JP6762339B2 - 端子の圧着方法及び圧着構造 - Google Patents

Description

本発明は、端子の圧着方法及び圧着構造に関する。

端子を電線に圧着させる技術として、例えば、断面六角形を二等分した形状の凹部を有する一対のダイスを相互に突き合わせることで、電線を挿入した円筒状の端子を断面六角形状に加締めて圧着する技術が知られている（例えば、特許文献１，２参照）。

特開２０００−２１５４３号公報 特開２０１１−１７１０５７号公報

上記の圧着技術では、各ダイスの対向位置に設けられた押圧突起を端子に食い込ませて電線との圧着力を高めている。しかし、端子の加締め部分にフランジ部が形成されていると、押圧突起の食い込み箇所と剛性の高いフランジ部との間に大きな引張力が付与されてクラックなどのダメージが発生し、性能や品質が低下するおそれがあった。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クラックなどのダメージを抑えつつ端子を強固に加締めて電線に圧着させることが可能な端子の圧着方法及び圧着構造を提供することにある。

前述した目的を達成するために、本発明に係る端子の圧着方法は、下記（１）〜（４）を特徴としている。
（１） 外周へ張り出すフランジ部を有する端子の円筒状の固定筒部を電線の端部に被せ、前記固定筒部に一対のダイスを突き合わせて前記固定筒部を加締めて圧着する端子の圧着方法であって、
前記フランジ部は、前記固定筒部から径方向外方へ延びる環状のフランジ板部と、前記フランジ板部の外縁から後端側へ延びる筒状の係合筒部と、を有し、
前記フランジ板部及び前記係合筒部に、前記係合筒部の延出端から前記フランジ板部の内縁までに亘って連続して径方向に沿って延びるスリットからなる少なくとも一つの切欠き部を設け、
前記ダイスに押圧突起を設け、
前記固定筒部を加締める際に、前記固定筒部に前記押圧突起を食い込ませて圧着凹部を形成する
ことを特徴とする端子の圧着方法。
（２） 前記固定筒部を加締める際に、前記切欠き部を前記押圧突起の近傍に配置させる
ことを特徴とする（１）に記載の端子の圧着方法。
（３） 前記フランジ部に複数の前記切欠き部を周方向へ間隔をあけて設ける
ことを特徴とする（１）または（２）に記載の端子の圧着方法。
（４） 前記電線は、編組からなるシールド導体を有し、
前記端子は、前記電線が挿通される圧着筒部を有するとともに、前記固定筒部を有する筒状の固定部材を備え、
前記シールド導体を折り返して前記圧着筒部と前記固定部材の前記固定筒部との間に配置させた状態で前記ダイスによって前記固定筒部を加締める
ことを特徴とする（１）から（３）のいずれか一項に記載の端子の圧着方法。

上記（１）の構成の端子の圧着方法によれば、ダイスによって固定筒部を加締める際に、押圧突起を固定筒部に食い込ませて圧着凹部を形成することで、電線への圧着力を高めることができる。このとき、端子の加締め部分である固定筒部の近くに剛性の高いフランジ部が形成されていると、固定筒部における押圧突起の食い込み箇所とフランジ部との間に大きな引張力が付与される。しかし、径方向に沿う少なくとも一つの切欠き部をフランジ部に設けるので、切欠き部が開くように変形することで加締め時に生じる引張力が吸収されて低減される。したがって、固定筒部にクラックなどのダメージが発生するのを抑制でき、良好な性能及び品質を確保しつつ高い圧着力で電線に端子を圧着させることができる。
上記（２）の構成の端子の圧着方法によれば、切欠き部による加締め時に生じる引張力の低減効果を高めることができる。
上記（３）の構成の端子の圧着方法によれば、切欠き部による加締め時に生じる引張力の低減効果を周方向にわたって高めることができる。
上記（４）に記載の端子の圧着方法によれば、固定部材の固定筒部へのダメージを抑えて良好なシールド効果を得ることができる。

