JP6756556B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来のステアリング装置としては、例えば以下の特許文献に記載されたものが知られている。
すなわち、この特許文献に係るステアリング装置では、ラックハウジングと、このラックハウジングの筒状本体部の端面に対向するラックエンド(本発明のストッパ部に相当)との間に、ゴム製の緩衝部材が設けられている。そして、このラックエンドとラックハウジングとの間に挟まれる緩衝部材の潰れ変形をもって、ラックエンドとラックハウジングとの衝突を緩衝している。
特開2015−182713号公報
しかしながら、前記従来のステアリング装置では、緩衝部材を挟み込むことによってラックエンドとラックハウジングとの当接を抑制している。このため、緩衝部材の耐久性が損なわれ、その結果、ステアリング装置の耐久性を損なう要因となっていた。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたものであり、ステアリング装置の耐久性を向上することができるステアリング装置を提供するものである。
本発明は、その一態様として、ラックハウジングの外側延設部の内周側に、ジョイントと当接可能なストッパ部が設けられると共に、ラックハウジングの外側延設部の内周側で、かつストッパ部の外周側に、ストッパ部とジョイントとの衝突の衝撃を抑制する緩衝部材が設けられている。
本発明によれば、ステアリング装置の耐久性を向上することができる。
本発明に係るステアリング装置のラックバーの中心軸線に沿う縦断面図である。 図1に示す伝達機構近傍の拡大図である。 図1に示すラックバーの端部近傍の拡大図である。 図3に示す緩衝部材を表した図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 図4のA部拡大図である。 ロックエンド状態におけるラックバーの端部近傍を表した図3相当図である。
以下、本発明に係るステアリング装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、このステアリング装置を、従来と同様、自動車の操舵装置に適用したものを示している。
(ステアリング装置の構成)
図1は、本実施形態に係るステアリング装置をラックバーの中心軸線方向に沿って切断した縦断面図を示している。
図1に示すように、ステアリング装置1は、運転者による操作に基づき操舵に供する操舵機構SMと、運転者の操舵操作をアシストする操舵アシスト機構AMと、を備える。そして、ステアリング装置1は、操舵機構SMを収容するラックハウジング2に付設された図示外のブラケットを介して自動車の車体に懸架される。
操舵機構SMは、図示外のステアリングホイールに連係された操舵軸3と、図示外の転舵輪に連係されたラックバー4と、を有し、操舵軸3とラックバー4とは、図示外の変換機構を介して連係されている。変換機構は、操舵軸3(後述する出力軸32)に形成された図示外のピニオン歯と、ラックバー4に形成された図示外のラック歯と、から構成される、いわゆるラック・ピニオン機構である。
操舵軸3は、図示外のステアリングホイールと一体回転する入力軸31と、ラックバー4に連係する出力軸32とが図示外のトーションバーによって連結されることにより構成される。入力軸31は、軸方向一端側(図1の上端側)が図示外のステアリングホイールに接続されると共に、他端側が図示外のトーションバーに接続されている。出力軸32は、軸方向一端側(図1の上端側)が図示外のトーションバーに接続されると共に、他端側がラックバー4に連係されている。すなわち、出力軸32の他端側外周には図示外のピニオン歯が形成されていて、このピニオン歯がラックバー4の図示外のラック歯に噛合することで、出力軸32の回転をラックバー4の軸方向運動へと変換して伝達可能となっている。また、操舵軸3の外周側には、運転者によって操舵軸3に入力された操舵トルクの検出に供するトルクセンサTSが配置されている。トルクセンサTSは、入力軸31と出力軸32との相対回転の変位量に基づいて操舵トルクを検出する。
ラックバー4は、両端部がタイロッド5,5及び図示外のナックルアームを介して左右の図示外の転舵輪に連係されている。すなわち、ラックバー4が軸方向へと移動して、タイロッド5,5を介して図示外のナックルアームが押し引きされることで、図示外の転舵輪の向きが変更される。
また、ラックバー4は、切削加工又は塑性加工により軸方向に2分割に形成され、操舵軸3に対向する軸方向一端側の第1軸41と、他端側の第2軸42と、が接合されることで、一体に形成されている。第1軸41は、所定の軸方向領域に、図示外のラック歯が形成されている。第2軸42は、所定の軸方向領域に、後述する軸側ボールねじ溝942aが形成されている。また、ラックバー4の両端部には、ジョイント52,52を介してタイロッド5,5が接続されている。
ここで、ラックバー4の端部近傍、すなわちラックエンドの近傍は、ゴム製のブーツ部材6,6によって覆われていて、ブーツ部材6,6によってジョイント52,52が水や粉塵から保護されている。ブーツ部材6,6は、ラックバー4の軸方向移動に伴い伸縮可能な蛇腹状を呈し、一端がラックハウジング2に固定されると共に、他端がタイロッド5,5に固定されることで、ジョイント52,52を包囲している。
