JP2006272917A - 光造形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の光造形方法により、所望の形状の立体モデルを精度良く形成することができる光造形方法を提供すること。
【解決手段】
光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して立体モデルを形成する光造形方法に関する。ここで、光硬化性樹脂液は一層の硬化樹脂層を形成する際に当該一層の硬化樹脂層を形成するための量を供給する。また、立体モデルの形成位置を囲む位置に、周壁を形成するが、この周壁には、貫通孔等の開口部を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して立体像を形成する光造形方法に関する。
光硬化造形方法(以下、「光造形方法」という。)では、造形しようとする立体モデルを複数の層にスライスして得られる断面群のデータに基づいて造形する。通常、最初に最下段の断面に相当する領域において、光硬化性樹脂液の液面に光線を照射する。すると光照射された液面部分の光硬化性樹脂液は光硬化し、立体モデルの一断面の硬化樹脂層が造形される。次いで、この硬化樹脂層の表面に未硬化状態の光硬化性樹脂液を所定の厚みでコートする。このとき、硬化樹脂層を所定の厚み分だけ、樹脂槽に満たされた光硬化性樹脂液に沈めてコートすることが一般的である。そして、この表面に所定パターンに沿ってレーザ光線走査を行ない、光照射したコート層部分を硬化させる。硬化した部分は、下部の硬化樹脂層に積層一体化される。以後、光照射工程で扱う断面を隣接する断面に切り替えながら、光照射と光硬化性樹脂液のコートを繰り返すことによって、所望の立体モデルを造形する(特許文献1および特許文献2参照)。
かかる従来の光造形方法では、光照射前のコート層は表面張力の影響により肩部において丸みが生じ、所望の形状を得ることができない等の問題があった。この問題を解決する技術が特許文献3に開示されている。特許文献3では、立体モデルの周囲に周壁を設ける光造形方法が提案されている。周壁を設けることによって、周壁上の光硬化性樹脂は肩部において丸みが生じるものの、その内側にある立体モデル部分では丸みが全く生じない。これにより、均一な厚みの光硬化性樹脂層を形成することができ、所望の形状を有する立体モデルを形成することが可能となる。
一方で、光硬化性樹脂層に光硬化性樹脂液に満たした状態で立体モデルを形成する方法は、立体モデルの形成を開始する際に、大量の光硬化性樹脂液を用意する必要があるため、コストアップに繋がるという問題点がある。
特開昭56−144478号公報 特開昭62−35966号公報 特開平03−224726号公報
本件出願の発明者は、必要量の光硬化性樹脂を造形テーブル上に塗布する光造形方法において、上述した特許文献3にて提案されたような周壁を設ける実験を行なったが、立体モデルを精度良く形成できないという問題が発生した。かかる問題点につき図8を用いて説明する。なお、この実験に用いた光造形装置は、図1に示したものである。図1の説明については、後に詳述する。図8は、光造形の様子を示す断面図であり、図8(a)は光硬化性樹脂を造形テーブル上に供給した状態を示し、同図(b)はディップした光硬化性樹脂をリコータによって引き伸ばした後を示す。
図8(a)に示されるように、光硬化性樹脂210は、造形テーブル204上に形成された周壁2092の外側に供給される。周壁2092は立体モデル2091と共に光硬化性樹脂210を硬化させて形成するものであり、立体モデル2091の周囲に途切れなく形成されている。リコータ206を図中の矢印の方向に移動させることによって、光硬化性樹脂210を引き伸ばす。図8(b)に示されるように、リコータ206が立体モデル2091及び周壁2092上を通過し、当該光硬化性樹脂210が立体モデル2091及び周壁2092上に光硬化性樹脂層が形成されるように引き伸ばした状態においては、当該光硬化性樹脂210は、一定の粘弾性を有するため、立体モデル2091の直上における光硬化性樹脂210の厚みが硬化樹脂層1層分の厚みよりも厚くなり、また、立体モデル2091及び周壁2092の直上における光硬化性樹脂210の厚みが均一にならないという現象が確認された。このような状態において光照射を行なうと、厚さが不均一な硬化樹脂層が形成され、結果として、所望の立体形状を得ることができなかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、所望の形状の立体モデルを精度良く形成することが可能な光造形方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる光造形方法は、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して立体モデルを形成する光造形方法であって、前記光硬化性樹脂液は一層の硬化樹脂層を形成する際に当該一層の硬化樹脂層を形成するための量を供給し、前記立体モデルの形成位置を囲む位置に、開口部を有する周壁を形成するものである。なお、開口部には、周壁の上面や下面(すなわち、天井面や底面)は、含まれない。光の照射は、投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより行うものであることが望ましい。
