JP6760013B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、光源から出射された光ビームをポリゴンミラーの各偏向面で偏向し、偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体上に静電潜像を形成後、形成された静電潜像をトナーで現像し、現像後のトナー像をシートに転写する画像形成装置に関する。
例えば、電子写真式のプリンターや複写機では、帯電された感光体周面を光ビーム走査装置により露光走査して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーで現像し、感光体上のトナー像をさらに記録シートに転写することにより画像形成するようになっている。
光ビーム走査装置は、半導体レーザーなどの光源から出射された光ビームを、等速回転するポリゴンミラーの各偏向面に入射させて一定の走査角の範囲で偏向させ、偏向後の各光ビームを走査レンズにより感光体周面に集光して、主走査方向に露光走査する構成が一般的である。
特開平9−174917号公報 特開2006−25125号公報
ポリゴンミラーを用いる場合、各偏向面が平面であることが理想であるが、製造加工精度や、ポリゴンミラーをポリゴンモーターの回転軸に圧入する製造工程などにより、実際には偏向面に微小とはいえ湾曲が生じることがある。
図24(a)は、ポリゴンモーターの回転軸902に軸着されたポリゴンミラー901をその回転軸902に沿った鉛直方向上方から見た様子を示す平面模式図である。
同図に示すようにポリゴンミラー901は、平面視で正方形状であり、4個の各側面が偏向面911、912、913、914になっている。同図に示す例では、4個の偏向面のうち偏向面911、914が平面であるが、偏向面912、913が平面(破線)ではなく湾曲形状になっている。なお、同図では湾曲形状を誇張して示している。
偏向面912、913が湾曲形状になっている場合、これらの偏向面については平面に対して湾曲している分だけ偏向角にずれが生じて、感光体ドラム上の照射位置が主走査方向にずれることが生じる。
図24(b)は、感光体ドラム921上における光ビームの主走査方向の照射位置のずれの様子を模式的に示す図である。同図では、主走査方向に平行な破線931が偏向面911で偏向された光ビームにより露光走査される主走査ラインを示している。同様に、主走査方向に平行な破線932、933、934が偏向面912、913、914で偏向された光ビームにより露光走査される主走査ラインを示している。
主走査ライン931上において主走査方向の一方端側の位置Aと他方端側の位置Bに示す黒丸は、光ビームによる1画素相当分の露光領域(ドット)を示している。主走査ライン931と934については、位置AとBのそれぞれにドットが形成されているが、主走査ライン932と933については、ドットの形成位置が位置AとBのそれぞれに対して主走査方向に少しずれている。
図24(c)は、主走査ライン931〜933上における位置Aの付近を拡大して示した図であり、主走査方向に複数個のドットが列状に並んでいる様子を示している。
主走査ライン931については、主走査方向に隣り合う2つのドット951のピッチ(間隔)がα(基準)になっているが、主走査ライン932については各ドット952の間隔がβ(<α)、主走査ライン933については各ドット953の間隔がγ(>α)になっていることが判る。このことは、位置Bの付近でも同様になる。
主走査ライン932では、主走査方向の両端側のそれぞれにおいて、隣り合う各ドット952の間隔βが基準のαよりも狭いので、その差分だけ各ドット952の主走査方向における分布密度が上がり、再現画像のトナー濃度が主走査ライン931よりも濃くなったようになる。逆に、主走査ライン933では、隣り合う各ドット953の間隔γが基準のαよりも広いので、その差分だけ各ドット953の主走査方向における分布密度が下がり、トナー濃度が主走査ライン931よりも淡くなったようになる。
このように感光体ドラム921上における主走査ラインごとに各ドットの間隔の粗密による濃度差が生じると、形成画像のさらなる画質の向上を阻むことになってしまう。
本発明は、上記のような問題に鑑み、ポリゴンミラーの偏向面に湾曲が生じていても、従来よりも形成画像の画質を向上可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記基準パターンの転写後の前記シートが搬送路を搬送中に、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、通知手段と、を備え、前記補正手段は、前記検出手段により検出された濃度分布に基づき、前記一の偏向面に存在する非平面性に依存して形成される画像の主走査方向の濃度ばらつきを抑制するための補正係数を求める算出手段を備え、前記通知手段は、前記補正係数が所定範囲内に入っていない場合に前記露光部に異常が発生している旨を通知することを特徴とする。
また、前記補正手段は、前記算出手段により求められた補正係数のうち、前記所定範囲内に入っている補正係数を記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶されている補正係数を前記元の画像データに適用して前記補正を行うとしても良い。
本発明のさらに別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、を備え、前記基準パターンの画像データは、主走査方向に列状に並ぶ複数個のドットデータにより構成され、前記各ドットデータには、光ビームにより前記感光体が露光されるものと露光されないものが含まれ、露光される1以上のドットデータと露光されない1以上のドットデータとが交互に繰り返す画像データであることを特徴とする。
本発明のさらに別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、前記露光部が交換されたことを判断する判断手段と、を備え、前記パターン形成制御手段は、前記判断手段による判断がなされると、前記基準パターンの形成を実行することを特徴とする
本発明のさらに別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、前記感光体を回転駆動する駆動手段と、通常の画像形成時には、前記感光体の周速が予め決められたシステム速度になるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記パターン形成制御手段は、前記基準パターンの形成時において、前記露光部に対して前記ポリゴンミラーを通常の画像形成時の回転数で回転させるとともに、前記駆動手段を制御して前記感光体の周速を前記システム速度よりも減速させる速度制御を行うことを特徴とする。
ここで、前記ポリゴンミラーの偏向面の数をMとしたとき、前記パターン形成制御手段は、前記感光体の周速を前記システム速度に対して(1/M)の速度に減速させるとしても良い。
さらに、前記パターン形成制御手段は、前記ポリゴンミラーの回転数と前記感光体の周速を通常の画像形成時と同じ条件にして基準パターンの形成を実行した後、前記検出手段により検出された濃度値が所定の濃度範囲の下限値よりも低い値しか検出できない場合に、前記減速制御に切り替えて再度、基準パターンの形成を実行するとしても良い。
また、前記パターン形成制御手段は、前記ポリゴンミラーの偏向面のそれぞれごとに、各偏向面に一対一に対応する基準パターンを形成させ、前記検出手段は、前記基準パターンのそれぞれごとに前記濃度分布を検出し、前記補正手段は、前記偏向面のそれぞれごとに、当該偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、当該偏向面に対応する基準パターンにより検出された濃度分布を用いて前記補正を行うとしても良い。
さらに、前記補正手段は、元の画像データの各画素の濃度を示すデータを、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値に基づき本来の値に対して濃度が高くなる値または低くなる値に補正するとしても良い。
本発明のさらに別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、を備え、前記補正手段は、画像データを画素クロックに基づき変調し、変調後の画像データを前記光源に出力する光源駆動部を備え、元の画像データの各画素に対して前記光源駆動部から出力される画素クロックの周期を、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値に基づき基準値に対して大きい値または小さい値に補正することを特徴とする。
さらに、前記補正手段は、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について、当該位置における濃度値と予め決められた基準値との差の大きさに基づいて前記補正を行うとしても良い。
また、前記補正手段は、前記検出手段の検出結果から基準パターンの平均濃度値を求め、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について、当該位置における濃度値と前記平均濃度値との差の大きさに基づいて前記補正を行うとしても良い。
本発明のさらに別の局面に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部と、画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、を備え、前記補正手段は、前記検出手段の検出結果から基準パターンの平均濃度値を求め、元の画像データの各画素の濃度を示すデータを、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値と前記平均濃度値との差の大きさに基づき本来の値に対して濃度が高くなる値または低くなる値に補正することを特徴とする。
上記のように構成すれば、ポリゴンミラーの偏向面に湾曲が生じていても、シート上の基準パターンの主走査方向における濃度分布の検出結果に基づき画像データが補正されるので、このような補正を行わない従来よりも形成画像の画質の向上が可能になる。
実施の形態1に係るプリンターの構成を説明するための概略図である。 (a)は、光走査部の主要部の構成を説明するための平面図であり、(b)は、(a)の正面図である。 ポリゴンミラーの回転軸の回転角の範囲とレーザー光が照射される偏向面との対応関係を示す図である。 全体制御部の構成を示すブロック図である。 LD制御部の構成を示すブロック図である。 K色LD制御部の構成を示すブロックである。 画像データ記憶部の記憶領域に1ページ分に相当するK色画像データの各画素の階調値が画素単位で格納されている様子を示す模式図である。 第1走査ラインと第2走査ラインの書き込み動作を示すタイミングチャートである。 走査ラインの番号とポリゴンミラーの偏向面の番号との対応関係を示す図である。 (a)は、ポリゴンミラーの偏向面の形状の例を示す平面図であり、(b)、(c)、(d)は、3個の偏向面のそれぞれの拡大模式図である。 記録シート上に形成された基準パターンの構成例を示す図である。 基準パターンを形成するための画像データの各画素の階調値が画素単位でパターンデータ記憶部の記憶領域に格納されている様子を示す模式図である。 (a)〜(d)は、基準パターンの形成動作のタイミングチャートである。 (a)〜(d)は、パターン検出センサーにより検出された基準パターンの主走査方向の濃度分布のグラフを示す図である。 各偏向面に対応する画像データの補正係数が補正係数記憶部の記憶領域に格納されている様子を示す図である。 補正係数による補正後の画像データに基づき光源部から出射されるレーザー光の光量の大小を示す波形を偏向面のそれぞれごとに模式的に示す図である。 (a)は、補正前の画像データの各画素の階調値が画像データ記憶部の記憶領域に画素単位で格納されている様子を示す模式図であり、(b)は、補正後の画像データの各画素の階調値が格納されている様子を示す模式図である。 画像データの補正係数の算出とプリントジョブ実行の際の画像データの補正処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るK色LD制御部の構成を示すブロックである。 実施の形態2に係る画素クロック周期を偏向面のそれぞれごとに基準値に対し補正した後の波形の例を示す模式図である。 記録シート上に形成される基準パターンの構成例を示す拡大模式図である。 実施の形態3に係る画像データの補正係数の算出とプリントジョブ実行の際の画像データの補正処理の内容を示すフローチャートである。 図18に示すステップS6とS7の間に組み込まれる警告メッセージの表示処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は、ポリゴンミラーの平面模式図であり、(b)は、感光体ドラム上における光ビームの主走査方向の照射位置のずれの様子を模式的に示す図であり、(c)は、主走査方向に複数個のドットが列状に並んでいる様子を示す模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラープリンター(以下「プリンター」という。)に適用した場合の例を説明する。
