JP6753395B2 - 光造形物の製造方法 - Google Patents

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Description

本技術は、光造形物の製造方法に関する。
近年、ジェル状の硬化樹脂を紫外光で固めるジェルネイルが流行している。最近では、サロンだけでなく、自宅でも、手や足の指にジェルネイルを付けて楽しむ人達が増えている。ジェルネイルには、爪との密着性が高く、長持ちしやすいという特徴がある。しかし、その反面、ジェルネイルを除去することは容易ではない。例えば、ジェルネイルの表面を爪用やすりでこすって表面に傷を付け、除去液を浸み込ませやすくする必要がある。また、ジェルネイルの表面に傷を付けた場合であっても、除去液を浸み込ませるのに、5分以上の時間がかかることもある。このように、ジェルネイルの除去には、大変な手間がかかる。
そこで、従来から、ジェルネイルを除去しやすくするための様々な方策が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2013−177362号公報 特開2013−43853号公報 特開平7−70519号公報
しかし、特許文献1〜3に記載の方法では、専用の硬化樹脂が必要であり、汎用性が低いという問題があった。なお、このような問題は、ジェル状の硬化樹脂を塗布する場所に依らず生じ得る。
したがって、専用の硬化樹脂を用いなくても、簡単に除去することの可能な光造形物の製造方法を提供することが望ましい。
本技術の一実施の形態の第1の光造形物の製造方法は、以下の(A1)〜(A3)を含んでいる。
(A1)基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
(A2)第1樹脂全体に、第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成すること
(A3)第1硬化樹脂層全体に、第1波長帯の光を照射することにより、第1硬化樹脂層の上部を、第1硬化樹脂層の下部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層に変化させること
本技術の一実施の形態の第1の光造形物の製造方法では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1硬化樹脂層および第2硬化樹脂層)が形成される。第1硬化樹脂層は、第2硬化樹脂層と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本技術の一実施の形態の第1の光造形物の製造方法では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂層が基材に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂層の側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂層および第2硬化樹脂層が基材の表面に形成された後に、第1硬化樹脂層を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本技術の一実施の形態の第1の光造形物の製造方法では、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。
本技術の一実施の形態の第2の光造形物の製造方法は、以下の(B1)〜(B4)を含んでいる。
(B1) 基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
(B2)第1樹脂全体に、第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成すること
(B3)第1硬化樹脂層の上面に、第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布すること
(B4)第2樹脂全体に、第2波長帯の光を照射することにより、第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成すること
本技術の一実施の形態の第2の光造形物の製造方法では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1硬化樹脂層および第2硬化樹脂層)が形成される。第1硬化樹脂層は、第2硬化樹脂層と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本技術の一実施の形態の第2の光造形物の製造方法では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂層が基材に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂層の側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂層および第2硬化樹脂層が基材の表面に積層された後に、第1硬化樹脂層を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本技術の一実施の形態の第2の光造形物の製造方法では、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。
本技術の一実施の形態の第3の光造形物の製造方法は、以下の(C1)〜(C4)を含んでいる。
(C1)基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
(C2)第1樹脂に、第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部と、第1硬化樹脂部の側面の一部が露出するように第1硬化樹脂部に接する、第1硬化樹脂部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな1または複数の第2硬化樹脂部とを含む第1硬化樹脂層を形成すること
(C3)第1硬化樹脂層の上面に、第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布すること
(C4)第2樹脂全体に、第2波長帯の光を照射することにより、第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成すること
本技術の一実施の形態の第3の光造形物の製造方法では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂部(第1硬化樹脂部および第2硬化樹脂部)が、基材の表面に接する第1硬化樹脂層内に形成される。第1硬化樹脂部は、第2硬化樹脂部と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本技術の一実施の形態の第3の光造形物の製造方法では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂部が基材に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂部の側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂層および第2硬化樹脂層が基材の表面に積層された後に、第1硬化樹脂部を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本技術の一実施の形態の第3の光造形物の製造方法では、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。
本技術の一実施の形態の第4の光造形物の製造方法は、以下の(D1)〜(D3)を含んでいる。
(D1)基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
(D2)第1樹脂全体に、第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな硬化樹脂層を形成すること
(D3)硬化樹脂層に、第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、硬化樹脂層のうち、当該硬化樹脂層の側面の一部を除いた部分であって、かつ基材の表面または基材の表面から離間した位置から硬化樹脂層の最表面まで延在する複数の柱状部分を、照射前の硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな複数の硬化樹脂部に変化させること
本技術の一実施の形態の第4の光造形物の製造方法では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂部が形成される。硬化樹脂層のうち、複数の硬化樹脂部を除いた部分(第1硬化樹脂部)は、硬化樹脂層内に形成した複数の硬化樹脂部(第2硬化樹脂部)と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本技術の一実施の形態の第4の光造形物の製造方法では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂部が基材に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂部の側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂部および第2硬化樹脂部が基材の表面に形成された後に、第1硬化樹脂部を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本技術の一実施の形態の第4の光造形物の製造方法では、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。
本技術の一実施の形態の第5の光造形物の製造方法は、以下の(E1)〜(E3)を含んでいる。
(E1)基材の表面に、所定の波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
(E2)第1樹脂に、所定の波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、複数の島状または柱状の硬化樹脂層を形成すること
(E3)複数の硬化樹脂層の間隙に空隙が形成される態様で、複数の硬化樹脂部に接するカラー硬化樹脂層を形成すること
本技術の一実施の形態の第5の光造形物の製造方法では、基材上に複数の硬化樹脂部を形成することにより、基材とカラー硬化樹脂層との間に空隙が形成される。これにより、複数の硬化樹脂部の間隙に形成された空隙が除去液の通り道となるので、複数の硬化樹脂部を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。また、本技術の一実施の形態の第5光造形物の製造方法では、基材とカラー硬化樹脂層との間に空隙が設けられていない場合と比べて、カラー硬化樹脂層の、基材への接触面積が小さい。本技術の一実施の形態の第5光造形物の製造方法では、そもそも、カラー硬化樹脂層が基材に接触していないこともあり得る。このように、本技術の一実施の形態の第5の光造形物の製造方法では、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。
