JP6756495B2 - 超高純度鉱化剤および窒化結晶成長の方法 - Google Patents

超高純度鉱化剤および窒化結晶成長の方法 Download PDF

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本開示は、全米科学財団が与えるグラントIIP−1026896の下、政府助成により行われた。政府は、本開示に一定の権利を有する。
本開示は、概して結晶を成長させるための材料の処理に関連する。さらに具体的には、本開示は、アンモニア酸化手法によってIII族金属窒化物結晶を結晶成長させるための原料として使用するのに適した鉱化剤を提供するが、他もありうる。その他の実施形態では、本開示は、結晶体の窒化材の合成に適しているが、他の結晶および材料をも処理することができることが認識されよう。このような結晶および材料としては、以下に限定されないが、窒化ガリウム(GaN)、AlN、InN、InGaN、AlGaNおよびAlInGaN、ならびにバルクまたはパターン化された基板を製造するためのその他が挙げられる。このようなバルクまたはパターン化された基板は、他のデバイスの中でも、光電子工学デバイス、レーザー、発光ダイオード、太陽電池、光電気化学的水分解および水素発生、光検出器、集積回路およびトランジスタを含めた様々な用途に使用することができる。
結晶質を含む窒化ガリウムは、発光ダイオードやレーザーなどの従来型の光電子デバイスを製造するための基板として資する。このような光電子デバイスは、蒸着した窒化層とは組成物が異なるサファイアまたは炭化ケイ素の基板の上に一般に製造される。従来の有機金属気相成長法(Metal−Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)では、窒化ガリウム(GaN)の蒸着は、気相中でアンモニアおよび有機金属化合物を用いて行われる。首尾よく行えるものの、達成される従来の成長速度によって、GaN材のバルク層を与えることが困難となる。さらに、転位密度もまた高く、光電子デバイスの性能不良をもたらす。
アモノサーマル合成による窒化結晶の成長が提案されている。アモノサーマル結晶成長法は、Dwilinskiら、J. Crystal Growth、310、3911(2008)によって、Ehrentrautら、J. Crystal Growth、305、204(2007)によって、D‘Evelynら、J. Crystal Growth、300、11(2007)によって、およびWangら、CrystalGrowth&Design、6、1227(2006)によって記載されるように、規模の拡大が可能であることが期待される。アモノサーマル法は、一般に鉱化剤を必要とするが、該鉱化剤は、多結晶原料に化学反応して可溶性の中間体を形成し、該中間体は、超臨界流体に輸送され、次いで種晶上に再結晶化される。アモノサーマルで成長させたGaN結晶に関する現行の難題は、高レベルの不純物であり、該不純物は、例えば、黄色を帯びる、緑色を帯びる、灰色を帯びるまたは茶色を帯びるなど、結晶の着色の原因となる。残留不純物は、このような基板上に組み立てられた発光ダイオードで、性能に負の影響を及ぼす光吸収の原因となることがあると共に、また、電気伝導率を低下させるおよび/または結晶内に応力を生成することがある。潜在的な不純物の発生源のひとつに鉱化剤がある。
アモノサーマル法を用いてIII族窒化結晶を成長させるために、多くの鉱化剤が提案されている。これらには、アルカリ金属、アルカリイミド、イミド・アミド、アミド、窒化物、水素化物もしくはアジドと、アルカリ土類金属、イミド、イミド・アミド、アミド、窒化物、水素化物もしくはアジドと、ハロゲン化アンモニウム、III族金属ハロゲン化物、またはIII族金属、アンモニアおよびハロゲン化水素の反応生成物が含まれる。これらの鉱化剤のほとんどは、吸湿性および/または感湿性が高く、その結果、酸素不純物のレベルを低くするのがかなり困難である。アンモノ塩基鉱化剤化学については、Dwilinskiら(米国特許第7,364,619号)が、アジドの使用を提案している。アジドは、市販されており吸湿性が低いため、対応のアミドや窒化物に比べて精製が容易である。しかし、アジドは、化学的に不安定であるという短所があり、通常のアモノサーマル条件下で分解されて大量の窒素ガスを生成する場合がある。アンモノ酸については、塩化アンモニウムおよびフッ化アンモニウムは、微量金属に基づく99.99%を超える純度の仕様で市販されている(すなわち酸素および湿気の不純物レベルは特定されない)。フッ素を含有した鉱化剤を含めたアンモノ酸鉱化剤は、アンモノ塩基鉱化剤を超える長所がある。Stepinら(Poluch.Anal.Vestchestv.Osoboi Chist、第5版、91−94(1978))は、HClおよびNHからNHを形成することを提案し、Naumovaら(Zh.Prikh.Khim.52、249(1979))は、昇華によってNHを精製することを提案した。しかし、我々の知る限り、これらの方法によって達成されうる酸素不純物レベルを特定した者はこれらの著者にはいない。
Mikawaら(米国出願公開第2011/0268645号)は、超高純度ハロゲン化水素を超高純度アンモニアに反応させることによって、超高純度のハロゲン化アンモニウムを形成させること、およびアモノサーマル法を用いたガリウム窒化物結晶の成長に用いる鉱化剤としての使用を開示した。しかし、Mikawaらが開示する方法は、含フッ素鉱化剤の合成に効果的なHFなど、凝縮性ハロゲン化水素と作用させるのには適していない。
求められるのは、バルクの窒化ガリウム結晶の結晶成長に適し、かつバルク結晶中の不純物の原因とならない含フッ素鉱化剤を低コストで製造するための方法である。
