JP6760070B2 - アシルアミノ酸多価アルコールエステル化合物 - Google Patents

アシルアミノ酸多価アルコールエステル化合物 Download PDF

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Description

本発明は、顔料分散性および水との馴染み易さに優れる新規アシルアミノ酸多価アルコールエステル化合物に関する。
アシルアミノ酸エステル化合物、例えば、N-ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンイソプロピルエステル、ココイルアラニンイソプロピルエステル、ココイルグルタミン酸イソプロピルエステル等は、皮膚への刺激性が小さく、化粧料等の油剤として用いられうる。これらのアシルアミノ酸エステル化合物は、無機顔料の分散性が高く、難溶性の紫外線吸収剤を高濃度かつ安定的に配合させるために有効であることが知られている(特許文献1、2)。その中でもN-ラウロイルサルコシンイソプロピルエステルは、ラウリン酸ヘキシルやミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル化合物よりも高い極性を示し、その結果、セルフタンニング剤としての効果向上(特許文献3)、上質な使用感や紫外線遮蔽能の向上(特許文献4)、皮膚透過性の向上(特許文献5)等の特徴的な機能を有し、幅広い化粧料に使用されている。
しかし、これらのアシルアミノ酸エステル化合物は顔料分散性や水との馴染み易さにおいて必ずしも満足できない場合があり、さらなる機能の向上が望まれていた。また、使用感においても必ずしも満足できない場合があった。
特開2000−7942号公報 特開平11−246841号公報 特開2003−55181号公報 国際公開第2013/117449号 米国特許出願第2006/0008428号明細書
本発明の目的は、顔料分散性や水との馴染み易さに優れ、かつ使用感に優れた、化粧料として有用な化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、アシルアミノ酸多価アルコールエステル化合物がさらに高い極性を示すとともに、高い顔料分散性、高い水親和性と良好な使用感を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]式(1):
[式中、
は、炭素数4〜26のアルキル基または炭素数4〜26のアルケニル基であり、
は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル基であり、
nは、1〜5の整数であり、
Xは、炭素数3以上の炭化水素基であり、
Aは、水素原子または式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基であり、
aおよびbは、それぞれ独立して、1以上の整数である。
ただし、Aが水素原子でかつaおよびbが共に1のとき、Rは、炭素数4〜26のアルキル基または炭素数4〜16のアルケニル基であり、かつXは、炭素数4以上の炭化水素基である。]
で表される化合物(以下、化合物(1)ともいう)またはその塩。
[2]Aが式
(式中、各記号は[1]に記載の定義と同義である。)で表される基である、[1]に記載の化合物またはその塩。
[3]Rが炭素数4〜26のアルキル基である、[1]または[2]に記載の化合物またはその塩。
[4]Rが炭素数7〜17のアルキル基である、[1]または[2]に記載の化合物またはその塩。
[5]Rが炭素数1〜6のアルキル基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[6]Rがメチル基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[7]nが1または2である、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[8]Xが炭素数3〜9の炭化水素基である、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[9]aおよびbがそれぞれ独立して1〜3の整数であり、かつa+bが2〜5の整数である、[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[10]aおよびbが共に1である、[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[11]式(1−1):
[式中、
は、炭素数4〜26のアルキル基または炭素数4〜26のアルケニル基であり、
は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル基であり、
nは、1〜5の整数であり、
Xは、炭素数3以上の炭化水素基であり、
aおよびbは、それぞれ独立して、1以上の整数である。]
で表される化合物(以下、化合物(1−1)ともいう)またはその塩、および式(1−2):
[式中、各記号は前記定義と同義である。]
で表される化合物(以下、化合物(1−2)ともいう)またはその塩の混合物。
[12][1]〜[10]のいずれかに記載の化合物もしくはその塩、または[11]に記載の混合物を含有することを特徴とする化粧料組成物。
本発明によれば、顔料分散性や水との馴染み易さに優れ、かつ使用感に優れた、化粧料として有用な化合物を提供することができる。
以下に、本明細書において使用する用語を定義する。