この光造形方法は、前記光の投影領域の面積が100mm以下の、いわゆるマイクロ光造形において好適である。また、前記硬化樹脂層の一層の厚さは10μm以下である光造形においても好適である。
また、前記光硬化性樹脂液は、前記周壁を形成する位置よりも外側に供給され、供給された光硬化性樹脂液はリコータにより少なくとも前記立体モデル及び前記周壁を覆う位置に引き伸ばされる場合に、効果が高い。
特に、前記周壁の開口部は、前記光硬化性樹脂液の供給位置側の壁に設けられていることが望ましい。
好適な実施の形態における周壁の開口部は、貫通孔であったり、周壁の最下面から最上面に亘って周壁の一部に壁を形成しないことによって設けたり、周壁の最上面から所定層数分の壁の一部を形成しないことによって設けるようにしてもよい。
また、前記周壁は、二重以上の壁によって、前記立体モデルの形成位置を囲うように形成されていることが望ましい。ここで、前記二重以上の壁を連結する連結壁をさらに備えることが好ましい。
さらに、前記周壁を構成する壁のそれぞれは、100μm以下の壁厚を有することが望ましい。
前記光硬化性樹脂液は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光によって硬化することが好ましい。
本発明の光造形方法により、所望の形状の立体モデルを精度良く形成することが可能な光造形方法を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
発明の実施の形態1.
図1を用いて、本発明にかかる光造形方法に使用される光硬化造形装置(以下、「光造形装置」という)の一例について説明する。光造形装置100は、光源1、ディジタルミラーデバイス(DMD)2、レンズ3、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6、制御部7、記憶部8を備えている。
光源1は、レーザ光線を発生させる。光源1には、例えば、405nmのレーザ光を発生させるレーザダイオード(LD)や紫外線(UV)ランプが用いられる。
ディジタルミラーデバイス(DMD)2は、テキサス・インスツルメンツ社によって開発されたデバイスであり、CMOS半導体上に独立して動くマイクロミラーが数十万〜数百万個、例えば、48万〜131万個敷き詰められている。かかるマイクロミラーは、静電界作用によって対角線を軸に約±10度、例えば、±12度程度傾けることが可能である。マイクロミラーは、各マイクロミラーのピッチの1辺の長さが約10μm、例えば、13.68μmの四角形の形状を有している。隣接するマイクロミラーの間隔は、例えば1μmである。本実施の形態1で用いたDMD2の全体は、40.8×31.8mmの四角形状を有し(うち、ミラー部は、14.0×10.5mmの四角形状を有する。)、1辺の長さが13.68μmのマイクロミラー786,432個により構成されている。当該DMD2は、光源1から出射されたレーザ光線を個々のマイクロミラーによって反射させ、制御部7によって所定の角度に制御されたマイクロミラーによって反射されたレーザ光のみレンズ3を介して造形テーブル4上の光硬化性樹脂9に照射する。DMD2によって反射されたレーザ光線がレンズ3を介して一度に照射される光硬化性樹脂9の領域を、投影領域という。一つの投影領域の露光を行った後、造形テーブル4を移動させ、隣接する投影領域に対して露光を行う。この繰り返しにより、投影領域を単位とする一括露光を繰り返し実行する。
レンズ3は、DMD2によって反射されたレーザ光線を光硬化性樹脂9上に導き、投影領域を形成する。レンズ3は、凸レンズを用いた集光レンズであってもよいし、凹レンズを用いてもよい。凹レンズを用いると、DSMの実サイズよりも大きな投影領域を得ることができる。本実施の形態1にかかるレンズ3は、集光レンズであって、入射光を約15倍縮小し、光硬化性樹脂9上に集光している。
造形テーブル4は、硬化させた樹脂を順次堆積させ、載置する平板状の台である。この造形テーブル4は、図示しない駆動機構、即ち移動機構によって、水平移動及び垂直移動が可能である。この駆動機構により、所望の範囲に亘って光造形を行なうことができる。