本技術の第1ないし第5の光造形物の製造方法によれば、基材への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減するようにしたので、光造形物を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置の概略構成の一例を表す図である。 光造形物の斜視構成の一例を表す図である。 光造形物の斜視構成の一例を表す図である。 光造形物の斜視構成の一例を表す図である。 光造形物の斜視構成の一例を表す図である。 本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置の概略構成の一例を表す図である。 本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置の概略構成の一例を表す図である。 本技術の第1の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 光造形物の製造に用いる樹脂の特性を表す図である。 図5の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 図5の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 本技術の第2の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 図8の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 図8の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 本技術の第3の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 図10AのA−A線での断面構成の一例を表す図である。 図10の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 図10の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 本技術の第4の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 図12AのA−A線での断面構成の一例を表す図である。 図12のプロダクトの断面構成の一変形例を表す図である。 図12、図13の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 図12、図13の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 本技術の第5の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 図15AのA−A線での断面構成の一例を表す図である。 図15の光造形物の製造手順の一例を表す図である。 本技術の第6の実施形態に係るプロダクトの断面構成の一例を表す図である。 図17の光造形物の製造手順の一例を表す図である。
以下、本技術を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.光造形装置・プロダクト(図1〜図4)
2.第1の実施の形態(図5〜図7B)
1種類の樹脂と2種類の光源を用いて層状ベース層を形成する例
3.第2の実施の形態(図8〜図9B)
2種類の樹脂と1種類の光源を用いて層状ベース層を形成する例
4.第3の実施の形態(図10A〜図11B)
2種類の樹脂と2種類の光源を用いて層状ベース層を形成する例
5.第4の実施の形態(図12A〜図14B)
1種類の樹脂と2種類の光源を用いて柱状ベース層を形成する例
6.第5の実施の形態(図15A〜図16)
1種類の樹脂と1種類の光源を用いてドット状ベース層を形成する例
7.第6の実施の形態(図17、図18)
1種類の樹脂と1種類の光源を用いて単一ベース層を形成する例
<1.光造形装置・プロダクト>
本技術の一実施形態に係るプロダクトと、このプロダクトの製造に用いられる種々の光造形装置について説明する。
図1は、本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置100の概略構成の一例を表したものである。光造形装置100は、基材10の対象面St上に塗布された光硬化樹脂に対して露光を行う装置であり、光照射による硬化樹脂を利用して造形物500を形成する装置である。
基材10は、例えば、図2Aに示したような指1000の爪1100や、図2Bに示したような人工爪2000、図2Cに示したようなマウス3000、または、図2Dに示したようなスマートフォンカバー4000である。基材10は、図2A〜図2Dに示したもの以外のものであってもよい。マウス3000の外形部分や、スマートフォンカバー4000の外形部分が、本技術の「筐体」の一具体例に相当する。爪1100の表面1110、人工爪2000の表面2100、マウス3000の把持面3100、スマートフォンカバー4000の表面4100が、基材10の対象面Stに相当する。爪1100の表面1110、人工爪2000の表面2100およびマウス3000の把持面3100は、通常、曲面となっている。スマートフォンカバー4000の表面4100では、通常、主面と側面との境界が曲面となっている。造形物500は、例えば、図2A〜図2Dに示したように、爪1100の表面1110、人工爪2000の表面2100、マウス3000の把持面3100、スマートフォンカバー4000の表面4100に形成される。造形物500は、例えば、スマートフォンカバー4000の表面4100において、主面と側面との境界部分(曲面部分)を含む領域に形成されている。
図2Bに示したように、人工爪2000と、人工爪2000の表面2100に形成された造形物500とを備えたものが、本技術の「プロダクト」の一具体例に相当する。また、図2Cに示したように、マウス3000と、マウス3000の把持面3100に形成された造形物500とを備えたものが、本技術の「プロダクト」の一具体例に相当する。また、図2Dに示したように、スマートフォンカバー4000と、スマートフォンカバー4000の表面4100に形成された造形物500とを備えたものが、本技術の「プロダクト」の一具体例に相当する。
光造形装置1は、例えば、図1に示したように、光源部110と、可動ミラー120と、センサ部130と、駆動部140と、制御部150と、記憶部160とを備えている。
光源部110は、駆動部140からの駆動信号に基づいて、コリメート光を出力するようになっている。光源部110は、例えば、駆動部140からの駆動信号に基づいて、連続照射、または、パルス照射を行うようになっている。光源部110は、例えば、紫外光を出力する発光素子111と、発光素子111から出力される紫外光の光路上に配置されたコリメートレンズ112とを含んでいる。コリメートレンズ112は、発光素子111から出力された光を、レンズによる屈折を用いて平行な光束(コリメート光Lc1)にするようになっている。なお、光源部110は、コリメートレンズ112の代わりに、発光素子111から出力された光を、ミラーによる反射を用いて平行な光束にする光学部品を有していてもよい。
発光素子111は、例えば、1もしくは複数の半導体レーザ、または、1もしくは複数の発光ダイオードを含んでいる。紫外光を出力する半導体レーザまたは発光ダイオードは、例えば、405nm帯の光を出力可能な半導体、および365nm帯の光を出力可能な半導体の少なくとも一方を含んで構成されている。紫外光を出力する半導体レーザは、例えば、n型GaN基板上に、n型AlGaNクラッド層、n型GaNガイド層、GaInN多重量子井戸層、p型AlGaN電子ブロック層、p型GaNガイド層、p型AlGaNクラッド層、およびp型GaNコンタクト層をこの積層して構成されている。一般に、半導体レーザでは、ビームスポット径が発光ダイオードのビームスポット径よりも小さくなっている。そのため、発光素子111として、1もしくは複数の半導体レーザが用いられている場合には、発光素子111のビームスポット径が非常に小さいので、高いエネルギー密度が容易に得られる。
可動ミラー120は、光源部110から出力されたコリメート光Lc1の光路上に配置されている。可動ミラー120は、光源部110から出力されたコリメート光Lc1を反射するとともに、駆動部140からの駆動信号に基づいて、可動ミラー120によるコリメート光Lc1の反射光Lr1を対象面St上で走査させるようになっている。可動ミラー120は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ポリゴンミラー、または、ガルバノミラーを含んで構成されている。
センサ部130は、対象面Stを含む所定の領域の位置データDsを取得するようになっている。位置データDsは、対象面Stの面内位置に関する座標(平面座標)と、対象面Stの表面形状に関する座標(対象面Stの高さ方向の座標)とを含んでいる。センサ部130は、例えば、距離センサを含んで構成されている。駆動部140は、制御部150からの制御信号に基づいて、光源部110、可動ミラー120およびセンサ部130を駆動するようになっている。記憶部160は、例えば、3次元座標データDtを記憶可能に構成されている。記憶部160および制御部150からなる装置が、例えば、スマートフォンなどの電子機器によって構成されている。
制御部150は、駆動部140を介して、光源部110、可動ミラー120およびセンサ部130を制御するようになっている。制御部150は、駆動部140を介して、可動ミラー120を変位させることにより、可動ミラー120によるコリメート光Lc1の反射光Lr1を対象面St上で走査させるようになっている。制御部150は、さらに、記憶部160から3次元座標データDtを読み出したのち、駆動部140を介して、3次元座標データDtに基づいて光源部110の発光を制御するようになっている。
制御部150は、位置データDsと、3次元座標データDtとに基づいて光源部110の発光を制御するようになっている。制御部150は、走査を行う前に取得した位置データDsと、3次元座標データDtとに基づいて光源部110の発光を制御するようになっている。具体的には、制御部150は、走査を行う前に取得した位置データDsに基づいて3次元座標データDtを補正し、補正後の3次元座標データDt'に基づいて光源部110の発光を制御するようになっている。
次に、光造形装置100を利用した造形物500の制作手順の一例について説明する。まず、光造形装置100は、3次元座標データDtを取得する。例えば、ユーザが、造形物500のデザインを選択し、選択したデザインの3次元座標データDtを光造形装置100に入力する。または、ユーザが、ユーザ自身でデザインを描き、描いたデザインの3次元座標データDtを光造形装置100に入力する。光造形装置100は、例えば、上述したような方法でユーザによって選択されることにより、3次元座標データDtを取得する。光造形装置100は、また、例えば、上述したような方法でユーザから入力されることにより、3次元座標データDtを取得する。
記憶部160および制御部150からなる装置が、スマートフォンなどの電子機器によって構成されている場合には、光造形装置100は、電子機器の画面に、複数のデザインを表示し、それらのデザインの中から1つのデザインをユーザに選択させてもよい。光造形装置100は、ユーザによって選択されたデザインの3次元座標データDtをインターネット経由でダウンロードしてもよい。また、電子機器の画面がタッチ入力機能を備えている場合には、光造形装置100は、ユーザに電子機器の画面にデザインを描画させることにより、ユーザからのデザインの入力を受け付けてもよい。このとき、光造形装置100は、ユーザから入力されたデザインに基づいて3次元座標データDtを生成してもよい。
次に、ユーザは、例えば、スマートフォンカバー4000の表面4100に、感光性樹脂を塗布する。感光性樹脂は、少なくとも、発光素子111から出力される紫外光によって硬化する樹脂である。光造形装置100が、感光性樹脂を対象面Stに塗布する機構を備えている場合には、光造形装置100が、ユーザからの感光性樹脂の塗布の要求に従って、スマートフォンカバー4000の表面4100に感光性樹脂を塗布してもよい。
次に、ユーザは、光造形装置100の所定の箇所にスマートフォンカバー4000を挿入した状態で、光造形装置100に対して感光性樹脂の処理を要求する。光造形装置100は、ユーザから、感光性樹脂の、光源部110による処理の指示が入力されると、位置データDsと、3次元座標データDtとに基づいて光源部110の発光を制御する。
