JP6760019B2 - 蛍光x線分析用試料調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光X線分析(X-ray fluorescence analysis, XRF)における試料調製方法であって、詳しくはニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーから得られる粉末試料を粉砕、成形して蛍光X線分析用試料を調製する方法に関する。特に、鉱石試料を微粉砕化した後の測定試料の状態を観察することによる鉱物効果を抑制する方法に関する。
蛍光X線分析法は、化学分析などと比較すると、分析結果を短時間で得ることが可能であり、プロセス操業中に得られた中間物の分析結果を、操業条件にフィードバックすることを目的として、プロセス操業中の分析方法として広く利用されている。
例えば、特許文献1には、自動粉砕装置、自動プレス装置などを備えた、蛍光X線自動分析システムについて記載されており、自動化、省力化が可能であるという面でも、プロセス操業中の分析方法として好適であることが知られている。
資源製錬事業においては、鉱石中の含有成分量を正確かつ迅速に算出することが重要である。通常、原料となる鉱石試料の分析試料数は多く、各成分について即日分析する必要があることから、簡便な測定が可能な蛍光X線分析法(XRF)がよく用いられる。蛍光X線分析法は試料にX線を照射し、2次的に発生するX線(蛍光X線)を用いて元素の定性・定量分析を行う方法である。蛍光X線分析法(XRF)は、ICP発光分光分析法等の化学分析のような煩雑な前処理が不要で迅速な分析が可能であり、さらに非破壊で測定が可能である(非特許文献1および非特許文献2参照)。
XRFによる鉱石の分析方法には粉末ペレット法とガラスビード法があるが、ガラスビード法は試料を1000℃以上に溶融させるため、硫黄等の揮発する物質の定量が難しくなることや、前処理に熟練度が必要で、かつ分析にかかる工数が多くなってしまう。特に、操業を行う上では、一日に大量の分析を処理しなければならず、ガラスビード法よりも簡便で人的要因の少ない粉末ペレット法が適していると言える。
粉末ペレット法を用いた蛍光X線分析は、分析対象が固体である場合は、分析装置にセットできるように、粉砕して粉体試料を得て、さらにプレス機などを利用し、例えば、平たい円柱状の形状に成形し、分析用の試験片(以下、分析用ブリケットという場合がある)を作製する。試料の分析深さが数〜数十μm程度までの表面分析となるため、試料調整及び測定にあたっては、試料の凹凸のない平坦であること、試料面積がX線照射面積より大きいこと、均質な状態であること等に注意する必要がある。特に、分析用ブリケットに形成された平面にX線を照射し、その際に試料表面から発生する蛍光X線を測定することにより分析が進行するため、X線を照射する面の平坦性や均一性が重要であることが知られている。
例えば、特許文献2には、粉体試料に無機質のマトリックス整合剤と有機質の固化材を加えるなどの操作により、全体として均一な分析用試料の調整法が記載されている。
また、特許文献3には、金属または合金粉末の平均粒径や、成形体の押し込み率などを規定することによって測定面の均一性を向上させて、分析精度を向上できる試料の作成方法に関わる技術が記載されている。
ところで、ニッケル酸化鉱石の湿式精錬プロセスとして、高圧酸浸出法が知られており、ニッケル酸化鉱石をスラリー状(鉱石スラリーという)にして、高温高圧下で有価金属を硫酸浸出し、不純物を除去し、硫化してニッケル・コバルト混合硫化物(MS(Mixed Sulfide)という場合がある)を製造している。更に、MSを原料として電解採取により、電気ニッケルや電気コバルトが生産されている。ニッケル酸化鉱石は、例えば、表1に示すような組成範囲を有する。
高温高圧下の浸出反応は、オートクレーブで実施されるが、この浸出反応を効率的に進行させるためには、鉱石スラリー中の金属成分バランスが重要である。このため、高温高圧下の浸出反応では、プロセス中から鉱石スラリーをサンプリングして組成を確認し、必要に応じて鉱石種類を変更する等の操業条件にフィードバックする。そして、上述した組成の分析(プロセス分析という場合がある)には、蛍光X線分析法が利用されている。
蛍光X線分析法によれば、サンプリングから分析結果を得られるまでの所要時間が8時間程度なので、操業を継続したまま、すなわち操業効率を低下させることなく、操業条件の調整(フィードバック)が可能である。