ディスペンサ5は、光硬化性樹脂10を収容し、予め定められた量の光硬化性樹脂10を所定位置に供給する。本発明において、ディスペンサとは、光硬化性樹脂10を一定量収容し、予め定められた量供給できる機能を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、シリンジとピストンの組み合わせであってもよいし、定量ポンプ等であってもよい。
リコータ6は、例えば、ブレード機構と移動機構を備え、光硬化性樹脂10を均一に塗布する。
制御部7は、制御データに応じて光源1、DMD2、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6を制御する。制御部7は、典型的には、コンピュータに所定のプログラムをインストールすることによって構成することができる。典型的なコンピュータの構成は、中央処理装置(CPU)とメモリとを含んでいる。CPUとメモリとは、バスを介して補助記憶装置としてのハードディスク装置などの外部記憶装置に接続される。この外部記憶装置が、制御部7の記憶部8として機能する。フレキシブルディスク装置、ハードディスク装置、CD−ROMドライブ等の記憶媒体駆動装置は、各種コントローラを介してバスに接続される。フレキシブルディスク装置等の記憶媒体駆動装置には、フレキシブルディスク等の可搬型記憶媒体が挿入される。記憶媒体にはオペレーティングシステムと協働してCPUなどに命令を与え、本実施形態を実施するための所定のコンピュータプログラムを記憶することができる。
記憶部8には、主として、造形しようとする立体モデルを複数の層にスライスして得られる断面群の造形データが格納されている。制御部7は、記憶部8に格納された造形データに基づいて、主としてDMD2における各マイクロミラーの角度制御、造形テーブル4の移動(即ち、立体モデルに対するレーザ光の照射範囲の位置)を制御し、立体モデルの造形を実行する。
コンピュータプログラムは、メモリにロードされることによって実行される。コンピュータプログラムは圧縮し、又、複数に分割して記憶媒体に記憶することができる。さらに、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えることができる。ユーザ・インターフェース・ハードウェアとしては、例えば、マウスなどの入力をするためのポインティング・デバイス、キーボード、あるいは視覚データをユーザに提示するためのディスプレイなどがある。
光硬化性樹脂10には、可視光及び可視光領域外の光によって硬化する樹脂を使用することができる。例えば、15μm以上(500mJ/cm)の硬化深度を有し、粘度が1500〜2500Pa・s(25℃)の405nm対応のアクリル系樹脂を用いることができる。
次に、本実施の形態1にかかる光造形装置100の光造形動作について説明する。まず、ディスペンサ5に未硬化状態の光硬化性樹脂10を収容する。造形テーブル4は初期位置にある。ディスペンサ5は、収容された光硬化性樹脂10を所定量だけ造形テーブル4上に供給する。リコータ6は、光硬化性樹脂10を引き伸ばすようにして掃引し、硬化させる一層分のコート層を形成する。
光源1から出射したレーザ光線は、DMD2に入射する。DMD2は制御部7によって制御され、レーザ光線を光硬化性樹脂10に照射する部分に対応したマイクロミラーの角度を調整する。これにより、そのマイクロミラーを反射したレーザ光線が集光レンズ3を介して光硬化性樹脂10に照射され、その他のマイクロミラーを反射したレーザ光線は光硬化性樹脂10に照射されない。光硬化性樹脂10へのレーザ光線の照射は例えば0.4秒間行なわれる。このとき、光硬化性樹脂10への投影領域は例えば、1.3×1.8mm程度であり、0.6×0.9mm程度まで縮小することもできる。投影領域の面積は、通常、通常、100mm以下であることが望ましい。このため、一つの投影領域のサイズよりも大きい立体モデルを形成する場合には、レーザ光線の照射位置を移動させて照射させる必要がある。例えば、図2に示されるように、光造形の最大サイズ(X×Y)とすると、これを複数の投影領域(x×y)に分割し、それぞれを1ショットずつレーザ光線の照射を実行していく。光造形の最大サイズは、例えば、X=150mm、Y=150mmであり、高さが50mmである。投影領域のサイズは、例えば、x=1.8mm、y=1.3mmである。このようにして、投影領域を走査しながらレーザ光線の照射を実行することによって、光硬化性樹脂10が硬化し、第1層目の硬化樹脂層が形成される。1層分の積層ピッチ、すなわち、硬化樹脂層1層の厚み、は、例えば、5〜10μmである。
このとき、本実施の形態1では、所望形状の立体モデルの1層分のみならず、その周囲に周壁の1層分を同時に形成する。この周壁の構造については、後に詳述する。