具体的には、まず、光造形装置100は、反射光Lr1の走査を行う前に位置データDsを取得する。光造形装置100は、例えば、以下のようにして、位置データDsを取得する。まず、制御部150が、発光素子111を連続発光、または、パルス発光させるとともに可動ミラー120を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号を駆動部140に出力する。駆動部140は、制御部150から入力された制御信号に基づいて、発光素子111を連続発光、または、パルス発光させるとともに可動ミラー120を動作させる。これにより、発光素子111から出力された連続発光、または、パルス光が、コリメートレンズ112によってコリメート光Lc1となり、コリメート光Lc1が可動ミラー120で反射されるとともに、可動ミラー120での反射光Lr1がスマートフォンカバー4000の表面4100の全体または一部を含む所定の領域を走査する。その結果、反射光Lr1のうち、スマートフォンカバー4000の表面4100などで反射された光(反射光Lr2)がセンサ部130で検出される。また、コリメート光Lc1の一部がセンサ部130で検出される。センサ部130は、例えば、反射光Lr2と、コリメート光Lc1の一部との時間差(パルスの時間差)を導出し、導出した時間差に基づいて、対象面Stを含む所定の領域と、可動ミラー120との距離を計測する。そして、センサ部130は、対象面Stを含む所定の領域と、可動ミラー120との距離に基づいて、対象面Stを含む領域の位置データDsを導出する。
次に、光造形装置100は、反射光Lr1の走査を行う前に取得した位置データDsに基づいて、3次元座標データDtを補正することにより、3次元座標データDt’を導出する。このとき、光造形装置100は、必要に応じて、スマートフォンカバー4000の表面4100の大きさや形状に応じて、3次元座標データDtを拡大したり、縮小したり、縦横比などを修正したりするなどの補正を行ってもよい。
次に、光造形装置100は、3次元座標データDt’に基づいて、光源部110の発光を制御する。光造形装置100は、さらに、光源部110から発せられた光の可動ミラー120による走査を制御する。光造形装置100は、必要に応じて、3次元座標データDt’に基づいて、光源部110から発せられた光の可動ミラー120による走査を制御してもよい。
可動ミラー120による光走査が終わると、光造形装置100は、感光性樹脂の処理が終了したことをユーザに通知する。ユーザは、その通知を確認したのち、必要に応じて、未硬化の感光性樹脂を、アルコール類(例えば、エタノール)でふき取り除去する。
造形物500の製作が、まだ、完了していない場合には、ユーザは、光造形装置100の所定の箇所に、スマートフォンカバー4000を挿入し直したのち、光造形装置100に対して感光性樹脂の処理を、再度、要求する。光造形装置100は、ユーザから、感光性樹脂の処理の指示が入力されると、上述の手順を、再度、実行する。
次に、本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる他の光造形装置について説明する。
(光造形装置200)
図3は、本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置200の概略構成の一例を表したものである。光造形装置200は、光造形装置100と同様、基材10の対象面St上に塗布された光硬化樹脂に対して露光を行う装置であり、光照射による硬化樹脂を利用して造形物500を形成する装置である。光造形装置200は、光造形装置100において、光源部170をさらに備えたものに相当する。
光造形装置200において、駆動部140は、制御部150からの制御信号に基づいて、光源部170を駆動するようになっている。制御部150は、駆動部140を介して、光源部170を制御するようになっている。光源部170は、駆動部140からの駆動信号に基づいて、拡散光を出力するようになっている。光源部170は、例えば、紫外光を出力するランプを含んでいる。紫外光を出力するランプとしては、例えば、365nm帯の光を出力可能な高圧水銀ランプが挙げられる。光源部170は、紫外光を出力する発光ダイオードを含んでいてもよい。紫外光を出力する発光ダイオードとしては、例えば、365nm帯の光を出力可能な発光ダイオード、または、405nm帯の光を出力可能な発光ダイオードが挙げられる。
光造形装置200は、3次元座標データDtを取得した後、光造形装置100と同様の動作を行う。光造形装置200は、さらに、ユーザから、感光性樹脂の、光源部170による処理の指示が入力されると、光源部170を発光させる。
(光造形装置300)
図4は、本技術の一実施形態に係るプロダクトの製造に用いられる光造形装置300の概略構成の一例を表したものである。光造形装置300は、光造形装置200と同様、基材10の対象面St上に塗布された光硬化樹脂に対して露光を行う装置であり、光照射による硬化樹脂を利用して造形物500を形成する装置である。光造形装置300は、光造形装置200において、光源部110、可動ミラー120、センサ部130および記憶部160が省略されたものに相当する。つまり、光造形装置300は、駆動部140、制御部150および光源部170を備えている。光造形装置300は、ユーザから、感光性樹脂の処理の指示が入力されると、光源部170を発光させる。
<2.第1の実施の形態>
次に、本技術の第1の実施形態に係るプロダクト1について説明する。
[構成]
図5は、本技術の第1の実施形態に係るプロダクト1の断面構成の一例を表したものである。プロダクト1は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物20とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物20が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物20の接触面Sとなっている。光造形物20は、接触面Sに接して設けられたベース層21と、ベース層21の上面に接して設けられたカラー層22とを有している。ベース層21は、カラー層22の下地としての役割や、カラー層22を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層22は、プロダクト1における装飾の役割を有している。ベース層21が、プロダクト1における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層21が、本技術の「ベース層」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
ベース層21は、互いに積層された第1ベース層23および第2ベース層24により構成されている。第1ベース層23が、本技術の「第1ベース層」の一具体例に相当する。第2ベース層24が、本技術の「第2ベース層」の一具体例に相当する。第1ベース層23は、基材10に接するのに適した位置に設けられており、基材10の表面(接触面S)に接して設けられている。第2ベース層24は、第1ベース層23の側面の一部が露出するように第1ベース層23に接して設けられている。第2ベース層24は、第1ベース層23の上面に接して設けられている。従って、プロダクト1において、第1ベース層23の側面が外部に露出している。
第1ベース層23は、第2ベース層24と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部21Aによって満たされている。第2ベース層24は、第1ベース層23と比べて、官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂部21Bによって満たされている。つまり、光造形物20は、第1硬化樹脂部21Aと、第2硬化樹脂部21Bとを有している。第1硬化樹脂部21Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第2硬化樹脂部21Bが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂部21Aは、接触面Sに接して設けられている。重合に寄与する官能基は、例えば、OH基(ヒドロキシル基)、COOH基(カルボキシル基)、およびNH2基(アミノ基)である。
第1硬化樹脂部21Aおよび第2硬化樹脂部21Bは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。第1硬化樹脂部21Aおよび第2硬化樹脂部21Bの原料として使用される紫外線硬化樹脂(樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。樹脂αは、例えば、重合性モノマー、重合性オリゴマー、光重合開始剤、増感剤および添加剤を含んで構成されている。樹脂αは、例えば、ラジカル重合型の樹脂である。樹脂αに含まれる重合性モノマーは、例えば、アクリレートモノマーである。樹脂αに含まれ得る重合性オリゴマーは、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、または、アクリルアクリレートである。樹脂αに含まれる光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、または、テオキサンントン系である。樹脂αに含まれ得る増感剤は、例えば、3級アミンである。樹脂αに含まれ得る添加剤は、例えば、重合禁止剤、各種フィラー(充填材)、レベリング剤、流動性調整剤、消泡剤、または、可塑剤である。
第1硬化樹脂部21Aおよび第2硬化樹脂部21Bは、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。第1硬化樹脂部21Aおよび第2硬化樹脂部21Bが色相を有している場合には、第1硬化樹脂部21Aおよび第2硬化樹脂部21Bは、添加剤として、染料、または、顔料を含んでいてもよい。
カラー層22は、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。カラー層22の原料として使用される紫外線硬化樹脂(樹脂β)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。樹脂βは、例えば、重合性モノマー、重合性オリゴマー、光重合開始剤、増感剤および添加剤を含んで構成されている。樹脂βは、例えば、ラジカル重合型の樹脂である。樹脂βに含まれる重合性モノマーは、例えば、アクリレートモノマーである。樹脂βに含まれ得る重合性オリゴマーは、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、または、アクリルアクリレートである。樹脂βに含まれる光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、または、テオキサンントン系である。樹脂βに含まれ得る増感剤は、例えば、3級アミンである。樹脂βに含まれ得る添加剤は、例えば、重合禁止剤、各種フィラー(充填材)、レベリング剤、流動性調整剤、消泡剤、または、可塑剤である。カラー層22は、造形物500における装飾の主要部に相当する。従って、カラー層22は、造形物500における装飾のための色相を有しており、添加剤として、染料、または、顔料を含んでいる。
[製造方法]
次に、光造形物20の製造方法について説明する。
図6は、光造形物20の製造に用いる樹脂(上述の樹脂α)の特性の一例を表したものである。樹脂αとして、例えば、図6の上段に示したように、405nm帯において感度が高く、365nm帯において405nm帯の感度よりも感度が低い紫外線硬化樹脂(樹脂A)が用いられ得る。また、樹脂αとして、例えば、図6の下段に示したように、365nm帯において感度が高く、405nm帯において365nm帯の感度よりも感度が低い紫外線硬化樹脂(樹脂B)が用いられ得る。
図7Aは、光造形物20の製造手順の一例を表したものである。光造形物20の製造には、光造形装置100、光造形装置200および光造形装置300のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS101)。365nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS102)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層23Aを形成する。第1硬化樹脂層23Aが、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂層23Aは、第1硬化樹脂部21Aと同一の材料で構成されている。