〔実施の形態1〕
<画像形成装置の概略構成>
図1は、プリンター10の構成を説明するための概略図である。
同図に示すように、プリンター10は、電子写真方式の画像形成装置であり、画像プロセス部11、給紙部12、定着部13および全体制御部14を備えている。
プリンター10は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック色からなるトナー像を形成し、これらの各色のトナー像を多重転写してフルカラーの画像形成を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部11は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部30Y、30M、30C、30K、光走査部9(露光部)、中間転写ベルト16などを備えている。
作像部30Yは、感光体ドラム31と、その周囲に配設された帯電部32、現像部33、転写ローラー34(転写部)、クリーナー35などを備えており、感光体ドラム31上にY色のトナー像を作像する。他の作像部30M〜30Kについても、作像部30Yと同様の構成になっており、同図では符号を省略している。
中間転写ベルト16は、無端状のベルトであり、駆動ローラー17と従動ローラー18に張架されて矢印Aで示す方向に回転駆動される。
光走査部9は、後述するようにY〜Kの各色用の光源としてのレーザーダイオードを備えており、全体制御部14からの駆動指示によりY〜K色の画像形成のためのレーザービームLY、LM、LC、LKを出射し、対応する作像部30Y〜30Kの感光体ドラム31の表面を主走査方向(紙面の法線方向)に露光走査させる。
この露光走査により、作像部30Y〜30Kごとに帯電部32により帯電された感光体ドラム31上に静電潜像が形成され、形成された静電潜像が現像部33によりトナーで現像されて、対応する色のトナー像が感光体ドラム31上に形成される。
各作像部30Y〜30Kにおける作像動作は、それぞれ所定時間だけタイミングをずらして実行され、作像部30Y〜30Kごとに感光体ドラム31上に現像されたトナー像は、一次転写ローラー34による静電力により中間転写ベルト16上の同じ位置に順次多重転写され、フルカラーのトナー像が形成される。なお、中間転写ベルト16に転写されずに感光体ドラム31上に残った残留トナーは、クリーナー35により清掃される。
一方、給紙部12は、記録シートSを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートSを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートSを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー対44などを備えている。
給紙部12は、中間転写ベルト16上のトナー像の移動タイミングに合わせて記録シートSを二次転写位置46に向けて搬送し、二次転写ローラー45の作用により中間転写ベルト16上のフルカラーのトナー像が記録シートS上に二次転写される。
二次転写位置46を通過後の記録シートSは、定着部13に搬送される。定着部13に設けられた定着ローラー13aと加圧ローラー13aによる加熱・加圧により、記録シートS上のトナー像(未定着画像)が記録シートSに定着され、その後、記録シートSは、排出ローラー対47を介して排出トレイ48上に排出される。
作像部30Y〜30Kの感光体ドラム31、中間転写ベルト16、タイミングローラー対44、定着ローラー13aなどの各ローラーは、駆動モーター8により予め決められた一定の速度で回転駆動される。これにより感光体ドラム31や中間転写ベルト16の周速およびタイミングローラー対44などの各ローラー(シート搬送手段)による記録シートSの搬送速度が一定の同じ速度(システム速度)に維持される。
定着部13よりもシート搬送方向下流側かつ排出ローラー対47よりもシート搬送方向上流側の搬送路43の近辺には、記録シートSに形成された基準パターン(後述)の主走査方向の濃度分布を検出するための検出手段としてのパターン検出センサー7が配置されている。パターン検出センサー7には、CCD(Charge Coupled Device)センサーが用いられるが、基準パターンの主走査方向の濃度分布を光学的に検出可能であれば、他のイメージセンサー、例えばCMOSセンサーなどを用いることもできる。
また、プリンター10の上面であり、ユーザーの見易い位置に操作部15が配置されている。操作部15は、ユーザーによるプリント指示や濃度設定などの各種入力や画像データの補正係数(後述)の算出の実行指示などを受け付けるキー(不図示)に加えて、ユーザーに対する警告メッセージ(後述)などを表示する表示部15aを備えている。
<光走査部の構成>
図2(a)は、光走査部9における主要部の構成を説明するための平面図であり、図2(b)は、図2(a)の正面図である。それぞれ内部構造が分かり易くなるように筐体50の天面または側面を取り除いた透視図で示している。なお、図2(b)では、図2(a)に示す光源部51を省略して描いている。図2(a)に示すX軸方向を主走査方向、Y軸方向を左右方向、図2(b)に示すZ軸方向を上下方向という。
図2(a)に示すように光走査部9は、筐体50と、光源部51と、ポリゴンミラー55を有する光偏向部52と、走査レンズ群53と、反射ミラー群54と、インデックスセンサー54Y、54M、54C、54Kを備える。
光源部51は、4個の半導体レーザー(光源)81Y、81M、81C、81K、4枚のミラー82〜85、およびシリンドリカルレンズ86を含む。
半導体レーザー81Y、81Mおよび81Kは、レーザー光(光ビーム)の出射方向が共通であり、その方向に対して垂直な方向に等間隔で配置されている。一方、半導体レーザー81Cは、そのレーザー光の出射方向が他の半導体レーザー81Y、81M、81Kの出射方向と直交するように配置されている。
なお、図2には示されていないが、半導体レーザー81Y〜81Kの間ではレーザー光の出射口の鉛直方向における高さ(図2(b)におけるZ軸方向の位置)が異なるので、それらのレーザー光LY、LM、LC、LKの間では光路の高さが異なる。
ミラー82、83、84は、半導体レーザー81Y、81M、81Kの各出射口の前に1枚ずつ、その出射口からのレーザー光LY、LMまたはLKのみが当たるように配置されている。
ミラー82、83、84は、半導体レーザー81Y、81M、81Kの出射光LY、LM、LKを反射して90°偏向させる。ミラー85は、他の3枚のミラー82〜84の反射光LY〜LKと半導体レーザー81Cの出射光LCとを同じ方向へ反射するように設置されている。この反射光LY、LM、LKおよび出射光LCがミラー85に入射するまでの間に他のミラーと干渉しないように、ミラー84、83、82の順に鉛直方向における高さが次第に低く短くなっている。ミラー85により反射された後の出射光LY〜LKを総称してレーザー光LLという。
シリンドリカルレンズ86は、ミラー85による反射後のレーザー光LLを光源部51の出射口87を通過させて光偏向部52に向かわせる。具体的には、シリンドリカルレンズ86は、ポリゴンミラー55の回転軸56の軸方向(図2(b)に示すZ軸方向)では、レーザー光LLをポリゴンミラー55の反射面に結像させると共に、その方向とレーザー光LLの進行方向との両方に直交する方向(図2(a)において紙面に平行かつレーザー光LLに対して垂直な方向)では、平行光に変換する。
光偏向部52は、ポリゴンミラー55およびポリゴンモーター57を有する。
ポリゴンミラー55は、正多角柱(図2(a)の例では正4角柱)状の部材であり、4個の側面1、2、3、4がそれぞれ反射ミラー面(偏向面)である。
ポリゴンモーター57は、ポリゴンミラー55に回転駆動力を与えてその中心の回転軸56の回りにポリゴンミラー55を図2(a)の矢印Eで示す方向に等速回転させる。本実施の形態では、ポリゴンモーター57の回転軸がそのままポリゴンミラー55の回転軸に用いられ、ポリゴンモーター57の回転軸が1回転するとポリゴンミラー55が1回転する関係になっている。以下、ポリゴンミラー55の回転軸を回転軸56という。
ポリゴンモーター57には、ポリゴンミラー55の回転軸56が1回転する度にその旨を示す基準位置信号を出力するとともに、1回転する間における回転軸56の回転角が基準位置信号を出力した時点の回転基準位置(絶対位置:ここでは0°)から360°の範囲のうちどの回転角(回転位置)であるかを示す回転角信号を出力するためのエンコーダーなどの検出器(不図示)が配置されている。
この検出器により検出される基準位置信号と回転角信号をポリゴンミラー55の回転中に常時監視することにより、ポリゴンミラー55が1回転したこととその1回転内における回転軸56の回転角を把握することができる。
本実施の形態では、図3に示すように回転軸56の回転角が0°(=回転基準位置)から90°までの範囲内にあるときに光源部51から出射されたレーザー光LLの照射位置に偏向面1が位置し(図2(a)参照)、回転角が90°〜180°の範囲内にあるときには偏向面2が位置し、回転角が180°〜270°の範囲内にあるときには偏向面3が位置し、回転角が270°〜360°の範囲内にあるときには偏向面4が位置するように、ポリゴンミラー55がポリゴンモーター57の回転軸に固定されている。
また、回転軸56が90°だけ回転するのに要する時間に対して回転角の検出から光源部51のレーザー光LLの出射までに要する時間が十分に短いので、例えば基準位置信号を受信してからレーザー光LLを出射すれば、そのレーザー光LLを偏向面1で偏向させることができる。偏向面2については、回転軸56の回転角90°が検出されてからレーザー光LLを出射すれば、そのレーザー光LLを偏向面2で偏向させることができる。他の偏向面3、4も同様であり、回転軸56の回転角180°(または270°)が検出されてからレーザー光LLを出射すれば、そのレーザー光LLを偏向面3(または4)で偏向させることができる。
図2に戻ってポリゴンミラー55は、その回転中に偏向面1〜4のそれぞれごとに、光源部51の出射口87に対向する位置を通過する間に、光源部51から出射されたレーザー光LLを反射して偏向させると共に、回転によってそのレーザー光LLと反射光RLとの進行方向が成す角度、すなわちレーザー光LLの偏向角を変化させる。
ポリゴンミラー55による偏向後の反射光RL、すなわちレーザー光LY、LM、LC、LKは、図2(b)に示すようにレーザー光LCが上下方向における最も高い位置を通過しており、さらに、レーザー光LK、LM、LYの順に、通過する上下方向における位置が次第に低くなっている。これは、ポリゴンミラー55の回転軸56と平行な偏向面への各レーザー光LY、LM、LC、LKの入射角度がそれぞれ異なっているからである。
ポリゴンミラー55による偏向後のレーザー光LY〜LKは、走査レンズ群53に含まれる走査レンズ91、92、93を通過する。走査レンズ91は、トロイダルレンズであり、走査レンズ92、93は、それぞれが非球面レンズであり、これらの2枚の非球面レンズがfθレンズを構成する。
走査レンズ91〜93は、主走査方向と副走査方向のそれぞれにパワーを持つものであり、通過するレーザー光LY〜LKを反射ミラー群54を介して、対応する感光体ドラム31の表面で結像させる。これにより、その表面の結像点が露光される。
反射ミラー群54は、走査レンズ91〜93を通過後のレーザー光LY、LM、LC、LKのそれぞれを一次反射する第1折り返しミラー101、102、103および104と、第1折り返しミラー101、102および103により一次反射されたレーザー光LY、LMおよびLCを、対応する感光体ドラム31(図1)に向けて2次反射する第2折り返しミラー105、106および107を含む。第1折り返しミラー104のみが、入射したレーザー光LKを直接、感光体ドラム31に向けて反射する。
このように半導体レーザー81Y〜81Kから出射されたレーザー光LY〜LKがポリゴンミラー55で偏向され、走査レンズ91〜93を透過後、反射ミラー群54を介して作像部30Y〜30Kにおいて帯電された状態の感光体ドラム31に照射される。これにより、作像部30Y〜30Kごとにその感光体ドラム31がその軸方向である主走査方向に沿ってレーザー光により露光走査される。