また、上述した目的を達成するために、本発明に係る端子の圧着構造は、下記（５）〜（８）を特徴としている。
（５） 外周へ張り出すフランジ部を有する端子の円筒状の固定筒部が電線の端部に被せられ、前記固定筒部が加締められて圧着された端子の圧着構造であって、
前記フランジ部は、前記固定筒部から径方向外方へ延びる環状のフランジ板部と、前記フランジ板部の外縁から後端側へ延びる筒状の係合筒部と、を有し、
前記フランジ板部及び前記係合筒部に、前記係合筒部の延出端から前記フランジ板部の内縁までに亘って連続して径方向に沿って延びるスリットからなる少なくとも一つの切欠き部が設けられ、
加締められた前記固定筒部に、圧着凹部が形成されている
ことを特徴とする端子の圧着構造。
（６） 前記切欠き部の近傍に前記圧着凹部が形成されている
ことを特徴とする（５）に記載の端子の圧着構造。
（７） 前記フランジ部に複数の前記切欠き部が周方向へ間隔をあけて設けられている
ことを特徴とする（５）または（６）に記載の端子の圧着構造。
（８） 前記電線は、編組からなるシールド導体を有し、
前記端子は、前記電線が挿通された圧着筒部を有するとともに、前記固定筒部を有する筒状の固定部材を備え、
前記シールド導体が折り返されて前記圧着筒部と前記固定部材の前記固定筒部との間に配置された状態で前記固定筒部が加締められている
ことを特徴とする（５）から（７）のいずれか一項に記載の端子の圧着構造。

上記（５）の構成の端子の圧着構造によれば、圧着凹部が形成されて加締め部分の圧着力が高められている。また、フランジ部に少なくとも一つの切欠き部が径方向に沿って設けられているので、圧着凹部が形成された際に切欠き部が開くように変形されることで加締め時に生じる引張力が吸収されて低減される。したがって、高い圧着力で電線に端子が圧着され、しかも、固定筒部にクラックなどのダメージがなく良好な性能及び品質が確保された圧着構造を提供できる。
上記（６）の構成の端子の圧着構造によれば、圧着凹部を形成する際に生じる引張力が切欠き部によって低減された良好な性能及び品質の圧着構造を提供できる。
上記（７）の構成の端子の圧着構造によれば、圧着凹部を形成する際に生じる引張力が複数の切欠き部によって周方向にわたって低減された良好な性能及び品質の圧着構造を提供できる。
上記（８）に記載の端子の圧着構造によれば、固定部材の固定筒部へのダメージが抑えられて良好なシールド効果が得られた圧着構造を提供できる。

本発明によれば、クラックなどのダメージを抑えつつ端子を強固に加締めて電線に圧着させることが可能な端子の圧着方法及び圧着構造を提供できる。

以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態（以下、「実施形態」という。）を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。

図１は、本実施形態に係る端子の圧着構造を説明する端子が圧着された電線の端部の斜視図である。 図２は、本実施形態に係る端子の圧着構造を説明する端子が圧着された電線の軸線に沿う断面図である。 図３は、図２におけるＡ−Ａ断面図である。 図４は、固定部材の斜視図である。 図５は、電線の端部への端子の装着手順を説明する図であって、図５（ａ）〜図５（ｃ）は、それぞれ電線の端部の斜視図である。 図６は、電線の端部への端子の圧着工程を説明する図であって、図６（ａ）及び図６（ｂ）は、それぞれ電線の端部の斜視図である。 図７は、電線の端部へ端子を圧着するダイスを説明する図であって、図７（ａ）はダイスの斜視図、図７（ｂ）は、一対のダイスによる電線の圧着箇所の概略構成図である。

以下、本発明に係る実施の形態に係る端子の圧着方法及び圧着構造を、図面を参照して説明する。
図１は、本実施形態に係る端子の圧着構造を説明する端子が圧着された電線の端部の斜視図である。図２は、本実施形態に係る端子の圧着構造を説明する端子が圧着された電線の軸線に沿う断面図である。図３は、図２におけるＡ−Ａ断面図である。

