以下、本発明の一実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理装置100は、ゲームプログラム読取部10、制御部11、記憶部12、表示部13、音声出力部14、プレイヤ操作受付部15、および通信部16を含む。
ゲームプログラム読取部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読取部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、本実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、RPGに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。ただし、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体に記憶されるビデオゲームプログラムが属するジャンルはRPGに限定されず、通信により他のプレイヤが操作するビデオゲーム処理装置(他装置)から情報を受信して自身(ビデオゲーム処理装置100。自装置。)が制御するビデオゲームに利用するものであればよい。
制御部11は、プログラム読取部10により読み取られ記憶部12に格納されたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有する。
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムや各種のデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、ゲームの進行に従って登録・更新される各種の情報や、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体から読み出されたゲームにおいて使用される各種の情報が格納される。
本例においては、記憶部12は、プレイヤキャラクタ関連情報記憶部12aと、既参加キャラクタ関連情報記憶部12bと、新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cと、対戦ゲーム関連情報記憶部12dとを含む。
プレイヤキャラクタ関連情報記憶部12aは、ビデオゲーム処理装置100を操作してビデオゲームをプレイするプレイヤP1が操作するキャラクタであるプレイヤキャラクタに関する情報であるプレイヤキャラクタ関連情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、プレイヤキャラクタ関連情報は、ビデオゲーム処理装置100の識別データと、プレイヤキャラクタに関する各種データを示すプレイヤキャラクタデータとを含む。
図2は、プレイヤキャラクタ関連情報記憶部12aに記憶されたプレイヤキャラクタ関連情報の格納状態の例を示す説明図である。図2に示すように、プレイヤキャラクタ関連情報は、プレイヤ名、プレイヤID、端末種別ID、端末識別ID、ソフトウェア識別ID、およびプレイヤキャラクタデータを含む。
ここで、「プレイヤキャラクタデータ」とは、プレイヤP1が操作可能なキャラクタ(プレイヤキャラクタ)に関する各種データを意味する。本例においては、キャラクタデータは、キャラクタ名、攻撃力、体力、および防御力を含む。なお、プレイヤ情報の構成はこれに限定されず、例えば、通信履歴やゲームのプレイ時間、ゲームの進捗状況などを示す各種情報が含まれるものとする。
既参加キャラクタ関連情報記憶部12bは、ビデオゲーム処理装置100が制御するビデオゲームへの参加実績のあるプレイヤキャラクタ以外のキャラクタに関する情報である既参加キャラクタ関連情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、既参加キャラクタ関連情報は、ビデオゲーム処理装置100と同様の構成を有する他装置を操作するプレイヤである他プレイヤによって操作可能なキャラクタである他装置キャラクタのうち、ビデオゲーム処理装置100にて過去に実施された対戦ゲームに参加した実績を有するキャラクタである既参加キャラクタに関する各種データを示す既参加キャラクタデータと、当該既参加キャラクタを操作する他プレイヤが操作する他装置の識別データとを含む。
なお、対戦ゲームへの参加方法は特に限定されず、例えば、他装置のプレイヤが、対戦ゲームを開催する装置(本例においては、ビデオゲーム処理装置100)のプレイヤキャラクタの仲間として対戦ゲームに参加可能な構成としてもよいし、敵として参加するか否かを選択可能な構成としてもよい。