本明細書において「炭素数4〜26のアルキル基」とは、炭素原子数4〜26の直鎖または分岐状のアルキル基を意味し、例えば、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、ネオヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数7〜17のアルキル基」とは、炭素原子数7〜17の直鎖または分岐状のアルキル基を意味し、例えば、ヘプチル基、イソヘプチル基、ネオヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数1〜6のアルキル基」とは、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐状のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数4〜26のアルケニル基」とは、炭素原子数4〜26の直鎖または分岐状のアルケニル基を意味し、具体的には、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンエイコセニル基、ドコセニル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数4〜16のアルケニル基」とは、炭素原子数4〜16の直鎖または分岐状のアルケニル基を意味し、具体的には、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数2〜6のアルケニル基」とは、炭素原子数2〜6の直鎖または分岐状のアルケニル基を意味し、具体的には、エテニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-メチル-1-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数3以上の炭化水素基」とは、炭素原子数3以上の2価以上の直鎖または分岐状の炭化水素基(好ましくは、炭素原子数3以上の2価以上の直鎖または分岐状の飽和炭化水素基)を意味し、具体的には、下記式
で表される基等が挙げられる。
本明細書において「炭素数4以上の炭化水素基」とは、炭素原子数4以上の2価以上の直鎖または分岐状の炭化水素基(好ましくは、炭素原子数4以上の2価以上の直鎖または分岐状の飽和炭化水素基)を意味し、具体的には、下記式
で表される基等が挙げられる。
以下に、式(1)で表される化合物中の各記号の定義について詳述する。
は、炭素数4〜26のアルキル基または炭素数4〜26のアルケニル基である。
は、好ましくは炭素数4〜26のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜17のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数7〜17の直鎖のアルキル基であり、特に好ましくはウンデシル基である。
は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル基である。
は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
Aは、水素原子または式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基である。
nは、1〜5の整数である。
nは、好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。
Xは、炭素数3以上の炭化水素基である。
Xは、好ましくは炭素数3〜9の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数4〜6の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数4または5の炭化水素基である。
aおよびbは、それぞれ独立して、1以上の整数である。
aおよびbは、好ましくはそれぞれ独立して1〜3の整数であって、かつa+bが2〜5の整数であり、より好ましくはaおよびbは共に1である。
式(1)で表される化合物として、好ましくは、以下の化合物が挙げられる。
(化合物A)
が、炭素数4〜26のアルキル基であり、
が、炭素数1〜6のアルキル基であり、
Aが、水素原子または式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基であり、
nが、1または2であり、
Xが、炭素数3〜9の炭化水素基であり、
aおよびbが、それぞれ独立して1〜3の整数であって、かつa+bが2〜5の整数である化合物。
(化合物B)
が、炭素数7〜17のアルキル基であり、
が、炭素数1〜6のアルキル基であり、
Aが、水素原子または式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基であり、
nが、1または2であり、
Xが、炭素数4〜9の炭化水素基であり、
aおよびbが、それぞれ独立して1〜3の整数であって、かつa+bが2〜5の整数である化合物。
(化合物C)
が、ウンデシル基であり、
が、メチル基であり、
Aが、水素原子または式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基であり、
nが、1であり、
Xが、炭素数4または5の炭化水素基であり、
aおよびbが、共に1である化合物。
式(1)で表される化合物の具体例としては、下記の製造例1〜16に記載の化合物が挙げられる。
本発明は、また、式(1−1):
[式中、
は、炭素数4〜26のアルキル基または炭素数4〜26のアルケニル基であり、
は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル基であり、
nは、1〜5の整数であり、
Xは、炭素数3以上の炭化水素基であり、
aおよびbは、それぞれ独立して、1以上の整数である。]
で表される化合物またはその塩、および式(1−2):
[式中、各記号は前記定義と同義である。]
で表される化合物またはその塩の混合物に関する。