本開示によれば、結晶を成長させるための材料の処理に関連する手法が提供される。さらに具体的には、本開示は、アンモノ塩基またはアンモノ酸の手法によるIII族金属窒化物結晶の結晶成長に必要な原料として使用に適した鉱化剤を提供するが、他もありうる。他の実施形態では、本開示は、結晶体の窒化材の合成に適しているが、他の結晶および材料も処理をもまた処理することができることが認識されよう。このような結晶および材料としては、以下に限定されないが。窒化ガリウム(GaN)、AlN、InN、InGaN、AlGaN、およびAlInGaN、ならびにバルクまたはパターン化された基板を製造するためのその他が挙げられる。このようなバルクまたはパターン化された基板は、他のデバイスの中でも、光電子工学デバイス、レーザー、発光ダイオード、太陽電池、光電気化学的水分解および水素発生、光検出器、集積回路およびトランジスタを含めたさまざまな用途に使用することができる。
具体的な実施形態では、本開示は鉱化剤組成物を提供する。該鉱化剤としては、フッ素を含む1種または複数種の組成物が挙げられ、そのような組成物としては、フッ化水素(HF)、フッ化アンモニウム(NHF)、フッ化アンモニウム酸(NH)、フッ化ガリウム(GaF)およびそのジアミン錯体(GaF・2NH)、ならびに六フッ化アンモニウムガレート((NHGaF)が挙げられる。ある実施形態では、鉱化剤は、フッ素(F)、水素(H)、窒素(N)、およびガリウム(Ga)、または金属、アンモニアおよびフッ化水素の反応生成物、または2種もしくはそれ以上の該組成物の反応生成物のうち、2種もしくはそれ以上を含む組成物を含む。鉱化剤では、鉱化剤組成物中の総酸素含量が重量で約100ppm未満である。
他の実施形態では、少なくとも1つのフッ素と、少なくとも1つの塩素、臭素またはヨウ素とを含む鉱化剤組成物が提供される。
さらに、本開示は、ガリウム窒化物の結晶構造を形成するための方法を提供する。本法は、オートクレーブまたはカプセルに、アンモニアおよび多結晶のIII族窒化物原材料と併せて、痕跡量の不純物を実質上含まない精製された鉱化剤を提供することを含み、ここで、痕跡量の不純物は約1000ppm未満である。本法は、セ氏400度を超える温度かつ50MPaを超える圧力で、超臨界アンモニア中にて、多結晶のIII族窒化物を処理し、特徴として実質上透明である1つまたは複数の結晶構造の形成をもたらすことを含む。ある実施形態では、結晶構造は純度が高く透明である。該結晶構造は、1つまたは複数のIII族金属窒化物ウエハを形成するために処理されてもよい。III族金属窒化物ウエハは、発行ダイオード(LED)、レーザーダイオード、パワーダイオードおよびトランジスタなどのデバイスの基板に使用されてもよい。
本開示を使用して既存の手法を超える長所が達成される。具体的には、本開示によって、GaN、AlN、InN、InGaN、およびAlInGaNなどの結晶を費用効果高く成長させることが可能になる。具体的な実施形態では、本法およびその結果の組成物は、比較的簡単かつ費用効果の高い手法および装置を使って行うことができる。具体的な実施形態では、その結果として得られる鉱化剤は、実質的に純粋であり、高純度の結晶およびその同類のものの起点となりうる。実施形態に応じて、1種または複数種の効果が得られることがある。これらおよび他の効果は、本明細書を通して、さらに具体的には下記に説明されよう。
本開示は、公知の処理技術に照らして、これらの利点などを得る。しかし、明細書の後半部および添付の図面を参照することによって、本開示の本質および利点はさらに詳しく認識されよう。
本開示の実施形態による、凝縮性鉱化剤組成物をデリバリするためのシステムを示す図である。 本開示の実施形態による、組成物の合成の概要を示すフローチャートである。 本開示の実施形態による、組成物の利用の概要を示すフローチャートである。
本開示によれば、結晶を成長させるための材料の処理に関連する技術が提供される。さらに具体的には、本開示は、アンモノ酸を用いた手法によってIII族金属窒化物結晶を結晶成長させるための原材料として使用するのに適した鉱化剤を提供するが、他もありうる。他の実施形態では、本開示は、結晶体の窒化材の合成に適しているが、他の結晶および材料をも処理することができることが認識されよう。このような結晶および材料としては、以下に限定されないが、窒化ガリウム(GaN)、AlN、InN、BN、InGaN、AlGaN、AlInGaN、およびBAlGaInN、ならびにバルクまたはパターン化された基板を製造するためのその他が挙げられる。このようなバルクまたはパターン化された基板は、他のデバイスの中でも、光電子工学装置、レーザー、発光ダイオード、太陽電池、光電気化学的水分解および水素発生、光検出器、集積回路、トランジスタを含めた様々な用途に使用することができる。
本開示は、組成物に関連しうる実施形態を含む。本開示は、組成物を作製するための装置に関連しうる実施形態を含む。本開示は、組成物を作製するおよび/または使用する方法に関連しうる実施形態を含む。
本明細書および特許請求の範囲で使用される際に、近似の言語が、定量表現を変更する場合に適用されることがあり、該定量表現は、それが関連付けられうる基本的な機能に変化を与えることなく、任意に変わることができる。従って、「約(about)」などの用語によって変更される値は、指定される正確な値に限定されないことがある。少なくとも1つの例で、約という用語で示される変動は、測定機器の精度を基準にして決定することがある。同様に、「含まない(free)」は、一語と組み合わされることがあり、そして、実質のない数または痕跡量を含むことがあるが、一方で、依然として、明示的に述べられる場合を除き、変更された用語を含まないと考えられる。
具体的な実施形態では、本開示は鉱化剤組成物を提供する。鉱化剤としては、フッ素を含む1種または複数種の組成物が挙げられ、そのような組成物としては、フッ化水素(HF)、フッ化アンモニウム(NHF)、フッ化アンモニウム酸(NH)、フッ化ガリウム(GaF)およびそのジアミン錯体(GaF・2NH)、ならびに六フッ化アンモニウムガレート((NHGaF)などが挙げられる。ある実施形態では、鉱化剤は、フッ素(F)、水素(H)、窒素(N)、およびガリウム(Ga)、または金属、アンモニア、及びフッ化水素の反応生成物、または2種もしくはそれ以上の該組成物の反応生成物のうち、2種もしくはそれ以上を含む組成物を含む。鉱化剤では、鉱化剤組成物中の総酸素含量が重量で約100ppm未満である。
