JP6753291B2 - 永久磁石同期電動機の制御装置、および回転子の初期位置推定のための制御方法 - Google Patents

永久磁石同期電動機の制御装置、および回転子の初期位置推定のための制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石同期電動機の制御装置、および回転子の初期位置推定のための制御方法に関する。
一般に、永久磁石同期電動機(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)は、捲線(電機子捲線)を有する固定子と永久磁石を用いた回転子とを有し、捲線に交流電流を流して回転磁界を発生させる。これにより、回転子は回転磁界に同期して回転する。
近年、センサレス型の永久磁石同期電動機が広く用いられている。センサレス型は、磁極位置を検出するための磁気センサやエンコーダを有していない。このため、センサレス型の永久磁石同期電動機の駆動には、回転中に捲線に発生する誘起電圧により流れる電流に基づいて回転子の磁極位置および回転速度を推定する方法が用いられる。
また、センサレス型の永久磁石同期電動機が停止しているときに回転子の磁極位置を推定するいわゆる初期位置推定の手法として、インダクティブセンシングと呼ばれる方法がある。この方法は、磁極位置によって捲線のインダクタンスが微妙に変化する性質を利用する方法であって、特許文献1に記載されるように、各相の励磁を順に行うように捲線に電圧を印加し、各相の励磁において捲線に流れる電流のピーク振幅値を比較することにより磁極位置を推定するものである。
初期位置推定を行うことにより、その後に回転子を回転させる際に、回転子の磁極位置に応じて適切に固定子を励磁することができる。
特開昭63−069489号公報
インダクティブセンシングによる初期位置推定では、電気角で360度(2π)の角度位置範囲を複数の区画に区分して区画ごとに磁界を発生させるよう捲線に電圧を印加する。印加は間隔をあけて複数回行い、印加ごとに捲線に流れる電流を測定する。そして、複数回の測定の結果に基づいて磁極位置を推定する。例えば、電流値が最も大きい区画の位置を磁極位置と推定する。
推定の精度を高くするには、角度位置範囲を細かく区分しなければならない。しかし、細かく区分すると、電圧の印加の回数が増えて推定に要する時間が長くなる、という問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、停止状態の回転子の磁極位置を所定の精度で推定することができかつ推定に要する時間を従来よりも短くすることのできる制御装置および初期位置推定のための制御方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る制御装置は、電機子に流れる電流による回転磁界によって永久磁石を用いた回転子が回転するセンサレス型の永久磁石同期電動機の制御装置であって、前記電機子に電圧を印加して前記回転子を駆動する駆動部と、停止状態の前記回転子の磁極位置である初期位置を推定する初期位置推定部と、前記駆動部を制御する制御部と、を有し、前記初期位置推定部は、前記初期位置を探索するための磁界ベクトルを生じさせるパルス電圧を、対象範囲を区分した複数の探索区画のそれぞれに印加するよう前記制御部に指示し、前記パルス電圧の印加によって前記電機子に最も多くの電流が流れた探索区画を次の対象範囲とするよう対象範囲の絞り込みを行って、初期位置を推定する。
本発明の実施形態に係る制御方法は、センサレス型の永久磁石同期電動機における回転子の初期位置推定のための制御方法であって、前記初期位置を探索するための磁界ベクトルを生じさせるパルス電圧を、電機子における探索を行う角度位置範囲である対象範囲を区分した複数の探索区画のそれぞれに印加する処理と、前記パルス電圧の印加によって前記電機子に最も多くの電流が流れた探索区画を次の対象範囲とするよう対象範囲の絞り込む処理とを繰り返して、初期位置を推定する。
本発明によると、停止状態の回転子の磁極位置を所定の精度で推定することができかつ推定に要する時間を従来よりも短くすることができる。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置を備えた画像形成装置の構成の概要を示す図である。 ブラシレスモータの構成を模式的に示す図である。 ブラシレスモータのd−q軸モデルを示す図である。 モータ制御装置の機能的構成の一例を示す図である。 モータ制御装置におけるモータ駆動部および電流検出部の構成の例を示す図である。 全探索による初期位置推定の概要を示す図である。 全探索による初期位置推定において電機子に流れる電流の測定結果の例を示す図である。 二分探索による初期位置推定の第1例の概要を示す図である。 対象範囲のデフォルトの区分による探索が可能な場合の例を示す図である。 探索が可能でない場合における対象範囲の角度位置の変更の例を示す図である。 パルス電圧を印加したときの電流の定量化の例を示す図である。 磁界ベクトルの向きを設定するためのテーブルの例を示す図である。 二分探索における磁界ベクトル85と回転子32の位置関係の例を示す図である。 二分探索による初期位置推定の第2例の概要を示す図である。 パルス電圧の印加および電流の測定のタイミングの例を示す図である。 磁界ベクトルの向きを設定するためのテーブルの例を示す図である。 モータ制御装置における処理の流れの概要を示す図である。 初期位置推定処理の流れの例を示す図である。 対象範囲の分割数とパルス電圧の印加回数との関係を示す図である。
図1には本発明の一実施形態に係るモータ制御装置21を備えた画像形成装置1の構成の概要が、図2にはブラシレスモータ3,3bの構成が模式的に示されている。
図1において、画像形成装置1は、電子写真式のプリンタエンジン1Aを備えたカラープリンタである。プリンタエンジン1Aは4個のイメージングステーション11,12,13,14を有しており、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナー像を並行して形成する。イメージングステーション11,12,13,14のそれぞれは、筒状の感光体、帯電チャージャ、現像器、クリーナ、および露光用の光源などを有している。
