JP6761743B2 - 結晶成長用基板、窒化物結晶基板および窒化物結晶基板の製造方法 - Google Patents
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Description
結晶の気相成長に用いられる結晶成長用基板であって、
III族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板が、それらの主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置されてなり、
複数の前記種結晶基板のうち、少なくとも前記結晶成長用基板の周縁部以外の部分を構成する基板は、平面形状が正六角形である主面を有し、
前記種結晶基板を組み合わせたハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板、およびその関連技術が提供される。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、以下に示すステップ1〜5を実施することで、窒化物結晶基板として、窒化ガリウム(GaN)の結晶からなる結晶基板(以下、GaN基板ともいう)を製造する例について説明する。
本実施形態では、GaN基板を製造する際、図2(a)に平面視を例示するような円板状の外形を有する結晶成長用基板20(以下、基板20と略す)を用いる。そこで本ステップでは、まず、基板20を構成する種結晶基板10(以下、基板10と略す)を作製する際に用いられるベース材料として、図1(a)に実線で外形を示すようなGaN結晶からなる小径種基板(結晶基板、材料基板)5(以下、基板5と略す)を複数枚用意する。基板5は、作製しようとする基板10よりも大きな外径を有する円形の基板であって、例えば、サファイア基板等の下地基板上にGaN結晶をエピタキシャル成長させ、成長させた結晶を下地基板から切り出してその表面を研磨すること等により作製することができる。GaN結晶は、気相成長法や液相成長法を問わず、公知の手法を用いて成長させることができる。現在の技術水準では、直径2インチ程度のものであれば、その主面(結晶成長の下地面)内におけるオフ角のばらつき、すなわち、オフ角の最大値と最小値との差が、例えば0.3°以内と比較的小さく、また、欠陥密度や不純物濃度の少ない良質な基板を、比較的安価に得ることができる。ここでオフ角とは、基板5の主面の法線方向と、基板5を構成するGaN結晶の主軸方向(主面に最も近い低指数面の法線方向)と、のなす角をいう。
基板10を複数枚取得したら、ステップ2を行う。本ステップでは、GaN結晶からなる複数の基板10を、それらの主面が互いに平行となり、また、それらの側面が互いに当接するように、すなわち、隣接する基板10の側面同士が当接(対向)するように、平面状に、また、円板状に配置(平面充填)する。
接着剤11が固化し、組み立て基板13の作製が完了したら、図5に示すHVPE装置200を用い、平面状に配置させた複数の基板10の表面上に、第1結晶膜(接合用薄膜)としてのGaN結晶膜14を成長させる。
成膜温度(組み立て基板13の温度):980〜1100℃、好ましくは、1050〜1100℃
成膜圧力(成膜室201内の圧力):90〜105kPa、好ましくは、90〜95kPa
GaClガスの分圧:1.5〜15kPa
NH3ガスの分圧/GaClガスの分圧:2〜6
N2ガスの流量/H2ガスの流量:1〜20
GaN結晶膜14の成長が完了し、隣接する基板10が互いに接合された状態となったら、成膜室201内へNH3ガス、N2ガスを供給し、成膜室201内を排気した状態で、ガス生成器233a内へのHClガス、成膜室201内へのH2ガスの供給、ヒータ207による加熱をそれぞれ停止する。そして、成膜室201内の温度が500℃以下となったらNH3ガスの供給を停止し、その後、成膜室201内の雰囲気をN2ガスへ置換して大気圧に復帰させるとともに、成膜室201内を搬出可能な温度にまで低下させた後、成膜室201内から組み立て基板13を搬出する。
本ステップでは、図5に示すHVPE装置200を用い、ステップ3と同様の処理手順により、自立した状態の基板20の主面上に、第2結晶膜(本格成長膜)としてのGaN結晶膜21を成長させる。図7(a)に、基板20の主面、すなわち、GaN結晶膜14の表面上に、気相成長法によりGaN結晶膜21が厚く形成された様子を示す。
成膜温度(基板20の温度):980〜1100℃
成膜圧力(成膜室201内の圧力):90〜105kPa、好ましくは、90〜95kPa
GaClガスの分圧:1.5〜15kPa
NH3ガスの分圧/GaClガスの分圧:4〜20
N2ガスの流量/H2ガスの流量:0〜1
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
結晶の気相成長に用いられる結晶成長用基板であって、
III族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板が、それらの主面が互いに平行となり、隣接する前記種結晶基板の側面同士が当接するように円板状に配置されてなり、
複数の前記種結晶基板のうち、少なくとも前記結晶成長用基板の周縁部(円弧部)以外の部分を構成する基板は、平面形状が正六角形である主面を有し、