式(1−1)で表される化合物および式(1−2)で表される化合物中の各記号の定義ならびにその好適な例は、式(1)で表される化合物における定義等と同義である。
本発明の化合物(1)、化合物(1−1)および化合物(1−2)の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、グアニジン、ピリジン、ピコリン、コリン、シンコニン、メグルミン等の有機アミン塩基との塩等が挙げられる。
本発明の化合物(1)またはその塩、あるいは化合物(1−1)またはその塩および化合物(1−2)またはその塩の混合物は、化粧料として有用である。
本発明の化合物(1)の製造方法は、特に限定されるものではなく、既知の方法を組み合わせることにより製造することができる。具体的には、下記方法により合成することができるが、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の化合物(1)、すなわち、Aが水素原子である化合物(1−1)および/またはAが式
(式中、各記号は前記と同義である。)で表される基である化合物(1−2)は、以下の式に示すように、N-アシル-N-アルキルアミノ酸(i)およびアルコール(ii)をパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、フッ化水素等の酸触媒の存在下または非存在下で縮合させることにより得ることができる。
(式中、各記号は前記と同義である。)
化合物(1−2)のみを得る場合は、N-アシル-N-アルキルアミノ酸(i)に対してアルコール(ii)を0.1〜1当量、好ましくは0.5〜0.55当量使用する。一方、化合物(1−1)および化合物(1−2)の混合物を得る場合は、N-アシル-N-アルキルアミノ酸(i)に対してアルコール(ii)を0.2〜5当量、好ましくは0.7〜2当量使用する。このように、N-アシル-N-アルキルアミノ酸(i)に対するアルコール(ii)の使用量を変えることにより、得られる最終生成物における化合物(1−1)および化合物(1−2)の割合を任意に調整することができる。
反応は適当な溶媒中で行うこともでき、使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
反応時間は、通常2〜12時間、好ましくは3〜6時間である。
反応温度は、通常80〜160℃、好ましくは115〜140℃である。
因みに、N-アシル-N-アルキルアミノ酸(i)は、例えば下記式に示すように、塩基性条件下にカルボン酸ハライド(iii)とアミノ酸(iv)とを反応させるいわゆるショッテン・バウマン反応(特公昭51−38681号公報等)等の公知の方法により製造することができる。
(式中、Halは塩素原子等のハロゲン原子を示し、その他の各記号は前記と同義である。)
本発明は、また、化合物(1)またはその塩、あるいは化合物(1−1)またはその塩および化合物(1−2)またはその塩の混合物を含有する化粧料組成物に関する。
本発明の化粧料組成物中の化合物(1)またはその塩の配合量は、0.001〜60重量%が好ましく、0.1〜20重量%がより好ましい。
本発明の化粧料組成物としては、具体的には、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、パック、マスク、白粉、ファンデーション、口紅、チーク、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、眉墨、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアスタイリング剤、ヘアトリートメント、サンケア化粧料(サンスクリーン、セルフタンニング剤、アフターサン化粧料等)、浸透促進剤等が挙げられる。
本発明の化粧料組成物は、通常化粧料に添加してもよい成分を本発明の効果を阻害しない範囲で含有してもよい。具体的には、油剤(動植物油、合成油、鉱油等;本発明の化粧料組成物中の含有量:0.001〜99.9重量%(好ましくは0.1〜80重量%))、キレート剤、粉体、アミノ酸類、多価アルコール、ポリアミノ酸およびその塩、水溶性高分子、ゲル化剤、糖アルコールおよびそのアルキレンオキシド付加物、低級アルコール、動植物抽出物、核酸、ビタミン、酵素、抗炎症剤、殺菌剤、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、制汗剤、顔料、色素、酸化染料、有機および無機粉体、pH調整剤、パール化剤、湿潤剤が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
化合物の測定に用いた機器は、以下の通りである。
H-NMR測定:Bruker社 AVANCE III HD NMR Spectrometer
ESI-MS測定:LC-MS 2010 A (島津製作所製)
製造例1:2LmbA-bgの製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)および1,3-ブチレングリコール(4.96 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン 1,3-ブチレングリコールジエステル(2LmbA-bg)を得た(収率60%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ4.97-5.06 (1H, m), 4.09-4.15 (2H, m), 3.62(4H, t, J = 7.02 Hz), 2.92-3.04 (6H, m), 2.57 (4H, t, J = 6.8 Hz), 2.28-2.33 (4H, m), 1.86-1.91 (2H, m), 1.62 (4H, sex, J= 7.6 Hz), 1.26-1.30 (35H, m), 0.88 (6H, t, J = 6.8 Hz) ppm.