次に、第1硬化樹脂層23A全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)の光を照射する(ステップS103)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1硬化樹脂層23Aの上部を、第1硬化樹脂層23Aの下部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層24に変化させる。その結果、第1硬化樹脂層23Aのうち残った部分が、第1ベース層23となる。第2ベース層24が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層21(第2ベース層24)の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂C)を塗布する(ステップS104)。樹脂Cは、カラー層22の原料として使用される紫外線硬化樹脂である。次に、樹脂C全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Cの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS105)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物20が製造される。
図7Bは、光造形物20の製造手順の一例を表したものである。光造形物20の製造には、光造形装置100、光造形装置200および光造形装置300のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、405nm帯での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS201)。405nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂A全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)の光を照射する(ステップS202)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層23Bを形成する。第1硬化樹脂層23Bが、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂層23Bは、第1硬化樹脂部21Aと同一の材料で構成されている。
次に、第1硬化樹脂層23B全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS203)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1硬化樹脂層23Bの上部を、第1硬化樹脂層23Bの下部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層24に変化させる。その結果、第1硬化樹脂層23Bのうち残った部分が、第1ベース層23となる。第2ベース層24が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層21(第2ベース層24)の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)の光での感度の高い樹脂(樹脂D)を塗布する(ステップS204)。次に、樹脂D全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Dの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS205)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物20が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物20の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1ベース層23および第2ベース層24)が形成される。第1ベース層23は、第2ベース層24と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本実施の形態では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1ベース層23が基材10に接して形成され、さらに、第1ベース層23の側面が外部に露出する。これにより、第1ベース層23および第2ベース層24が基材10上に形成された後に、第1ベース層23を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物20を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
<3.第2の実施の形態>
次に、本技術の第2の実施形態に係るプロダクト2について説明する。
[構成]
図8は、本技術の第2の実施形態に係るプロダクト2の断面構成の一例を表したものである。プロダクト2は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物30とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物30が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物30の接触面Sとなっている。光造形物30は、接触面Sに接して設けられたベース層31と、ベース層31の上面に接して設けられたカラー層22とを有している。ベース層31は、カラー層22の下地としての役割や、カラー層22を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層22は、プロダクト2における装飾の役割を有している。ベース層31が、プロダクト2における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層31が、本技術の「ベース層」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
ベース層31は、互いに積層された第1ベース層33および第2ベース層34により構成されている。第1ベース層33が、本技術の「第1ベース層」の一具体例に相当する。第2ベース層34が、本技術の「第2ベース層」の一具体例に相当する。第1ベース層33は、基材10に接するのに適した位置に設けられており、基材10の表面(接触面S)に接して設けられている。第2ベース層34は、第1ベース層33の側面の一部が露出するように第1ベース層33に接して設けられている。第2ベース層34は、第1ベース層33の上面に接して設けられている。従って、プロダクト2において、第1ベース層33の側面が外部に露出している。
第1ベース層33は、第2ベース層34と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部31Aによって満たされている。第2ベース層34は、第1硬化樹脂部31Aと比べて、官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂部31Bによって満たされている。つまり、光造形物30は、互いに積層された第1硬化樹脂部31Aおよび第2硬化樹脂部31Bを有している。第1硬化樹脂部31Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第2硬化樹脂部31Bが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂部31Aは、接触面Sに接して設けられている。第2硬化樹脂部31Bは、第1硬化樹脂部31Aに接して設けられている。
第1硬化樹脂部31Aおよび第2硬化樹脂部31Bは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。第1硬化樹脂部31Aおよび第2硬化樹脂部31Bの原料として使用される紫外線硬化樹脂(上述の樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。第1硬化樹脂部31Aおよび第2硬化樹脂部31Bは、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。第1硬化樹脂部31Aおよび第2硬化樹脂部31Bが色相を有している場合には、樹脂αの添加剤として、染料、または、顔料が含まれている。
[製造方法]
次に、光造形物30の製造方法について説明する。
図9Aは、光造形物30の製造手順の一例を表したものである。光造形物30の製造には、光造形装置100、光造形装置200および光造形装置300のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS301)。365nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS302)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1ベース層33を形成する。第1ベース層33が、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、第1ベース層33の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS303)。405nm帯が、本技術の「第2波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第2樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂A全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS304)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1ベース層33と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層34を形成する。第2ベース層34が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層31(第2ベース層34)の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂C)を塗布する(ステップS305)。次に、樹脂C全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Cの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS306)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物30が製造される。