一方で、組成の分析に化学分析を用いた場合、分析結果の信頼性が高いものの、分析結果を得るのに数日かかるため、操業を継続したままでの適用が難しい。
すなわち、浸出不良の原因が、鉱石スラリーの成分のバランス悪化であることが分からぬまま数日間継続し、その間は、別の操業条件、例えば、反応温度の上昇、硫酸添加量の増加などで対応しなければならない。このため、資材コストが増加する割に効果を高めることができない。
特開平01−059043号公報 特開平06−249768号公報 特開2013−108778号公報
中井泉、「蛍光X線の分析実際」、朝倉書店、2014年7月25日、第10刷 JIS K 0119 蛍光X線分析通則
特許文献2、3に記載されるように、蛍光X線分析法の欠点として分析結果のバラツキがあり、ニッケル酸化鉱石の種類によっては、鉱石スラリーを分析する際に、特にクロム(Cr)やマグネシウム(Mg)の分析値がばらつく。これより、ニッケルやコバルトに対するクロムやマグネシウムのバランスにバラツキが発生する場合があり、上述した操業条件の調整がうまくいかなくなるという問題点がある。
また、鉱石のような粉体試料を加圧成形して測定する場合、粒度の違いによる粒度効果や鉱物種の違いによる鉱物効果の影響により正確な測定が行えない可能性がある。XRF分析に供する試料はすべての鉱物が単体粒子になり、複合粒子がない状態が理想であるが、実際の試料には粒度効果や鉱物効果の存在する不均一な状態になっていることが多い。
鉱石スラリー中の金属成分をプロセス分析することは、プロセス全体の操業効率を左右するほど重要であり、クロムやマグネシウムの分析値のバラツキを低減する技術が要請されている。
そこで、本発明は、上述した従来の事情に鑑みて提案されたものであり、ニッケル酸化鉱石の湿式精錬プロセスにおけるプロセス分析として、鉱石試料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させる、蛍光X線分析用試料調製方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、単に粉砕機で試料の前処理をするだけでなく、試料の凝集や硬度の高い鉱石の有無を確認することで、試料全体が均一に粉砕される最適な粉砕条件を決定できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、上記目的を達成するための本発明の一態様は、クロマイト又は蛇紋石を含むニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーから蛍光X線分析用の試料を調製する蛍光X線分析用試料調製方法であって、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーを乾燥させる乾燥工程と、乾燥させたニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーの固形分を粉砕し、粗粉末を得る粗粉砕工程と、粗粉末を粉砕機により粉砕することで、微粉末を得る微粉砕工程と、微粉末の粉砕状態を確認する確認工程と、確認後の微粉末を収納した試料カップを、平板状になるように加圧・成形し、ブリケットを得る成形工程とを有し、確認工程では、SEM−EDS分析による観察視野内のCr由来粒子又はMg由来粒子の粒径が50μm以下であることが確認できた場合に成形工程へと進むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、微粉砕化した試料の状態をSEM−EDS分析で詳細に確認することができるため、鉱石資料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させることができる。
CrはXRF測定の誤差率が大きな成分であるため、特にCr由来粒子の粒径を確認することでXRF測定値の精度を向上させることができる。
クロマイトは、粒径が大きく、硬い鉱物であるが、本発明の確認工程において粉砕状態を確認することで正確な分析が可能となる。
MgもXRF測定の誤差率が大きな成分であるため、同様にMg由来粒子の粒径を確認することでXRF測定値の精度を向上させることができる。
蛇紋石は、マグネシウムの分析精度を悪化させる要因となるものであるが、本発明の確認工程において粉砕状態を確認することで正確な分析が可能となる。
本発明の一態様では、微粉砕工程は、遊星ボールミルにより行うことができる。
遊星ボールミルを使用することにより、手粉砕等と比較して作業者による粒径のばらつきを低減することができる。