4色のトナー像は中間転写ベルト16に一次転写され、用紙カセット10から給紙ローラ15Aによって引き出されてレジストローラ15Bを経て搬送されてきた用紙9に二次転写される。二次転写の後、用紙9は定着器17の内部を通って上部の排紙トレイ18へ送り出される。定着器17を通過するとき、加熱および加圧によってトナー像が用紙9に定着する。
画像形成装置1は、定着器17、中間転写ベルト16、給紙ローラ15A、レジストローラ15B、感光体、および現像器のローラなどの回転体を回転させる駆動源として、ブラシレスモータ3を含む複数のブラシレスモータを用いる。つまり、プリンタエンジン1Aは、これらのブラシレスモータにより回転駆動される回転体を用いて用紙9を搬送したり当該用紙9に画像を形成したりする。
ブラシレスモータ3は、例えば用紙カセット10の近傍に配置されて、給紙ローラ15Aを回転駆動する。このブラシレスモータ3は、モータ制御装置21により制御される。
図2において、ブラシレスモータ3,3bは、センサレス型の永久磁石同期電動機(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)である。
図2(A)に示すブラシレスモータ3は、回転磁界を発生させる電機子としての固定子31と、永久磁石を用いたインナー式の回転子32とを備えている。固定子31は、120°間隔で配置されたU相、V相、W相のコア36,37,38、およびY結線された3つの捲線(コイル)33,34,35を有している。U相、V相およびW相の3相交流電流を捲線33〜35に流してコア36,37,38を順に励磁することによって回転磁界が生じる。回転子32は、この回転磁界に同期して回転する。
このようなブラシレスモータ3に代えて、図2(B)に示すブラシレスモータ3bを画像形成装置1に実装することができる。ブラシレスモータ3bは、回転磁界を発生させる固定子31bと、永久磁石を用いたアウター式の回転子32bとを備えている。固定子31bは、120°間隔で配置されたU相、V相、W相のコア36b,37b,38b、およびY結線された3つの捲線33b,34b,35bを有している。ブラシレスモータ3bもブラシレスモータ3と同様に回転磁界に同期して回転する。
図2に示す例では回転子32,32bの磁極数は2である。ただし、回転子32,32bの磁極数は2に限らず、4または6以上であってもよい。また、固定子31,31bのスロット数は3に限らない。いずれにしても、ブラシレスモータ3,3bに対して、d−q軸座標系を基本とした制御モデルを用いて磁極位置および回転速度の推定を行うベクトル制御(センサレスベクトル制御)が、モータ制御装置21により行われる。
なお、以下において、回転子32のS極およびN極のうちの黒丸で示すN極の回転角度位置を、回転子32の「磁極位置PS」ということがある。また、回転子32の回転中心から磁極位置PSへ向かう方向を「磁極方向」ということがある。
図3にはブラシレスモータ3のd−q軸モデルが示されている。ブラシレスモータ3のベクトル制御では、ブラシレスモータ3の捲線33〜35に流れる3相の交流電流を、回転子32である永久磁石と同期して回転している2相の捲線に流す直流電流に変換して制御を簡単化する。
永久磁石の磁束方向(N極の方向)をd軸とし、d軸から電気角でπ/2[rad](90°)進んだ方向をq軸とする。d軸およびq軸はモデル軸である。U相の捲線33を基準とし、これに対するd軸の進み角をθと定義する。この角度θは、U相の捲線33に対する磁極の角度位置(磁極位置PS)を示す。d−q座標系は、U相の捲線33を基準としてこれより角度θだけ進んだ位置にある。
ブラシレスモータ3は回転子32の角度位置(磁極位置)を検出する位置センサを有していないので、モータ制御装置21において回転子32の磁極位置PSを推定する必要がある。その推定した磁極位置を示す推定角度θmに対応してγ軸を定め、γ軸よりも電気角でπ/2進んだ位置をδ軸に定める。γ−δ座標系は、U相の捲線33を基準としてこれより推定角度θmだけ進んだ位置にある。角度θに対する推定角度θmの遅れ量を、Δθと定義する。遅れ量Δθが零のときは、γ−δ座標系はd−q座標系と一致する。
図4にはモータ制御装置21の機能的構成の一例が、図5にはモータ制御装置21におけるモータ駆動部26および電流検出部27の構成の例が、それぞれ示されている。また、図6には全探索による初期位置推定の処理の概要が、図7には全探索による初期位置推定において電機子に流れる電流の測定結果の例が、それぞれ示されている。
図4に示すように、モータ制御装置21は、ベクトル制御部23、速度・位置推定部24、初期位置推定部25、モータ駆動部26、および電流検出部27などを有している。
モータ駆動部26は、ブラシレスモータ3の捲線33〜35に電流を流して回転子32を駆動するインバータ回路である。図5のように、モータ駆動部26は、3つのデュアル素子261,262,263、およびプリドライブ回路265などを有する。
各デュアル素子261〜263は、特性の揃った2つのトランジスタ(例えば、電界効果トランジスタ:FET)を直列接続してパッケージに収めた回路部品である。
デュアル素子261〜263によって、直流電源ライン211から接地ラインへ捲線33〜35を介して流れる電流Iが制御される。詳しくは、デュアル素子261のトランジスタQ1,Q2によって、捲線33を流れる電流Iuが制御され、デュアル素子262のトランジスタQ3,Q4によって、捲線34を流れる電流Ivが制御される。そして、デュアル素子263のトランジスタQ5,Q6によって、捲線35を流れる電流Iwが制御される。
図5において、プリドライブ回路265は、ベクトル制御部23から入力される制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−を、各トランジスタQ1〜Q6に適した電圧レベルに変換する。変換後の制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−が、トランジスタQ1〜Q6の制御端子(ゲート)に入力される。