図3は、既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに記憶された既参加キャラクタ関連情報の格納状態の例を示す説明図である。図3に示すように、既参加キャラクタ関連情報は、他プレイヤ名、端末識別ID、既参加キャラクタデータ、および参加日時を含む。
ここで、「他プレイヤ名」とは、既参加キャラクタの操作者として登録されたプレイヤの名前である。また、「他プレイヤID」とは、既参加キャラクタの操作者として登録されたIDである。また、「既参加キャラクタデータ」とは、既参加キャラクタに関する各種データを意味する。本例においては、既参加キャラクタデータは、キャラクタ名、攻撃力、体力、および防御力を含む。
また、「参加日時」とは、既参加キャラクタが対戦ゲームに参加した日時(本例においては、既参加キャラクタが参加した対戦ゲームが終了した日時)を意味する。ここで、本例においては、既参加キャラクタ関連情報は、後述するトーナメント戦開催処理(図6参照)にて既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに保存される。なお、既参加キャラクタ関連情報の構成はこれに限定されず、例えば、プレイヤP1との通信履歴や戦績などを示す各種情報が含まれる構成としてもよい。また、既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに記憶される既参加キャラクタの数には、ビデオゲーム処理装置100の性能に応じて上限が設けられていてもよい。
新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cは、ビデオゲーム処理装置100が制御するビデオゲームの参加条件を満たしたキャラクタに関する情報である新規参加キャラクタ関連情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、新規参加キャラクタ関連情報は、ビデオゲーム処理装置100が制御する対戦ゲームに新規に参加可能なキャラクタである新規参加キャラクタに関する各種データを示す新規参加キャラクタデータと、当該新規参加キャラクタを操作するプレイヤが操作する他装置の識別データとを含む。
図4は、新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cに記憶された新規参加キャラクタ関連情報の格納状態の例を示す説明図である。図4に示すように、新規参加キャラクタ関連情報は、他プレイヤ名、端末識別ID、新規参加キャラクタデータ、および情報受信日時を含む。
本例においては、後述するように、新規参加キャラクタ関連情報が既参加キャラクタ関連情報として既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに保存されることとなるため、両者は同様の構成となる。ただし、新規参加キャラクタ関連情報と既参加キャラクタ関連情報とは同一である必要はなく、本例においては、新規参加キャラクタ情報は、特にビデオゲーム処理装置100が新規参加キャラクタ関連情報を受信した日時を示す「情報受信日時」を含む点で既参加キャラクタ関連情報とは異なる。
なお、新規参加キャラクタ関連情報の構成はこれに限定されず、例えば、新規参加キャラクタを操作するプレイヤにより設定された自己紹介文などを示す各種情報が含まれる構成としてもよい。また、新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cに記憶される新規参加キャラクタの数には、例えばプレイヤの操作に応じて上限が設けられる構成としてもよい。
対戦ゲーム関連情報記憶部12dは、ビデオゲーム処理装置100が制御する対戦ゲームに関する情報である対戦ゲーム関連情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、対戦ゲーム関連情報は、ビデオゲーム処理装置100が制御可能な複数種類の対戦ゲームに関する各種設定を含む。
図5は、対戦ゲーム関連情報記憶部12dに記憶された対戦ゲーム関連情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、対戦ゲーム関連情報は、対戦形式、参加数、対戦ルール、および賞品情報を含む。
ここで、本例においては、対戦ゲームの形式を示す「対戦形式」には、トーナメント戦とリーグ戦(すなわち、総当たり戦)が含まれるものとする。また、対戦ルールとしては、例えば「体力が0になった方の負け」など、勝敗を決定するためのルールが設定される。
