JP6759126B2 - 新規な酸化発色性化合物及び酸化発色試薬 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化発色性化合物及び酸化発色試薬の改良に関する。
臨床検査の分野においては、酸化発色性化合物から成る試薬を用いてペルオキシダーゼの存在下に過酸化水素を定量することが行われている。例えば、特許文献1に記載のフェノチアジン系構造を有する酸化発色性化合物(和光純薬工業製DA−67。下記の構造式参照)は、分子吸光係数が高いので高感度の測定が可能である。
Figure 0006759126
しかしながら、DA−67には光安定性が低いという欠点があった。かかる課題に鑑みて、光安定性が向上したフェノチアジン系構造を有する酸化発色性化合物として、例えば、下記の構造式に示す構造を有するアダマンタン骨格を有する化合物が提案された(特許文献2参照)。
Figure 0006759126
特公平7−121901号公報 特開2015−48345号公報
しかしながら、特許文献2に記載のフェノチアジン系構造を有する化合物は、溶解性が低いため、試料に直接固体状の酸化発色性化合物を添加するドライ試薬としての利用が困難であるという問題に加え、試料中に共存する基質以外の物質の影響を受けるという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、水への溶解性に優れ、試料中の共存物質の影響を受けにくい酸化発色性化合物及びそれを用いた酸化発色試薬を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明の第1の態様は、下記の式(A)〜(D)のいずれかで表される酸化発色性化合物を提供することにより上記課題を解決するものである。
Figure 0006759126
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に係る酸化発色性化合物を含む酸化発色試薬を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明の第2の態様に係る酸化発色試薬は、ペルオキシダーゼが関与する酸化反応の測定に用いられるものであってもよい。
本発明によると、光安定性に優れ、溶解性が高く、試料中の共存物質の影響を受けにくいため、感度及び信頼性の両者に優れた酸化発色性化合物及び酸化発色試薬が提供される。
本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合の光安定性を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合の夾雑物の影響を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のpHの影響を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のGSH(還元型グルタチオン)の影響を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のBSA(牛血清アルブミン)の影響を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物の水溶性を既存試薬として対比して示すものである。 既存化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を示すものである。 本発明化合物Aが酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を示すものである。 本発明化合物Bが酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を示すものである。 本発明化合物Cが酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を示すものである。 本発明化合物Dが酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての直線性、ブランク発色を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての夾雑物の影響を既存試薬として対比して示すものである。 本発明化合物が酸化発色試薬として用いられる場合のUA項目においての加速安定性の影響を既存試薬として対比して示すものである。
続いて、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の第1の実施の形態に係る酸化発色性化合物(以下、「酸化発色性化合物」と略称する場合がある。)は、下記の一般式(I)で表される。