図2(a)に示すポリゴンミラー55による偏向後の反射光RLが通過する領域(平面視で概ね扇形の範囲)Daは、感光体ドラム31上における有効走査領域(画像形成領域)の主走査方向一方端から他方端までの間を1回露光走査するときの反射光RLの走査角度範囲に相当する。1回の露光走査により感光体ドラム31に形成される潜像が1走査ラインになる。
インデックスセンサー54Yは、走査角度範囲Daの外(非画像形成領域)であり、走査角度範囲Daに入る直前の反射光RLのみを受光する位置に配置されており、回転中のポリゴンミラー55の偏向面1〜4のそれぞれで偏向されたレーザー光LYを受光するごとに、その検出結果(INDEX信号)を順次、全体制御部14に送る。
全体制御部14は、Y色について、インデックスセンサー54YからINDEX信号を受信するごとに、その検出タイミングに基づき、レーザー光LYによる感光体ドラム31上の有効走査領域に対する走査開始タイミングを1走査ラインごとに設定する。
具体的には、ポリゴンミラー55の偏向面1〜4のそれぞれで偏向された後のレーザー光LYがインデックスセンサー54Yにより検出されるごとに、その検出タイミングから所定時間経過時に、1走査ラインの画像データに基づき半導体レーザー81Yを駆動してレーザー光LYの変調を開始させる。つまり、感光体ドラム31への1走査ラインの書き込みが開始される。
他のインデックスセンサー54M、54C、54Kもインデックスセンサー54Yと同様に走査角度範囲Daの外であり、走査角度範囲Daに入る直前のレーザー光LM、LC、LKのみを受光する位置に配置されている。M、C、K色もY色と同様に、インデックスセンサー54M、54C、54Kによるレーザー光LM、LC、LKの検出タイミングに基づき、レーザー光LM、LC、LKによる有効走査領域に対する走査開始タイミングが1走査ラインごとに設定される。
<全体制御部の構成>
図4は、全体制御部14の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、全体制御部14は、通信インターフェース(I/F)部61と、CPU62と、ROM63と、RAM64と、画像処理部65と、LD制御部66と、パターン形成制御部67と、パターンデータ記憶部68を備える。
I/F部61は、LANボードなどのネットワークに接続するためのインターフェースである。
ROM63には、画像プロセス部11、給紙部12、定着部13および操作部15等を制御するために必要なプログラムが格納されている。ROM63に格納されているプログラムは、CPU62により読み出されて実行される。
RAM64は、プログラム実行時のCPU62のワークエリアとして用いられる。
画像処理部65は、外部の端末からI/F部61を介して受信したプリントジョブのデータをY〜K色の画像データに変換し、変換後の画像データにγ補正などの画像処理を施す。
LD制御部66は、ポリゴンミラー55の偏向面1〜4が平面でない場合にその偏向面に存在する非平面性に依存して形成される画像の主走査方向の濃度ばらつきを抑制するための補正係数を用いて画像データを補正し、補正した画像データに基づき半導体レーザー(LD)81Y〜81Kを駆動させてレーザー光LY〜LKの発光を制御する。
パターン形成制御部67は、補正係数を算出するのに用いる基準パターン(図11)を記録シートSに形成するパターン形成動作を実行する。このパターン形成動作については後述する。
パターンデータ記憶部68は、基準パターンの形成に用いられるパターンデータ(画像データ)を予め記憶している。パターンデータは、パターン形成制御部67によるパターン形成動作の実行の際に読み出される。
<LD制御部の構成>
図5は、LD制御部66の構成を示すブロック図である。
同図に示すようにLD制御部66は、Y〜K色別にY色LD制御部66Y、M色LD制御部66M、C色LD制御部66C、K色LD制御部66Kを備える。これらのLD制御部はいずれも基本的に同じ構成なので、ここではK色LD制御部66Kの構成を説明し、他のLD制御部66Y〜66Cについては説明を省略する。
<K色LD制御部の構成>
図6は、K色LD制御部66Kの構成を示すブロックである。
同図に示すようにK色LD制御部66Kは、画像データ記憶部661と、補正部662と、LD駆動部663と、画素クロック発振器664を備える。
画像データ記憶部661は、画像処理後のK色画像データを格納する。
図7は、画像データ記憶部661の記憶領域665に1ページ分に相当するK色画像データの各画素の階調値(濃度値)Dijが画素単位で格納されている様子を示す模式図であり、記憶領域665を主走査方向と副走査方向に2次元展開した様子を示している。
1つの桝目が1画素に対応しており、1画素の階調値は、ここでは複数、例えば0〜255までの256段階のうちのいずれかの値を示す。なお、ここでは1つの画素が1つのドットで示されるが、これとは別に1つの画素が複数個のドットで表現される場合には、その1つのドットが1つの桝目に対応するとみなすことができる。
各画素の階調値Dijのiは、副走査方向に順番に付された数値1、2、3・・を示し、jは、主走査方向に順番に付された数値1、2、3・・を示している。
同図では、主走査方向に沿った画素列が1走査ラインの潜像を形成するための画像データに相当し、i=1番目の走査ライン601を第1走査ライン、i=2番目の走査ライン602を第2走査ライン、i=3番目の走査ライン601を第3走査ライン、i=n番目の走査ライン601を第n走査ラインという。
図6に戻って、補正部662は、画像データ補正部621と、補正係数算出部622と、補正係数記憶部623を備える。
補正係数算出部622は、パターン検出センサー7による基準パターンの濃度検出結果に基づき画像データを補正するのに用いる補正係数を算出する。この算出方法については、後述する。
補正係数記憶部623は、不揮発性の記憶手段であり、補正係数算出部622により算出された補正係数のデータを記憶する。記憶されたデータは、補正係数の算出以降に実行されるプリントの際にその画像データを補正するために読み出される。
画像データ補正部621は、補正係数記憶部623から補正係数を読み出し、読み出した補正係数に基づき、画像データ記憶部661に格納されているK色画像データの各画素の階調値Dijを補正する。
画素クロック発振器664は、水晶振動子などを有する発振器であり、一定周期(周波数)でHレベルとLレベルとが交互に繰り返してなるクロックパルス信号を画素クロックとしてLD駆動部663に出力する。画素クロックの1周期が形成画像の1画素に相当する。
LD駆動部663は、ポリゴンミラー55の回転中に偏向面1〜4のそれぞれで偏向されたレーザー光LKによるインデックスセンサー54KからのINDEX信号を受信する度に、1走査ラインごとに補正後のK色画像データを画素クロック発振器664からの画素クロックに基づき変調した画像データKにより半導体レーザー81Kを発光制御してレーザー光LKを画素単位で出射させ、感光体ドラム31への書き込みを実行させる。この意味で、LD駆動部663と画素クロック発振器664は、画像データを画素クロックに基づき変調し、変調後の画像データを出力して光源を発光制御する光源駆動部といえる。
以下、図7に示す第1走査ライン601と第2走査ライン602の書き込みについて具体的に図8に示すタイミングチャートを用いて説明する。
<第1走査ライン>
LD駆動部663は、回転中のポリゴンモーター57から基準位置信号(回転角0°を示す信号)を受信すると(図8の時点ta)、所定の階調値を示す書き込みタイミング設定用の画像データを画素クロックに基づき変調してなる画像データ551を出力する。図8における画像データ551のパルス波形のうちHレベルの部分が発光を示し、Lレベルの部分が消灯を示す。画像データ551に基づき半導体レーザー81Kからレーザー光LKが出射される。このレーザー光LKの出射は、感光体ドラム31への第1走査ライン601の書き込み開始前に、その書き込み開始タイミングを設定するためのものである。これを前発光という。
前発光により半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが、回転中のポリゴンミラー55の偏向面1で偏向後、インデックスセンサー54Kで検出されると(時点tm)、インデックスセンサー54KからINDEX信号が出力される。
LD駆動部663は、インデックスセンサー54KからのINDEX信号を受信すると、半導体レーザー81Kの駆動を一旦停止して消灯させ(前発光の終了)、一定時間経過時(時点tn)に、第1走査ライン601の画像データ(各画素の階調値D11、D12、D13・・)を画素クロックに基づき変調したものを第1走査ライン601の画像データ551aとして半導体レーザー81Kに出力し、半導体レーザー81Kを駆動させる。
上記と同様に画像データ551aのパルス波形のうちHレベルの部分が発光を示し、Lレベルの部分が消灯を示す。画素クロックの1周期分が1画素に相当し、画像データ551aのパルス波形のHレベルの高さ(振幅)の大小により半導体レーザー81Kの発光量の大きさが変わるパルス振幅変調により、感光体ドラム31上での1画素の照射量(露光量)が変わるようになっている。同図では振幅が一定の例を示しているが、例えば画素の階調値が大きいほど振幅が大きくなり、すなわち感光体ドラム31の露光量が多くなり、それだけ形成画像の濃度が濃くなるように濃度設定が行われる。なお、1画素ごとに半導体レーザー81Kの発光量が一定で発光時間を階調値により変えるパルス幅変調により露光時間を可変制御することにより濃度を変える構成でも良い。
半導体レーザー81Kの駆動再開(時点tn)が感光体ドラム31への第1走査ライン601の書き込み開始になる。
半導体レーザー81Kは、画像データ551aに基づき画素単位で階調値D11、D12、D13・・に応じた光量のレーザー光LKを出射させ、感光体ドラム31への第1走査ライン601の書き込みが実行される。この書き込みが終了すると(時点tp)、半導体レーザー81Kの駆動が停止される。
<第2走査ライン>
第1走査ライン601の感光体ドラム31への書き込み終了後、次にポリゴンモーター57から回転角90°を示す回転角信号を受信すると(時点td)、上記と同様の前発光を画像データ552に基づき行う。
半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが、回転中のポリゴンミラー55の偏向面2で偏向後、インデックスセンサー54Kで検出され、インデックスセンサー54KからのINDEX信号を受信すると(時点tq)、LD駆動部663は前発光を終了して一定時間経過時(時点tr)に、図7に示す第2走査ライン601の画像データ(各画素の階調値D21、D22、D23・・)を画素クロックに基づき変調したものを第2走査ライン602の画像データ552aとして出力し、半導体レーザー81Kを駆動させる。
半導体レーザー81Kの駆動再開(時点tr)が感光体ドラム31への第2走査ライン602の書き込み開始になる。
半導体レーザー81Kは、画像データ552aに基づき画素単位で階調値D21、D22、D23・・に応じた光量のレーザー光LKを出射させ、感光体ドラム31への第2走査ライン602の書き込みが実行される。この書き込みが終了すると(時点ts)、半導体レーザー81Kの駆動が停止される。
第3走査ライン603、第4走査ライン604についても前発光と書き込みが上記と同様の動作により繰り返し実行される。
すなわち、ポリゴンモーター57から回転角180°(または270°)を示す回転角信号を受信すると、上記の前発光を行う。半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKがポリゴンミラー55の偏向面3(または4)で偏向後、インデックスセンサー54Kで検出される。インデックスセンサー54KからのINDEX信号を受信すると前発光を終了し、一定時間経過時に第3走査ライン603(第4走査ライン604)の各画素の階調値D31、D32、D33・・(またはD41、D42、D43・・)を画素クロックに基づき変調したものを第3走査ライン603(または第4走査ライン604)の画像データとして出力し、半導体レーザー81Kを駆動させる。
第5走査ライン605以降の各走査ラインについても基本的に上記と同じ書き込み動作になるが、第5走査ライン605の書き込み時には、ポリゴンミラー55が第1走査ライン601の書き込み開始から丁度1回転した状態になるので、半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKがポリゴンミラー55の偏向面1で偏向される。次の第6走査ライン605の書き込み時には、半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面2で偏向される。
