JP6752313B2 - 透明化粧料 - Google Patents

透明化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6752313B2
JP6752313B2 JP2019028814A JP2019028814A JP6752313B2 JP 6752313 B2 JP6752313 B2 JP 6752313B2 JP 2019028814 A JP2019028814 A JP 2019028814A JP 2019028814 A JP2019028814 A JP 2019028814A JP 6752313 B2 JP6752313 B2 JP 6752313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
compound
transparent
astaxanthin
cosmetics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019028814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019073558A (ja
Inventor
金澤 克彦
克彦 金澤
久保 利昭
利昭 久保
祐子 五十嵐
祐子 五十嵐
柳 輝一
輝一 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JP2019073558A publication Critical patent/JP2019073558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6752313B2 publication Critical patent/JP6752313B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/35Ketones, e.g. benzophenone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/34Alcohols
    • A61K8/345Alcohols containing more than one hydroxy group
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/60Sugars; Derivatives thereof
    • A61K8/602Glycosides, e.g. rutin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/67Vitamins
    • A61K8/676Ascorbic acid, i.e. vitamin C
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/73Polysaccharides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/20Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of the composition as a whole
    • A61K2800/26Optical properties
    • A61K2800/262Transparent; Translucent
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/48Thickener, Thickening system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、透明化粧料に関する。
アスタキサンチンは、一重項酸素の消去能が高く、一重項酸素に起因した皮膚の光老化を抑制する効果を有することが知られており、化粧料に使用されることも多い。
しかしながら、アスタキサンチンは自身の安定性向上が望まれており、化粧料にアスタキサンチンを配合する際には、抗酸化剤と併用されることが多い。使用される抗酸化剤としては、アスコルビン酸リン酸塩等のイオン性抗酸化剤が用いられる。
一方で、肌へのなじみ感を向上させる等の目的で、種々の方法で化粧料に粘度を付与する技術が検討されてきている。
化粧料に粘度を付与する方法としては、静電反発力による増粘機構を有する高分子(カルボマー等)を用いる方法、増粘多糖類を用いる方法、更には、αゲルなどの液晶構造により粘度を上昇させる方法、ナノエマルジョンによる粒子反発力の増大により粘度を上昇させる方法などが知られている。
更に、透明化粧料において、透明度を損なわず、良好な保湿感を得るためグリセリンを用いることが知られている。
グリセリンを含む化粧料としては、具体的には、アスタキサンチン、イオン性抗酸化剤、増粘多糖類、及びグリセリンを含むスキンケア用化粧料が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5046756号公報
ここで、アスタキサンチンを含む透明化粧料において、アスタキサンチンの安定性向上のためにイオン性抗酸化剤を用い、更に粘度を付与しようとするときには、静電反発力による増粘機構を有する高分子(カルボマー等)は使用し難く、透明度が得られ、かつ、耐塩性のある増粘多糖類を用いるなど、増粘剤に対する制限が生じることがある。
一方で、増粘多糖類を含む透明化粧料において、透明度を損なわず、良好な保湿感を得るために一定量以上のグリセリンを含ませると(例えば、増粘多糖類に対し、10質量倍以上のグリセリンを用いると)、この透明化粧料を肌に適用した際に、乾燥時のべたつき感が生じることがある。
以上のことから、特許文献1に記載の、アスタキサンチン、イオン性抗酸化剤、増粘多糖類、及びグリセリンを含むスキンケア用化粧料では、アスタキサンチンの分散安定性に優れるといった効果は奏されるものの、肌に適用した際の乾燥時のべたつき感を抑制することについては改良の余地があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、アスタキサンチンの安定性に優れ、肌に適用した際の、肌へのなじみ感がよく、良好な保湿感が得られ、かつ、乾燥時のべたつき感が抑制された透明化粧料を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1> アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を透明化粧料全量に対して0.3質量%〜6質量%と、
アスタキサンチンと、
増粘多糖類を透明化粧料全量に対して0.01質量%〜1質量%と、
グリセリンを透明化粧料全量に対して1質量%〜10質量%と、
下記一般式(1)で表される化合物(1)及び下記一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と、を含む透明化粧料。