電流検出部27は、U相電流検出部271およびV相電流検出部272を有し、捲線33,34に流れる電流Iu,Ivを検出する。Iu+Iv+Iw=0であるので、検出した電流Iu,Ivの値から計算によって電流Iwを求めることができる。
U相電流検出部271およびV相電流検出部272は、電流Iu,Ivの流路に挿入されているシャント抵抗による電圧降下を増幅してA/D変換し、電流Iu,Ivの検出値として出力する。すなわち、2シャント方式の検出を行う。シャント抵抗の抵抗値は1/10Ωオーダーの小さい値である。
なお、モータ駆動部26と電流検出部27とを一体化した回路部品を用いてモータ制御装置21を構成することができる。
図4に戻って、ベクトル制御部23は、上位制御部20からの速度指令S1が示す速度指令値ω*に応じて、モータ駆動部26を制御する。上位制御部20は、画像形成装置1の全体の制御を受け持つコントローラであり、画像形成装置1をウォームアップするとき、プリントジョブを実行するとき、節電モードに移行するときなどに速度指令S1を発する。回転駆動の開始(起動)を指令する場合に、上位制御部20は、起動指令S1aを含む速度指令S1をベクトル制御部23に与える。つまり、この場合の速度指令S1は、起動指令S1aとなる。その後、所定の運転パターンに従って加速するよう速度指令値ω*を増大させる。
ベクトル制御部23は、起動指令S1aが入力されると、後に述べる初期位置を推定するためのパルス電圧を電機子の捲線33〜35に印加するようモータ駆動部26を制御する。その後に、初期位置推定部25により推定された初期位置から回転する回転磁界が生成されるようモータ駆動部26を制御する。
ベクトル制御部23は、速度制御部41、電流制御部42、出力座標変換部43、PWM変換部44、および入力座標変換部45を有する。これらの各部により、次のようにブラシレスモータ3のベクトル制御のための処理が行われる。
速度制御部41は、上位制御部20からの速度指令値ω*と速度・位置推定部24からの速度推定値ωmとに基づいて、速度推定値ωmが速度指令値ω*に近づくようにγ−δ座標系の電流指令値Iγ*,Iδ*を決定する。
電流制御部42は、電流指令値Iγ*,Iδ*に基づいて、γ−δ座標系の電圧指令値Vγ*,Vδ*を決定する。
出力座標変換部43は、速度・位置推定部24からの推定角度θmに基づいて、電圧指令値Vγ*,Vδ*をU相、V相、およびW相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。
PWM変換部44は、電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいて制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成し、モータ駆動部26へ出力する。制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−は、ブラシレスモータ3に供給する3相交流電力の周波数および振幅をパルス幅変調(PWM: Pulse Width Modulation )により制御するための信号である。
入力座標変換部45は、電流検出部27により検出されたU相の電流IuおよびV相の電流Ivの各値からW相の電流Iwの値を算出する。そして、速度・位置推定部24からの推定角度θmと3相の電流Iu,Iv,Iwの値とに基づいて、γ−δ座標系の推定電流値Iγ,Iδを算出する。つまり、電流について3相から2相への変換を行う。
速度・位置推定部24は、入力座標変換部45からの推定電流値Iγ,Iδと電流制御部42からの電圧指令値Vγ*,Vδ*とに基づいて、いわゆる電圧電流方程式に従って速度推定値ωmおよび推定角度θmを求める。速度推定値ωmは、回転子32の回転速度の推定値の例であり、推定角度θmは、回転子32の磁極位置PSの推定値の例である。
求められた速度推定値ωmは、速度制御部41に入力され、求められた推定角度θmは、出力座標変換部43および入力座標変換部45に入力される。なお、速度推定値ωmを上位制御部20に回転状態のモニタ情報として送るようにしてもよい。
初期位置推定部25は、インダクティブセンシング法を用いて、停止状態の回転子32の磁極位置PSである初期位置PSs( 図6参照)を推定する。停止状態は、必ずしも書回転子32が完全に静止している状態に限るものではなく、零に近い低速度で回転していたり小さく振動していたりする静止寸前の状態であってもよい。
初期位置PSsの推定の要領は次の通りである。
本実施形態における初期位置推定は、探索の対象範囲を段階的に絞り込む二分探索の手法を用いる。この二分探索による初期位置推定の比較例として、まず、絞込みを行わない全探索による初期位置推定の処理を説明する。
速度制御部41は、全探索による初期位置推定の処理として、回転子32が停止状態であるときに、図6(B)に示すパルス電圧Vθを多数回印加するようモータ駆動部26を制御する。パルス電圧Vθは、図6(A)に示す磁界ベクトル85を生じさせるために印加される。
磁界ベクトル85の方向は、パルス電圧Vθを印加するごとに切り替えられる。図6(A)の例では、電気角で360度の角度位置範囲(探索の対象範囲)を12等分した30度ずつずれる方向に切り替えられる。つまり、30度ずつずれる方向の全てに磁界ベクトル85を順次に生じさせるよう、パルス電圧Vθを12回印加する。
なお、以下において、初期位置PSsを推定するために磁界ベクトル85の方向が変わるようにパルス電圧Vθを印加することを「探索」ということがある。
磁界ベクトル85を生じさせるために、磁界ベクトル85と同じ向きの電流ベクトル95を定める。電流ベクトル95は、磁界ベクトル85を生じさせるために捲線33〜35に流すべき電流を表わす。電流ベクトル95の大きさは磁界ベクトル85の大きさと比例する。図6(A)では、図示を簡略化するため、磁界ベクトル85と電流ベクトル95とが同じ大きさのベクトルとして示されている。
電流ベクトル95を定めることは、モータ駆動部26を制御するための実際の処理の上では、電流ベクトル95の向きと大きさとを設定することである。電流ベクトル95の向きとして、U相の捲線33に対する角度位置を示す角度θを設定する。この角度θは、図3で説明した通りd軸の角度位置を示す。つまり、初期位置PSsの推定においては、電流ベクトル95の向きをd軸とする。したがって、電流ベクトル95の大きさは、電流ベクトル95のd軸成分(Id)に等しい。電流ベクトル95のq軸成分(Iq)は零である。