本発明の一態様では、微粉砕工程での粉砕時間を60分以内とすることができる。
粉砕時間を長くし過ぎた場合には、Mgが再凝集するおそれがあるため、60分以内とすることが好ましい。
本発明の一態様では、微粉砕工程での試料量を10〜25gとすることができる。
試料量を10〜25gとすることで、Cr及びMgの両元素についての試料量を適正範囲とすることができる。
本発明の一態様では、粗粉砕工程において、粗粉末が150μmふるい目開きを通過するように粗粉砕することができる。
微粉砕を行う前に、粗粉砕工程において、150μm以下に粒径を揃えておくことが好ましい。
本発明によれば、手粉砕よりも再現性の高い遊星ボールミル等の粉砕機を使用し、微粉砕化した試料の状態をSEM−EDS分析等で確認することにより、鉱石試料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させることができる。
本発明の一実施の形態に係る蛍光X線分析用試料調製方法における試料調整プロセスの概略を示す工程図である。 本発明の一実施の形態に係る蛍光X線分析用試料調製方法において、試料量を25gに固定した時の粉砕時間とXRF強度比との関係図である。 本発明の一実施の形態に係る蛍光X線分析用試料調製方法において、粉砕時間を10分に固定した時の試料量とXRF強度比との関係図である。 確認工程における、試料のSEM断面観察図であり、(A)は実施例3によるもの、(B)は比較例1によるものである。 確認工程における、試料のEDS元素マッピング(Cr)図であり、(A)は実施例3によるもの、(B)は比較例1によるものである。 確認工程における、試料のEDS元素マッピング(Mg)図であり、(A)は実施例3によるもの、(B)は比較例1によるものである。
以下、本発明に係る蛍光X線分析用試料調製方法について図面を参照しながら以下の順序で説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能である。
1.蛍光X線分析用試料調製方法
1−1.乾燥工程
1−2.粗粉砕工程
1−3.微粉砕工程
1−4.確認工程
1−5.成形工程
<1.蛍光X線分析用試料調製方法>
図1に、本発明の一実施の形態に係る蛍光X線分析用試料調製方法における試料調整プロセスの概略を示す。本発明の一実施形態は、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーから蛍光X線分析用の試料を調製する蛍光X線分析用試料調製方法であって、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーを乾燥させる乾燥工程S1と、乾燥させたニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーの固形分を粉砕し、粗粉末を得る粗粉砕工程S2と、粗粉末を粉砕機により粉砕することで、微粉末を得る微粉砕工程S3と、微粉末の粉砕状態を確認する確認工程S4と、確認後の微粉末を収納した試料カップを、平板状になるように加圧・成形し、ブリケットを得る成形工程S5とを有する。そして、確認工程S4において、SEM−EDS分析により微粉末が均一に粉砕されているかを確認することを特徴とする。
これにより、微粉砕化した試料の状態をSEM−EDS分析で詳細に確認することができるため、鉱石資料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させることができる。以下、各工程を順にそれぞれ説明する。
(1−1.乾燥工程)
乾燥工程S1は、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーを乾燥して鉱石スラリーの固形分を得る工程をいう。蛍光X線分析用試料調製方法では、乾燥工程S1を有することが好ましい。なぜなら、湿潤状態の鉱石スラリーを次工程である粗粉砕工程S2に使用すると、蛍光X線を測定する際に重量測定に誤差が生じやすい。また、鉱石スラリーには、赤土状、粘土状の固形分が含まれるため、取り扱いに手間を要し、蛍光X線に使用する冶具の洗浄作業などに時間を要するからである。さらに、後述する成形工程S5では、金属カップに試料を入れる際に、ヘラなどによりカップ上面を平たくするために調整する必要がなく、ブリケット化することができる。
より具体的には、乾燥工程S1では、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーを100℃〜200℃で、1時間〜6時間乾燥して、鉱石スラリーの固形分濃度を40重量%〜45重量%となるように乾燥することが好ましい。