図9は、走査ラインの番号とポリゴンミラー55の偏向面の番号との関係を示す図であり、走査ラインの番号が1、5、9・・に対して偏向面1が対応付けられ、走査ラインの番号が2、6、10・・に対して偏向面2が対応付けられ、走査ラインの番号が3、7、11・・に対して偏向面3が対応付けられ、走査ラインの番号が4、8、12・・に対して偏向面4が対応付けられている。つまり、n番目の走査ラインに対しどの偏向面が用いられるかが予め決められている。
第1走査ライン601以降、最後の走査ラインに対する書き込みが終了すると、1ページ相当の感光体ドラム31への書き込み動作が終了したとして、画像形成動作を終了するか、2ページ目以降の書き込みを開始する。
<ポリゴンミラーの偏向面の平面性について>
上記のように偏向面1〜4のそれぞれごとに順番に1走査ラインの書き込みが行われる構成では、偏向面1〜4の全てが完全な平面であることが理想であるが、実際には上記のように微視的に偏向面が湾曲しているものが含まれることがあり得る。
図10(a)は、ポリゴンミラー55の偏向面1が平面であり、偏向面2〜4が湾曲形状になっている例を示す平面図である。
具体的に偏向面2は、回転方向(矢印E方向)一方端2aから他方端2bに向かうに連れて平面(破線)に対して外側に凸状の山形に湾曲した形状の例を示している。また、偏向面3は、回転方向一方端から他方端に向かうに連れて平面(破線)に対して内側に凸状の山形に湾曲した形状の例を示している。偏向面4は、回転方向一方端から他方端に向かうに連れて平面(破線)に対して内側に凸状の山形に湾曲した部分と外側に凸状の山形に湾曲した部分とが連続した形状の例を示している。
ここで図10(b)は、偏向面2の拡大模式図を示し、図10(c)は、偏向面3の拡大模式図を示し、図10(d)は、偏向面4の拡大模式図を示している。なお、各図では反射面の湾曲や凹凸の様子を誇張して示しており、実際には極めて小さなものである。
ポリゴンミラー55の偏向面が湾曲形状になっている場合、上記の「発明が解決しようとする課題」の項で説明したように形成画像の画質低下を招くおそれがあるので、本実施の形態では、次の基準パターン形成処理と濃度分布検出処理と補正係数算出処理と画像データ補正処理とをこの順に実行することにより、プリント時に形成される画像の画質低下の抑制を図っている。
<基準パターン形成制御処理について>
図11は、記録シートS上に形成されたK色の基準パターン111〜114の構成例を示す図である。
同図に示すように基準パターン111〜114は、主走査方向に沿って長尺の細長状であり、副走査方向(シート搬送方向に相当)に一定の間隔をあけて記録シートS上に形成されている。
基準パターン111は、回転中のポリゴンミラー55の偏向面1が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度にのみ、そのタイミングに同期して基準パターン111の画像データに基づき光源部51からレーザー光LKを出射し、出射したレーザー光LKが偏向面1で偏向された後、偏向後のレーザー光LKにより、帯電された感光体ドラム31に書き込まれた複数本の走査ラインにより形成されたパターンである。
基準パターン112は、回転中のポリゴンミラー55の偏向面2が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度にのみ、そのタイミングに同期して基準パターン112の画像データに基づき光源部51からレーザー光LKを出射し、出射したレーザー光LKが偏向面2で偏向された後、偏向後のレーザー光LKにより、帯電された感光体ドラム31に書き込まれた複数本の走査ラインにより形成されたパターンである。
同様に、基準パターン113(または114)は、回転中のポリゴンミラー55の偏向面3(または4)が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度にのみ、そのタイミングに同期して基準パターン113(または114)の画像データに基づき光源部51からレーザー光LKを出射し、出射したレーザー光LKが偏向面3(または4)で偏向された後、偏向後のレーザー光LKにより、帯電された感光体ドラム31に書き込まれた複数本の走査ラインにより形成されたパターンである。
基準パターン111〜114のそれぞれに対して光源部51から出射されるレーザー光LKの光量は同じになっている。
同図の例を見ると、基準パターン111については主走査方向に沿った濃度分布が一様になっているが、基準パターン112〜114については、一様ではなく主走査方向に沿って濃淡が生じていることが判る。
具体的には基準パターン112は、主走査方向中央部よりも主走査方向両端部の方が濃くなっている。これは、偏向面2の湾曲形状により、図24(c)に示す走査ライン932のように主走査方向両端部ではドット952の分布密度が上がったからである。
一方、基準パターン113は、主走査方向中央部よりも主走査方向両端部の方が淡くなっている。これは、偏向面3の湾曲形状により、図24(c)に示す走査ライン933のように主走査方向両端部ではドット953の分布密度が下がったからである。また、基準パターン114は、偏向面4の湾曲形状により、主走査方向中央よりも左側部分が基準パターン113と同様の濃度分布になっており右側部分が基準パターン112と同様に濃度分布になっている。
このように偏向面が湾曲していると、通常のプリント時でも記録シートS上に形成された画像の主走査方向の濃度分布に偏向面の湾曲の程度に応じた大きさのばらつきが生じ、これが偏向面の湾曲形状に起因する形成画像の画質低下を生じさせることになる。
ポリゴンミラー55の偏向面ごとに、湾曲した偏向面による1走査ラインの形成画像にどの程度の主走査方向の濃度ばらつきが生じるかは、記録シートS上に形成された基準パターンの主走査方向の濃度分布を検出すれば事前に判る。
そこで、ポリゴンミラー55の偏向面のそれぞれごとに、当該偏向面を用いて基準パターンを形成し、形成された基準パターンの主走査方向の濃度分布を検出し、その検出結果に応じて、以降のプリント時に用いる画像データのうち、その偏向面に向けて光源部51からレーザー光を出射させるのに用いられる画像データを補正する。
これにより、ポリゴンミラー55の偏向面が湾曲形状でも、実際に感光体ドラム31に書き込まれた走査ラインの画像の主走査方向の濃度分布を一様にすることができる。
図12は、基準パターン111〜114を形成するための画像データの各画素の階調値が画素単位でパターンデータ記憶部68の記憶領域680に格納されている様子を示す模式図であり、記憶領域680を主走査方向と副走査方向に2次元展開した様子を示しており、階調値が0と10の例を示している。階調値の0は光量が0、つまり非発光を示し、階調値の10は階調値10に相当する光量で発光することを示している。
同図に示すように1走査ラインごとに同じ階調値になっており、主走査方向の並び順の番号が奇数の画素について階調値が10、偶数の画素について階調値が0になっている。
1走査ラインごとに、主走査方向に並ぶ各画素の階調値が10、0、10、0、10・・になっているので、基準パターン111〜114の画像データは、1走査ラインごとに主走査方向に露光されるドット(以下「黒画素」という。)データと露光されないドット(以下「白画素」という。)データが交互に並ぶパターンデータということができる。これにより、基準パターンを構成する1走査ラインは、図11の吹き出しの拡大図に示すように黒画素と白画素とが主走査方向に交互に並ぶ画像になる。
このようにしたのは、主走査方向に複数個の黒画素を連続配置するよりも隣り合う2つの黒画素の間に白画素を介在させた方が、湾曲している偏向面により形成される画像の濃度差を判別し易くなるからである。
具体的には、湾曲の程度が大きく、例えば図24(c)に示す間隔βがさらに狭くなり複数の黒画素952が相互に重なり合って黒のベタ画像のようになってしまうと、間隔βに差があっても検出濃度値が変わらない(検出感度がほとんどない)状態になる。
これに対し、2つの黒画素の間に白画素を介在させれば、間隔βがある程度狭くなってもベタ画像になるまでに至らないことが多くなり、間隔βが変われば検出濃度値も変わり、湾曲の程度に応じてより精度の高い補正係数を算出し易くなるからである。なお、黒画素と白画素とが主走査方向に1個ずつ交互に並ぶ構成に限られず、連続する2個以上の黒画素の列と連続する2個以上の白画素の列とが交互に並ぶ構成とすることもできる。つまり、1以上の黒画素と1以上の白画素とが交互に並ぶ構成とすることができる。
基準パターン111は、上記のようにポリゴンミラー55の偏向面1でのみ偏向されたレーザー光LKにより形成されるパターンであり、偏向面1〜4のうち偏向面1に対応する走査ライン番号は、図9に示す対応関係から1、5、9・・になる。
このことから基準パターン111は、回転中のポリゴンミラー55の偏向面1が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度に、そのタイミングに同期して、第1走査ライン681、第5走査ライン685、第9走査ライン689・・の順にその走査ラインの画像データに基づき光源部51からレーザー光LKが出射されることにより形成されるパターンということができる。このことは、通常のプリント時と同様である。
具体的には、図13(a)のタイミングチャートに示すようにポリゴンミラー55の回転角が0°になると(時点ta)、上記の前発光が開始され、時間Δt遅れてINDEX信号が受信されると前発光を終了して、所定時間経過時に第1走査ライン681の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロック発振器664からの画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される(時点t1)。
半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面1で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、回転中に帯電された感光体ドラム31上が露光走査され、第1走査ライン681の潜像が形成される(1回目の露光走査)。時点t1〜t2が感光体ドラム31上における有効走査領域に対するレーザー光LKによる1走査ラインの露光走査に要する時間に相当し、時点t1が露光走査開始、時点t2が露光走査終了になる。
1回目の露光走査の終了後、再度、ポリゴンミラー55の回転角が0°に至る時点tbまでの間、半導体レーザー81Kは消灯したままになる。つまり偏向面2〜4についてはレーザー光LKが照射されず、偏向面2〜4の影響を受けないようになっている。
ポリゴンミラー55の回転角が再度0°に至ると(時点tb)、1回目の露光走査と同様の制御が繰り返し実行される。すなわち、前発光の開始、INDEX信号の受信、前発光の終了から所定時間経過時に第5走査ライン685の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面1で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上に第5走査ライン685の潜像が形成される(2回目の露光走査)。
そして、1回目の露光走査終了から2回目の露光走査開始までの間と同様に、2回目の露光走査の終了後、再度、ポリゴンミラー55の回転角が0°に至る時点tcまでの間、半導体レーザー81Kは消灯したままになる。
ポリゴンミラー55の回転角が再度0°に至ると(時点tc)、1回目、2回目の露光走査と同様に、前発光の開始、INDEX信号の受信、前発光の終了から所定時間経過時に第9走査ライン689の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面1で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上に第9走査ライン689の潜像が形成される(3回目の露光走査)。以降、上記同様に第13走査ライン、第17走査ライン・・の順に露光走査の動作が繰り返し実行され、感光体ドラム31上に基準パターン111の静電潜像が形成される。
ポリゴンミラー55が1回転する間に偏向面1でのみレーザー光LKが偏向されて1走査ラインが形成されるので、基準パターン111は、副走査方向に隣り合う関係になる第1走査ライン681と第5走査ライン685との副走査方向の間隔、第5走査ライン685と第9走査ライン689との副走査方向の間隔・・・がそれぞれ3本の走査ラインの幅相当分、空いており、何も画像が形成されていない領域になる(図11の吹き出しの拡大図参照)。このことは、他の基準パターン112〜114についても同様である。
図12に戻って、基準パターン112は、ポリゴンミラー55の偏向面2でのみ偏向されたレーザー光LKにより形成されるパターンであるので、回転中のポリゴンミラー55の偏向面2が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度に、そのタイミングに同期して、第2走査ライン682、第6走査ライン686・・の順にその走査ラインの画像データに基づき光源部51からレーザー光LKが出射されることにより形成される。