ある実施形態では、凝縮性鉱化剤組成物は、GaCl、GaBrおよびGaIのうち1つまたは複数を含む。鉱化剤では、鉱化剤組成物の総酸素含量が、重量で約100ppm未満 、約10ppm未満、約5ppm未満、約2ppm未満、または約1ppm未満でありうる。
図1を参照して、凝縮性鉱化剤組成物をデリバリするためのマニホールドを示す。マニホールドは、バルブ、配管、少なくとも1つの真空ポンプ、少なくとも1つの真空ポンプと直列に配置された1つまたは複数のトラップ、パージガスへの連結部、排出トラップへの連結部、1つまたは複数のユースポイント精製器、凝縮性鉱化剤組成物を凝縮しうる1つまたは複数の移送ベッセル、および凝縮性鉱化剤の組成物をデリバリしうる1つまたは複数の受液ベッセルを含みうる。マニホールド用の配管およびバルブは、ステンレス鋼、またはHastalloy(登録商標)などの耐腐食性合金を含みうる。配管、バルブおよびその他の構成部は、密封部品によって接続されてもよい。密封部品としては、金属シール、ナイフエッジ型ガスケット金属シール、ラウンドエッジ型ガスケット金型シール、Oリング型シール、フェルール型シール、これらの組み合わせが挙げられうる。バルブとしては、ベローズやダイヤフラムシールなど大気に対するボンネットレスのシール、ならびにKel−Fやポリイミドなどからなるスルーシールなどが挙げられうる。ある実施形態では、配管、バルブおよび/またはその他の部品には、PFA Teflon(登録商標)やポリ(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)(ETFE)などで製造されているものもある。ある実施形態では、漏れの場合の安全性のため、マニホールドは、換気エンクロージャの中に収納される。ある実施形態では、ポンプはKrytox(登録商標)などの耐腐食性流体を含む。
少なくとも1つの真空ポンプは、従来の回転オイルポンプを含んでいてもよい。他の実施形態では、真空ポンプは、Krytox(登録商標)などの耐腐食性流体を含む。いくつかの実施形態では、真空ポンプは、ダイヤフラムポンプなどの液体不含のポンプを備える。ある実施形態では、分子ドラッグポンプ(図1のMDP)などの高真空ポンプまたはターボ分子ポンプが提供される。ポンプは、1つまたは複数のトラップによって保護されてもよい。トラップは、PFA Teflon(登録商標)などの透明または半透明のプラスチックから製造されてもよく、ペレット化したNaOH、KOH、Ca(OH)、CaCO3などの塩基組成物、それらの組合せなどを含んでいてもよい。ある実施形態では、1つまたは複数のトラップは、工程中に、例えば、ドライアイス温度、液体窒素温度または液体酸素温度などの低温に冷却される。
1つまたは複数のバブラーは、うち少なくとも2つは直列に接続されうるが、Nalgene、ポリプロピレン、ポリエチレン、ペルフルオロアルコキシ(PFA)Teflon(登録商標)などの透明または半透明のプラスチックから製造される。1つまたは複数のバブラーは、NaOH、KOH、NaCO、NaHCOなどのうち少なくとも1つを含有する塩基性水溶液を含んでいてもよい。
もう1つの移送ベッセル(図1のベッセル「A」およびベッセル「B」)は、ペルフルオロアルコキシ(PFA)Teflon(登録商標)などの透明または半透明のプラスチックを含んでいてもよい。移送ベッセルは、約5ミリメートル未満、約3ミリメートル未満、約2ミリメートル未満、または約1ミリメートル未満の内径のベッセル本体の上に入口管を有していてもよい。移送ベッセルおよび/またはその上にある入口管には、1つまたは複数の標示または計測ラインがあり、これらによって、内部に含まれる流体のメニスカスの高さを読み取ることができる。ある実施形態では、少なくとも1つの移送ベッセルは、ステンレス鋼(例えば、図1の「バブラー」と表示されたベッセル)、Hastalloy(登録商標)またはその他の金属組成物から製造される。
HFなどの凝縮性鉱化剤組成物の供給源は、マニホールドに接続されてもよい。アルゴン(Ar)や窒素(N)などのパージガスの供給源は、マニホールドに接続されてもよい。使用前に、マニホールドは、ヘリウム漏れ試験などによってガス気密性を確認してもよい。
マニホールドは、さらに1つまたは複数のセンサーを含んでいてもよい。適したセンサーとしては、真空ゲージなどの1つまたは複数の圧力センサー、熱電温度計などの温度センサー、質量分析計や残留ガス分析器などのガス組成物センサーが挙げられうる。該センサーは、マニホールド内または周辺に設置されてもよく、マニホールド内の処理パラメータを制御システムに通信しうる。
ある実施形態では、マニホールドは、各使用の間にパージガス(アルゴンなど)を充填される。充填工程を開始する前のマニホールド内のパージガスの圧力は、約0.1気圧と約5気圧との間である。代替の実施形態では、マニホールドは、各使用の間に真空下に置かれる。充填工程を開始する前のマニホールド内の真空レベルは、約1torr未満、約1mtorr未満、または約10−5torr未満とされうる。
受液ベッセルは、密閉接続を介してマニホールドに取付けられてもよい。受液ベッセルは、米国出願公開第2009/0201388号の記載などのアモノサーマル法による結晶成長に適したカプセルを含んでいてもよく、また受液ベッセルまたはカプセルがマニホールドに接続されている際に閉じているバルブによって仕切られている充填チューブを含んでいてもよい。該受液ベッセルは、1つまたは複数のIII族金属窒化物の種結晶、多結晶のIII族金属窒化物栄養素およびバッフルを含んでいてもよい。ある実施形態では、受液容器またはカプセルは、マニホールドに接続する前にパージされるおよび/または真空脱気される。ある実施形態では、受液ベッセルまたはカプセルは、マニホールドに接続される前に、約50℃から約800℃の間の温度でベークアウトする。ある実施形態では、受液ベッセルまたはカプセルは、マニホールドに接続する間に真空脱気、パージおよび/またはベークアウトされる。ある実施形態では、取り付け作業が実施されている間に、マニホールドから、受液ベッセル上のバルブへ接続された部品内に、パージガスを流入させることが可能である。
