JP6713716B1 - 無人給電車および給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無人飛行体が連続して運搬作業を行うことができる無人給電車および給電システムを提供する。【解決手段】無人給電車3は、運搬作業を行う無人飛行体1に追従しながら無線送電する。無人飛行体1は、自機1の飛行を制御する飛行制御部と、無線送電された電力を受電する受電部18と、受電部18によって受電された電力を蓄電する蓄電池と、を有する。無人給電車3は、無人飛行体1の位置を検出する飛行体検出部31と、飛行体検出部31によって検出された複数の無人飛行体1から自車3に最も近い無人飛行体1を特定する飛行体特定部33と、飛行体特定部33によって特定された無人飛行体1の位置に基づいて無人飛行体1に追従するための走行装置36と、飛行体検出部31によって検出された無人飛行体1の位置に基づいて無線送電する送電部35と、を有する。【選択図】図1

Description

運搬作業を行う無人飛行体に給電する無人給電車および給電システムに関する。
従来、屋外または屋内において運搬作業を行う無人飛行体が開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の無人飛行体は、ホバリング可能であるとともに自律飛行可能である。この無人飛行体は、把持装置を装着し、装着した把持装置によって荷を吸着し、荷とともに移動して運搬作業を行う。この無人飛行体は、空中を飛行するので運搬車よりも移動速度が速く、運搬作業を行うのに適している。
ところで、無人飛行体は、蓄電容量が少なく、運搬作業を長時間連続して行うことができない。そこで、例えば、特許文献2に記載のピッキングシステムには、複数の無人飛行体が運搬作業に向けて待機する出発部に無人飛行体を給電する蓄電手段が設けられている。複数の無人飛行体は、この出発部において運搬作業の合間に給電されることにより、運搬作業を行う際に電力不足になることを防止している。
しかしながら、給電される間、無人飛行体が運搬作業を行えないことは、稼働率の観点から好ましくないので問題であった。
特開2018−114822号公報 特開2018−016435号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数の無人飛行体が連続して運搬作業を行うことができる給電システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る無人給電車は、
運搬作業を行う無人飛行体に無線送電することにより給電する無人給電車であって、
前記無人飛行体は、複数であって、
自機の飛行を制御する飛行制御部と、
前記運搬作業に係る荷を保持する荷保持部と、
無線送電された電力を受電する受電部と、
前記受電部によって受電された電力を蓄電する蓄電池と、を有し、
前記無人給電車は、
前記複数の無人飛行体の位置を検出する飛行体検出部と、
前記飛行体検出部によって検出された前記複数の無人飛行体の位置に基づいて、前記複数の無人飛行体から自車に最も近い前記無人飛行体を特定する飛行体特定部と、
前記特定された無人飛行体の位置に基づいて、前記特定された無人飛行体に追従するための走行装置と、
前記特定された無人飛行体の位置に基づいて、前記特定された無人飛行体に無線送電する送電部と、を有し、
前記特定された無人飛行体に追従しながら無線送電することを特徴とする。
上記無人給電車は、例えば、
前記自車の位置を検出する自車位置検出部をさらに有し、
前記飛行体特定部によって前記無人飛行体を特定すると、前記特定された無人飛行体の位置を前記飛行体検出部によって検出しながら、かつ、自車位置検出部によって前記自車の位置を検出しながら前記特定された無人飛行体に追従する。
上記無人給電車は、例えば、
複数であって、複数の領域にそれぞれ配置されており、前記飛行体特定部によって前記無人飛行体を特定すると、前記特定された無人飛行体にそれぞれの前記領域において追従しながら無線送電する。
上記課題を解決するために、本発明に係る給電システムは、
上記無人給電車と、前記無人飛行体と、を備えることを特徴とする。
上記給電システムは、好ましくは、
前記無人飛行体が、前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行高度と、給電時における所定の飛行高度とを比較する高度比較部をさらに有し、