具体的には、図13(b)のタイミングチャートに示すようにポリゴンミラー55の回転角が90°になると(時点td)、前発光が開始され、その後、INDEX信号が受信されると前発光を終了して、所定時間経過時に第2走査ライン682の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロック発振器664からの画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。
半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面2で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上が露光走査され、第2走査ライン682の潜像が形成される(1回目の露光走査)。
1回目の露光走査の終了後、再度、ポリゴンミラー55の回転角が90°に至る時点teまでの間、半導体レーザー81Kは消灯したままになる。
ポリゴンミラー55の回転角が再度90°に至ると(時点te)、1回目の露光走査と同様の制御が繰り返し実行される。すなわち、前発光の開始、INDEX信号の受信、前発光の終了から所定時間経過時に第6走査ライン686の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)をの画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面2で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上に第6走査ライン686の潜像が形成される(2回目の露光走査)。
2回目の露光走査の終了後、再度、ポリゴンミラー55の回転角が90°に至る時点までの間、半導体レーザー81Kは消灯したままになる。ポリゴンミラー55の回転角が再度90°に至ると、1回目、2回目の露光走査と同様に3回目の露光走査が実行される。以降、上記の各制御が繰り返し実行される。
他の基準パターン113、114についても同様である。
すなわち、基準パターン113(または114)は、ポリゴンミラー55の偏向面3(または4)でのみ偏向されたレーザー光LKにより形成されるパターンであり、回転中のポリゴンミラー55の偏向面3(または4)が光源部51からのレーザー光LKの照射位置に来る度に、そのタイミングに同期して、第3走査ライン683、第7走査ライン686・・(または第4走査ライン684、第8走査ライン688・・)の順にその走査ラインの画像データに基づき光源部51からレーザー光LKが出射されて形成される。
図13(c)、(d)のタイミングチャートに示すようにポリゴンミラー55の回転角が180°(または270°)になると(時点tfまたはtg)、前発光が開始され、その後、INDEX信号が受信されると前発光を終了して、所定時間経過時に第3走査ライン683(または第4走査ライン684)の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。
半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面3(または4)で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上が露光走査され、第3走査ライン683(または第4走査ライン684)の潜像が形成される(1回目の露光走査)。
1回目の露光走査の終了後、再度、ポリゴンミラー55の回転角が180°(または270°)に至る時点th(またはti)までの間、半導体レーザー81Kは消灯したままになる。
ポリゴンミラー55の回転角が再度180°(または270°)に至ると時点(thまたはti)、1回目の露光走査と同様の制御が繰り返し実行される。すなわち、前発光の開始、INDEX信号の受信、前発光の終了から所定時間経過時に第7走査ライン687(または第8走査ライン688)の画像データ(各画素の階調値10、0、10、0・・)を画素クロックに基づき変調した画像データにより半導体レーザー81Kの駆動が開始される。半導体レーザー81Kから出射されたレーザー光LKが偏向面3(または4)で偏向され、偏向後のレーザー光LKにより、帯電状態で回転中の感光体ドラム31上に第7走査ライン687(または第8走査ライン688)の潜像が形成される(2回目の露光走査)。上記と同様に各制御が繰り返し実行される。
K色の基準パターン111〜114の形成動作は、基準パターン111、112、113、114の順に別々に一定時間をあけて実行される。これにより、回転中の感光体ドラム31上には、基準パターン111〜114の潜像がこの順に別々に形成されていく。
回転中の感光体ドラム31上に形成されたK色の基準パターン111〜114の各潜像は、その形成順に現像部33でK色のトナーで現像され、現像後の基準パターン111〜114のK色のトナー像は、一次転写ローラー34により中間転写ベルト16上に一次転写された後、二次転写位置46で二次転写ローラー45により1枚の記録シートS上に二次転写され、定着部13で記録シートSに定着される。図11は、定着後の記録シートS上に形成されたK色の基準パターン111〜114の例を示している。このように基準パターンのそれぞれごとに、帯電、露光、現像、転写の一連の処理が実行される。
定着部13を通過した記録シートSがパターン検出センサー7の検出位置を通過する間に、記録シートS上のK色の基準パターン111〜114がこの順にパターン検出センサー7により検出される。
<基準パターンの主走査方向の濃度分布について>
図14は、パターン検出センサー7により検出されたK色の基準パターンの主走査方向の濃度分布のグラフを示す図であり、(a)が基準パターン111の濃度分布のグラフ191を示し、(b)が基準パターン112の濃度分布のグラフ192を示し、(c)が基準パターン113の濃度分布のグラフ193を示し、(d)が基準パターン114の濃度分布のグラフ194を示している。各図において、横軸が主走査方向の位置を示し、縦軸が濃度の大きさを示している。
パターン検出センサー7は、発光部と、主走査方向に並ぶ多数の光電変換素子とを有し、発光部から一定の光量の光を記録シートS上の基準パターンに一様に照射させ、その反射光を各光電変換素子が受光して、各光電変換素子が受光量の大きさに応じた電気信号(例えば、電圧値)を出力するものである。
基準パターンを構成する黒画素の主走査方向における分布密度が高いほど反射光の光量が少なくなり、分布密度が低いほど反射光の光量が多くなるので、各光電変換素子から出力される電圧値の大きさが基準パターンの濃度の濃淡を表すものになる。このため、各光電変換素子の出力電圧値の大きさを検出することにより基準パターンの主走査方向の濃度分布を取得することができる。
本実施の形態では、パターン検出センサー7の濃度検出結果に基づき、感光体ドラム31上における有効走査領域の主走査方向一方端から他方端までの間を1画素分の幅の大きさで区切った複数の異なる所定位置のそれぞれごとにその位置とその位置に対応する濃度値とを一対一に対応付けたものを濃度分布として検出する。
図14(a)に示すように基準パターン111の濃度は、主走査方向一方端の位置Aから他方端の位置Bまでの間に亘って基準値Rで略一定になっている。
上記のように基準パターン111は、ポリゴンミラー55の偏向面1のみが用いられて形成されたパターンであり、図12に示すように基準パターン111を形成するための画像データである第1走査ライン681、第5走査ライン685・・・のそれぞれは、各黒画素の階調値が全て同じ値(=10)になっている。このため、平面である偏向面1については、感光体ドラム31上における第1、第5・・の各走査ラインの各画素の露光位置が図24(c)に示す走査ライン931のように本来の位置になり、各黒画素に対するレーザー光LKの光量が同じなので、走査ラインごとに主走査方向一方端から他方端までの間で濃度差が生じることもない。
これに対し、図14(b)に示す基準パターン112の濃度分布のグラフ192を見ると、主走査方向中央から一方端の位置Aと他方端の位置Bのそれぞれに向かうに伴って高濃度になっている。上記のように基準パターン112を形成するための画像データである第2走査ライン682、第6走査ライン686・・・のそれぞれの各画素の階調値は、基準パターン111を形成するための画像データである第1走査ライン681の各画素の階調値と同じであり、基準パターン形成の実行条件が異なるのは、どの偏向面を用いるかだけである。
このため平面の偏向面1を用いて形成された基準パターン111の主走査方向の濃度分布が一様であるのに対し、偏向面2を用いて形成された基準パターン112の主走査方向の濃度が一様でないことは、偏向面2の平面性が確保されておらず湾曲形状になっていると判断することができる。このことは、図14(c)に示す基準パターン113の濃度分布のグラフ193および図14(d)に示す基準パターン114の濃度分布のグラフ194についても同様である。
基準パターンの形成も通常のプリントジョブの画像形成もポリゴンミラー55の偏向面1〜4を用いることは同じなので、通常のプリントジョブにおいて階調値が同じ画素の画像データに基づき半導体レーザーを駆動して画像形成を行っても、偏向面2〜4を用いて形成された走査ラインについては、基準パターン112〜114と同様に主走査方向の濃度分布が一様ではない画像が形成されることになる。
これを解消するため本実施の形態では、偏向面ごとに、パターン検出センサー7による検出結果から得られた基準パターンの主走査方向の濃度分布特性(グラフを表す関数)の逆特性を示す関数を画像データ補正のための補正係数(補正情報)として求め、以降に実行されるプリントジョブの画像データを事前に求めた補正係数の適用により補正する制御を行う。この補正係数は、補正係数算出部622により算出され、補正係数記憶部623に記憶される。本実施の形態では、補正係数がY〜K色のそれぞれについて共用され、Y〜K色のそれぞれごとに画像データがその共通の補正係数の適用により補正される。
<画像データの補正係数>
画像データの補正係数、すなわち基準パターンの主走査方向の濃度分布に対する逆特性の関数は、例えば偏向面2については図14(b)に示す一点鎖線のグラフ192aで表され、偏向面3については図14(c)に示す一点鎖線のグラフ193aで表され、偏向面4については図14(d)に示す一点鎖線のグラフ194aで表される。
画像データの補正係数は、具体的に次のようにして求められる。
例えば、偏向面2について説明すると、グラフ(関数)192aで示されるように濃度が予め決められた基準値Rになっている位置(図14(b)では主走査方向中央)を基準位置とし、基準位置以外の主走査方向のそれぞれの位置において、基準位置の濃度値Rから、その位置の濃度値(例えば位置BではQa)を差し引いた値Qを階調値に換算し、換算した値を補正係数とする。グラフ192aの例では補正係数がマイナスになり、グラフ193aの例では補正係数がプラスになる。
補正係数の算出方法は、他の偏向面3、4についても同様である。求めた補正係数は、補正係数記憶部623に記憶される。なお、基準値Rを予め決めておく構成に代えて、例えば各位置の濃度値からその平均値を算出して、算出した平均値を基準値Rとする構成をとることもできる。
図15は、偏向面1〜4に対応する画像データの補正係数が補正係数記憶部623の記憶領域700に格納されている様子を示す図であり、主走査方向に並ぶ補正係数a11、a12・・・の列701が偏向面1に対する補正係数を示し、補正係数a21、a22・・・の列702が偏向面2に対する補正係数を示し、補正係数a31、a32・・・の列703が偏向面3に対する補正係数を示し、補正係数a14、a42・・・の列704が偏向面4に対する補正係数を示している。
1つの補正係数は、1つの画素に対応しており、主走査方向に沿った並び順に付された番号1、2、3・・は、主走査方向の異なる位置に形成される画素の番号1、2、3・・に1対1に対応している。
従って、例えば偏向面1に対応する補正係数a11は、図7に示す第1走査ライン601の第1番目の画素の階調値D11、第5走査ライン605の第1番目の画素の階調値D51・・のそれぞれに適用される共通の補正係数になる。同様に、補正係数a12は、第1走査ライン601の第2番目の画素の階調値D12、第5走査ライン605の第2番目の画素の階調値D52・・のそれぞれに適用される共通の補正係数になる。
また、例えば偏向面2に対応する補正係数a22は、図7に示す第2走査ライン602の第2番目の画素の階調値D22、第6走査ライン606の第2番目の画素の階調値D62・・のそれぞれに適用される共通の補正係数になる。