受液ベッセルの充填管上の閉じられたバルブを用いて、受液ベッセルまたはカプセルをマニホールドに接続した後、受液ベッセルへのマニホールドの接続を止めているバルブを開いてもよく、少なくともマニホールドの一部と、マニホールドと受液ベッセルの間のスペースとを真空脱気される。少なくともマニホールドの一部と、マニホールドと受液ベッセルの間のスペースは、パージガスを充填し戻されて、再度真空脱気されてもよい。戻し充填/送出のシーケンスは、例えば、少なくとも約5回繰り返してもよい。該マニホールドは、10−3torr未満、10−4torr未満、10−5torr未満、10−6torr未満、10−7torr未満、10−8torr未満、または10−9torr未満の圧力まで真空脱気してもよい。少なくとも1つの移送ベッセルと、受液ベッセルとの連結部とを備えるマニホールドが、所望の真空レベルに達するか、または所定に回数をパージし送出した後、真空ポンプへのバルブを閉じてもよい。
第1の移送ベッセルは、摂氏約20℃から摂氏約−200℃の間の温度に冷却する必要があり、例えば、氷、ドライアイス、およびアルコール、アセトンもしく塩化メチレンのうち1つ、または液体窒素を含む槽内での浸漬によって、または閉サイクル冷凍器によってなどで行う。HFなどの凝縮性鉱化剤組成物の供給源と、第1の移送ベッセルとの間にある1つまたは複数のバルブが開かれると、凝縮性鉱化剤組成物からの蒸気が、供給源ベッセルから、予冷された第1の移送ベッセル内に流入して凝縮される。凝縮性気相の鉱化剤組成物の圧力は、移送工程の間は約1torrおよび約10気圧の間である。ある実施形態では、蒸気の移送プロセスの時間は、第1の移送ベッセル内の凝縮性鉱化剤組成物のメニスカスのレベルを、第1の移送ベッセル上の参照レベルと比較することによって選択する。ある実施形態では、HFの気筒など、凝縮性鉱化剤組成物を含む供給源ベッセル、および第1の移送ベッセルに接続される配管やバルブは、気相移動プロセスを促進するために、摂氏約30℃から摂氏約400℃の間、または摂氏約30℃から摂氏約100℃の間の温度に加熱する。ある実施形態では、凝縮性鉱化剤組成物の蒸気は、第1の移送ベッセルで凝縮する前に、ユースポイントの精製器を通過し、該フィルターはゲッターを含みうる。ユースポイントの精製器は、気相移送プロセスを促進するため、摂氏約30℃から摂氏約400℃の間、または摂氏約30℃から摂氏約100℃の間の温度に加熱する。ある実施形態では、受液ベッセルに移送される前に凝縮性鉱化剤組成物を追加で精製するために、第1の移送ベッセルはゲッターを含むこともある。具体的な一実施形態では、該ゲッターは、CoF、ZnF、ZrF、HfF、Hg、Cu、AgおよびAuのうち1つを含む。
所望の量の凝縮性鉱化剤組成物が、第1の移送ベッセルに蒸気として移送された後、凝縮性鉱化剤組成物の供給源ベッセルと第1の移送ベッセルとの間の1つまたは複数のバルブが、閉じられてもよい。第1の移送ベッセルは、次いで、例えば、室温に加温されてもよい。
ある実施形態では、受液ベッセルへ移送する前に、第1の移送ベッセルから凝縮性鉱化剤組成物の一部を除去することが望ましい。例えば、凝縮性鉱化剤の組成物の量の測定は、容積測定により達成されてもよく、第1の移送ベッセルを所定の温度、例えば常温に保ちながら、凝縮性鉱化剤組成物のメニスカスの高さを、第1の移送ベッセル上にある、または第1の移送ベッセルの上の入口管上にある、1つまたは複数の基準標示と比べることで行われる。第1の移送ベッセルをバブラーから隔てる1つまたは複数のバルブは開いていてもよく、パージガスの1つまたは複数のバルブは開いていていてもよく、これらのことによって、パージガスが第1の移送ベッセル内にまたはそれを溢れて流入し、凝縮性鉱化剤組成物からの蒸気と混ざり合い、バブラー内に通される。ある実施形態では、1つまたは複数のチェックバルブは、ガスもしくは蒸気がバブラーからマニホールドに、またはマニホールドからパージガスの供給源ライン内に逆流するのを防ぐ。パージガスの流れは、第1の移送ベッセル内の凝縮性鉱化剤組成物の量が所望のレベルに低下した際に、1つまたは複数のバルブを閉じることによって停止されうる。ある実施形態では、第1の移送ベッセル内の凝縮性鉱化剤組成物の一部を、部分的な真空除去によって除去するが、例えば、制御された時間に、第1の移送ベッセルを真空ポンプから隔てる1つまたは複数のバルブを開くことによって行う。ある実施形態では、真空は、腐食性の凝縮性鉱化剤組成物からトラップ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムのうち少なくとも1つからなるペレットによって保護される。
ある実施形態では、凝縮性鉱化剤組成物のいくらかまたはすべてを、次いで、第1の移送ベッセルから第2の移送ベッセルに移送する。ある実施形態では、この移送工程を気相で実施するが、第2の移送ベッセルを冷却し、任意選択で、第1の移送ベッセルを加熱することによって行う。ある実施形態では、第1の移送ベッセルの上にある分留塔を用いて、第1の移送ベッセルから第2の移送ベッセルに気相を移送する間に、追加で精製するために分留を実施する。ある実施形態では、この移送工程は、例えば、1つまたは複数のバルブを開いて、(液体の)凝縮性鉱化剤組成物を第2の移送ベッセル内に流入させることによって、液相で行う。ある実施形態では、受液ベッセルにデリバリされる凝縮性鉱化剤組成物の量は、凝縮性鉱化剤組成物のメニスカスの位置を、第2の移送ベッセル上にある、またはその上の入口管上にある、1つまたは複数の参照標示と比較することによって測定する。ある実施形態では、受液ベッセルに移送する前に、第2の移送ベッセルから凝縮性な鉱化剤組成物をいくらか除去することが望ましい。第2の移送ベッセルをバブラーから隔てる1つまたは複数のバルブは開いていてもよく、パージガスへの1つまたは複数のバルブは開いていてもよく、これらのことによって、パージガスが第2の移送ベッセル内またはそれを溢れて流入し、凝縮性鉱化剤組成物からの蒸気と混ざり合い、バブラー内へ通される。パージガスの流れは、第2の移送ベッセル内の凝縮性鉱化剤組成物の量が、所望のレベルに低下した際に、1つまたは複数のバルブを閉じることによって停止されうる。