前記飛行制御部が、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記高度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行高度が前記所定の飛行高度になるように前記無人飛行体の飛行高度を制御する。
上記給電システムは、好ましくは、
前記無人飛行体が、前記無人給電車が前記自機に追従可能な所定の飛行経路を記憶している記憶部をさらに有し、
前記飛行制御部が、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記無人飛行体を前記所定の飛行経路に沿って飛行させる。
上記給電システムは、好ましくは、
前記無人飛行体が、前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行速度と、給電時における所定の飛行速度とを比較する速度比較部をさらに有し、
前記飛行制御部が、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記速度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行速度が前記所定の飛行速度になるように前記無人飛行体の飛行速度を制御する。
上記給電システムは、好ましくは、
前記無人飛行体が、前記蓄電池の蓄電量が所定量以上のときに前記無人給電車から給電されると、給電を停止させる停止信号を前記無人給電車に送信する停止信号送信部をさらに有し、
前記無人給電車が前記停止信号を受信すると、
前記送電部が、前記停止信号を送信した前記無人飛行体に対する無線送電を停止し、
前記飛行体特定部が、前記停止信号を送信した前記無人飛行体を除く前記複数の無人飛行体から、前記無人給電車に最も近い前記無人飛行体を特定する。
上記給電システムは、具体的には、
前記飛行体特定部が、給電中において前記飛行体検出部によって検出された前記複数の無人飛行体の位置に基づいて、前記無人給電車に最も近い前記無人飛行体を特定し、
前記無人給電車が、給電していた前記無人飛行体とは別の前記無人飛行体が自車に最も近いと前記飛行体特定部によって特定されると、この特定された無人飛行体に追従しながら無線送電する。
本発明に係る無人給電車および給電システムは、複数の無人飛行体に連続して運搬作業を行わせることができる。また、本発明に係る無人給電車は、自車に最も近い無人飛行体に対して追従しながら無線送電するので給電効率を高めることができる。
一実施形態に係る給電システムを示す概略側面図である。 図1の天井に設けられた天井マーカを示す図である。 AおよびBは無人飛行体を示し、Aは上から見た斜視図であり、Bは下から見た斜視図であり、Cは受電部を示す下面図である。 図1の給電システムを示すブロック図である。 図1の無人給電車が行う給電の手順を示すフロー図である。 倉庫内における図1の無人飛行体および無人給電車の動作を示す概略上面図であり、Aは非給電時の無人飛行体の動作を示し、Bは給電時の無人飛行体および無人給電車の動作を示す。 他の実施形態に係る給電システムを示すブロック図である。 倉庫内における図7の無人飛行体および無人給電車の動作を示す概略上面図である。
<第1実施形態>
以下、図を参照しつつ、本発明に係る無人給電車および給電システムの第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る給電システムを示す概略側面図である。複数の無人飛行体1は、屋内において荷Wを運搬する(参照符号1は、複数の無人飛行体1のうちの任意の1機ないし複数機を示す参照符号として用いられる)。無人給電車3は、複数の無人飛行体1のうち自車3に最も近い無人飛行体1を特定し、特定された無人飛行体1に追従しながら無線送電することにより給電する。
<天井>
図2に示すように、天井C全体には、無人飛行体1が自機位置を検出するために用いるための、長方形状の天井マーカ4が複数設けられている。天井マーカ4は、再帰性反射材であって、同縦列または同横列において等間隔に配置されている。すなわち、天井マーカ4は、列ごとに異なる間隔で天井Cに配置されている。例えば、図2の最下段の横列の間隔P3の長さは、すべて同じである。一方、1段目、2段目および3段目の横列の間隔P1、P2、P3の長さは、それぞれ異なっている。また、1段目、2段目および3段目間の間隔P4、P5の長さも、それぞれ異なっている。