Figure 0006759126
ただし、前記一般式(I)において、
、R、R、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、
Xは、親水性の官能基であり、
Lは、下記の一般式(II)〜(IV)のいずれかで表される原子団であり、
−(CH− (II)
−(CHCHO)− (III)
−(CH−Z−(CH− (IV)
前記一般式(II)において、jは2〜10の整数であり、
前記一般式(III)において、kは1〜10の整数であり、
前記一般式(IV)において、m及びnは、それぞれ独立して1〜10の整数であり、Zは、−N(CH−、−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−、−NHCOO−、−OCONH−、−NHCONH−及び−(CHNHCO)−(qは1〜3の整数)からなる群より選択される原子団である。
フェノチアジン系構造と親水性の官能基Xとを連結するLは、酸化発色性化合物の水溶性、光安定性、試料中の共存物質の影響等に悪影響を与えない限りにおいて、任意の原子団を適宜選択して用いることができる。Lの具体例としては、−(CH−、−(CH−、−(CHCHO)−、−(CHCHO)−、−(CH)−CONH−(CH)−、−(CH−CONH−(CH−、−(CH−N(CH−(CH−が挙げられる。
直鎖又は分岐鎖アルキル基R、R、R、Rの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基である。
親水性官能基Xの具体例としては、−COOH、−SOH、−COO、−SO 、β−シクロデキストリン又はγ−シクロデキストリンが挙げられる。なお、−COO、−SO は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等の任意の塩であってよい。
好ましい酸化発色性化合物の具体例としては、下記の式(A)〜(H)で表される化合物、特に好ましい酸化発色性化合物の具体例としては、下記の式(A)〜(D)で表され る化合物が挙げられる。
Figure 0006759126
酸化発色性化合物は、任意の公知の方法を用いて合成することができるが、例えば、上記の式(B)で表される化合物の場合、下記のスキームに示すように、メチレンブルーを還元して得られるロイコメチレンブルーを、トリホスゲンとアミノプロピオン酸エステルより調製したイソシアネートプロピオン酸エステルと反応させた後、エステルを加水分解することにより製造することができる。アミノプロピオン酸エステルの代わりに、アミノエタンスルホン酸を用いることにより、上記の式(A)で表される化合物を合成することができる。また、アミノプロピオン酸エステルの代わりに、グリシルグリシンエステルを用いることにより、上記の式(D)で表される化合物を合成することができる。
Figure 0006759126
酸化発色性化合物は、分子吸光係数が高いので高感度の測定が可能であるというフェノチアジン系化合物の特性を維持しつつ、水への溶解性が高いため、予め水や水溶性の有機溶媒等の溶媒に溶解することなく、いわゆるドライ試薬として、固体の状態で試料に添加して用いることができる。また、酸化発色性化合物は、光安定性が高く、抱合型ビリルビン、グルタチオン等の生体試料中の共存物質の影響を受けにくいため、測定対象となる物質について、高感度で信頼性の高い定量分析が可能になる。
本発明の第2の実施の形態に係る酸化発色試薬は、上述の本発明の第1の実施の形態に係る酸化発色性化合物を含んでいる。酸化発色試薬としての特に好ましい用途として、ペルオキシダーゼが関与する酸化反応の測定が挙げられる。すなわち、被測定試料中に酸化発色試薬を添加して発色させて吸収スペクトルを測定し、該スペクトルの吸光度から、過酸化水素の濃度の定量、ペルオキシダーゼの活性の定量等を行うことができる。
さらに、酸化発色性化合物は、酸化性物質により酸化されて発色するので、この性質を利用する他の用途も可能である。例えば、酸化発色性化合物は、塩素により酸化されて発色するので、水中の残留塩素濃度の測定にも応用される。すなわち、被測定サンプル中に本発明の化合物を添加して発色させて吸収スペクトルを測定し、該スペクトルの吸光度から残留塩素濃度を検知することもできる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
実施例1:酸化発色性化合物の合成
上記の式(A)、(B)、(C)及び(D)で表される化合物(以下、それぞれ、「(本発明)化合物A」、「(本発明)化合物B」、「(本発明)化合物C」、「(本発明)化合物D」という。)の合成は、下記のスキーム(I)〜(X)にしたがって行った。
Figure 0006759126
Figure 0006759126