図9Bは、光造形物30の製造手順の一例を表したものである。光造形物30の製造には、光造形装置100、光造形装置200および光造形装置300のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、405nm帯での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS401)。405nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂A全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS402)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1ベース層33を形成する。第1ベース層33が、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、第1ベース層33の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS403)。365nm帯が、本技術の「第2波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第2樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS404)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1ベース層33と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層34を形成する。第2ベース層34が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層31(第2ベース層34)の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂D)を塗布する(ステップS405)。次に、樹脂D全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Dの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS406)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物30が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物30の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1ベース層33および第2ベース層34)が形成される。第1ベース層33は、第2ベース層34と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本実施の形態では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1ベース層33が基材10に接して形成され、さらに、第1ベース層33の側面が外部に露出する。これにより、第1ベース層33および第2ベース層34が基材10上に形成された後に、第1ベース層33を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物30を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
<4.第3の実施の形態>
次に、本技術の第3の実施形態に係るプロダクト3について説明する。
[構成]
図10Aは、本技術の第3の実施形態に係るプロダクト3の断面構成の一例を表したものである。図10Bは、図10AのA−A線での断面構成の一例を表したものである。プロダクト3は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物40とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物40が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物40の接触面Sとなっている。光造形物40は、接触面Sに接して設けられたベース層41と、ベース層41の上面に接して設けられたカラー層22とを有している。ベース層41は、カラー層22の下地としての役割や、カラー層22を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層22は、プロダクト3における装飾の役割を有している。ベース層41が、プロダクト3における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層41が、本技術の「ベース層」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
ベース層41は、互いに積層された第1ベース層43および第2ベース層44により構成されている。第1ベース層43が、本技術の「第1ベース層」の一具体例に相当する。第2ベース層44が、本技術の「第2ベース層」の一具体例に相当する。第1ベース層43は、基材10に接するのに適した位置に設けられており、基材10の表面(接触面S)に接して設けられている。第2ベース層44は、第1ベース層43の側面の一部が露出するように第1ベース層43に接して設けられている。第2ベース層44は、第1ベース層43の上面に接して設けられている。従って、プロダクト3において、第1ベース層43の側面が外部に露出している。
第1ベース層43は、第1硬化樹脂部43Aと、1または複数の第2硬化樹脂部43Bとにより満たされている。第1硬化樹脂部43Aは、接触面S(光造形物40の底面)から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。1または複数の第2硬化樹脂部43Bは、接触面S(光造形物40の底面)から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。第1硬化樹脂部43Aは、第2硬化樹脂部43Bと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな樹脂材料によって構成されている。第2硬化樹脂部43Bは、第1硬化樹脂部43Aと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな樹脂材料によって構成されている。第1硬化樹脂部43Aおよび第2硬化樹脂部43Bは、ともに、基材10に接するのに適した位置に設けられており、接触面Sに接して設けられている。第2ベース層44は、第3硬化樹脂部44Aにより満たされている。第3硬化樹脂部44Aは、第1硬化樹脂部43Aと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな樹脂材料によって構成されている。1または複数の第2硬化樹脂部43Bおよび第3硬化樹脂部44Aが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。
第1硬化樹脂部43A、第2硬化樹脂部43Bおよび第2ベース層44は、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。第1硬化樹脂部43A、第2硬化樹脂部43Bおよび第2ベース層44の原料として使用される紫外線硬化樹脂(上述の樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。第1硬化樹脂部43A、第2硬化樹脂部43Bおよび第2ベース層44は、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。第1硬化樹脂部43A、第2硬化樹脂部43Bおよび第2ベース層44が色相を有している場合には、樹脂αの添加剤として、染料、または、顔料が含まれている。
[製造方法]
次に、光造形物40の製造方法について説明する。
図11Aは、光造形物40の製造手順の一例を表したものである。光造形物40の製造には、光造形装置100および光造形装置200のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS501)。365nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂Bに、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)の光をパルス照射する(ステップS502)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部43Aと、官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂部43Bとを有する第1ベース層43を形成する。第1硬化樹脂部43Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第2硬化樹脂部43Bが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第1ベース層43が、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、第1ベース層43の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS503)。405nm帯が、本技術の「第2波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第2樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂A全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS504)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1ベース層43と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層44を形成する。このようにして、互いに積層された第1ベース層43および第2ベース層44を有するベース層41が形成される。第2ベース層44が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層41(第2ベース層44)の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂C)を塗布する(ステップS505)。次に、樹脂C全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Cの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS506)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物40が製造される。
図11Bは、光造形物40の製造手順の一例を表したものである。光造形物40の製造には、光造形装置100および光造形装置200のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、405nm帯での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS601)。405nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂Aに、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)の光をパルス照射する(ステップS602)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部43Aと、官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂部43Bとを有する第1ベース層43を形成する。第1硬化樹脂部43Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第2硬化樹脂部43Bが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第1ベース層43が、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、第1ベース層43の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS603)。365nm帯が、本技術の「第2波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第2樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS604)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1ベース層43と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2ベース層44を形成する。このようにして、互いに積層された第1ベース層43および第2ベース層44を有するベース層41が形成される。第2ベース層44が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、ベース層41(第2ベース層44)の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂D)を塗布する(ステップS605)。次に、樹脂D全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Dの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS606)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物40が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物40の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1硬化樹脂部43Aおよび第2硬化樹脂部43B)が形成される。第1硬化樹脂部43Aは、第2硬化樹脂部43Bと比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本実施の形態では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂部43Aが基材10に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂部43Aの側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂部43Aおよび第2硬化樹脂部43Bを有する第1ベース層43と、第2ベース層44とが基材10上に形成された後に、第1硬化樹脂部43Aを一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物40を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