乾燥工程S1では、乾燥温度を100℃〜200℃に制御することで水分を適切に蒸発させることができる。乾燥温度が100℃未満の場合には、水分を十分に蒸発させることができない。一方、乾燥温度が200℃を超える場合には、鉱石中に含まれる結晶水が分解されるため、正確な分析値が得られない可能性がある。
また、乾燥工程S1では、乾燥時間が1時間〜6時間に制御することで、水分を適切に蒸発させることができる。乾燥時間が1時間未満の場合には、水分を適切に蒸発させることができない。一方、乾燥時間が6時間を超える場合には、いたずらに乾燥時間が長時間化するだけで鉱石中に含まれる水分がすでに蒸発しているので、余分なエネルギーの損失となる。
さらに、乾燥工程S1では、鉱石スラリーの固形分濃度を40重量%〜45重量%となるように乾燥することが好ましい。これにより、蛍光X線分析用試料調製方法では、後工程である粗粉砕工程S2における粗粉砕の効率化を図ることができる。
このようにして、乾燥工程S1では、固形分濃度が所定の範囲である鉱石スラリーを得ることができる。
(1−2.粗粉砕工程)
次に、粗粉砕工程S2では、乾燥工程S1で乾燥させたニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーの固形分を粉砕する。
粗粉砕工程S2では、ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーの固形分を、乳鉢やすり鉢などで粉砕することが好ましい。乳鉢としては、アルミナの乳鉢が特に好ましい。
粗粉砕工程S2では、次工程である微粉砕工程S3における所望の粒度分布からなる微粉末を得るために、粗粉末の粒径を150μm以下に粗粉砕することが好ましい。具体的には、粗粉砕工程S2では、乳鉢などで粉砕した粉末を、150μmふるい目開き(100メッシュ)に通すことにより、粒径が150μm以下である粗粉末を得ることができる。
また、粗粉砕工程S2では、150μmふるい目開きを通らなかった粉末を、再度、乳鉢などで粗粉砕することもできる。そして、粗粉砕工程S2では、再度粗粉砕して得られる粉末を、150μmふるい目開きに通すことにより、粒径が150μm以下である粗粉末を得ることができる。
このように、粗粉砕工程S2では、上述した手順により粒径が150μm以下である粗粉末を得ることができる。
(1−3.微粉砕工程)
微粉砕工程S3では、粗粉砕工程S2により得られた粗粉末を微粉砕する。
蛍光X線分析用試料調製方法では、鉱石スラリーの固形分を目的とする微粉末となるまでに粉砕するための方法は特に限定されないが、一般的な乳鉢を使用する手作業では鉱石スラリーの固形分を粉砕するのに膨大な時間と手間を要するため好ましくない。
蛍光X線分析用試料調製方法では、従来の方法(手作業で粒径150μmまでをふるいわけ)に比べて、微粉砕工程S3を有するので、多少の手間がかかるとも考えられる。しかしながら、蛍光X線分析用の試料は、30g以下の量で充分であるため、試料調製に要する時間が大幅に増加することはない。例えば、従来では、ニッケル酸化鉱石から蛍光X線分析用の試料を準備するために5時間〜6時間程度を要するものであった。一方、蛍光X線分析用試料調製方法では、8時間程度に増加する程度である。このため、化学分析に数日間要することを考慮すれば大きな問題にはならない。
さらに、蛍光X線分析用試料調製方法では、前工程である粗粉砕工程S2を経ずに微粉砕工程S3だけで、目的とする微粉末のサイズにした場合には、粉砕効率が非常に悪く粉砕機の寿命が短くなる。
微粉砕工程S3では、粗粉末を粉砕機により微粉砕する。粉砕機としては、一般に市販されている粉砕機で良いが、遊星ボールミルが好ましい。遊星ボールミルを使用することにより、手粉砕等と比較して作業者による粒径のばらつきを低減することができる。粉砕条件としては、後述する確認工程S4で十分に粉砕されていることが確認された時の粉砕条件を粉砕パラメータとして決定すればよい。例えば、粉砕容器のサイズが80mLであり、粉砕容器の材質がジルコニア製であり、粉砕用ボールが5個であり、粉砕用ボールの材質がジルコニア製である。また、粉砕用ボールの直径が10mm〜20mmであり、回転数が400rpm〜650rpmであることが好ましい。
サンプル量は10〜25gが好ましく、15gが特に好ましい。サンプル量が10g未満であると正確なXRF測定値が得られない。また、サンプル量が25gを超えると凝集が生じることがあるため好ましくない。