<化合物Aの合成>
上記のスキーム(I)にしたがい、ロイコメチレンブルーを次のように合成した。3Lナスフラスコにメチレンブルー81.5g(0.218mol)、純水1.3Lを加え超音波照射しながら加温溶解した。マグネチックスターラーで攪拌しながらクロロホルム1.3Lを加えNaBH水溶液を滴下した。分液し、クロロホルム層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ひだ折りろ紙でろ過した。クロロホルム層を濃縮乾固し、淡青色粉末65gを得た。本中間体はA、B、C及びDで使用した。
上記のスキーム(II)にしたがい、目的の本発明化合物Aを次のように合成した。500mLナスフラスコに合成したロイコメチレンブルー2.32g(8.12mmol)、DMF100mLを加えマグネチックスターラーで攪拌溶解した。別途、クロロホルム100mLと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLを入れた500mLナスフラスコにタウリン2.03g(16.24mmol)を加え氷浴で攪拌しながらトリホスゲン1.6g(5.41mmol)を加え、30分攪拌を継続しイソシアネートタウリンを調製した。先のロイコメチレンブルーにイソシアネートタウリンを加え、室温で17時間反応させた。反応後、反応液を濃縮乾固し、水酸化ナトリウムでpH12に調整後、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、淡青色粉末640mgを得た。
同定データ:1H-NMR(400 MHz, D2O)δ:2.64(s, 12H), 2.86-2.89(dd, 2H, J=12 Hz), 3.37-3.40(dd, 2H, J=12 H), 6.61-6.68(m, 4H, J=28 Hz), 7.07-7.09 (d, 2H, J=8 Hz)
<化合物Bの合成>
上記のスキーム(III)にしたがい、本発明化合物Bの中間体であるメチルエステル体を次のように合成した。100mLナスフラスコに、合成したロイコメチレンブルー985mg(3.45mmol)、DMF50mLを加えマグネチックスターラーで攪拌溶解した。別途、β-アラニンメチルエステル塩酸塩1.45g(10.35mmol)とトリホスゲン1.02g(3.45mmol)より調製したイソシアネートβ-アラニンメチルエステルを加え3時間撹拌を継続した。反応後、反応液を濃縮乾固し、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、濃青色粉末1.317gを得た。
上記のスキーム(IV)にしたがい、本発明化合物Bを次のように合成した。100mLナスフラスコにメチルエステル体1.317g(3.3mmol)、メタノール100mLを加え加温溶解した。1mol/L KOH/メタノール溶液3.3mL(3.3mmol)を加え、濃縮乾固した。濃縮乾固後、メタノール100mLに溶解し、再度濃縮乾固した。この操作を3回行った。水酸化ナトリウムでpH12に調整後、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、淡青色粉末520mgを得た。
同定データ:1H-NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:1.95-1.97(dd, 2H, J=8 Hz), 3.05(s, 12H), 3.09-3.13(m, 2H, J=16 Hz), 6.62-6.68(m, 4H, J=24 H), 6.84-6.86(dd, 1H, J=8 Hz), 7.23-7.25 (d, 2H, J=8 Hz)
<化合物Cの合成>
上記のスキーム(V)にしたがい、本発明化合物Cの中間体であるエチルエステル体を次のように合成した。500mLナスフラスコに合成したロイコメチレンブルー2.77g(9.69mmol)、DMF300mLを加え、マグネチックスターラーで攪拌溶解した。別途、4−アミノブタン酸エチル塩酸塩3249mg(19.38mmol)とトリホスゲン1.92g(6.46mmol)より調製したイソシアネートブタン酸エチルエステルを加え、3時間撹拌を継続した。反応後、反応液を濃縮乾固し、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、濃青色粉末4.36gを得た。
上記の反応スキーム(VI)にしたがい、本発明化合物Cを次のように合成した。200mLナスフラスコに、エチルエステル体4.36g(9.85mmol)、メタノール100mLを加え加温溶解した。1mol/L KOH/メタノール溶液9.85mL(9.85mmol)を加え、濃縮乾固した。濃縮乾固後、メタノール100mLに溶解し、再度濃縮乾固した。この操作を3回行った。水酸化ナトリウムでpH12に調整後、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、青色粉末900mgを得た。