凝縮性鉱化剤組成物の移送プロセスは、例えば、第3、第4、またはそれ以上の移送ベッセルに対し繰り返されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の追加の移送プロセスが、気相を介しておよび凝縮を介して行われる。
ある実施形態では、受液ベッセルの上流にある最後の移送ベッセルは、凝縮性鉱化剤組成物が受液ベッセルに液相として移送されるように構成される。具体的な一実施形態では、最後の移送ベッセルの出口管は、最後の移送ベッセルのほぼ内底まで拡張する。別の実施形態では、最後の移送ベッセルは、バルブが開いた時に、凝縮性鉱化剤組成物が受液ベッセル内に流入するように、元口にあるバルブを伴って構成される。ある実施形態では、受液ベッセルの上流にある最後の移送ベッセルは、凝縮性鉱化剤組成物が受液ベッセルに気相として移送されるように構成される。
所望の量の凝縮性鉱化剤組成物が、最後の移送ベッセル内に容れられる際に、上流のバルブを閉じ、最後の移送ベッセルを受液ベッセから隔てる1つまたは複数のバルブを開いて、凝縮性鉱化剤組成物を、最後の移送ベッセルから受液ベッセルへ移送する。ある実施形態では、受液ベッセルを冷却して、移送を促進する。ある実施形態では、最後の移送ベッセルと、最後の移送ベッセルを受液ベッセルに接続しているバルブおよびラインとを加熱して、移動を促進する。ある実施形態では、最後の移送ベッセルの凝縮性鉱化剤組成物の蒸気圧によって、最後の移送ベッセルから受液ベッセルに多くの凝縮性鉱化剤組成物を液相として移送する。
受液ベッセルに移送された凝縮性鉱化剤組成物の量を、約0.1ミリリットルと約100リットルとの間、または約1ミリリットルから約10リットルの間としうる気相として移送する間に、1つまたは複数のベッセルおよび配管を加熱することによって、約10ミリリットル超の量の移送が促進されて、凝縮性鉱化剤組成物の蒸気圧が大気圧を超えて維持される。
受液ベッセルへの凝縮性鉱化剤組成物が移動した後、最終の移送ベッセルと受液ベッセルとの間のバルブを閉じてもよく、その2つのバルブ間の接続を開いてもよい。マニホールド内に残存している凝縮性鉱化剤組成物の残渣は、マニホールドを通じてパージガスをバブラー内に通すことによって除去し、続いて真空脱気、およびパージガスの充填を行ってもよい。マニホールドは、次いで、所定のパージガスの圧力を用いてまたは真空下で充填されたままとしてもよい。
この方法は、先行技術の方法を超える複数の利点がある。意図された蒸気移送および再凝縮は、その較正係数が知られていない場合がある質量流量制御装置に頼ることなく、凝縮性鉱化剤組成物を正確に計測することができ、Mikawaらの記載などにある単純な気相移送プロセスと共に発生しうるような、意図しない凝縮および移送ラインの詰まりを防止する。凝縮性鉱化剤組成物の蒸気圧、およびOやHOなどの潜在的な不純物は、実質上異なるものとなるため、蒸留プロセス自体が、追加の精製を提供する。また、ゲッターと、酸素またはその他の望まない不純物を含む反応生成物とが、不揮発性である限り、下流プロセスでのコンタミネーションを懸念することなく、精製用にゲッターを移送ベッセルに追加することができる。HFやGaClなどの凝縮性鉱化剤組成物の市販品グレードには、典型的に、O、HOなど、少なくとも数ppmから1%以上までの不純物を含有しており、それゆえ、追加で精製することが極めて望ましい。
マニホールドから空気および水分を厳密に排除することによって、鉱化剤をより高純度とすることが可能になり、凝縮性鉱化剤組成物によるマニホールドの内部表面の腐食を防止する。真空脱気ではなくパージガスを流すことにより、不要な凝縮性鉱化剤組成物の大部分を除去することで、真空ポンプの寿命を大幅に延長し、ポンプ油内での凝縮性蒸気の蓄積に関連するポンプダウンの問題を避ける。トラップおよびバブラーに水酸化アルカリなどの塩基性組成物を使用することによって、不必要にポンプが凝縮性鉱化剤組成物に曝されるのを回避し、大気への凝縮性鉱化剤組成物の放出を最小限にするかまたは回避する。
ある実施形態では、1つまたは複数の追加の凝縮性鉱化剤組成物を、受液ベッセルまたはカプセルに加えてもよく、そのような組成物としては、HCl、HBr、HI、Cl、Br、I、GaCl、GaBrおよびGaIが挙げられる。ある実施形態では、追加の鉱化剤組成物は、気相の輸送によって移送され、少なくとも1つの移送ベッセル内に凝縮される。ある実施形態では、追加の鉱化剤組成は、気相の輸送によって直接的に受液ベッセルまたはカプセルに移送されてもよく、その際に、例えば、質量流量制御装置を使用して、移送される鉱化剤組成物の量を計測する。ある実施形態では、追加の鉱化剤組成物は、液体として移送される。
ある実施形態では、所定のかつ精密計測された量の凝縮性鉱化剤組成物を受液ベッセルまたはカプセルに移送し、続いて、アンモニアをデリバリするためのマニホールドに受液ベッセルまたはカプセルを接続した後に、アンモニアをカプセルに転送してもよい。ある実施形態では、アンモニアのマニホールドが、凝縮性鉱化剤組成物を転送するためのマニホールドをも含む一体型マニホールドのコンポーネントである。ある実施形態では、アンモニアは、気相移送プロセスによって受液ベッセルまたはカプセル内に移送される。ある実施形態では、アンモニアは液相移送プロセスによって転送される。アンモニア充填プロセスに関する追加の詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第8,021,481号に記載されている。
マニホールドから受液ベッセルまたはカプセルを外した後、室温まで加温してもよい。ある実施形態では、受液ベッセルまたはカプセルの本体をバルブに接続する充填管は、溶接により塞がれている。
