JP2019109445A - 近接露光装置及び近接露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラー曲げに伴う露光光の主光線の角度に起因するアラメント誤差を補正してマスクのパターンを精度よく露光転写可能な近接露光装置及び近接露光方法を提供する。【解決手段】照明光学系3は、平面ミラー68の曲率を補正可能なミラー変形ユニット70と、平面ミラー68を支持する保持枠71を移動させ、該平面ミラー68の傾きを調整するミラー移動機構85と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、近接露光装置及び近接露光方法に関する。
従来、特許文献1には、反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構をそれぞれ備える複数の反射鏡を有し、マスク側の一方の反射鏡は、ワークのひずみ量に応じてミラー曲げ機構を駆動させてワークの歪を補正し、他方の反射鏡は、一方の反射鏡の曲率を補正した状態で、ミラー曲げ機構を駆動させて反射鏡の曲率を補正して露光光の照度分布を向上させる露光装置が開示されている。
特開2015−146417号公報
ところで、露光を行う際、ミラー曲げによる補正を行う前に、マスク側のアライメントマークとワーク側のアライメントマークを用いたアライメント動作が行われる。このアライメント動作は、マスクステージ、ワークステージの少なくとも一方を移動させることにより行われるが、両アライメントマークには位置ずれが生じてしまう。
この位置ずれをもたらす誤差としては、ワークは露光した際に、ワークの温度変化による伸長、吸着状態の変化、ワークの特性等の他、ステージ移動の際の誤差や、アライメントマークの測定誤差などが挙げられる。
このアライメントマークの位置ずれをもたらす誤差は、パターンに歪を生じさせるものと、パターンを位置ずれさせるものとに分けられる。特許文献1に記載のミラー曲げ機構では、パターンのひずみは十分に補正することができるが、パターンの位置ずれが大きい場合には、さらなる改善が求められる。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、パターンのひずみだけでなく、パターンの位置ずれも十分に補正することができ、マスクのパターンを精度よく露光転写可能な近接露光装置及び近接露光方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ワークを支持するワーク支持部と、
マスクを支持するマスク支持部と、
光源、インテグレータ、及び光源からの露光光を反射する複数の反射鏡を有する照明光学系と、
を備え、前記光源からの露光光を前記マスクを介して前記ワークに照射して前記マスクのパターンを前記ワークに転写する近接露光装置であって、
前記照明光学系は、
前記複数の反射鏡の内の少なくとも1つの前記反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構と、
前記ミラー曲げ機構を有する前記反射鏡を支持する保持枠を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構と、
を有することを特徴とする近接露光装置。
(2) 前記ミラー移動機構は、前記保持枠にそれぞれ取り付けられ、該保持枠の表面に対して垂直方向にそれぞれ移動可能であることを特徴とする(1)に記載の近接露光装置。
(3)
マスク側のアライメントマークと、ワーク側のアライメントマークとを撮像可能なアライメントカメラと、
前記マスク側のアライメントマークと前記ワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量に基づいて、平均ずれ量を算出し、該平均ずれ量に基づいて前記ミラー移動機構によって前記反射鏡の傾きを変更すると共に、前記各位置でのずれ量と前記平均ずれ量との差分に基づいて前記ミラー曲げ機構によって前記反射鏡の曲率を補正する制御部と、
を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の近接露光装置。
(4) ワークを支持するワーク支持部と、
マスクを支持するマスク支持部と、
光源、インテグレータ、及び光源からの露光光を反射する複数の反射鏡を有する照明光学系と、
