JP6763077B2 - 極端紫外光生成装置 - Google Patents

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Description

本開示は、極端紫外光生成装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、20nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長13nm程度の極端紫外(EUV:extreme ultraviolet)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(laser produced plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(discharge produced plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(synchrotron radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
特開2013−175431号公報 特開平10−261662号公報
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光源装置は、以下を備える:
A.ターゲット物質にレーザ光を照射して前記ターゲット物質をプラズマ化することにより極端紫外光を生成するためのチャンバ:
B.前記チャンバ内に前記レーザ光を導入するためのレーザ光導入光学系を含む光学ユニット:
C.前記チャンバを支持するチャンバ基準部材であって、前記光学ユニットを収納する収納室を備えたチャンバ基準部材:
D.前記収納室内の所定の設置位置において、前記光学ユニットの第1部分と接した状態で前記光学ユニットの高さを所定の設置高さに位置決めする高さ位置決め機構;及び
E.前記収納室内において、前記光学ユニットの高さを案内高さに保った状態で前記光学ユニットを水平方向に直線的に移動させる移動機構であって、前記光学ユニットの第2部分と接した状態で前記設置位置に前記光学ユニットを案内する案内面が設けられた案内部材と、前記案内部材に設けられ、前記光学ユニットが前記設置位置に到達した状態において、前記第2部分を前記案内面から退避させる退避部とを含み、前記案内面によって前記設置位置に向けて案内される移動中の前記光学ユニットの前記案内高さは、前記設置高さと実質的に同一である移動機構。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、EUV光生成装置が露光装置に接続された状態を示す平面図である。 図3は、図2に示すEUV光生成装置及び露光装置のIIB−IIB線における断面図である。 図4Aは、比較例に係る、チャンバ基準部材に取り付けられた光学ユニットを、側方から見た状態の側面図である。 図4Bは、図4Aの光学ユニットを、蓋を取り外したチャンバ基準部材の後方から見た状態の背面図である。 図4Cは、図4Aの光学ユニットを、チャンバ基準部材の上方から見た状態の平面図である。 図5Aは、比較例に係る、光学ユニットの取り付け機構の構成部分の一部を、斜め下方から見た分解斜視図である。 図5Bは、図5Aの構成部分の一部を、斜め上方から見た分解斜視図である。 図6は、比較例に係る押し付けユニットの説明図である。 図7Aは、比較例に係る光学ユニットを搭載した台車をチャンバ基準部材に寄せた状態の説明図である。 図7Bは、図7Aの光学ユニットをチャンバ基準部材に搬入する途中の第1の状態を示す説明図である。 図7Cは、図7Aの光学ユニットをチャンバ基準部材に搬入する途中の第2の状態を示す説明図である。 図7Dは、図7Aの光学ユニットをチャンバ基準部材内の所定の設置位置に設置した状態を示す説明図である。 図7Eは、図7Aの光学ユニットに対して押し付けユニットを取り付ける状態を示す説明図である。 図7Fは、図7Eの後、チャンバ基準部材の蓋を取り付ける状態の説明図である。 図8Aは、第1実施形態に係る、チャンバ基準部材に取り付けられた光学ユニットを、側方から見た状態の側面図である。 図8Bは、図8Aの光学ユニットを、蓋を取り外したチャンバ基準部材の後方から見た状態の背面図である。 図8Cは、図8Aの光学ユニットを、チャンバ基準部材の上方から見た状態の平面図である。 図9Aは、第1実施形態に係る、光学ユニットの取り付け機構の構成部分の一部を、斜め下方から見た分解斜視図である。 図9Bは、図9Aの構成部分の一部を、斜め上方から見た分解斜視図である。 図10Aは、第1実施形態に係る退避部の配置ピッチの説明図である。 図10Bは、光学ユニットが図10Aとは別の状態にある配置ピッチの説明図である。 図11Aは、第1実施形態に係る光学ユニットを搭載した台車をチャンバ基準部材に寄せた状態の説明図である。 図11Bは、図11Aの光学ユニットをチャンバ基準部材に搬入する途中の第1の状態を示す説明図である。 図11Cは、図11Aの光学ユニットをチャンバ基準部材に搬入する途中の第2の状態を示す説明図である。 図11Dは、図11Aの光学ユニットをチャンバ基準部材内の所定の設置位置に設置した状態を示す説明図である。 図11Eは、図11Aの光学ユニットに対して押し付けユニットを取り付ける状態を示す説明図である。 図11Fは、図11Eの後、チャンバ基準部材の蓋を取り付ける状態の説明図である。 図12は、レールの変形例を示す側面図である。 図13は、レールの変形例を示す斜視図である。 図14Aは、第2実施形態に係る、チャンバ基準部材に取り付けられた光学ユニットを、側方から見た状態の側面図である。 図14Bは、図14Aの光学ユニットを、蓋を取り外したチャンバ基準部材の後方から見た状態の背面図である。 図14Cは、図8Aの光学ユニットを、チャンバ基準部材の上方から見た状態の平面図である。 図15Aは、第2実施形態に係る、光学ユニットの取り付け機構の構成部分の一部を、斜め下方から見た分解斜視図である。 図15Bは、図15Aの構成部分の一部を、斜め上方から見た分解斜視図である。 図16Aは、第2実施形態に係る退避部の配置ピッチの説明図である。 図16Bは、光学ユニットが図16Aとは別の状態にある配置ピッチの説明図である。 図17は、第3実施形態に係る押し付けユニットの平面図である。 図18は、第3実施形態に係る押し付け部の説明図である。 図19Aは、第3実施形態に係る押し付けユニットの取り付け手順を示す第1の説明図である。 図19Bは、図19Aの取り付け手順を示す第2の説明図である。
実施形態
<内容>
1.比較例
1.1 極端紫外光生成システムの全体説明
1.1.1 構成
1.1.2 動作
1.2 EUV光生成装置の詳細な説明
1.2.1 構成
1.2.2 動作
1.3 レーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
1.3.1 構成
1.3.1.1 高さ位置決め機構
1.3.1.2 移動機構
1.3.1.3 水平方向位置決め機構
1.3.2 動作
1.4 課題
2.第1実施形態
2.1 第1実施形態のレーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
2.1.1 構成
2.1.1.1 高さ位置決め機構
2.1.1.2 移動機構
2.1.1.3 水平方向位置決め機構
2.1.2 動作
2.2.レールの変形例
3.第2実施形態
3.1 第2実施形態のレーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
3.1.1 高さ位置決め機構
3.1.2 移動機構
3.1.3 水平方向位置決め機構
3.1.4 動作
4. 第3実施形態
4.1. 水平方向位置決め機構の構成
4.2. 動作
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.比較例
1.1 極端紫外光生成システムの全体説明
1.1.1 構成
図1において、極端紫外光生成システム11の全体構成を概略的に示す。以下において、極端紫外光生成システム11をEUV(Extreme Ultraviolet)光生成システムという。EUV光生成システム11は、極端紫外光生成装置であるEUV光生成装置1とレーザ装置3とを含む。EUV光生成システム11は、露光装置6の光源として使用される。EUV光生成システム11が生成するEUV光は、露光装置6に入力される。
EUV光生成装置1は、レーザビームをターゲット物質に照射して励起させることによりEUV光を生成するレーザ生成プラズマ(LPP)方式を採用している。EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給装置26及びレーザ光進行方向制御装置34を含んでいる。
チャンバ2は、密閉可能である。ターゲット供給装置26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられている。ターゲット供給装置26は、ターゲット物質として、例えば、溶融された錫(Sn)を用いる。ターゲット物質の材料は、錫に限られず、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノンであってもよく、さらには、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよい。ターゲット供給装置26は、ターゲット27をチャンバ2内のプラズマ生成領域25に向けて出力するように配置されている。