また、「参加数」とは、各対戦形式に応じて予め設定されたキャラクタの参加数を意味する。図5に示すように、本例においては、同じ対戦形式であっても、対応する参加数が異なるものがある場合を例にして説明を行う。なお、対戦形式に対応付けされる参加数は、「上減数」や「最低必要数」や「参加人数(プレイヤが複数のキャラクタを参加させる場合の、プレイヤの数)」などであってもよい。また、参加数は、プレイヤにより変更可能な構成とされていてもよい。
また、「賞品情報」とは、対戦ゲームの結果に応じて、対戦ゲームに参加したプレイヤに付与される賞品(例えば、ゲーム内アイテム)を示す情報である。本例においては、賞品情報は、賞品付与条件と、賞品データとを含む。
表示部13は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部13は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
音声出力部14は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。
プレイヤ操作受付部15は、複数のボタンやマウスなどによって構成されるコントローラからのプレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知する。本例においては、プレイヤ操作受付部15は、ビデオゲーム処理装置100に設けられたタッチパネルとキーパッドとから操作信号を受け付ける。
通信部16は、インターネットなどの通信ネットワークに無線あるいは有線によって接続し、各種情報を送受信する。また、通信部16は、例えば所定の通信ユニットを介して、他のビデオゲーム処理装置と無線接続する。したがって、通信部16を備えるビデオゲーム処理装置100は、通信端末としての機能を有する。
次に、本例のビデオゲーム処理装置100の動作について説明する。本例においては、ビデオゲーム処理装置100が、親機としてトーナメント戦(特に、勝ち残り式の対戦方式)を開催する場合を例にして説明する。
図6は、本例のビデオゲーム処理装置100が実行するトーナメント戦開催処理の例を示すフローチャートである。トーナメント戦開催処理では、ビデオゲーム処理装置100が複数のキャラクタ(または複数のプレイヤ)が参加するトーナメント戦を開催するための処理が行われる。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
トーナメント戦開催処理は、例えば、ゲーム画面のトップメニューなどから、トーナメント戦の開催に関する操作入力が行われたときに開始される。
トーナメント戦開催処理において、制御部11は、対戦ルールなど、これから開催するトーナメント戦に関する各種設定を行う(ステップS101)。本例においては、制御部11は、例えばトーナメント戦名称の入力操作や対戦ゲーム関連情報の選択操作などをプレイヤP1から受け付けることにより、対戦ルールなどを設定する。
対戦ルールなどを設定すると、制御部11は、トーナメント戦に対する他装置からの参加要求の受付を開始する(ステップS102)。なお、参加要求の受け付けは、近距離無線通信を利用する構成としてもよいし、インターネット等を利用する構成としてもよい。
参加要求の受付を開始すると、制御部11は、他装置から、ビデオゲーム処理装置100と同様にして当該他装置に記憶されているプレイヤキャラクタ関連情報(図2参照)を提示したトーナメント戦への参加要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS103)。なお、参加要求としては、他装置が操作するキャラクタと、他装置とビデオゲーム処理装置100が接続するために必要な情報(識別データとしての端末識別IDなど)とを提示していればよく、例えば、他装置が、プレイヤキャラクタ関連情報として管理している情報の一部を提示する構成としてもよい。
ここで、例えば、参加要求の受付を開始してから所定時間が経過することにより、参加要求を受け付けていないと判定すると(ステップS103のN)、制御部11は、後述するステップS105の処理に移行する。
一方、例えば、ビデオゲーム処理装置100と同一の構成から成る他装置101から、他装置101に記憶されているプレイヤキャラクタ関連情報を提示したトーナメント戦への参加要求を受け付けたことにより、参加要求を受け付けたと判定すると(ステップS103のY)、制御部11は、提示されたプレイヤキャラクタ関連情報を新規参加キャラクタ関連情報として新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cに保存する(ステップS104)。