マスク側のアライメントマークと、ワーク側のアライメントマークとを撮像可能なアライメントカメラと、
を備え、前記照明光学系は、前記複数の反射鏡の内の少なくとも1つの前記反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構と、前記ミラー曲げ機構を有する前記反射鏡を支持する保持枠を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構と、を有する近接露光装置を用いて、前記光源からの露光光を前記マスクを介して前記ワークに照射して前記マスクのパターンを前記ワークに転写する近接露光方法であって、
前記アライメントカメラにより観測される前記ワーク側のアライメントマークと、前記マスク側のアライメントマークとでアライメント調整する工程と、
前記マスク側のアライメントマークと前記ワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量に基づいて、平均ずれ量を算出し、該平均ずれ量に基づいて前記ミラー移動機構によって前記反射鏡の傾きを変更すると共に、前記各位置でのずれ量と前記平均ずれ量との差分に基づいて前記ミラー曲げ機構によって前記反射鏡の曲率を補正する工程と、
を備えることを特徴とする近接露光方法。
本発明の近接露光装置によれば、照明光学系は、複数の反射鏡の内の少なくとも1つの反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構と、ミラー曲げ機構を有する反射鏡を支持する保持枠を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構と、を有する。これにより、パターンのひずみだけでなく、パターンの位置ずれも十分に補正することができ、マスクのパターンを精度よく露光転写することができる。
また、本発明の近接露光方法によれば、上記近接露光装置を備え、アライメントカメラにより観測されるワーク側のアライメントマークと、マスク側のアライメントマークとでアライメント調整する工程と、マスク側のアライメントマークとワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量に基づいて、平均ずれ量を算出し、該平均ずれ量に基づいてミラー移動機構によって反射鏡の傾きを変更すると共に、各位置でのずれ量と平均ずれ量との差分に基づいて前記ミラー曲げ機構によって反射鏡の曲率を補正する工程と、を備える。これにより、パターンのひずみだけでなく、パターンの位置ずれも十分に補正することができ、マスクのパターンを精度よく露光転写することができる。
本発明の一実施形態に係る近接露光装置の正面図である。 図1に示す照明光学系を示す図である。 ミラー移動機構を備えた平面ミラーの概略斜視図である。 (a)は、照明光学系のミラー変形ユニットを示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図であり、(c)は、(a)のB−B線に沿った断面図である。 図4のミラー変形ユニットの支持機構を作動した状態を示す図である。 ミラー変形ユニット及びミラー移動機構の作動手順を示すフローチャートである。 アライメント調整前にアライメントカメラで観測されるマスク側のアライメントマークとワーク側のアライメントマークとの位置関係を示す模式図である。 (a)は、ミラー移動機構の動作状態の一例であり、(b)は、ミラー移動機構の動作状態の他の例である。
以下、本発明に係る近接露光装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、近接露光装置PEは、被露光材としてのワークWより小さいマスクMを用い、マスクMをマスクステージ(マスク支持部)1で保持すると共に、ワークWをワークステージ(ワーク支持部)2で保持し、マスクMとワークWとを近接させて所定の露光ギャップで対向配置した状態で、照明光学系3からパターン露光用の光をマスクMに向けて照射することにより、マスクMのパターンをワークW上に露光転写する。また、ワークステージ2をマスクMに対してX軸方向とY軸方向の二軸方向にステップ移動させて、ステップ毎に露光転写が行われる。