図１〜図３に示すように、本実施形態に係る圧着構造は、電線１０に端子２０を圧着して固定した構造である。端子２０は、固定部材３０を備えており、この固定部材３０を介して電線１０に圧着固定される。

電線１０は、中心導体１１と、絶縁体１２と、シールド導体１３と、外被１４とを備えた同軸ケーブルからなるシールド電線である。中心導体１１は、例えば、銅または銅合金からなる素線を撚り合わせた撚線からなる。絶縁体１２は、絶縁性を有する樹脂材料からなるもので、中心導体１１の周囲を覆うように設けられている。シールド導体１３は、例えば、銅または銅合金からなる素線を編み組した編組であり、絶縁体１２の周囲を覆うように設けられている。外被１４は、絶縁性を有する樹脂材料からなるもので、シールド導体１３の周囲を覆うように設けられている。

電線１０は、その端部において、中心導体１１及びシールド導体１３が露出されている。外被１４の端部には、端子２０が装着されている。端子２０が装着された部分には、外被１４から露出されたシールド導体１３が折り返されて被せられている。このシールド導体１３が折り返された部分には、固定部材３０が装着されている。固定部材３０は、電線１０の先端側から装着されている。

端子２０は、電線１０のシールド導体１３に電気的に接続されるシールド端子である。端子２０は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属板に対して、プレス加工することで形成されたもので、圧着筒部２１と、大径筒部２２と、段差部２５と、板状部２３とを有している。圧着筒部２１は、挿入された電線１０の端部に固定される。大径筒部２２は、圧着筒部２１よりも大径に形成されており、圧着筒部２１の後端側に設けられている。段差部２５は、大径筒部２２よりも大径に形成されており、大径筒部２２の後端側に設けられている。板状部２３は、段差部２５の後端側で径方向外方へ張り出している。板状部２３には、その一部に、挿通孔２４を有する固定板部２６が設けられている。

固定部材３０は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属板に対して、プレス加工することで形成されたもので、固定筒部３１と、フランジ部３２とを有している。固定筒部３１は、シールド導体１３が被せられた端子２０の圧着筒部２１に固定されている。

図４は、固定部材の斜視図である。図４に示すように、加締める前の固定部材３０は、固定筒部３１が円筒状に形成されている。フランジ部３２は、円筒状に形成された固定筒部３１から径方向外方へ延び、フランジ板部３２ａと、このフランジ板部３２ａの外縁から後端側へ延びる係合筒部３２ｂとを有している。フランジ部３２を構成するフランジ板部３２ａ及び係合筒部３２ｂには、その周方向の複数箇所に、径方向に沿って延びるスリットからなる切欠き部３４が形成されている。本例では、フランジ部３２は、周方向の４箇所に等間隔で形成されている。

フランジ部３２の係合筒部３２ｂは、固定筒部３１よりも大径に形成されており、端子２０の大径筒部２２に、先端側から嵌め込まれる。これにより、大径筒部２２には、その外周に、段差部２５と固定部材３０のフランジ部３２とから環状凹部３５が形成されている。この環状凹部３５には、環状に形成されたシール部材（図示略）が収容される。

固定部材３０は、その固定筒部３１が端子２０の圧着筒部２１とともに断面六角形状に加締められている。これにより、電線１０には、その端部の外被１４の部分に、端子２０の圧着筒部２１、シールド導体１３及び固定部材３０の固定筒部３１が圧着されて固定されている。また、断面六角形状に加締められた固定部材３０の固定筒部３１は、その六面のうちの対向する二面に、圧着凹部３３が形成されている。

圧着凹部３３は、平面円形状に形成されている。また、圧着凹部３３は、電線１０の軸線に対して直交方向に沿う断面形状及び電線１０の軸線に沿う断面形状が円弧状に形成されている。つまり、この圧着凹部３３は、半球状に凹む凹部である。