前記種結晶基板を組み合わせたハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板が提供される。
好ましくは、付記1に記載の基板であって、
前記ハニカムパターンは、前記結晶成長用基板を同様に回転させたとき、3回以上の対称性、より好ましくは、6回の対称性を有する。
好ましくは、付記1又は2に記載の基板であって、
前記種結晶基板の側面のうち、隣接する種結晶基板の側面と当接する全ての面がM面を除く面であり、かつ、互いに同一方位の面(等価な面)である。
好ましくは、付記3に記載の基板であって、
前記種結晶基板の側面のうち、隣接する種結晶基板の側面と当接する全ての面がa面である。
好ましくは、付記1〜4のいずれかに記載の基板であって、
前記種結晶基板は、前記種結晶基板よりも大きな外径を有する材料基板が加工されてなり、
前記種結晶基板の側面は、前記材料基板の裏面にスクライブ溝を形成する際に生じた融解面或いは切削面と、前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させる際に前記融解面或いは前記切削面よりも前記種結晶基板の主面に近い側に生じた劈開面と、を有し、
隣接する前記種結晶基板は、それらの側面のうち少なくとも前記劈開面が当接するように配置されている。
好ましくは、付記1〜5のいずれかに記載の基板であって、
前記種結晶基板が、接着剤を介して保持板上に固定されており、
前記保持板の表層が、前記種結晶基板と前記保持板とを分離させる際に犠牲層として剥離するよう構成されている。
好ましくは、付記6に記載の基板であって、
前記保持板が、パイロリティックグラファイト及びパイロリティックボロンナイトライドのうちいずれか、または、等方性黒鉛、Si、石英およびSiCのいずれかからなる平板の表面をパイロリティックグラファイト又はパイロリティックボロンナイトライドにより被覆した複合材料からなる。
好ましくは、付記6〜7のいずれかに記載の基板であって、
前記保持板の線膨張係数が、前記種結晶基板の線膨張係数と同等或いはそれより小さい。
好ましくは、付記6〜8のいずれかに記載の基板であって、
前記接着剤が、前記種結晶基板上に成長させる結晶の成長温度よりも低い温度にて固化し、かつ、前記結晶の成長温度および成長雰囲気に耐える材料からなる。
好ましくは、付記6〜9のいずれかに記載の基板であって、
前記接着剤の線膨張係数が、前記種結晶基板の線膨張係数と同等である。
好ましくは、付記6〜10のいずれかに記載の基板であって、
前記接着剤が、耐熱性セラミックスと無機ポリマとを主成分とする材料からなる。また好ましくは、前記接着剤が、ジルコニア又はシリカのうち少なくともいずれかを主成分する材料からなる。
好ましくは、付記6〜11のいずれかに記載の基板であって、
前記接着剤が、前記種結晶基板の裏面のうち周縁部を除く領域、より好ましくは中央部にのみ塗布されている。
好ましくは、付記6〜12のいずれかに記載の基板であって、
前記接着剤の量が、前記結晶成長用基板上に結晶を成長させる際には、前記保持板上への前記種結晶基板の固定および位置ずれをそれぞれ防止することが可能な量であって、かつ、前記結晶成長用基板上への結晶成長後、前記結晶成長用基板の線膨張係数と前記保持板の線膨張係数との差に起因して降温時の前記結晶成長用基板に対して応力が加わった際には、固化した状態の前記接着剤が破断或いは剥離するような量である。
好ましくは、付記6〜13のいずれかに記載の基板であって、
前記保持板の主面に、前記種結晶基板を前記保持板の主面上に接着する際に余分な前記接着剤を逃がす凹溝が設けられている。
本発明の他の態様によれば、
III族窒化物結晶からなる結晶膜を有し、結晶の気相成長に用いられる結晶成長用基板であって、
円板状に構成されており、
前記結晶膜は、前記結晶膜における平均的な欠陥密度(或いは内部歪み)よりも大きな欠陥密度(内部歪み)を有する高欠陥領域(高歪み領域)を有し、
前記高欠陥領域は、平面形状が正六角形である輪郭形状を組み合わせたハニカムパターンを構成しており、
前記ハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板が提供される。
結晶の気相成長に用いられる基板であって、
主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置されたIII族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板と、
前記種結晶基板上に成長させた結晶膜と、を有し、
前記結晶膜は、前記種結晶基板の接合部の影響を受けることで、前記結晶膜における平均的な欠陥密度(或いは内部歪み)よりも大きな欠陥密度(内部歪み)を有する高欠陥領域(高歪み領域)を有し、
前記高欠陥領域は、複数の前記種結晶基板のうち、少なくとも周縁部以外の部分を構成する基板の主面が正六角形の平面形状を有することでハニカムパターンを構成しており、前記ハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板が提供される。
好ましくは、付記15に記載の基板であって、
100mm以上の外径を有し、自立可能に構成されている。
好ましくは、付記15又は16に記載の基板であって、