<5.第4の実施の形態>
次に、本技術の第4の実施形態に係るプロダクト4について説明する。
[構成]
図12Aは、本技術の第4の実施形態に係るプロダクト4の断面構成の一例を表したものである。図12Bは、図12AのA−A線での断面構成の一例を表したものである。プロダクト4は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物50とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物50が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物50の接触面Sとなっている。光造形物50は、接触面Sに接して設けられたベース層51と、ベース層51の上面に接して設けられたカラー層22とを有している。ベース層51は、カラー層22の下地としての役割や、カラー層22を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層22は、プロダクト4における装飾の役割を有している。ベース層51が、プロダクト4における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層51が、本技術の「ベース層」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
ベース層51は、第1硬化樹脂部51Aと、1または複数の第2硬化樹脂部51Bとにより満たされている。第1硬化樹脂部51Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第2硬化樹脂部51Bが、本技術の「第2硬化樹脂部」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂部51Aは、接触面S(光造形物50の底面)から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。1または複数の第2硬化樹脂部51Bは、接触面S(光造形物50の底面)から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。第1硬化樹脂部51Aは、第2硬化樹脂部51Bと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな樹脂材料によって構成されている。第2硬化樹脂部51Bは、第1硬化樹脂部51Aと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな樹脂材料によって構成されている。
第1硬化樹脂部51Aは、基材10に接するのに適した位置に設けられており、接触面Sに接して設けられている。第2硬化樹脂部51Bは、第1硬化樹脂部51Aの側面の一部が露出するように第1硬化樹脂部51Aに接して設けられている。第2硬化樹脂部51Bは、基材10に接するのに適した位置に設けられており、接触面Sに接して設けられている。従って、プロダクト4において、第1硬化樹脂部51Aの側面が外部に露出している。
第1硬化樹脂部51Aよび第2硬化樹脂部51Bは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。第1硬化樹脂部51Aよび第2硬化樹脂部51Bの原料として使用される紫外線硬化樹脂(上述の樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。第1硬化樹脂部51Aよび第2硬化樹脂部51Bは、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。第1硬化樹脂部51Aよび第2硬化樹脂部51Bが色相を有している場合には、樹脂αの添加剤として、染料、または、顔料が含まれている。
なお、図13に示したように、1または複数の第2硬化樹脂部51Bの底部が、接触面Sから所定の距離だけ離間して配置されていてもよい。このとき、1または複数の第2硬化樹脂部51Bは、島状の形状、または、接触面S(光造形物50の底面)から離間した位置から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。
[製造方法]
次に、光造形物50の製造方法について説明する。
図14Aは、光造形物50の製造手順の一例を表したものである。光造形物50の製造には、光造形装置100および光造形装置200のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS701)。365nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS702)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層51Cを形成する。第1硬化樹脂層51Cが、本技術の「硬化樹脂層」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂層51Cは、第1硬化樹脂部51Aと同一の材料で構成されている。
次に、第1樹脂硬化層51Cに、第1樹脂硬化層51Cの感度波長帯(365nm帯)の光をパルス照射する(ステップS703)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1硬化樹脂層51Cのうち、第1硬化樹脂層51Cの側面の一部を除いた部分であって、かつ基材10の表面または基材10の表面から離間した位置から第1硬化樹脂層51Cの最表面まで延在する複数の柱状部分を、照射前の第1硬化樹脂層51Cと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな複数の第2硬化樹脂部51Bに変化させる。その結果、第1硬化樹脂層51Cのうち残った部分が、第1硬化樹脂部51Aとなる。このようにして、第1硬化樹脂部51Aおよび複数の第2硬化樹脂部51Bを有するベース層51が形成される。
次に、ベース層51の上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂C)を塗布する(ステップS704)。次に、樹脂C全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Cの感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS705)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物50が製造される。
図14Bは、光造形物50の製造手順の一例を表したものである。光造形物50の製造には、光造形装置100および光造形装置200のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、405nm帯での感度の高い樹脂(樹脂A)を塗布する(ステップS801)。405nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Aが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂A全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)の光を照射する(ステップS802)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層51Cを形成する。第1硬化樹脂層51Cが、本技術の「硬化樹脂層」の一具体例に相当する。第1硬化樹脂層51Cは、第1硬化樹脂部51Aと同一の材料で構成されている。
次に、第1硬化樹脂層51Cに、第1硬化樹脂層51Cの感度波長帯(405nm帯)の光をパルス照射する(ステップS803)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光を照射する。これにより、第1硬化樹脂層51Cのうち、第1硬化樹脂層51Cの側面の一部を除いた部分であって、かつ基材10の表面または基材10の表面から離間した位置から第1硬化樹脂層51Cの最表面まで延在する複数の柱状部分を、照射前の第1硬化樹脂層51Cと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな複数の第2硬化樹脂部51Bに変化させる。その結果、第1硬化樹脂層51Cのうち残った部分が、第1硬化樹脂部51Aとなる。このようにして、第1硬化樹脂部51Aおよび複数の第2硬化樹脂部51Bを有するベース層51が形成される。
次に、ベース層51の上面に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(365nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂D)を塗布する(ステップS804)。次に、樹脂D全体に、樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂Dの感度波長帯(365nm帯))の光を照射する(ステップS805)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物50が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物50の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(第1硬化樹脂部51Aおよび第2硬化樹脂部51B)が形成される。第1硬化樹脂部51Aは、第2硬化樹脂部51Bと比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本実施の形態では、一般的な除去液に対して溶けやすい第1硬化樹脂部51Aが基材10に接して形成され、さらに、第1硬化樹脂部51Aの側面が外部に露出する。これにより、第1硬化樹脂部51Aおよび第2硬化樹脂部51Bを有するベース層51が基材10上に形成された後に、第1硬化樹脂部51Aを一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物50を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
<6.第5の実施の形態>
次に、本技術の第5の実施形態に係るプロダクト5について説明する。
[構成]