速度制御部41は、探索のための処理として、図4に示すように、電流指令値Id*,Iq*を電流制御部42に与えるとともに、角度θを出力座標変換部43に入力する。電流指令値Id*は、電流ベクトル95のd軸成分の値Idを示すものであり、12回のパルス電圧Vθの印加において一定である。電流指令値Iq*は0である。角度θは、例えば0から始めて30度(π/6)ずつ330度(11π/6)まで、パルス電圧Vθの印加ごとに増加される。
電流制御部42は、電流指令値Iγ*,Iδ*に代えて、電流指令値Id*,Iq*に基づいて、電圧指令値Vγ*,Vδ*を決定する。つまり、初期位置推定の処理において、電流指令値Iq*は0であり、電流指令値Id*に対応して電圧指令値Vγ*が決定される。電圧指令値Vδ*は0となる。この場合に、電圧指令値Vγ*は、パルス電圧Vθの電圧値(大きさ)Vdを決めるための電圧指令値Vd*であると言える。
なお、電流指令値Id*を用いることなく、電流制御部42が電圧指令値Vd*を直接的に出力して電圧値Vdを設定するように構成してもよい。
出力座標変換部43は、推定角度θmに代えて、角度θに基づいて、電圧指令値Vγ*,Vδ*を電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。この電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいて、PWM変換部44が制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成し、制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−に従ってモータ駆動部26がブラシレスモータ3にパルス電圧Vθを印加する。
なお、図6(B)に示す各パルス電圧Vθの波形は単一の矩形からなるが、実際にブラシレスモータ3に印加される電圧の波形は、U相、V相、およびW相の相ごとに10kHz〜20kHzのクロックの周期でパルス幅変調された多数の矩形からなる。
図6(B)に示すように、各パルス電圧Vθの印加に伴って捲線33〜35に流れる推定電流値Iγが増加し、各パルス電圧Vθの印加の終了に伴って減少する。増加および減少は、指数関数的な変化である。各パルス電圧Vθは、1つ前のパルス電圧Vθの印加により増加した推定電流値Iγが増加前のレベルにまで減少するタイミングで印加される。パルス電圧Vθの印加の周期Hは、例えば200ms程度である。
初期位置推定部25は、各パルス電圧Vθの立ち上りエッジからパルス電圧Vθのパルス幅よりも短い時間T0が経過した時点の推定電流値Iγ,Iδを、入力座標変換部45から取り込む。パルス電圧Vθを12回印加する場合には、12個の推定電流値Iγを順に取り込む。推定電流値Iγ,Iδは、電機子としての固定子31の捲線33〜35に流れる電流の例である。
図6(A)に示す例では、初期位置PSsに対応する角度である初期角度θsは、およそ43度である。したがって、図7において、探索の角度θが初期角度θsに近い30度または60度であるときの推定電流値Iγが、その他のとき、特に初期位置PSsと正反対の位置に近い210度または240度のときの推定電流値Iγよりも大きい。
初期位置推定部25は、取り込んだ12個の推定電流値Iγのうちの最大の推定電流値Iγに対応する角度θを初期角度θsと推定する。そして、推定した初期角度θsを初期位置PSsの推定結果として速度制御部41に通知する。この場合に、推定した初期角度θsと真の磁極位置PSとの誤差範囲は±15度である。つまり、30度ずつの全探索によると、±15度の精度で初期位置PSsを推定することができる。
速度制御部41は、通知された初期角度θsを、回転子32の回転を開始する際に推定角度θmの初期値として出力座標変換部43に入力する。これにより、推定した初期位置PSsから回転子32が回転するようモータ駆動部26が制御される。
なお、初期角度θsの推定の変形例として、12個の推定電流値Iγのうち、大きいものから順に2以上の所定個を抽出し、抽出した所定個の推定電流値Iγに基づく補間演算により推定電流値Iγが最大となる角度θを初期角度θsとして算出してもよい。
さて、本実施形態においては、初期位置推定の所要時間を短縮するために、二分探索の手法を用いる。
図8には二分探索による初期位置推定の第1例の概要が、図9には対象範囲51のデフォルトの区分による探索が可能な場合の例が、図10には探索が可能でない場合における対象範囲51の角度位置の変更の例が、それぞれ示されている。また、図11にはパルス電圧Vθを印加したときの電流Iγ1,Iγ2の定量化の例が、図12には磁界ベクトル85の向きを設定するためのテーブル81,81bの例が、それぞれ示されている。
なお、図8〜図10における四角で囲んだ数字は、各段階において磁界ベクトル85を生じさせる順序を表わしている。図8では、磁極方向を340度としているが、これは一例に過ぎない。
図8のように、初期位置推定は4つの段階を有する。これらの各段階において、速度制御部41は、初期位置PSsを探索するための磁界ベクトル85を生じさせるパルス電圧Vθを印加するよう、モータ駆動部26を制御する。その際に初期位置推定部25は、二分探索の対象範囲51を段階的に絞り込むための処理として、対象範囲を区分した2つの探索区画のそれぞれに順に磁界ベクトル85が生じるよう、当該磁界ベクトル85の向きの切替えを行う。磁界ベクトル85の向きの切替えは、上に述べた通り、角度θの切替えである。初期位置推定部25は、速度制御部41に角度θを通知してパルス電圧Vθの印加を要求する。
本実施形態において、許容される角度は、例えば「22.5度」に選定されている。この値は、上に述べた30度刻みの全探索による推定を行った場合と同等以上の精度で初期角度θsを推定することのできるように選ばれた値である。