元の画像データ(補正前の画像データ)の各画素の階調値に対する補正係数の適用は、ここでは本来の階調値に補正係数を加算することにより行われる。例えば、元の画像データの第2走査ライン602における第1番目の画素の階調値D21の例では、(D21+a21)になるが、上記のようにa21がマイナスなので、補正後の階調値は、本来の階調値D21よりも低い値に補正されることになる。
このように補正係数は、濃度分布のグラフの主走査方向の異なる位置(画素単位の位置)ごとに算出され、それぞれの主走査方向位置ごとに、濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素についてその画素の階調値(濃度を示すデータ)が当該位置における濃度値(例えば、図14(b)のQa)に基づき本来の値に対して濃度が高くなる値または低くなる値に補正される。このように濃度分布の主走査方向位置のそれぞれごとにその位置における検出濃度値と同じ位置に存する画素とを関係付けることを主走査方向位置の同期と捉えれば、上記の補正係数による補正は、形成すべき画像の元の画像データに対して、検出された濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて行う補正ということができる。
図16は、補正係数による補正後の画像データに基づき光源部51から出射されるレーザー光の光量の大小(光量値)を示す波形を偏向面1〜4のそれぞれごとに模式的に示す図である。なお、同図では補正前の画像データについてその全画素が同じ階調値であり、補正がなかったとした場合に発光量が基準値Rになる場合の例を示している。また、光量値の大きさは、基準値Rに対してH側(上側)に行くに連れて大きくなり、基準値Rに対してL側(下側)に行くに連れて小さくなる関係になっている。
同図に示すように偏向面1に対するレーザー光の光量値の波形711を見ると、時点t1(露光走査開始)から時点t2(露光走査終了)までの間に亘って光量値が基準値Rで略一定になっている。
これに対し、偏向面2に対するレーザー光の光量値の波形712を見ると、上に凸の山形形状になっており、光量値が時点t1とt2の中間では基準値Rに等しく、時点t1とt2では基準値Rよりも低くなっている。また、偏向面3に対するレーザー光の光量値の波形713は下に凸の山形形状になっており、偏向面4に対するレーザー光の光量値の波形714は波形713と712とを連結したような波形になっている。
波形712は図14(b)に示す補正係数のグラフ192aの波形に類似しており、波形713は図14(c)に示す補正係数のグラフ193aの波形に類似しており、波形714は図14(d)に示す補正係数のグラフ194aの波形に類似している。このことからポリゴンミラー55の偏向面ごとに、補正後の画像データに基づくレーザー光の光量値の波形は補正係数のグラフに類似した形状の波形になるといえる。
<画像データの補正方法>
図17は、画像データ記憶部661の記憶領域665に画素単位で格納されている画像データの各画素の階調値が補正前後で変化する様子を示す模式図であり、(a)が補正前を示し、(b)が補正後を示している。
図17(a)に示すように補正前では、全画素の階調値が同じ値、ここでは10になっており、図17(b)に示すように補正後では、ポリゴンミラー55の偏向面1に対応する第1走査ライン601、第5走査ライン605・・については、階調値が10で補正前と変わっていない。これにより、図16に示すグラフ711のようにレーザー光の光量値も各画素について基準値Rで一定になる。
一方、ポリゴンミラー55の偏向面2に対応する第2走査ライン602、第6走査ライン606・・については、主走査方向中央付近では、階調値が10で補正前と変わっていないが、主走査方向両端の位置A、Bの付近では、階調値が8になっており、補正前よりも低くなっている。これにより、偏向面2に照射されるレーザー光の光量値が図16に示すグラフ712のように主走査方向中央部に対して両端部の方が低くなる。
従って、図24(c)に示す第2走査ライン932のように偏向面2の湾曲形状に起因して感光体ドラム31上において主走査方向両端部で黒画素の主走査方向のピッチが本来より狭くなっても、レーザー光の光量値が低くなる分、その黒画素の濃度も下がる。これにより、レーザー光の光量を補正しない従来の構成のように主走査方向中央よりも両端部の方がユーザーの目に高濃度に映るといったことが抑制される。
また、ポリゴンミラー55の偏向面3に対応する第3走査ライン603、第7走査ライン607・・については、主走査方向中央付近では、階調値が10で補正前と変わっていないが、主走査方向両端の位置A、Bの付近では、階調値が12になっており、補正前よりも高くなっている。これにより、偏向面3に照射されるレーザー光の光量値が図16に示すグラフ713のように主走査方向中央部に対して両端部の方が高くなる。
従って、図24(c)に示す第3走査ライン933のように偏向面3の湾曲形状に起因して感光体ドラム31上において主走査方向両端部で黒画素の主走査方向のピッチが本来より広くなっても、レーザー光の光量値が高くなる分、その黒画素の濃度が上がる。これにより、レーザー光の光量を補正しない従来の構成のように主走査方向中央よりも両端部の方がユーザーの目に低濃度に映ることが抑制される。
同様に、ポリゴンミラー55の偏向面4に対応する第4走査ライン604、第8走査ライン608・・についても階調値が偏向面4に対応する補正係数(図14(d)のグラフ194a)に基づき補正前から変わり、偏向面4に照射されるレーザー光の光量値の波形が図16に示すグラフ714のように変化する。これにより、レーザー光の光量を補正しない従来の構成に比べて主走査方向に濃度ムラがあるようにユーザーの目に映ることが抑制される。
<画像データの補正係数の算出と画像データの補正の制御>
図18は、画像データの補正係数の算出とプリントジョブ実行の際の画像データの補正処理の内容を示すフローチャートであり、プリンター10に電源が投入された状態で一定時間が経過する度に全体制御部14により繰り返し実行される。
同図に示すように補正係数の算出の実行指示が受け付けられたか否かを判断する(ステップS1)。この判断は、操作部15に設けられた補正係数算出指示キー(不図示)がユーザーまたはサービスマンにより押下されたことにより行われる。ユーザーまたはサービスマンは、新品のプリンター10がオフィスなどに最初に納品されたときや納品時以降の任意のときに画像データの補正係数の算出の実行を補正係数算出指示キーにより指示することができる。
補正係数の算出の実行指示が受け付けられていないことを判断すると(ステップS1で「No」)、プリント指示が受け付けられたか否かを判断する(ステップS8)。プリント指示が受け付けられていないことを判断すると(ステップS8で「No」)、当該制御を終了する。この終了から一定時間が経過して当該制御が再度開始されたときに上記の実行指示が受け付けられたことを判断すると(ステップS1で「Yes」)、ポリゴンモーター57の回転駆動を開始させ(ステップS2)、ポリゴンモーター57の回転速度が安定すると(ステップS3で「Yes」)、K色の基準パターン111〜114を記録シートSにプリントするパターン形成動作を行う(ステップS4)。
パターン形成動作は、パターン形成制御部67により、偏向面1〜4のそれぞれごとに、上記の帯電、露光、現像、転写、定着の各部が制御、すなわちK色の作像部30K、光走査部9、中間転写ベルト16、給紙部12、二次転写ローラー45、定着部13などが制御されることにより行われる。
基準パターン111〜114の形成は、偏向面1のみによる基準パターン111、偏向面2のみによる基準パターン112、偏向面3のみによる基準パターン113、偏向面4のみによる基準パターン114の順に一定時間をあけて実行される。これにより、図11に示すように記録シートSの搬送方向先端側から後端側にかけてK色の基準パターン111、112、113、114のトナー像がこの順に相互にシート搬送方向に一定間隔をあけた状態で記録シートSに形成される。
定着部13を通過した記録シートSがパターン検出センサー7の検出位置を通過する際に記録シートSに形成された基準パターン111〜114のトナー像がパターン検出センサー7により基準パターン111、112、113、114の順に別々に検出されると、その検出結果を取得する(ステップS5)。ここでは、上記のように基準パターンの主走査方向の濃度分布が検出される。
そして、パターン検出センサー7による主走査方向の濃度分布の検出結果に基づき、基準パターン111〜114のそれぞれごとに画像データの補正係数(図14に示すグラフ(関数)191a〜194a)を算出する(ステップS6)。
算出した補正係数を偏向面1〜4のそれぞれごとに対応付けて補正係数記憶部623の記憶領域700(図15)に格納して(ステップS7)、当該制御を終了する。
この終了から一定時間が経過して当該制御が再度開始されたときにプリント指示が受け付けられたことを判断すると(ステップS8で「Yes」)、ポリゴンモーター57の回転駆動を開始させ(ステップS9)、補正係数記憶部623の記憶領域700に格納されている画像データの補正係数を読み出す(ステップS10)。
そして、読み出した補正係数に基づいて、当該プリントで用いられるY〜K色の画像データ(図17(a))を補正する(ステップS11)。この補正は、Y〜K色の画像データのそれぞれごとに、上記のようにポリゴンミラー55の偏向面1に対応する第1走査ライン、第5走査ライン・・の各画像データについては、その画素ごとに、偏向面1用の補正係数a11、a12、a13・・・のうちその画素に対応する1つの補正係数を適用することにより行われる。偏向面2〜4のそれぞれについても同様である(図17(b))。
ポリゴンモーター57の回転速度が安定すると(ステップS12で「Yes」)、補正後のY〜K色の画像データを用いて画像形成を実行して(ステップS13)、当該制御を終了する。
この終了から一定時間が経過して当該制御が開始されたときに、補正係数の算出の実行指示が再度受け付けられたことを判断すると(ステップS1で「Yes」)、ステップS2〜S7の処理を実行する。この際、ステップS7では、新たに算出された補正係数が上書き保存される。
なお、上記では操作部15のキー押下により補正係数算出の実行指示が受け付けられたと判断する構成例を説明したが、これに限られない。例えば、光走査部9が新品に交換された場合にその交換を判断すると補正係数算出の実行指示が受け付けられたとする構成をとることもできる。この交換の判断は、次のようにして行うことができる。
すなわち、上記の前発光においてポリゴンミラー55が1回転する間にインデックスセンサー54KからINDEX信号が4回出力される。このINDEX信号の1回目の受信から2回目の受信までの時間(図8の時点tm〜tq)、2回目の受信から3回目の受信までの時間、3回目の受信から4回目の受信までの時間、4回目の受信から次の2回転目の最初の受信までの時間をそれぞれ計測する。この各時間は、光走査部9のそれぞれごとに微小ではあるが異なる。このことから、ある時点で計測された4個の計測時間を記憶しておき、これ以降の時点で計測された4個の計測時間と、記憶されている過去の4個の計測時間とを比較して、双方が完全に一致していれば光走査部9が交換されておらず、一つでも計測時間が不一致であれば、光走査部9が新品に交換されたと判断できる。
以上説明したように、本実施の形態では、ポリゴンミラー55の偏向面1〜4のそれぞれごとにその偏向面を用いて実際にプリント時と同じ条件、すなわち露光走査、現像、転写の各工程により記録シートS上に基準パターン111〜114を形成して、形成された基準パターン111〜114の主走査方向の濃度分布の検出結果に基づき偏向面ごとに画像データの補正係数を算出しておき、以降の画像形成時に画像データをその補正係数で補正するので、偏向面1〜4が正規の平面に対して湾曲形状になっていても、形成画像の主走査方向の濃度差(ムラ)を抑制することができる。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、画像データの補正係数に基づき画像データの階調値を補正、つまり光源部51の半導体レーザーからの発光量を画素単位で補正する構成例を説明したが、実施の形態2では、画像データの階調値を補正することに代えて、画素クロック周期を画素単位で補正するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図19は、実施の形態2に係るK色LD制御部66Kの構成を示すブロックである。
同図に示すようにK色LD制御部66Kの構成は、基本的に実施の形態1(図6)と同じであるが、実施の形態2の画素クロック発振器664は、画素単位で画素クロックの周波数変調が可能な発振器が用いられており、補正部662が画像データ記憶部661に格納されている画像データを補正するのではなく、画素クロック発振器664に対して画素クロックの周期を補正させる構成になっている点で異なっている。