レーザ光進行方向制御装置34は、レーザ装置3から出力されるレーザ光31の進行方向を規定するための光学系と、この光学系の配置、姿勢等を調節するためのアクチュエータとを備えている。レーザ光進行方向制御装置34は、進行方向を制御したレーザ光31を、チャンバ2に対してレーザ光32として出力する。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられている。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられており、ウインドウ21をレーザ光32が透過する。チャンバ2の内部には、レーザ光集光ミラー22及びEUV集光ミラー23が配置されている。レーザ光集光ミラー22は、ウインドウ21を介してチャンバ2の内部に入射したレーザ光32をEUV集光ミラー23に向けて反射する。レーザ光集光ミラー22で反射したレーザ光32は、レーザ光33としてEUV集光ミラー23に向かう。
EUV集光ミラー23は、例えば、回転楕円面形状の反射面を有する。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有する。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されている。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点が、プラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が、中間集光点(IF)292に位置するように配置される。また、EUV集光ミラー23の中央部には、レーザ光集光ミラー22で反射されたレーザ光33を通過させるための貫通孔24が設けられている。
EUV光生成装置1は、さらに、EUV光生成制御装置5及びターゲットセンサ4を含んでいる。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有しており、ターゲットの存在、軌道、位置、速度等を検出する。チャンバ2には、さらに、ターゲット回収部28が設けられている。ターゲット回収部28は、ターゲット供給装置26から出力されたターゲット27を回収する。
EUV光生成制御装置5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するように構成される。EUV光生成制御装置5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理する。そして、EUV光生成制御装置5は、ターゲット27を出力するタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御する。さらに、EUV光生成制御装置5は、レーザ装置3の発振タイミング、レーザ光32の進行方向、レーザ光33の集光位置等を制御する。EUV光生成制御装置5において、上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
さらに、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでいる。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が設けられている。壁291は、そのアパーチャが、EUV集光ミラー23の第2の焦点に相当する中間集光点292に位置するように配置される。
1.1.2 動作
図1を参照してEUV光生成装置1の動作を説明する。レーザ装置3から出力されたレーザ光31は、レーザ光進行方向制御装置34を経て、レーザ光32としてウインドウ21を透過して、チャンバ2内に入射する。レーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光路に沿ってチャンバ2内に進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、レーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射される。
ターゲット供給装置26は、ターゲット27をチャンバ2内のプラズマ生成領域25に向けて出力する。ターゲット27には、レーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射される。レーザ光33が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射される。放射光251に含まれるEUV光252は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射される。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292を通って露光装置6に出力される。
1.2 EUV光生成装置の詳細な説明
1.2.1 構成
図2は、EUV光生成装置1が露光装置6に接続された状態を示す平面図である。図3は、図2に示すEUV光生成装置1及び露光装置6のIIB−IIB線における断面図である。
図2及び図3に示すように、EUV光生成装置1は、設置機構7と、チャンバ基準部材9と、チャンバ2とを含んでいる。図3に示す床面12に、EUV光生成装置1及び露光装置6等が設置される。床面12には設置機構7が設置される。設置機構7はチャンバ基準部材9を支持し、チャンバ基準部材9はチャンバ2を支持する。チャンバ基準部材9は、後述するように、EUV光生成装置1に設けられる種々の光学系の位置関係の基準となる部材である。
設置機構7は、チャンバ基準部材9を移動させる機構を含んでおり、設置機構7によって、チャンバ基準部材9とチャンバ基準部材9に支持されるチャンバ2とが露光装置6に対して移動可能となっている。設置機構7は、チャンバ基準部材9を位置決めする機構を含んでいる。チャンバ基準部材9は、設置機構7によって露光装置6に対して位置決めされる。
チャンバ2は、略円筒形状をしており、略円筒形状を有するチャンバ2の軸方向の一端の開口がチャンバ基準部材9の一面によって塞がれるように、チャンバ基準部材9上に搭載されて固定されている。図3に示すように、チャンバ基準部材9には、例えば、床面12と平行な水平面に対して傾斜する傾斜面が形成されており、この傾斜面にチャンバ2が固定されている。チャンバ2の軸方向は、プラズマ生成領域25と中間集光点292とを結ぶ仮想軸に沿う方向である。略円筒形状を有するチャンバ2の軸方向の他端には、接続部29が接続されている。
図3においては図示しないが、チャンバ2には、図1に示したようにターゲット供給装置26が取り付けられている。ターゲット供給装置26は、チャンバ2に固定されて、プラズマ生成領域25にターゲットを供給する。
また、チャンバ2内において、EUV集光ミラー23は、例えば、EUV集光ミラーホルダ23aを介してチャンバ基準部材9に固定される。EUV集光ミラー23をチャンバ基準部材9に固定するため、チャンバ基準部材9に対するEUV集光ミラー23の位置、姿勢等のポジショニングの精度が高められると共に、EUV集光ミラー23の位置、姿勢等の変動も抑制される。チャンバ基準部材9を図示しないストッパーに押し付ける等して、露光装置6に対するチャンバ基準部材9の位置を正確に調整することにより、露光装置6に対するEUV集光ミラー23の位置も正確に調整される。
チャンバ基準部材9内には、例えば、貫通孔を介してチャンバ2内部に連通する収納室9aと、収納室9aに隣接する収納室9bとが形成されている。収納室9aと収納室9bとの間には、ウインドウ38が設けられている。これにより、チャンバ2内の圧力が低圧に維持されると共に、チャンバ2内のガスが密閉される。収納室9bの後方は、開口部となっており、開口部には蓋9cが取り付けられる。収納室9b内は蓋9cによって密閉可能である。
収納室9a内には、高反射ミラー91とレーザ光集光ミラー92とを含むレーザ光集光光学系が配置されている。収納室9b内には、ビームスプリッタ52と高反射ミラー53とを含むレーザ光導入光学系が配置される。また、図2に示すように、収納室9b内には、さらにレーザ光計測器37が配置されている。
高反射ミラー91とレーザ光集光ミラー92とを含むレーザ光集光光学系は、それぞれのホルダによってチャンバ基準部材9に位置決めされて固定される。これにより、EUV集光ミラー23に対するレーザ光集光光学系の相対的な位置、姿勢等のポジショニングの精度が高められると共に、レーザ光集光光学系の位置、姿勢等の変動が抑制される。従って、レーザ光集光光学系によってレーザ光が集光される位置が、EUV集光ミラー23に対して正確に設定され得る。なお、レーザ光集光ミラー92は、軸外放物面ミラーでもよい。
ビームスプリッタ52と高反射ミラー53とを含むレーザ光導入光学系は、チャンバ基準部材9に位置決めされて固定される。これにより、レーザ光集光光学系に対するレーザ光導入光学系の相対的な位置、姿勢等のポジショニングの精度が高められると共に、レーザ光導入光学系の位置、姿勢等の変動が抑制され得る。従って、レーザ光がレーザ光集光光学系に入射する位置、角度等が正確に設定され得る。
加えて、レーザ光計測器37も、チャンバ基準部材9に位置決めされて固定される。これにより、レーザ光導入光学系に対するレーザ光計測器37の相対的な位置、姿勢等のポジショニングの精度が高められると共に、位置、姿勢等の変動が抑制される。従って、レーザ光導入光学系を介してレーザ光計測器37へ供給されるレーザ光の断面強度プロファイル、ポインティング、ダイバージェンス等をその計測器により正確に計測することが可能となる。
図2において、チャンバ基準部材9には、フレキシブル管98を介して光路管96が取り付けられている。光路管96は、レーザ装置3に接続されている。光路管96内には、高反射ミラー97が配置されている。