ワークステージ2をX軸方向にステップ移動させるため、装置ベース4上には、X軸送り台5aをX軸方向にステップ移動させるX軸ステージ送り機構5が設置されている。X軸ステージ送り機構5のX軸送り台5a上には、ワークステージ2をY軸方向にステップ移動させるため、Y軸送り台6aをY軸方向にステップ移動させるY軸ステージ送り機構6が設置されている。Y軸ステージ送り機構6のY軸送り台6a上には、ワークステージ2が設置されている。ワークステージ2の上面には、ワークWがワークチャック等で真空吸引された状態で保持される。また、ワークステージ2の側部には、マスクMの下面高さを測定するための基板側変位センサ15が配設されている。従って、基板側変位センサ15は、ワークステージ2と共にX、Y軸方向に移動可能である。
装置ベース4上には、複数(図に示す実施形態では4本)のX軸リニアガイドのガイドレール51がX軸方向に配置され、それぞれのガイドレール51には、X軸送り台5aの下面に固定されたスライダ52が跨架されている。これにより、X軸送り台5aは、X軸ステージ送り機構5の第1リニアモータ20で駆動され、ガイドレール51に沿ってX軸方向に往復移動可能である。また、X軸送り台5a上には、複数のY軸リニアガイドのガイドレール53がY軸方向に配置され、それぞれのガイドレール53には、Y軸送り台6aの下面に固定されたスライダ54が跨架されている。これにより、Y軸送り台6aは、Y軸ステージ送り機構6の第2リニアモータ21で駆動され、ガイドレール53に沿ってY軸方向に往復移動可能である。
Y軸ステージ送り機構6とワークステージ2の間には、ワークステージ2を上下方向に移動させるため、比較的位置決め分解能は粗いが移動ストローク及び移動速度が大きな上下粗動装置7と、上下粗動装置7と比べて高分解能での位置決めが可能でワークステージ2を上下に微動させてマスクMとワークWとの対向面間のギャップを所定量に微調整する上下微動装置8が設置されている。
上下粗動装置7は後述の微動ステージ6bに設けられた適宜の駆動機構によりワークステージ2を微動ステージ6bに対して上下動させる。ワークステージ2の底面の4箇所に固定されたステージ粗動軸14は、微動ステージ6bに固定された直動ベアリング14aに係合し、微動ステージ6bに対し上下方向に案内される。なお、上下粗動装置7は、分解能が低くても、繰り返し位置決め精度が高いことが望ましい。
上下微動装置8は、Y軸送り台6aに固定された固定台9と、固定台9にその内端側を斜め下方に傾斜させた状態で取り付けられたリニアガイドの案内レール10とを備えており、該案内レール10に跨架されたスライダ11を介して案内レール10に沿って往復移動するスライド体12にボールねじのナット(図示せず)が連結されると共に、スライド体12の上端面は微動ステージ6bに固定されたフランジ12aに対して水平方向に摺動自在に接している。
そして、固定台9に取り付けられたモータ17によってボールねじのねじ軸を回転駆動させると、ナット、スライダ11及びスライド体12が一体となって案内レール10に沿って斜め方向に移動し、これにより、フランジ12aが上下微動する。
なお、上下微動装置8は、モータ17とボールねじによってスライド体12を駆動する代わりに、リニアモータによってスライド体12を駆動するようにしてもよい。
この上下微動装置8は、Z軸送り台6aのY軸方向の一端側(図1の左端側)に1台、他端側に2台、合計3台設置されてそれぞれが独立に駆動制御されるようになっている。これにより、上下微動装置8は、ギャップセンサ27による複数箇所でのマスクMとワークWとのギャップ量の計測結果に基づき、3箇所のフランジ12aの高さを独立に微調整してワークステージ2の高さ及び傾きを微調整する。
なお、上下微動装置8によってワークステージ2の高さを十分に調整できる場合には、上下粗動装置7を省略してもよい。
また、Y軸送り台6a上には、ワークステージ2のY方向の位置を検出するY軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19と、ワークステージ2のX軸方向の位置を検出するX軸レーザ干渉計に対向するバーミラー(共に図示せず)とが設置されている。Y軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19は、Y軸送り台6aの一側でX軸方向に沿って配置されており、X軸レーザ干渉計に対向するバーミラーは、Y軸送り台6aの一端側でY軸方向に沿って配置されている。