次いで、制御部11は、通信対象を確定させるか否かを判定する(ステップS105)。本例においては、制御部11は、参加要求の受付を開始してから所定時間が経過した場合またはプレイヤP1により選択された対戦ゲーム関連情報が示す参加数だけ参加要求を受け付けた場合に、通信対象を確定させると判定するものとする。なお、通信対象を確定させる時機の判定基準は経過時間に限定されず、例えば、プレイヤによる所定操作を受け付けたことなど、種々の判定基準が考えられる。
ここで、通信対象を確定させないと判定すると(ステップS105のN)、制御部11は、ステップS103の処理に移行する。
一方、通信対象を確定させると判定すると(ステップS105のY)、制御部11は、参加要求の受付を終了し、プレイヤキャラクタと新規参加キャラクタとを合わせたキャラクタ数が所定の参加数未満であるか否かを判定する(ステップS106)。なお、本例においては、制御部11は、プレイヤP1により選択された対戦ゲーム関連情報が示す参加数を判定基準として用いる。以下、所定の参加数が「6」である場合を例にして説明する。
ここで、例えばプレイヤキャラクタと新規参加キャラクタとを合わせたキャラクタ数が「6」であり、所定の参加数未満でないと判定すると(ステップS106のN)、制御部11は、新規参加キャラクタ関連情報を参照して、6体の参加キャラクタ(本例においては、1体のプレイヤキャラクタと、5体の新規参加キャラクタ)を決定し(ステップS107)、後述するステップS200の処理に移行する。本例においては、制御部11は、新規参加キャラクタ関連情報が示す参加キャラクタのうち、通信可能な状態にある他装置の識別データに対応する新規参加キャラクタを参加キャラクタに決定する。なお、プレイヤキャラクタと新規参加キャラクタの数が所定の参加数を超えている場合には、制御部11が、例えば、情報受信日時の早い新規参加キャラクタを優先して参加キャラクタに決定する構成としてもよいし、プレイヤP1による選択操作に応じて参加キャラクタを決定する構成としてもよい。
一方、プレイヤキャラクタと新規参加キャラクタとを合わせたキャラクタ数が「3」であり、所定の参加予定数未満であると判定すると(ステップS106のY)、制御部11は、既参加キャラクタ関連情報を参照して不足数分の参加キャラクタを既参加キャラクタの中から選出し、参加数の参加キャラクタを決定する(ステップS108)。本例においては、制御部11は、不足数分の参加キャラクタとして、3体の既参加キャラクタを参加キャラクタとして選出する。
なお、既参加キャラクタの中から参加キャラクタを選出する方法としては、例えば、参加日時が古いものを優先する方法や、既参加キャラクタデータのうち所定の項目(例えば、攻撃力)が他の参加キャラクタの平均値に近いものを優先する方法、プレイヤP1の選択を受け付ける方法やランダムに選択する方法など、種々の方法が考えられる。本例においては、制御部11は、既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに複数の既参加キャラクタが記憶されている場合に、ランダムに参加数の既参加キャラクタ関連情報を選択するものとする。なお、既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに記憶された既参加キャラクタ関連情報の数が不足数分に満たない場合、制御部11は、参加枠に空データまたは所定のキャラクタデータを割り当てるものとする。
参加キャラクタを決定すると(ステップS107,S108)、制御部11は、トーナメント戦における参加キャラクタの組み合わせを決定するための処理(組み合わせ決定処理)を実行する(ステップS200)。なお、トーナメント戦に限らず、対戦形式に応じて、制御部11は、参加数分の参加枠に参加キャラクタを割り当てることによって対戦相手を決定する。
図7は、本例のビデオゲーム処理装置100が実行する組み合わせ決定処理の例を示すフローチャートである。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
組み合わせ決定処理において、制御部11は、参加キャラクタ同士の簡易対戦を実行する(ステップS201)。ここで、「簡易対戦」とは、対戦するキャラクタ同士のキャラクタデータを比較することにより勝敗が簡易に決定される対戦である。本例においては、制御部11は、簡易対戦における勝敗を決定するための所定の簡易勝敗決定規則に基づいて、参加キャラクタ同士の簡易対戦を実行する。