粉砕時間は0分〜60分であることが好ましく、10分とすることが特に好ましい。粉砕時間が60分を超えると、Mgが再凝集するおそれがあるため好ましくない。
(1−4.確認工程)
確認工程S4では、微粉砕工程S3で粉砕した微粉末の粉砕状態を確認する。確認工程S4では、SEM−EDS分析により微粉末が均一に粉砕されているかを確認することを特徴とする。特に、蛍光X線分析において分析値がばらつきやすいクロムやマグネシウムについて、均一に微粉砕されていることを確認することにより、XRF測定値の精度を向上させることができる。
蛍光X線分析用試料調製方法において、XRF測定値の精度を向上させるためには、ニッケル酸化鉱石内に含まれるクロマイトや蛇紋石が十分に粉砕されていることを確認することが好ましい。例えば、クロマイトは、その粒径が大きく、しかも硬い鉱物である。このため、従来の粗粉砕のみでは細かく砕くことができず、分析値のバラツキの原因となっていた。したがって、確認工程S4において、クロマイトの成分であるクロム(Cr)が均一に微粉砕されていることを確認することで正確な分析を行うことができる。
また、蛇紋石は、マグネシウム鉱物を多く含んでいて、マグネシウムの分析精度を悪化させる要因となっている。なぜなら、蛇紋石は、Mg濃度の高い成分の粒子を、Fe濃度の高い成分が被覆する構造(以下、「Fe被膜構造」ともいう)となっているからである。この被覆部分は壊れにくく、従来の粉砕程度では、粒径が100μm程度のサイズの蛇
紋石であれば、Fe被膜構造を保持したまま、粉砕後の粉末試料に残留する。
したがって、微粉砕工程S3において、粉砕機により微粉砕を行うと、蛇紋石の構造は破壊、粉砕され、蛇紋石の内部であったMg濃度の高い成分が表面に現れるため、確認工程S4において、蛇紋石の成分であるマグネシウム(Mg)が均一に微粉砕されていることを確認することで、蛍光X線分析をした場合に、X線が充分に照射されるようになり、XRF測定値の正確な分析が行えるようになる。
確認工程S4では、SEM−EDS分析による観察視野内のCr由来粒子の粒径が50μm以下であることが確認できた場合に次の成形工程S5へと進むとすることができる。硬度の硬いクロマイトが十分均一に粉砕されていることが確認されれば、クロムについてのXRF測定値の精度を向上させることができるからである。なお、Cr由来粒子とはクロマイトのようにクロム(Cr)を含有し、EDS元素マッピング(Cr)で検出される粒子のことである。
また、確認工程S4では、SEM−EDS分析による観察視野内のMg由来粒子の粒径が50μm以下であることが確認できた場合に次の成形工程S5へと進むとすることができる。クロムと同様に測定値のばらつきが生じやすいマグネシウムについても十分均一に粉砕されていることが確認されれば、マグネシウムについてのXRF測定値の精度を向上させることができるからである。なお、Mg由来粒子とは蛇紋石のようにマグネシウム(Mg)を含有し、EDS元素マッピング(Mg)で検出される粒子のことである。
なお、確認工程S4において、粉砕が不十分であると判断した場合には、微粉砕工程S3において、粉砕条件を設定し直す。
このように、確認工程S4では、SEM−EDS分析により微粉末が均一に粉砕されているかを確認することで鉱石試料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させることができる。また、微粉末が均一に粉砕されていることが確認できた際の粉砕条件を微粉砕工程S3における最適パラメータとすることで、測定精度が高くなる粉砕条件を見出すことができる。
また、確認工程S4では、上述したSEM−EDS分析に加えて粒度分布を測定することで確認することもできる。この場合、微粉末の粒度分布がD90≦80μm、D50≦30μmとなるように微粉砕されていることが好ましい。なお、D50は、各粒径における粒子数を粒径の小さい側から累積し、その累積体積が全粒子の合計体積(通過分積算)の50%となる粒径を意味している。また、D90は、各粒径における粒子数を累積し、その累積体積が全粒子の合計体積(通過分積算)の90%となる粒径を意味している。D50及びD90を求める方法は特に限定されないが、例えば、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定した体積積算値から求めることができる。
(1−5.成形工程)