<無人飛行体>
図3AおよびBに示すように、無人飛行体1は、円板状の本体10と、本体10の側面から水平に延在する4本のアーム12と、4本のアーム12の先端側それぞれに設けられたモータ13と、モータ13に設けられた回転翼14と、本体10の上面に設けられた略八角柱状の上部ユニット15と、本体10の下面に設けられた2つのスキッド16と、2つのスキッド16の間に設けられた荷保持部17と、荷保持部17の下面に設けられた受電部18と、を有する。
上部ユニット15には、無人飛行体1の位置を検出するためのカメラ15aおよび照明部15bが設けられている。照明部15bが無人飛行体1の上方を照射し、カメラ15aが照明部15bによって照らされた天井マーカ4を含む天井Cを撮像して上方画像を生成する。天井マーカ4が再帰性反射材であることにより、天井マーカ4に照射された照明の入射角が大きくても、カメラ15aは、適切に天井マーカ4を撮像することができる。
荷保持部17は、運搬作業に係る荷Wを保持する。荷保持部17は、荷Wが載置される載置面を有するが単なる一例であって、荷Wを保持することができれば、その構成は、特に限定されない。荷保持部17は、好ましくは、マイクロ波を遮断する導電部材からなる。これにより、無人飛行体1の下方から放射されたマイクロ波が導電部材によって遮断されるので、荷保持部17に保持されている荷Wがマイクロ波に曝されることが防止される。
図3Cに示すように、受電部18は、複数のレクテナ18aによって構成されている。レクテナ18aは、無人給電車3から送信されたマイクロ波を受信して直流電流に変換する。
図4に示すように、無人飛行体1は、蓄電池20と、制御装置21と、高度センサ(図示略)と、速度センサ(図示略)と、をさらに有する。
蓄電池20は、受電部18に電気的に接続されている。蓄電池20は、レクテナ18aによって変換された直流電流を蓄えるとともに、モータ13に電力を供給する。蓄電池20は、鉛蓄電池またはアルカリ蓄電池でもよい。
制御装置21は、飛行制御部210と、記憶部211と、自機位置検出部212と、高度比較部213と、速度比較部214と、停止信号送信部215と、を有する。
飛行制御部210は、各モータ13の回転数を制御することにより、無人飛行体1のホバリングを可能にするとともに、無人飛行体1の飛行方向、飛行高度および飛行速度を制御する。
記憶部211は、天井マーカ4を含む天井C全体の画像(以下、単に「天井画像」という)を位置情報とともに予め記憶している。
自機位置検出部212は、カメラ15aが撮像した上方画像と、天井画像とを照合し、天井画像中のいずれの位置に上方画像が存在するのかを探索するテンプレートマッチングを行う。テンプレートマッチングには、例えば、SSD(「Sum of Squared Difference」)またはSAD(「Sum of Absolute Difference」)を類似度の計算手法として用いてもよい。自機位置検出部212は、テンプレートマッチングの結果に基づいて無人飛行体1の水平方向の位置を検出する。高度センサは、例えば、超音波センサ、レーザセンサなどにより構成されている。自機位置検出部212は、高度センサによって無人飛行体1の高度を検出する。
記憶部211は、さらに給電時における無人飛行体1の所定の飛行高度および所定の飛行速度を記憶している。マイクロ波による給電効率は、送電側と受電側との距離に依存する。そこで、無人飛行体1と無人給電車3との距離を一定範囲内に保ちマイクロ波による給電効率を高く保持することができるように、給電時における無人飛行体1の飛行高度および飛行速度が予め定められている。したがって、所定の飛行高度は、後述する送電部35よりもやや高い高度に定められている。また、所定の飛行速度は、無人給電車3の走行速度と同じか、やや遅く定められている。
高度比較部213は、高度センサによって検出された無人飛行体1の高度と、所定の飛行高度とを比較し、その比較結果を飛行制御部210に出力する。
速度比較部214は、速度センサによって検出された無人飛行体1の飛行速度と所定の飛行速度とを比較し、その比較結果を飛行制御部210に出力する。
飛行制御部210は、高度比較部213および速度比較部214による比較結果に基づいて、給電時における無人飛行体1の飛行高度および飛行速度を所定の飛行高度および所定の飛行速度になるよう制御する。