一般式(1)中、Rは−CHCH−又は−CHCHCH−を表し、(RO)の平均付加モル数を表すa、b、c、及びdは、各々独立に、0〜200であり、a+b+c+dが3〜200である。
一般式(2)中、Rは−CHCH−を表し、Rは−CHCHCH−を表す。(OR)の平均付加モル数を表すm及び(OR)の平均付加モル数を表すnは、各々独立に、0〜200であり、m+nが3〜200である。
<2> 一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を透明化粧料全量に対して0.5質量%〜6質量%含む<1>に記載の透明化粧料。
<3> 増粘多糖類が、キサンタンガム、アルカシーラン、ヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、及びローカストビーンガムからなる群より選択される少なくとも1種である<1>又は<2>に記載の透明化粧料。
<4> 化合物(1)が、一般式(1)におけるa+b+c+dが5〜30である化合物である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の透明化粧料。
<5> 化合物(2)が、一般式(2)におけるm+nが6〜75である化合物である<1>〜<4>のいずれか1つに記載の透明化粧料。
<6> アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、及びパルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の透明化粧料。
<7> 一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を透明化粧料全量に対して3質量%〜6質量%含む<1>〜<6>のいずれか1つに記載の透明化粧料。
<8> さらに、炭素数が6以下の2価のアルコールを透明化粧料全量に対して3質量%〜20質量%含む<1>〜<7>のいずれか1つに記載の透明化粧料。
本発明によれば、アスタキサンチンの安定性に優れ、肌に適用した際の、肌へのなじみ感がよく、良好な保湿感が得られ、かつ、乾燥時のべたつき感が抑制された透明化粧料が提供される。
タック性の評価結果を示す図である。
本発明の透明化粧料は、アスタキサンチン(A)と、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(B)を透明化粧料全量に対して0.3質量%〜6質量%と、増粘多糖類(C)を透明化粧料全量に対して0.01質量%〜1質量%と、グリセリン(D)を透明化粧料全量に対して1質量%〜10質量%と、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(E)と、を含む。
ここで、透明化粧料とは、透明な外観を呈する化粧料であることを意味する。透明度の指標としては、吸光度が用いられ、本発明の透明化粧料の場合、透明であるとは、具体的には、アスタキサンチンの吸収波長である波長625nmにおける吸光度が0.3以下であることを指し、0.2以下であることが好ましい。
なお、上記の透明度(吸光度)を満たすためには、本発明の透明化粧料においては、アスタキサンチンをはじめとする油性成分を水相に分散する乳化粒子として含むことが好ましい。本発明の透明化粧料における油性成分の含有量は、水相に分散する乳化粒子の大きさによって異なるが、上記の吸光度を満たすためには、透明化粧料全量に対して2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
ここで、本発明における「油性成分」とは、25℃における水への溶解度が0.1質量%以下であり、化粧料の分野で一般に油性成分として使用される成分を意味する。
以上のことから、本発明の透明化粧料は、水を多く(例えば、透明化粧料全量に対して60質量%以上、好ましくは70質量%以上)含む化粧料であることが好ましい。
本発明の透明化粧料は、上記(A)〜(E)の5つの成分を含む。そして、上記(B)、(C)及び(D)の成分は、透明化粧料全量に対して特定の含有量で含まれる。
上記(A)〜(E)の5つの成分を含み、かつ(B)、(C)及び(D)の各成分については特定の含有量で含むことで、本発明の透明化粧料は、アスタキサンチンの安定性に優れ、肌へ適用した際に、肌なじみのよさ及び保湿感を保ったまま、更に、乾燥時のべたつき感を抑制することが可能となる。
上記(E)の成分は、化合物(1)と化合物(2)とに共通するように、分子内に「ポリエチレンオキシド鎖(PEO鎖ともいう)及び/又はポリプロピレンオキシド鎖(PPO鎖ともいう)」を含み、分子末端基として複数の「OH」を含む化合物である。このような構造を有することで、(E)の成分は、透明化粧料中で水を抱え込み易いと考えられる。
増粘多糖類を含む透明化粧料では、増粘多糖類は分子が絡み合った状態で存在することにより増粘する。その増粘多糖類に、水酸基を分子内に多く含むグリセリンがさらに作用することで、乾燥時(水分が減ったとき)のべたつきが強く生じていると推測される。本発明では、PEO鎖を分子内に含む(E)の成分が、この増粘多糖類とグリセリンとの作用を、抑制していると考えられる。本明細書において、「乾燥時のべたつき」あるいは「乾燥時のべたつき感」は、透明化粧料中の水分量が減少した際の、肌で生じるべたつき、あるいは、肌がべたつくと使用者が感じることをいう。
特に、(E)の成分の代わりに、(E)の成分と構造が類似する、多価アルコール(例えば、1,3−ブチレングリコール)、又は、分子内に「ポリエチレンオキシド鎖及び/又はポリプロピレンオキシド鎖」を含むものの分子末端基がアルキル基である化合物(例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)を用いた場合には、化粧料を肌へ適用した際の乾燥時のべたつき感を抑制し難いことが、本発明者らの検討により判明している。
そのため、(E)の成分は、透明化粧料中での水の抱え込み方、及び、乾燥時(水分が減ったとき)の水の抱え込み方の挙動が、上記の多価アルコールやポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルと異なり、この挙動の差が、肌へ適用した際の乾燥時のべたつき感を効果的に抑制しているものと推測される。
以降、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
更に、本明細書において透明化粧料中の各成分の量は、透明化粧料中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、透明化粧料中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において、乳化物を得る際に使用する「水相」とは、溶媒の種類にかかわらず「油相」に対する語として使用する。水相は、水及び水溶性成分から構成される。
ここで、「水溶性成分」とは、25℃における水への溶解度が1質量%以上、つまり、10g/L以上である成分を意味する。
以下、本発明の透明化粧料に含まれる各成分について、詳細に説明する。
[アスタキサンチン:(A)の成分]
本発明の透明化粧料は、アスタキサンチンを含有する。
アスタキサンチンは、アスタキサンチン及びアスタキサンチンのエステル等の誘導体の少なくとも一方を包含する。本発明では特に断らない限り、これらを総称して「アスタキサンチン」とする。
本発明で用いられるアスタキサンチンは、植物類、藻類、甲殻類及びバクテリア等の天然物から得られるアスタキサンチンの他、常法に従って得られるいずれのアスタキサンチンも使用することができる。
天然物であるアスタキサンチンとしては、例えば、赤色酵母ファフィア、ヘマトコッカス藻、海洋性細菌(パラコッカス)、オキアミ、アドニス(福寿草)等が挙げられる。また、その培養物からの抽出物を挙げることができる。
アスタキサンチンは、アスタキサンチンを含有する天然物から分離又は抽出物として得られるアスタキサンチン含有油として、本発明の透明化粧料に含まれていてもよい。
アスタキサンチンは、更に、この天然物からの分離又は抽出したものを必要に応じて適宜精製したものでもよく、又は、合成品であってもよい。
アスタキサンチン又はアスタキサンチン含有油としては、ヘマトコッカス藻から抽出されるもの(ヘマトコッカス藻抽出物ともいう。)、及び、オキアミ由来の色素(オキアミ抽出物ともいう。)が、品質又は生産性の点から特に好ましい。
本発明において、アスタキサンチン又はアスタキサンチン含有油としては、広く市販されている、ヘマトコッカス藻抽出物、及びオキアミ抽出物を用いることができる。
ヘマトコッカス藻抽出物の市販品としては、例えば、富士フイルム(株)のASTOTS(登録商標)−S、ASTOTS(登録商標)−ST、ASTOTS(登録商標)−2.5 O、ASTOTS(登録商標)−5 O、ASTOTS(登録商標)−10 O等(以上、商品名)、富士化学工業(株)のアスタリール(登録商標)オイル50F、アスタリール(登録商標)オイル5F等、東洋酵素化学(株)のBioAstin(登録商標)SCE7等が入手できる。
オキアミ抽出物の市販品としては、(株)マリン大王のアスタックスST(商品名)等が入手できる。
アスタキサンチン含有油中のアスタキサンチンの含有量は、透明化粧料の製造時の取扱い性の点から、0.001質量%以上50質量%以下が好ましく、0.01質量%以上25質量%以下がより好ましい。
本発明の透明化粧料におけるアスタキサンチンの含有量は、一重項酸素の消去能(抗酸化効果)の発現、外観(透明度)の良好性等から決定することができ、例えば、透明化粧料全量に対し0.000001質量%以上0.01質量%以下(0.01ppm以上100ppm以下)が好ましく、0.000005質量%以上0.0075質量%以下(0.05ppm以上75ppm以下)がより好ましく、0.0001質量%以上0.005質量%以下(1ppm以上50ppm以下)が更に好ましい。
本発明の透明化粧料において、特に、アスタキサンチンはその含有形態は制限されないが、高濃度配合できる点、透明化粧料中で安定に含有させることができる点、及び、透明度が得易い点からは、アスタキサンチンは、水相に分散する乳化粒子に含まれることが好ましい。
〔アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩:(B)の成分〕
本発明の透明化粧料は、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を、透明化粧料全量に対して0.3質量%〜6質量%の割合で含む。
アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物は、アスコルビン酸自体の抗酸化能、又は、透明化粧料中で生成するアスコルビン酸の抗酸化能にて、アスタキサンチンを安定化させうる。
ここで、アスコルビン酸誘導体とは、pH、熱、光、酸化、酵素等に起因する分解によってアスコルビン酸が生成する化合物を指す。なお、アスコルビン酸誘導体としては、水溶性であることが好ましい。
アスコルビン酸及びその塩としては、具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム等が挙げられる。
また、アスコルビン酸誘導体及びその塩としては、アスコルビン酸リン酸エステル及びその塩、アスコルビン酸硫酸エステル及びその塩、パルミチン酸アスコルビルリン酸エステル及びその塩等が挙げられる。
アスタキサンチンの安定性の向上の点から、アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸リン酸エステル及びその塩、アスコルビン酸硫酸エステル及びその塩、並びにパルミチン酸アスコルビルリン酸及びその塩が好ましい。
更に、アスタキサンチンの安定性の向上、増粘多糖類による増粘効果の発現性、経時安定性(経時での着色の抑制)、及び、異臭(カラメル様臭)の発生の抑制の点からは、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、及びパルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量は、アスタキサンチンの安定性の向上の点、これらの化合物自体の経時安定性(経時での着色の抑制)の点、及び異臭(カラメル様臭)の発生の抑制の点から、透明化粧料全量に対して0.3質量%〜6質量%であり、これらの化合物の低温における経時での析出を抑制する点から、0.3質量%〜4質量%が好ましく、0.5質量%〜3質量%がより好ましい。
アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群の化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[増粘多糖類:(C)の成分]
本発明の透明化粧料は、増粘多糖類を透明化粧料全量に対して0.01質量%〜1質量%の範囲で含む。
本発明の透明化粧料において、塩耐性のある増粘多糖類を用いることで、目的とする増粘効果が得られると共に、透明化粧料の透明度も得られる。
ここで、増粘多糖類としては、多糖類及びその誘導体を含む。
本発明で用いられる増粘多糖類は、天然物由来の多糖類及びその誘導体であってもよいし、化学合成により得られた多糖類及びその誘導体であってもよい。天然物由来の多糖類及びその誘導体は、動物系、植物系、及び微生物系に由来する多糖類及びその誘導体に大別され、本発明の透明化粧料には、いずれの多糖類及びその誘導体を用いてもよい。
また、増粘多糖類として用いられる多糖類の誘導体としては、多糖類における糖の一部に、アルキル基、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基等を結合させたもの、グルコース、ラクトース、スクロース等の単体又はそれら糖を構成単位とする高分子を結合させたもの等が挙げられる。
増粘多糖類の具体例としては、例えば、キサンタンガム、アラビアガム、アルカリゲネス産生多糖体(アルカシーランとも称される。)、トラガカントガム、カラヤガム、タマリンドガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、クインスシード、ジェランガム、ネイティブジェランガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、これらの塩、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
中でも、化粧品における汎用性の点から、キサンタンガム、アルカリゲネス産生多糖体(アルカシーラン)、ヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、及びローカストビーンガムからなる群より選択される1種の多糖類が好ましく、透明化粧料の透明度をより高める(625nmにおける吸光度をより低める)点から、キサンタンガム、アルカリゲネス産生多糖体(アルカシーラン)、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群より選択される1種の多糖類がより好ましい。
本発明の透明化粧料における増粘多糖類の含有量は、目的とする粘度を得る点から、透明化粧料全量に対して0.01質量%〜1質量%であり、乾燥後の肌への残り感の抑制の点から、0.01質量%〜0.3質量%であることが好ましく、使用時の肌へのなじみ感の向上の点から、0.03質量%〜0.3質量%であることがより好ましい。
増粘多糖類は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[グリセリン:(D)の成分]
本発明の透明化粧料は、グリセリンを透明化粧料全量に対して1質量%〜10質量%の範囲で含む。
グリセリンは、自身が透明であることに加え、保水量が多く、肌への適用性にも優れることから、透明化粧料において保湿剤として多用される。
本発明の透明化粧料におけるグリセリンの含有量は、保湿感を得る点から、透明化粧料全量に対して1質量%〜10質量%であり、1質量%〜8質量%であることが好ましく、肌へ適用した際の保湿感の持続性を得る点、及び乾燥時の肌を手指にて触れた際に感じる抵抗感の低減の点から、1質量%〜6質量%であることが更に好ましい。
本発明の透明化粧料は、後述する、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の存在により、グリセリンと増粘多糖類とを共存させることで生じる、肌へ適用した際の乾燥時のべたつき感を抑制しうる。
そのため、本発明においては、増粘多糖類に対するグリセリンの含有量は10質量倍以上含まれていてもよく、20質量倍以上含まれていてもよい。なお、べたつき感の抑制の点から、増粘多糖類に対するグリセリンの含有量は、200質量倍以下が好ましい。
[一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2):(E)の成分]
本発明の透明化粧料は、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む。
化合物(1)及び化合物(2)は、分子内に、「−CHCH−O−(PEO鎖)」及び「−CHCHCH−O−(PPO鎖)」の少なくとも一方を含み、かつ、分子末端基に複数の「OH」を有する化合物である。
このような化合物を用いることで、本発明の透明化粧料は、グリセリンと増粘多糖類とを共存させた際に生じる、肌へ適用した際の乾燥時のべたつき感を抑制しうる。
まず、化合物(1)について説明する。
化合物(1)は、下記一般式(1)で表される化合物であって、メチルグルコシドに、PEO基又はPPO基が付加した化合物である。