LD駆動部663は、画像データ記憶部661に格納されている元の画像データ(変調前のもの)を、画素クロック発振器664からの画素クロック(画像データ補正部621により補正指示されたもの)に基づき変調した画像データKを半導体レーザー81Kに出力する。
図20は、画素クロック周期を偏向面1〜4ごとに基準値Rに対し補正した後の波形721〜724の例を示す模式図である。基準値Rは、上記の一定周期に相当する。
画素クロック周期は、基準値Rに対してプラスの値が大きくなるほど周期が長くなりマイナスの値が大きくなるほど周期が短くなることを示している。また、基準値Rに対する周期の増減量を百分率(%)で示しており、この増減量を基準値Rに加減算した値が補正後の画素クロック周期を示し、この増減量が上記の画像データの補正係数に相当する。また、本実施の形態では、画素クロック周期が補正され、1画素ごとの画像データの階調値そのものが補正されることはなく、本来の階調値に応じた発光量で半導体レーザー81Kが発光制御される。
偏向面1に対する波形721を見ると、露光走査開始の時点t1から露光走査終了の時点t2までの間に亘って画素クロック周期が基準値Rで略一定になっており、補正係数が略0であることを示している。このことは、実施の形態1における光量値が略一定であることと同様である。
偏向面2に対する波形722を見ると、下に凸の山形形状になっており、補正後の画素クロック周期が時点t1とt2の中間では基準値Rに等しく、時点t1とt2では基準値Rよりも長くなっている。
画素クロック周期が長いということは、光源部71から画素単位で発せられるレーザー光の出射間隔が基準値Rのときよりも長くなり、それだけ感光体ドラム31上に露光走査される各画素の主走査方向のピッチ(間隔)が基準値Rよりも広がることを意味する。これにより、例えば図24(c)に示すように補正を行わない構成における走査ライン932の各画素952のβを基準値αまで広げることができ、主走査方向中央部との濃度差を抑制できる。
画素クロック周期を補正するための補正係数は、実施の形態1と同様に基準パターンの主走査方向の濃度分布の検出結果に基づき、形成画像の濃度ムラが抑制されるように濃度分布の主走査方向位置における濃度値の大きさに応じて画素単位で決められ、偏向面1〜4のそれぞれごとに補正係数記憶部623の記憶領域700に画素単位で格納される。
補正部662は、補正係数記憶部623に格納されている補正係数(基準値Rに対する周期の増減量(%))を画素単位で読み出し、画素ごとに、その画素に対する画素クロックの周期をその補正係数に基づき基準値Rに対して大きい値または小さい値に補正する処理の実行を画素クロック発振器664に指示する。
画素クロック発振器664は、補正部662の指示に基づき、画素クロックの周期を画素単位で補正係数に基づき補正した画素クロックを生成して出力する。
LD駆動部663は、画素クロック発振器664から出力された補正後の画素クロックに基づき変調した画像データKを半導体レーザー81Kに出力する。
図20に示す偏向面2に対する波形722の例では、主走査方向中央に対して濃度差が最も大きい両端部(時点t1、t2付近)で補正係数が+0.5%と最も大きく、主走査方向中央に近づくに伴って補正係数が小さくなり、主走査方向中央で補正係数が0になるような特性の補正係数(関数)になっている。
偏向面3に対する波形723を見ると、上に凸の山形形状になっており、画素クロック周期が時点t1とt2の中間では基準値Rに等しく、時点t1とt2では基準値Rに対して、−0.5%分、短くなっている。画素クロック周期が短いということは、光源部71から画素単位で発せられるレーザー光の出射間隔が基準値Rのときよりも短くなり、感光体ドラム31上に露光走査される各画素の主走査方向のピッチ(間隔)が基準値Rよりも狭くなることを意味する。これにより、例えば図24(c)に示すように補正を行わない構成における走査ライン933の各画素953のピッチγを基準値αまで狭めることができ、主走査方向中央部との濃度差を抑制できる。
偏向面4に対する波形724を見ると、上に凸の波形と下に凸の波形とが連続した形状になっており、偏向面2と3の場合と同様に各画素のピッチを基準値αに近づけることができ、主走査方向の濃度ムラを抑制できる。
画素クロック周期の補正は、周波数変調が可能な発振器を用いることにより実行可能になるが、これとは別の構成を用いることもできる。例えば、基準値Rと同じ周期のクロックパルス信号を出力する発振器と、基準値Rとは異なる別々の周期のクロックパルス信号を出力する複数個の発振器を配置して、時点t1〜t2までの間を複数の時間ブロックに分けて、それぞれの時間ブロックごとに、複数の発振器の中から、出力すべき画素クロック周期と同じまたは近似したクロックパルス信号を出力可能な発振器を選択して、その時間ブロックの開始から終了までの間、選択した発振器のみからクロックパルス信号が出力されるように駆動する発振器を切り換えていく構成とすることもできる。
具体的には、図8に示すように第2走査ラインについて時点trから時点tuまでの時間ブロックに対して第1周期(>基準値R)のクロックパルス信号を出力する第1発振器を用い、時点tuから時点tvまでの時間ブロックに対して第2周期(<第1周期)のクロックパルス信号を出力する第2発振器を用いるといった具合である。
補正後の画素クロック周期が、出力すべき画素クロック周期とは完全に一致しないこともあり得るが、補正を行わない従来に比べると偏向面の湾曲形状に起因する形成画像の主走査方向の濃度ムラを抑制できる。
〔実施の形態3〕
上記実施の形態1、2では、基準パターン形成時におけるポリゴンミラー55の回転数(rpm)と、感光体ドラム31や中間転写ベルト16の回転速度および記録シートSの搬送速度を通常のプリント(画像形成)時と同じ条件の回転数とシステム速度にした場合の構成例を説明したが、実施の形態3では、ポリゴンミラー55の回転数については通常のプリント時と同じであるが、システム速度については通常のプリント時よりも減速する構成としており、この点が実施の形態1、2と異なっている。実施の形態3では回転速度を可変な駆動モーター8(駆動手段)が用いられ、駆動モーター8の回転速度を通常時よりも低減することによりシステム速度の減速が行われる。
ポリゴンミラー55の回転数を通常のプリント時と同じ回転数のままシステム速度を例えば通常のプリント時の半分(半速)にした場合、次のようなる。
すなわち、ポリゴンミラー55の回転数が通常時と同じなので、感光体ドラム31上を主走査方向一方端から他方端までの間に亘って1走査ライン分、露光走査するのに要する時間(主走査期間)は通常時と同じである。
一方、システム速度を通常時よりも半速にすると、単位時間当たりにおける感光体ドラム31周面の回転方向の移動距離が通常時の半分になるので、感光体ドラム31上において基準パターン111を構成する第1走査ライン681、第5走査ライン685・・の副走査方向のライン間隔が通常時の半分になる。
図21は、記録シートS上に形成される基準パターン111の構成例を示す拡大模式図である。同図に示すように基準パターン111を構成する第1走査ライン681、第5走査ライン685、第9走査ライン689・・の副走査方向のライン間隔は、システム速度が通常時の場合、ΔAになる。実施の形態1、2では、基準パターン形成時のシステム速度が通常時と同じなので、同図と同様にライン間隔がΔAになる。
一方、ポリゴンミラー55の回転数が通常時と同じで且つシステム速度が通常時の半分になると、第1走査ライン681に対し第5走査ライン685の形成位置が破線685aで示す位置になり、ライン間隔が通常時ΔAの半分のΔBになる。以降の第9走査ライン689・・についても同様にライン間隔がΔBになる。
このことは、記録シートS上においてシート搬送方向(副走査方向に相当)の単位長さ当たりに含まれる走査ラインの本数が多くなり、通常時よりも減速時の方が記録シートS上での単位面積当たりの黒画素の個数が増えて、つまり白画素の個数が減るので、それだけ基準パターンの濃度が高くなったようになる。これにより、例えば淡い濃度に対する検出感度の低い特性のパターン検出センサー7が用いられる場合でも、基準パターン111を精度良く検出することができる。上記では基準パターン111について説明したが、他の基準パターン112〜114についても同様である。
図22は、実施の形態3に係る画像データの補正係数の算出とプリントジョブ実行の際の画像データの補正処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートは、図18に示すフローチャートとほとんど同じであるが、ステップS2、S4、S9に代えてステップS21、S41、S91が実行されるとしており、この点で異なっている。
ステップS21、S91では、ポリゴンモーター57を通常のプリント時と同じ回転数で回転駆動を開始させる。
ステップS41では、システム速度を通常のプリント時の半分の速度に落とした状態で、K色の基準パターン111〜114を記録シートSにプリントするパターン形成動作を行う。システム速度の半速は、駆動モーター8の回転速度を通常のプリント時の半分に低減させることにより行われ、この減速制御は、全体制御部14により行われる。
このようにポリゴンモーター57を通常のプリント時と同じ回転数で回転駆動させつつシステム速度を通常のプリント時の半分の速度に落とした状態で基準パターンを形成することにより、主走査方向の濃度分布を精度良く検出することが可能になる。
なお、上記では、システム速度を通常のプリント時の速度の半分に落とす減速制御の例を説明したが、半分に限られず、減速させれば良い。
例えば、Mを整数としたとき、通常のプリント時の速度に対して(1/M)の速度とすることができる。また、整数Mをポリゴンミラー55の偏向面の数(上記例では4)とすることもできる。この場合、ライン間隔が略0になる。ライン間隔が狭くなるほど、1回のサンプリング時における検出対象の走査ラインの本数が多くなり、主走査方向の濃度分布の検出精度を低下させることなく、検出感度の低い特性の安価なパターン検出センサー7を用いることが可能になる。
また、例えば通常のプリント時のシステム速度で基準パターンの形成を行ったが、パターン検出センサー7の検出精度が低いために、検出されるべき所定の濃度範囲の下限値よりも低い値しか検出できないような場合に、減速制御に切り替えて、再度、基準パターンの形成を実行する制御を行うこともできる。
本発明は、画像形成装置に限られず、例えば画像データを補正する方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
〔変形例〕
以上、本発明に係る画像形成装置の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、例えば、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、K色の基準パターン111〜114の形成によりY〜K色に共通の補正係数を算出する構成例を説明したが、これに限られない。半導体レーザー81Y〜81Kから出射されたレーザー光LY〜LKがポリゴンミラー55の一つの偏向面に照射される位置は、その偏向面上においてポリゴンミラー55の回転軸方向(高さ方向)にそれぞれ異なる(ずれている)。このため、厳密にはレーザー光LY〜LKのそれぞれごとにその偏向面の湾曲形状による偏向角のずれの程度が異なる。
この各色の差異が大きくなりすぎると、共通の補正係数を用いる構成では、ある色の形成画像については画質低下を抑制できるが別の色の形成画像については画質低下を抑制しきれない場合も生じ得る。このような場合には、Y〜Kの色ごとに別々に基準パターンの形成を行い、色別に補正係数を求める構成をとることにより、色ごとにプリント時の形成画像の画質低下を抑制することができる。
また、作像部30Y〜30Kのそれぞれごとに露光部9が個別に配置される構成では、色ごとに基準パターンの形成を行い、色別に補正係数を求める構成をとることができる。
(2)上記実施の形態では、ポリゴンミラー55を4個の偏向面を有する正4角柱状の構成のものを用いる例を説明したが、これに限られず、例えば6個の偏向面を有する正6角柱状や8個の偏向面を有する正8角柱状などのものを用いることもできる。複数の偏向面のそれぞれごとに、基準パターンの形成と濃度分布の検出、補正係数の算出、算出した補正係数を画像データに適用することについては上記と同じである。