記憶部211は、さらに運搬情報を記憶する。運搬情報には、荷取位置および荷置位置が含まれている。また、記憶部211は、さらに無人飛行体1の給電時における所定の飛行経路である給電用飛行経路を記憶している。給電用飛行経路は、無人給電車3が無人飛行体1を追従することができるよう倉庫内のレイアウトと無人給電車3の走行特性とに基づいて、予め定められている。
飛行制御部210は、給電時には、無人飛行体1が給電用飛行経路を飛行するよう無人飛行体1の飛行方向を制御する。
停止信号送信部215は、蓄電池20の蓄電量が所定量以上であるときに、無人給電車3から無人飛行体1に給電がなされると、無人給電車3に給電を停止させる停止信号を送信する。蓄電池20の所定量は、例えば、蓄電容量の80%でもよい。これにより、無人飛行体1は、必要以上に給電されることを防止することができるとともに、後で詳述するように無人給電車3を別の無人飛行体1の給電に向かわせることができる。
<無人給電車>
図1および図4に示すように、無人給電車3は、本体30と、飛行体検出部31と、飛行体特定部33と、蓄電池34と、送電部35と、走行装置36と、を備える。
飛行体検出部31は、上カメラ311および解析部(図示略)を有する。上カメラ311は、本体30の上部に設けられている。上カメラ311は、無人給電車3の周囲を撮像し、周囲画像を生成する。解析部は、周囲画像に基づいて、複数の無人飛行体1を検出するとともにその位置を検出する。
飛行体特定部33は、飛行体検出部31によって検出された無人飛行体1の位置に基づいて、複数の無人飛行体1から無人給電車3に最も近い無人飛行体1を特定する。例えば、図1の場合、飛行体特定部33は、無人給電車3に最も近い無人飛行体1として左方の無人飛行体1を特定する。飛行体特定部33は、無人給電車3が無人飛行体1から停止信号を受信すると、停止信号を送信した無人飛行体1を除く複数の無人飛行体1から、無人給電車3に最も近い無人飛行体1を特定する。
蓄電池34は、送電部35に電力を供給する。蓄電池34は、鉛蓄電池またはアルカリ蓄電池でもよい。
送電部35は、無人給電車3の上部に設けられている。送電部35は、飛行体特定部33によって特定された無人飛行体1の位置にマイクロ波を送信することにより、無人飛行体1に無線送電する。また、送電部35は、無人給電車3が無人飛行体1から停止信号を受信すると、マイクロ波の送信を停止する。送電部35は、フェーズドアレイアンテナによって構成されていてもよいが、単なる一例であってこれに限定されない。
走行装置36は、動力部(図示略)と、車輪360と、操舵部361と、を有する。無人給電車3は、動力部の動力によって車輪360を回転させて走行する。操舵部361は、飛行体特定部33によって特定された無人飛行体1の位置に基づいて、無人給電車3が無人飛行体1を追従することができるように車輪360を操舵する。走行装置36は、無人給電車3が無人飛行体1から停止信号を受信すると、無人飛行体1に対する追従を停止する。動力部は、例えば、蓄電池34によって担われてもよいし、別の蓄電池で構成されていてもよい。
続いて、図5のフロー図を参照しつつ、無人給電車3の給電の手順を説明する。
まず、無人給電車3は、飛行体検出部31によって複数の無人飛行体1を検出するとともにその位置を検出する(S1)。
次いで、無人給電車3は、飛行体特定部33によって自車3に最も近い無人飛行体1を特定する(S2)。
次いで、無人給電車3は、特定された無人飛行体1を走行装置36によって追従しながら送電部35によって無線送電する(S3)。このように、無人給電車3は、最も近くの無人飛行体1に対して追従しながら無線送電するので、近くに無人飛行体1が存在するにもかかわらず遠くの無人飛行体1に対して追従および無線送電することを防止することができるので、給電効率を高めることができる。
無人給電車3は、蓄電池20の蓄電量が所定量以上になるまで給電中の無人飛行体1を含む他の無人飛行体1の位置を検出し(S4のNo、S1)、最も近い無人飛行体1を特定し(S2)、特定した無人飛行体1に追従しながら無線送電する(S3)。通常、無人給電車3は、無人飛行体1から離されることなく追従しているので、特定される無人飛行体1の変更は行われない。したがって、無人給電車3は、同じ無人飛行体1の位置情報を更新しながら追従することになる。
無人給電車3は、蓄電池20の蓄電量が所定量以上になると(S4のYes)、無人飛行体1の停止信号送信部215から停止信号が送信される(S5)。