図3に示すように、露光装置6は、複数の高反射ミラー6a〜6dを含む反射光学系を備えている。露光装置6には、マスクテーブルMTと、ワークピーステーブルWTとが設置されている。露光装置6は、例えば、マスクテーブルMT上のマスクにEUV光を照射し、マスクの像をワークピーステーブルWT上のワークピース(半導体ウエハ等)に投影する。ここで、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同時に平行移動させることにより、マスクのパターンがワークピース上に転写される。
1.2.2 動作
図2に示すように、レーザ装置3から出力されるレーザ光が、高反射ミラー97によって反射されることにより、レーザ光がチャンバ基準部材9の収納室9bに向けて供給される。
収納室9b内に供給されたレーザ光は、レーザ光導入光学系を構成するビームスプリッタ52に入射する。ビームスプリッタ52は、入射したレーザ光を高い反射率で高反射ミラー53に向けて反射すると共に、入射したレーザ光の一部をレーザ光計測器37に向けて透過させる。高反射ミラー53は、ビームスプリッタ52によって反射されたレーザ光を反射することにより、ウインドウ38を介して収納室9a内にレーザ光を導入する。
収納室9a内に導入されたレーザ光は、レーザ光集光光学系を構成する高反射ミラー91に入射する。高反射ミラー91は、入射したレーザ光をレーザ光集光ミラー92に向けて反射する。レーザ光集光ミラー92は、高反射ミラー91によって反射されたレーザ光を反射してプラズマ生成領域25に集光する。プラズマ生成領域25において、ターゲット供給装置26(図1参照)から供給されるターゲットにレーザ光が照射されることにより、そのターゲットがプラズマ化し、EUV光を含む放射光が生成される。EUV光は、中間集光点292を通って露光装置6に出力される。
1.3 レーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
1.3.1 構成
図4A〜図4C、図5A及び図5Bは、レーザ光導入光学系をチャンバ基準部材9に対して取り付ける取り付け機構10の説明図である。ビームスプリッタ52と高反射ミラー53とを含むレーザ光導入光学系は、取り付け台54に固定される。取り付け台54は、例えば、本体部54aと3本の脚部54bとを備えたテーブル状をしている。本体部54aは、ビームスプリッタ52と高反射ミラー53が取り付けられる取り付けプレートである。ビームスプリッタ52と高反射ミラー53は、本体部54aの上面の所定位置に取り付けられて固定される。
取り付け台54へのビームスプリッタ52と高反射ミラー53の取り付けは、チャンバ基準部材9の外部において行われる。そして、ビームスプリッタ52及び高反射ミラー53と、これらが取り付けられた取り付け台54が一体となった光学ユニット56がチャンバ基準部材9内に搬入されて、光学ユニット56がチャンバ基準部材9の所定の設置位置において位置決めされて固定される。
光学ユニット56は、例えば、メンテナンスの際に、チャンバ基準部材9からの取り外しと、チャンバ基準部材9への取り付けが行われる。EUV光生成装置1は、光学ユニット56をチャンバ基準部材9に対して取り付けるための取り付け機構10を備えている。
図4A〜図4Cは、取り付け機構10と、チャンバ基準部材9の収納室9b内の所定の設置位置に位置決めされて固定された状態の光学ユニット56の説明図である。図4Aは、チャンバ基準部材9に取り付けられた光学ユニット56と取り付け機構10を、チャンバ基準部材9の側方から見た状態の側面図であり、図4Bは、光学ユニット56と取り付け機構10を、蓋9cを取り外したチャンバ基準部材9の後方から見た状態の背面図であり、図4Cは、チャンバ基準部材9の上方から見た状態の平面図である。説明を容易にするために、図4Cではチャンバ基準部材9の一部を省略して図示する。以下、同様に各部材の一部を適宜省略して図示する場合がある。また、図5A及び図5Bは、光学ユニット56の取り付け台54と取り付け機構10の構成部分の一部を示す分解斜視図であり、図5Aは、斜め下側から見た斜視図であり、図5Bは、斜め上側から見た斜視図である。図4C、図5A及び図5Bにおいては、図面の煩雑化を避けるため、取り付け台54に取り付けられるビームスプリッタ52と高反射ミラー53の図示を省略化している。
なお、ここで、X方向をチャンバ基準部材9の前後方向、Y方向をチャンバ基準部材9の幅方向、Z方向をチャンバ基準部材9の高さ方向といい、X方向及びY方向を総称して水平方向という。また、X方向において、蓋9cが取り付けられる側をチャンバ基準部材9の後方、チャンバ2が取り付けられる側をチャンバ基準部材9の前方という。
取り付け機構10は、移動機構と、位置決め機構とを含む。移動機構は、チャンバ基準部材9の内部に搬入される光学ユニット56を、チャンバ基準部材9の収納室9b内において所定の設置位置まで移動させる機構である。位置決め機構は、設置位置において光学ユニット56を位置決めする機構である。位置決め機構は、光学ユニット56の高さ方向(Z方向)の位置決めを行う高さ位置決め機構と、水平方向(X方向及びY方向)の位置決めを行う水平方向位置決め機構とを含む。光学ユニット56は、高さ位置決め機構によって、チャンバ基準部材9の底面9dからの高さが位置決めされる。
1.3.1.1 高さ位置決め機構
図4A〜図4C、及び図5Aに示すように、底面9dには、マウント61が設けられている。マウント61の位置は、収納室9b内における光学ユニット56の設置位置を規定する。したがって、設置位置において、光学ユニット56の取り付け台54の脚部54bがマウント61に載置される。図4C及び図5Aに示すように、脚部54bは、例えば、本体部54aの前方側に2本、後方側に1本の合計3本が設けられている。マウント61は、取り付け台54の3本の脚部54bの数に対応して3個設けられており、各マウント61の配置間隔も脚部54bの配置間隔に対応している。
図4A及び図4Bに示すように、3本の脚部54bが各マウント61上に載置されると、取り付け台54の高さ、より具体的には本体部54aの上面の高さが、底面9dからT1の高さに位置決めされる。すなわち、脚部54bとマウント61とは、光学ユニット56の高さ位置決め機構を構成する。所定の厚みTHのマウント61を底面9dに設置することで、本体部54aの高さが所定の高さT1に位置決めされる。ビームスプリッタ52と高反射ミラー53を含むレーザ光導入光学系は、取り付け台54に固定されているので、取り付け台54の高さを位置決めすることで、レーザ光導入光学系の高さが位置決めされる。ここで、高さT1を設置高さと呼ぶ。
マウント61は、平板状のプレートであり、チャンバ基準部材9の後方に向かう一端には、図4A及び図5Aに示すように、底面9dに向かって傾斜するスロープ61aが設けられている。スロープ61aは、取り付け台54が底面9dからマウント61の上面に乗り上げるためのスロープである。取り付け台54を移動しやすいように、取り付け台54の脚部54bの下端には、回転体であるボールキャスタ54cが設けられている。取り付け台54は、ボールキャスタ54cを回転させながら、底面9dやマウント61のスロープ61aを走行する。
1.3.1.2 移動機構
図4A〜図4C、図5A及び図5Bに示すように、移動機構は、回転体である車輪62とレール63とで構成されている。車輪62は、取り付け台54の本体部54aにおいて、移動方向(X方向)と直交する幅方向(Y方向)の両側の左右の側面にそれぞれ2つずつ設けられている。レール63は2本有り、各レール63は、チャンバ基準部材9の収納室9b内部における左右の側壁にそれぞれ取り付けられている。左右の各レール63の幅方向(Y方向)の配置間隔は、取り付け台54の左右の各車輪62の配置間隔に対応している。レール63は、光学ユニット56を案内する移動方向であるX方向に沿って延びる案内部材である。レール63は、上面に案内面63aを備えている。案内面63aは、車輪62が接した状態で走行する走行面であり、光学ユニット56を設置位置に案内する。
図4Bに示すように、各レール63は、案内面63aの幅方向の一端が垂直に立ち上がっており、Y−Z平面の断面形状がL字形状となっている。レール63は、案内面63aから立ち上がる立ち上がり部分が、収納室9bの側壁に接した状態で取り付けられる。
また、図4A及び図4Bに示すように、底面9dからの各レール63の案内面63aまでの高さTRは、取り付け台54が底面9dに直接載置された状態における、底面9dから車輪62の下端までの高さと同じである。取り付け台54が底面9dに直接載置された状態とは、取り付け台54の脚部54bが底面9dにおいてマウント61に載置されていない状態に相当する。
一方、取り付け台54の脚部54bがマウント61上に載置された状態では、車輪62の高さがマウント61の厚みTH分上昇するため、光学ユニット56の高さが上昇する。この状態では、図4A及び図4Bに示すように、各レール63の案内面63aと車輪62の下端とが離間して、両者の間に厚みTHに相当する隙間が生じる。
チャンバ基準部材9の収納室9b内に光学ユニット56が搬入された場合において、取り付け台54の脚部54bがマウント61に載置されていない状態では、各レール63と取り付け台54の両側の各車輪62が接する。そして、左右の各レール63の配置間隔は、左右の各車輪62の配置間隔に対応しているため、幅方向において車輪62の進路が各レール63によって規制される。このように、脚部54bがマウント61に載置されていない状態では、車輪62の進路がレール63の案内面63aによって規制される。これにより、光学ユニット56がX方向に沿って直進し、設置位置に向けて案内される。
1.3.1.3 水平方向位置決め機構