一般式(1)中、Rは、−CHCH−又は−CHCHCH−を表し、(RO)の平均付加モル数を表すa、b、c、及びdは、各々独立に、0〜200であり、a+b+c+dが3〜200である。
化合物(1)は、一般式(1)のa+b+c+dが5〜50の範囲である場合、室温(25℃)で液状であることから、加熱溶融が必要ない等、取扱い性に優れ、好ましい。また、化合物の入手容易性及び肌への適用性に優れる点から、a+b+c+dは5〜30の範囲であることが好ましく、10〜30の範囲であることがより好ましい。
また、一般式(1)において、Rは、入手容易性の点から、−CHCH−がさらに好ましい。
化合物(1)の具体例としては、メチルグルセス−10、メチルグルセス−20、PPG−10メチルグルコース、PPG−20メチルグルコース等(いずれも、化粧品表示名称)が挙げられる。
また、化合物(1)は市販品を用いてもよく、具体的には、日油(株)製の、マクビオブライド(登録商標)MG−10E、マクビオブライド(登録商標)MG−20E、マクビオブライド(登録商標)MG−10P、マクビオブライド(登録商標)MG−20P、日本ルーブリゾール(株)製のGlucam E−10、Glucam E−20、Glucam P−10、Glucam P−20、日光ケミカルズ(株)製の、NIKKOL(登録商標) BMG−10、NIKKOL(登録商標) BMG−20等が挙げられる。
次に、化合物(2)について説明する。
化合物(2)は、下記一般式(2)で表される化合物である。