Y軸レーザ干渉計18及びX軸レーザ干渉計は、それぞれ常に対応するバーミラーに対向するように配置されて装置ベース4に支持されている。なお、Y軸レーザ干渉計18は、X軸方向に離間して2台設置されている。2台のY軸レーザ干渉計18により、バーミラー19を介してY軸送り台6a、ひいてはワークステージ2のY軸方向の位置及びヨーイング誤差を検出する。また、X軸レーザ干渉計により、対向するバーミラーを介してX軸送り台5a、ひいてはワークステージ2のX軸方向の位置を検出する。
マスクステージ1は、略長方形状の枠体からなるマスク基枠24と、該マスク基枠24の中央部開口にギャップを介して挿入されてX,Y,θ方向(X,Y平面内)に移動可能に支持されたマスクフレーム25とを備えており、マスク基枠24は装置ベース4から突設された支柱4aによってワークステージ2の上方の定位置に保持されている。
マスクフレーム25の中央部開口の下面には、枠状のマスクホルダ26が設けられている。即ち、マスクフレーム25の下面には、図示しない真空式吸着装置に接続される複数のマスクホルダ吸着溝が設けられており、マスクホルダ26が複数のマスクホルダ吸着溝を介してマスクフレーム25に吸着保持される。
マスクホルダ26の下面には、マスクMのマスクパターンが描かれていない周縁部を吸着するための複数のマスク吸着溝(図示せず)が開設されており、マスクMは、マスク吸着溝を介して図示しない真空式吸着装置によりマスクホルダ26の下面に着脱自在に保持される。
また、マスクフレーム25には、マスクMのアライメントマークMaと、ワークWのアライメントマークWaとを撮像するアライメント調整用のCCDカメラ30が搭載されている。近接露光装置PEは、CCDカメラ30により撮像されたマスクMのアライメントマークMaとワークWのアライメントマークWaとのマーク間距離に基づいてマスクMとワークWとのアライメント調整する制御装置90を備える。制御装置90は、後述するワークWのアライメントマークWaの初期ずれ成分や、ワーク固有の歪に起因するひずみ起因ずれ成分を記憶する記憶部91を含んで構成されている。さらに、ワークステージ2には、ワークステージ2に照射される露光光の照度を測定する照度測定手段としての複数の照度センサ95が設けられている。
図2に示すように、本実施形態の露光装置PEの照明光学系3は、紫外線照射用の光源である高圧水銀ランプ61、及びこの高圧水銀ランプ61から照射された光を集光するリフレクタ62をそれぞれ備えたマルチランプユニット60と、光路ELの向きを変えるための平面ミラー63と、照射光路を開閉制御する露光制御用シャッターユニット64と、露光制御用シャッターユニット64の下流側に配置され、リフレクタ62で集光された光を照射領域においてできるだけ均一な照度分布となるようにして出射するオプティカルインテグレータ65と、オプティカルインテグレータ65から出射された光路ELの向きを変えるための平面ミラー66と、高圧水銀ランプ61からの光を平行光として照射するコリメーションミラー67と、該平行光をマスクMに向けて照射する平面ミラー68と、を備える。なお、オプティカルインテグレータ65と露光面との間には、DUVカットフィルタ、偏光フィルタ、バンドパスフィルタが配置されてもよい。また、光源は、高圧水銀ランプは、単一のランプであってもよく、或いは、LEDによって構成されてもよい。
そして、露光時にその露光制御用シャッターユニット64が開制御されると、マルチランプユニット60から照射された光が、平面ミラー63、オプティカルインテグレータ65、平面ミラー66、コリメーションミラー67、平面ミラー68を介して、マスクホルダ26に保持されるマスクM、ひいてはワークWの表面にパターン露光用の光として照射され、マスクMの露光パターンがワークW上に露光転写される。
ここで、平面ミラー66,68は、正面視矩形状に形成されたガラス素材からなる。このうち、マスク側の平面ミラー68は、図3及び図4に示すように、平面ミラー68の裏面側に設けられたミラー曲げ機構である複数のミラー変形ユニット70によりミラー変形ユニット保持枠71に支持されている。また、マスク側の平面ミラー68には、ミラー変形ユニット保持枠71を移動させ、平面ミラー68の傾きを調整する複数のミラー移動機構85が設けられている。
ミラー変形ユニット70は、複数のパッド72と、複数の保持部材73と、駆動装置である複数のモータ74と、を備える。ミラー変形ユニット70は、平面ミラー68の裏面の中央付近3箇所、及び周縁部16箇所に設けられている。
