JP6760704B2 - 無人飛行体用給電システム - Google Patents

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Description

運搬作業を行う無人飛行体に給電する無人飛行体用給電システムに関する。
従来、屋外または屋内において運搬作業を行う無人飛行体が開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の無人飛行体は、ホバリング可能であるとともに自律飛行可能である。この無人飛行体は、把持装置を装着し、装着した把持装置によって荷を吸着し、荷とともに移動して運搬作業を行う。この無人飛行体は、空中を飛行するので運搬車よりも移動速度が速く、運搬作業を行うのに適している。
ところで、無人飛行体は、蓄電容量が少なく、運搬作業を長時間連続して行うことができない。そこで、例えば、特許文献2に記載のピッキングシステムには、複数の無人飛行体が運搬作業に向けて待機する出発部に無人飛行体を給電する給電手段が設けられている。複数の無人飛行体は、この出発部において運搬作業の合間に給電されることにより、運搬作業を行う際に電力不足になることを防止している。
しかしながら、特許文献2に記載の無人飛行体は、運搬作業の合間に出発部に戻り給電するので、出発部と運搬作業場所との間での移動を繰り返すことになる。このことは、無人飛行体の稼働効率の観点から好ましくないので問題であった。
また、無人飛行体が電力不足になることをより確実に防止するためには、残り少ない蓄電量の無人飛行体が優先して給電されることが好ましい。しかしながら、特許文献2に記載のピッキングシステムでは、無人飛行体が給電される順序について考慮されていない。
特開2018−114822号公報 特開2018−016435号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数の無人飛行体を給電場所に移動させずに給電することができ、しかも、残り少ない蓄電量の無人飛行体を優先して給電することができる無人飛行体用給電システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る無人飛行体用給電システムは、
運搬作業を行う複数の無人飛行体と、前記複数の無人飛行体に給電する無人給電車と、を備え、
前記複数の無人飛行体は、
自機の飛行を制御する飛行制御部と、
前記運搬作業に係る荷を保持する荷保持部と、
無線送電された電力を受電する受電部と、
前記受電部によって受電された電力を蓄電する蓄電池と、
給電させるため、自機位置を前記蓄電池の蓄電量とともに前記無人給電車に送信し、前記無人給電車を呼び出す呼出部と、を有し、
前記無人給電車は、
前記複数の無人飛行体から受信した各前記蓄電池の蓄電量と所定の第1蓄電量とを比較する蓄電量比較部と、
呼び出した前記無人飛行体のもとに向かうための走行装置と、
前記呼び出した無人飛行体に無線送電する送電部と、
一方の前記無人飛行体に呼び出され移動しているときに他方の前記無人飛行体から呼び出された場合、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量よりも多く、かつ、前記他方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下のとき、給電すべき対象を前記他方の無人飛行体に変更する給電対象変更部と、を有し、
前記無人給電車が一方の前記無人飛行体への給電中に他方の無人飛行体から呼び出された場合、
前記蓄電量比較部は、さらに、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量と所定の第2蓄電量とを比較し、
前記給電対象変更部は、さらに、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第2蓄電量以上、かつ、前記他方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下のとき、前記無人給電車が給電すべき対象を前記他方の無人飛行体に変更し、
前記無人給電車は、前記一方の無人飛行体への給電を停止して前記他方の無人飛行体のもとに向かい前記他方の無人飛行体に給電する、ことを特徴とする。
上記給電システムは、例えば、
前記複数の無人飛行体が、前記荷を保持するとき、前記呼出部によって前記無人給電車を呼び出す。
上記給電システムは、好ましくは、
前記複数の無人飛行体が、前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下になると、前記呼出部によって前記無人給電車を呼び出す。
上記給電システムは、好ましくは、
前記無人給電車が、呼び出した前記無人飛行体のもとに到着すると、当該無人飛行体に追従しながら無線送電することにより給電する。