一般式(2)中、Rは−CHCH−を表し、Rは−CHCHCH−を表す。(OR)の平均付加モル数を表すm及び(OR)の平均付加モル数を表すnは、各々独立に、0〜200であり、m+nが3〜200である。
化合物(2)の入手容易性及び取扱い性に優れる点から、一般式(2)中、m+nが3〜100であることが好ましく、6〜75であることがより好ましい。
また、化粧品における汎用性の点から、一般式(2)中、nが0であること、つまり、H−(O−CHCH−OHで表される化合物であることが更に好ましい。
化合物(2)において、nが0であり(つまり、H−(O−CHCH−OHで表される化合物)、かつ、mが32〜75の場合、常温(25℃)にて固体の化合物となる。
この化合物を用いることで、肌へのなじみ感を向上させうる。
化合物(2)の具体例としては、PEG−4、PEG−6、PEG−8、PEG−12、PEG−20、PEG−8、PEG−32、PEG−40、PEG−75、PEG−150、PEG−200、PPG−12、PPG−17、PPG−20、PPG−34、ポロキサマー 105等(いずれも、化粧品表示名称)が挙げられる。
また、化合物(2)は市販品を用いてもよく、具体的には、日油(株)製の、PEG#200、PEG#300、PEG#400、PEG#600、PEG#1000、PEG#1500、PEG#1540、PEG#2000、PEG#4000、PEG#6000、ユニオール(登録商標)D−700、ユニオール(登録商標)D−1000、ユニオール(登録商標)D−1200、ユニオール(登録商標)D−2000等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量は、グリセリン及び増粘多糖類の含有量に応じて、肌へ適用した際の乾燥時のべたつき感を抑制しうるように決定されればよいが、乾燥時のべたつき感の抑制効果を得るためには、透明化粧料全量に対して0.5質量%以上が好ましく、乾燥時のべたつき感をより抑えるには2質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましい。
一方、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)
からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量の上限は、肌へ適用した際の油膜感(油っぽい感触が残ってしまうこと)を抑制する観点から、6質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
特に、乾燥時のべたつき感の抑制の点からは、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量は、透明化粧料全量に対して0.5質量%〜6質量%が好ましく、3質量%〜6質量%がより好ましい。
一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
中でも、一般式(2)で表される化合物(2)を、2種以上併用することが好ましい。
[その他の成分]
本発明の透明化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の成分以外に、必要に応じて、その他の成分を含有していてもよい。
(2価のアルコール)
本発明の透明化粧料は、べたつきを抑えつつ、保湿感を向上させる点から、炭素数6以下の2価のアルコールを含むことが好ましい。
炭素数6以下の2価のアルコールとして具体的には、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール(DPG)等を挙げることができる。肌への刺激性の観点から、1,3−ブチレングリコール、及びジプロピレングリコール(DPG)が好ましい。
本発明の透明化粧料に炭素数6以下の2価のアルコールを用いる場合、べたつきを抑えつつ、保湿感を向上させる点から、炭素数6以下の2価のアルコールの含有量は、透明化粧料全量に対し3質量%〜20質量%とすることが好ましく、5質量%〜15質量%であることがより好ましい。
炭素数6以下の2価のアルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(水)
本発明の透明化粧料は、透明度を得る点から、主成分として水を含むことが好ましい。
ここで用いられる水としては、化粧料に適用しうる水であれば特に制限はなく、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、ミリQ水等の超純水のいずれも使用することができる。
なお、ミリQ水とは、メルク(株)の超純水製造装置であるミリQ水製造装置による得られる超純水である。
透明化粧料において、水の含有量は、使用目的(用途)、使用感に応じて、以下に示す範囲にて、適宜、調整することができる。
水の含有量は、透明化粧料全量に対し、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましい。また、良好な保湿感の付与の観点から、水の含有量の上限は、95質量%以下であることが好ましい。
上記の水の含有量は、透明化粧料に含有される水の総含有量を意味し、後述するアスタキサンチン乳化物の調製に用いられる水も含むものである。
(アスタキサンチンの配合に好適な成分)
本発明の透明化粧料において、前述したように、アスタキサンチンは、水相に分散する乳化粒子に含まれることが好ましい。
特に、製造容易性等の点から、本発明の透明化粧料は、水相にアスタキサンチンを含む乳化粒子(油相)が分散し、かつ、上記の(B)〜(E)の成分を含まない水中油型乳化物(以下、「アスタキサンチン乳化物」と呼ぶことがある。)を含むことが好ましい。
以下、アスタキサンチン乳化物に含まれる成分について説明する。
−アスタキサンチン以外の油性成分−
アスタキサンチン乳化物は、アスタキサンチン以外の油性成分を含むことが好ましい。
油性成分としては、25℃で液体である油性成分であることが好ましい。
本発明において「油性成分」とは、25℃における水への溶解度が0.1質量%未満(1g/L未満)であり、化粧料の分野で一般に油性成分として使用される成分を意味する。
また、25℃で液体とは、融点又は軟化点が25℃未満であることを意味する。
油性成分としては、油脂、炭化水素、ロウ、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル等が挙げられ、これらの中で、25℃で液体であるものが好ましい。
これらの油性成分は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を用いても構わない。
油脂としては、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、牛油、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、タートル油、椿油、パーシック油、ヒマシ油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、卵黄油、ヤシ油、モクロウ、ローズヒップ油、ダイズ油、硬化油(例えば、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化カカオ油、硬化タートル油、硬化ミンク油等)、中鎖脂肪酸トリグリセライド(トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル等)、ラノリン(羊毛脂)、又は、これら植物油脂から抽出されるトコフェロール(ミックストコフェロール)、トコトリエノール等が挙げられる。
炭化水素としては、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等が挙げられる。
ロウとしては、オレンジラフィー油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、モンタンロウ、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、水素添加ラノリン、水素添加ホホバ油、水素添加カルナバロウ等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、炭素数が12以上の脂肪酸であれば特に限定されず、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソトリデカン酸等が挙げられる。
高級脂肪酸エステルとしては、高級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、高級脂肪酸と中級又は高級アルコールとのエステル、高級脂肪酸と多価アルコールとのエステル、オキシ酸と高級アルコールとのエステル、環状アルコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
より具体的には、高級脂肪酸と低級(炭素数2以上4以下)アルコールとのエステルとしては、リノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル等を例示することができる。
高級脂肪酸と中級(炭素数5以上11以下)又は高級(炭素数12以上)アルコールとのエステルとしては、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル等を例示することができる。
高級脂肪酸と多価アルコールとのエステルとしては、トリミリスチン酸グリセリル、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリル等を例示することができる。
オキシ酸と高級アルコールとのエステルとしては、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル等を例示することができる。
環状アルコール脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル等を例示することができる。
上記した油性成分の中でも、アスタキサンチンとの相溶性及び安定性に優れる点から、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、トコフェロールが好ましく、トコフェロールとトリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリルとを併用することが好ましい。
アスタキサンチン乳化物における油性成分の含有量は特に限定されないが、アスタキサンチン乳化物の分散安定化の点から、アスタキサンチンの質量に対して1倍量以上150倍量以下であることが好ましく、5倍量以上50倍量以下がより好ましい。
−レシチン−
アスタキサンチン乳化物は、レシチンを含むことが好ましい。
本発明におけるレシチンとは、グリセリン骨格と脂肪酸残基及びリン酸残基とを必須構成成分とし、これに、塩基や多価アルコール等が結合したものであり、リン脂質とも称されるものである。
レシチンは、分子内に親水基と疎水基を有していることから、従来より、食品、医薬品、化粧品分野で、広く、乳化剤として使用されている。
産業的には、レシチン純度60%以上のものがレシチンとして利用されており、本発明でも利用できるが、レシチン純度が80%以上(より好ましくは90%以上)の一般に高純度レシチンと称されるものが好ましい。
レシチン純度は、レシチンがトルエンに溶解しやすくアセトンに溶解しない性質を利用して、トルエン不溶物とアセトン可溶物の質量を差し引くことにより求められる。
レシチンとしては、植物、動物、及び微生物の生体から抽出分離された従来公知の各種のものを挙げることができる。
このようなレシチンの具体例としては、例えば、大豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物や、卵黄、牛等の動物、大腸菌等の微生物などに由来する各種レシチンを挙げることができる。
このようなレシチンを化合物名で示すと、例えば、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ビスホスファチジン酸、ジホスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等のグリセロレシチン;スフィンゴミエリン等のスフィンゴレシチン等が挙げられる。
また、本発明においては、高純度レシチン以外にも、水素添加レシチン、酵素分解レシチン、酵素分解水素添加レシチン、ヒドロキシレシチン等を使用することができる。
レシチンは、1種単独で用いてもよし、複数種の混合物の形態で用いてもよい。
アスタキサンチン乳化物において、レシチンの含有量は、アスタキサンチンの質量に対して0.1倍量以上10倍量以下であることが好ましく、より好ましくは0.5倍量以上8倍量以下、更に好ましくは1倍量以上5倍量以下である。
なお、本発明の透明化粧料におけるレシチンの含有量は、使用感、及び経時による着色防止の点から、透明化粧料全量に対し0.0001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.00015質量%以上0.1質量%以下であることがより好ましい。
−水溶性乳化剤−
アスタキサンチン乳化物は、水溶性乳化剤を含むことが好ましい。
ここで、水溶性乳化剤は、アスタキサンチン乳化物の水相を構成する水溶性成分に含まれる。
水溶性乳化剤としては、水への溶解度が1質量%以上(10g/L以上)である乳化剤であれば、特に限定はないが、ノニオン界面活性剤が好ましく、十分な乳化力を得るために、例えば、HLBが10以上、好ましくは12以上のノニオン界面活性剤が好ましい。
ここで、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)は、通常界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。川上式を次に示す。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
ここで、Mwは親水基の分子量、Moは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の乳化剤を得ることができる。
ノニオン界面活性剤の例としては、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルが好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことが更に好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを併用することが特に好ましい。
これらのノニオン界面活性剤は、蒸留などで高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
本発明に用いうるポリグリセリン脂肪酸エステルの例としては、平均重合度が2以上、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸とのエステルが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等が挙げられる。これらのポリグリセリン脂肪酸エステルを、単独で又は2種以上で用いることができる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製、NIKKOL DGMS、NIKKOL DGMO-CV、NIKKOL DGMO-90V、NIKKOL DGDO、NIKKOL DGMIS、NIKKOL DGTIS、NIKKOL Tetraglyn 1−SV、NIKKOL Tetraglyn 1−O、NIKKOL Tetraglyn 3−S、NIKKOL Tetraglyn 5−S、NIKKOL Tetraglyn 5−O、NIKKOL Hexaglyn 1−L、NIKKOL Hexaglyn 1−M、NIKKOL Hexaglyn 1−SV、NIKKOL Hexaglyn 1−O、NIKKOL Hexaglyn 3−S、NIKKOL Hexaglyn 4−B、NIKKOL Hexaglyn 5−S、NIKKOL Hexaglyn 5−O、NIKKOL Hexaglyn PR−15、NIKKOL Decaglyn 1−L、NIKKOL Decaglyn 1−M、NIKKOL Decaglyn 1−SV、NIKKOL Decaglyn 1−50SV、NIKKOL Decaglyn 1−ISV、NIKKOL Decaglyn 1−O、NIKKOL Decaglyn 1−OV、NIKKOL Decaglyn 1−LN、NIKKOL Decaglyn 2−SV、NIKKOL Decaglyn 2−ISV、NIKKOL Decaglyn 3−SV、NIKKOL Decaglyn 3−OV、NIKKOL Decaglyn 5−SV、NIKKOL Decaglyn 5−HS、NIKKOL Decaglyn 5−IS、NIKKOL Decaglyn 5−OV、NIKKOL Decaglyn 5−O−R、NIKKOL Decaglyn 7−S、NIKKOL Decaglyn 7−O、NIKKOL Decaglyn 10−SV、NIKKOL Decaglyn 10−IS、NIKKOL Decaglyn 10−OV、NIKKOL Decaglyn 10−MAC、NIKKOL Decaglyn PR−20等(「NIKKOL」は全て登録商標);三菱化学フーズ(株)製リョートーポリグリエステル L−10D、L−7D、M−10D、M−7D、P−8D、S−28D、S−24D、SWA−20D、SWA−15D、SWA−10D、O−50D、O−15D、B−100D、B−70D、ER−60D、太陽化学(株)製サンソフトQ−17UL、サンソフトQ−14S、サンソフトA−141C等(「サンソフト」は全て登録商標);理研ビタミン(株)製ポエムDO−100、ポエムJ−0021等(「ポエム」は全て登録商標);などが挙げられる。
本発明に用いうるショ糖脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素数が12以上のものが好ましく、12〜20のものがより好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルの好ましい例としては、ショ糖ジオレイン酸エステル、ショ糖ジステアリン酸エステル、ショ糖ジパルミチン酸エステル、ショ糖ジミリスチン酸エステル、ショ糖ジラウリン酸エステル、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステル等が挙げられる。本発明においては、これらのショ糖脂肪酸エステルを、単独で又は2種以上で用いることができる。
ショ糖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、三菱化学フーズ(株)製リョートーシュガーエステル S−070、S−170、S−270、S−370、S−370F、S−570、S−770、S−970、S−1170、S−1170F、S−1570、S−1670、P−070、P−170、P−1570、P−1670、M−1695、O−170、O−1570、OWA−1570、L−195、L−595、L−1695、LWA−1570、B−370、B−370F、ER−190、ER−290、POS−135、第一工業製薬(株)製の、DKエステルSS、F160、F140、F110、F90、F70、F50、F−A50、F−20W、F−10、F−A10E、コスメライクB−30、S−10、S−50、S−70、S−110、S−160、S−190、SA−10、SA−50、P−10、P−160、M−160、L−10、L−50、L−160、L−150A、L−160A、R−10、R−20、O−10、O−150等が挙げられる。
アスタキサンチン乳化物における水溶性乳化剤の含有量は、微細な乳化粒子を形成し易い、アスタキサンチン乳化物の安定化、及び泡立ちの抑制の点から、アスタキサンチンの質量に対して1倍量以上100倍量以下であることが好ましく、2倍量以上50倍量以下がより好ましく、5倍量以上25倍量以下が更に好ましい。
なお、本発明の透明化粧料における水溶性乳化剤の含有量は、肌への刺激防止、及び泡立ちの点から、透明化粧料全量に対し0.0001質量%以上2質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上0.2質量%以下であることがより好ましい。
本発明の透明化粧料は、アスタキサンチン乳化物の安定性の点から、レシチン及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、レシチンとポリグリセリン脂肪酸エステルとの両方をそれぞれ1種以上用いることが好ましい。
−抗酸化剤−
アスタキサンチン乳化物は、アスタキサンチンの酸化安定性を向上させる観点から、抗酸化剤を含むことが好ましい。
抗酸化剤としては、例えば、ビタミンA、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチノイン酸トコフェリル、ビタミンC及びその誘導体、カイネチン、レチノイン、トコフェロール等のビタミンE及びその誘導体、セサミン、α−リポ酸、コエンザイムQ10、フラボノイド類、エリソルビン酸、没食子酸プロピル、BHT(ジ−n−ブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、トレチノイン、ポリフェノール、SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)、フィチン酸、コウキエキス、大豆エキス、紅茶エキス、茶エキス、エイジツエキスなどを挙げることができる。
抗酸化剤として好ましくは、ビタミンA、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、及びレチノイン酸トコフェリルであり、より好ましくはパルミチン酸レチノールである。