続いて、同様の工程で所望形状の立体モデル及び周壁の2層目を同時形成する。具体的には、1層目として形成された周壁の外側にディスペンサ5より供給された光硬化性樹脂10をリコータ6によって周壁及び立体モデルを越えて引き伸ばされるように均一厚さに塗布する。そして、レーザ光線を照射することにより、第2層目の硬化樹脂層を第1層目の硬化樹脂層の上に形成する。以下同様にして第3層目以降の硬化樹脂層を順次堆積させる。そして、最終層の堆積が終了すると、造形テーブル4上に形成された造形物を取り出す。造形物は、表面に付着した光硬化性樹脂液を洗浄その他の方法で除去し、必要に応じて加熱して、硬化を更に進行させることができる。
続いて、本実施の形態1にかかる光造形方法によって形成する周壁の構造について、図3を用いて説明する。図3(a)は、造形テーブル上に形成された光硬化性樹脂層を観察した上面図であり、図3(b)は、図3(a)のX−X'断面の断面図であり、図3(c)は光硬化性樹脂10が塗布された状態を示す断面図である。
図3(a)に示されるように、立体モデル91の周囲には、周壁92が設けられている。周壁92は、立体モデル91と同様にして、一層ずつレーザ光線が照射された光硬化性樹脂10の硬化樹脂層により形成される。
周壁92は、開口部93が形成されている。この例では、4つの壁により四角形状に形成された周壁92の一つの壁の中央部分に貫通孔が形成されることによって開口部93が形成されている。本実施の形態1においては、開口部93が設けられた壁は、ディスペンサ5によって光硬化性樹脂10が供給される位置側にある。即ち、立体モデル91と当該光硬化性樹脂10の供給位置の間に位置する壁に、開口部93が形成されている。従って、当該光硬化性樹脂10をリコータ6によって塗布すると、周壁92の上方のみならず、当該開口部93を通って引き伸ばされることになる。なお、図3(b)及び(c)では、作図の都合上、貫通孔である開口部93の厚みが、硬化樹脂層2層分として表現されているが、開口部93を介した光硬化性樹脂10の流動性を確保するため、貫通孔の大きさは、例えば、50×50μm〜100×100μm程度であることが好ましい。また、貫通孔である開口部93の形状は、特に限定されず、四角形の他、丸形等であってもよい。
また、リコータ6による塗布が完了した状態において、当該開口部93を介して周壁92の内側と外側とで未硬化状態の光硬化性樹脂10が移動することができる。それ故、周壁92の内側と外側とでより早く高さを同じにすることができる。これに伴い、硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができるので、所望形状の立体モデルを形成することが可能となる。
尚、この例では、開口部93は、周壁92の一つの壁にのみ設けたが、その他の壁にも設けるようにしてもよい。また、立体モデル91と当該光硬化性樹脂10の供給位置の間に位置する周壁92に、開口部93を形成したが、それ以外の壁にのみ形成することも可能である。
従来技術の1層分の積層ピッチが、典型的には50〜100μm程度であるのに対して、本発明の1層分の積層ピッチは、例えば、5〜10μmの薄層であるので、光硬化性樹脂の有する一定の粘弾性も相まって、周壁の内側の光硬化性樹脂が開口部から流失してしまうことなく、立体モデルの硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができる。
発明の実施の形態2.
本発明の異なる態様を図4を用いて説明する。発明の実施の形態1では、開口部93を周壁92に貫通孔を形成することにより設けたが、発明の実施の形態2では、周壁92の一部分に壁を設けないことによって開口部93を形成している。図4(a)は、造形テーブル上の光硬化性樹脂層を観察した上面図であり、図4(b)は、正面図である。
図4に示されるように、周壁92の4つの壁のうち、立体モデル91と当該光硬化性樹脂10の供給位置の間に位置する壁に、全く壁が形成されていない領域が設けられている。即ち、周壁92の最下面から最上面に亘って周壁の一部に壁を形成しないことによって開口部93を設けている。従って、当該光硬化性樹脂10をリコータ6によって塗布すると、周壁92の上方のみならず、当該開口部93を通って引き伸ばされることになる。
また、リコータ6による塗布が完了した状態において、当該開口部93を介して周壁92の内側と外側とで未硬化状態の光硬化性樹脂10が移動することができる。それ故、周壁92の内側と外側とでより早く高さを同じにすることができる。これに伴い、硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができるので、所望形状の立体モデルを形成することが可能となる。
発明の実施の形態3.