図4C、図5A及び図5Bに示すように、水平方向位置決め機構は、突き当てピン66a、66bと、V型ブロック67aと、平型ブロック67bと、押し付けユニット68とを含む。突き当てピン66a、66bは、収納室9b内に設けられており、底面9dの所定位置に配置されている。突き当てピン66a、66bは、取り付け台54の前端部と当接して、光学ユニット56のX方向の移動を規制する。ここで、取り付け台54の前端部は、移動方向であるX方向における第1端部に相当する。
V型ブロック67aと平型ブロック67bは、取り付け台54の本体部54aの前端部に設けられている。V型ブロック67aと平型ブロック67bの本体部54aの幅方向における配置間隔は、突き当てピン66a、66bの配置間隔に対応している。V型ブロック67aは突き当てピン66aに、平型ブロック67bは突き当てピン66bにそれぞれ当接する位置に配置されている。
突き当てピン66a、66bのX−Y平面の断面形状である水平断面形状は、円形である。V型ブロック67aにおいて、突き当てピン66aとの当接部分は、水平断面形状がV形のV溝形状であり、中央部分が後方に向けて凹んでいる。一方、平型ブロック67bは、突き当てピン66bとの当接部分が平面である。
光学ユニット56は、マウント61上の設置位置において前方に向かって押されると、V型ブロック67a及び平型ブロック67bのそれぞれが、突き当てピン66a、66bのそれぞれと当接し、光学ユニット56のX方向の前方への移動が規制される。また、V型ブロック67aにおいては、V溝内に断面が円形の突き当てピン66aが進入し、突き当てピン66aの円周上の2点がV溝に当接する適正位置に突き当てピン66aが入り込むと、光学ユニット56のY方向の移動も規制される。
図4Cに示すように、押し付けユニット68は、押しつけ部71と取り付け基材72とを備えている。押し付け部71は、取り付け台54の後端部から取り付け台54を突き当てピン66a、66bに押し付ける。取り付け台54の後端部は、X方向において第1端部とは反対側の第2端部に相当する。
取り付け基材72は、細板状の部材であり、長手方向がチャンバ基準部材9の幅方向(Y方向)に延びている。取り付け基材72は、両端が各レール63の後端に到達する長さを有しており、両端が、各レール63の後端に、例えば図示しないボルトなどで固定される。押し付け部71は、取り付け台54の幅方向の中央と当接するように、取り付け基材72の長手方向(Y方向)のほぼ中央に取り付けられている。
図6は、押し付けユニット68と押し付けユニット68によって押圧される取り付け台54を側面から見た状態を示す説明図である。押し付け部71は、本体部であるハウジング71a、ヘッド部71b、及び皿バネ71cを備えている。ヘッド部71bは、ハウジング71aに対して前後方向(X方向)において進退自在に取り付けられた可動部であり、取り付け台54の後端部と当接する。皿バネ71cは、ハウジング71a内に収容されており、ヘッド部71bに対して前方に向けて、バネの弾性による付勢力を付与する。この付勢力がヘッド部71bを取り付け台54に対して付与されて、取り付け台54が突き当てピン66a、66bに押し付けられる。
ハウジング71aの外周には、雄ネジ71dが形成されている。押し付け部71は、取り付け基材72に対して、後端からハウジング71aまでの部分が埋め込まれ、ヘッド部71bを含む前端部分が、取り付け基材72の前端から突出した状態で取り付けられる。取り付け基材72において、ハウジング71aを収容する収容部分の内周面には、ハウジング71aの雄ネジ71dと係合する、図示しない雌ネジが形成されている。これにより、取り付け基材72に対して押し付け部71を軸回りに回転させると、押し付け部71のハウジング71aの前方への突出量が調節される。
皿バネ71cは、周知のように、一方が凸面、他方が凹面の円盤形状をしたバネである。皿バネ71cは、凸面が凹むように弾性変形すると、弾性に基づく反力を付勢力として発生する。皿バネ71cは、コイルバネなどと比較して小さな撓みで大きな反力を発生する。
そのため、省スペース化が可能である。
皿バネ71cの中央には、図示しない軸穴が形成されており、軸穴には図示しない取り付け軸が挿通される。押し付け部71は、複数枚の皿バネ71cを備えている。複数枚の皿バネ71cは、取り付け軸の軸方向に沿って積み重ねられた状態で配列される。複数枚の皿バネ71cは、一端側がハウジング71aと、他端側がヘッド部71bと当接している。ハウジング71aとヘッド部71bの間隔が狭められて、複数枚の皿バネ71cが軸方向の両側から挟み込まれると、各皿バネ71cが弾性変形して、付勢力を発生する。皿バネ71cの枚数が多いほど、発生する付勢力も大きい。
また、ハウジング71aは取り付け基材72に固定されるため、複数枚の皿バネ71cの付勢力は、ヘッド部71bを前方に突き出す方向に作用する。これにより、ヘッド部71bから取り付け台54に対して押し付け力が付与される。
上述したとおり、取り付け基材72を各レール63の後端に固定した状態で、押し付け部71を軸回りに回転させると、ハウジング71aの前方への突出量が調節される。ヘッド部71bが取り付け台54と当接した状態では、ハウジング71aが前方へ突出すると、ハウジング71aとヘッド部71bの間隔が狭まり、各皿バネ71cの弾性変形量は増加する。付勢力は各皿バネ71cの弾性変形量が多いほど大きくなるため、ハウジング71aの前方への突出量を調節することにより、各皿バネ71cが発生する付勢力が調節される。このように、押し付けユニット68から取り付け台54に付与される押し付け力は、ハウジング71aの突出量を通じて調節される。
1.3.2 動作
図7A〜図7Eを参照して、チャンバ基準部材9への光学ユニット56の取り付けに際しての取り付け機構10の動作を説明する。
動作の説明の前提として、光学ユニット56の取り付けに使用する台車76を説明する。図7Aに示すように、台車76は、台車部76a、支持部76b、保持レール76c、昇降部76dを備えている。台車部76aは車輪を有しており、床面12上を走行可能である。支持部76bは、例えば、細長形状の2本の支持プレートで構成され、取り付け台54の脚部54bの間に挿入されて、取り付け台54の下面を支持する。保持レール76cは、支持部76bをX方向に移動自在に保持する。昇降部76dは、保持レール76cと支持部76bのZ方向の高さを調節する。支持部76bや昇降部76dは、電動で駆動されてもよいし、手動で駆動されてもよい。
図7Aに示すように、光学ユニット56をチャンバ基準部材9に対して取り付ける場合には、光学ユニット56の前方と台車76の前方が一致する姿勢で、光学ユニット56を台車76の支持部76b上に搭載する。この状態で、台車76を走行させて、光学ユニット56の前方とチャンバ基準部材9の後方とが対面するように、台車76を設置機構7の後端に寄せる。収納室9bの背面は、蓋9cが取り外された状態では開口部となっており、光学ユニット56は、この開口部から収納室9b内に搬入される。
台車76を設置機構7に寄せた後、昇降部76dを駆動して、支持部76bに搭載された光学ユニット56の高さを所定の高さに調節する。具体的には、底面9dから本体部54aの上面までの高さがT2となるように、支持部76b上の光学ユニット56の高さが調節される。高さT2は、マウント61上に光学ユニット56を載置した場合の設置高さT1よりも、マウント61の厚みTH分低い。すなわち、T2=T1−THである。
高さT2は、設置高さT1よりもマウント61の厚みTH分低い高さであるため、底面9dの高さと、脚部54bのボールキャスタ54cの下端までの高さとが一致する。また、高さT2においては、レール63の案内面63aの高さTRと、車輪62の下端の高さが一致する。
台車76において、光学ユニット56の高さが高さT2に調節された後、光学ユニット56の収納室9b内への搬入が開始される。ここで、高さT2は、光学ユニット56を設置位置に案内するまでの光学ユニット56の高さであるため、設置高さT1と区別して、案内高さT2と呼ぶ。
図7Bに示すように、光学ユニット56が搭載された支持部76bが、保持レール76cに対してX方向の前方に移動する。これにより、光学ユニット56が収納室9bの開口部から収納室9b内に搬入される。光学ユニット56の高さは、案内高さT2に調節されているので、収納室9b内に搬入された光学ユニット56は、車輪62の下端がレール63の案内面63aに接地する。また、この状態では、脚部54bのボールキャスタ54cも、収納室9b内の底面9dに接地する
図7Cに示すように、図7Bに示す状態から、光学ユニット56を収納室9bの前方に押し入れる。図7Bに示す段階で、光学ユニット56の車輪62は、レール63の案内面63aに接地している。そのため、この状態で、光学ユニット56が後方から前方に向けて送り出されると、車輪62がレール63の案内面63aを走行して、光学ユニット56がX方向に沿って収納室9bの前方に移動し、設置位置に向けて案内される。
また、図7Bに示す段階では、光学ユニット56のボールキャスタ54cも、収納室9b内の底面9dに接地しており、光学ユニット56が移動する際には、ボールキャスタ54cも底面9dを走行する。
また、ボールキャスタ54cや車輪62は回転体であるため、回転体の作用により、光学ユニット56の移動に際しての摩擦抵抗が低減される。そのため、比較的軽い力で光学ユニット56を移動させることができる。
図4C及び図5Aに示したように、脚部54b及びマウント61は、それぞれ、前方に2つ、後方に1つ設けられており、前方の2つのマウント61の位置と、後方の1つのマウント61の位置は、幅方向(Y方向)において異なっている。そのため、収納室9b内において、光学ユニット56がX方向に移動する際に、前方の脚部54bのボールキャスタ54cが後方のマウント61と干渉することはない。光学ユニット56の各脚部54bのボールキャスタ54cは、マウント61に到達するまで底面9dを走行し、その間、車輪62は、レール63の案内面63a上を走行する。