簡易対戦を実行すると、制御部11は、簡易対戦の実行結果に従って各参加キャラクタの順位を決定する(ステップS202)。本例においては、制御部11は、参加キャラクタ全ての間で簡易対戦を実行し、その結果に従って各参加キャラクタの順位を決定する。なお、トーナメント戦を開始するまでの時間を短縮するために、制御部11が、過去の対戦実績から順位を決定したり、ランダムに順位を決定したりする構成としてもよい。また、これらの要素を組み合わせて順位を決定する構成としてもよい。
各参加キャラクタの順位を決定すると、制御部11は、決定した順位に従い、トーナメント戦の参加枠に参加キャラクタを割り当てて(ステップS203)、トーナメント戦開催処理(図6参照)におけるステップS109の処理に移行する。
組み合わせ決定処理を実行すると、制御部11は、参加キャラクタの割当状況に基づいて、表示部13の表示画面にトーナメント表画面を表示する(ステップS109)。
図8は、トーナメント表画面の例を示す説明図である。図8に示すように、本例においては、トーナメント表画面として、各参加キャラクタの外観の一部(顔)を示す画像(キャラクタ画像)が配置されたトーナメント表(すなわち、参加枠に参加キャラクタが割り当てられていることを示す表)が表示される。なお、例えば、プレイヤP1によるキャラクタ画像の選択を受け付けたことに応じて、制御部11が、選択されたキャラクタ画像に応じた参加キャラクタに関する情報を表示する構成としてもよい。
トーナメント表画面を表示すると、制御部11は、トーナメント戦を進行させるための処理(トーナメント戦進行処理)を実行する(ステップS300)。
図9は、本例のビデオゲーム処理装置100が実行するトーナメント戦進行処理の例を示すフローチャートである。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
トーナメント戦進行処理において、制御部11は、対戦する参加キャラクタの種類を確認する(ステップS301)。本例においては、制御部11は、対戦する参加キャラクタが、プレイヤキャラクタ、新規参加キャラクタ、および既参加キャラクタのうち何れであるかを確認する。
対戦する参加キャラクタの種類を確認すると、制御部11は、参加キャラクタの種類に応じた操作者からの指示を受け付けて、対戦を進行させる(ステップS302)。本例においては、対戦する参加キャラクタがプレイヤキャラクタの場合は、制御部11は、ビデオゲーム処理装置100を操作してビデオゲームをプレイするプレイヤP1による指示を受け付ける。また、対戦するキャラクタが新規参加キャラクタの場合は、制御部11は、無線通信などを利用して他装置を操作するプレイヤからの指示を受け付ける。また、対戦するキャラクタが既参加キャラクタの場合は、制御部11は、所定の規則に従った指示を決定し、決定した指示を受け付ける(すなわち、既参加キャラクタを参加キャラクタとした場合、制御部11は、当該参加キャラクタはいわゆるノンプレイヤキャラクタNPCとして取り扱う。)。
操作者からの指示を受け付けると、制御部11は、受け付けた指示に応じた処理を実行する(ステップS303)。なお、本例においては、トーナメント戦における各対戦は、操作者によるコマンド選択を受け付け、選択されたコマンドに応じた行動を参加キャラクタに実行させる、一般的な対戦方法を用いるものとする。なお、各対戦における対戦方法は特に限定されず、制御部11がトーナメントを進行させるために必要な情報(進行情報)を取得可能なものであればよい。
受け付けた指示に応じた処理を実行すると、制御部11は、所定の判定基準に基づいて、勝者が決定したか否かを判定する(ステップS304)。本例においては、制御部11は、対戦中の参加キャラクタ間において、対戦相手の体力を所定数以下とした参加キャラクタを勝者と判定する。
ここで、勝者が決定していないと判定すると(ステップS304のN)、制御部11は、ステップS302の処理に移行する。
一方、勝者が決定したと判定すると(ステップS304のY)、制御部11は、参加キャラクタを割り当てたトーナメント表に基づいて、次の組み合わせがある否かを判定する(ステップS305)。
ここで、次の組み合わせがあると判定すると(ステップS305のY)、制御部11は、次の組み合わせの対戦を開始するために、ステップS301の処理に移行する。
一方、トーナメント戦の勝者が決していることにより、次の組み合わせがないと判定すると(ステップS305のN)、制御部11は、トーナメント開催処理(図6参照)におけるステップS110の処理に移行する。