電線１０の端部に設けられた端子２０は、インバータ、モータあるいはバッテリなどの導電性金属材料から形成されたケースに接続される。具体的には、端子２０は、ケースの取付孔に挿し込まれ、板状部２３の固定板部２６に形成された挿通孔２４へ挿し込んだネジをケースのネジ孔にねじ込むことで、ケースに対して電気的に接続された状態で固定される。

このように、ケースに端子２０を固定すると、電線１０のシールド導体１３がケースと電気的に接続され、シールド効果が得られる。したがって、電磁波等の外来ノイズによる影響が抑制され、かつ電線１０から電磁波等の輻射ノイズが外部に漏洩するのが抑制される。

次に、電線１０に端子２０を加締めて圧着させる圧着方法について説明する。
図５は、電線の端部への端子の装着手順を説明する図であって、図５（ａ）〜図５（ｃ）は、それぞれ電線の端部の斜視図である。図６は、電線の端部への端子の圧着工程を説明する図であって、図６（ａ）及び図６（ｂ）は、それぞれ電線の端部の斜視図である。図７は、電線の端部へ端子を圧着するダイスを説明する図であって、図７（ａ）はダイスの斜視図、図７（ｂ）は、一対のダイスによる電線の圧着箇所の概略構成図である。

図５（ａ）に示すように、電線１０の端部に、圧着筒部２１が円筒形状とされている端子２０を挿通させる。図５（ｂ）に示すように、電線１０を端末処理することで、シールド導体１３を露出させる。図５（ｃ）に示すように、シールド導体１３を広げ、端子２０の圧着筒部２１の外周を覆うように、シールド導体１３を折り返す。

図６（ａ）に示すように、電線１０の端部から固定筒部３１が円筒形状とされている固定部材３０を挿嵌し、シールド導体１３が被せられた圧着筒部２１に固定部材３０の固定筒部３１を嵌め込む。図６（ｂ）に示すように、固定部材３０の固定筒部３１が嵌め込まれた端子２０の圧着筒部２１を、一対のダイス４０を突き合わせて加締める。

図７（ａ）及び図７（ｂ）に示すように、ダイス４０は、互いの突き合わせ側に、六角形を二等分した台形状の加締め凹部４１を有している。つまり、ダイス４０を突き合わせることで、各ダイス４０の加締め凹部４１からなる六角形状の加締め空間部が形成される。

それぞれのダイス４０の加締め凹部４１を形成する底部４１ａには、押圧突起４２が形成されている。この押圧突起４２は、平面円形状に形成されている。この押圧突起４２は、電線１０の軸線に対して直交方向に沿う断面形状及び電線１０の軸線に沿う断面形状が円弧状に形成されている。つまり、この押圧突起４２は、半球状に突出する突起である。

固定部材３０の固定筒部３１が嵌め込まれた圧着筒部２１を介して一対のダイス４０を突き合わせると、固定筒部３１及び圧着筒部２１がシールド導体１３を介してダイス４０の加締め凹部４１によって加締められ、六角形状に形成される。これにより、電線１０の端部に端子２０が圧着固定され、電線１０のシールド導体１３が端子２０の圧着筒部２１と固定部材３０の固定筒部３１とで挟持され、端子２０とシールド導体１３とが電気的に接続される。また、それぞれのダイス４０の加締め凹部４１の底部４１ａに形成された押圧突起４２が固定筒部３１に食い込まされて圧着凹部３３が形成され、圧着箇所における圧着力が高められる。

ところで、ダイス４０によって端子２０を電線１０に圧着する際に、押圧突起４２が固定部材３０の固定筒部３１に食い込むと、この押圧突起４２の食い込み箇所及びその周辺部分が押圧方向へ引き込まれる。すると、固定部材３０の固定筒部３１と、この固定筒部３１に一体に形成されている剛性の高いフランジ部３２との間に大きな引張力が生じ、クラックなどのダメージが発生するおそれがある。このように、端子２０の構成部品にクラックなどのダメージが発生すると、ダイス４０によって端子２０を加締める際のクランプハイト等の位置管理が困難となったり耐食性が低下し、シールド効果の低減や外観の劣化を招き、性能や品質が低下する。