同定データ:1H-NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:1.50-1.53(m, 2H, J=12 Hz), 1.78-1.81(dd, 2H, J=12 H), 2.88(s, 12H), 2.88(s, 12H), 3.04-3.07(dd, 1H, J=12 Hz), 6.11-6.14(dd, 1H, J=12 Hz), 6.84-6.86(m, 4H, J=16 Hz), 7.25-7.27(d, 2H, J=8 Hz)
<化合物Dの合成>
上記のスキーム(VII)にしたがい、本発明化合物Cの中間体であるグリシルグリシンメチルエステル体を次のように合成した。500mLナスフラスコにグリシルグリシン5000mg(37.84mmol)、メタノール200mL、p−トルエンスルホン酸一水和物7167mg(41.62mmol)を加え超音波照射し溶解した。反応液を濃縮乾固した。濃縮乾固後、メタノール100mLに溶解し、再度濃縮乾固した。この操作を3回行った。白色結晶11.5gを得た。
上記のスキーム(VIIIおよびIX)にしたがい、本発明化合物Dの中間体であるメチルエステル体を次のように合成した。300mLナスフラスコに合成したロイコメチレンブルー3.35g(11.75mmol)、DMF200mLを加えマグネチックスターラーで攪拌溶解した。別途、グリシルグリシンメチルエステル体3435mg(23.5mmol)とトリホスゲン2.32g(7.83mmol)より調製したイソシアネートグリシルグリシンメチルエステルを加え、18時間撹拌を継続した。反応後、反応液を濃縮乾固し、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、濃青色粉末2.97gを得た。
上記のスキーム(X)にしたがい、本発明化合物Dを次のように合成した。200mLナスフラスコにメチルエステル体2.97g(6.49mmol)、メタノール100mLを加え加温溶解した。1mol/L KOH/メタノール溶液6.49mL(6.49mmol)を加え、濃縮乾固した。濃縮乾固後、メタノール100mLに溶解し、再度濃縮乾固した。この操作を3回行った。水酸化ナトリウムでpH12に調整後、カラムクロマトグラムで精製した。カラム精製後、青色粉末440mgを得た。
同定データ:
1H-NMR(400 MHz, D2O)δ:2.64(s, 12H), 3.63(s, 2H), 3.69(s, 2H), 6.62-6.69(m, 4H, J=28 Hz), 7.14-7.17 (d, 2H, J=8 Hz)
実施例2:酸化発色性化合物の特性評価
本発明に従う酸化発色性化合物として、化合物A、B、C、Dと、既存酸化発色試薬であるDA−67の比較を以下の項目について行った。
<溶液安定性>
光照射下における溶液安定性を次のように試験した。本発明化合物A、B、C、D及びDA−67のそれぞれを50mM MESバッファー(pH6.5)で0.25mMとなるように調製した。調製した各試薬を蛍光灯下に静置して、650nmの吸光度の経時変化を追跡した。その結果を図1に示す。光安定性は、DA−67≒本発明化合物B≒本発明化合物C<本発明化合物A<本発明化合物Dの順に安定であり、本発明化合物のすべてが、DA−67と同等、もしくはそれ以上に安定であることが分かった。
<干渉チェック(夾雑物の影響チェック)>
夾雑物として溶血ヘモグロビン(Hb)、ビリルビン−F(BIL−F)、及びビリルビン−C(BIL−C)を用いてその干渉の程度をチェックした。各溶液の調製は次のように行った。
酸化発色試薬(本発明化合物A、B、C、D、及びDA−67)+POD:酸化発色試薬を50mM MESバッファー(pH6.5)で溶解し、酸化発色試薬濃度3mMの溶液を調製した。その溶液にPODを加え、超純水で4.5mLにした。干渉チェック溶液:1ボトル/2mL超純水に溶解し、10倍希釈した。H/バッファー溶液:1mM H水溶液300μL/5mLバッファーとした。その結果を図2に示す。本発明化合物の夾雑物の影響はDA−67と同等であった。
<pHの影響>
本発明化合物A、B、C、D及びDA−67について、pH5.5、6.5、7.5それぞれにおける650nmの吸光度を測定し、pHの影響を評価した。各溶液の調製は次のように行った。