ESI-MS(positive) m/z 625.8 [M+H]+, 647.3 [M+Na]+
製造例2:2LmbA-npgの製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)およびネオペンチルグリコール(5.72 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン ネオペンチルグリコールジエステル(2LmbA-npg)を得た(収率67%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ3.86-3.90 (4H, m) 3.65 (4H, t, J = 6.8 Hz), 2.92-3.04 (6H, m), 2.61 (4H, t, J = 7.2 Hz), 2.28-2.35 (4H, m), 1.57-1.62 (4H, m), 1.26-1.30 (32H, m), 0.97 (6H, d, J = 4.8 Hz), 0.88 (6H, t, J = 7.2 Hz) ppm.
ESI-MS(positive) m/z 639.7 [M+H]+, 661.3 [M+Na]+
製造例3:2LmbA-pgの製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)および1,3-プロピレングリコール(4.18 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン 1,3-プロピレングリコールジエステル(2LmbA-pg)を得た(収率71%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ4.15-4.20 (4H, m), 3.64 (4H, t, J = 6.8 Hz), 2.92-3.04 (6H, m), 2.60 (4H, t, J = 7.2 Hz), 2.29-2.35 (4H, m), 1.87 (2H, sex, J = 6.0 Hz), 1.59-1.66 (4H, m), 1.29 (32H, s), 0.90 (6H, d, J = 6.8 Hz) ppm.
ESI-MS(positive) m/z 611.7 [M+H]+, 633.3 [M+Na]+
製造例4:2LmbA-bgおよびLmbA-bg(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン 1,3-ブチレングリコールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)および1,3-ブチレングリコール(18.03 g、0.2 mol)の混合物に硫酸(0.39 g、0.004 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温120℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率92%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより210 nmにおける吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 2LmbA-bg:LmbA-bg=27:73)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 647.3 [2LmbA-bg+Na]+, 380.5 [LmbA-bg+Na]+
製造例5:2LmbA-npgおよびLmbA-npg(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン ネオペンチルグリコールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)およびネオペンチルグリコール(20.83 g、0.2 mol)の混合物に硫酸(0.39 g、0.004 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温120℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率95%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより210 nmにおける吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 2LmbA-npg:LmbA-npg=23:77)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 661.3 [2LmbA-npg+Na]+, m/z 394.5 [LmbA-npg+Na]+
製造例6:2LS-bgの製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)および1,3-ブチレングリコール(4.96 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で10時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイルサルコシン 1,3-ブチレングリコールジエステル(2LS-bg)を得た(収率49%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ5.02-5.13 (1H, m), 4.03-4.21 (6H, m), 2.95-3.09 (6H, m), 2.22-2.39 (4H, m), 1.90-1.95(2H, m), 1.64 (4H, m), 1.29-1.32 (35H, m), 0.90 (6H, t, J = 6.8 Hz) ppm.
ESI-MS(positive) m/z 597.3 [M+H]+, 619.3 [M+Na]+
製造例7:2LS-npgの製造法
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)およびネオペンチルグリコール(5.72 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で10時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイルサルコシン ネオペンチルグリコールジエステル(2LS-npg)を得た(収率53%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ4.13 (2H, s) 4.10 (2H, d, J = 14.72 Hz), 3.96 (2H, d, J = 11.88 Hz) 3.93 (2H, s), 2.95-3.09 (6H, m), 2.22-2.39 (4H, m), 1.65 (4H, m), 1.27-1.31 (32H, m), 0.97 (6H, d, J = 6.4 Hz), 0.89 (6H, t, J = 6.8 Hz) ppm.
ESI-MS(positive)m/z 611.7 [M+H]+, 633.3 [M+Na]+
製造例8:2LS-pgの製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)および1,3-プロピレングリコール(4.18 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温132℃で10時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイルサルコシン 1,3-プロピレングリコールジエステル(2LS-pg)を得た(収率55%)。
1H-NMR(400 MHz, CD3OD, r.t.):δ4.07-4.21 (8H, m), 2.95-3.09 (6H, m), 2.22-2.39 (4H, m), 1.87 (2H, sex, J = 6.0 Hz), 1.64 (4H, m), 1.27-1.31 (32H, m), 0.89 (6H, t, J = 6.8 Hz) ppm.