また、ラックバー4は、ほぼ筒状のラックハウジング2内に貫通形成されたラックバー収容部40内に、両端部が外部に露出した状態で軸方向へ移動可能に収容されている。ラックハウジング2は、鋳造により軸方向に2分割に形成され、ラックバー4の軸方向一端側を収容する第1ハウジング21と、ラックバー4の他端側を収容する第2ハウジング22と、から構成され、第1ハウジング21と第2ハウジング22とは、複数のボルト10により締結されている。なお、ラックバー収容部40は、第1ハウジング21の内部を軸方向に貫通する第1ラックバー収容部210と、第2ハウジング22の内部を軸方向に貫通する第2ラックバー収容部220と、から構成される。
操舵アシスト機構AMは、操舵アシスト力を生成する電動モータ7と、電動モータ7を駆動制御する制御装置8と、電動モータ7の駆動力をラックバー4へと伝達する伝達機構9と、を有する。すなわち、操舵アシスト機構AMは、制御装置8によってトルクセンサTSや図示外の車速センサなど各種のセンサの検出結果に基づいて駆動制御される電動モータ7の駆動力をもって、ラックバー4の軸方向移動をアシストする。
図2は、図1における伝達機構近傍の拡大図を示している。
前記第1ハウジング21は、ラックバー4の軸方向一端側を収容する筒状の第1ラックバー収容部210と、軸受11を収容保持する軸受保持部211と、伝達機構9の一部を収容する第1伝達機構収容部212と、を有する。なお、前記軸受11は、伝達機構9の一部を構成するボールナット941の軸受けに供するものである。具体的には、軸受11は、軸受保持部211に保持される外輪111と、該外輪111の内周側に配置され、ボールナット941と一体に形成された内輪112と、外輪111と内輪112との間に転動可能に収容された複数のボール113と、から構成される。
第1ラックバー収容部210は、第1ハウジング21の軸方向一端側(図2の左側)に、軸方向へ沿って延びるように形成されている。軸受保持部211は、第1ラックバー収容部210の第2ハウジング22側の端部に、段部を介して段差拡径状に形成されていて、軸受11の外輪111を圧入可能な内径に設定されている。軸受保持部211の第2ハウジング22側の端部には、軸受11を固定するためのロックナット12が螺合する雌ねじ部が形成されている。すなわち、この雌ねじ部にねじ込まれたロックナット12によって、軸受11の外輪111が前記段部との間で挟持状態に固定可能となっている。第1伝達機構収容部212は、第2ハウジング22側へ開口するほぼカップ状を呈し、雌ねじ部の第2ハウジング22側の端部に、拡径状に延設されている。
第2ハウジング22は、ラックバー4の軸方向他端側を収容する筒状の第2ラックバー収容部220と、伝達機構9の一部を収容する第2伝達機構収容部221と、を有する。第2ラックバー収容部220は、第2ハウジング22の軸方向他端側に、軸方向へ沿って延びるように形成されている。第2伝達機構収容部221は、第1ハウジング21側へ開口するほぼカップ状を呈し、第2ラックバー収容部220の第1ハウジング21側の端部に、拡径状に延設されている。そして、第1伝達機構収容部212と第2伝達機構収容部221とが接合されることで、第1伝達機構収容部212と第2伝達機構収容部221の間に伝達機構9を収容する伝達機構収容部90が形成される。また、第2伝達機構収容部221の外側部には、電動モータ7と制御装置8を一体に構成したモータユニットMUが付設されている。なお、モータユニットMUは、図示外の複数のボルトを介して後述のモータハウジング70が第1ハウジング21及び第2ハウジング22と共締めされることで、ラックハウジング2に固定されている。
伝達機構9は、入力側プーリ91及び出力側プーリ92と、これら両プーリ91,92間に巻き掛けられたベルト93と、出力側プーリ92の回転を減速しながらラックバー4の軸方向運動へと変換する減速機構としてのボールねじ94と、を有する。入力側プーリ91は、出力側プーリ92に対し比較的小径な円筒状に形成され、内周側に貫通形成された貫通孔を介して電動モータ7の出力軸713の先端部外周側に圧入固定されている。すなわち、入力側プーリ91は、電動モータ7の出力軸713の回転軸線に相当する第2基準軸A2を中心に、出力軸713と一体に回転する。出力側プーリ92は、ラックバー4の外周側に配置され、ボールねじ94を介してラックバー4に連係されている。具体的には、出力側プーリ92は、入力側プーリ91に対し比較的大径な有底円筒状を呈し、後述するボールナット941の外周に固定され、ラックバー4の中心軸線に相当する第1基準軸A1を中心に、ボールナット941と一体に回転する。ベルト93は、内部にガラス繊維や鋼線等が芯材として埋設された無端状のVベルトであり、入力側プーリ91と出力側プーリ92を同期回転させることで、入力側プーリ91の回転力を出力側プーリ92に伝達している。
ボールねじ94は、ラックバー4の外周側に配置されたボールナット941と、ボールナット941とラックバー4の間に形成されたボール循環溝942と、ボール循環溝942内に転動可能に介在する転動体としての複数のボール943と、ボール循環溝942の両端を繋いで前記各ボール943の循環に供するチューブ944と、を有する。ボールナット941は、ラックバー4を包囲する筒状に形成され、ラックバー4に対して相対回転可能に設けられている。ボール循環溝942は、ラックバー4の外周に設けられた螺旋状の軸側ボールねじ溝942aと、ボールナット941の内周に設けられた螺旋状のナット側ボールねじ溝942bと、から構成される。