図15は、本技術の第5の実施形態に係るプロダクト5の断面構成の一例を表したものである。プロダクト5は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物60とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物60が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物60の接触面Sとなっている。光造形物60は、接触面Sに接して設けられたベース層61と、ベース層61の上面に接して設けられたカラー層22とを有している。ベース層61は、カラー層22の下地としての役割や、カラー層22を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層22は、プロダクト5における装飾の役割を有している。ベース層61が、プロダクト5における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層61が、本技術の「複数の硬化樹脂部」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
ベース層61は、複数の硬化樹脂部61Aと、複数の硬化樹脂部61Aを含む層内に形成された空隙61Bとにより構成されている。従って、プロダクト5において、各硬化樹脂部61Aが空隙61Bを介して外部と連通している。複数の硬化樹脂部61Aは、基材10に接するのに適した位置に設けられており、接触面Sに接して設けられている。複数の硬化樹脂部61Aは、島状の形状、または、接触面S(光造形物50の底面)から厚さ方向に延在する柱状の形状となっている。カラー層22は、複数の硬化樹脂部61Aの間隙に空隙61Bが形成される態様で、複数の硬化樹脂部61Aに接して設けられている。硬化樹脂部61Aが、本技術の「硬化樹脂部」の一具体例に相当する。空隙61Bが、本技術の「空隙」の一具体例に相当する。カラー層22が、本技術の「カラー硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
複数の硬化樹脂部61Aは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。複数の硬化樹脂部61Aの原料として使用される紫外線硬化樹脂(上述の樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。複数の硬化樹脂部61Aは、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。複数の硬化樹脂部61Aが色相を有している場合には、樹脂αの添加剤として、染料、または、顔料が含まれている。この場合、樹脂αが、本技術の「カラー硬化樹脂材料」
の一具体例に相当する。
[製造方法]
次に、光造形物60の製造方法について説明する。
図16は、光造形物60の製造手順の一例を表したものである。光造形物60の製造には、光造形装置100および光造形装置200のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、405nm帯での感度の高い樹脂(樹脂A)、または365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS901)。樹脂Aまたは樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、基材10の表面に樹脂Aが塗布されている場合には樹脂Aの感度波長帯(405nm帯)の光を、基材10の表面に樹脂Bが塗布されている場合には樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)の光を照射する(ステップS902)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光を照射する。これにより、複数の硬化樹脂部61Aを形成する。その後、基材10表面の樹脂Aまたは樹脂Bのうち、未硬化部分を除去する(ステップS903)。このようにして、複数の島状または柱状の硬化樹脂部61Aを形成する。硬化樹脂部61Aが、本技術の「硬化樹脂部」の一具体例に相当する。
次に、複数の硬化樹脂部61Aを含む表面に、樹脂Cまたは樹脂Dを塗布する(ステップS904)。次に、樹脂Cを塗布した場合には、樹脂C全体に、樹脂Cの感度波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS905)。樹脂Dを塗布した場合には、樹脂D全体に、樹脂Dの感度波長帯(365nm帯)の光を照射する(ステップS905)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射することにより、カラー層22を形成する。このとき、複数の硬化樹脂部61Aの間隙に空隙61Bが形成される態様で、複数の硬化樹脂部61Aに接するカラー層22を形成する。このようにして、基材10上に光造形物60が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物60の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、基材10上に複数の硬化樹脂部61Aを形成することにより、基材10とカラー層22との間に空隙61Bが形成される。これにより、複数の硬化樹脂部61Aの間隙に形成された空隙61Bが除去液の通り道となるので、複数の硬化樹脂部61Aを一般的な除去液で容易に溶かすことができる。また、本実施の形態では、基材10とカラー層22との間に空隙61Bが設けられていない場合と比べて、カラー層22の、基材10への接触面積が小さい。本実施の形態では、そもそも、カラー層22が基材10に接触していないこともあり得る。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物60を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
<7.第6の実施の形態>
次に、本技術の第6の実施形態に係るプロダクト6について説明する。
[構成]
図17は、本技術の第6の実施形態に係るプロダクト6の断面構成の一例を表したものである。プロダクト6は、基材10と、基材10の表面に接して設けられた光造形物70とを備えている。基材10が、本技術の「基材」、「筐体」の一具体例に相当する。光造形物70が、本技術の「光造形物」の一具体例に相当する。基材10の表面が、光造形物70の接触面Sとなっている。光造形物70は、接触面Sに接して設けられたベース層71と、ベース層71の上面に接して設けられたカラー層72とを有している。ベース層71は、カラー層72の下地としての役割や、カラー層72を基材10から剥離させる際の剥離層としての役割を有している。カラー層72は、プロダクト6における装飾の役割を有している。ベース層71が、プロダクト6における装飾の役割を担ってもかまわない。ベース層71が、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。カラー層72が、本技術の、「1または複数の第2硬化樹脂部」、「1または複数のカラー硬化樹脂部」の一具体例に相当する。
ベース層71は、カラー層72と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな硬化樹脂部71Aによって満たされている。カラー層72は、硬化樹脂部71Aと比べて、官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きなカラー硬化樹脂部72Aによって満たされている。つまり、光造形物70は、互いに積層された硬化樹脂部71Aおよびカラー硬化樹脂部72Aを有している。なお、カラー層72が、例えば、島状の複数のカラー硬化樹脂部72Aによって構成されていてもよい。硬化樹脂部71Aが、本技術の「第1硬化樹脂部」の一具体例に相当する。1または複数のカラー硬化樹脂部72Aが、本技術の「1または複数の第2硬化樹脂部」、「1または複数のカラー硬化樹脂部」の一具体例に相当する。
硬化樹脂部71Aは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。硬化樹脂部71Aの原料として使用される紫外線硬化樹脂(上述の樹脂α)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。硬化樹脂部71Aは、無色透明であってもよいし、色相を有していてもよい。硬化樹脂部71Aが色相を有している場合には、樹脂αの添加剤として、染料、または、顔料が含まれている。
カラー硬化樹脂部72Aは、紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成された部材によって構成されている。カラー硬化樹脂部72Aの原料として使用される紫外線硬化樹脂(樹脂γ)は、少なくとも、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含んで構成されている。樹脂γは、例えば、重合性モノマー、重合性オリゴマー、光重合開始剤、増感剤および添加剤を含んで構成されている。樹脂γは、例えば、ラジカル重合型の樹脂である。樹脂γに含まれる重合性モノマーは、例えば、アクリレートモノマーである。樹脂γに含まれ得る重合性オリゴマーは、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、または、アクリルアクリレートである。樹脂γに含まれる光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、または、テオキサンントン系である。樹脂γに含まれ得る増感剤は、例えば、3級アミンである。樹脂γに含まれ得る添加剤は、例えば、重合禁止剤、各種フィラー(充填材)、レベリング剤、流動性調整剤、消泡剤、または、可塑剤である。カラー層72は、造形物500における装飾の主要部に相当する。従って、カラー層72は、造形物500における装飾のための色相を有しており、添加剤として、染料、または、顔料を含んでいる。
[製造方法]
次に、光造形物70の製造方法について説明する。
図18は、光造形物70の製造手順の一例を表したものである。光造形物70の製造には、光造形装置100、光造形装置200および光造形装置300のいずれかの装置が用いられる。まず、基材10の表面に、365nm帯での感度の高い樹脂(樹脂B)を塗布する(ステップS1001)。365nm帯が、本技術の「第1波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Bが、本技術の「第1樹脂」の一具体例に相当する。次に、樹脂B全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)の光を照射する(ステップS1002)。このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな硬化樹脂部71Aを形成する。硬化樹脂部71Aが、本技術の「第1硬化樹脂層」の一具体例に相当する。
次に、硬化樹脂部71Aの上面に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂(樹脂D)を塗布する(ステップS1003)。405nm帯が、本技術の「第2波長帯」の一具体例に相当する。樹脂Dが、カラー層72の原料として使用される紫外線硬化樹脂であり、本技術の「第2樹脂」の一具体例に相当する。このとき、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯であって、かつ、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)よりも高い波長帯(405nm帯)での感度の高い樹脂を樹脂Dとして選択することが好ましい。これは、樹脂Dの硬化に使用する光として、樹脂Dを通過して硬化樹脂部71Aに到達し難い低エネルギーの波長(長波長)を選択することにより、樹脂Dの硬化に使用する光によって硬化樹脂部71Aの硬化が過度に進行しないように制御することが容易だからである。