第1段階において、対象範囲51は、電気角で0〜360度の範囲である。本実施形態のブラシレスモータ3の磁極数は2であるので、電気角と機械角とが等しい。つまり、対象範囲51は、回転子32の1回転分の角度位置範囲である。
対象範囲51のデフォルト(初期設定)の区分は、0度の位置から180度ずつ分けるものである。すなわち、対象範囲51は、0〜180度の探索区画511と180〜360度の探索区画512とに区分される。
速度制御部41は、図9(B)に示すように、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画511で磁界ベクトル85を生じさせるために、探索区画511の中央の角度である90度を角度θとして設定する。2回目の印加では、探索区画512で磁界ベクトル85を生じさせるために、探索区画512の中央の角度である270度を角度θとして設定する。ただし、これと逆の順序であってもよい。
初期位置推定部25は、パルス電圧Vθが印加されるごとに捲線33〜35に流れる電流を測定する。電流の定量化には図11に示す2つの例がある。図11(A)の例では、各パルス電圧Vθの立ち上りエッジから時間T0が経過した時点の推定電流値Iγ(Iγ1,Iγ2)を取り込む。図11(B)の例では、各パルス電圧Vθの立ち上りエッジから推定電流値Iγが設定値Iγsまで増大するに要する時間T1,T2を計時する。いずれにしても、初期位置推定部25は、適時に速度制御部41から入力される測定指令S5(図4参照)に同期したタイミングで電流を測定する。
図9(B)においては、1回目の推定電流値Iγ1と2回目の推定電流値Iγ2との差ΔIγが、しきい値Iγthよりも大きい。この場合に、初期位置推定部25は、推定電流値Iγ1,Iγ2のうちの大きい方に対応する探索区画、すなわち最も多くの電流が流れた探索区画を新たな対象範囲52として選択する。図9の例の場合、2回目の印加で磁界ベクトル85を生じさせた探索区画512が選択される。そして、初期位置推定は第2段階へ進む。
ところで、図10(A)に示すように、磁極方向が探索区画511,512の境界の方向に近い場合などに、推定電流値Iγ1,Iγ2の差ΔIγが、しきい値Iγthよりも小さいことがある。この場合には、初期位置推定部25は、現在の対象範囲51をその角度位置をずらした範囲に変更し、変更後の対象範囲51bを区分した2つの探索区画511b,512bのそれぞれに順に磁界ベクトル85が生じるよう、角度θを速度制御部41に通知する。対象範囲51をずらす角度は、対象範囲51の半分の角度とするのが好ましい。第1段階の対象範囲51は180度(π)であるので、ずらす角度の好ましい値は90度(π/2)である。ただし、ずらす角度を90度よりも小さい角度(例えば45〜90度)としてもよい。
初期位置推定部25は、変更後の対象範囲51bについて、変更前のデフォルトの対象範囲51bについて行ったのと同様の処理を再び行う。
図8に戻って、第2段階において、対象範囲52は、第1段階の対象範囲51を半分に絞った180〜360度の範囲である。対象範囲52は、180〜270度の探索区画521と270〜360度の探索区画522とに90度ずつ区分される。
速度制御部41は、第2段階において、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画522の中央の角度である315度を角度θとして設定する。2回目の印加では、残りの探索区画521の中央の角度である225度を角度θとして設定する。
この図8(B)の例では、1回目の印加において流れる電流が2回目の印加において流れる電流よりも多くなるので、探索区画522が次の第3段階における対象範囲53になる。
第3段階の対象範囲53は、270〜315度の探索区画531と315〜360度の探索区画532とに45度ずつ区分される。
速度制御部41は、第3段階において、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画532の中央の角度である337.5度を角度θとして設定する。2回目の印加では、残りの探索区画531の中央の角度である292.5度を角度θとして設定する。
この図8(C)の例では、1回目の印加において流れる電流が2回目の印加において流れる電流よりも多くなるので、探索区画532が次の第4段階における対象範囲54になる。
第4段階の対象範囲54は、所定の大きさまで絞り込まれた最終の対象範囲である。つまり、この対象範囲54について二分探索を行うことにより、初期位置PSsの推定の誤差が仕様の上で許容される範囲に収まる所望の精度の推定結果を得ることができる。
第4段階の対象範囲54は、315〜337.5度の探索区画541と337.5〜360度の探索区画542とに22.5度ずつ区分される。速度制御部41は、第4段階において、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画542の中央の角度である348.75度を角度θとして設定する。2回目の印加では、残りの探索区画541の中央の角度である326.25度を角度θとして設定する。
初期位置推定部25は、対象範囲54が絞り込まれた第4段階においては、探索区画541,542のそれぞれに磁界ベクトル85が生じるようパルス電圧Vθが印加されたときに電機子に流れる電流に基づいて、初期位置PSsを推定する。詳しくは、2回の印加における推定電流値Iγ1,Iγ2とのうちの大きい方に対応する探索区画(例えば探索区画542)の中央の位置を初期位置PSsと推定する。そして、推定した初期位置PSsの角度(例えば348.75度)を初期角度θsとして速度制御部41に通知する。
以上の二分探索による初期位置推定において、初期位置推定部25が設定する角度θは、図12に示す角度設定情報80のようにあらかじめ定めて不揮発性メモリに記憶させておくことができる。角度設定情報80は、各段階の対象範囲および角度θのデフォルトの値を示すテーブル81と、図10で説明したように対象範囲をずらす場合の角度θの値を示すテーブル81bとを含んでいる。