電動モータ7は、いわゆる3相交流式の表面磁石型同期モータであり、有底円筒状のモータハウジング70内にモータ要素71が収容されている。モータハウジング70は、第2伝達機構収容部221と対向する軸方向一端側が閉塞される一方、他端側が開口形成されていて、この開口を介してモータ要素71と制御装置8とが結線されている。また、モータハウジング70の一端側は、凸状に突出形成されていて、第2伝達機構収容部221に形成されるモータ係合孔に対し、いわゆるインローの関係となるように、芯出し可能に構成されている。
モータ要素71は、モータハウジング70の内周面に焼き嵌めによって固定された筒状のステータ711と、ステータ711の内周側に所定の径方向隙間を介して配置される筒状のロータ712と、ロータ712の内周側に一体回転可能に固定され、該ロータ712の回転を出力する出力軸713と、を有する。出力軸713の先端側(伝達機構9側)は、モータハウジング70の一端壁に形成された貫通孔を介して伝達機構収容部90内へと臨んで、伝達機構9(入力側プーリ91)に接続されている。また、出力軸713の基端側(制御装置8側)には、出力軸713の回転角の検出に供するモータ回転角センサ72が設けられている。すなわち、モータ回転角センサ72の検出結果を制御装置8へとフィードバックすることで、電動モータ7が制御装置8によって駆動制御される。
制御装置8は、ほぼ角筒状の制御ハウジング80内に電動モータ7に対する通電を制御するマイクロコンピュータ等の電子部品が搭載された制御基板81が収容され、モータハウジング70の他端側開口を閉塞するように設けられている。制御装置8は、相互に連通する制御ハウジング80とモータハウジング70の間で制御基板81が電動モータ7及びモータ回転角センサ72と結線されていて、モータ回転角センサ72の検出結果を基に操舵トルクや車両速度等に応じて電動モータ7を駆動制御する。制御ハウジング80は、軸方向一端側(図2の左側)がモータハウジング70の他端部外周側に被さる筒状のボディ801と、ボディ801の他端側を閉塞するカバー802と、で構成される。
図3は、図1における右側のラックエンド近傍を拡大して表した図を示している。なお、本実施形態では、ラックエンド近傍の構成につき、便宜上、図3を用いて右側についてのみ説明することとし、左側については、同様の構成となることから、説明を省略する。また、同図の説明にあたって、ラックバー4の中心軸線に平行な方向を「軸方向」、ラックバー4の中心軸線に直交する方向を「径方向」、ラックバー4の中心軸線周りの方向を「周方向」と呼称して説明する。
図3に示すように、ラックバー4の端面には雌ねじ穴43が形成されていて、雌ねじ穴43にはタイロッド5が締結されている。タイロッド5は、金属材料からなる棒状のタイロッド本体51と、ラックバー4との接続に供するジョイント52と、を有する。ジョイント52は、タイロッド5の基端部に一体に形成された球状部521と、球状部521を包囲するように設けられ、該球状部521の球面に沿って回動可能なヨーク部522と、ヨーク部522の基端部に突出して形成され、ラックバー4の雌ねじ穴43に螺合する雄ねじ部523と、を有する。
ヨーク部522は、ラックバー4の端面に当接配置されラックバー4と同径に形成された小径部522aと、小径部522aの先端側に段差拡径状に一体に形成され、ラックバー4の外径よりも大きな外径に形成された大径部522bと、を有する。ここで、大径部522bの外径は、後述のストッパ部25の外径よりも大きく設定さている。また、大径部522bと小径部522aとの間には、筒状本体部23の端面に平行な平坦状の段部522cが形成されている。段部522cは、径方向内側領域が後述するストッパ部25と対向し、径方向外側領域が後述する緩衝部材収容部26と対向している。
ラックハウジング2は、内部にラックバー収容部40が貫通形成された筒状本体部23と、筒状本体部23の端部から軸方向外側へ突出するように筒状に形成された外側延設部24と、を一体に有する。外側延設部24の内周側には、ラックバー収容部40に対し段差拡径状に形成され、タイロッド5のヨーク部522を受容するヨーク受容部240が形成されている。また、前記段差状に形成されたヨーク受容部240の内端部に相当する筒状本体部23の端部には、外側延設部24に対し径方向内側に所定距離離間した位置に、いわゆるロックエンド状態(ラックバー4の軸方向移動が規制された状態)でタイロッド5のジョイント52と当接可能な筒状のストッパ部25が形成されている。また、これにより、外側延設部24の内周側かつストッパ部25の外周側、すなわちストッパ部25と外側延設部24の径方向間には、円環溝状の緩衝部材収容部26が形成されている。そして、緩衝部材収容部26内には、タイロッド5のジョイント52とラックハウジング2のストッパ部25との衝突時の衝撃を緩和する環状の緩衝部材14が収容されている。
また、外側延設部24の先端部の外周面には、ブーツ部材6の固定に供する環状のブーツ固定溝241が、ラックハウジング2の周方向に沿って切欠形成されている。ここで、ブーツ部材6の一端部は、ほぼ環状に形成された金属製のブーツバンド13によって緊縛固定される。より具体的には、ブーツ部材6の一端部がブーツバンド13によって締め付けられると共に、この締め付けられた部分がブーツ固定溝241内に入り込むことで、ブーツ部材6の一端部がラックハウジング2の端部に固定される。
図4は、緩衝部材を単体で表示した図であって、(a)は緩衝部材の斜視図、(b)は緩衝部材の側面図を示している。なお、同図の説明にあたって、緩衝部材14の中心軸線に平行な方向を「軸方向」、緩衝部材14の中心軸線に直交する方向を「径方向」、緩衝部材14の中心軸線周りの方向を「周方向」と呼称して説明する。
