように、外周余剰領域GRの外縁部に露出した基板B上に切削装置10の赤外線CCDなどを有する赤外線カメラ13を位置づける。そして、赤外線カメラ13が、基板Bを透過して表面Ba側の分割予定ラインSを検出する。基板Bの裏面Bbの分割予定ラインSと対応する領域と切削ブレード12との位置合わせを行うためのパターンマッチングなどの画像処理を実行してアライメントを行う。そして、分割工程に進む。
分割工程は、アライメント工程を実施した後に、アライメント結果に基づき切削ブレード12で分割予定ラインSに沿って裏面Bb側から切削を行い、複数のデバイスDに分割する工程である。分割工程は、切削溝形成工程と、ウエーハ支持工程と、機能層切断工程とを含んでいる。
切削溝形成工程では、アライメント工程を実施した後に、図6(a)に示すように、アライメント結果に基づき基板Bの裏面Bb側から分割予定ラインSに沿って切削ブレード12を位置付けて、切削ブレード12が機能層FLに至らない基板Bの一部を残して切削溝CR(図6(b)などに示す)を順に形成する。分割予定ラインSと対応する領域に切削溝CRを形成する際には、機能層FLの表面Baから例えば厚みが30μm程度の切り残しUP(図6(a)及び図6(b)に示す)が生じるように、切削ブレード12を機能層FLに至らないようにウエーハWに切り込ませる。
切削溝形成工程においては、ウエーハWの外周領域に未切削部UC(図7に示す)を残し、分割予定ラインSに沿って切削溝CRを形成する。即ち、切削溝形成工程では、ウエーハWの外周領域に切削ブレード12による切削加工が施されない未切削部UCをウエーハWの全周に亘って形成する。すべての分割予定ラインSと対応する領域に切削溝CRを形成すると、ウエーハ支持工程に進む。
ウエーハ支持工程では、図7(a)に示すように、ウエーハWを収容する大きさの開口部を備えた環状のフレームFの裏面に開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープTの粘着層が設けられた表面を、チャックテーブル12に保持されたウエーハWの基板Bの裏面Bbに対向させる。そして、ダイシングテープTとウエーハWとを相対的に近付けて、図7(b)に示すように、切削溝形成工程が実施されたウエーハWを構成する基板Bの裏面BbにダイシングテープTを貼着して、ダイシングテープTの外周部を環状のフレームFによって支持する。そして、図7(c)に示すように、ウエーハWを構成する機能層FLの表面に貼着されている保護部材Gを剥離する。そして、機能層切断工程に進む。
機能層切断工程では、ウエーハ支持工程が実施されたウエーハWにレーザー光線Lを照射するレーザー加工装置20のチャックテーブル21(図8に示す)のポーラス状の保持面21a上に、ダイシングテープTを介してウエーハWを載置する。チャックテーブル21に図示しない真空吸引経路を介して接続された真空吸引源により保持面21aを吸引して、図8に示すように、ダイシングテープTを介してウエーハWの基板Bの裏面Bb側をチャックテーブル21の保持面21aで吸引保持する。
そして、レーザー加工装置20の図示しない撮像手段が取得した画像に基いて、アライメントを遂行する。その後、チャックテーブル21とレーザー加工装置20のレーザー光線照射手段22とを相対的に移動手段により移動させながら、図8に示すように、チャックテーブル21に保持されたウエーハWを構成する機能層FLに形成された分割予定ラインSに沿って、ウエーハWが吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線Lを分割予定ラインSに順に照射する。そして、図9に示すように、切削溝形成工程において残存されている機能層FL及び基板Bの切り残しUPに切削溝CRに達するレーザー加工溝LRが形成される。この結果、切削溝形成工程において残存されている機能層FL及び基板Bの切り残しUPをアブレーション加工して切断する。
機能層切断工程において、機能層FL及び基板Bの一部の切り残しUPに形成されるレーザー加工溝LRは、図9に示すように、切削溝CRの幅よりも狭いので、分割予定ラインSの幅を狭くすることができ、ウエーハWに形成することができるデバイスDの数を増加させることができる。すべての分割予定ラインSにレーザー加工溝LRを形成すると、ウエーハWが貼着されているダイシングテープTを拡張して、ウエーハWを分割予定ラインSに沿って個々のデバイスDに分割し、分割された個々のデバイスDをダイシングテープTから取り外して、図示しないトレーまたは次工程であるダイボンディング工程に搬送する。
実施形態に係る加工方法によれば、切削溝形成工程後に機能層FLをアブレーション加工する機能層切断工程を実施する。このために、機能層切断工程によるアブレーション加工によって機能層FLに形成されるレーザー加工溝LRの側面に溶融物が付着しても、レーザー加工溝LRを切削ブレード12で切削しないので、切削ブレード12の接触によって突発的にデバイスDの外周に欠けが生じるという問題を解消することができる。
また、切削溝形成工程ではウエーハWの基板Bの裏面Bb側から切削溝CRを形成し、機能層切断工程では基板Bの表面Baに積層された機能層FLをアブレーション加工するので、機能層切断工程によるアブレーション加工における機能層FLの切断が不十分であっても、基板Bの裏面Bb側から形成された切削溝CRにレーザー加工溝LRが達すればウエーハWを個々のデバイスDに分割することができる。したがって、レーザー加工溝LRを切削ブレード12で切削しないので、機能層FLに剥離が生じるという問題を解消することができる。