図13には二分探索における磁界ベクトル85と回転子32の位置関係の例が示されている。二分探索において、磁界ベクトル85を生じさせたときの磁極方向によっては、回転子32が回転するおそれがある。特に、回転子32のイナーシャが小さい場合、ブラシレスモータ3の負荷が小さい場合、捲線33〜35の温度が低い場合、およびこれらが組み合わさった場合に、回転子32が回転しやすい。温度が低いときには電気抵抗が小さいので、温度が高いときよりも大きな電流が捲線33〜35に流れて磁界ベクトル85が大きくなる。回転子32が回転してしまうと、正しい探索結果が得られない。
図13(A)においては、磁界ベクトル85を生じさせたときの実際の回転子32の磁極方向(つまりd軸)が磁界ベクトル85の向きに近い。この場合には、磁界ベクトル85のd軸成分と比べてq軸成分が小さいので、回転子32は、慣性抵抗および摺動抵抗により抑えられて回転しにくい。
これに対して、図13(B)においては、回転子32の磁極方向は、磁界ベクトル85の向きと大きくずれている。言い換えれば、磁界ベクトル85の向きは、d軸側ではなくq軸側に偏っている。この場合には、磁界ベクトル85のd軸成分と比べてq軸成分が大きいので、回転子32を回転させてしまう程度のトルク90の生じることがある。
そこで、次に述べる初期位置推定の第2例では、ベクトル制御部23は、対象範囲の絞込みにおいて、対象範囲ではない対象外範囲に回転防止のための磁界ベクトル86が生じるよう、モータ駆動部26にパルス電圧Vθを印加させる。
図14には二分探索による初期位置推定の第2例の概要が、図15にはパルス電圧Vθの印加および電流Iγの測定のタイミングの例が、図16には磁界ベクトル85,86の向きを設定するためのテーブル82,82bの例が、それぞれ示されている。図14における四角で囲んだ数字は、各段階において磁界ベクトル85、86を生じさせる順序を表わしている。図14では、磁極方向を340度としているが、これは一例に過ぎない。
図14のように、初期位置推定の第2例は、上に述べた第1例と同じく4つの段階を有する。第2例の基本的な処理は第1例と同様である。第2例の特徴は、第2段階および第3段階において、回転防止のための磁界ベクトル86が生じるようパルス電圧Vθを印加することである。
第1段階において、対象範囲51は、電気角で0〜360度の範囲であり、0〜180度の探索区画511と180〜360度の探索区画512とに区分される。
速度制御部41は、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画511の中央の角度である90度を角度θとして設定し、2回目の印加では、270度を角度θとして設定する。
初期位置推定部25は、パルス電圧Vθが印加されるごとに捲線33〜35に流れる電流Iγを測定する。電流Iγの定量化は図11で説明した通りである。本例の場合には、2回目の印加における推定電流値Iγ2の方が1回目の印加における推定電流値Iγ1よりも大きいので、初期位置推定部25は、探索区画512を新たな対象範囲52として選択する。
なお、図10の例と同様に、推定電流値Iγ1,Iγ2の差ΔIγがしきい値Iγthよりも小さい場合には、対象範囲51の角度位置をずらして第1段階の探索をやり直す。
第2段階において、対象範囲52は、第1段階の対象範囲51を半分に絞った180〜360度の範囲である。対象範囲52は、180〜270度の探索区画521と270〜360度の探索区画522とに90度ずつ区分される。
速度制御部41は、第2段階において、図15に示すようにパルス電圧Vθを3回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画522の中央の角度である315度を角度θとして設定する。2回目の印加では、回転防止のための磁界ベクトル86を対象外領域62に生じさせるために、角度θを例えば90度に設定する。3回目の印加では、残りの探索区画521の中央の角度である225度を角度θとして設定する。
ここで、磁界ベクトル85,86を生じさせる順序が重要である。つまり、2つの探索区画522,521のそれぞれに磁界ベクトル85( 図6参照)を生じさせる途中に、対象外領域62で回転防止のための磁界ベクトル86を生じさせる。
磁界ベクトル86を生じさせることにより、もしも探索区画522の磁界ベクトル85によりトルク90が発生して回転子32が回転しようとしても、磁界ベクトル86による逆方向のトルクにより回転が抑制される。また、磁界ベクトル86によりトルクが発生して回転子32が回転しようとしても、次に探索区画521に生じさせる磁界ベクトル85によりその回転が抑制される。互いに離れた位置の高速の3つの磁界ベクトル85,85,86は、回転子32にトルクを発生させない。なお、磁界ベクトル86に対応する角度θの設定値である90度は、対象範囲52の中央の角度位置(270度)に対して電気角で180度ずれる角度である。
なお、1回目のパルス電圧Vθの印加と2回目の印加との間で回転してしまうのと比べると、2回目の印加の後で回転することの影響は小さい。多少の回転があったとしても、次段階の探索の対象範囲53から磁極位置PSが外れなければ、探索が可能である。したがって、1回目の印加による回転をより確実に防ぐために、磁界ベクトル86の向きを1回目の印加で生じさせる磁界ベクトル85の向きに対して電気角で180度ずれる向きまたはそれに近い向きとしてもよい。
第3段階の対象範囲53は、270〜315度の探索区画531と315〜360度の探索区画532とに45度ずつ区分される。
第3段階においても、速度制御部41は、パルス電圧Vθを3回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画532の中央の角度である337.5度を角度θとして設定する。2回目の印加では、回転防止のための磁界ベクトル86を対象外領域63に生じさせるために、角度θを例えば135度に設定する。この値は、対象範囲53の中央の角度位置(315度)に対して電気角で180度ずれる角度である。3回目の印加では、残りの探索区画531の中央の角度である292.5度を角度θとして設定する。
磁界ベクトル86を生じさせることにより、第2段階と同様に回転子32の回転を防ぐことができる。
第4段階の対象範囲54は、所定の大きさまで絞り込まれた最終の対象範囲である。この対象範囲54は、315〜337.5度の探索区画541と337.5〜360度の探索区画542とに22.5度ずつ区分される。