図4に示すように、緩衝部材14は、周方向においてほぼ均一な断面を有し、かつ軸方向に対称形状となるように、弾性材料の一種であるゴム材料によって一体に形成されている。具体的には、緩衝部材14は、基部を構成する緩衝部材本体部141を有し、緩衝部材本体部141の径方向内側には、軸方向幅が緩衝部材本体部141よりも大きく設定された緩衝部142が一体に形成されている。緩衝部142は、ジョイント52のヨーク部522の大径部522bよりも小さい外径に設定され、径方向において(軸方向から見て)ジョイント52のヨーク部522の段部522cとオーバーラップするように形成されている(図3参照)。
また、緩衝部材本体部141と緩衝部142との径方向間には、緩衝部142側から緩衝部材本体部141側へ向かって、すなわち径方向内側から外側へ向かって軸方向幅が徐々に減少するように傾斜する傾斜部143が形成されている。なお、この傾斜部143は、本実施形態で開示する横断面直線状の態様に限定されるものではなく、例えば横断面円弧状のものなど、緩衝部材14の圧縮変形時に緩衝部材本体部141と緩衝部142との境界部における後述の応力集中の発生を抑制し得る態様のものであればよい。
また、緩衝部材本体部141の外周側には、外側延設部24(図5参照)の内周面に圧接可能に構成されたほぼ平坦状の圧接面144が形成されている。さらに、緩衝部材本体部141の外周側には、横断面円弧凸状となる係合突起145が突出形成されている。係合突起145は、後述する係合凹部242(図5参照)に対応する横断面形状を有し、係合凹部242に係合可能に形成されている。
図5は、図3のA部の拡大図を示している。なお、同図の説明にあたって、ラックバー4の中心軸線に平行な方向を「軸方向」、ラックバー4の中心軸線に直交する方向を「径方向」、ラックバー4の中心軸線周りの方向を「周方向」と呼称して説明する。
図5に示すように、ラックハウジング2は、筒状本体部23の端部外周側に延設された筒状の外側延設部24と、筒状本体部23の端部内周側に突出形成された筒状のストッパ部25との径方向間に、緩衝部材14を収容保持する円環溝状の緩衝部材収容部26を有する。外側延設部24の内周面には、緩衝部材14の係合突起145が係合する横断面凹状の係合凹部242が、周方向に沿って形成されている。係合凹部242は、緩衝部材14の係合突起145に対応する円弧凹状であって、係合突起145が径方向に非圧縮の状態で係合可能に形成されている。また、係合凹部242は、軸方向においてストッパ部25とオーバーラップするように、ストッパ部25と径方向に対向する軸方向範囲内に形成されている。
緩衝部材14は、比較的薄肉な扁平状に形成された緩衝部材本体部141を有する。緩衝部材本体部141は、対向するラックハウジング2(緩衝部材収容部26の底壁261)との間に所定の軸方向隙間C1を形成可能な軸方向幅X1に設定されている。なお、軸方向隙間C1は、ジョイント52のヨーク部522の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接して緩衝部142が圧縮変形したときの逃げ代として機能する(図6参照)。
緩衝部142は、緩衝部材本体部141の軸方向幅X1よりも大きな軸方向幅X2に形成されている。なお、軸方向幅X2は、ジョイント52のヨーク部522の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接した状態でラックハウジング2(緩衝部材収容部26の底壁261)とジョイント52(ヨーク部522の段部522c)との間に挟み込まれ軸方向に圧縮変形が可能な軸方向幅に設定されている(図6参照)。
また、緩衝部142と対向するラックハウジング2(緩衝部材収容部26の底壁261)との間には、微小な軸方向隙間C2が確保されている。すなわち、無負荷状態(緩衝部142にジョイント52からの入力荷重が作用していない状態)において、係合突起145に曲げ応力が作用しない構成となっている。
さらに、緩衝部142は、径方向においてストッパ部25と離間するように形成されている。すなわち、緩衝部142の内周側には、ストッパ部25との間に所定の径方向隙間C3が確保されている。なお、径方向隙間C3は、緩衝部142にジョイント52からの入力荷重により緩衝部142が圧縮変形しても、この圧縮変形により膨出した部分がジョイント52とストッパ部25との間に挟み込まれないような大きさに設定されることが望ましい。
また、緩衝部142は、ジョイント52のヨーク部522の大径部522bよりも小さい外径に設定されている(図3参照)。具体的には、緩衝部142の外径は、ジョイント52からの入力荷重によって緩衝部142が圧縮変形した際に、ジョイント52の径方向外側へとはみ出して膨出することがないような大きさに設定されることが望ましい。
圧接面144は、外側延設部24の内径とほぼ同径の外径に設定されていて、自由状態では外側延設部24の内周面に当接(非圧接)するように形成されている。さらに、圧接面144は、ジョイント52のヨーク部522の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接したときの緩衝部142の圧縮変形に伴って緩衝部材本体部141が径方向に膨出した状態で外側延設部24の内周面と当接(圧接)するように形成されている(図6参照)。