さらに、切削溝形成工程ではウエーハWの基板Bの裏面Bb側から切削溝CRを形成し、機能層切断工程では基板Bの表面に積層された機能層FLをアブレーション加工するので、切削ブレード12の幅を超える幅のレーザー加工溝LRを形成する必要がない。したがって、分割予定ラインSの幅を狭くすることができ、ウエーハWに形成することができるデバイスDの数を増加することができる。
切削溝形成工程ではウエーハWの基板Bの裏面Bb側から切削溝CRを形成し、機能層切断工程では基板Bの表面に積層された機能層FLをアブレーション加工する。このために、機能層FLの表面にSiO、SiN等を含むパシベーション膜が形成されていても、機能層切断工程において機能層FLに分割予定ラインSに沿ってレーザー光線Lを照射すると、基板Bの裏面Bb側から形成された切削溝CRにエネルギーが逃げるので、所謂アンダーカットの問題を解消することができる。
さらに、切削溝形成工程では、ウエーハWの外周領域に未切削部UCを残して切削溝CRを形成するので、ウエーハWの切削溝CRが形成された領域の剛性を向上することができる。したがって、ウエーハ支持工程において、ウエーハWの基板Bの裏面BbにダイシングテープTを貼着し、ダイシングテープTを剥離するハンドリングの最中にウエーハWの撓みや搬送時の衝撃による予期しない切削溝CRから進行する割れを抑制することができる。
また、外周余剰領域基板露出工程では、基板Bの裏面Bbの外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを除去するので、アライメント工程において、赤外線カメラ13により分割予定ラインSを検出することができ、アライメントを確実に遂行することができる。したがって、切削溝形成工程において、基板Bの裏面Bb側から切削溝CRを所望の位置に形成することができ、ウエーハWを確実に個々のデバイスDに分割することができる。
〔変形例1〕
実施形態の変形例1に係るウエーハの加工方法を、図10に基づいて説明する。図10は、実施形態の変形例1に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。なお、図10において、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態の変形例1に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程では、保護部材G側をチャックテーブル11に保持した後、図10に示すように、ノッチNを基準に外周余剰領域GRの対向する2つの外周縁GR−1と、2つの外周縁GR−1が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁GR−2との合計4つの外周縁GR−1,GR−2のうちの少なくとも3つの外周縁GR−1,GR−2に、切削ブレード12により直線状で基板Bに達する切削溝CR−1を形成する。そして、樹脂皮膜Jを除去して基板Bを露出させる。少なくとも3つの外周縁GR−1,GR−2に切削溝CR−1を形成するのは、3つの外周縁GR−1,GR−2のうち対向する2つの切削溝CR−1に基づいてZ軸(図2に示す)回りの位置合わせ、2つの切削溝CR−1から露出する分割予定ラインSのY軸(図2に示す)方向の位置合わせを行うためである。そして、残り1つの切削溝CR−1に基づいて、当該1つの切削溝CR−1から露出する分割予定ラインSのY軸方向の位置合わせを行うためである。なお、図10では、2つの外周縁GR−1と、2つの外周縁GR−1が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁GR−2との合計4つの外周縁GR−1,GR−2それぞれに直線状で基板Bに達する切削溝CR−1を形成している。切削溝CR−1の長手方向は、ウエーハWの接線方向と平行である。
〔変形例2〕
実施形態の変形例2に係るウエーハの加工方法を、図11に基づいて説明する。図11は、実施形態の変形例2に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。なお、図11において、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態の変形例2に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程では、保護部材G側をチャックテーブル11に保持した後、図11に示すように、ノッチNを基準に外周余剰領域GRの対向する2つの外周縁GR−1と、2つの外周縁GR−1が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁GR−2との合計4つの外周縁GR−1,GR−2のうちの少なくとも3つの外周縁GR−1,GR−2に、切削ブレード12により外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを切削して、周方向に間隔をあけて基板Bに達する切削溝CR−2を形成する。そして、変形例1と同様に、樹脂皮膜Jを除去して基板Bを露出させる。なお、図11では、2つの外周縁GR−1と、2つの外周縁GR−1が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁GR−2との合計4つの外周縁GR−1,GR−2それぞれに基板Bに達する切削溝CR−2を形成している。切削溝CR−2は、円弧状に湾曲しており、ウエーハWの周方向に等間隔に4つ形成されている。