第4段階において、速度制御部41は、パルス電圧Vθを2回印加させる。1回目の印加では、例えば探索区画542の中央の角度である348.75度を角度θとして設定する。2回目の印加では、残りの探索区画541の中央の角度である326.25度を角度θとして設定する。
つまり、第4段階では、回転防止のための磁界ベクトル86を生じさせない。これは、対象範囲54が狭いので、磁界ベクトル85の向きと磁極方向とにずれがあったとしても、トルク90の発生しない程度の小さいずれになるからである。ただし、第4段階において磁界ベクトル86を生じさせてもよい。
以上の二分探索による初期位置推定の第2例において、速度制御部41が設定する角度θは、図15に示す角度設定情報80として不揮発性メモリに記憶されるテーブル82,82bに基づいて設定される。テーブル82は、各段階の対象範囲および角度θのデフォルトの値を示す。テーブル81bは、図10で説明したように対象範囲をずらす場合の角度θの値を示す。
図17にはモータ制御装置21における処理の流れの概要が、図18には初期位置推定処理の流れの例が、それぞれ示されている。
図17において、上位制御部20による起動指令S1aの発令を待つ(#11)。起動指令S1aが発令されると(#11でYES)、初期位置推定処理を行い(#12)、ブラシレスモータ3を回転させるモータ駆動の制御を行う(#13)。上位制御部20により停止指令が発令されるまで、モータ駆動の制御を続ける(#14)。
図18において、現在の段階の対象範囲51〜53を2つの探索区画に区分する(#101)。一方の探索区画に磁界ベクトル85を生じさせるようパルス電圧Vθを印加して電流Iγを測定する(#102)。
探索の回数が所定数(例えば、2または3)か否か、すなわち現在の段階の回転防止のための磁界ベクトル86を生じさせる必要のある段階であるか否かをチェックする(#103)。
探索の回数が所定数である場合には(#103でYES) 、磁界ベクトル86を生じさせるよう角度θを設定してパルス電圧Vθを印加する(#104)。その後にステップ#105へ進む。探索の回数が所定数ではない場合には(#103でNO) 、直ちにステップ#105へ進む。
ステップ#105において、他方の探索区画に磁界ベクトル85を生じさせるようパルス電圧Vθを印加して電流Iγを測定する。
2回の印加のそれぞれにおける電流Iγの測定値(推定電流値Iγ1,Iγ2)を比較する(#106)。
推定電流値Iγ1,Iγ2の差ΔIγがしきい値Iγth以下である場合には(#107でYES) 、対象範囲を所定角度ずらす。例えば、現在の段階が第1段階であるときは、90度ずらす。第2段階〜第4段階では、対象範囲52〜54の半分以下の角度だけずらす。
推定電流値Iγ1,Iγ2の差ΔIγがしきい値Iγth以下でない場合には(#107でNO) 、2つの探索区画のうちの推定電流値Iγ1,Iγ2の大きい方に対応する探索区画を的中区画として選択する(#108)。
選択した探索区画の大きさが一定以下でない場合には(#110でNO) 、選択した探索区画を次の対象範囲に設定し(#112)、ステップ#101に戻って絞込みを続ける。
選択した探索区画の大きさが一定以下である場合には(#110でYES) 、選択した探索区画の中央の角度位置を初期位置PSsと決定する(#111)。なお、測定した2つの推定電流値Iγ1,Iγ2に基づいて補間演算を行うことにより、2つの探索区画の中央どうしの間の位置を初期位置PSsとして算出してもよい。
図19には対象範囲51の分割数とパルス電圧Vθの印加回数との関係を示す図である。
上に述べた通り、図8または図14の二分探索による初期位置推定では、絞り込んだ最終の対象範囲54は45度の範囲であり、その半分の22.5度の探索区画541,542のいずれかの中央の角度位置を初期位置PSsと推定する。このような推定の精度は、360度の22.5度ずつ分割する分割数Nが16である全探索による推定の精度と等しい。
分割数Nが16である全探索による初期位置推定では、パルス電圧Vθの印加の総数(パルス数)Mは「16」である。これに対して、図8の二分探索による初期位置推定(第1例:回転防止なし)では、パルス数Mは「8」であり、全探索による場合の半分である。つまり、初期位置推定の所要時間を半分に短縮することができる。
また、図14の二分探索による初期位置推定(第2例:回転防止あり)では、第1段階以外の他の3つの段階において回転防止のための磁界ベクトル86を生じさせるものとすると、パルス数Mは「11」である。つまり、全探索による場合よりも短い時間で初期位置PSsを推定することができる。
図19に示す通り、分割数Nが大きい程、すなわち推定の精度を高くする程、全探索による場合と二分探索による場合との差が大きくなり、二分探索の手法を用いることによる推定の迅速化の効果が高まる。
また、図19においてランダウの記号(「Ο」:オミクロン)を用いて表される通り、二分探索による初期位置推定のパルス数Mのオーダーは、回転防止なしでも回転防止ありでも、共にlog2Nである。このことから、回転防止のためのパルス電圧Vθを印加する場合にも、そのような印加を行わない場合と同じオーダーの時間で初期位置PSsを推定できることがわかる。
上に述べた実施形態によると、停止状態の回転子32の磁極位置PSである初期位置PSsを所定の精度で推定することができかつ推定に要する時間を従来よりも短くすることができる。
二分探索の対象外範囲62,63に磁界ベクトル86を生じさせるので、対象範囲52,53についての二分探索を行っている期間に回転子32が回転するのを防ぐことができ、初期位置PSsを推定できないという状況の発生を低減することができる。
上に述べた実施形態において、初期位置推定の段階数を5以上とし、推定の精度を高めることができる。要求される精度に応じて段階数を決めればよい。ブラシレスモータ3の回転駆動の上では段階数が4でも支障がない場合であっても、さらなる精度を実質的に得るために、段階数を5以上としてもよい。
上に述べた実施形態において、捲線33〜35の温度が低いときなど、ブラシレスモータ3の状態が回転子32の回転しやすい状態のときに、磁界ベクトル86を生じさせ、回転子32が回転しにくい状態のときには、磁界ベクトル86を生じさせないようにすることができる。