係合突起145は、係合凹部242に対応する横断面円弧凸状となるような丸みを帯びた形状を有する。これにより、緩衝部材14の組み付けの際、すなわち緩衝部材14を緩衝部材収容部26に挿入する際の外側延設部24の内周面との間の摩擦抵抗が低減されている。また、係合突起145は、係合凹部242に対して径方向に圧縮しない状態で係合可能に形成されている。すなわち、係合突起145が係合凹部242に係合することで、緩衝部材14の緩衝部材収容部26からの脱落が抑制されている。換言すれば、緩衝部材14自体は、緩衝部材収容部26内において、圧接面144と外側延設部24の内周面との間に生ずる摩擦力によって保持されている。
(ステアリング装置のロックエンド状態における緩衝作用)
以下、本実施形態のステアリング装置のロックエンド状態、すなわちラックハウジング2のストッパ部25とタイロッド5のジョイント52とが当接した状態における緩衝部材14による緩衝作用につき、図5、図6に基づいて説明する。なお、図6はラックエンド近傍を拡大して表示した図3相当図であって、タイロッド5のジョイント52がラックハウジング2のストッパ部25に当接した状態を表した図を示している。
図3の状態からラックバー4が同図中の左方向へ移動すると、図6に示すように、やがてタイロッド5のジョイント52のヨーク部522の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接することとなる(ロックエンド状態)。
この当接に際し、まずジョイント52の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接する前に、ジョイント52の段部522cが緩衝部材14の緩衝部142(図5参照)に当接する。すると、このジョイント52の段部522cと緩衝部材収容部26の底壁261との間に挟み込まれた緩衝部142がジョイント52からの入力荷重に基づき軸方向へ圧縮変形する。すなわち、この緩衝部142の圧縮変形をもって、ジョイント52の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に当接する際の衝撃が緩和される。
その後、緩衝部材14の圧縮変形が所定量に到達したところで、ジョイント52の段部522cがラックハウジング2のストッパ部25に直接当接する。すなわち、ラックハウジング2とジョイント52との間に緩衝部材14を挟み込んでラックハウジング2とジョイント52の衝突時の衝撃を緩和しつつも、緩衝部材14の変形量が耐久性を大きく損なわない適切な範囲に収まるようになっている。これにより、緩衝部材14の所定量以上の過大な変形が抑制され、緩衝部材14の耐久性の向上が図れる結果、ステアリング装置1の耐久性を向上させることができる。換言すれば、緩衝部材14によるラックハウジング2とジョイント52の衝突時の衝撃の緩和と、緩衝部材14の耐久性の向上との両立を図ることができる。
また、前記緩衝部142の圧縮変形に際して、無負荷状態、すなわち緩衝部142にジョイント52からの入力荷重が作用していない状態で、ラックハウジング2(緩衝部材収容部26の底壁261)との間に微小の軸方向隙間C2が確保されている。このため、前記無負荷状態では係合突起145に曲げ応力が作用せず、緩衝部材14の耐久性をより効果的に向上させることができる。
また、前記緩衝部142の圧縮変形に際し、前記無負荷状態において、緩衝部142の内周側にも、所定の径方向隙間C3が確保されている。このため、緩衝部142の圧縮変形に伴い径方向へと膨出変形した緩衝部142の一部が部分的にジョイント52の径方向外側へとはみ出して損傷してしまうのが抑制され、緩衝部材14の耐久性をより効果的に向上させることができる。
また、前記緩衝部142の圧縮変形に際して、緩衝部材本体部141と緩衝部142の間に、緩衝部142側から緩衝部材本体部141側に下り傾斜となる傾斜部143が形成されている。このため、前記緩衝作用時、すなわち緩衝部142の圧縮変形時に緩衝部材本体部141と緩衝部142を境に屈曲してしまうのを抑制することができる。その結果、この屈曲に伴う応力集中の発生を抑制することができ、緩衝部材14の耐久性をより効果的に向上させることができる。
また、前記緩衝部142の圧縮変形に伴い、緩衝部142が径方向へと膨出変形し、これによって緩衝部材14全体が径方向に膨出変形することとなる。ここで、前記圧接面144は、前記緩衝部142の膨出変形によって外側延設部24に圧接し、この圧接に伴う摩擦力によって緩衝部材14の位置ずれを抑制することができる。さらに、当該圧接面144は、緩衝部142から径方向に離間して設けられているため、緩衝部142に作用した衝撃の圧接面144への影響を抑制することができる。
また、この際、係合突起145は、係合凹部242の径方向幅よりも小さい径方向幅に設定されていて、径方向に圧縮しない状態でもって係合凹部242に係合するようになっている。このため、前記緩衝作用時における係合突起145の損傷が抑制され、緩衝部材14の耐久性をより効果的に向上させることができる。
(ステアリング装置による効果)
従来のステアリング装置では、ラックハウジングとタイロッドのジョイントとの間に緩衝部材を挟み込むことで、ラックハウジングとタイロッドのジョイントとの当接を抑制していた。換言すれば、間に緩衝部材を介在させることで、ラックハウジングとタイロッドのジョイントとの衝突を緩和しながら、直接の当接(いわゆるメタルタッチ)を抑制していた。このため、ロックエンド状態において、間に挟み込まれる緩衝部材は常に限界まで圧縮変形することが繰り返され、これによって緩衝部材の耐久性が損なわれてしまっていた。そして、この緩衝部材の耐久性の低下により、ステアリング装置の耐久性が損なわれてしまっていた。