酸化発色試薬(本発明化合物A、B、C、D、及びDA−67)+POD:酸化発色試薬を50mM MESバッファー(pH5.5)、50mM MESバッファー(pH6.5)、50mM HEPESバッファー(pH7.5)で溶解し、酸化発色試薬濃度3mMの溶液を調製した。その溶液にPODを加え、超純水で4.5mLにした。H/バッファー溶液:1mM H水溶液300μL/5mLバッファーとした。その結果を図3に示す。本発明化合物のpHの影響はDA−67と同等であった。
<GSHの影響>
本発明化合物A、B、C、D及びDA−67のGSH(還元型グルタチオン)の影響を評価した。各溶液の調製は次のように行った。
酸化発色試薬(本発明化合物A、B、C、D、及びDA−67)+POD:酸化発色試薬を50mM HEPESバッファー(pH7.5)で溶解し、酸化発色試薬濃度3mMの溶液を調製した。その溶液にPODを加え、超純水で4.5mLにした。H/バッファー溶液:1mM H水溶液300μL/5mLバッファーとした。GSH/超純水溶液:10mMGSH水溶液10μL/200μMバッファーとした。その結果を図4に示す。本発明化合物のGSH(還元型グルタチオン)の影響はDA−67と同等であった。
<BSAの影響>
本発明化合物A、B、C、D及びDA−67のBSA(牛血清アルブミン)の影響を評価した。各溶液の調製は次のように行った。
酸化発色試薬(本発明化合物A、B、C、D、及びDA−67)+POD:酸化発色試薬を50mM HEPESバッファー(pH7.5)で溶解し、酸化発色試薬濃度3mMの溶液を調製した。その溶液にPODを加え、超純水で4.5mLにした。H/バッファー溶液:1mMH水溶液300μL/5mLバッファーとした。BSA/超純水溶液:20%BSA水溶液10μL/200μMバッファーとした。その結果を図5に示す。本発明化合物のBSA(牛血清アルブミン)の影響はDA−67と同等であった。
<水溶性>
DA-67は光安定性に加え、水溶性が悪い問題を抱えている。本発明化合物A、B、C、D及びDA−67の水溶性の違いを評価した。各溶液の調製は次のように行った。
酸化発色試薬(本発明化合物A、B、C、D、及びDA−67)/超純水で加温操作(+)(−)で溶解し、酸化発色試薬濃度3mMの溶液を調製した。その溶液をフィルター濾過後、HPLCで分析し、面積比から水溶性の違いを評価した。
HPLC測定条件
<カラム> Inertsil ODS−3,φ4.6×150mm
<温度> 40℃
<溶離液> 0.1%TFA水溶液/アセトニトリル=20/80
<流速> 1.0mL/分
<検出器> UV 254nm
<サンプル量> 5μL注入
<検出時間> 15分
その結果を図6に示す。DA−67以上に本発明化合物の水溶性は向上していた。
<UA(尿酸)項目における直線性>
UA濃度0〜20mg/dLの範囲での直線性を比較した。採取したデータを専用アルゴリズムで演算処理して吸光度に換算した。その結果を図7〜11に示す。各化合物のブランク発色の経時変化を図12に示す。直線性に関しては、本発明化合物A、B、C、Dの全てにおいてDA−67と同等であった。ブランク発色に関しては本発明化合物A、B、C、Dの全てがDA−67より優秀であった。
<UA(尿酸)項目における干渉チェック(夾雑物の影響チェック)>
夾雑物として溶血ヘモグロビン(Hb)、アスコルビン酸、及び、ビリルビン−C(BIL−C)を用いてその干渉の程度をチェックした。直線性試験で得た3次回帰式を用いて濃度換算し、各夾雑物質濃度に対する、換算濃度の5回平均値の変動関係を求めて比較した。その結果を図13に示す。アスコルビン酸、ビリルビン−C(BIL−C)においては低濃度、高濃度においても本発明化合物のすべてはDA−67と同等であった。溶血ヘモグロビン(Hb)においては、高濃度では本発明化合物のすべてはDA−67と同等であったが、低濃度では本発明化合物のすべてがDA−67より優秀であった。
<UA(尿酸)項目における加速安定性>
40℃環境に保管した試薬(アルミ包装)を、7、14、21、28日経過時に取り出して室温に戻し、冷凍保管した試料を取り出し、室温下で自然解凍した後にボルテックス撹拌してから測定に使用した。直線性測定時と同様の操作を行って吸光度を求めた。その結果を図14に示す。UA高濃度域(18.13mg/dL)での加速安定性は、本発明化合物はすべてDA−67と同等であった。UA低濃度域(2.1mg/dL)での加速安定性は、本発明化合物A>本発明化合物D≒DA−67>本発明化合物B>本発明化合物Cの順に安定であった。

Claims (3)

  1. 下記の式(A)〜(D)のいずれかで表される酸化発色性化合物。
    Figure 0006759126
  2. 請求項1に記載の酸化発色性化合物を含む酸化発色試薬。
  3. ペルオキシダーゼが関与する酸化反応の測定に用いられるものであることを特徴とする請求項に記載の酸化発色試薬。
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