上記給電システムは、好ましくは、
前記複数の無人飛行体が、前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行高度と、給電時における所定の飛行高度とを比較する高度比較部をさらに有し、
前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記高度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行高度が前記所定の飛行高度になるように前記無人飛行体の飛行高度を制御する。
上記給電システムは、好ましくは、
前記複数の無人飛行体が、前記無人給電車が前記自機に追従可能な所定の飛行経路を記憶している記憶部をさらに有し、
前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記無人飛行体を前記所定の飛行経路に沿って飛行させる。
上記給電システムは、好ましくは、
前記複数の無人飛行体が、前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行速度と、給電時における所定の飛行速度とを比較する速度比較部をさらに有し、
前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記速度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行速度が前記所定の飛行速度になるように前記無人飛行体の飛行速度を制御する。
本発明に係る無人飛行体用給電システムは、複数の無人飛行体を給電場所に移動させずに給電することができ、しかも、残り少ない蓄電量の無人飛行体を優先して給電することができる。
一実施形態に係る給電システムを示す概略側面図である。 AおよびBは無人飛行体を示し、Aは上から見た斜視図であり、Bは下から見た斜視図であり、Cは受電部を示す下面図である。 図1の給電システムを示すブロック図である。 無人給電車の給電方法を示すフロー図である。 Aは非給電時の無人飛行体の動作を示す概略上面図であり、Bは給電時の無人飛行体および無人給電車の動作を示す概略上面図である。
以下、図を参照しつつ、本発明に係る無人飛行体用給電システムの一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る給電システムを示す概略側面図である。複数の無人飛行体1は、屋内において荷Wを運搬する(参照符号1は、複数の無人飛行体1のうちの任意の1機または複数機を示す参照符号として用いられる)。無人給電車3は、無人飛行体1に呼び出されると、無人飛行体1に追従しながら無線送電することにより給電する。
<無人飛行体>
図2AおよびBに示すように、無人飛行体1は、円板状の本体10と、本体10の側面から水平に延在する4本のアーム12と、4本のアーム12の先端側それぞれに設けられたモータ13と、モータ13に設けられた回転翼14と、本体10の上面に設けられた略八角柱状の上部ユニット15と、本体10の下面に設けられた2つのスキッド16と、2つのスキッド16の間に設けられた荷保持部17と、荷保持部17の下面に設けられた受電部18と、を有する。
上部ユニット15には、無人飛行体1の位置を検出するためのカメラ15aおよび照明部15bが設けられている。天井C全体には、無人飛行体1の位置を認識するためのマーカ(図示略)が複数設けられている。照明部15bが無人飛行体1の上方を照射し、カメラ15aが照明部15bによって照らされたマーカを含む天井Cを撮像して上方画像を生成する。
荷保持部17は、運搬作業に係る荷Wを保持する。荷保持部17は、荷Wが載置される載置面を有するが単なる一例であって、荷Wを保持することができれば、その構成を特に限定されない。
図2Cに示すように、受電部18は、複数のレクテナ18aによって構成されている。レクテナ18aは、無人給電車3から送信されたマイクロ波を受信して直流電流に変換する。
図3に示すように、無人飛行体1は、蓄電池20と、制御装置21と、高度センサ(図示略)と、速度センサ(図示略)と、通信手段(図示略)と、をさらに有する。
蓄電池20は、受電部18に電気的に接続されている。蓄電池20は、レクテナ18aによって変換された直流電流を蓄電するとともに、モータ13に電力を供給する。蓄電池20は、鉛蓄電池またはアルカリ蓄電池でもよい。
制御装置21は、飛行制御部210と、記憶部211と、自機位置検出部212と、呼出部214と、高度比較部215と、速度比較部216と、を有する。
飛行制御部210は、各モータ13の回転数を制御することにより、無人飛行体1のホバリングを可能にするとともに、無人飛行体1の飛行方向、飛行高度および飛行速度を制御する。
記憶部211は、マーカを含む天井C全体の画像(以下、単に「天井画像」という)を位置情報とともに予め記憶している。