ある実施形態では、鉱化剤の形成プロセスは、自然に、または追加の処理後に起こりうる。例えば、1つまたは複数のNHFおよびNHの形成は、HFを含む受液ベッセルに、低温時または加温後のいずれかで直接的にNHを添加すると自然に起こりうる。同様に、GaX(式中、X=F、Cl、BrまたはI)は、NHを添加すると、1つまたは複数の錯体を形成しうる。このような形成反応の速さを、HFを含む受液ベッセルに気体相のNHをゆっくりと添加することによって制御してもよく、例えば、反応生成物の形成が完了するまで、毎分約5標準リットル(SLM)未満、または約1SLM未満とする。追加の鉱化剤の生成反応は、昇温で起こり得、例えば、NHFおよびNHをIII族金属窒化物と反応させることによって、1つまたは複数のGaF・2NHおよび(NHGaFが形成される。
マニホールド用の制御システムは、コントローラ、該コントローラとの通信時のプロセッサ、および該コントローラがセンサー、バルブ、供給源、監視および評価装置などと通信することを可能にする有線または無線の通信システムを含みうる。
マニホールド内のセンサーは、温度、圧力および/もしくはガス濃度や組成など、マニホールドならびに/または移送ベッセルもしくは受液ベッセル内の状態を感知し、コントローラに情報をシグナル送信してもよい。流量モニターは、対応の入口またはコントローラへの出口を通る流量に関する情報をシグナル送信してもよい。コントローラ(プロセッサを介する)は、受信された情報に応答してもよく、該情報および所定の指示パラメータに応答してデバイスを制御してもよい。例えば、コントローラは、エネルギー源にシグナルを送信し、加熱炉に熱エネルギーを供給してもよい。コントローラは、鉱化剤合成の過程で、1つまたは複数のバルブにシグナルを送信し、開くか、閉じるか、または決められた流量レベルまで開く。コントローラは、プログラミングして、本開示の実施形態による精製された鉱化剤組成物の合成方法を実施する。
超高純度鉱化剤は、吸収された水分、水和物、化学結合酸化物を含めて、重量にして約100ppm未満の総酸素濃度を有する。ある実施形態では、精製された鉱化剤中の酸素濃度は、約10ppm未満、約5ppm未満、約2ppm未満、または約1ppm未満である。また、超高純度鉱化剤は、微量金属に基づいて、99.9%超、99.99%超、99.999%超、または99.9999%超の純度を有する。また、超高純度鉱化剤は、ホウ素、炭素、シリコン、リンや硫黄など、他の軽い典型元素の総濃度を有し、10ppm未満、1ppm未満、または0.1ppm未満である。
超高純度鉱化剤の簡素化したフロー図200を図2に示す。この図は、一例に過ぎず、本明細書の特許請求の範囲を過度に制限するべきものではない。当業者は、他の変更、変形および代替を認識することになろう。ステップ202では、受液ベッセルを、鉱化剤移送マニホールドに密封シールを用いて接続する。ステップ204では、新たな接続によって包囲される配管および/または空間を、真空脱気およびパージし、併せて、マニホールドの追加部分をさらに真空脱気およびパージする。ステップ206では、第1の移送ベッセルを冷却する。ステップ208では、ある量の凝縮性鉱化剤組成物を、供給源ベッセルから第1の移送ベッセルへ気相として移送する。ステップ210では、任意選択で、凝縮性鉱化剤組成物の少なくとも一部を、1つまたは複数の追加の移送ベッセルに移送する。ステップ212では、少なくとも1つの移送ベッセル中の凝縮性鉱化剤組成物の量を測定し、所定のレベルに調整する。ステップ214では、最後の移送ベッセルからの凝縮性鉱化剤組成物を受液ベッセルに移送する。ある実施形態では、マニホールド内の圧力は、約1から約3の大気圧未満に維持される。
驚くべきことに、本明細書に記載される方法は、アモノサーマル法による結晶成長に用いる受液ベッセルに、超高純度鉱化剤をデリバリするための信頼性のある正確な方法である。真空システム、および全ステンレス鋼など全て金属から構成されるガスマニホールドを利用すること、ならびに専ら質量流制御装置を使用してガス流を制御することは、半導体産業で一般的な実践である。例えば、Mikawaらに記載されている鉱化剤の合成方法は、概してこれらの手順に従う。一方、本発明の方法は、プラスチックのみならず金属組成物と、容積測定法とを利用してもよく、該測定法は、一般的に、半導体グレードの作業には十分な正確性がないと考えられている。例えば、真空システムまたはガスマニホールドに金属とプラスチックとの両方の成分を利用することは、金属とプラスチックとを繋ぐシールを要することを意味し、このようなシールは、一般的に、信頼性がなくかつ漏れ易いものと考えられている。驚くべきことに、通常の予防的保守であるにも関わらず、本発明のマニホールドにあるガスとプラスチックとを繋ぐシールは、確実に動作することができること、ならびに簡単な容積測定法を用いて、5%超、2%超、または1%超の精度で鉱化剤の量を測定することができることを見出した。前述したように、これらの容積測定法は、質量流制御装置に伴う潜在的な較正の問題を避ける。また、これらの方法は、凝縮性蒸気を用いて作業する際に一般にみられる詰まりの問題を、具体的にユースポイントの精製器置など低伝導性のコンポーネントを用いて避ける。
いくつかの実施形態では、鉱化剤は、アモノサーマル法を用いた少なくとも1つのIII族金属窒化物単結晶の成長に必要な原材料として使用される。超高純度鉱化剤およびアンモニアを含むカプセルは、オートクレーブ内または内部加熱型高圧装置内に設置され、例えば、米国特許第8,021,481号および米国特許出願公開第2010/0031875号および米国特許出願第13/472356号に記載される通りである。オートクレーブを使用する場合には、カプセルとオートクレーブの内径との間の空間は、アンモニアで充填されてもよく、該アンモニアの量は、加熱されたオートクレーブの内側内と同等の圧力をカプセルの外側に生成するように、カプセル内と同等の容量パーセントまでとするが、それによって、カプセルの歪みを最小限に抑える(当業者に知られるようないわゆる圧力・バランス法)。原材料をオートクレーブまたは高圧装置に添加した後、該オートクレーブまたは高圧装置を密封する。