図7Dに示すように、各脚部54bのボールキャスタ54cがマウント61の直前位置に到達した後、さらに光学ユニット56を前方に移動させると、ボールキャスタ54cがスロープ61aを走行して、光学ユニット56が案内高さT2から設置高さT1に向けて上昇を開始する。ボールキャスタ54cがスロープ61aを登坂して、光学ユニット56がマウント61に乗り上がると、光学ユニット56がマウント61に載置された状態となる。光学ユニット56がマウント61に載置された設置位置では、車輪62もレール63の案内面63aから離間して、両者の間には厚みTH分の隙間が生じる。これにより、マウント61の厚みTHによって、光学ユニット56の高さが設置高さT1に位置決めされる。
一方、光学ユニット56が設置位置にある状態で、さらにX方向に押し込まれると、V型ブロック67aと平型ブロック67bが、それぞれ突き当てピン66a、66bに当接して、光学ユニット56のX方向の前方への移動が規制される。
この状態で、図7Eに示すように、押し付けユニット68が取り付けられる。押し付けユニット68の取り付けにおいては、まず、取り付け基材72をレール63の後端に固定する。押し付け部71は、取り付け基材72に取り付けられているため、取り付け基材72をレール63に固定すると、押し付け部71のヘッド部71bが取り付け台54の後端に当接する。
取り付け基材72を固定した後、取り付け基材72に対する押し付け部71のハウジング71aの前方への突出量を調節して、押し付けユニット68から取り付け台54への押し付け力が調節される。ハウジング71aは、取り付け基材72にネジで係合しているため、取り付け基材72に対してハウジング71aを回転させて、ネジの送りによって、ハウジング71aの前方への突出量が調節される。これにより、ハウジング71aとヘッド部71bに挟み込まれた複数枚の皿バネ71cの弾性変形量が変化して、ヘッド部71bから取り付け台54への押し付け力が調節される。
押し付けユニット68の押し付け力が目標の押し付け力に調節されると、取り付け台54のV型ブロック67aと平型ブロック67bがそれぞれ、突き当てピン66a、66bに押し付けられる。目標の押し付け力で取り付け台54がX方向に押し付けられることにより、光学ユニット56のX方向の位置決めが行われる。また、V型ブロック67aのV溝の適正位置に突き当てピン66aが入り込むと、光学ユニット56のY方向の位置決めも行われる。これにより、光学ユニット56の水平方向(X方向及びY方向)の位置決めが行われる。水平方向の位置決め後、図7Fに示すように、蓋9cがチャンバ基準部材9に取り付けられて、収納室9b内が密閉される。
1.4 課題
こうした比較例の取り付け機構10では、台車76から光学ユニット56を収納室9bに搬入した直後の光学ユニット56の案内高さT2と、光学ユニット56をマウント61上に載置した状態の設置高さT1とが異なる。設置高さT1は、案内高さT2と比べて、マウント61の厚みTH分高い。
そのため、収納室9b内において、光学ユニット56を案内高さT2から、マウント61上の設置高さT1まで上昇させなければならない。マウント61の厚みTHは、例えば約2mm程度であるが、光学ユニット56の重量が比較的重いと、スロープ61aを登坂させる際に、勢いを付けて光学ユニット56を押し上げなくてはならない。その場合、ボールキャスタ54cとスロープ61aとが衝突する際の衝撃や、光学ユニット56がスロープ61aを登坂直後、V型ブロック67a及び平型ブロック67bと、各突き当てピン66a、66bとが衝突する際の衝撃が大きくなる場合がある。
こうした衝突の衝撃が大きいと、取り付け台54上に固定されるビームスプリッタ52や高反射ミラー53を含むレーザ導入光学系の光学的なアライメントがずれてしまうおそれがあった。ターゲット物質にレーザ光を照射してターゲット物質をプラズマ化するEUV光生成装置においては、レーザ光導入光学系の光学的アライメントは非常に重要であり、アライメントのずれをできるだけ抑制することが求められる。
2.第1実施形態
次に、本開示の第1の実施形態に係るEUV光生成装置1Aについて説明する。第1の実施形態においても、比較例において説明したEUV光生成装置1及びEUV光生成装置1を用いるEUV光生成システムの全体的な構成はほぼ同様である。第1実施形態と比較例の主な相違点は、レーザ光導入光学系の取り付け機構であり、以下、相違点を中心に説明する。以下において、比較例の構成要素と同じ部分については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
2.1 第1実施形態のレーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
2.1.1 構成
図8A〜図8C、図9A及び図9Bは、第1実施形態のレーザ光導入光学系をチャンバ基準部材9に対して取り付ける取り付け機構10Aの説明図である。第1実施形態の取り付け台154は、本体部154aとボールキャスタ154cとを備えている。図8A、図8B及び図9Aに示すようにボールキャスタ154cは、本体部154aの下面に一部を埋め込んだ状態で取り付けられている。ビームスプリッタ52と高反射ミラー53は、本体部154aの上面の所定位置に取り付けられて固定される。
なお、第1実施形態において、取り付け台154は、比較例の取り付け台54と異なり、脚部54bを備えていないが、もちろん、脚部54bを備えていてもよい。
比較例と同様に、第1実施形態においても、取り付け台154へのビームスプリッタ52と高反射ミラー53の取り付けは、チャンバ基準部材9の外部において行われる。また、第1実施形態の取り付け機構10Aは、比較例と同様に、メンテナンスの際に、取り付け台154を含む光学ユニット156を、チャンバ基準部材9に対して取り付けるために使用される。
図8A〜図8Cは、取り付け機構10Aと、チャンバ基準部材9の収納室9b内の所定の設置位置に位置決めされて固定された状態の光学ユニット156の説明図であり、比較例の比較例の図4A〜図4Cに対応する。また、図9A及び図9Bは、光学ユニット156の取り付け台154と取り付け機構10Aの構成部分の一部を示す分解斜視図であり、比較例の図5A及び図5Bに対応する。
第1実施形態の取り付け機構10Aも、移動機構と位置決め機構とを含み、位置決め機構は、高さ位置決め機構と水平方向位置決め機構とを含む。光学ユニット156は、高さ位置決め機構によって、チャンバ基準部材9の底面9dからの高さが位置決めされる。
2.1.1.1 高さ位置決め機構
図8A〜図8C、及び図9Aに示すように、底面9dには、マウント161が設けられている。マウント161には、取り付け台54のボールキャスタ154cが載置される。図8C及び図9Aに示すように、ボールキャスタ154cは、例えば、本体部54aの前方側に2個、後方側に1個の合計3個が設けられている。各マウント161は、ボールキャスタ154cの数に対応して3個設けられており、各マウント161の配置間隔もボールキャスタ154cの配置に対応している。
図8A及び図8Bに示すように、3個のボールキャスタ154cが各マウント161上に載置されると、取り付け台154の高さ、より具体的には本体部154aの上面の高さが、底面9dから設置高さT1に位置決めされる。第1実施形態においても、比較例のマウント61と同様に、マウント161は、収納室9b内の設置位置において、光学ユニット156のボールキャスタ154cと接した状態で光学ユニット156の高さを所定の設置高さT1に位置決めする高さ位置決め機構を構成する。これにより、取り付け台154に固定されているレーザ光導入光学系の高さが位置決めされる。ボールキャスタ154cは光学ユニット156の第1部分に相当する。
マウント161は、平板状のプレートである。比較例のマウント61と異なり、マウント161には、スロープは設けられていない。
2.1.1.2 移動機構
図8A〜図8C、図9A及び図9Bに示すように、移動機構は、車輪162とレール163とで構成されている。車輪162は、取り付け台154の本体部154aの幅方向(Y方向)の両側の左右の側面にそれぞれ3つずつ設けられている。
比較例と同様に、レール163は2本有り、各レール163は、チャンバ基準部材9の収納室9b内部における左右の側壁にそれぞれ取り付けられている。また、図8Bに示すように、各レール163は、比較例のレール63と同様に、断面がL字形状となっており、収納室9bの側壁に取り付けられる。左右の各レール63の幅方向(Y方向)の配置間隔は、取り付け台154の左右の各車輪162の配置間隔に対応している。
図8A、図9A及び図9Bに示すように、第1実施形態のレール163は、比較例のレール63と同様に、光学ユニット156を案内する移動方向であるX方向に沿って延びる案内部材である。レール163は、上面に、車輪162が接して走行する案内面163aを備えている。案内面163aは、比較例と同様に、車輪162が接した状態で走行する走行面であり、光学ユニット156を設置位置に案内する。
こうした車輪162及びレール163を備える移動機構は、収納室9b内において、光学ユニット156の高さを一定に保った状態で光学ユニット156を水平方向に直線的に移動させる。
車輪162は、案内面163aと接した状態で回転する回転体であり、光学ユニット156の第2部分に相当する。車輪162は、X方向に沿って1つのレール163に対して3個配置されている。
また、レール163には、比較例と異なり、案内面163aに加えて、退避部163bが設けられている。退避部163bは、案内面163aよりも一段低い有底の凹部である。退避部163bは、車輪162の数及び配置間隔に対応して、1つのレール163に対して3箇所設けられている。図8Aに示すように、光学ユニット156がマウント161に載置された状態では、退避部163bと車輪162との間には隙間が生じる。すなわち、退避部163bは、光学ユニット156がマウント161上の設置位置に到達した状態において、移動機構を構成する車輪162を案内面163aから退避させる。