自機位置検出部212は、カメラ15aが撮像した上方画像と、天井画像とを照合し、天井画像中のいずれの位置に上方画像が存在するのかを探索するテンプレートマッチングを行う。自機位置検出部212は、テンプレートマッチングの結果に基づいて無人飛行体1の水平方向の位置を検出する。さらに、自機位置検出部212は、高度センサによって無人飛行体1の高度を検出する。
呼出部214は、給電させるため、自機位置を無人給電車3に送信し、無人給電車3を呼び出す。本実施形態では、無人飛行体1は、荷Wを保持するとき無人給電車3を呼び出して給電させる。
無人飛行体1は、通常、荷Wを保持していないときには、無人給電車3の走行速度よりも飛行速度が速いため、無人給電車3に追従させながら給電させることが難しい。しかしながら、無人給電車3を無人飛行体1に追従させるために無人飛行体1の飛行速度を制限すると、無人飛行体1の運搬効率を下げることになる。そこで、無人飛行体1は、荷Wを保持し荷Wの重量により飛行速度が遅くなったときに無人給電車3に給電させることにより、無人飛行体1の飛行速度の制限を比較的抑えつつ無人給電車3に追従させることができる。なお、呼び出された無人給電車3が無人飛行体1のもとに到着するまで時間を要することから、呼出部214は、荷Wを保持する少し前に無人給電車3を呼び出してもよい。
また、無人飛行体1は、蓄電池20の蓄電量Qが所定の第1蓄電量RQ1以下になったとき(Q≦RQ1)も、呼出部214によって無人給電車3を呼び出す。本実施形態では、第1蓄電量RQ1は、蓄電池20の蓄電容量の10%に設定されている。これにより、無人飛行体1は、蓄電池20の蓄電量Qが残り少なくなると、無人給電車3を呼び出して給電させることにより電力不足になることを防止することができる。
記憶部211は、さらに給電時における無人飛行体1の所定の飛行高度および所定の飛行速度を記憶している。マイクロ波による給電効率は、送電側と受電側との距離に依存する。そこで、無人飛行体1と当該無人飛行体1に追従する無人給電車3との距離を一定範囲内に保ちマイクロ波による給電効率を高く保持することができるように、給電時における無人飛行体1の飛行高度および飛行速度が予め定められている。したがって、所定の飛行高度は、後述する送電部38よりもやや高い高度に定められている。また、所定の飛行速度は、無人給電車3の走行速度と同じか、やや遅く定められている。
高度比較部215は、高度センサによって検出された無人飛行体1の高度と、所定の飛行高度とを比較し、その比較結果を飛行制御部210に出力する。
速度比較部216は、速度センサによって検出された無人飛行体1の飛行速度と所定の飛行速度とを比較し、その比較結果を飛行制御部210に出力する。
飛行制御部210は、高度比較部215および速度比較部216による比較結果に基づいて、給電時における無人飛行体1の飛行高度および飛行速度を所定の飛行高度および所定の飛行速度になるよう制御する。
記憶部211は、さらに運搬情報を記憶する。運搬情報には、荷取位置および荷置位置が含まれている。また、記憶部211は、さらに無人飛行体1の給電時の所定の飛行経路(以下、「給電用飛行経路」という)を記憶している。給電用飛行経路は、無人給電車3が無人飛行体1を追従することができるよう倉庫内のレイアウトと無人給電車3の走行特性とに基づいて、予め定められている。
飛行制御部210は、給電時における無人飛行体1が給電用飛行経路を飛行するよう無人飛行体1の飛行方向を制御する。
<無人給電車>
図1および図3に示すように、無人給電車3は、本体30と、自車位置検出部32と、蓄電池34と、蓄電量比較部35と、走行装置36と、飛行体検出部37と、送電部38と、給電対象変更部39と、通信手段(図示略)と、を備える。
自車位置検出部32は、公知のレーザ誘導方式によって無人給電車3の位置を検出するが単なる一例であって、無人給電車3の位置を検出する方式は、特に限定されない。自車位置検出部32は、レーザスキャナ321および解析部(図示略)を有する。レーザスキャナ321は、本体30の上部に設けられている。レーザスキャナ321は、水平方向に360度回転しながらレーザを送信し、屋内の所定箇所に複数配置された反射板によって反射されたレーザを受信する。解析部は、レーザスキャナ321の送受信の方向を解析することにより複数の反射板と無人給電車3との位置関係を特定し、この位置関係に基づいて無人給電車3の位置を検出する。
蓄電池34は、送電部38に電力を供給する。蓄電池34は、鉛蓄電池またはアルカリ蓄電池でもよい。
蓄電量比較部35は、無人飛行体1から受信した無人飛行体1の蓄電池20の蓄電量Qを第1蓄電量RQ1および所定の第2蓄電量RQ2と比較する。