無人給電車3は、停止信号を受信すると、無人飛行体1に対する追従および無線送電を停止する(S6)。
次いで、無人給電車3は、停止信号を送信した無人飛行体1を除く他の複数の無人飛行体1の位置を飛行体検出部31によって検出する(S7)。次いで、無人給電車3は、他の無人飛行体1から自車3に最も近い無人飛行体1の位置を特定し(S2)、特定した無人飛行体1に追従しながら無線送電する(S3)。
<給電方法>
次に、図6を参照して、倉庫内における給電システムの給電方法について説明する。図6Aは、非給電時における無人飛行体1の運搬作業の一例を示す概略上面図である。倉庫には、荷載置部を有する複数の棚5が、それぞれ設置されている。また、倉庫内には、複数(本実施形態では3機)の無人飛行体1a、1b、1cが配置されている。無人飛行体1a、1b、1cは、それぞれ運搬情報に基づいて運搬作業を行う。
例えば、無人飛行体1aは、荷取位置P1において荷Wを受取り、荷置位置P2に移動する。無人飛行体1aは、給電されていないときには、最短距離である飛行経路D1を飛行して荷取位置P1から荷置位置P2に移動する。具体的には、無人飛行体1aは、荷Wを保持すると、飛行制御部210によって荷取位置P1から棚5の上方まで上昇し、荷取位置P1の上方から荷置位置P2の上方まで水平に飛行してから荷置位置P2まで下降する。これにより、無人飛行体1aは、棚5を迂回して飛行するよりも早く移動することができるので、移動時間を短縮することができる。
図6Bは、給電時における無人飛行体1および無人給電車3の動作の一例を示す上面図である。無人給電車3は、飛行体検出部31によって無人飛行体1a、1b、1cおよびそれらの位置を検出する。無人給電車3は、飛行体特定部33によって、例えば、自車3に最も近い無人飛行体1として無人飛行体1aを特定すると、走行装置36によって無人飛行体1aに追従しながら、送電部35によって無人飛行体1aに無線送電する。
無人飛行体1aは、給電時には、飛行制御部210によって飛行高度および飛行速度を所定の飛行高度および飛行速度に制御しつつ、給電用飛行経路D2に沿って棚5を迂回しながら荷取位置P1から荷置位置P2まで飛行する。これにより、無人給電車3が、無人飛行体1aから離されることなく追従することができる。無人給電車3は、好ましくは、無人飛行体1aの真下に位置するよう無人飛行体1aに追従する。この位置関係によれば、受電部18と送電部35が正対状態となり送信されたマイクロ波が効率よく受電部18に吸収されるので、給電効率を高めることができる。また、この位置関係によれば、送信されたマイクロ波が荷保持部17の開口から荷Wに到達することが防止されるので、荷Wがマイクロ波の影響を受けることが防止される。
給電中、例えば、位置P3において蓄電池20の蓄電量が所定量以上になると、無人飛行体1aは、停止信号送信部215によって無人給電車3に停止信号を送信する。そして、無人飛行体1aは、給電用飛行経路D2から最短距離である飛行経路D3に飛行経路を変更し荷置位置P2まで飛行する。
無人給電車3は、停止信号を受信すると、無人飛行体1aに対する追従および無線送電を停止し、その他の無人飛行体1b、1cを検知するとともにその位置を検出する。次いで、無人給電車3は、自車3に最も近い無人飛行体1として、例えば、無人飛行体1cを特定すると、無人飛行体1cに追従しながら無線送電する。
このように、第1実施形態の給電システムでは、無人飛行体1は、無人給電車3によって追従されながら無線送電されるので、連続して運搬作業を行うことができる。また、無人給電車3は、最も近くの無人飛行体1を給電対象とするので、給電効率を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、図を参照しつつ、本発明に係る無人給電車および給電システムの第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る無線給電システムは、無人飛行体1が高度比較部213および速度比較部214を有しないこと、無人給電車3が複数であってライン検出部37をさらに有すること、倉庫内において複数の誘導ラインL1〜L6が敷設されていることが第1実施形態に係る無線給電システムと異なるが、他の構成については共通する。したがって、重複する構成要素については、その詳細な説明を省略する。
<無人飛行体>