これにより、案内面163aと車輪162とが離間して、移動機構による案内が終了する。このため、光学ユニット156がマウント161上の設置位置にある状態では、レール163及び車輪162による干渉を受けずに、マウント161の厚みTHのみによって設置高さT1に位置決めされる。
また、底面9dからのレール163の案内面163aまでの高さTRは、光学ユニット156が設置高さT1にある状態における底面9dから車輪162の下端までの高さと同じである。すなわち、第1実施形態においては、比較例と異なり、レール163の案内面163aによって設置位置に向けて案内される移動中の光学ユニット156の案内高さは、設置高さT1と同一である。
また、図10Aに示すように、移動方向(X方向)に沿って配置された3個の車輪162の配置ピッチは不等間隔である。具体的には、前方から1番目と2番目の車輪162のピッチP1と、2番目の車輪162と2番目の車輪162のピッチP2が異なっている。レール163の3個の退避部163bの配置ピッチは、3個の車輪162の配置ピッチに対応している。すなわち、退避部163bは、車輪162と同数設けられており、設置位置にある光学ユニット156の3個の車輪162のそれぞれと対向する位置にそれぞれ配置されている。
図10Bに示すように、車輪162がレール163の案内面163aを走行して、光学ユニット156が、図10Aに示す設置位置に到達するまでの間において、1番目の車輪162と2番目の車輪162は、少なくとも1つの退避部163bの上方を通過する。この際に、3個の車輪162は、不等間隔になっているため、設置位置に到達するまでの間においては、3個の車輪162が同時に退避部163bの上方を通過することはない。少なくとも1つの車輪162が退避部163bの上方を通過している間、2つの車輪162が案内面163aに接地している状態が保たれる。
2.1.1.3 水平方向位置決め機構
図8C、図9A及び図9Bに示すように、水平方向位置決め機構は、比較例と同様に、突き当てピン66a、66bと、V型ブロック67a及び平型ブロック67bと、押し付けユニット68とで構成されている。第1実施形態の水平位置決め機構の各部の構成や機能についても比較例と同様である。
2.1.2 動作
図11A〜図11Fを参照して、チャンバ基準部材9への光学ユニット156の取り付けに際しての取り付け機構10Aの動作を説明する。第1実施形態においても、比較例と同様に、取り付けに際しては台車76が使用される。
図11Aに示すように、第1実施形態においても、光学ユニット156をチャンバ基準部材9に対して取り付ける場合には、比較例と同様の姿勢で、光学ユニット56を台車76の支持部76b上に搭載する。この状態で、光学ユニット56の前方とチャンバ基準部材9の後方とが対面するように、台車76を設置機構7の後端に寄せる。
この後、昇降部76dを駆動して、支持部76bに搭載された光学ユニット56の高さを所定の高さに調節する。第1実施形態においては、比較例と異なり、底面9dから本体154aの上面までの高さが設置高さT1と同じ高さとなるように、支持部76b上の光学ユニット56の高さが調節される。設置高さT1においては、案内面163aの高さとボールキャスタ154cの下端の高さが一致する。
台車76において、光学ユニット156の高さが設置高さT1に調節された後、光学ユニット156の収納室9b内への搬入が開始される。すなわち、第1実施形態においては、設置高さT1と、光学ユニット56を設置位置に案内するまでの光学ユニット56の案内高さが同一であるため、設置高さT1でX方向への案内が開始される。
図11Bに示すように、光学ユニット156が搭載された支持部76bが、保持レール76cに対してX方向の前方に移動する。これにより、光学ユニット156が収納室9b内に搬入される。光学ユニット156の高さは、設置高さT1に調節されているので、収納室9b内に搬入された光学ユニット156は、車輪162の下端がレール163の案内面163aに接地する。一方、ボールキャスタ154cは、マウント61上の設置位置に到達するまでの間は、底面9dに接地しない。
図11Cに示すように、図11Bに示す状態から、光学ユニット156を収納室9bの前方に押し入れる。図11Bに示す段階で、車輪162はレール163の案内面163aに接地している。そのため、光学ユニット156は、車輪162がレール163の案内面163aをそれぞれ走行して、収納室9bの前方に移動する。車輪162の作用により、光学ユニット156の移動に際しての抵抗が低減されるので、比較的軽い力で光学ユニット156を移動させることができる。また、車輪162がレール163の案内面163aによって案内されるため、光学ユニット156がX方向に沿って直進する。
また、3個の車輪162と3個のレール163の退避部163bは、不等間隔で配置されているため、光学ユニット156がマウント161のある設置位置に到達するまでの間、2個の車輪162が同時に退避部163bに落ち込むことが無い。そのため、光学ユニット156は、一定の高さで、かつ、傾くことなく安定した姿勢を保った状態で設置位置に向けて案内される。
また、車輪162が案内面163aを走行している間は、ボールキャスタ154cとマウント161の間にマウント161の厚みTH分の隙間がある。さらに、図8Cに示したように、ボールキャスタ154c及びマウント161は、前方の2つのマウント161の位置と、後方の1つのマウント161の位置は、幅方向(Y方向)において異なっている。そのため、光学ユニット156がX方向に移動する際に、前方のボールキャスタ154cが後方のマウント161と干渉することはない。
図11Dに示すように、各ボールキャスタ154cがマウント161上の設置位置に到達すると、ボールキャスタ154cがマウント161に接地する。これにより、光学ユニット56がマウント61に載置された状態となる。この状態では、3個の車輪162は、それぞれレール163の3個の退避部163bの位置に到達しているため、各車輪162が案内面163aから退避して、両者が離間する。これにより、マウント161の厚みTHによって、光学ユニット156の高さが設置高さT1に位置決めされる。そのため、マウント161の厚みTHを精度良く調節しておくことで、高さ方向の正確な位置決めを行うことができる。
第1実施形態においては、比較例と異なり、移動機構は、設置高さT1と同じ案内高さでマウント161のある設置位置まで光学ユニット156を案内する。したがって、比較例のようにボールキャスタ54cとマウント61が衝突する際の衝撃や、マウント61に光学ユニット56が勢いよく乗り上げた際に、V型ブロック67a及び平型ブロック67bと突き当てピン66a、66bとが勢いよく衝突する際の衝撃が生じることはない。そのため、こうした衝撃によって光学ユニット156のビームスプリッタ52や高反射ミラー53のアライメントがずれることが抑制される。
一方、光学ユニット156がマウント161に載置された状態で、さらにX方向に押し込まれると、V型ブロック67a及び平型ブロック67bが、突き当てピン66a、66bに当接して、光学ユニット56のX方向の移動が規制される。
この状態で、図11Eに示すように、押し付けユニット68が取り付けられる。押し付けユニット68の取り付け方法や、水平方向(X方向及びY方向)の位置決め作用については、比較例と同様である。水平方向の位置決め後、図11Fに示すように、蓋9cがチャンバ基準部材9に取り付けられる。
本例において、設置高さT1と案内高さを同一としている。ここで、同一とは、実質的に同一を意味する。実質的に同一とは、完全同一に加えて、誤差を許容する概念である。実質的に同一に含まれる誤差には、光学的アライメントに影響を与えない僅かな衝撃を発生させる程度の誤差が含まれる。例えば、車輪162とレール163の案内面163aとによって案内される案内高さと、設置高さT1との間に僅かな差がある場合でも、その差が、光学的アライメントに影響を与えない僅かな衝撃しか発生させないのであれば、その差は実質的に同一に含まれる。発明者らは、案内高さと設置高さとの差が0.5mm以下である場合、衝撃は問題とならないことを確認している。案内高さと設置高さとの差は、少なくとも2mmよりは小さい値であることが望ましい。
2.2. レールの変形例
図12、13に示すレール173は、上記第1実施形態のレール163の変形例を示す。第1実施形態のレール163では、退避部163bは、案内面163aよりも一段低い有底の凹部形状となっている。しかし、図12、13に示す変形例のレール173のように、退避部173bを、底が無い間隙としてもよい。
2.3. その他
本例において、移動機構を構成する車輪162を移動方向(X方向)に3個配列した例で説明したが、3個以上配列してもよい。この場合は、車輪162の数や配置ピッチに合わせて退避部163bが同数設けられる。
3. 第2実施形態
次に第2実施形態のEUV光生成装置1Bについて説明する。第2実施形態の基本的な構成は、第1実施形態と同様であり、相違点は、第2実施形態の取り付け機構10Bの構成である。以下において、相違点を中心に説明して、第1実施形態の構成要素と同じ部分については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
3.1 第2実施形態のレーザ光導入光学系の取り付け機構の説明
図14A〜図14C、図15A及び図15Bは、第2実施形態のレーザ光導入光学系をチャンバ基準部材9に対して取り付ける取り付け機構10Bの説明図である。図14A〜図14Cは、取り付け機構10Bと、取り付け機構10Bによって、チャンバ基準部材9の所定位置に位置決めされて固定された状態の光学ユニット256の説明図であり、第1実施形態の図8A〜図8Cに対応する。図15A、図15Bは、第1実施形態の図9A、図9Bに対応する。