これに対し、本実施形態に係るステアリング装置1では、以下の効果が奏せられることで、前記従来のステアリング装置の課題を解決することができる。
前記ステアリング装置1は、ステアリングホイールの操舵操作に応じて軸方向に移動するラックバー4と、金属材料で形成された筒状本体部23を有し、筒状本体部23内においてラックバー4を前記軸方向に移動可能に収容するラックハウジング2と、ラックバー4の端部に設けられ、ラックバー4とタイロッド5を接続するジョイントであって、ラックバー4の外径よりも大きな外径を有するジョイント52と、ラックハウジング2の筒状本体部23の端部から前記軸方向外側に突出するように筒状に形成された外側延設部24と、ラックハウジング2の筒状本体部23の端部から前記軸方向外側に突出するように金属材料で形成され、外側延設部24と径方向に所定距離離間して外側延設部24の内周側に設けられ、ジョイント52と当接可能に設けられたストッパ部25と、外側延設部24の内周側かつストッパ部25の外周側に設けられ、弾性材料で形成され、ラックハウジング2とジョイント52との間で挟まれることでストッパ部25とジョイント52との衝突の衝撃を抑制する緩衝部材14と、を有する。
かかる構成によれば、ラックハウジング2とジョイント52の間に介在する緩衝部材14により、ロックエンド状態におけるジョイント52とストッパ部25の衝突の衝撃を抑制することができる。
また、上記構成では、ラックハウジング2とジョイント52の間に緩衝部材14を挟み込みつつも、緩衝部材14が所定量圧縮されるとジョイント52がストッパ部25に当接し、緩衝部材14のそれ以上(前記所定量以上)の圧縮変形が抑制される。このため、緩衝部材14に対して過剰な圧縮力が作用するおそれがなく、緩衝部材14の耐久性を向上させることができる。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、緩衝部材本体部141と、緩衝部材本体部141の径方向内側に設けられ、軸方向長さとしての軸方向幅X2が緩衝部材本体部141よりも大きく形成され、ラックハウジング2とジョイント52との間で挟まれる緩衝部142と、緩衝部材本体部141の外周側に設けられ、緩衝部材本体部141が径方向に圧縮した状態で外側延設部24の内周面と当接する圧接面144と、を有する。
このように、緩衝部材14(圧接面144)を外側延設部24に圧接させることで、この圧接に伴う摩擦力によって、緩衝部材14の位置ずれを抑制することができる。また、本実施形態では、当該圧接面144が緩衝部142から径方向に離間して設けられているため、緩衝部142に作用した衝撃の圧接面144への影響を抑制することができる。
また、前記ステアリング装置1では、外側延設部24は、内周側に設けられた係合凹部242を有し、緩衝部材14は、緩衝部材本体部141の外周側に設けられ、径方向に圧縮しない状態で係合凹部242に係合する係合突起145を有する。
このように、外側延設部24の内周側の係合凹部242に係合突起145を係合させることで、緩衝部材14の位置ずれをさらに抑制することができる。また、その際、係合突起145に圧縮力を加えないことで、係合突起145の損傷を抑制することができる。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部142は、前記軸方向において、ラックハウジング2との間に隙間(軸方向隙間C2)を有するように設けられている。
かかる構成とすることで、軸方向隙間C2によって、緩衝部材14にジョイント52からの入力荷重が作用していない状態で係合突起145に曲げ応力が作用してしまうのを抑制することができる。これによって、係合突起145の耐久性の低下が抑制され、緩衝部材14の耐久性のさらなる向上に供される。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は環状に形成され、圧接面144は、外側延設部24の内周面全周と当接することで、ラックハウジング2に対して緩衝部材14を保持させている。
ラックハウジング2に対して緩衝部材14の軸方向内端側で固定する場合は、径方向の位置規制を行う部分が必要となって、当該部分が圧縮力を受けたときに剪断力が作用し、損傷しやすくなってしまう。これに対し、緩衝部材14の外周側で固定することによって、前述のような径方向の位置規制を行う部分を別途設ける必要が無く、緩衝部材14の損傷を抑制することができる。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、緩衝部材本体部141と、緩衝部材本体部141の径方向内側に設けられ、軸方向長さとしての軸方向幅X2が緩衝部材本体部141よりも大きく形成され、ラックハウジング2とジョイント52との間で挟まれる緩衝部142と、を備え、緩衝部材本体部141は、前記軸方向において、ラックハウジング2との間に隙間(軸方向隙間C1)を有するように設けられている。
かかる構成とすることで、軸方向隙間C1が、緩衝部材14が圧縮変形したときの逃げ代となる。これにより、緩衝部材14による緩衝効果を向上させることができる。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、前記軸方向において対称形状を有する。