本発明のさらに異なる態様を図5を用いて説明する。発明の実施の形態2では、周壁92の4つの壁のうち1つの壁の一部分に壁を設けないことによって開口部93を設けていたが、発明の実施の形態3では、4つの壁全てについてその一部に壁を設けないことによって開口部93を形成した。このように、開口部は、周壁の複数個所に設けてもよい。図5(a)は、造形テーブル上の光硬化性樹脂層を観察した上面図であり、図5(b)は、正面図である。
図5に示されるように、周壁92の4つの壁に、全く壁が形成されていない領域が設けられている。従って、当該光硬化性樹脂10をリコータ6によって塗布すると、周壁92の上方のみならず、当該開口部93を通って引き伸ばされることになる。
また、リコータ6による塗布が完了した状態において、当該開口部93を介して周壁92の内側と外側とで未硬化状態の光硬化性樹脂10が移動することができる。それ故、周壁92の内側と外側とでより早く高さを同じにすることができる。これに伴い、硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができるので、所望形状の立体モデルを形成することが可能となる。特に、本実施の形態3では開口部93を多く設けたため、コート層をより均一の厚さに調整できる。
発明の実施の形態4.
本発明のさらに異なる態様を図6を用いて説明する。発明の実施の形態3では、周壁92の壁の一部に全く壁を設けないことによって開口部93を形成したが、本実施の形態4では、途中までは均一の高さの壁を設け、それ以降は一部にのみ壁が形成されるようにした。図6(a)は、造形テーブル上の光硬化性樹脂層を観察した上面図であり、図6(b)は、正面図である。
図6に示されるように、周壁92を構成する硬化樹脂層のうち、3段目までは途切れなく均一の高さの壁を形成し、それ以降は一部にのみ壁が形成されるようにしている。即ち、4段目以降は、断続的に複数の壁が形成されて、その壁の間に開口部93が設けられている。従って、当該光硬化性樹脂10をリコータ6によって塗布すると、周壁92の上方のみならず、当該開口部93を通って引き伸ばされることになる。
また、リコータ6による塗布が完了した状態において、当該開口部93を介して周壁92の内側と外側とで未硬化状態の光硬化性樹脂10が移動することができる。それ故、周壁92の内側と外側とでより早く高さを同じにすることができる。これに伴い、硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができるので、所望形状の立体モデルを形成することが可能となる。
発明の実施の形態5.
本発明のさらに異なる態様を図7を用いて説明する。発明の実施の形態1〜4では、周壁92は一重の壁であったが、発明の実施の形態5では、2重以上の複数の壁によって形成した。図7(a)は、造形テーブル上に形成された光硬化性樹脂層を観察した上面図であり、図7(b)は、図7(a)のX3−X3'断面の断面図である。
図7に示されるように、本実施の形態にかかる光造形方法により形成される周壁92は、3重の壁921、壁922、壁923とそれらを連結する壁924によって構成されている。外側から壁921、壁922、壁923が形成され、壁922の端部において壁921と一体化されている。また、壁924と壁921、壁922、壁923とがそれぞれ一体化されている。
このように、本実施の形態5においては、周壁92が多重化されているため、リコータ6によって光硬化性樹脂10を塗布した場合にも破壊されにくい。このとき、単に周壁92の壁厚を厚くすることも考えられるが、壁厚を厚くすると、周壁92を形成する硬化樹脂層の上面に光硬化性樹脂10が厚く塗布されやすくなり、コート層が不均一となる。従って、周壁92の壁厚は薄くしつつ、その強度を保つため、周壁92を多重化している。特に、多重化した周壁92を連結する壁924を設けることにより、強度を高めることが可能となる。各周壁の壁厚は、例えば、50μmとすることができる。並行する周壁と周壁との間隔は、例えば、200μmとすることができる。
多重化した周壁92を設ける場合には、周壁92相互により囲まれた閉領域が形成されて堰形状となることを避けるため、周壁92の一部に別途開口部94を設けることが望ましい。壁921及び壁923に開口部94を設けることにより、堰形状となることを避けることができる。ただし、ここでいう開口部94とは、開口部93とは異なり、上記目的のために設けられる。
また、別の態様として、壁921、壁922、壁923のいずれにも開口部94を設けることもできる。このような態様とすることにより、周壁92の内側と外側が、これらの開口部94を通じてつながることとなるため、これらの開口部94は、全体として、開口部93に該当することとなる。
また、周壁92のうち、立体モデル91と当該光硬化性樹脂10の供給位置の間に位置する壁に、全く壁が形成されていない領域が2箇所設けられている。従って、当該光硬化性樹脂10をリコータ6によって塗布すると、周壁92の上方のみならず、当該開口部93を通って引き伸ばされることになる。