上述ならびに図7のとおり、複数の無人飛行体1は、高度比較部213および速度比較部214を有さない。複数の無人飛行体1はそれぞれ、飛行制御部210によって荷取位置から荷置位置まで最短距離を飛行しながら、運搬情報に基づき運搬作業を行う。
<無人給電車>
上述および図7のとおり、無人給電車3は、ライン検出部37をさらに有する。参照符号3は、複数の無人給電車3のうちの任意の1台ないし複数台を示す参照符号として用いられる。ライン検出部37は、倉庫内に敷設された誘導ラインLを検出する。誘導ラインLは、有色テープや塗料によって路面Rに設けられていてもよい。この場合、ライン検出部37は、下カメラおよび解析部によって構成されてもよい。この場合、下カメラが路面Rを撮像して路面R画像を生成し、解析部が路面R画像を解析することにより誘導ラインLを検出する。
操舵部361は、無人給電車3が無人飛行体1を追従することができるように、飛行体検出部31が検出した無人飛行体1の位置およびライン検出部37が検出した誘導ラインLに基づいて、車輪360を操舵する。これにより、無人給電車3は、誘導ラインL上を走行しながら無人飛行体1を追従する。誘導ラインL上の領域が本発明の「無人給電車が配置されている所定の領域」に対応する。
飛行体特定部33は、給電中において飛行体検出部31によって検出された複数の無人飛行体1の位置に基づいて、無人給電車3に最も近い無人飛行体1を特定する。例えば、給電中において、無人飛行体1が移動することにより、給電されていた無人飛行体1よりも別の無人飛行体1が無人給電車3に近くなることがある。この場合、無人給電車3が遠くの無人飛行体1に継続して無線送電することは、給電効率の観点から好ましくない。そこで、無人給電車3は、給電中に飛行体検出部31によって検出された複数の無人飛行体1の位置に基づいて、自車3に最も近い無人飛行体1の特定を更新し、更新された無人飛行体1に対して給電する。
<給電方法>
次に、図8を参照して、本実施形態に係る給電システムの給電方法について説明する。
上述および図8のとおり、倉庫内に複数の誘導ラインL1〜L6が敷設されており、複数(本実施形態では6台)の無人給電車3a〜3fが、複数の誘導ラインL1〜L6ごとにそれぞれ配置されている。
無人飛行体1a、1b、1cは、それぞれ運搬情報に基づいて、荷取位置P1a、P1b、P1cから荷置位置P2a、P2b、P2cへと2点鎖線で示された最短経路を飛行する。
6台の無人給電車3a〜3fはそれぞれ、飛行体検出部31によって3機の無人飛行体1a〜1cおよびその位置を検出すると、各誘導ラインL1〜L6上において最も近い無人飛行体1に追従しながら無線送電する。
荷取位置P1aにおいては、無人給電車3a、3fが無人飛行体1aに給電する。荷取位置P1bにおいては、無人給電車3bが無人飛行体1bに給電する。また、荷取位置P1cにおいては、無人給電車3c、3d、3eが、無人飛行体1cに給電する。
次いで、3機の無人飛行体1a〜1cが荷取位置P1a、P1b、P1cから荷置位置P2a、P2b、P2cへと移動すると、6台の無人給電車3a〜3fは、飛行体検出部31によって検出された位置に基づいて、飛行体特定部33によって自車3に最も近い無人飛行体1の特定を更新する。
これにより、無人給電車3aは、無人飛行体1aを検出できる限りにおいて無人飛行体1aに追従しながら無線送電する。無人給電車3bは、給電対象を無人飛行体1bから無人飛行体1aに移行し、無人飛行体1aに追従しながら無線送電する。無人給電車3cは、給電対象を無人飛行体1cから無人飛行体1bに移行し、無人飛行体1bに追従しながら無線送電する。無人給電車3dは、無人飛行体1cを検出できる限りにおいて、無人飛行体1cに追従しながら無線送電する。無人給電車3eは、継続して無人飛行体1cに追従しながら無線送電する。無人給電車3fは、給電対象を無人飛行体1aから無人飛行体1bに移行し、無人飛行体1bに追従しながら無線送電する。
このように、無人給電車3は、第1実施形態の給電方法と異なり、給電対象である無人飛行体1を次々に移行させながら誘導ラインL上において給電する。これにより、複数の無人飛行体1は、継続的または断続的に給電されるので、飛行速度および飛行経路を制限されないまま連続して運搬作業を行うことができる。なお、無人飛行体1の蓄電池20の蓄電量が所定量以上になった場合に、無人飛行体1から無人給電車3に停止信号が送信されること、および無人給電車3が停止信号を送信した無人飛行体1への給電を停止することは、第1実施形態と同様である。