走行装置36は、動力部(図示略)と、車輪360と、操舵部361と、を有する。無人給電車3は、動力部の動力によって車輪360を回転させて走行する。操舵部361は、無人給電車3の位置および無人飛行体1の位置に基づいて、無人給電車3が無人飛行体1を追従することができるように車輪360を操舵する。動力部は、例えば、蓄電池34によって担われてもよいし、別の蓄電池で構成されていてもよい。無人給電車3は、呼出部214によって呼び出されると、通信手段によって受信した無人飛行体1の位置に走行装置36によって向かい無人飛行体1に追従する。
飛行体検出部37は、上カメラ371および解析部(図示略)を有する。上カメラ371は、本体30の上部に設けられている。上カメラ371は、無人給電車3の周囲を撮像し、周囲画像を生成する。解析部は、周囲画像に基づいて、無人飛行体1およびその位置を検出する。
送電部38は、無人給電車3の上部に設けられている。送電部38は、無人給電車3が無人飛行体1のもとに到着すると、飛行体検出部37によって検出された無人飛行体1の位置にマイクロ波を送信することにより、無人飛行体1に無線送電する。送電部38は、フェーズドアレイアンテナによって構成されていてもよいが、単なる一例であってこれに限定されない。
給電対象変更部39は、所定の場合、無人給電車3が給電すべき対象を変更する。具体的には、給電対象変更部39は、無人給電車3が一方の無人飛行体1aに呼び出され移動しているときに他方の無人飛行体1bから呼び出された場合、無人飛行体1aの蓄電池20の蓄電量Q1が第1蓄電量RQ1より多く、かつ、無人飛行体1bの蓄電池20の蓄電量Q2が第1蓄電量RQ1以下のとき(すなわち、Q2≦RQ1<Q1のとき)、無人給電車3が給電すべき対象を無人飛行体1aから無人飛行体1bに変更する。このように、無人給電車3は、蓄電量Qが残り少ない無人飛行体1のもとに優先して向かうことにより、無人飛行体1が電力不足になることを防止することができる。
さらに、給電対象変更部39は、無人給電車3が一方の無人飛行体1aへの給電中に他方の無人飛行体1bから呼び出された場合、無人飛行体1aの蓄電池20の蓄電量Q1が第2蓄電量RQ2以上、かつ、無人飛行体1bの蓄電池20の蓄電量Q2が第1蓄電量RQ1以下のとき(すなわち、(Q1≧RQ2)∧(Q2≦RQ1)のとき)、無人給電車3が給電すべき対象をこの無人飛行体1bに変更する。本実施形態では、第2蓄電量RQ2は、蓄電池20の蓄電容量の40%に設定されている。すなわち、給電対象変更部39は、現給電対象の無人飛行体1aの蓄電量Q1が十分にあるとき(本実施形態では、蓄電容量の40%と設定)のみ給電対象を変更する。このように、無人給電車3は、無人飛行体1aへの給電中であっても、無人飛行体1aの蓄電量Q1が十分にあるときには、蓄電量Q2が残り少ない無人飛行体1bを優先して給電することにより、無人飛行体1bが電力不足になることを防止することができる。
図4を参照して、無人給電車3が一方の無人飛行体1aへの給電中に他方の無人飛行体1bから呼び出された場合の無人給電車3の動作について、具体的に説明する。
無人給電車3は、一方の無人飛行体1aから呼び出される(S1)と、無人飛行体1aのもとに向かい追従しながら無線送電することにより給電する(S2)。無人給電車3は、他方の無人飛行体1bから呼び出されなければ(S3のNo)、給電が完了するまで無人飛行体1bに給電し続ける(S4のNo、S2)。無人給電車3は、無人飛行体1aへの給電が完了すると(S4のYes)、無人飛行体1aへの給電を停止し(S5)、別の無人飛行体1から呼び出されるまで待機する。
一方、無人給電車3は、無人飛行体1aへの給電中に他方の無人飛行体1bから呼び出された場合(S3のYes)、無人飛行体1aの蓄電量Q1が第2蓄電量RQ2以上、かつ、無人飛行体1bの蓄電量Q2が第1蓄電量RQ1以下のとき(すなわち、(Q1≧RQ2)∧(Q2≦RQ1)のとき)(S6のYes)、給電対象変更部39によって給電対象を無人飛行体1aから無人飛行体1bに変更する(S7)。次いで、無人給電車3は、無人飛行体1aへの給電を停止し(S8)、無人飛行体1bのもとに向かい給電する(S9)。無人給電車3は、給電が完了するまで無人飛行体1bに給電し続ける(S10のNo、S9)。無人給電車3は、無人飛行体1bへの給電が完了すると(S10のYes)、無人飛行体1bへの給電を停止し(S5)、別の無人飛行体1から呼び出されるまで待機する。
また、無人給電車3は、無人飛行体1aへの給電中に他方の無人飛行体1bから呼び出された場合であって(S3のYes)、所定の条件((Q1≧RQ2)∧(Q2≦RQ1))を満たさないとき(S6のNo)、無人飛行体1aへの給電を継続する。
<給電方法>
次に、図5を参照して、倉庫内における給電システムの給電方法について具体的に説明する。図5Aは、倉庫内における無人飛行体1の非給電時の動作の一例を示す概略上面図である。倉庫には、荷載置部を有する複数の棚5が、それぞれ設置されている。
図5Aの無人飛行体1は、荷Wを保持しておらず、現在位置から荷取位置P1に向かって移動するところなので、給電用飛行経路D2ではなく、最短距離である通常の飛行経路D1に沿って移動する。このように、無人飛行体1は、棚5の上方を飛行して荷取位置P1に向かうので、棚5を迂回するよりも早く移動することができる。