成形工程S5では、確認工程S4で十分に粉砕されていることが確認できた微粉末を収納した試料カップを、平板状になるように加圧・成形する。
成形工程S5では、試料カップに、微粉砕工程S3から確認工程S4を経て得られた微粉末を収納する。この際、微粉砕工程S3により微粉末が細かい粒子状となっているので、試料カップに盛られている微粉末の表面をヘラなどで平たくする必要はない。
試料カップの材質としてば、金属等が挙げられる。例えば、スズでメッキされた鉄製などが好ましい。試料カップの大きさは、φ30mm〜50mmであり、深さ8mm〜12mmが好ましい。
成形工程S5では、微粉末を収納した試料カップを、加圧ブレス機により高さ2mm〜3mmの平板状になるように加圧・成形する。加圧・成形する条件としては、圧力が100kN〜200kNで圧縮し、圧縮時間を10秒〜60秒間保持することが好ましい。
このように、成形工程S5では、平板状のブリケットを得ることができる。なお、ブリケットとは、微粉末を収納した試料カップを加圧・成形することによりブリケットされた成型体をいう。
このようにして、成形された試料は蛍光X線分析用試料として好適に用いることができる。したがって、本発明によれば、手粉砕よりも再現性の高い遊星ボールミル等の粉砕機を使用し、微粉砕化した試料の状態を粒度分布やSEM−EDS分析等で確認することにより、鉱石試料の鉱物効果の影響を少なくし、XRF測定値の精度を向上させることができる。
以下、本発明について、実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、微粉砕工程S3における最適な粉砕パラメータに関する検討を行った。ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーから成る鉱石試料を105℃で2時間乾燥させ、水分を除去した(乾燥工程S1)。その後、アルミナ製乳鉢で手粉砕した後、目開き150μmの篩で乾式手篩いを行った(粗粉砕工程S2)。
次に、遊星型ボールミル(フリッチュ製、P−5)を用いて、鉱石試料が微粉となるまで粉砕した(微粉砕工程S3)。この時のボールの衝突エネルギーは、径の小さなボールの方が大きくなる傾向となっており、粉砕速度定数も同様の傾向を示した。ボール重量および砕料量を一定とした条件においては、ボール径が小さくなるほど粒子個数が増えて衝突回数が増加するため、このような傾向になると考えられる。また、容器には先にボールを入れてから粉末試料を入れることで、粉砕試料とボールとの接触確率が上がり、粉砕効率が良くなることが分かった。
図2に試料量を25gに固定したときの粉砕時間とXRF強度比との関係図を示す。なお、ここでXRF強度比とは、遊星ボールミル粉砕を未実施の時(0分)を基準(1.00)としたときの測定試料のXRF測定値の比をいう。粉砕時間が長くなるに従いCrのXRF強度比が上昇し続け、クロマイトの粉砕が進んでいることが確認された。しかし、Mgは10分を越えたところで、XRF強度比が減少し始めた。この理由は、試料が再凝集して粗大粒子が増えたことによるものである。具体的には、Mg等の軽元素はX線の進入深さが浅いので、再凝集した粗大粒子が存在するとX線が散乱してMgのXRF強度が減少するためである。以上の結果より、試料量が25gでは、CrとMgの最適粉砕条件を両立することはできない。また、Crの粉砕を優先して粉砕時間を長時間化すると、分析時間が長くなってしまう。
(実施例2)
次に、試料量を少なくすることで、粉砕時間を延ばすことと同様の効果が得られると考え、粉砕時間を10分に固定し、試料量を変化させてXRF強度の調査(10〜25g)を行った。図3に粉砕時間を10分に固定したときの試料量とXRF強度比との関係を示す。なお、ここでのXRF強度比とは、試料量25gを基準(1.00)としたときの測定試料のXRF測定値の比をいう。Crについては試料量が減少するに従い、XRF強度比が上昇した。Crは試料量が18g以上では、XRF強度比があまり上昇せず、Crの粉砕効果が期待できないと判断し、Crの適正範囲は18g以下とした。一方、Mgについては試料量が18gを下回ると、XRF強度比が減少した。これは試料の凝集が起き始めていることを示している。よって、粉砕試料量は両元素の適正範囲が重なる15gに設定した。
以上のような検討を行い、ニッケル酸化鉱石試料を粉砕する際の粉砕パラメータを最適化することで、粉砕が不十分であるという問題を解決できる。具体的には、粉砕時の条件を表2に示す調整幅で変化させ、さらに、最適条件を決定した。
(実施例3)