少なくとも一部のIII族金属窒化物結晶がエッチングされ、ウルツ鉱型構造を有する少なくとも1つのIII族金属窒化物結晶の上に再結晶化される間に、該多結晶性III族金属窒化物は、約摂氏400℃を超の温度かつ約50メガパスカル(MPa)超の圧力で、超臨界アンモニア中で処理される。いくつかの実施形態では、多結晶性III族金属窒化物は、約摂氏500℃超、約摂氏550℃超、約摂氏600℃超、約摂氏650℃超、約摂氏700℃超、または約摂氏750℃超の温度で、超臨界アンモニア中で処理される。いくつかの実施形態では、多結晶性III族金属窒化物は、約100MPa超、約200MPa超、約300MPa超、およそ400MPa超、約500MPa超、または約600MPa超の圧力で、超臨界アンモニア中で処理される。
所定の期間の間、結晶成長を行った後、オートクレーブまたは高圧装置を冷却する。オートクレーブまたは高圧装置が、約摂氏100℃未満、約摂氏75℃未満、約摂氏50℃未満、または約摂氏35℃未満に冷却される際に、オートクレーブのバルブが開くおよび/またはカプセルの通気孔が開き、アンモニアが除去される。ある実施形態では、気相のアンモニアは、オートクレーブまたはカプセルから排出され、化学的に捕捉するために酸性水溶液を通して起泡される。ある実施形態では、気相のアンモニアは、炎に通され、その結果、アンモニアが燃焼しHOおよびNが形成される。ある実施形態では、該アンモニアは収集されて、精製および再利用される。
冷却し、アンモニアを除去し、オートクレーブまたは内部加熱型高圧装置およびカプセルを開けた後、成長した結晶、もしくはブールを、カプセルまたはオートクレーブから取り出す。
シングルまたはマルチワイヤーソー、内径ソー、外径ソーなどを使用して、1つまたは複数のウエハを、成長したままのブールから調製してもよい。ソーイングの前に、所定のミスカット角にウエハを調製するために、X線ゴニオメーターを使用してブールを正確に位置決めしてもよい。薄切後、結晶ウエハを、当技術分野に公知の方法によってラップ盤研磨し、研磨し、化学的に機械研磨してもよい。いくつかの実施形態では、ウエハの大面積表面での転位密度は、約10cm−2未満、約10cm−2未満、約10cm−2未満、約10cm−2未満、約10cm−2未満、約10cm−2未満である。いくつかの実施形態では、大面積表面の結晶学的な配向に対応するX線回折線の半値全幅は、300秒角未満、150秒角未満、100秒角未満、50秒角未満、40秒角未満、30秒角未満、または20秒角未満である。
図3は、本明細書で開示される超高純度鉱化剤を使用した、III族金属窒化物結晶の成長のシステムのブロック図を示すものである。
示されるように、システム300の方法は、ステップ302で開始してカプセルを装填し、オートクレーブまたは内部加熱型高圧反応槽などの高圧装置内に、所定量の超高純度鉱化剤およびアンモニアを充填する。ステップ304では、カプセルを約摂氏400℃超の温度に加熱し、約0.1GPa超の内圧を生成させる。ステップ306では、高圧反応槽内のカプセルを冷却する。ステップ308では、アンモニアをカプセルから除去する。ステップ310では。少なくとも1つのIII族金属窒化物ブールを当該カプセルから取り出す。ステップ312では。該少なくとも1つのIII族金属窒化物ブールから、少なくとも1つのIII族金属窒化物ウエハを調製する。ステップ314では、半導体構造が、例えば、0≦x,yおよびx+y≦1であるInAlGa1−x−yN活性層を含む、III族金属窒化物ウエハで形成される。ステップ316では、例えば、少なくとも1つの発光ダイオード、レーザーダイオード、ダイオード、センサー、またはトランジスタなど半導体構造を含むデバイスを組み上げる。
III族金属窒化物結晶ウエハは、半導体構造に組み上げるための基板として、ならびにさらに、発光ダイオード、レーザーダイオード、光検知器、電子なだれフォトダイオード、トランジスタ、整流器およびサイリスタのうち少なくとも1つ;1つのトランジスタ、整流器、Schottky整流器、サイリスタ、p-i-nダイオード、金属−半導体−金属ダイオード、高電子移動度トランジスタ、金属半導体電界効果トランジスタ、金属酸化物電界効果トランジスタ、パワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ、パワー金属酸化絶縁体半導体電界効果トランジスタ、バイポーラ接合トランジスタ、金属絶縁体電界効果トランジスタ、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ、パワー絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、パワー垂直接合型電界効果トランジスタ、カスケードスイッチ、インナ・サブバンド・エミッタ、量子井戸赤外光検出器、量子ドット赤外光検出器、太陽電池、ならびに光電気化学的水分解用のダイオードおよび水素生成デバイスのうち1つなど、光電子デバイスおよび電子デバイスに、組み上げるための基板として有用である。
上記は具体的な実施形態の詳述であるが、様々な修正、代替構造および等価物が使用されてもよい。それゆえ、上記の説明および例示は、添付の特許請求の範囲によって定義される本願の開示の範囲を限定するものとされるべきではない。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの第1の移送ベッセル、少なくとも1つの凝縮性鉱化剤組成物を含む供給源ベッセル、および受容器を含むマニホールドを使用する、III族金属窒化物単結晶の成長のための凝縮性鉱化剤組成物を得る方法であって、
    少なくとも1つの第1の移送ベッセルを冷却すること、
    第1の移送プロセスを実行することであって、 気相で凝縮性鉱化剤組成物を少なくとも1つの第1の移送ベッセルに移送することを含むこと、