(3)上記実施の形態では、パターン検出センサー7を定着部13と排出ローラー対47との中間の位置に配置して、搬送中の記録シートSがパターン検出センサー7の検出位置を通過する間にその記録シートS上に形成された基準パターンを検出する構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、スキャナー機能とプリント機能の両方を有する複写機などの装置構成において、パターン検出センサー7を設けずに、記録シートS上に形成された基準パターンの主走査方向の濃度分布を検出可能なスキャナーにより検出する構成をとることもできる。具体的には、基準パターンが形成された記録シートSが機外の排出トレイ48に収容されると、ユーザーが手でその記録シートSを排出トレイ48から取り出し、取り出した記録シートSをスキャナーの読み取り位置にセットした後、スキャナーにより、記録シートS上の基準パターンの読み取り動作が実行される。
(4)上記実施の形態1では、記録シートS上に形成された基準パターンの主走査方向における濃度分布の検出結果から画像データの補正係数を算出する構成例を説明したが、例えば算出された補正係数が所定範囲内に入っていない場合に、偏向面の湾曲の程度が想定値を超えており画像データの補正では画質低下を抑えきれないとして、ポリゴンミラー55(露光部9)に異常が発生している旨の警告メッセージを操作部15に表示させてユーザーまたはサービスマンに通知する処理を行う構成とすることができる。
図23は、図18に示すステップS6とS7の間に組み込まれる警告メッセージの表示処理の内容を示すフローチャートである。
図23に示すように補正係数が算出されると(ステップS6)、算出された補正係数の全てが所定範囲内であるか否かを判断する(ステップS61)。所定範囲は、偏向面に湾曲が生じていても画像データの補正により最低限の画質を確保できると想定される補正係数の範囲であり、予め実験などで決められる。
所定範囲内であることを判断すると(ステップS61で「Yes」)、ステップS7に進む。この場合は、実施の形態1と同じである。一方、所定範囲内ではないことを判断すると(ステップS61で「No」)、上記の警告メッセージを操作部15の表示部15aに表示させて(ステップS62)、当該制御を終了する。
この場合、警告メッセージを見たユーザーまたはサービスマンが露光部9を修理または新品に交換した後、再度、補正係数の算出が実行されたときにその補正係数が所定範囲内に入っていることが判断されると、警告メッセージが消灯される。なお、警告メッセージが表示されてもそのままプリントの実行を許可するとしても良いし、これに代えて、警告メッセージの表示によりプリントの実行を禁止し、以降、警告メッセージが消灯されるとその禁止を解除してプリントの実行を許可するとしても良い。
ユーザー等への通知方法は、メッセージ表示に限られず、例えば警告の音声出力やネットワークを介してサービスマンの端末装置に警告を送信するなどでも良い。
(5)上記実施の形態では、ポリゴンミラー55の偏向面1〜4の全てについて偏向面ごとに対応する補正係数をそれぞれ算出するとしたが、これに限られず、例えば少なくとも1つの偏向面についてその偏向面に対応する補正係数を算出する構成としても従来に比べて形成画像の画質低下の防止を図れる。
(6)上記実施の形態では、画像形成装置をタンデム型カラープリンターに適用した場合の構成例を説明したが、これに限られない。光源から発せられた光ビームを、回転するポリゴンミラーにより偏向し、偏向後の光ビームにより、帯電後の感光体ドラムや感光体ベルトなどの感光体の表面を露光走査する構成の画像形成装置であれば、例えば複写機、ファクシミリ装置、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、感光体上における現像後のトナー像を中間転写ベルト16などの中間転写体を介して記録シートSに転写する構成例を説明したが、これに限られない。中間転写体を介さずに、感光体上のトナー像を直接、記録シートSに転写する構成にも適用できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の構成をそれぞれ可能な限り組み合わせるとしても良い。
本発明は、光源から発せられた光ビームをポリゴンミラーにより偏向し、偏向後の光ビームにより感光体上を露光走査する画像形成装置に広く適用することができる。
1、2、3、4 ポリゴンミラーの偏向面
7 パターン検出センサー
8 駆動モーター
9 光走査部(露光部)
10 プリンター
15 操作部
31 感光体ドラム
33 現像部
34、45 転写ローラー
55 ポリゴンミラー
57 ポリゴンモーター
66 LD制御部
67 パターン形成部
68 パターンデータ記憶部
81Y、81M、81C、81K 半導体レーザー
111、112、113、114 基準パターン
191a、192a、193a、194a 補正係数のグラフ
621 画像データ補正部
622 補正係数算出部
623 補正係数記憶部
661 画像データ記憶部
662 補正部
663 LD駆動部
664 画素クロック発振器
701、702、703、704 補正係数を示す列

Claims (14)

  1. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記基準パターンの転写後の前記シートが搬送路を搬送中に、前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    通知手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、
    前記検出手段により検出された濃度分布に基づき、前記一の偏向面に存在する非平面性に依存して形成される画像の主走査方向の濃度ばらつきを抑制するための補正係数を求める算出手段を備え、
    前記通知手段は、前記補正係数が所定範囲内に入っていない場合に前記露光部に異常が発生している旨を通知することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記補正手段は、
    記算出手段により求められた補正係数のうち、前記所定範囲内に入っている補正係数を記憶する記憶手段を備え、
    前記記憶手段に記憶されている補正係数を前記元の画像データに適用して前記補正を行うことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    を備え、
    前記基準パターンの画像データは、
    主走査方向に列状に並ぶ複数個のドットデータにより構成され、
    前記各ドットデータには、光ビームにより前記感光体が露光されるものと露光されないものが含まれ、露光される1以上のドットデータと露光されない1以上のドットデータとが交互に繰り返す画像データであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    前記露光部が交換されたことを判断する判断手段と、
    を備え、
    前記パターン形成制御手段は、
    前記判断手段による判断がなされると、前記基準パターンの形成を実行することを特徴とする画像形成装置。
  6. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    前記感光体を回転駆動する駆動手段と、
    通常の画像形成時には、前記感光体の周速が予め決められたシステム速度になるように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記パターン形成制御手段は、
    前記基準パターンの形成時において、前記露光部に対して前記ポリゴンミラーを通常の画像形成時の回転数で回転させるとともに、前記駆動手段を制御して前記感光体の周速を前記システム速度よりも減速させる速度制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記ポリゴンミラーの偏向面の数をMとしたとき、
    前記パターン形成制御手段は、
    前記感光体の周速を前記システム速度に対して(1/M)の速度に減速させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記パターン形成制御手段は、
    前記ポリゴンミラーの回転数と前記感光体の周速を通常の画像形成時と同じ条件にして基準パターンの形成を実行した後、前記検出手段により検出された濃度値が所定の濃度範囲の下限値よりも低い値しか検出できない場合に、前記減速制御に切り替えて再度、基準パターンの形成を実行することを特徴とする請求項またはに記載の画像形成装置。
  9. 前記補正手段は、
    元の画像データの各画素の濃度を示すデータを、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値に基づき本来の値に対して濃度が高くなる値または低くなる値に補正することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、
    画像データを画素クロックに基づき変調し、変調後の画像データを前記光源に出力する光源駆動部を備え、
    元の画像データの各画素に対して前記光源駆動部から出力される画素クロックの周期を、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値に基づき基準値に対して大きい値または小さい値に補正することを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記補正手段は、
    前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について、当該位置における濃度値と予め決められた基準値との差の大きさに基づいて前記補正を行うことを特徴とする請求項または10に記載の画像形成装置。
  12. 前記補正手段は、
    前記検出手段の検出結果から基準パターンの平均濃度値を求め、
    前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について、当該位置における濃度値と前記平均濃度値との差の大きさに基づいて前記補正を行うことを特徴とする請求項または10に記載の画像形成装置。
  13. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    画像データに基づき光源を駆動し、当該光源から出射された光ビームを、回転するポリゴンミラーの複数の偏向面のそれぞれで順番に偏向し、各偏向面で偏向後の各光ビームにより、帯電された感光体を主走査方向に露光走査して静電潜像を形成させる露光部と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    現像後のトナー像を前記感光体からシートまたは中間転写体を介してシートに転写する転写部と、
    前記帯電部、露光部、現像部、転写部を制御して、主走査方向に沿った基準パターンの画像データに基づき前記光源を駆動し、当該光源から光ビームを前記ポリゴンミラーの一の偏向面に向けて出射して、帯電された感光体上に前記一の偏向面に対応する基準パターンの静電潜像を形成し、当該基準パターンの静電潜像を現像した後、現像後のトナー像をシートまたは中間転写体を介してシートに転写する一連の処理を行わせるパターン形成制御手段と、
    前記シートに転写後の基準パターンのトナー像の主走査方向における濃度分布を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出終了後、前記一の偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記一の偏向面に対応する基準パターンの濃度分布を用い、当該濃度分布の主走査方向位置と同期させて補正を行う補正手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、
    前記検出手段の検出結果から基準パターンの平均濃度値を求め、
    元の画像データの各画素の濃度を示すデータを、前記濃度分布の主走査方向位置と同じ位置関係にある画素について当該位置における濃度値と前記平均濃度値との差の大きさに基づき本来の値に対して濃度が高くなる値または低くなる値に補正することを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記パターン形成制御手段は、
    前記ポリゴンミラーの偏向面のそれぞれごとに、各偏向面に一対一に対応する基準パターンを形成させ、
    前記検出手段は、
    前記基準パターンのそれぞれごとに前記濃度分布を検出し、
    前記補正手段は、
    前記偏向面のそれぞれごとに、当該偏向面に向けて前記光源から光ビームを出射させるのに用いる画像の元の画像データに対して、当該偏向面に対応する基準パターンにより検出された濃度分布を用いて前記補正を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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