アスタキサンチン乳化物における抗酸化剤の含有量は、アスタキサンチン乳化物の乳化安定性の維持等を考慮し、抗酸化剤の種類に応じて適宜設定することができる。
抗酸化剤としてパルミチン酸レチノールを適用する場合であれば、アスタキサンチン乳化物におけるパルミチン酸レチノールの含有量は、アスタキサンチン乳化物の乳化安定性の観点から、アスタキサンチンの質量に対して、0.1倍量以上100倍量以下であることが好ましく、0.5倍量以上10倍量以下であることがより好ましく、1倍量以上5倍量以下であることが更に好ましい。
本発明に用いうるパルミチン酸レチノールの含有量は、0.00001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.0001質量%以上0.1質量%以下であることがより好ましく、0.0005質量%以上0.005質量%以下であることが更に好ましい。
パルミチン酸レチノールの市販品としては、理研ビタミン(株)製の理研Aパルミテート1000(E)(「理研」は登録商標)、DSM ニュートリション ジャパン(株)製のビタミンA油等を用いることができる。
−水−
アスタキサンチン乳化物は、水を含むことが好ましい。
ここで用いられる水は、透明化粧料に用いてもよい水と同様のものが用いられる。
また、水は水相を構成する成分の1つとなる。
アスタキサンチン乳化物において、水の含有量は、アスタキサンチンの質量に対して5倍量以上1000倍量以下であることが好ましく、より好ましくは10倍量以上800倍量以下、更に好ましくは20倍量以上100倍量以下である。
−多価アルコール−
アスタキサンチン乳化物は、水相を構成する水溶性成分の1つとして、多価アルコールを含むことが好ましい。
多価アルコールとしては、グリセリンの他、前述した炭素数6以下の2価のアルコールが挙げられる。
中でも、グリセリンは、アスタキサンチンを含む乳化粒子の平均粒子径を小さくし、且つ、粒子径を小さいまま長期に亘り安定に保持し易くなることから、好ましく用いられる。
アスタキサンチン乳化物において、多価アルコールの含有量は、アスタキサンチンの質量に対して5倍量以上1000倍量以下であることが好ましく、より好ましくは10倍量以上800倍量以下、更に好ましくは20倍量以上200倍量以下である。
アスタキサンチン乳化物において、多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(添加剤)
本発明の透明化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の成分以外に、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。
添加剤としては、通常、化粧料として配合可能な各種の成分を目的に応じて使用することができる。
添加剤として具体的には、例えば、有用な美容効果を示す機能性成分(抗にきび剤、殺菌消毒剤、美白剤、角質軟化剤、抗炎症剤、血行促進剤など)、キレート剤、pH調整剤、pH緩衝剤、紫外線吸収剤、香料、着色剤、有機溶剤、防腐剤等が挙げられる。なお、機能性成分としては、例えば、βカロテン、ゼアキサンチン、リコピン、ルテイン等のアスタキサンチン以外のカロテノイドを用いてもよい。
これらの添加剤は、水溶性成分であってもよいし、油性成分であってもよい。また、水溶性成分は水相に含まれる、油性成分は水相に可溶化する、又は、乳化粒子(油相)中に含まれる形で添加され、化粧料の透明性を維持できる量で添加することが好ましい。
添加剤として用いられる抗炎症剤、美白剤、血行促進剤などの機能性成分、キレート剤、及びpH調整剤としては、以下に示すものが具体例として挙げられる。
本発明に使用できる抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びその塩、アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾン、サリチル酸メチル、アラントイン、アズレン、甘草エキス、シコンエキス、アロエエキスなどを挙げることができ、中でも、グリチルリチン酸ジカリウム、サリチル酸メチル、甘草エキス、及びアロエエキスが好ましく、グリチルリチン酸ジカリウムがより好ましい。
本発明に使用できる美白剤としては、トラネキサム酸、トラネキサム酸の二量体、トラネキサム酸のアミド体、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル、アルブチン、プラセンタエキス、エラグ酸、コウジ酸、ルシノールなどを挙げることができ、トラネキサム酸、アルブチン、エラグ酸、ルシノールなどが好ましい。
本発明に使用できる血行促進剤としては、ニコチン酸アミド、塩化カルプロニウム、及びニコチン酸トコフェロールが挙げられる。
本発明に使用できるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチドロン酸、ポリリン酸、フィチン酸などが挙げられ、添加量によってはpH調整剤としても作用させることができる。
本発明に使用できるpH調整剤としては、クエン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、リン酸、塩酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明の透明化粧料は、抗酸化能を有する成分(B)を含む他、化粧料製剤の添加剤の一つとして抗酸化剤を含有してもよい。添加剤として用いられる抗酸化剤の好適な例としては、アスタキサンチン乳化物に好ましく適用される抗酸化剤として既述した抗酸化剤が挙げられる。
[透明化粧料の好ましい物性]
本発明の透明化粧料のpHは、5.0以上7.5以下が好ましく、6.5以上7.5以下であることがより好ましい。
このpH範囲とすることによって、透明化粧料の保存安定性、特に室温(25℃)での保存安定性を良好なものにすることができる。
なお、本発明におけるpHの測定方法は、特に限定されないが、例えば、堀場製作所(株)、D−51型、D−71型(商品名)などを用いて測定でき、25℃にて測定した値が採用される。
本発明の透明化粧料の波長625nmにおける吸光度は、前述したように、0.3以下であり、0.2以下が好ましい。
ここで、本発明における吸光度の測定方法は、特に限定されないが、測定試料を入れた1cm光路長セルを用いて、例えば、(株)日立製作所製の分光硬度計U−3310などを用いて測定した値が採用される。
本発明の透明化粧料の粘度としては、肌へのなじみ感のよさの点から、25℃において、10mPa・s〜400mPa・sの範囲が好ましく、12mPa・s〜100mPa・sの範囲がより好ましい。
ここで、本発明における粘度の測定方法は、特に限定されないが、例えば、BL型粘度計(M2ロータ)を用いて、ロータ回転数60rpmで30秒間撹拌して測定される値が採用される。BL型粘度計としては、例えば、東機産業(株)のVISCOMETER TVB−10等を好適に用いることができる。
[透明化粧料の形態及び用途]
本発明の透明化粧料は、上記の(A)〜(E)の各成分を含み、かつ(B)〜(D)の各成分については特定の含有量で含んでいれば、特にその形態が制限されないが、アスタキサンチンを系中で安定に含有させる点、及び、透明度を得る点から、アスタキサンチンを含む乳化粒子を有する形態が好ましい。
本発明の透明化粧料としては、特に、スキンケア化粧料(化粧水、美容液など)、ボディ用化粧料(ボディ用ローションなど)、頭皮用化粧料などを挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
[透明化粧料の調製方法]
本発明における透明化粧料は、目的とする形態に応じて製造方法を選択することができる。
例えば、本発明の透明化粧料が、アスタキサンチンを含む乳化粒子を有する場合、まず、水相にアスタキサンチンを含む乳化粒子(油相)が分散し、かつ、上記の(B)〜(E)の成分を含まない水中油型乳化物(アスタキサンチン乳化物)を調製した後、調製されたアスタキサンチン乳化物と、上記の(B)〜(E)の成分を含むその他の成分と、を混合する方法を用いることが好ましい。
まず、アスタキサンチン乳化物の調製方法について説明する。
アスタキサンチン乳化物は、アスタキサンチンを含む油相組成物と、水相組成物と、を混合し、常法により乳化することを含む製造方法により、製造される。
本発明においては、油相組成物中に、アスタキサンチンと共に、アスタキサンチン以外の油性成分及びレシチンが含まれることが好ましい。
一方、水相組成物中には、水、水溶性乳化剤、及び多価アルコールが含まれることが好ましい。
以下、アスタキサンチン乳化物の好ましい調製方法について、詳細に説明する。
例えば、a)水、多価アルコール、及び水溶性乳化剤を混合し溶解して、水相組成物を得る、b)アスタキサンチン、アスタキサンチン以外の油性成分、及びレシチンを混合し溶解して、油相組成物を得る、そして、c)撹拌下で水相組成物と油相組成物とを混合して、乳化分散を行う。
乳化分散の際、例えば、スターラーやインペラー撹拌、ホモミキサー、連続流通式剪断装置等の剪断作用を利用する通常の乳化装置を用いて乳化をした後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化粒子を更に均一に近い粒子径に揃えることができる。更なる粒子径の均一化を図る目的で、乳化分散を複数回行ってもよい。
高圧ホモジナイザーには、処理液の流路が固定されたチャンバーを有するチャンバー型高圧ホモジナイザー、及び均質バルブを有する均質バルブ型高圧ホモジナイザーがある。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーは、処理液の流路の幅を容易に調節することができるので、操作時の圧力及び流量を任意に設定することができ、その操作範囲が広いため、本発明において好ましく用いることができる。
操作の自由度は低いが、圧力を高める機構が作りやすいため、超高圧を必要とする用途にはチャンバー型高圧ホモジナイザーも好適に用いることができる。
チャンバー型高圧ホモジナイザーとしては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)、アルティマイザー((株)スギノマシン製)等が挙げられる。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株)製)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられる。
本発明において、高圧ホモジナイザーの圧力は、好ましくは50MPa以上、より好ましくは50MPa以上250MPa以下、更に好ましくは100MPa以上250MPa以下である。
乳化分散された乳化物は、チャンバー通過直後30秒以内、好ましくは3秒以内に何らかの冷却器を通して冷却することが、乳化粒子の粒子径保持の観点から好ましい。
以上のようにして得られたアスタキサンチン乳化物と、上記の(B)〜(E)の成分を含むその他の成分と、を混合することで、本発明の透明化粧料が調製される。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明は、それらに何ら限定されるものではない。
〔アスタキサンチン乳化物A1の調製〕
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、水相組成物A1を得た。
−水相組成物A1の組成−
・ショ糖ステアリン酸エステル(HLB=16) 33.0g
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 67.0g
・グリセリン 450.0g
・純水 300.0g
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、油相組成物A1を得た。
−油相組成物A1の組成−
・アスタキサンチン含有油 50.0g
(ヘマトコッカス藻抽出物、ASTOT(登録商標)−S、富士フイルム(株)、アスタキサンチン20質量%含有)
・ミックストコフェロール 32.0g
(理研Eオイル800、理研ビタミン(株))
・中鎖脂肪酸グリセライド 58.0g
(ココナード(登録商標)MT、花王(株))
・レシチン 10.0g
(レシオン(登録商標)P、大豆由来、理研ビタミン(株))
得られた水相組成物A1を、70℃に保ったまま、超音波ホモジナイザー(型式:HP93、(株)エスエムテー)を用いて10000rpm(10000回/分)で攪拌し、そこに油相組成物A1を添加して、粗乳化物を得た。
次いで、得られた粗乳化物を約40℃まで冷却し、超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。その後、平均孔径1μmのミクロフィルターを用いてろ過を行い、アスタキサンチン乳化物A1(アスタキサンチン含有率:0.3質量%)を得た。
得られたアスタキサンチン乳化物A1を1質量%の濃度となるようにミリQ水にて希釈し、粒径アナライザー(型式:FPAR−1000、大塚電子(株))を用いて、乳化粒子の粒径を測定したところ、68nm(メジアン径(d))であった。
〔アスタキサンチン乳化物A2の調製〕
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、水相組成物A2を得た。
−水相組成物A2の組成−
・ショ糖ステアリン酸エステル(HLB=16) 33.0g
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 67.0g
・グリセリン 450.0g
・純水 300.0g
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、油相組成物A2を得た。
−油相組成物A2の組成−
・アスタキサンチン含有油 37.5g
(ヘマトコッカス藻抽出物、ASTOT(登録商標)−S、富士フイルム(株)、アスタキサンチン20質量%含有)
・ミックストコフェロール 9.6g
(理研Eオイル800、理研ビタミン(株))
・中鎖脂肪酸グリセライド 56.9g
(ココナード(登録商標)MT、花王(株))
・レシチン 10.0g
(レシオン(登録商標)P、大豆由来、理研ビタミン(株))
・パルミチン酸レチノール 36.0g
(理研Aパルミテート1000(E)(「理研」は登録商標)、理研ビタミン(株))
得られた水相組成物A2を、70℃に保ったまま、超音波ホモジナイザー(型式:HP93、(株)エスエムテー)を用いて10000rpm(10000回/分)で攪拌し、そこに油相組成物A2を添加して、粗乳化物を得た。
次いで、得られた粗乳化物を約40℃まで冷却し、超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。その後、平均孔径1μmのミクロフィルターを用いてろ過を行い、アスタキサンチン乳化物A2(アスタキサンチン含有率:0.3質量%)を得た。
得られたアスタキサンチン乳化物A2を1質量%の濃度となるようにミリQ水にて希釈し、粒径アナライザー(型式:FPAR−1000、大塚電子(株))を用いて、乳化粒子の粒径を測定したところ、50nm(メジアン径(d))であった。
〔リコピン乳化物の調製〕
下記の成分を、150℃のホットプレート上にて攪拌しながら5分間加熱混合して、油相組成物Bを得た。
−油相組成物Bの組成−
・トマトオレオレジン 0.21g
(商品名:Lyc−O−Mato 80%(リコピン:80質量%含有)、LYCORED)
・ミックストコフェロール 0.6g
(理研Eオイル800、理研ビタミン(株))
・ミリスチン酸オクチルドデシル 13.9g
(商品名:NIKKOL ODM−100、日光ケミカルズ)
・モノステアリン酸ポリグリセリル 0.3g
(商品名:NIKKOL DGMS、日光ケミカルズ)
下記の成分を、70℃の恒温槽にて攪拌しながら加熱混合して、水相組成物Bを得た。
−水相組成物Bの組成−
・モノミリスチン酸デカグリセリル 10.0g
(商品名:NIKKOL Decaglyn 1−M、日光ケミカルズ(株))
・グリセリン 45.0g
・純水 100gまでの残量
得られた水相組成物Bを、油相組成物Bに加えて攪拌混合し、超音波ホモジナイザー(型式:US-150T、(株)日本精機)を用いて分散させて、粗乳化物を得た。
次いで、得られた粗乳化物を、更に超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行い、リコピン含有乳化組成物(リコピン含有率:0.17質量%)を得た。
得られたリコピン乳化物を1質量%の濃度となる量のミリQ水にて希釈し、粒径アナライザー(型式:FPAR−1000、大塚電子(株))を用いて、分散粒子の粒径を測定したところ、52nm(メジアン径(d))であった。
〔比較例A1、実施例A1、及び実施例A2:透明化粧料の調製〕
下記表1に記載の成分(アスタキサンチン乳化物及びリコピン乳化物を含む)を、下記表1に記載の量で用いて混合し、比較例A1、実施例A1、及び実施例A2の透明化粧料を調製した。
<評価>
−アスタキサンチンの安定性−
得られた各透明化粧料を60℃で2週間暗所保管し、保管前のアスタキサンチンの量を100%としたときの、保管後のアスタキサンチンの残存量を求めた。
透明化粧料中のアスタキサンチンの量は、(株)島津製作所の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析し、絶対検量線法により定量した。
分析条件は以下の通りである。
カラム:カプセルパックC8(内径:4.6mm×長さ:150mm、(株)資生堂)
移動相:A液)メタノール:水=75:25、B液)メタノール=100
グラジエントサイクル:A液+B液=100%とし、B液の組成を示す。
B液=20%→100%(0分→15分)
B液=100%→100%(15分→20分)
B液=100%→20%(20分→21分)
B液=20%→20%(21分→30分)
流量:1mL/分
カラム温度:40℃
注入量:1μL
検出波長:470nm
評価指標は以下の通りである。結果を表1に示す。
G1:アスタキサンチンの残存量が90%以上
G2:アスタキサンチンの残存量が80%以上90%未満
G3:アスタキサンチンの残存量が80%未満
−使用感の評価−
透明化粧料を肌に適用した際の、肌へのなじみ感、保湿感、及び乾燥時のべたつき感について、化粧料評価の専門家10人(以下、「評価者」ともいう。)による評価を受けた。評価は、各透明化粧料50μLを、上腕内側に適用し、下記評価指標に基づいて行った。結果を表1に示す。
・肌へのなじみ感
肌が化粧料をはじいてしまい肌へのなじみ感が悪いと感じた場合には「1」点と評価し、肌へのなじみがよい感じた場合には「2」点と評価し、肌へのなじみがよく、なじみが早いと感じた場合には「3」点と評価した。
各評価者の素点を平均し、得られた平均値から、下記評価指標に基づいて肌へのなじみ感を評価した。
評価指標
G1:2.2以上
G2:1.8以上2.2未満
G3:1.8未満
・保湿感
保湿感が足りないと感じた場合には「1」点と評価し、保湿感があると感じた場合には「2」点と評価し、保湿感が高いと感じた場合には「3」点と評価した。
各評価者の素点を平均し、得られた平均値から、下記評価指標に基づいて保湿感を評価した。
評価指標
G1:2.2以上
G2:1.8以上2.2未満
G3:1.8未満
・乾燥時のべたつき感
乾燥時にべたつくと感じた場合には「1」点と評価し、乾燥時のべたつき感が少ないと感じた場合には「2」点と評価し、乾燥時にべたつかないと感じた場合には「3」点と評価した。
各評価者の素点を平均し、得られた平均値から、下記評価指標に基づいて乾燥時のべたつき感を評価した。
評価指標
G1:2.2以上
G2:1.8以上2.2未満
G3:1.5以上1.8未満
G4:1.5未満
−タック性の評価−
評価者の上腕内側に各透明化粧料20μLを試験液として塗布し、塗布部のタック性について、静動摩擦測定機(トライボマスター、Type:TL−201Ts、(株)トリニティーラボ)を用いて、垂直応力を測定することで評価した。
具体的には、接触子と肌の間に試験液を20μL滴下し、静動摩擦測定機の駆動ユニットを垂直方向に摺動させ、1サイクル目を測定開始とし、接触子と塗布部との接触サイクルスピードを4sec/cycl(サイクル)にし、接触子を引き上げた際の垂直応力(タック性)を経時測定した。また、垂直応力の測定データの採取頻度は200msecとした。
ここで、測定データを平滑化するために、1サイクルにおける垂直応力の最大値を抽出し、連続7サイクル毎の平均値を経過時間順にプロットした結果を図1に示す。
比較例A1、実施例A1、及び実施例A2のいずれの透明化粧料であっても、測定開始から600秒経過後の透明化粧料は、完全に乾燥しないことを確認した。そのため、測定開始から600秒経過するまでの垂直応力を測定することで、肌の上での透明化粧料の乾燥時のべたつき(タック性)を確認することができると考えられる。
また、測定開始から400秒〜600秒経過後における垂直応力の平均値が20gf以下であると、乾燥時のベタツキ感の観点から好ましいサンプルであるため、測定開始から400秒〜600秒経過後における垂直応力の平均値が20gf以下であれば、乾燥時のべたつき感がないと判断した。
表1には、測定開始から400秒〜600秒経過後における垂直応力の平均値をタック性の評価結果として記載した。表1中、タック性の評価は、タック性(400s〜600s平均)と示す。
−波長625nmにおける吸光度−
各透明化粧料の波長625nmにおける吸光度を、以下のようにして測定した。
透明化粧料2mLを1cm光路長セルに入れ、この1cm光路長セルを用い、(株)日立製作所製の分光光度計U−3310にて、625nmにおける吸光度を計測した。なお、計測は25℃にて行った。結果を表1に示す。
−粘度−
各透明化粧料の25℃における粘度を、BL型粘度計(M2ロータ)を用いて、ロータ回転数60rpmで30秒間撹拌して測定した。BL型粘度計としては、東機産業(株)のVISCOMETER TVB−10を使用した。結果を表1に示す。