前記種結晶基板の裏面の周縁部、より好ましくは中央部に、接着剤或いは保持板の残留成分が付着した痕跡を有する。
本発明のさらに他の態様によれば、
III族窒化物結晶からなる窒化物結晶基板であって、
円板状に構成されており、
前記窒化物結晶基板は、前記窒化物結晶基板における平均的な欠陥密度(或いは内部歪み)よりも大きな欠陥密度(内部歪み)を有する高欠陥領域(高歪み領域)を有し、
前記高欠陥領域は、平面形状が正六角形である輪郭形状を組み合わせたハニカムパターンを構成しており、
前記ハニカムパターンは、前記窒化物結晶基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記窒化物結晶基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する窒化物結晶基板が提供される。
付記1〜17のいずれかに記載の結晶成長用基板上に成長させたIII族窒化物結晶からなる窒化物結晶基板であって、
前記窒化物結晶基板は円板状に構成されており、
前記窒化物結晶基板は、前記種結晶基板の接合部の影響を受けることで、前記窒化物結晶基板における平均的な欠陥密度(或いは内部歪み)よりも大きな欠陥密度(内部歪み)を有する高欠陥領域(高歪み領域)を有し、
前記高欠陥領域は、複数の前記種結晶基板のうち少なくとも周縁部以外の部分を構成する基板の主面が正六角形の平面形状を有することでハニカムパターンを構成しており、
前記ハニカムパターンは、前記窒化物結晶基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記窒化物結晶基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する窒化物結晶基板が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
III族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板を、それらの主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置する工程を経ることで、結晶の気相成長に用いる結晶成長用基板を作製する工程(ステップ1〜4)と、
加熱された前記結晶成長用基板上に原料および窒化剤を供給して結晶膜を成長させる本格成長工程(ステップ5)と、を有し、
前記結晶成長用基板を作製する工程では、
複数の前記種結晶基板のうち少なくとも前記結晶成長用基板の周縁部以外の部分を構成する基板として、主面の平面形状が正六角形である基板を用い、
前記種結晶基板を組み合わせたハニカムパターンを、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する形状とする窒化物結晶基板の製造方法が提供される。
好ましくは、付記19に記載の方法であって、
前記結晶成長用基板を作製する工程は、
前記複数の種結晶基板が接着剤を介して保持板上に接着されてなる組み立て基板を用意する工程(ステップ1,2)と、
前記保持板上に接着された前記種結晶基板上に原料および窒化剤を供給して結晶膜を成長させ、隣接する種結晶基板を前記結晶膜により接合する接合工程(ステップ3)と、
隣接する前記種結晶基板が前記結晶膜により接合されてなる前記結晶成長用基板を自立させる工程(ステップ4)と、を有し、
前記結晶成長用基板を自立させる工程では、前記保持板のうちその表層を剥離させることで、前記結晶成長用基板と前記保持板とを分離させる。
好ましくは、付記20に記載の方法であって、
前記保持板として、前記種結晶基板の線膨張係数と同等或いはそれより小さい線膨張係数を有する材料を用いる。また、好ましくは、前記保持板として、パイロリティックグラファイト及びパイロリティックボロンナイトライドのうちいずれか、または、等方性黒鉛、Si、石英およびSiCのいずれかからなる平板の表面をパイロリティックグラファイト又はパイロリティックボロンナイトライドにより被覆した複合材料を用いる。
好ましくは、付記20又は21に記載の方法であって、
前記組み立て基板を用意する工程は、前記複数の種結晶基板を、前記接着剤を介して前記保持板上に配置し、前記接着剤を乾燥させて固化させる工程を有し、
前記接合工程では、前記接着剤が固化した状態の前記組み立て基板を気相成長装置内へ投入し、結晶成長を行う。
好ましくは、付記22に記載の方法であって、
前記接着剤として、前記種結晶基板上に成長させる結晶の成長温度よりも低い温度にて固化し、かつ、前記結晶の成長温度および成長雰囲気に耐える材料を用いる。また好ましくは、前記接着剤として、前記種結晶基板の線膨張係数と同等の線膨張係数を有する材料を用いる。また好ましくは、前記接着剤として、耐熱性セラミックスと無機ポリマとを主成分とする材料であって、例えばジルコニア又はシリカのうち少なくともいずれかを主成分とする材料を用いる。
好ましくは、付記22又は23に記載の方法であって、
前記接着剤を、前記種結晶基板の裏面のうち周縁部を除く領域、より好ましくは中央部にのみ塗布する。
好ましくは、付記20〜22のいずれかに記載の方法であって、
前記組み立て基板を用意する工程では、
前記種結晶基板が材料取りされる材料基板に対し、前記種結晶基板の主面とは反対側の裏面側からレーザ光を照射することで、前記材料基板の前記裏面側にスクライブ溝を形成する工程と、