これに対して、本実施形態に係る端子の圧着方法及び圧着構造によれば、径方向に沿う切欠き部３４をフランジ部３２に設けるので、切欠き部３４が開くように変形することで加締め時に生じる引張力が吸収されて低減される。したがって、固定筒部３１にクラックなどのダメージが発生するのを抑制でき、良好な性能及び品質を確保しつつ高い圧着力で電線１０に端子２０を圧着させることができる。これにより、固定部材３０の固定筒部３１へのダメージを抑えて良好なシールド効果を得ることができる。

また、固定筒部３１を加締める際に、切欠き部３４を押圧突起４２の近傍に配置させるので、切欠き部３４による加締め時に生じる引張力の低減効果を高めることができる。

しかも、フランジ部３２に複数の切欠き部３４を周方向へ間隔をあけて設けるので、切欠き部３４による加締め時に生じる引張力の低減効果を周方向にわたって高めることができる。

尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。

例えば、上記実施形態では、シールドケーブルからなる電線１０のシールド導体１３を折り返して圧着筒部２１と固定部材３０の固定筒部３１との間に配置させた状態で、固定筒部３１を加締めたが、固定部材３０を用いずに加締める場合に限定されない。具体的には、本発明は、導体を外被で被覆した電線に対して、その端部で露出させた導体に固定筒部を有する端子を装着し、端子の固定筒部を加締めて圧着する場合にも適用可能である。

ここで、上述した本発明に係る端子の圧着方法及び圧着構造の実施形態の特徴をそれぞれ以下［１］〜［８］に簡潔に纏めて列記する。
［１］ 外周へ張り出すフランジ部（３２）を有する端子（２０）の円筒状の固定筒部（３１）を電線（１０）の端部に被せ、前記固定筒部（３１）に一対のダイス（４０）を突き合わせて前記固定筒部（３１）を加締めて圧着する端子の圧着方法であって、
前記フランジ部（３２）に、少なくとも一つの切欠き部（３４）を径方向に沿って設け、
前記ダイス（４０）に押圧突起（４２）を設け、
前記固定筒部（３１）を加締める際に、前記固定筒部（３１）に前記押圧突起（４２）を食い込ませて圧着凹部（３３）を形成する
ことを特徴とする端子の圧着方法。
［２］ 前記固定筒部（３１）を加締める際に、前記切欠き部（３４）を前記押圧突起（４２）の近傍に配置させる
ことを特徴とする［１］に記載の端子の圧着方法。
［３］ 前記フランジ部（３２）に複数の前記切欠き部（３４）を周方向へ間隔をあけて設ける
ことを特徴とする［１］または［２］に記載の端子の圧着方法。
［４］ 前記電線（１０）は、編組からなるシールド導体（１３）を有し、
前記端子（２０）は、前記電線（１０）が挿通される圧着筒部（２１）を有するとともに、前記固定筒部（３１）を有する筒状の固定部材（３０）を備え、
前記シールド導体（１３）を折り返して前記圧着筒部（２１）と前記固定部材（３０）の前記固定筒部（３１）との間に配置させた状態で前記ダイス（４０）によって前記固定筒部（３１）を加締める
ことを特徴とする［１］から［３］のいずれか一つに記載の端子の圧着方法。
［５］ 外周へ張り出すフランジ部（３２）を有する端子（２０）の円筒状の固定筒部（３１）が電線（１０）の端部に被せられ、前記固定筒部（３１）が加締められて圧着された端子の圧着構造であって、
前記フランジ部（３２）に、少なくとも一つの切欠き部（３４）が径方向に沿って設けられ、
加締められた前記固定筒部（３１）に、圧着凹部（３３）が形成されている
ことを特徴とする端子の圧着構造。
［６］ 前記切欠き部（３４）の近傍に前記圧着凹部（３３）が形成されている
ことを特徴とする［５］に記載の端子の圧着構造。
［７］ 前記フランジ部（３２）に複数の前記切欠き部（３４）が周方向へ間隔をあけて設けられている
ことを特徴とする［５］または［６］に記載の端子の圧着構造。
［８］ 前記電線（１０）は、編組からなるシールド導体（１３）を有し、
前記端子（２０）は、前記電線（１０）が挿通された圧着筒部（２１）を有するとともに、前記固定筒部（３１）を有する筒状の固定部材（３０）を備え、
前記シールド導体（１３）が折り返されて前記圧着筒部（２１）と前記固定部材（３０）の前記固定筒部（３１）との間に配置された状態で前記固定筒部（３１）が加締められている
ことを特徴とする［５］から［７］のいずれか一つに記載の端子の圧着構造。