かかる構成とすることで、緩衝部材14の組み付けに際して、緩衝部材14の組み付け方向を問わなくなる。その結果、緩衝部材14の組み付け作業性の向上が図れ、ステアリング装置1の生産性の向上に供される。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、軸方向寸法である軸方向幅X2が、緩衝部142側から緩衝部材本体部141側に向かって徐々に減少するように形成された傾斜部143を有する。
かかる構成とすることで、緩衝部材14に対する曲げ荷重により緩衝部材14が屈曲してしまうのを抑制でき、この屈曲に伴う応力集中の発生を抑制することができる。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、緩衝部材本体部141と、緩衝部材本体部141の径方向内側に設けられ、軸方向長さとしての軸方向幅X2が緩衝部材本体部141よりも大きく形成され、ラックハウジング2とジョイント52との間で挟まれる緩衝部142と、を備え、緩衝部142は、前記径方向において、ストッパ部25と離間するように設けられている。
かかる構成とすることで、緩衝部142が圧縮変形して径方向内側へと膨出した場合でも、径方向隙間C3によって、緩衝部142がストッパ部25とジョイント52の間に挟み込まれてしまうのを抑制することができ、緩衝部材14の耐久性のより効果的に向上に供される。
また、前記ステアリング装置1では、緩衝部材14は、緩衝部材本体部141と、緩衝部材本体部141の径方向内側に設けられ、軸方向長さとしての軸方向幅X2が緩衝部材本体部141よりも大きく形成され、ラックハウジング2とジョイント52との間で挟まれる緩衝部142と、を備え、緩衝部142は、緩衝部142の外径がジョイント52の外径よりも小さく形成されている。
かかる構成とすることで、緩衝部142が部分的にジョイント52の径方向外側へとはみ出して損傷してしまうのを抑制することができ、緩衝部材14の耐久性のより効果的な向上に供される。
本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏し得る形態であれば、適用するステアリング装置の仕様等に応じて自由に変更可能である。
以上説明した実施形態に基づくステアリング装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、当該ステアリング装置は、その1つの態様において、ステアリングホイールの操舵操作に応じて軸方向に移動するラックバーと、金属材料で形成された筒状本体部を有し、前記筒状本体部内において前記ラックバーを前記軸方向に移動可能に収容するラックハウジングと、前記ラックバーの端部に設けられ、前記ラックバーとタイロッドを接続するジョイントであって、前記ラックバーの外径よりも大きな外径を有するジョイントと、前記ラックハウジングの前記筒状本体部の端部から前記軸方向外側に突出するように筒状に形成された外側延設部と、前記ラックハウジングの前記筒状本体部の端部から前記軸方向外側に突出するように金属材料で形成され、前記外側延設部と径方向に所定距離離間して前記外側延設部の内周側に設けられ、前記ジョイントと当接可能に設けられたストッパ部と、前記外側延設部の内周側かつ前記ストッパ部の外周側に設けられ、弾性材料で形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれることで前記ストッパ部と前記ジョイントとの衝突の衝撃を抑制する緩衝部材と、を有する。
前記ステアリング装置の好ましい態様において、前記緩衝部材は、緩衝部材本体部と、前記緩衝部材本体部の径方向内側に設けられ、前記軸方向の長さが前記緩衝部材本体部よりも大きく形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれる緩衝部と、前記緩衝部材本体部の外周側に設けられ、前記緩衝部材本体部が径方向に圧縮した状態で前記外側延設部の内周面と当接する圧接面と、を有する。
別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記外側延設部は、内周側に設けられた係合凹部を有し、前記緩衝部材は、前記緩衝部材本体部の外周側に設けられ、径方向に圧縮しない状態で前記係合凹部に係合する係合突起を有する。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部は、前記軸方向において、前記ラックハウジングとの間に隙間を有するように設けられている。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は環状に形成され、前記圧接面は、前記外側延設部の内周面全周と当接することで、前記ラックハウジングに対して前記緩衝部材を保持させている。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は、緩衝部材本体部と、前記緩衝部材本体部の径方向内側に設けられ、前記軸方向の長さが前記緩衝部材本体部よりも大きく形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれる緩衝部と、を備え、前記緩衝部材本体部は、前記軸方向において、前記ラックハウジングとの間に隙間を有するように設けられている。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は、前記軸方向において対称形状を有する。