中央付近に設けられたミラー変形ユニット70では、パッド72が平面ミラー68の裏面に接着剤で固定されている。周縁部に設けられたミラー変形ユニット70では、平面ミラー68の表裏面を挟むように設けられた支持部75にパッド72が接着剤で固定されている。また、一端がパッド72に固定された各保持部材73には、パッド72寄りの位置に、±0・5deg以上の屈曲を許容する屈曲機構としてのボールジョイント76が設けられており、ミラー変形ユニット保持枠71に対して反対側となる他端には、モータ74が取り付けられている。なお、平面ミラー68の中央の保持部材73は、ミラー変形ユニット保持枠71に固定される構造であってもよい。
また、矩形状のミラー変形ユニット保持枠71には、互いに直交する2辺の位置に案内部材77,78が取り付けられており、これら案内部材77,78に対向する支持部75の側面には、転動部材79が取り付けられている。また、転動部材79を案内する案内部材77,78の案内面77a,78aには、テフロン(登録商標)等の低摩擦機構80が塗布されている。
さらに、マスク側のアライメントマーク(図示せず)の位置に露光光を反射する平面ミラー68の各位置の裏面には、複数の接触式センサ81が取り付けられている。
これにより、平面ミラー68は、接触式センサ81によって平面ミラー68の変位量をセンシングしながら、各ミラー変形ユニット70のモータ74を駆動することにより、各ミラー変形ユニット70がその長さを変えて支持部75を直線的に移動させる。そして、各ミラー変形ユニット70の長さの違いによって、平面ミラー68は支持部75に設けられた転動部材79を介して2つの案内部材77,78によって案内されながら、その曲率を局部的に補正することができる。
なお、図2に示すように、平面ミラー68のミラー変形ユニット70の各モータ74には、制御装置90からの指令に基づいて各モータ74に制御信号を送出する制御部94が接続されている。制御部94は、平面ミラー68の曲率を補正して、後述するワークWの歪を補正するとともに、照度センサ95で測定された露光光の照度のばらつきが抑制されるように、モータ74に制御信号を与える。
また、図5に示すように、各ミラー変形ユニット70には、ボールジョイント76が設けられているので、支持部側の部分を三次元的に回動可能とすることができ、各パッド72を平面ミラー68の表面に沿って傾斜させることができる。このため、各パッド72と平面ミラー68との接着剥がれを防止するすると共に、移動量の異なる各パッド72間における平面ミラー68の応力が抑制され、平均破壊応力値が小さいガラス素材からなる場合であっても、平面ミラー68の曲率を局部的に補正する際、平面ミラー68を破損することなく、10mmオーダーで平面ミラー68を曲げることができ、曲率を大きく変更することができる。
また、図3及び図4に示すように、ミラー移動機構85は、ミラー変形ユニット保持枠71の4箇所の隅部にそれぞれ取り付けられ、ミラー変形ユニット保持枠71の表面に対して垂直方向にそれぞれ移動可能である。このため、複数のミラー移動機構85は、例えば、平面ミラー68の全体をX方向に対して、又はY方向に対して、或いはX,Y両方向に対して傾けて、光源からの主光線の角度を変えるようにして駆動される。
なお、ミラー移動機構85の各アクチュエータ(例えば、モータ)86にも、制御装置90からの指令に基づいて各アクチュエータ96に制御信号を送出する制御部94が接続されている。
次に、制御装置90及び制御部94による、露光の際のミラー変形ユニット70及びミラー移動機構85の作動手順について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、図7に示すように、CCDカメラ30によりマスクMのアライメントマークMaとワークWのアライメントマークWaとを、同時に観測してアライメントを行う(ステップS1)。
なお、実際には、マスク側のアライメントマークMaとワーク側のアライメントマークWaとの間には、ミラー変形ユニットに起因する誤差、アライメント動作による誤差や、ワークWを露光処理する際の、ワークの温度変化による伸長、吸着状態の変化、ワークの特性等によりワークW固有の歪がさらに含まれている。このため、実際の露光において観測される各マークの位置は、マスク側のアライメントマークとワーク側のアライメントマークのずれ量の合計が最小となるようにアライメント調整が行われる。