１０：電線
１３：シールド導体
２１：圧着筒部
３０：固定部材
３１：固定筒部
３２：フランジ部
３３：圧着凹部
３４：切欠き部
４０：ダイス
４２：押圧突起

Claims (8)

1. 外周へ張り出すフランジ部を有する端子の円筒状の固定筒部を電線の端部に被せ、前記固定筒部に一対のダイスを突き合わせて前記固定筒部を加締めて圧着する端子の圧着方法であって、
   前記フランジ部は、前記固定筒部から径方向外方へ延びる環状のフランジ板部と、前記フランジ板部の外縁から後端側へ延びる筒状の係合筒部と、を有し、
   前記フランジ板部及び前記係合筒部に、前記係合筒部の延出端から前記フランジ板部の内縁までに亘って連続して径方向に沿って延びるスリットからなる少なくとも一つの切欠き部を設け、
   前記ダイスに押圧突起を設け、
   前記固定筒部を加締める際に、前記固定筒部に前記押圧突起を食い込ませて圧着凹部を形成する
   ことを特徴とする端子の圧着方法。
2. 前記固定筒部を加締める際に、前記切欠き部を前記押圧突起の近傍に配置させる
   ことを特徴とする請求項１に記載の端子の圧着方法。
3. 前記フランジ部に複数の前記切欠き部を周方向へ間隔をあけて設ける
   ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の端子の圧着方法。
4. 前記電線は、編組からなるシールド導体を有し、
   前記端子は、前記電線が挿通される圧着筒部を有するとともに、前記固定筒部を有する筒状の固定部材を備え、
   前記シールド導体を折り返して前記圧着筒部と前記固定部材の前記固定筒部との間に配置させた状態で前記ダイスによって前記固定筒部を加締める
   ことを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の端子の圧着方法。
5. 外周へ張り出すフランジ部を有する端子の円筒状の固定筒部が電線の端部に被せられ、前記固定筒部が加締められて圧着された端子の圧着構造であって、
   前記フランジ部は、前記固定筒部から径方向外方へ延びる環状のフランジ板部と、前記フランジ板部の外縁から後端側へ延びる筒状の係合筒部と、を有し、
   前記フランジ板部及び前記係合筒部に、前記係合筒部の延出端から前記フランジ板部の内縁までに亘って連続して径方向に沿って延びるスリットからなる少なくとも一つの切欠き部が設けられ、
   加締められた前記固定筒部に、圧着凹部が形成されている
   ことを特徴とする端子の圧着構造。
6. 前記切欠き部の近傍に前記圧着凹部が形成されている
   ことを特徴とする請求項５に記載の端子の圧着構造。
7. 前記フランジ部に複数の前記切欠き部が周方向へ間隔をあけて設けられている
   ことを特徴とする請求項５または請求項６に記載の端子の圧着構造。
8. 前記電線は、編組からなるシールド導体を有し、
   前記端子は、前記電線が挿通された圧着筒部を有するとともに、前記固定筒部を有する筒状の固定部材を備え、
   前記シールド導体が折り返されて前記圧着筒部と前記固定部材の前記固定筒部との間に配置された状態で前記固定筒部が加締められている
   ことを特徴とする請求項５から請求項７のいずれか一項に記載の端子の圧着構造。