表1に明らかなように、実施例A1及び実施例A2の透明化粧料は、一般式(1)で表される化合物(1)及び一般式(2)で表される化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物((E)の成分)を含むことで、比較例A1の透明化粧料と比較して、肌へ適用した際の、乾燥時のべたつき感が抑制され、更に、保湿感も良好であることが分かる。
また、実施例A1及び実施例A2の透明化粧料は、タック性の評価結果が20gf以下であり、この評価結果と乾燥時のべたつき感の評価結果(専門家による官能評価)とが相関していることが分かる。
〔実施例B1〜実施例B23及び比較例B1〜比較例B5:透明化粧料の調製〕
下記表2〜表5に記載の成分(アスタキサンチン乳化物A1を含む)を、下記表2〜表5に記載の量で用いて混合し、実施例B1〜実施例B23及び比較例B1〜比較例B5の透明化粧料を調製した。
なお、下記表2及び表4に記載の実施例B1は、他の実施例及び比較例との比較のため記載したものであって、表2に記載の実施例B1と同じものである。
<評価>
「アスタキサンチンの安定性」、「肌に適用した際の、肌へのなじみ感、保湿感、及び乾燥時のべたつき感」、「波長625nmのおける吸光度」、並びに「粘度」について、前述した方法と同じ方法で評価した。
評価結果を表2〜表5に併せて示す。