上に述べた実施形態において、テーブル81,81b、82,82bの構成およびデータ値などは例を示すものであり、図に示した以外の種々の構成またはデータ値とすることができる。
回転防止のために印加するパルス電圧Vθの印加時間(パルス幅)は、探索用の磁界ベクトル85を生じさせるために印加するパルス電圧Vθのパルス幅と同じでもよいし、短くても長くてもよい。
第1段階〜第4段階の各段階において、対象範囲51,52,53,54を3つ以上の探索区画に区分してもよい。つまりn分探索を行ってもよい。
画像形成装置1およびモータ制御装置21のそれぞれの全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミング、ブラシレスモータ3,3bの構造などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
3,3b ブラシレスモータ(永久磁石同期電動機)
21 モータ制御装置(制御装置)
23 ベクトル制御部(制御部)
25 初期位置推定部
26 モータ駆動部(駆動部)
31,31b 固定子(電機子)
32,32b 回転子
51,52,53,54 対象範囲
62,63,64 対象外範囲
85,86 磁界ベクトル
511,512,521,522,531,532,541,542 探索区画
Iγ 電流
Iγs 設定値
Iγth しきい値
ΔIγ 差(電流の差)
PS 磁極位置
PSs 初期位置
T0 設定時間
T1,T2 時間
Vθ パルス電圧

Claims (11)

  1. 電機子に流れる電流による回転磁界によって永久磁石を用いた回転子が回転するセンサレス型の永久磁石同期電動機の制御装置であって、
    前記電機子に電圧を印加して前記回転子を駆動する駆動部と、
    停止状態の前記回転子の磁極位置である初期位置を推定する初期位置推定部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、を有し、
    前記初期位置推定部は、前記初期位置を探索するための磁界ベクトルを生じさせるパルス電圧を、対象範囲を区分した複数の探索区画のそれぞれに印加するよう前記制御部に指示し、前記パルス電圧の印加によって前記電機子に最も多くの電流が流れた探索区画を次の対象範囲とするよう対象範囲の絞り込みを行って、初期位置を推定する、
    ことを特徴とする永久磁石同期電動機の制御装置。
  2. 前記初期位置推定部は、前記対象範囲の絞込みにおいて、前記対象範囲ではない対象外範囲に回転防止のための磁界ベクトルを生じさせるパルス電圧を印加するよう、前記制御部に指示する、
    請求項1記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  3. 前記初期位置推定部は、前記複数の探索区画のそれぞれに順に前記磁界ベクトルを生じさせる途中に、前記回転防止のための磁界ベクトルを生じさせるよう、前記制御部に指示する、
    請求項2記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  4. 前記回転防止のための磁界ベクトルの向きは、前記探索区画に生じさせる前記磁界ベクトルの向きに対して電気角で180度ずれた向きまたはそれに近い向きである、
    請求項2または3記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  5. 前記回転防止のための磁界ベクトルの向きは、前記対象範囲の中央の角度位置に対して電気角で180度ずれた向きである、
    請求項2または3記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  6. 前記初期位置推定部は、前記対象範囲が設定された大きさに絞り込まれる以前の段階においてのみ、前記回転防止のための磁界ベクトルを生じさせるよう、前記制御部に指示する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  7. 前記初期位置推定部は、前記複数の探索区画のそれぞれに前記磁界ベクトルを生じさせたときの当該複数の探索区画の間の前記電流の差がしきい値以下である場合に、現在の前記対象範囲をその角度位置をずらした範囲に変更し、変更後の対象範囲を区分した複数の探索区画のそれぞれに前記磁界ベクトルを生じさせるよう、前記制御部に指示する、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  8. 前記初期位置推定部は、前記パルス電圧の立ち上がりから当該パルス電圧の印加時間以下の設定時間が経過したときの前記電流の値に基づいて前記初期位置を推定する、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  9. 前記初期位置推定部は、前記パルス電圧の立ち上がりから前記電流の値が設定値になるまでの時間に基づいて前記初期位置を推定する、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の永久磁石同期電動機の制御装置。
  10. センサレス型の永久磁石同期電動機における回転子の初期位置推定のための制御方法であって、
    前記初期位置を探索するための磁界ベクトルを生じさせるパルス電圧を、電機子における探索を行う角度位置範囲である対象範囲を区分した複数の探索区画のそれぞれに印加する処理と、前記パルス電圧の印加によって前記電機子に最も多くの電流が流れた探索区画を次の対象範囲とするよう対象範囲を絞り込む処理とを繰り返して、初期位置を推定する、
    ことを特徴とする初期位置推定のための制御方法。
  11. 前記対象範囲の絞込みにおいて、前記対象範囲ではない対象外範囲に回転防止のための磁界ベクトルが生じるよう前記電機子にパルス電圧を印加する、
    請求項10記載の初期位置推定のための制御方法。
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