ESI-MS(positive) m/z 583.8 [M+H]+, 605.3 [M+Na]+
製造例9:2LS-bgおよびLS-bg(N-ラウロイルサルコシン 1,3-ブチレングリコールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)および1,3-ブチレングリコール(18.03 g、0.2 mol)の混合物に硫酸(0.39 g、0.004 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温130℃で6時間撹拌した後、更に140℃で4時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率85%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 2LS-bg:LS-bg=20:80)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 619.3 [2LS-bg+Na]+, m/z 366.5 [LS-bg+Na]+
製造例10:2LS-npgおよびLS-npg(N-ラウロイルサルコシン ネオペンチルグリコールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)およびネオペンチルグリコール(20.83 g、0.2 mol)の混合物に硫酸(0.39 g、0.004 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温130℃で6時間撹拌した後、更に140℃で4時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率88%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 2LS-npg:LS-npg=16:84)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 633.3 [2LS-npg+Na]+, m/z 380.5 [LS-npg+Na]+
製造例11:3LS-tmp(N-ラウロイルサルコシン トリメチロールプロパントリエステル)、2LS-tmp(N-ラウロイルサルコシン トリメチロールプロパンジエステル)およびLS-tmp(N-ラウロイルサルコシン トリメチロールプロパンモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)およびトリメチロールプロパン(4.42 g、0.033 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温130℃で6時間撹拌した後、更に140℃で4時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率93%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより、210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 3LS-tmp:2LS-tmp:LS-tmp=39:45:16)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 916.3 [3LS-tmp +Na]+, 663.2 [2LS-tmp +Na]+, 410.0 [LS-tmp +Na]+
製造例12:3LmbA-pent(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン ペンタエリトリトールトリエステル)、2LmbA-pent(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン ペンタエリトリトールジエステル)およびLmbA-pent(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン ペンタエリトリトールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.52 g、0.1 mol)およびペンタエリトリトール(7.5 g、0.055 mol)の混合物にp-トルエンスルホン酸一水和物(1.9 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温130℃で4時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率88 %)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより、210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 3LmbA-pent:2LmbA-pent:LmbA-pent=74:23:3)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 938.3 [3LmbA-pent+Na]+, 693.6 [2LmbA-pent+Na]+, 426.1 [LmbA-pent+Na]+
製造例13:2LS-bepd(N-ラウロイルサルコシン 2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジエステル)およびLS-bepd(N-ラウロイルサルコシン 2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイルサルコシン(27.14 g、0.1 mol)および2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール(8.01 g、0.05 mol)の混合物に硫酸(0.28 g、0.003 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温130℃で4時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和食塩水(40 mL)で2回洗浄した後、超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率76%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 2LS-bepd:LS-bepd=74:26)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI-MS(positive) m/z 690.2 [2LS-bepd+Na]+, m/z 436.8 [LS-bepd+Na]+
製造例14:3LmbA-tmpの製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.54 g、0.1 mol)およびトリメチロールプロパン(5.36 g、0.04 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温120℃で8時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに超純水(40 mL)で2回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/4のグラデーション)にて精製し、目的の化合物N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパントリエステル(3LmbA-tmp)を得た(収率72%)。