表2〜表5から明らかなように、実施例B1〜B23の透明化粧料は、アスタキサンチンの安定性に優れ、肌へのなじみ感がよく、良好な保湿感が得られ、かつ、乾燥時のべたつき感が抑制された透明化粧料であることが分かる。
実施例B1の透明化粧料は、(A)〜(D)の成分を含んでいるものの、(E)の成分を含まない比較例B1の透明化粧料に比べて、(E)の成分の添加効果により、乾燥時のべたつき感が抑制されていることが分かる。
比較例B5の透明化粧料は、実施例B1〜B23と同様に、(A)〜(E)の成分を含んでいるものの、(D)の成分であるグリセリンが多すぎることで、(E)の成分を含んでいても、乾燥時のべたつき感を抑制することができないことが分かる。
実施例B1、実施例B9、実施例B10、及び実施例B11の透明化粧料を比較すると、アスタキサンチンの安定化には、アスコルビン酸硫酸ナトリウムよりも、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、及びパルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウムが好ましいことが分かる。
実施例B17〜実施例B22の透明化粧料を比較すると、常温で固形のPEG−32及びPEG−75を用いることで、肌へのなじみ感に優れることが分かる。
また、実施例B23の透明化粧料は、(E)の成分であるPEG−6及びPEG−32の働きにより乾燥時のべたつき感は抑制されているものの、実施例B1〜実施例B22の透明化粧料に比べて、油っぽい感触が残ってしまい、油膜感を感じてしまうことがある。
上記表1〜表5中に記載の各成分の詳細は以下の通りである。
・アスコルビン酸リン酸マグネシウム:日光ケミカルズ(株)
・アスコルビン酸リン酸ナトリウム:昭和電工(株)
・パルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウム:昭和電工(株)
・アスコルビン酸硫酸ナトリウム:和光純薬工業(株)
・メチルグルセス−10:マクビオブライド(登録商標)MG−10E、日油(株)
・メチルグルセス−20:マクビオブライド(登録商標)MG−20E、日油(株)
・PEG−6:PEG#300、日油(株)
・PEG−8:PEG#400、日油(株)
・PEG−32:PEG#1540、日油(株)
・PEG−75:PEG#4000、日油(株)
〔実施例C1:化粧水〕
下記組成を有する化粧水を、常法により調製した(全量は100質量%である)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
・キサンタンガム 0.05
・PEG−6 1.0
・PEG−32 3.0
・ポリオキシエチレンメチルグルコシド 1.0
・アスタキサンチン乳化物A2 0.03
[既述の方法で調製したアスタキサンチン乳化物A2]
・リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 1.0
・グリチルリチン酸ジカリウム 1.0
・ジプロピレングリコール 6.0
・1,3−ブチレングリコール 4.0
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
・フェノキシエタノール 0.3
・ペンチレングリコール 2.0
・N−アセチル−L−ヒドロキシプロリン 1.0
・水溶性コラーゲン 1.0
・加水分解コラーゲン 1.0
・リコピン乳化物[既述の方法で調製したリコピン乳化物] 0.1
・ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
・グルコシルルチン 0.05
・クエン酸 1.0
・クエン酸ナトリウム 適量
・水 残量
〔実施例C2:美容液〕
下記組成を有する美容液を、常法により調製した(全量は100質量%である)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
・メチルグルセス−10 1.0
・PEG−6 1.0
・PEG−75 1.5
・アルカリネゲス レータスB−16ポリマー(アルカシーラン) 0.05
・キサンタンガム 0.08
・リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 0.06
・パルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウム 0.04
・アスタキサンチン乳化物A2 0.2
[既述の方法で調製したアスタキサンチン乳化物A2]
・グリチルリチン酸ジカリウム 1.0
・ジプロピレングリコール 4.0
・グリセリン 5.0
・ジグリセリン 2.0
・1,2−ペンタンジオール 2.0
・フェノキシエタノール 0.5
・パラオキシ安息香酸メチル 0.1
・ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ社製) 0.03
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
・クエン酸 1.0
・クエン酸ナトリウム 適量
・N−アセチル−L−ヒドロキシプロリン 1.0
・水溶性コラーゲン 1.0
・加水分解コラーゲン 1.0
・リコピン乳化物[既述の方法で調製したリコピン乳化物] 0.2
・水 残量