次に、樹脂D全体に、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)とは異なる波長帯(つまり、樹脂の感度波長帯(405nm帯))の光を照射する(ステップS1004)。このとき、樹脂Bの感度波長帯(365nm帯)よりも高い波長帯(405nm帯)の光を照射することが好ましい。また、このとき、光源部110からのレーザ光もしくはLED光、または光源部170からのランプ光もしくはLED光を照射する。これにより、硬化樹脂部71Aと比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きなカラー層72を形成する。カラー層72が、本技術の「第2硬化樹脂層」の一具体例に相当する。このようにして、基材10上に光造形物70が製造される。
[効果]
次に、本実施の形態の光造形物70の製造方法の効果について説明する。
本実施の形態では、官能基数およびポリマー重合度の互いに異なる2種類の硬化樹脂層(ベース層71およびカラー層72)が形成される。ベース層71は、カラー層72と比べて、一般的な除去液に対して溶けやすい。本実施の形態では、一般的な除去液に対して溶けやすいベース層71が基材10に接して形成され、さらに、ベース層71の側面が外部に露出する。これにより、ベース層71およびカラー層72が基材10上に形成された後に、ベース層71を一般的な除去液で容易に溶かすことができる。このように、本実施の形態では、基材10への密着性が、一般的な除去液で簡単に低減する。その結果、光造形物70を、専用の硬化樹脂を用いなくても、一般的な除去液で簡単に除去することができる。
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。
また、例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
基材に接するのに適した位置に設けられ、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部と、
前記第1硬化樹脂部の側面の一部が露出するように前記第1硬化樹脂部に接して設けられ、前記第1硬化樹脂部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな1または複数の第2硬化樹脂部と
を備えた
光造形物。
(2)
1または複数の前記第2硬化樹脂部も、前記基材に接するのに適した位置に設けられている
(1)に記載の光造形物。
(3)
互いに積層された第1ベース層および第2ベース層により構成されたベース層を有し、
前記第1ベース層は、前記第1硬化樹脂部によって満たされ、
前記第2ベース層は、前記第2硬化樹脂部によって満たされている
(1)に記載の光造形物。
(4)
互いに積層された第1ベース層および第2ベース層により構成されたベース層を有し、
前記第1ベース層は、前記第1硬化樹脂部の一部と、1または複数の前記第2硬化樹脂部とによって満たされ、
前記第2ベース層は、前記第2硬化樹脂部の一部によって満たされている
(2)に記載の光造形物。
(5)
当該光造形物の底面から厚さ方向に延在する柱状の前記第1硬化樹脂部と、当該光造形物の底面から厚さ方向に延在する柱状の1または複数の前記第2硬化樹脂部とによって満たされたベース層を有する
(2)に記載の光造形物。
(6)
当該光造形物の底面から厚さ方向に延在する柱状の前記第1硬化樹脂部と、当該光造形物の底面から離間した位置から厚さ方向に延在する柱状の1または複数の前記第2硬化樹脂部とによって満たされたベース層を有する
(1)に記載の光造形物。
(7)
前記ベース層の上面に接するカラー硬化樹脂層を備えた
(1)ないし(6)のいずれか一項に記載の光造形物。
(8)
1または複数の前記第2硬化樹脂部は、1または複数のカラー硬化樹脂部であり、
前記第1硬化樹脂部は、1または複数の前記第2硬化樹脂部と前記基材との間に設けられている
(1)に記載の光造形物。
(9)
基材に接するのに適した位置に設けられた複数の硬化樹脂部と、
複数の前記硬化樹脂部の間隙に空隙が形成される態様で、複数の前記硬化樹脂部に接し
て設けられたカラー硬化樹脂層と
を備えた
光造形物。
(10)
複数の前記硬化樹脂部が、カラー硬化樹脂材料によって構成されている
(9)に記載の光造形物。
(11)
筐体と、
前記筐体の表面に接して設けられ、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部と、
前記第1硬化樹脂部の側面の一部が露出するように前記第1硬化樹脂部に接して設けられ、前記第1硬化樹脂部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな1または複数の第2硬化樹脂部と
を備えた
プロダクト。
(12)
筐体と、
前記筐体の表面に接して設けられた複数の硬化樹脂部と、
複数の前記硬化樹脂部の間隙に空隙が形成される態様で、複数の前記硬化樹脂部に接して設けられたカラー硬化樹脂層と
を備えた
プロダクト。
(13)
基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成することと、
前記第1硬化樹脂層全体に、前記第1波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層の上部を、前記第1硬化樹脂層の下部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層に変化させることと
を含む
光造形物の製造方法。
(14)
基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成することと、
前記第1硬化樹脂層の上面に、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布することと、
前記第2樹脂全体に、前記第2波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成することと
を含む
光造形物の製造方法。
(15)
基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
前記第1樹脂に、前記第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部と、前記第1硬化樹脂部の側面の一部が露出するように前記第1硬化樹脂部に接する、前記第1硬化樹脂部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな1または複数の第2硬化樹脂部とを含む第1硬化樹脂層を形成することと、
前記第1硬化樹脂層の上面に、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布することと、
前記第2樹脂全体に、前記第2波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成することと
を含む
光造形物の製造方法。
(16)
基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな硬化樹脂層を形成することと、
前記硬化樹脂層に、前記第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、前記硬化樹脂層のうち、当該硬化樹脂層の側面の一部を除いた部分であって、かつ前記基材の表面または前記基材の表面から離間した位置から前記硬化樹脂層の最表面まで延在する複数の柱状部分を、照射前の前記硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな複数の硬化樹脂部に変化させることと
を含む
光造形物の製造方法。
(17)
基材の表面に、所定の波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
前記第1樹脂に、波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、複数の島状または柱状の硬化樹脂部を形成すること
複数の前記硬化樹脂部の間隙に空隙が形成される態様で、複数の前記硬化樹脂部に接するカラー硬化樹脂層を形成すること
を含む
光造形物の製造方法。
本出願は、日本国特許庁において2015年5月15日に出願された日本特許出願番号第2015−099922号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (5)

  1. 基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
    前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成することと、
    前記第1硬化樹脂層全体に、前記第1波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層の上部を、前記第1硬化樹脂層の下部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層に変化させることと
    を含む
    光造形物の製造方法。
  2. 基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
    前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂層を形成することと、
    前記第1硬化樹脂層の上面に、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布することと、
    前記第2樹脂全体に、前記第2波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成することと
    を含む
    光造形物の製造方法。
  3. 基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
    前記第1樹脂に、前記第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな第1硬化樹脂部と、前記第1硬化樹脂部の側面の一部が露出するように前記第1硬化樹脂部に接する、前記第1硬化樹脂部と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな1または複数の第2硬化樹脂部とを含む第1硬化樹脂層を形成することと、
    前記第1硬化樹脂層の上面に、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯での感度の高い第2樹脂を塗布することと、
    前記第2樹脂全体に、前記第2波長帯の光を照射することにより、前記第1硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな第2硬化樹脂層を形成することと
    を含む
    光造形物の製造方法。
  4. 基材の表面に、第1波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布することと、
    前記第1樹脂全体に、前記第1波長帯とは異なる波長帯の光を照射することにより、官能基数およびポリマー重合度の相対的に小さな硬化樹脂層を形成することと、
    前記硬化樹脂層に、前記第1波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、前記硬化樹脂層のうち、当該硬化樹脂層の側面の一部を除いた部分であって、かつ前記基材の表面または前記基材の表面から離間した位置から前記硬化樹脂層の最表面まで延在する複数の柱状部分を、照射前の前記硬化樹脂層と比べて官能基数およびポリマー重合度の相対的に大きな複数の硬化樹脂部に変化させることと
    を含む
    光造形物の製造方法。
  5. 基材の表面に、所定の波長帯での感度の高い第1樹脂を塗布すること
    前記第1樹脂に、前記所定の波長帯のレーザ光をパルス照射することにより、複数の島状または柱状の硬化樹脂部を形成すること
    複数の前記硬化樹脂部の間隙に空隙が形成される態様で、複数の前記硬化樹脂部に接するカラー硬化樹脂層を形成すること
    を含む
    光造形物の製造方法。
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