図5Bは、給電時の無人飛行体1および無人給電車3の動作を示す概略上面図である。無人飛行体1は、荷取位置P1に到着すると、荷Wを受け取る。このとき、無人飛行体1は、給電させるため、呼出部214によって自機位置を無人給電車3に送信し無人給電車3を呼び出す。
無人給電車3は、無人飛行体1に呼び出されると、走行装置36によって無人飛行体1のもとに向かう。無人給電車3は、無人飛行体1のもとに到着し、飛行体検出部37によって無人飛行体1を検出すると、送電部38によって無人飛行体1に無線送電する。無人給電車3は、そのまま無人飛行体1に追従しながら無線送電する。
無人飛行体1は、荷Wを保持し、かつ、飛行制御部210によって飛行高度および飛行速度を所定の飛行高度および飛行速度に制御しつつ、給電用飛行経路D2に沿って棚5を迂回しながら荷取位置P1から荷置位置P2まで飛行する。これにより、無人給電車3が、無人飛行体1から離されることなく追従することができる。無人給電車3は、好ましくは、無人飛行体1の真下に位置するよう無人飛行体1に追従する。この位置関係によれば、受電部18と送電部38が正対状態となり送信されたマイクロ波が効率よく受電部18に吸収されるので、給電効率を高めることができる。
無人飛行体1aに対する給電中、例えば、無人飛行体1aと無人給電車3が位置P3に差し掛かったときに無人飛行体1bから呼び出しがあった場合、無人給電車3は、蓄電量比較部35によって無人飛行体1の蓄電量Q1および無人飛行体1bの蓄電量Q2を第1蓄電量RQ1、第2蓄電量RQ2と比較する。無人給電車3は、蓄電量比較部35による比較の結果、無人飛行体1aの蓄電量Q1が第2蓄電量RQ2以上、かつ、無人飛行体1bの蓄電量Q2が第1蓄電量RQ1以下のとき(すなわち、(Q1≧RQ2)∧(Q2≦RQ1)のとき)、給電対象変更部39によって給電対象を無人飛行体1aから無人飛行体1bに変更する。次いで、無人給電車3は、無人飛行体1bのもとに向かう。無人飛行体1aは、無人給電車3から給電されなくなったため、位置P3から荷置位置P2への最短経路である飛行経路D3へと飛行経路を変更し、飛行経路D3に沿って荷置位置P2まで飛行する。
このように、給電システムは、無人飛行体1が無人給電車3を呼び出し運搬作業中に給電させるので、給電のために無人飛行体1を給電場所に移動させることがない。このため、給電システムは、無人飛行体1の稼働効率を高く保持することができる。しかも、給電システムは、無人給電車3によって蓄電量Qが残り少なくなった無人飛行体1を優先して給電するので、無人飛行体1が電力不足になることをより確実に防止することができる。
以上、本発明に係る給電システムの一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
(1)無人飛行体1が自機位置を検出する方法は、特に限定されない。例えば、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)技術によって、無人飛行体1の位置を検出してもよい。
(2)自機位置検出部212がカメラ15aの撮像した上方画像からマーカを認識できるのであれば、照明部15bは、無人飛行体1に設けられていなくてもよい。
(3)受電部18は、無人給電車3によって送信されたマイクロ波を効率的に受電できるのであれば、本体10に設けられてもよく、設けられる位置を特に限定されない。
(4)飛行体検出部37は、無人飛行体1を検出するためのレーダをカメラの代わりに有していてもよいし、またはカメラとともに有していてもよい。
(5)無人給電車3は、無人飛行体1から受信した無人飛行体1の位置に基づいてマイクロ波を送信できるのであれば、飛行体検出部37を有していなくてもよい。この場合、送電部38は、受信した無人飛行体1の位置に基づいて無人飛行体1に無線送電し、走行装置36は、受信した無人飛行体1の位置に基づいて無人飛行体1に追従する。
1 無人飛行体
10 本体
12 アーム
13 モータ
14 回転翼
15 上部ユニット
16 スキッド
17 荷保持部
18 受電部
18a レクテナ
20 蓄電池
21 制御装置
210 飛行制御部
211 記憶部
212 自機位置検出部
214 呼出部
215 高度比較部
216 速度比較部
3 無人給電車
30 本体
32 自車位置検出部
321 レーザスキャナ
34 蓄電池
35 蓄電量比較部
36 走行装置
360 車輪
361 操舵部
37 飛行体検出部
371 上カメラ
38 送電部
39 給電対象変更部
C 天井
W 荷

Claims (7)

  1. 無人飛行体用給電システムであって、
    運搬作業を行う複数の無人飛行体と、前記複数の無人飛行体に給電する無人給電車と、を備え、
    前記複数の無人飛行体は、