第2実施形態の取り付け台254は、本体部254aとボールキャスタ254cとを備えている。第2実施形態の取り付け機構10Bにおいて、第1実施形態の取り付け機構10Aとの主な相違点は、移動機構の構成である。
3.1.1 高さ位置決め機構
図14A〜図14C、及び図15Aに示すように、底面9dには、マウント261が設けられており、マウント261は、高さ位置決め機構を構成する。第1実施形態と同様に、マウント261には、取り付け台254のボールキャスタ254cが載置される。図14C及び図15Aに示すように、ボールキャスタ254c及びマウント261の数及び配置については、第1実施形態と同様である。図14A〜図14Cに示すように、ボールキャスタ254cがマウント261に載置される設置位置において、取り付け台254の本体部254aの上面の高さが、底面9dからT1の高さに位置決めされる。これにより、レーザ光導入光学系の高さが位置決めされる。マウント261は、第1実施形態と同様の平板状のプレートであり、比較例のようなスロープは設けられていない。
3.1.2 移動機構
図14A〜図14C、図15A及び図15Bに示すように、移動機構は、ボールキャスタ262とレール263とで構成されている。第2実施形態においては、移動機構の構成要素として、第1実施形態の車輪162に代えてボールキャスタ262が使用される。ボールキャスタ262は、高さ位置決め機構を構成するボールキャスタ254cと同様に、本体部254aの下面に配置されている。
図14C、図15A及び図15Bに示すように、ボールキャスタ262は、合計6個設けられており、本体部254aは、ボールキャスタ262がX方向に3個並べて配列された列を2列備えている。このボールキャスタ262の各列に対応して、底面9dには2本のレール263が配置されている。レール263には、案内面263aと退避部263bが設けられている。案内面263aは、ボールキャスタ262が接地して、ボールキャスタ262は回転しながら案内面263aを走行する。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、レール263の退避部263bの数及び配置間隔は、ボールキャスタ262の数及び配置間隔と対応している。図14Aに示すように、退避部263bは、光学ユニット256がマウント261上の設置位置に到達した際に、移動機構を構成するボールキャスタ262を、案内面263aから退避させる。これにより、案内面263aとボールキャスタ262とが離間して、移動機構による案内が終了する。このため、光学ユニット256がマウント261に載置された状態では、レール263及びボールキャスタ262による干渉を受けずに、マウント261の厚みTHのみによって設置高さT1に位置決めされる。
また、図14Aに示すように、底面9dからのレール263の案内面263aまでの高さTRは、光学ユニット256が設置高さT1にある状態における底面9dからボールキャスタ262の下端までの高さと同じである。このため、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、設置高さT1と、レール263の案内面263aによって光学ユニット156がX方向に案内される案内高さが同一である。
また、図16A及び図16Bに示すように、第1実施形態と同様に、3個のボールキャスタ262の配置ピッチは不等間隔になっている。すなわち、前方から1番目と2番目のボールキャスタ262のピッチP1と、2番目のボールキャスタ262と3番目のボールキャスタ262のピッチP2が異なっている。レール263の3個の退避部263bの配置ピッチも、3個のボールキャスタ262の配置ピッチに対応している。
このため、図16Bに示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、光学ユニット256が、設置位置に到達するまでの間においては、3個のボールキャスタ262が同時に退避部263bの上方を通過することはない。少なくとも1つのボールキャスタ262が退避部263bの上方を通過している間、2つのボールキャスタ262が案内面263aに接地している状態が保たれる。
3.1.3 水平方向位置決め機構
図14C、図15A及び図15Bに示すように、第2実施形態の水平方向位置決め機構は、第1実施形態と同様に、突き当てピン66a、66bと、V型ブロック67a及び平型ブロック67bと、押し付けユニット68とで構成されている。第2実施形態の水平位置決め機構の各部の構成や機能についても第1実施形態と同様である。
3.1.4 動作
第2実施形態の動作については、図7A〜図7Fで示した第1実施形態の同様である。第2実施形態においても、光学ユニット256の取り付けに際しては台車76が使用される。第2実施形態においても、光学ユニット256の設置高さT1と、レール263の案内面263aによって光学ユニット256がX方向に案内される案内高さが同一である。このため、第2実施形態においても、光学ユニット256の取り付け時において、マウント261に起因する衝撃を抑制することができ、レーザ光導入光学系のアライメントのずれを抑制することができる。
4. 第3実施形態
4.1. 水平方向位置決め機構の構成
図17及び図18は、第3実施形態のEUV光生成装置1Cの取り付け機構の説明図である。第3実施形態は、第1実施形態と基本的な構成は同じであり、主たる相違点は、水平方向位置決め機構を構成する押し付けユニット268の構成である。以下、相違点を中心に説明する。
図17に示すように、押し付けユニット268は、2つの押し付け部271と取り付け基材272とで構成される。取り付け基材272は、第1実施形態と同様に、両端が、レール163の後端に固定される。光学ユニット356は、取り付け台354を備えている。
図18に示すように、押し付け部271は、押し付けボルト271a、押し付け板271b及びコイルバネ271cを備えている。取り付け台354の本体部354aの後端部には、コイルバネ271cを収容する収容部354eが設けられている。収容部354eにおいて、コイルバネ271cの後方には押し付け板271bが配置される。
ボルト271aは、取り付け基材272に形成されたタップ穴に取り付けられる。取り付け基材272に対してボルト271aを回転させると、ネジの送りによって軸の先端の突出量が変化する。ボルト271aの軸は、取り付け基材272を貫通して、軸の先端が押し付け板271bと当接している。ボルト271aが押し付け板271bを押圧すると、コイルバネ271cを収縮する方向に弾性変形させる。コイルバネ271cの弾性変形による付勢力が、取り付け台354を突き当てピン66a、66bに押し付ける押し付け力として作用する。ボルト271aの突出量が調節されることにより、押し付け力が目標値に調節される。
また、図17に示すように、押し付け部271は、2つ設けられている。各押し付け部271は、本体部354aの前面のV型ブロック67a及び平型ブロック67bと当接する突き当てピン66a、66bのそれぞれと、X方向において対向する位置に配置されている。具体的には、各押し付け部271の幅方向(Y方向の)の位置は、各突き当てピン66a、66bのそれぞれからX方向に延びる直線上に位置する。
4.2. 動作
収納室9b内において、光学ユニット356をマウント161上の設置位置に案内して高さを位置決めした後、水平方向の位置決めが行われる。まず、取り付け基材272がレール163の後端に固定される。次に、2本のボルト271aがそれぞれ取り付け基材272に取り付けられる。この後、ボルト271aが締められて、取り付け台354の突き当てピン66a、66bに対する押し付け力が目標の押し付け力に調節される。なお、2本のボルト271aは、取り付け台354に対する目標の押し付け力を発生させない状態で取り付け基材272にあらかじめ取り付けられていてもよい。
図19Aに示すように、ボルト271aの締め付けに際しては、最初に、V型ブロック67aと対向する位置のボルト271aが締め付けられる。これにより、V型ブロック67aのV溝内の適正位置に突き当てピン66aが入り込む。ただし、片側のボルト271aを締め付けた段階では、取り付け台354に対する押し付け力は偏っているため、例えば、突き当てピン66aの中心を回転軸として、取り付け台354が反時計方向に回転した姿勢となる場合がある。
その後に、図19Bに示すように、平型ブロック67bと対向する位置のボルト271aが締め付けられる。V型ブロック67aのV溝内の適正位置に突き当てピン66aがはまっているため、平型ブロック67bを押し付けることで、取り付け台354の姿勢を時計方向に回転して、平型ブロック67bを突き当てピン66bに押し付けることができる。押し付け部271の押し付け力を適正に管理すれば、水平方向の位置決めを正確に行うことができる。
このように、第3実施形態においては、2つの押し付け部271がそれぞれ、X方向において、2つの突き当てピン66a、66bと対向する位置に配置されている。そして、V型ブロック67aと当接する突き当てピン66aと対向する位置にある押し付け部271から先に押し付けが行われて、その後に、もう1つの押し付け部271の押し付けが行われる。そのため、中央に押し付け部が1つだけ設けられた第1実施形態や比較例と比較して、水平方向の位置決めを適正に行うことができる。
これは次の理由による。図4Cなどに示すように、押し付け部71が中央に1つだけ設けられている場合には、1つの押し付け位置から2つの突き当てピン66a、66bに向けて押し付け力を付与することになる。この場合、2つの突き当てピン66a、66bに対するそれぞれの押し付け力は、1つの押し付け位置から作用する押し付け力の分力となる。そして、移動機構によって設置位置に案内された光学ユニット356が水平面内において僅かに傾斜するなど、設置位置における光学ユニット356の姿勢は時によってばらつくことがある。