実施例3では、粗粉砕工程S2までは実施例1と同様にし、上記検討した粉砕パラメータによりニッケル酸化鉱石試料を微粉砕工程S3において微粉砕した。すなわち、サンプル量15g、粉砕時間10分、回転数400rpm、ボールの大きさ20mmφとし、ボールの個数5個、ボールの材質ジルコニアおよび粉砕容器80mLとした。
確認工程S4において、微粉砕後の試料をSEM−EDSで調査した。SEM断面観察図を図4(A)に、EDS元素マッピング(Cr)を図5(A)に、EDS元素マッピング(Mg)を図6(A)に示す。
実施例3では、いずれの図においても粗大粒子はなく、40μm以下に粉砕されており、硬度の高いクロマイト等も十分に粉砕されていることが確認された。また、粒度分布からも、平均径で30μm程度と微粉砕化されていることを確認した。
確認後の試料を成形工程S5において、150kNで加圧成形し、XRF測定に使用するディスク状のブリケット試料を作製し、蛍光X線分析装置により、Ni、Mg、Cr成分をそれぞれ分析した。その結果、十分に粉砕された場合の実施例3では、表4に示すように、鉱石の成分としてNi:1.04重量%、Mg:2.24重量%、Cr:2.73重量%であることを確認した。
また、測定値の精度を検証するために、ニッケル酸化鉱石について、ICP発光分光分析法による化学分析により金属の含有率を分析した。その結果、鉱石は、表3に示すように、Ni:1.05重量%、Mg:2.26重量%、Cr:2.75重量%をそれぞれ含有するものであった。
したがって、実施例3では、上記化学分析値とXRF測定値との誤差率はいずれの元素においても±1%以内に収まっていることを確認した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1の粗粉砕工程S2において、アルミナ製乳鉢で手粉砕した後、目開き150μmの篩で乾式手篩いを行い、篩下の試料を150kNで加圧成形し、XRF測定に使用するディスク状のブリケット試料を作製した。
粗粉砕後の試料のSEM断面観察図を図4(B)に、EDS元素マッピング(Cr)を図5(B)に、EDS元素マッピング(Mg)を図6(B)に示す。比較例1では、100μm程度の粗大粒子が観察された。
粉砕が不十分な場合の比較例1では、鉱石の成分としてNi:1.10重量%、Mg:1.66重量%、Cr:2.12重量%であり、誤差率は実施例3と比較して大きくなった。特にMgやCrの誤差率が大きいことが確認された。
以上より、蛍光X線分析用試料調製方法では、SEM−EDSを用いて、試料が均一に分散しているかを確認することで、XRF値が化学分析値と良く一致し、正確なXRF分析が行えていることが分かった。

Claims (5)

  1. クロマイト又は蛇紋石を含むニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーから蛍光X線分析用の試料を調製する蛍光X線分析用試料調製方法であって、
    上記ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーを乾燥させる乾燥工程と、
    乾燥させた上記ニッケル酸化鉱石の鉱石スラリーの固形分を粉砕し、粗粉末を得る粗粉砕工程と、
    上記粗粉末を粉砕機により粉砕することで、微粉末を得る微粉砕工程と、
    上記微粉末の粉砕状態を確認する確認工程と、
    上記確認後の上記微粉末を収納した試料カップを、平板状になるように加圧・成形し、ブリケットを得る成形工程とを有し、
    上記確認工程では、SEM−EDS分析による観察視野内のCr由来粒子又はMg由来粒子の粒径が50μm以下であることが確認できた場合に上記成形工程へと進むことを特徴とする蛍光X線分析用試料調製方法。
  2. 上記微粉砕工程は、遊星ボールミルにより行う請求項に記載の蛍光X線分析用試料調製方法。
  3. 上記微粉砕工程での粉砕時間を60分以内とする請求項に記載の蛍光X線分析用試料調製方法。
  4. 上記微粉砕工程での試料量を10〜25gとする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の蛍光X線分析用試料調製方法。
  5. 上記粗粉砕工程では、上記粗粉末が150μmふるい目開きを通過するように粗粉砕することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の蛍光X線分析用試料調製方法。
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