トーナメント戦進行処理を実行すると、制御部11は、トーナメント戦進行処理の結果(すなわち、各参加キャラクタによる対戦の結果)に基づいて、表示部13の表示画面にトーナメント戦結果画面を表示する(ステップS110)。トーナメント戦結果画面の構成としては、例えば、トーナメント戦の上位入賞者の画像を表示するなど、種々の構成が考えられる(図示せず)。
トーナメント戦結果画面を表示すると、制御部11は、参加キャラクタに対応する他装置(すなわち、参加キャラクタを示す情報をプレイヤキャラクタ情報として記憶している他装置)との通信を終了する(ステップS111)。本例においては、制御部11は、通信対象確定時に通信対象を示す情報を一時的に記憶しておき、通信を終了する際に、一時的に記憶していた情報を消去する。
他装置との通信を終了すると、制御部11は、対戦ゲームに参加した参加キャラクタを示す新規参加キャラクタ関連情報を、既参加キャラクタ関連情報として既参加キャラクタ関連情報記憶部12bに保存し(ステップS112)、ここでの処理を終了する。
図10は、ビデオゲーム処理装置100が実行するボーナス関連処理の例を示すフローチャートである。ボーナス関連処理では、トーナメント戦に参加したキャラクタ(またはプレイヤ)に対して付与するボーナスに関する処理が行われる。
ボーナス関連処理は、例えば、対戦ゲーム(本例においてはトーナメント戦)が終了したことに応じて開始される。本例においては、制御部11が、トーナメント戦の結果が出たことに応じて、すなわちトーナメント戦進行処理(図9参照)が終了したことに応じてボーナス関連処理を開始するものとする。なお、トーナメント戦開催処理についての説明では特に言及していないが、制御部11が、ボーナス関連処理の結果をトーナメント戦結果画面に反映させる構成としてもよい。
ボーナス関連処理において、制御部11は、トーナメント戦の結果に応じて、各参加キャラクタに付与するボーナスを決定する(ステップS401)。本例においては、制御部11は、対戦ゲーム関連情報を参照し(図5参照)、開催した対戦ゲームの対戦形式に対応する賞品情報と、対戦ゲームの結果とに基づいて、賞品情報が示す賞品データの中から各参加キャラクタに付与するボーナスを決定する。
ボーナスを決定すると、制御部11は、ボーナスを示すボーナス情報と、各参加キャラクタに対応する識別データ(例えば、端末識別IDやプレイヤID)とを含むボーナス関連情報を作成する(ステップS402)。
ボーナス関連情報を作成すると、制御部11は、通信可能な他装置と無線接続する(ステップS403)。本例においては、制御部11は、ビデオゲーム処理装置100の近隣所定範囲内に存在する通信相手となる他装置を探索して自動的に無線接続する。
他装置と無線接続すると、制御部11は、無線接続した他装置を示す識別データに対応するボーナス情報を送信する(ステップS404)。本例においては、制御部11は、無線接続した他装置を示す識別データを含むボーナス関連情報を検索し、検索したボーナス関連情報が含むボーナス情報を当該他装置に対して送信する。
ボーナス情報を送信すると、制御部11は、未送信のボーナス情報(すなわち、検索されていない他装置を示す識別データを含むボーナス関連情報に含まれるボーナス情報)を含むボーナス関連情報を、記憶部12の所定の記憶部(未送信ボーナス関連情報記憶部)に保存して(ステップS405)、ここでの処理を終了する。なお、未送信ボーナス関連情報記憶部に保存されたボーナス関連情報は、ビデオゲーム処理装置100が新たに他装置と無線接続した際に参照され、新たに無線接続した他装置がボーナス関連情報が含む識別データに対応する他装置である場合に、使用されて(すなわち、ボーナス情報が送信されて)、未送信ボーナス関連情報記憶部から消去される。
以上に説明したように、上述した実施の形態では、他装置(例えば、ビデオゲーム処理装置100と同一の構成から成る他装置101)から対戦ゲームに必要な情報を受信して、所定の参加数のキャラクタが参加する対戦ゲーム(例えば、トーナメント戦)の進行を管理するビデオゲーム処理装置100が、ビデオゲーム処理装置100の識別データ(例えば、端末識別ID)と、ビデオゲーム処理装置100を操作するプレイヤP1が操作可能なキャラクタであるプレイヤキャラクタに関する各種データを示すプレイヤキャラクタデータとを含むプレイヤキャラクタ関連情報を記憶するプレイヤキャラクタ関連情報記憶部12aと、他装置を操作するプレイヤである他プレイヤによって操作可能なキャラクタである他装置キャラクタのうち、ビデオゲーム処理装置100にて過去に実施された対戦ゲームに参加した実績を有するキャラクタである既参加キャラクタに関する各種データを示す既参加キャラクタデータと、既参加キャラクタを