ESI−MS(positive) m/z 937.4 [M+H]+, 958.3 [M+Na]+
製造例15:3LmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパントリエステル)、2LmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパンジエステル)およびLmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパンモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.54 g、0.1 mol)およびトリメチロールプロパン(7.4 g、0.055 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温120℃で6時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率70%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより、210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 3LmbA-tmp:2LmbA-tmp:LmbA-tmp=39:57:4)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI−MS(positive) m/z 958.3 [3LmbA-tmp +Na]+, 691 [2LmbA-tmp +Na]+, 423.6 [LmbA-tmp +Na]+
製造例16:3LmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパントリエステル)、2LmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパンジエステル)およびLmbA-tmp(N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン トリメチロールプロパンモノエステル)の混合物の製造
N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン(28.54 g、0.1 mol)およびトリメチロールプロパン(5.36 g、0.04 mol)の混合物に硫酸(0.98 g、0.01 mol)を添加し、アルゴン気流下、バス温120℃で8時間撹拌した。生成物を酢酸エチル(50 mL)で希釈し、飽和重曹水(30 mL)で2回洗浄した。有機相をさらに飽和超純水(40 mL)で1回洗浄した。有機相を集めて真空減圧により濃縮し目的物を得た(収率78%)。
液体クロマトグラフィーと接続された質量分析装置(LC-MS)により化合物の同定を行った。また、液体クロマトグラフィーにより、210 nmで吸光度を観測することで、それぞれの化合物の割合を算出した(それぞれの化合物のピーク面積比 3LmbA-tmp:2LmbA-tmp:LmbA-tmp=76:22:2)。
液体クロマトグラフィーの条件
カラム:YMC-Pack ODS-A、流速:1 mL/min、温度:40℃、溶媒:メタノール/ギ酸の30mM水溶液(9/1)
ESI−MS(positive) m/z 958.3 [3LmbA-tmp +Na]+, 691 [2LmbA-tmp +Na]+, 423.6 [LmbA-tmp +Na]+
実施例1:顔料分散性の評価
下記表1に示す種々の油剤又は化合物(0.5 g)を酸化チタン粒子(4.5 g;TTO-55 (N);石原産業株式会社製)に加え、均一になるまで混合した。この混合粉体に更に流動パラフィンを添加し、均一になるように混合した。ある一定量の流動パラフィンを添加したところで混合粉体が凝集し始める。この時点で加えた流動パラフィンの量の100分率した数値をある油剤又は化合物のwet point(W.P.)と定義される。この凝集体に更に流動パラフィン加えると混合物がペースト状になり、流動性を示すようになる。この時点で加えた流動パラフィンの量の100分率した数値をある油剤又は化合物のflow point(F.P.)と定義される。このflow point とwet pointの差が小さい程、分散性がよいとされることから(Industrial and Engineering Chemistry, 1946, 18(1), 26-31)、顔料分散性を、flow pointとwet pointの差で評価した。すなわち、下記表1において、flow pointとwet pointの差が10未満の場合を◎(とても好ましい)、10以上22未満の場合を○(好ましい)、22以上30未満の場合を△(あまり好ましくない)、30以上の場合を×(好ましくない)で表示した。
*SL-205:ラウロイルサルコシンイソプロピル(味の素株式会社製)。Finsolv TN:安息香酸アルキル(C12-15)(Innospec Active Chemicals LLC製)。Neosolue MP:ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール(日本精化株式会社製)。TCG-M:トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(高級アルコール工業株式会社製)。
実施例2:水との馴染み易さの評価
下記表2に示す種々の油剤又は化合物(100 mg)に水(200 mg)を加え、超音波によって3分間混合した。混合物を遠心分離機で遠心し(1,5000 rpm X 2分)油相と水相に分離した。油相より40mgの油剤又は化合物を採取し、カールフィッシャー法によって油剤又は化合物中の含水率を測定した。含水率が高い程、油剤又は化合物が水と馴染み易いと判断した。すなわち、下記表2において、油剤又は化合物中の含水率が5.0 wt%以上の場合を◎(とても好ましい)、2.5 wt%以上5.0 wt%未満の場合を○(好ましい)、1.0 wt%以上2.5 wt%未満の場合を△(あまり好ましくない)、1.0 wt%未満の場合を×(好ましくない)で表示した。
*SL-205:ラウロイルサルコシンイソプロピル(味の素株式会社製)。
表1および表2に示すように、本発明の化合物はいずれも顔料分散性に優れ、かつ水との馴染み易さにも優れていることが明らかとなった。
本発明は、顔料分散性や水との馴染み易さに優れ、かつ使用感に優れた、化粧料として有用な化合物を提供することができる。
本出願は、日本国で2014年10月17日に出願された特願2014−213035を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (2)

  1. 式(1):


    [式中、
    は、炭素数7〜17のアルキル基であり、
    は、炭素数1〜6のアルキル基であり、
    nは、1または2であり、
    Xは、炭素数3〜9の炭化水素基であり、
    Aは、水素原子または式


    (式中、各記号は前記と同義である。)で表される基であり、
    aは、2または3であり、およびbは、1である。
    ただし、Aが水素原子のとき、aは、3であり、Aが水素原子でないとき、aは、2である。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. がメチル基である、請求項1に記載の化合物またはその塩。
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