    自機の飛行を制御する飛行制御部と、
    前記運搬作業に係る荷を保持する荷保持部と、
    無線送電された電力を受電する受電部と、
    前記受電部によって受電された電力を蓄電する蓄電池と、
    給電させるため、自機位置を前記蓄電池の蓄電量とともに前記無人給電車に送信し、前記無人給電車を呼び出す呼出部と、を有し、
    前記無人給電車は、
    前記複数の無人飛行体から受信した各前記蓄電池の蓄電量と所定の第1蓄電量とを比較する蓄電量比較部と、
    呼び出した前記無人飛行体のもとに向かうための走行装置と、
    前記呼び出した無人飛行体に無線送電する送電部と、
    一方の前記無人飛行体に呼び出され移動しているときに他方の前記無人飛行体から呼び出された場合、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量よりも多く、かつ、前記他方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下のとき、給電すべき対象を前記他方の無人飛行体に変更する給電対象変更部と、を有し、
    前記無人給電車が一方の前記無人飛行体への給電中に他方の無人飛行体から呼び出された場合、
    前記蓄電量比較部は、さらに、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量と所定の第2蓄電量とを比較し、
    前記給電対象変更部は、さらに、前記一方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第2蓄電量以上、かつ、前記他方の無人飛行体の前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下のとき、前記無人給電車が給電すべき対象を前記他方の無人飛行体に変更し、
    前記無人給電車は、前記一方の無人飛行体への給電を停止して前記他方の無人飛行体のもとに向かい前記他方の無人飛行体に給電する
    ことを特徴とする給電システム。
  2. 前記複数の無人飛行体は、前記荷を保持するとき、前記呼出部によって前記無人給電車を呼び出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の給電システム。
  3. 前記複数の無人飛行体は、前記蓄電池の蓄電量が前記第1蓄電量以下になると、前記呼出部によって前記無人給電車を呼び出す
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給電システム。
  4. 前記無人給電車は、
    呼び出した前記無人飛行体のもとに到着すると、当該無人飛行体に追従しながら無線送電することにより給電する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の給電システム。
  5. 前記複数の無人飛行体は、前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行高度と、給電時における所定の飛行高度とを比較する高度比較部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記高度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行高度が前記所定の飛行高度になるように前記無人飛行体の飛行高度を制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の給電システム。
  6. 前記複数の無人飛行体は、前記無人給電車が前記自機に追従可能な所定の飛行経路を記憶している記憶部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記無人飛行体を前記所定の飛行経路に沿って飛行させる
    ことを特徴とする請求項またはに記載の給電システム。
  7. 前記複数の無人飛行体は、前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行速度と、給電時における所定の飛行速度とを比較する速度比較部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって追従および無線送電されながら飛行するとき、前記速度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行速度が前記所定の飛行速度になるように前記無人飛行体の飛行速度を制御する
    ことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の給電システム。
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