〔変形例3〕
実施形態の変形例3に係るウエーハの加工方法を、図12に基づいて説明する。図12は、実施形態の変形例3に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程後のウエーハを示す平面図である。なお、図12において、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態の変形例3に係るウエーハの加工方法の外周余剰領域基板露出工程では、保護部材G側をチャックテーブル11に保持した後、図12に示すように、ノッチNを基準に外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを切削ブレード12で切削して、基板Bに達する半円状の切削溝CR−3を形成する。切削溝CR−3は、ウエーハWの外周余剰領域GRの外縁部に一つのみ形成されている。
前述した変形例1〜変形例3に係るウエーハの加工方法によれば、実施形態と同様に、外周余剰領域基板露出工程では、基板Bの裏面Bbの外周余剰領域GRの外縁部の樹脂皮膜Jを除去するので、アライメントを確実に遂行することができ、ウエーハWを確実に個々のデバイスDに分割することができる。
なお、本発明は上記実施形態、変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
11 チャックテーブル
12 切削ブレード
13 赤外線カメラ
B 基板
Ba 表面
Bb 裏面
CR 切削溝
CR−1 切削溝
D デバイス
DR デバイス領域
G 保護部材
GR 外周余剰領域
GR−1,GR−2 外周縁
FL 機能層
F 環状のフレーム
J 樹脂皮膜
L レーザー光線
N ノッチ(異形状部)
S 分割予定ライン
T ダイシングテープ
W ウエーハ

Claims (4)

  1. 複数の分割予定ラインによって区画され複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞して形成された外周余剰領域とから表面が構成され且つ基板の裏面に樹脂膜が被覆されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程と、
    該保護部材貼着工程が実施されたウエーハの該保護部材側をチャックテーブルに保持し、基板の裏面の外周余剰領域の該樹脂皮膜を切削ブレードで切削して除去し基板を露出させる外周余剰領域基板露出工程と、
    該外周余剰領域基板露出工程を実施した後に、該露出した基板上に赤外線カメラを位置づけて該基板を透過して該表面側の分割予定ラインを検出しアライメントを行うアライメント工程と、
    該アライメント工程を実施した後に、該アライメント結果に基づき切削ブレードで分割予定ラインに沿って該裏面側から切削を行い複数のデバイスに分割する分割工程と、
    を備えるウエーハの加工方法。
  2. 前記外周余剰領域基板露出工程においては、該保護部材側を回転するチャックテーブルに保持し、切削ブレードを該外周余剰領域に該当する領域に位置付けて基板に達するまで切り込ませた状態で該チャックテーブルを回転させて該外周余剰領域の該樹脂皮膜を円形に除去して該基板を露出させること、を特徴とする請求項1記載のウエーハの加工方法。
  3. 前記外周余剰領域基板露出工程においては、
    該保護部材側をチャックテーブルに保持し、
    ウエーハの結晶方位を示す異形状部を基準に該外周余剰領域の対向する2つの外周縁と、該2つの外周縁が対向する方向と直交する方向に対向する他の2つの外周縁との合計4つの外周縁のうちの少なくとも3つの外周縁に、該切削ブレードにより直線状で基板に達する切削溝を形成して、該樹脂皮膜を除去して該基板を露出させること、を特徴とする請求項1記載のウエーハの加工方法。
  4. 基板の表面のデバイス領域は機能層が積層して形成されており、
    前記アライメント工程を実施した後に、アライメント結果に基づき基板の裏面側から分割予定ラインに沿って切削ブレードを位置付けて機能層に至らない一部を残して切削溝を形成する切削溝形成工程と、
    該切削溝形成工程が実施されたウエーハを構成する基板の裏面にダイシングテープを貼着しダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するとともに、該保護部材を剥離するウエーハ支持工程と、
    該ウエーハ支持工程が実施されたウエーハを構成する機能層に形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、機能層をアブレーション加工して切断する機能層切断工程と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つ記載のウエーハの加工方法。
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