    少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内で前記凝縮性鉱化剤組成物を少なくとも部分的に凝縮させて液相にすること、
    液相に凝縮された前記凝縮性鉱化剤組成物の容積を測定することにより、少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内で前記凝縮性鉱化剤組成物の量を計測すること、および、
    第2の移送プロセスを実行することであって、前記縮性鉱化剤組成物を受容器に移することを含むこと、
    を含む方法。
  2. さらに移送した前記凝縮性鉱化剤組成物を使用すること、または前記凝縮性鉱化剤組成物から形成された組成物を、III族金属窒化物ブールのアンモニア熱法による結晶成長のための鉱化剤として使用することを含み、前記アンモニア熱法による結晶成長が、少なくとも400°Cの温度で施される、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内の前記凝縮性鉱化剤組成物の量を、容量分析で決定することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. さらに少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内の前記凝縮性鉱化剤組成物にパージガスを送るか、または少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内の前記凝縮性鉱化剤組成物を部分的に排出することにより、少なくとも1つの前記第1の移送ベッセル内の前記凝縮性鉱化剤組成物の前記量を調整することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記凝縮性鉱化剤組成物が、フッ素を含む請求項1に記載の方法。
  6. 前記凝縮性鉱化剤組成物は、HFを含み、これを添加したNHと反応させることにより、少なくともNHFおよびNHのいずれか1つを形成することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. さらに少なくとも塩素、臭素またはヨウ素の1つを、前記受液容器に移送することを含む、請求項5に記載の方法。
  8. さらに少なくとも1つの第1の前記移送ベッセルから第2の移送ベッセルに、少なくとも1つの前記凝縮性鉱化剤組成物を転送することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. さらに少なくとも1つの第2の気相移送と、第2の凝縮、またはそれらを組み合わせて行うユースポイント精製器を用いて、前記凝縮性鉱化剤組成物を移送することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. さらに少なくとも1つの前記第1の移送ベッセルのゲッターに、前記凝縮性鉱化剤組成物を曝露することであって、前記ゲッターが、CoF 、ZnF 、ZrF 、HfF 、Hg、Cu、Ag、及びAuからなる群から選択された物質を含むことを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記受液容器内の前記凝縮性鉱化剤組成物を、約100重量ppm未満とすることを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記受液容器内の前記凝縮性鉱化剤組成物を、約5重量ppm未満の総酸素含有量とすることを含む、請求項10に記載の方法。
  13. さらに前記マニホールドを排気することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記排気の少なくとも一部を、塩基組成物を含むトラップを通して行うことを含む請求項13に記載の方法。
  15. 前記排気の少なくとも一部を、分子ドラッグポンプを使用して行うことを含む、請求項13に記載の方法。
  16. 少なくとも1つの前記移送ベッセルは、透明樹脂または半透明樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記第1及び第2の移送プロセスの内の少なくとも1つを、1気圧を超える前記凝縮性鉱化剤組成物の蒸気圧において行なう、請求項1に記載の方法。
  18. 前記第2の移送プロセスを、主に液相で行う、請求項1に記載の方法。
  19. さらにアンモニア熱法を用いて成長させたIII族金属窒化物ブールから、少なくとも1つのIII族金属窒化物ウエハを形成することを含む、請求項2に記載の方法。
  20. さらにIII族金属窒化物ウエハ上に、InxAlyGal−x−yN活性層であって、0≦x,yおよびx+y≦1の半導体構造を形成することを含む請求項19に記載の方法。
  21. さらにデバイスに前記半導体構造を組み込むことを含み、前記デバイスが、少なくとも1つの発光ダイオード、レーザーダイオード、光検知器、アバランシェフォトダイオード、トランジスタ、整流器、サイリスタ、1つのトランジスタ、整流器、Schottky整流器、サイリスタ、p-i-nダイオード、金属半導体金属ダイオード、高電子移動度トランジスタ、金属半導体電界効果トランジスタ、金属酸化半導体電界トランジスタ、パワー金属酸化膜半導体電界トランジスタ、パワー金属酸化絶縁体半導体電界トランジスタ、バイポーラ接合トランジスタ、金属絶縁体電界効果トランジスタ、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ、パワー絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、パワー垂直接合型電界効果トランジスタ、カスケードスイッチ、インナ・サブバンド・エミッタ、量子井戸赤外光検出器、量子ドット赤外光検出器、太陽電池、ならびに光電気化学的水分解用のダイオードおよび水素発生装置を含む、請求項20に記載の方法。
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