光学ユニット356の姿勢が傾斜していると、1つの押し付け位置から作用する押し付け力の分力が、各突き当てピン66a、66bに対して均等にならないため、光学ユニット356を適正位置に位置決めできない場合がある。
例えば、光学ユニット356が傾斜した姿勢で平型ブロック67bと突き当てピン66bが当接しており、突き当てピン66aについてもV型ブロック67aのV溝内の適正位置にはまっていない場合を考える。このような場合、平型ブロック67bの摩擦が大きいと、V型ブロック67aの適正位置に突き当てピン66aをはめるためには、Y方向の矯正力が必要になる。しかし、押し付け力の分力が均等にならない場合は、この矯正力が適正に働かない場合がある。このように矯正力が適正に働かないと、突き当てピン66aがV溝内の適正位置にはまらないため、光学ユニット356の水平方向の適正な位置決めがされない場合がある。
第3実施形態では、2つの突き当てピン66a、66bに対して、2つの押し付け部271から、突き当て方向と平行なX方向に沿って真っ直ぐに押し付け力を作用させる。そして、最初に、V型ブロック67aと当接する突き当てピン66aに対応する押し付け部271によって押し付けを行う。光学ユニット356の姿勢が傾斜している場合でも、押し付け部271から、V型ブロック67a及び突き当てピン66aに向けて真っ直ぐに押し付け力を作用させるため、V溝内の適正位置に突き当てピン66aをはめ込むことができる。これにより、光学ユニット356の水平方向(X方向及びY方向)の位置が適正に位置決めされる。
また、押し付け部271は、皿バネ71cの代わりに、コイルバネ271cを使用している。そのため、光学ユニット356の位置決めの作業時間が短くなることに加えて、位置再現性も向上するという効果が得られる。これは、次の理由による。
皿バネ71cはコイルバネ271cに比べて、バネ定数が非常に大きい。バネ定数は、単位変位量に対する弾性力(反力)の変化量であるので、バネ定数が大きいと、僅かな変位で弾性力が大きく変動する。そのため、目標の押し付け力に設定するために、押し付け部71の突出量を厳密に管理しなければならず、押し付け力を調節するための作業時間が長くなることがある。
また、皿バネ71cは繰り返しの変形に対する耐性が弱く、塑性変形ひずみが残ってしまうため、押し付け力の管理が比較的難しい。そのため、光学ユニット356の取り付けと取り外しを繰り返すと、各取り付けの際に押し付け力がばらついて、光学ユニット356の位置再現性の保証が困難な場合がある。位置再現性の保証が困難な場合は、光学ユニット356を取り付けた後、ビームスプリッタ52や高反射ミラー53の取り付け位置の微調整が必要となり、手間が掛かる。
第3実施形態では、皿バネ71cと比較してバネ定数が小さいコイルバネ271cを使用しているため、ボルト271aの突出量の厳密な管理が不要になる。そのため、押し付け力を調節するための作業時間を短縮できる。また、コイルバネ271cは皿バネ71cと比較して、塑性変形に対する耐性に余裕を持たせることが容易なため、光学ユニット356の取り付けと取り外しを繰り返した場合における位置再現性を向上することができる。
また、第3実施形態においては、取り付け台354の本体部354a内に、コイルバネ271cを収容する収容部354eを設けている。そのため、収納室9b内の設置スペースが少ない場合でも、皿バネ71cと比較してサイズが大きいコイルバネ271cを使用することが可能となる。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の各実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。

Claims (17)

  1. 極端紫外光生成装置は、以下を備える:
    A.ターゲット物質にレーザ光を照射して前記ターゲット物質をプラズマ化することにより極端紫外光を生成するためのチャンバ:
    B.前記チャンバ内に前記レーザ光を導入するためのレーザ光導入光学系を含む光学ユニット:
    C.前記チャンバを支持するチャンバ基準部材であって、前記光学ユニットを収納する収納室を備えたチャンバ基準部材:
    D.前記収納室内の所定の設置位置において、前記光学ユニットの第1部分と接した状態で前記光学ユニットの高さを所定の設置高さに位置決めする高さ位置決め機構;及び
    E.前記収納室内において、前記光学ユニットの高さを案内高さに保った状態で前記光学ユニットを水平方向に直線的に移動させる移動機構であって、前記光学ユニットの第2部分と接した状態で前記設置位置に前記光学ユニットを案内する案内面が設けられた案内部材と、前記案内部材に設けられ、前記光学ユニットが前記設置位置に到達した状態において、前記第2部分を前記案内面から退避させる退避部とを含み、前記案内面によって前記設置位置に向けて案内される移動中の前記光学ユニットの前記案内高さは、前記設置高さと実質的に同一である移動機構。
  2. 請求項1に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第2部分は、前記案内面と接した状態で回転する回転体である。
  3. 請求項2に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記案内部材は、前記光学ユニットを案内する移動方向に沿って延びるレールである。
  4. 請求項3に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記回転体は、前記移動方向に沿って3個以上配列され、
    各回転体の配置ピッチは、不等間隔であり、
    前記退避部は、前記回転体と同数設けられており、かつ、複数個の前記退避部は、前記設置位置にある前記光学ユニットの前記複数個の回転体のそれぞれと対向する位置にそれぞれ配置されている。
  5. 請求項3に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記光学ユニットは、前記レーザ光導入光学系を固定する取り付け台を含む。
  6. 請求項3に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記退避部は、前記レールに形成された有底の凹部である。
  7. 請求項3に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記退避部は、前記レールに形成された底の無い間隙である。
  8. 請求項5に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記取り付け台には、前記移動方向と直交する幅方向の両側に前記回転体が配置されており、
    前記レールは、前記収納室の側壁に配置されている。
  9. 請求項5に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記取り付け台の下面に、前記回転体が配置されており、
    前記レールは、前記収納室の底面に配置されている。
  10. 請求項5に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第1部分は、前記取り付け台に設けられたキャスタであり、
    前記高さ位置決め機構は、前記キャスタが載置されるマウントを備える。
  11. 請求項5に記載の極端紫外光生成装置は、さらに以下を備える:
    F:前記設置位置において、前記移動機構によって案内される前記光学ユニットの前記移動方向であるX方向と、前記X方向と直交する、前記光学ユニットの幅方向であるY方向の位置決めを行う水平方向位置決め機構。
  12. 請求項11に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記水平方向位置決め機構は、
    前記収納室内に配置され、前記取り付け台の第1端部と当接して、前記取り付け台の前記X方向の移動を規制する突き当てピンと、
    前記X方向において前記第1端部とは反対側の第2端部から前記取り付け台を前記突き当てピンに押し付ける押し付け部とを、備えている。
  13. 請求項12に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記突き当てピンは、前記Y方向に間隔を開けて2つ配置されており、
    前記取り付け台は、2つの前記突き当てピンのそれぞれと当接する2つの突き当てブロックを備えている。
  14. 請求項13に記載の極端紫外光生成装置であって、
    2つの前記突き当てピンは、水平断面形状が円形であり、
    前記突き当てブロックの一方は、前記突き当てピンと当接する当接部分の水平断面形状がV溝形状のV型ブロックであり、
    前記突き当てブロックの他方は、前記当接部分が平面の平型ブロックである。
  15. 請求項14に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記押し付け部は、前記X方向において2つの前記突き当てピンのそれぞれと対向する位置に2つ配置されている。
  16. 請求項12に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記押し付け部は、コイルバネを備えている。
  17. 請求項16に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記取り付け台には、前記コイルバネを収容する収容部が設けられている。
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