前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させて前記種結晶基板を取得する工程と、を実施する。
好ましくは、付記25に記載の方法であって
M面以外の面で劈開させる場合、前記スクライブ溝の深さを、前記材料基板の厚さTの60%以上90%以下の範囲内の深さとする。また好ましくは、M面で劈開させる場合、前記スクライブ溝の深さを、前記材料基板の厚さTの20%以上60%以下の範囲内の深さとする。
好ましくは付記19〜26のいずれかに記載の方法であって、
前記本格成長工程では、自立状態となった前記結晶用基板をサセプタ上に直接載置して加熱する。
好ましくは、付記20〜27のいずれかに記載の方法であって、
前記接合工程では、前記種結晶基板の沿面方向に向けた結晶成長が、前記本格成長工程における前記種結晶基板の沿面方向に向けた結晶成長よりも活発となり、
前記本格成長工程では、前記種結晶基板の主面方向に向けた結晶成長が、前記接合工程における前記種結晶基板の主面方向に向けた結晶成長よりも活発となるように、前記接合工程と前記本格成長工程とで処理条件を異ならせる。
好ましくは、付記28に記載の方法であって、
前記本格成長工程でのN2ガスの分圧のH2ガスの分圧に対する比率を、前記接合工程でのN2ガスの分圧のH2ガスの分圧に対する比率よりも小さくする。
好ましくは、付記28または29に記載の方法であって、
前記本格成長工程における成膜温度を、前記接合工程における成膜温度よりも低くする。
好ましくは、付記28〜31のいずれかに記載の方法であって、
前記本格成長工程における窒化剤の供給流量の原料ガスの供給流量に対する比率を、前記接合工程における窒化剤の供給流量の原料ガスの供給流量に対する比率よりも大きくする。
20 結晶成長用基板
30 GaN基板(窒化物結晶基板)
Claims (18)
- 結晶の気相成長に用いられる結晶成長用基板であって、
III族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板が、それらの主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置されてなり、
前記種結晶基板は、前記種結晶基板よりも大きな外径を有する材料基板が加工されてなり、
前記種結晶基板は、前記材料基板の裏面にスクライブ溝を形成する際に生じた融解面或いは切削面と、前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させた際に前記融解面或いは前記切削面よりも前記種結晶基板の主面に近い側に生じた劈開面と、を有する側面を有し、
複数の前記種結晶基板のうち、少なくとも前記結晶成長用基板の周縁部以外の部分を構成する基板は、平面形状が正六角形である主面を有し、
隣接する前記種結晶基板は、それらの側面のうち少なくとも前記劈開面が互いに当接するように配置され、
前記種結晶基板を組み合わせたハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板。 - 前記ハニカムパターンは、前記軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、3回以上の対称性を有する請求項1に記載の結晶成長用基板。
- 前記種結晶基板の側面のうち、隣接する種結晶基板の側面と当接する全ての面がM面を除く面であり、かつ、互いに同一方位の面である請求項1又は2に記載の結晶成長用基板。
- 前記種結晶基板の側面のうち、隣接する種結晶基板の側面と当接する全ての面がa面である請求項3に記載の結晶成長用基板。
- 前記種結晶基板が、接着剤を介して保持板上に固定されており、
前記保持板の表層が、前記種結晶基板と前記保持板とを分離させる際に犠牲層として剥離するよう構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。 - 前記保持板が、パイロリティックグラファイト、または、等方性黒鉛、Si、石英およびSiCのいずれかからなる平板の表面をパイロリティックグラファイトにより被覆した複合材料からなる請求項5に記載の結晶成長用基板。
- 前記保持板の線膨張係数が、前記種結晶基板の線膨張係数と同等或いはそれより小さい請求項5又は6に記載の結晶成長用基板。
- 前記接着剤が、前記種結晶基板上に成長させる結晶の成長温度よりも低い温度にて固化し、かつ、前記結晶の成長温度および成長雰囲気に耐える材料からなる請求項5〜7のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 前記接着剤の線膨張係数が、前記種結晶基板の線膨張係数と同等である請求項5〜8のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 前記接着剤が、耐熱性セラミックスと無機ポリマとを主成分とする材料からなる請求項5〜9のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 前記接着剤が、前記種結晶基板の裏面のうち周縁部を除く領域にのみ塗布されている請求項5〜10のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 前記接着剤の量が、前記結晶成長用基板上に結晶を成長させる際には、前記保持板上への前記種結晶基板の固定および位置ずれをそれぞれ防止することが可能な量であって、かつ、前記結晶成長用基板上への結晶成長後、前記結晶成長用基板の線膨張係数と前記保持板の線膨張係数との差に起因して降温時の前記結晶成長用基板に対して応力が加わった際には、固化した状態の前記接着剤が破断或いは剥離するような量である請求項5〜11のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 前記保持板の主面に、前記種結晶基板を前記保持板の主面上に接着する際に余分な前記接着剤を逃がす凹溝が設けられている請求項5〜12のいずれか1項に記載の結晶成長用基板。