ステップS2では、マスク側のアライメントマークMaとワーク側のアライメントマークWaのずれ量を、平均ずれ量(重心ずれ量)と歪成分のずれ量とに分離する。具体的には、マスク側のアライメントマークMaとワーク側のアライメントマークWaとの各位置でのずれ量を、Pi=(Δxi,Δyi)とする。ただし、i=1,2,・・・,N
ここで、各位置でのずれ量の平均ずれ量Gは、次式で表される。
Figure 2019109445
したがって、ステップS3では、まず、平均ずれ量Gのx成分、y成分に基づいて、平面ミラー68全体の傾き(角度)を算出する。例えば、平均ずれ量Gがx方向にδ(μm)ずれていたとすると、露光ギャップをgap(μm)とすれば、補正角θは、以下の式で表わされる。
Figure 2019109445
さらに、ステップS4では、各位置でのずれ量Piと平均ずれ量Gとの差分Ai=Pi−Gを算出する。
次に、ステップS5では、平均ずれ量と歪成分のずれ量の両方を含む各位置でのずれ量Piが各ミラー変形ユニット70のストローク制限(モータ74の駆動制限)を越えないかどうか判断する。
各位置でのずれ量Piが各ミラー変形ユニット70のストローク制限を越えない場合には、ステップS6で、各位置でのずれ量Piに基づいてミラー変形ユニット70のモータ74を駆動し、平面ミラー68全体の傾きと、平面ミラー68の曲率とを補正し、その後、ステップS7にて露光動作が行われる。
一方、各位置でのずれ量Piが各ミラー変形ユニット70の少なくとも一つのストローク制限を越える場合には、ステップS8で、ミラー移動機構85が平均ずれ量Gのx成分、y成分に基づいて、平面ミラー68全体の傾きを変更する。
ここで、回転させるミラーのx方向に対応する辺の長さがL(mm)とすると、平均ずれ量Gだけ主光線を傾けるには、A=Ltan(θ/2)となり、このA(mm)だけ、平面ミラー68の辺を動かせばよい。例えば、gap=200μm、δ=1μm、L=2000mmの時、A=5mmとなる。
なお、平面ミラー68をAだけ傾ける際には、図6(a)に示すように、x方向の一方のミラー移動機構85のみを動かしてもよいし、図6(b)に示すように、x方向の両側のミラー移動機構85を逆方向に均等にA/2ずつ動かしてもよい。
その後、ステップS6では、各位置でのずれ量Piと平均ずれ量Gとの差分Aiに基づいて、ミラー変形ユニット70が、平面ミラー68の曲率を補正し、ステップS7にて、露光動作が行われる。
以上説明したように、本実施形態の近接露光装置PE及び近接露光方法によれば、照明光学系3は、平面ミラー68の曲率を補正可能なミラー変形ユニット70と、平面ミラー68を支持するミラー変形保持枠71を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構85と、を有する。これにより、平面ミラー68全体の傾きもミラー移動機構85で補正することができるため、パターンのひずみだけでなく、パターンの位置ずれも十分に補正することができる。
また、ミラー移動機構85は、ミラー変形ユニット保持枠71にそれぞれ取り付けられ、該保持枠71の表面に対して垂直方向にそれぞれ移動可能であるので、平面ミラー68全体の傾きを容易に補正することができる。
さらに、マスク側のアライメントマークMaと、ワーク側のアライメントマークWaとを撮像可能なCCDカメラ30と、マスク側のアライメントマークMaとワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量Piに基づいて、平均ずれ量Gを算出し、該平均ずれ量Gに基づいてミラー移動機構85によって平面ミラー68の傾きを変更すると共に、各位置でのずれ量Piと平均ずれ量Gとの差分Aiに基づいてミラー変形ユニット70によって平面ミラー68の曲率を補正する制御部94と、を有する。これにより、ミラー変形ユニット70のストロークを小さく設定することができ、平面ミラー68の曲げを抑えることができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、図6のステップS5において、各位置でのずれ量Piが各ミラー変形ユニット70のストローク制限を越えないかどうかを判断して、該ストローク制限を越えない場合には、ミラー変形ユニット70のみで補正を行っている。しかしながら、ステップS5における上記判断は行わずに、常時、ミラー移動機構85によって平均ずれ量Gを補正し、ミラー変形ユニット70によって、各位置でのずれ量Piと平均ずれ量Gとの差分Aiに基づく平面ミラー68の曲率を補正してもよい。