操作する他プレイヤが操作する他装置の識別データ(例えば、端末識別ID)とを含む既参加キャラクタ関連情報を記憶する既参加キャラクタ関連情報記憶部12bと、対戦ゲームに新規に参加可能なキャラクタである新規参加キャラクタに関する各種データを示す新規参加キャラクタデータと、新規参加キャラクタを操作するプレイヤが操作する他装置の識別データ(例えば、端末識別ID)とを含む新規参加キャラクタ関連情報を記憶する新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cとを備え、新規参加キャラクタ関連情報を参照して、プレイヤキャラクタの他に対戦ゲームに参加する参加キャラクタを決定し、決定した参加キャラクタ同士の対戦を制御し、プレイヤキャラクタと新規参加キャラクタとを合わせたキャラクタ数が参加数未満である場合には、既参加キャラクタ関連情報を参照して不足数分の参加キャラクタを既参加キャラクタの中から選出し、参加数の参加キャラクタを決定する(ステップS108参照)構成としているので、複数のプレイヤが参加可能な対戦ゲームを開催する場合に、参加者が少ない場合(参加希望者が足りない場合)でも対戦ゲームの趣向性を維持することができるようになる。
すなわち、通信相手が少ない場合にも、対戦ゲームの実行履歴に基づいて参加者を補充することができるようになるため、参加者が少ない場合でも対戦ゲームの趣向性が低下することを防止することができるようになる。
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、対戦ゲーム(例えば、トーナメント戦)が終了したことに応じて、当該対戦ゲームに参加した各参加キャラクタに付与するボーナスを示すボーナス情報と、各参加キャラクタに対応する識別データ(例えば、端末識別ID)とを含むボーナス関連情報を作成し(ステップS402参照)、ビデオゲーム処理装置101の通信相手となる他装置(例えば、ビデオゲーム処理装置100の近隣所定範囲内に存在する他装置)を探索して自動的に無線接続し(ステップS403参照)、無線接続した他装置に対してボーナス情報を送信する構成としているので(ステップS404参照)、既参加キャラクタとして対戦ゲームに参加することのメリットを設けることができるようになり、プレイヤに対して他装置との通信を行う動機を与えることができるようになる。そのため、ビデオゲームのプレイヤ数の拡大を図ることができるようになる。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、参加キャラクタを示す情報が新規参加キャラクタ関連情報である場合とは異なる規則に基づいて、既参加キャラクタ関連情報が示す参加キャラクタに対して付与するボーナスを決定する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、他装置から、ビデオゲーム処理装置100と同様にして当該他装置に記憶されているプレイヤキャラクタ関連情報を提示した対戦ゲームへの参加要求を受け付け(ステップS103参照)、受け付けたプレイヤキャラクタ関連情報を新規参加キャラクタ関連情報として新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cに保存し(ステップS104参照)、対戦ゲームが終了したことに応じて(例えば、トーナメント戦の結果画面を表示した後)、当該対戦ゲームに参加した参加キャラクタを示す新規参加キャラクタ関連情報を、既参加キャラクタ関連情報として既参加キャラクタ関連情報記憶手段に保存する(ステップS112参照)構成としているので、例えばビデオゲームの設計者などによって想定された数よりも参加数が少ない場合に、複数のビデオゲーム処理装置に共通して記憶されたキャラクタ(例えば、ストーリーの途中で登場する敵キャラクタ)を対戦ゲームに参加させるのではなく、過去に参加させたことのある他のプレイヤのキャラクタを参加させることができるようになるため、ビデオゲーム処理装置毎に、開催する対戦ゲームに独自性を与えることができるようになる。
また、上述した実施の形態では、対戦ゲームは、トーナメント戦やリーグ戦などの参加数分の参加枠に参加キャラクタが割り当てられることによって対戦相手が決定されるゲームであり、ビデオゲーム処理装置100が、決定した参加数の参加キャラクタを参加枠の何れかに割り当てる構成としているので、所定数の参加数のキャラクタが参加する対戦ゲームを効率的に実現することができるようになる。