また、リコータ6による塗布が完了した状態において、当該開口部93を介して周壁92の内側と外側とで未硬化状態の光硬化性樹脂10が移動することができる。それ故、周壁92の内側と外側とでより早く高さを同じにすることができる。これに伴い、硬化樹脂層上のコート層も均一の厚さに調整することができるので、所望形状の立体モデルを形成することが可能となる。
尚、本例における壁924は、壁921、922、923を連結するものであるが、連結するものでなくとも任意の1つの壁に対して交差し一体化されていればその壁を安定化させることができる。
その他の実施の形態.
上述の各発明の実施の形態では、周壁は四角形状を有していたが、これに限らず、三角形状、五角形上等の多角形状であってもよく、一部又は全部が円弧状であってもよい。特に周壁を正円とすることで周壁に加わる応力を分散できる。
発明の実施の形態1にかかる光造形装置の概略構成を示す図である。 発明の実施の形態1にかかる光造形装置によるレーザ光の照射領域を説明するための図である。 発明の実施の形態1にかかる光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。 発明の実施の形態2にかかる光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。 発明の実施の形態3にかかる光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。 発明の実施の形態4にかかる光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。 発明の実施の形態5にかかる光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。 従来の光造形装置に形成した立体モデル及び周壁の上面図、断面図である。
符号の説明
1 光源
2 DMD
3 集光レンズ
4 造形テーブル
5 ディスペンサ
6 リコータ
7 制御部
8 記憶部
9 光硬化性樹脂
10 光硬化性樹脂
91 立体モデル
92 周壁
93 開口部
94 開口部
100 光造形装置

Claims (13)

  1. 光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して立体モデルを形成する光造形方法であって、
    前記立体モデルの形成位置を囲む位置に、前記硬化樹脂からなる周壁を形成し、該周壁は開口部を有する、光造形方法。
  2. 前記光の照射は、投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより行うものである、請求項1に記載の光造形方法。
  3. 前記光の投影領域の面積は、100mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の光造形方法。
  4. 前記硬化樹脂層の一層の厚さは10μm以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光造形方法。
  5. 前記光硬化性樹脂液は、ディスペンサにより、前記周壁を形成する位置よりも外側に供給され、
    供給された光硬化性樹脂液はリコータにより少なくとも前記立体モデル及び前記周壁を覆う位置に引き伸ばされることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の光造形方法。
  6. 前記周壁の開口部は、前記光硬化性樹脂液の供給位置側の壁に設けられていることを特徴とする請求項5記載の光造形方法。
  7. 前記周壁の開口部は、貫通孔であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の光造形方法。
  8. 前記周壁の開口部は、周壁の最下面から最上面に亘って周壁の一部に壁を形成しないことによって設けることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の光造形方法。
  9. 前記周壁の開口部は、周壁の最上面から所定層数分の壁の一部を形成しないことによって設けることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の光造形方法。
  10. 前記周壁は、二重以上の壁によって、前記立体モデルの形成位置を囲うように形成されていることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の光造形方法。
  11. 前記二重以上の壁を連結する連結壁をさらに備えたことを特徴とする請求項10記載の光造形方法。
  12. 前記周壁を構成する壁のそれぞれは、100μm以下の壁厚を有することを特徴とする請求項10又は11記載の光造形方法。
  13. 前記光硬化性樹脂液は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光によって硬化することを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載の光造形方法。
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