以上のとおり、各実施形態に係る給電システムでは、無人飛行体1は、無人給電車3によって追従されながら給電されるので、連続して運搬作業を行うことができ、しかも、無人給電車3が自車3に最も近い無人飛行体1に対して給電を行うことにより、給電効率を高めることができる。
以上、本発明に係る無人給電車および給電システムの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
(1)無人飛行体1が自機位置を検出する方法は、特に限定されない。例えば、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)技術によって、無人飛行体1の位置を検出してもよい。
(2)自機位置検出部212がカメラ15aの撮像した上方画像から天井マーカ4を認識できるのであれば、照明部15bは、無人飛行体1に設けられていなくてもよい。
(3)飛行体検出部31は、さらにレーダーを有してもよい。この場合、飛行体検出部31がレーダーによって複数の無人飛行体1を検知するとともにそのおおよその位置を検出し、飛行体特定部33が、その検出された位置に基づいて無人給電車3に最も近い無人飛行体1を特定してもよい。そして、飛行体検出部31は、特定した無人飛行体1の位置を上カメラ311によって撮像することにより、特定した無人飛行体1の詳細な位置を検出してもよい。
(4)受電部18は、無人給電車3によって送信されたマイクロ波を効率的に受電できるのであれば、本体10に設けられてもよく、設けられる位置を特に限定されない。
(5)第2実施形態における無人給電車3は、電磁誘導による走行方式でもよい。この場合、誘導ラインLは、床に敷設されたトウパスワイヤからなり、ライン検出部37は、トウパスワイヤを検出するピックアップコイルからなる。
(6)無人給電車3は、自らの絶対位置と特定した無人飛行体1の絶対位置とに基づいて、無人飛行体1に追従しながら給電してもよい。この場合の給電システムの構成としては、例えば、複数の無人飛行体1と無人給電車3とが無線通信可能であって、無人給電車3が自らの位置を検出する自車位置検出部をさらに有するものが考えられる。また、この場合、複数の無人飛行体1は、自機位置検出部212によって特定された自機の位置情報を無人給電車3に送信する。無人給電車3は、(i)飛行体検出部31によってその位置情報を受信することにより複数の無人飛行体1の位置を特定し、(ii)飛行体特定部33によって自車3に最も近い無人飛行体1を特定し、(iii)操舵部361によって自らの位置と特定した無人飛行体1の位置とに基づいて車輪360を操舵して無人飛行体1を追従し、(iv)送電部35によって無人飛行体1の位置と自らの位置とに基づいて無人飛行体1に無線送電する。自車位置検出部は、例えば、公知のレーザ誘導方式を用いるレーザースキャナを有してもよい。
1 無人飛行体
10 本体
12 アーム
13 モータ
14 回転翼
15 上部ユニット
15a カメラ
15b 照明部
16 スキッド
17 荷保持部
18 受電部
18a レクテナ
20 蓄電池
21 制御装置
210 飛行制御部
211 記憶部
212 自機位置検出部
213 高度比較部
214 速度比較部
215 停止信号送信部
3、3a〜3f 無人給電車
30 本体
31 飛行体検出部
311 上カメラ
33 飛行体特定部
34 蓄電池
35 送電部
36 走行装置
360 車輪
361 操舵部
37 ライン検出部
4 天井マーカ
C 天井
W 荷
R 路面
L、L1〜L6 誘導ライン

Claims (9)

  1. 運搬作業を行う無人飛行体に無線送電することにより給電する無人給電車であって、
    前記無人飛行体は、複数であって、
    自機の飛行を制御する飛行制御部と、
    前記運搬作業に係る荷を保持する荷保持部と、
    無線送電された電力を受電する受電部と、
    前記受電部によって受電された電力を蓄電する蓄電池と、を有し、
    前記無人給電車は、
    前記複数の無人飛行体の位置を検出する飛行体検出部と、
    前記飛行体検出部によって検出された前記複数の無人飛行体の位置に基づいて、前記複数の無人飛行体から自車に最も近い前記無人飛行体を特定する飛行体特定部と、
    前記特定された無人飛行体の位置に基づいて、前記特定された無人飛行体に追従するための走行装置と、