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は、前記軸方向における寸法が、前記緩衝部側から前記緩衝部材本体部側に向かって徐々に減少するように形成された傾斜部を有する。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は、緩衝部材本体部と、前記緩衝部材本体部の径方向内側に設けられ、前記軸方向の長さが前記緩衝部材本体部よりも大きく形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれる緩衝部と、を備え、前記緩衝部は、前記径方向において、前記ストッパ部と離間するように設けられている。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記緩衝部材は、緩衝部材本体部と、前記緩衝部材本体部の径方向内側に設けられ、前記軸方向の長さが前記緩衝部材本体部よりも大きく形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれる緩衝部と、を備え、前記緩衝部は、前記緩衝部の外径が前記ジョイントの外径よりも小さく形成されている。
2…ラックハウジング、23…筒状本体部、24…外側延設部、25…ストッパ部、4…ラックバー、5…タイロッド、52…ジョイント、14…緩衝部材、

Claims (9)

  1. ステアリングホイールの操舵操作に応じて軸方向に移動するラックバーと、
    金属材料で形成された筒状本体部を有し、前記筒状本体部内において前記ラックバーを前記軸方向に移動可能に収容するラックハウジングと、
    前記ラックバーの端部に設けられ、前記ラックバーとタイロッドを接続するジョイントであって、前記ラックバーの外径よりも大きな外径を有するジョイントと、
    前記ラックハウジングの前記筒状本体部の端部から前記軸方向外側に突出するように筒状に形成され、内径が前記ジョイントの外径よりも大きい外側延設部と、
    前記ラックハウジングの前記筒状本体部の端部から前記軸方向外側に突出するように金属材料で形成され、前記外側延設部と径方向に所定距離離間して前記外側延設部の内周側に設けられ、前記ジョイントと当接可能に設けられたストッパ部と、
    前記外側延設部の内周側かつ前記ストッパ部の外周側に設けられ、弾性材料で形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれることで前記ストッパ部と前記ジョイントとの衝突の衝撃を抑制する緩衝部材と、
    を有し、
    前記緩衝部材は、
    緩衝部材本体部と、
    前記緩衝部材本体部の径方向内側に設けられ、前記軸方向の長さが前記緩衝部材本体部よりも大きく形成され、前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間で挟まれる緩衝部と、
    を備え、
    前記緩衝部材本体部は、前記軸方向において、前記ラックハウジングとの間に隙間を有するように設けられる
    ことを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において
    記緩衝部材本体部の外周側に設けられ、前記緩衝部が前記ラックハウジングと前記ジョイントとの間に挟まれて圧縮されることにより前記緩衝部材本体部が拡径されて前記緩衝部材本体部が径方向に圧縮した状態で前記外側延設部の内周面と当接する圧接
    有することを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記外側延設部は、内周側に設けられた係合凹部を有し、
    前記緩衝部材は、前記緩衝部材本体部の外周側に設けられ、径方向に圧縮しない状態で前記係合凹部に係合する係合突起を有することを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記緩衝部は、前記軸方向において、前記ラックハウジングとの間に隙間を有するように設けられることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記緩衝部材は環状に形成され、
    前記圧接面前記外側延設部の内周面全周と当接することで、前記ラックハウジングに対して前記緩衝部材保持されることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項に記載のステアリング装置において、
    前記緩衝部材は、前記軸方向において対称形状を有することを特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項に記載のステアリング装置において、
    前記緩衝部材は、前記軸方向における寸法が、前記緩衝部側から前記緩衝部材本体部側に向かって徐々に減少するように形成された傾斜部を有することを特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項1に記載のステアリング装置において
    記緩衝部は、前記径方向において、前記ストッパ部と離間するように設けられることを特徴とするステアリング装置。
  9. 請求項1に記載のステアリング装置において
    記緩衝部は、前記緩衝部の外径が前記ジョイントの外径よりも小さく形成されていることを特徴とするステアリング装置。
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