Claims (8)

  1. アスタキサンチンと、
    アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を透明化粧料全量に対して0.3質量%〜6質量%と、
    増粘多糖類を透明化粧料全量に対して0.03質量%〜0.5質量%と、
    グリセリンを透明化粧料全量に対して1質量%〜6質量%と、
    下記一般式(2)で表される化合物(2)を透明化粧料全量に対して3.0質量%〜10質量%と、を含み、
    増粘多糖類は、キサンタンガム、アルカシーラン、及びヒドロキシエチルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種の多糖類である、
    透明化粧料。

    一般式(2)中、Rは−CHCH−を表し、Rは−CHCHCH−を表す。(OR)の平均付加モル数を表すm及び(OR)の平均付加モル数を表すnは、各々独立に、0〜100であり、m+nが3〜100である。
  2. 一般式(2)で表される化合物(2)を透明化粧料全量に対して3.0質量%〜6質量%含む請求項1に記載の透明化粧料。
  3. 化合物(2)が、一般式(2)におけるm+nが6〜75である化合物である請求項1又は請求項2に記載の透明化粧料。
  4. 化合物(2)を2種類以上含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の透明化粧料。
  5. 化合物(2)が、一般式(2)において、nが0であり、かつ、mが6〜75である化合物を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の透明化粧料。
  6. 化合物(2)が、一般式(2)において、nが0であり、かつ、mが32〜75である化合物を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の透明化粧料。
  7. アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、及びパルミチン酸アスコルビルリン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の透明化粧料。
  8. さらに、炭素数が6以下の2価のアルコールを透明化粧料全量に対して3質量%〜20質量%含む請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の透明化粧料。
JP2019028814A 2015-09-29 2019-02-20 透明化粧料 Active JP6752313B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015192292 2015-09-29
JP2015192292 2015-09-29
JP2015250392 2015-12-22
JP2015250392 2015-12-22

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016174756A Division JP2017114845A (ja) 2015-09-29 2016-09-07 透明化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019073558A JP2019073558A (ja) 2019-05-16
JP6752313B2 true JP6752313B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=59231737

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016174756A Pending JP2017114845A (ja) 2015-09-29 2016-09-07 透明化粧料
JP2019028814A Active JP6752313B2 (ja) 2015-09-29 2019-02-20 透明化粧料

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016174756A Pending JP2017114845A (ja) 2015-09-29 2016-09-07 透明化粧料

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JP2017114845A (ja)
CN (1) CN107019648A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018025944A1 (ja) * 2016-08-05 2018-02-08 学校法人立命館 カロテノイド含有組成物及びカロテノイド安定化剤
JP6973919B2 (ja) * 2017-09-06 2021-12-01 株式会社ノエビア 皮膚外用剤
CN109745244B (zh) * 2017-11-07 2021-12-24 西安博鸿生物技术有限公司 一种美白精华
CN109394570A (zh) * 2018-11-08 2019-03-01 杭州百芮生物科技有限公司 一种超分子水杨酸复合凝胶及其制备方法
JP2020083757A (ja) * 2018-11-14 2020-06-04 株式会社マンダム 皮膚化粧料
US20220313769A1 (en) * 2019-07-24 2022-10-06 Histocell, S.L. New antioxidant composition for wound healing
CN111557861A (zh) * 2020-05-29 2020-08-21 广州市百好博有限公司 一种高效稳定的抗光抗氧化组合物及其应用

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61167608A (ja) * 1985-01-18 1986-07-29 Shiseido Co Ltd 化粧料
JPS61238709A (ja) * 1985-04-16 1986-10-24 Shiseido Co Ltd 化粧料
JP4751013B2 (ja) * 2003-08-04 2011-08-17 花王株式会社 可溶化型化粧料
JP2011213679A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Shiseido Co Ltd 透明又は半透明の外用組成物
JP2013199466A (ja) * 2012-02-24 2013-10-03 Fujifilm Corp リコピン含有組成物
CN104114146A (zh) * 2012-02-24 2014-10-22 富士胶片株式会社 皮肤外用剂及正常皮肤细胞赋活化剂
CN104114145B (zh) * 2012-02-24 2016-10-05 富士胶片株式会社 水包油型乳液组合物
JP5901547B2 (ja) * 2012-03-28 2016-04-13 富士フイルム株式会社 組成物、これを含む皮膚外用剤、又は機能性食品

Also Published As

Publication number Publication date
CN107019648A (zh) 2017-08-08
JP2017114845A (ja) 2017-06-29
JP2019073558A (ja) 2019-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6752313B2 (ja) 透明化粧料
JP6580018B2 (ja) 透明化粧水
JP4302159B2 (ja) エマルション組成物、該エマルション組成物を含む食品及び化粧品
EP1927287B1 (en) Emulsion composition, and foods and cosmetics containing the emulsion composition
JP5680275B2 (ja) エマルション組成物、該エマルション組成物を含む食品及び化粧品
JP5393114B2 (ja) 乳化組成物
KR101643261B1 (ko) 리코펜 함유 조성물
KR101868726B1 (ko) 세라마이드 분산 조성물의 제조 방법
TW200932283A (en) Skin external preparation and method of producing the same
JP2013199474A (ja) 皮膚外用剤及び正常皮膚細胞賦活化剤
CN109419634A (zh) 水包油型乳化组合物以及皮肤外用剂
JP5676139B2 (ja) クレンジング化粧料
JP2014012656A (ja) 水性分散組成物
KR101669831B1 (ko) 수중 유형 에멀젼 조성물
JP6959596B2 (ja) 皮膚外用剤および皮膚バリア機能改善剤
JP5624102B2 (ja) エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品
JP6542099B2 (ja) 水中油型皮膚外用剤
WO2015016055A1 (ja) 乳化組成物
JP2008237057A (ja) 粉末組成物及びその製造方法
CN105534726B (zh) 化妆品
CN114929185A (zh) 水包油型乳化组合物
JP6284895B2 (ja) エアゾル化粧料
JP2009173581A (ja) エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品
JP2013173695A (ja) 皮膚外用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6752313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250