また、ミラー曲げ機構は、平面ミラー68の曲率を補正可能な構造であればよく、本実施形態のミラー変形ユニットの構成に限定されるものでない。また、ミラー移動機構も、平面ミラー68を支持する保持枠を移動させて、平面ミラー68の傾きを調整するものであればよく、本実施形態のミラー変形ユニット保持枠71の構成に限定されるものでない。
1 マスクステージ(マスク支持部)
2 ワークステージ(ワーク支持部)
3 照明光学系
30 CCDカメラ(アライメントカメラ)
60 マルチランプユニット(光源)
65 オプティカルインテグレータ
68 平面ミラー(反射鏡)
70 ミラー変形ユニット(ミラー曲げ機構)
71 ミラー変形ユニット保持枠(保持枠)
85 ミラー移動機構
90 制御装置
91 記憶部
EL 主光線
M マスク
Ma マスク側のアライメントマーク
PE 近接露光装置
W ワーク
Wa ワーク側のアライメントマーク

Claims (4)

  1. ワークを支持するワーク支持部と、
    マスクを支持するマスク支持部と、
    光源、インテグレータ、及び光源からの露光光を反射する複数の反射鏡を有する照明光学系と、
    を備え、前記光源からの露光光を前記マスクを介して前記ワークに照射して前記マスクのパターンを前記ワークに転写する近接露光装置であって、
    前記照明光学系は、
    前記複数の反射鏡の内の少なくとも1つの前記反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構と、
    前記ミラー曲げ機構を有する前記反射鏡を支持する保持枠を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構と、
    を有することを特徴とする近接露光装置。
  2. 前記ミラー移動機構は、前記保持枠にそれぞれ取り付けられ、該保持枠の表面に対して垂直方向にそれぞれ移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の近接露光装置。
  3. マスク側のアライメントマークと、ワーク側のアライメントマークとを撮像可能なアライメントカメラと、
    前記マスク側のアライメントマークと前記ワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量に基づいて、平均ずれ量を算出し、該平均ずれ量に基づいて前記ミラー移動機構によって前記反射鏡の傾きを変更すると共に、前記各位置でのずれ量と前記平均ずれ量との差分に基づいて前記ミラー曲げ機構によって前記反射鏡の曲率を補正する制御部と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の近接露光装置。
  4. ワークを支持するワーク支持部と、
    マスクを支持するマスク支持部と、
    光源、インテグレータ、及び光源からの露光光を反射する複数の反射鏡を有する照明光学系と、
    マスク側のアライメントマークと、ワーク側のアライメントマークとを撮像可能なアライメントカメラと、
    を備え、前記照明光学系は、前記複数の反射鏡の内の少なくとも1つの前記反射鏡の曲率を補正可能なミラー曲げ機構と、前記ミラー曲げ機構を有する前記反射鏡を支持する保持枠を移動させ、該反射鏡の傾きを調整するミラー移動機構と、を有する近接露光装置を用いて、前記光源からの露光光を前記マスクを介して前記ワークに照射して前記マスクのパターンを前記ワークに転写する近接露光方法であって、
    前記アライメントカメラにより観測される前記ワーク側のアライメントマークと、前記マスク側のアライメントマークとでアライメント調整する工程と、
    前記マスク側のアライメントマークと前記ワーク側のアライメントマークとの各位置でのずれ量に基づいて、平均ずれ量を算出し、該平均ずれ量に基づいて前記ミラー移動機構によって前記反射鏡の傾きを変更すると共に、前記各位置でのずれ量と前記平均ずれ量との差分に基づいて前記ミラー曲げ機構によって前記反射鏡の曲率を補正する工程と、
    を備えることを特徴とする近接露光方法。
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