- 結晶の気相成長に用いられる結晶成長用基板であって、
主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置されたIII族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板と、
前記種結晶基板上に成長させた結晶膜と、を有し、
前記種結晶基板は、前記種結晶基板よりも大きな外径を有する材料基板が加工されてなり、
前記種結晶基板の側面は、前記材料基板の裏面にスクライブ溝を形成する際に生じた融解面或いは切削面と、前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させた際に前記融解面或いは前記切削面よりも前記種結晶基板の主面に近い側に生じた劈開面と、を有し、
隣接する前記種結晶基板は、それらの側面のうち少なくとも前記劈開面が互いに当接するように配置されており、
前記結晶膜は、前記種結晶基板の接合部の影響を受けることで、前記結晶膜における平均的な欠陥密度よりも大きな欠陥密度を有する高欠陥領域を有し、
前記高欠陥領域は、平面形状が正六角形である輪郭形状を組み合わせたハニカムパターンを構成しており、
前記ハニカムパターンは、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する結晶成長用基板。 - 100mm以上の外径を有し、自立可能に構成されている請求項14に記載の結晶成長用基板。
- 前記種結晶基板の裏面に、接着剤或いは保持板の残留成分が付着した痕跡を有する請求項14又は15に記載の結晶成長用基板。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の前記結晶成長用基板上に成長させたIII族窒化物結晶からなる窒化物結晶基板であって、
円板状に構成されており、
前記窒化物結晶基板は、前記種結晶基板の接合部の影響を受けることで、前記窒化物結晶基板における平均的な欠陥密度よりも大きな欠陥密度を有する高欠陥領域を有し、
前記高欠陥領域は、平面形状が正六角形である輪郭形状を組み合わせたハニカムパターンを構成しており、
前記ハニカムパターンは、前記窒化物結晶基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記窒化物結晶基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する窒化物結晶基板。 - III族窒化物結晶からなる複数の種結晶基板を、それらの主面が互いに平行となり、隣接する側面同士が当接するように円板状に配置する工程を経ることで、結晶の気相成長に用いる結晶成長用基板を作製する工程と、
加熱された前記結晶成長用基板上に原料および窒化剤を供給して結晶膜を成長させる本格成長工程と、を有し、
前記結晶成長用基板を作製する工程では、
前記種結晶基板よりも大きな外径を有し、前記種結晶基板が材料取りされる材料基板に対し、前記種結晶基板の主面とは反対側の裏面側からレーザ光を照射することで、前記材料基板の前記裏面側にスクライブ溝を形成し、前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させて、前記スクライブ溝を形成する際に生じた融解面と、前記スクライブ溝に沿って前記材料基板を劈開させた際に前記融解面よりも前記種結晶基板の主面に近い側に生じた劈開面と、を有する側面を備える前記種結晶基板を取得し、
複数の前記種結晶基板のうち少なくとも周縁部以外の部分を構成する基板として、主面の平面形状が正六角形である基板を用い、
隣接する前記種結晶基板を、それらの側面のうち少なくとも前記劈開面が互いに当接するように配置し、
前記種結晶基板を組み合わせたハニカムパターンを、前記結晶成長用基板の主面の中心を通り前記主面に直交する軸を中心軸として前記結晶成長用基板を一回転させたとき、2回以上の対称性を有する形状とする窒化物結晶基板の製造方法。
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US15/361,226 US10364510B2 (en) | 2015-11-25 | 2016-11-25 | Substrate for crystal growth having a plurality of group III nitride seed crystals arranged in a disc shape |
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