    前記特定された無人飛行体の位置に基づいて、前記特定された無人飛行体に無線送電する送電部と、を有し、
    前記特定された無人飛行体に追従しながら無線送電する
    ことを特徴とする無人給電車。
  2. 前記自車の位置を検出する自車位置検出部をさらに有し、
    前記飛行体特定部によって前記無人飛行体を特定すると、前記特定された無人飛行体の位置を前記飛行体検出部によって検出しながら、かつ、自車位置検出部によって前記自車の位置を検出しながら前記特定された無人飛行体に追従する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無人給電車。
  3. 前記無人給電車は、複数であって、複数の領域にそれぞれ配置されており、前記飛行体特定部によって前記無人飛行体を特定すると、前記特定された無人飛行体にそれぞれの前記領域において追従しながら無線送電する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無人給電車。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の前記無人給電車と、前記複数の無人飛行体と、を備える
    ことを特徴とする給電システム。
  5. 前記無人飛行体は、前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行高度と、給電時における所定の飛行高度とを比較する高度比較部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記高度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行高度が前記所定の飛行高度になるように前記無人飛行体の飛行高度を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載の給電システム。
  6. 前記無人飛行体は、前記無人給電車が前記自機に追従可能な所定の飛行経路を記憶している記憶部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記無人飛行体を前記所定の飛行経路に沿って飛行させる
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の給電システム。
  7. 前記無人飛行体は、前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記自機の飛行速度と、給電時における所定の飛行速度とを比較する速度比較部をさらに有し、
    前記飛行制御部は、前記無人飛行体が前記無人給電車によって無線送電されながら飛行するとき、前記速度比較部が比較した結果に基づいて、前記無人飛行体の飛行速度が前記所定の飛行速度になるように前記無人飛行体の飛行速度を制御する
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の給電システム。
  8. 前記無人飛行体は、前記蓄電池の蓄電量が所定量以上のときに前記無人給電車から給電されると、給電を停止させる停止信号を前記無人給電車に送信する停止信号送信部をさらに有し、
    前記無人給電車が前記停止信号を受信すると、
    前記送電部は、前記停止信号を送信した前記無人飛行体に対する無線送電を停止し、
    前記飛行体特定部は、前記停止信号を送信した前記無人飛行体を除く前記複数の無人飛行体から前記無人給電車に最も近い前記無人飛行体を特定する
    ことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の給電システム。
  9. 前記飛行体特定部は、給電中において前記飛行体検出部によって検出された前記複数の無人飛行体の位置に基づいて、前記無人給電車に最も近い前記無人飛行体を特定し、
    前記無人給電車は、給電していた前記無人飛行体とは別の前記無人飛行体が前記自車に最も近いと前記飛行体特定部によって特定されると、当該特定された無人飛行体に追従しながら無線送電する
    ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の給電システム。
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