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、対戦するキャラクタ同士のキャラクタデータ(例えば、プレイヤキャラクタと新規参加キャラクタとの対戦の場合、プレイヤキャラクタデータと新規参加キャラクタデータ)を比較することにより勝敗が簡易に決定される対戦である簡易対戦における勝敗を決定するための所定の簡易勝敗決定規則に基づいて、参加キャラクタによる簡易対戦を実行し(ステップS201参照)、実行した簡易対戦の結果に従って、参加キャラクタを参加枠に割り当てる構成としているので(ステップS203参照)参加キャラクタのステータスに応じてトーナメント戦の進行を調整することができるようになる。すなわち、例えば、ステータスの高い(例えば、攻撃力やレベルの高い)参加キャラクタがトーナメント戦の序盤で対戦することがないように参加キャラクタを参加枠に割り当てる構成とすることで、トーナメント戦の終盤でステータスの高い参加キャラクタ同士の対戦が実行されることが期待できるようにトーナメント表を作成することができ、トーナメント戦の興趣を向上させることができるようになる。また、トーナメント戦に参加したプレイヤに対して、自己のキャラクタを成長させる動機を与えることができるようになる。なお、トーナメント戦の各対戦では、キャラクタデータの比較だけでは勝敗が決定しない対戦が行われる構成とすることが好ましい。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタ関連情報を提示した参加要求を受信した位置を示す受信位置情報を作成し、作成した受信位置情報とプレイヤキャラクタ関連情報とを含む情報を新規参加キャラクタ関連情報として新規参加キャラクタ関連情報記憶部12cに保存し、参加キャラクタを決定する際、受信位置情報を決定内容に反映させる構成としてもよい。すなわち、例えば、ビデオゲーム処理装置100が、ビデオゲーム処理装置100に予め設定された位置情報が示す位置に近い受信位置を示す受信位置情報を含む新規参加キャラクタ関連情報を、他の新規参加キャラクタ関連情報よりも優先して選択し、選択した新規参加キャラクタ関連情報が示す新規参加キャラクタを参加キャラクタに決定する構成としてもよい。なお、ビデオゲーム処理装置100が、受信位置情報を含む新規参加キャラクタ関連情報を既参加キャラクタ関連情報として保存し、参加キャラクタを決定する際、受信位置情報を決定内容に反映させる構成としてもよい。このような構成とすることにより、受信位置を対戦ゲームに参加するキャラクタの選択に反映させることができるようになり、ビデオゲーム処理装置毎に、開催する対戦ゲームにより独自性を与えることができるようになる。
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置(ビデオゲーム100や他措置101)が送受信するプレイヤキャラクタ関連情報が、1体のキャラクタを示すデータ(キャラクタデータ)を含む場合を例にして説明したが、プレイヤキャラクタ関連情報の構成はこれに限定されない。すなわち、例えば、プレイヤキャラクタ関連情報が、ビデオゲーム内でプレイヤが仲間にした複数のキャラクタを示すデータ(パーティデータ)を含む構成とされていてもよい。この場合、例えば、1回の対戦ゲームにおいて、同一のプレイヤが操作する参加キャラクタが複数の参加枠に割り当てられる構成としてもよい。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、例えば特定の確率で、特定条件を満たす既参加キャラクタ(例えば、所定回数だけ対戦ゲームで優勝した実績のある既参加キャラクタ)を参加キャラクタに決定する構成としてもよい。このような構成とすることにより、参加キャラクタのバリエーションを増やすことができるようになるため、ゲームの趣向性を向上させることができるようになる。
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100がゲームカートリッジ20から読み取ったゲームプログラムに基づいて上述したトーナメント戦開催処理などの各種の処理を実行する構成としていたが、ビデオゲーム処理装置100が、インターネットなどの通信ネットワークを介してゲームプログラムを取得するようにしてもよい。また、ビデオゲーム処理装置100がゲームサーバとして機能し、通信ネットワークを介してゲームプログラムをゲーム端末に提供するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100は、自己が備える記憶装置(記憶部12)に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。